イスラエル建国70周年:100周年にむけて 2018.4.21

 2018-04-21
ホロコースト記念日(12日)に続いて、戦没者記念日(17日)、建国記念日(18日)が、懸念されていたテロも戦争の勃発もなく、つつがなく終了した。市民たちは、今年もバーベキューを楽しみ、国をあげて70年を振り返り、あらためて国があることへの感謝を新たにしていた。

<人口統計:総人口884万2000人>

恒例の人口統計だが、今年のイスラエルの総人口は、中央統計局によると、昨年より1.9%、16万3000人増えて、884万2000人。建国時人口が80万6000人であったことから、70年で11倍になったということである。

昨年からの増減の内訳は、新生児が17万7000人。4万1000人が死亡。新移民は2万8000人だった。驚くべきことに、この70年で、イスラエルが受け入れた移民は約320万人だという。このままでいくと、2048年(100周年)には、1520万人になる見通しである。

しかし、イスラエルはユダヤ人だけの国ではない。総人口のうちのユダヤ人の割合は、74.5%で658万9000人(全世界のユダヤ人の43%)。アラブ人は20.9%で184万9000人。

平均寿命は、男性が80.7歳、女性は84.2歳。どちらも2000年からすると4年も伸びた。結婚平均年齢は、男性が27.6歳、女性が25.2歳。

http://www.jpost.com/Israel-News/As-Israel-celebrates-70th-birthday-population-grows-to-8842-million-550054

戦争やテロでストレスの多い国と思われているが、多様で人間関係が複雑でないせいか、イスラエル人は今年も自分が幸せだと感じると答える人の多さでは、世界11位。北欧やオーストラリアなどほとんど戦争がない国々に並んで高順位である。

https://www.timesofisrael.com/israel-is-11th-happiest-nation-in-the-world-for-fifth-year-in-succession/

建国70年を迎えた今、イスラエルは次の準備に入るという。これからの人口の増加に備えて、いよいよ北部、南部を開拓しなければ、住む場所がないのは明白である。建国100年を迎えるイスラエルはどうなっているのか。30年ぐらいすぐである。

http://www.jpost.com/Israels-70th-anniversary/Israel-at-70-Looking-ahead-at-the-next-chapter-in-Israels-history-551278

<17日戦没者記念日>

今年、1860年*からの戦死者、テロ犠牲者として数えられた人は、23645人。昨年から治安関係戦死、殉職者は71人、テロ被害市民12人がリストに加えられた。最後は、3月に旧市街で殺害されたアデリエル・コールマンさん(32)4人の父親の名前である。

国防省によると、イスラエル国内在住で、従軍中の子供を失った両親は、8929人。兵士であった夫を失った夫人は4849人。兵士の父を失った子供達は数え切れないほどいる。

テロで親を失った子供たちは3175人。うち、両親ともに失った子供たちは114人。夫を失った夫人は822人。子供を失った両親は926人。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5229185,00.html

*1860年というのは、ユダヤ人が、エルサレム旧市街から外へで始めた年で、すなわち近代イスラエルの始まりと考えられる時点以来の数。独立戦争の犠牲者は約6000人を含む。

①イスラエルの悲しみと国あげての墓参り

戦没者記念は、毎年、前日日没後のサイレンが全国に響き、黙祷して始まる。リブリン大統領、エイセンコット参謀総長が、嘆きの壁で公式の点火式を行い、戦没者記念日の開始となる。

今年、大統領とともに点火したのは、まだ幼い時に父を戦争で失い、父を知らずに育ったという女性兵士だった。

小さい頃から、人々が父親のことを話してくれたが、自分だけはまったく父を知らないということに痛みを感じてきたこと、また自分も兵士になった今、特に父にいて欲しかったとその心の痛みを語った。

リブリン大統領は、点火式のスピーチで、「遺族に面会するとき、いつも「沈黙」の交換になるような気がする。」と語り、イスラエルは国として、優秀な国民を失ってきたという痛みを抱えていると語った。

嘆きの壁以外でも、各地、各地域で、戦没者を覚える集会が行われた。だれかの演説があるわけでもなく、ただ戦没者の名前がスクリーンに映し出され、静かな歌でつないでいく。だれがリードするわけでもないのだが、人々がひとつになっている。

こうした集会には、家族に犠牲者がいる人に限らず、国民として参加している。テレビでも同様に、丸一日、戦没者の名前と写真が挙げられ、時々戦争のドキュメンタリーが流された。

今回、特に教えられたことは、息子を失った親たちの喪失の深さだった。

イスラエルの親たちが最も恐れるのは、息子が従軍していった後、自宅にやって来る3人の上官たちだという。イスラエル軍は、訃報の知らせをこのような形で家族に伝えるのである。3人の上官が来た・・・これは息子がもう二度と戻ってこないことを意味する。この国はこのようにして、今建国70年を迎えているのである。

戦没者記念の集会では、失われた人それぞれのエピソードと、その死によって家族が今もその中にある悲しみを短いアニメ映像にして、悲しみを分かち合っていた。この悲しみはおそらくイスラエルのユダヤ人にのみわかちあえる深い深い悲しみであろう。

アニメクリップ Gates of heaven他 :https://www.youtube.com/watch?v=ziM5q0yetfw

夜が明けると、人々は戦没者の墓へ行く。戦没者墓地は、各地にあるが、最大はエルサレムのヘルツェルの丘。

朝11時に行われる記念式典に合わせて、群衆が一斉に押しかけるため、町からヘルツェルの丘への路面電車は、増便しているにもかかわらず、ぎゅうぎゅう詰めの超満員。日本の朝の通勤列車なみだった。

ドアが閉まらないので、停車駅で10分以上、電車が立ち往生もしばしばであった。ひんしゅくながら、ホロコースト時代、家畜移送用の列車に100人以上つめこまれ、窓もほとんどなし。この状態で、しかも水なし、食料なし、トイレなし。途中で死んだ人も一緒に立ったままで移送されたユダヤ人たちがいたことを思い出した。10分でも耐えがたのに、1週間もこの状態・・・まさに耐えがたいを通り越した苦難であったことを思わされた。

ヘルツェルの丘に入ると、文字どおり群衆で動けないほどだった。現役の若い兵士が一人づつ家族とともに戦没者の墓に着きそうことになっている。墓がみえないほどの群衆が、不動の姿勢で墓の周りに立ったまま、スピーカーから流れてくる式典の祈りやカドシュ(祈りの歌)聞いていた。最後はハティクバの合唱で終わる。

戦没者の墓には埋葬されている人の詳細が彫り込まれている。ほとんどが18歳から30歳までになくなっている。「これは僕の兄」とか「僕のおじ」と教えてくれる人もあった。軍服の兵士が一人で静かに墓の前に立っている姿もあった。大切な友を失ったのだろう。

ユダヤ教では、普段は小さな石を墓の上に置いていくのだが、この日ばかりは、墓石に水をかけたり、花束を置いていく。墓地全体が、イスラエルの旗と花でいっぱいになっていた。

②戦没者、従軍兵士への敬意

こうした戦死者やその家族に、国とイスラエル軍は最大の敬意を払っている。同時に今、従軍している兵士とその家族にもである。

大統領官邸では、建国記念日の朝、リブリン大統領、ネタニヤフ首相、リーバーマン大統領、エイセンコット参謀総長が、勢揃いする中、よい働きをした兵士たちに、家族も招いて、表彰状を授けることになっている。その様子はテレビで全国にも放送される。

2年前に、アメリカからボランティアでイスラエル軍に従軍したというサギー・マチュー・マドニックさん(25)のお話を伺うことができた。サギーさんは、医療部隊に配属され、現在、ゴラン高原で、シリアとの国境で、シリア難民を病院へ搬送する救急隊のような働きをしていいる中で、今年、表彰を受けることになった。

サギーさんは、いわゆるローンソルジャーとよばれる単独、従軍目的でイスラエルに移住したユダヤ人である。表彰のこの日は、アメリカからご両親がかけつけていた。

サギーさんは、「日本は、戦う必要がないので、従軍したくない人はしなくてもいいと思う。でも、イスラエルは、戦わなければならない。だからその役割を担う必要があると思った。」と話す。

アメリカのご両親によると、サギーさんは一人息子。心配だし、イスラエルで何かあるとすぐにニュースをチェックするが、息子の働きには、敬意を表していると言われていた。

<70回目独立記念日>

戦没者記念日が日没を迎えると、戦没者記念を行ったヘルツェルの丘では、一気に祝いムードに早変わりする。今年も盛大に70周年記念の記念式典が行われた。今年は、シナイ山の麓にいる舞台セッテングで、イスラエルの歴史がダンスや歌で表現された。

https://www.youtube.com/watch?v=tRrfEorBIHQ (式典ハイライト)

記念式典が終わると同時に、盛大な花火があがり、深夜すぎまでビーチパーティや、ストリートパーティが続いた。今年は、例年より街で騒ぐ人の数がいつもより少ないような気がしたが、気のせいだっただろうか。。

夜があけて、昼過ぎになると、ファミリーが、いっせいに公園などでのバーベキューに出てくる。夏日和といえるほどの暖かさの中、子供達もはしゃぎまわっている。「アイスはいかが〜キャンデーはいかが〜」と売り歩く若者たちもいる。

その上空でイスラエル軍パイロットによる航空アクロバットが披露された。これもイスラエル独立記念日の風物詩だが、なんとも平和そのものの光景であった。

この他、国立公園、博物館など、各地で様々なイベントが行われ、どれに参加するのか、選ぶのが難しいほどである。筆者などは、二兎を追うもの一兎をも得ず状態であった。。。

独立記念写真:http://www.jpost.com/Israel-News/IN-PICTURES-Israelis-celebrate-the-Jewish-States-70th-birthday-551228

<近代イスラエルにあまり興味のない超正統派は。。?>

世俗派とは一線をおく超正統派ユダヤ教徒だが、イスラエルの民主主義研究所の調査によると、建国記念日を祝うべきと考えている人(18−24歳)はわずか17%であった。この数字は年齢が高まるについれて高く、55歳以上では23%となっていた。

余談になるが、ホロコースト記念日については、彼ら自身も被害を受けたせいか、若干、喪に服すと答えた人は多くなっているが、それでも34%にとどまっている。

https://www.timesofisrael.com/poll-only-17-of-ultra-orthodox-celebrate-independence-day/

<アラブ人は。。。?>

イスラエルがユダヤ人の国として建国記念日を祝うのだが、国民の約25%、4分の1はアラブ人である。彼らの祖父母たちは、イスラエルと戦い、そして敗北した人々である。イスラエルが国をあげて建国記念日を祝うこの日、イスラエルにいるアラブ人はどう思っているのか・・

「ナクバ(破滅)の日」と称してイスラエルへの敵意を記念したアラブ人や、逆にユダヤ人とともに、この日を過ごしたアラブ人もいたが、一般大衆のおおむねの反応は、沈黙、無視である。

イスラエルは国民の祝日で、学校も役所も祭日だが、アラブ人ばかりの学校はこの日も授業ありだった。アラブ人の学校では、この日がなんの日なのかも教えず、ただいつもの1日としてすごす。

建国記念日の朝、大統領官邸までタクシーに乗ったが、運転手は東エルサレムのパレスチナ人だった。独立記念日の夜深夜勤をしていたらしい。夜中中、タクシーを運転して、祝いこんでいたユダヤ人を家に送り届けた。

この日は、どう思うのか聞くと、「エン・マアラソット(まあしょうがないよ)。」との返事。気に入らないが、食べていかなければならないし、とりあえず無視するということらしい。

そういうこの運転手との会話は、イスラエルの言葉ヘブライ語である。「アラビア語も学んでね。」と言われたが、ヘブライ語をマスターしている東エルサレムのパレスチナ人は、半分イスラエルの住民なので複雑だろう。

こうしてみると、建国記念日は国をあげての祝いであるようで、実はそうでないというのもまた現状のようである。

<建国70年の意義と祈り:イスラエル在住牧師よりの示唆>

建国70年を迎え、その聖書的意義と、これからどのように祈るのか。福音派のメノー・カリシャー牧師と、聖霊派で祈りの家スカット・ハレルを導くリック・ライディング牧師に示唆を伺った。

1)メノー・カリシャー牧師(エルサレム・アッセンブリー)

建国70年を迎え、今年何か特別なことがあるかどうかはわからない。しかし、今、シリアをロシアとイランが支えている様子から、ゴグ、マゴグの終末の形が整いつつあることは間違いない。聖書は神のものであるから、必ず聖書に書いてある通りになる。

聖書によれば、世の終わりに完全な平和が来るが、その前にまずは恐ろしい時代がくと書いてある。地上の3分の1から2、つまり40億人が死ぬことになる。しかし、ノアの箱船の際、ノアたちは前もって救われた。ここに神の原則がある。

政治的なことは神の領域であり、私たちの手のうちにはない。しかし唯一の救いの道である福音を伝えること。これが、我々にできることであり、するべきことである。

イスラエルのために異邦人が祈るとすれば、イスラエルの救いである。またキリストの体の健康のために祈ってほしい。私たちが時を読み、キリストからぶれずに、福音を伝えられるように祈ってほしい。

2)リック・ライディング牧師(スカット・ハレル:IHOP祈りの家)

①70年の意味

イスラエルが約束の地に戻ってくるのは、近代イスラエルの建国で3回目になる。3は完全をさす数字なので、今回はアモス9:15がいうように、”二度と引き抜かれない”帰還にあたると考えている。

また70年という数字には意味がある。バビロンからの帰還が70年後であったように、70という数字が意味するところは解放、自由である。イスラエルは、今、約束の地から流浪していた時代からはっきり抜け出たということである。

70は、聖書によれば、モーセが70人の長老を選んだように、増殖の意味がある。建国70年を迎えたイスラエルは今、人口が増え、経済も発展し続けている。移民も来ているし、スタートアップで技術力も向上している。

イスラエルのための祈りは、今、物理的に帰還を果たしたイスラエルが、霊的に帰還することを祈るということ。国々に対して恥じることもなく、主の祝福を100%よろこぶこと。そうしてイスラエルの霊的な解放(救い)を祈る時である。

②時が引き延ばされるようにとりなす

世の終わりには、イスラエルに大きな戦争があると描かれている。その時が来れば、神はそれをゆるされる。それからキリストの再臨となる。これを妨げようとするサタンは、まだ時でない時に、イスラエルを巻き込む大きな戦いを起こそうとしている。

ここ数年、ロシア、トルコ、ペルシャであるイランが表面化してきて、この数ヶ月の間に大きな中東戦争になると言われている。しかし、今、中東地域では、多くの若者たちが救われている。今は収穫の時であってまだ終わりの時の戦いの時ではない。

第一次世界大戦の始まりに、収穫の時があった。イギリス、フランス、ドイツなどから宣教師が派遣されようとしていたのに、サタンは世界戦争という手でその機会をつぶしてしまった。だから同じことが起こらないようにしなければならない。

黙示録10:10に、「もう時が引き延ばされることはない。」と記されているように、その時までに何度か戦争が引き延ばされるということが示唆されている。私たちは、まだ時ではないのに、大きな戦争を起こそうとするサタンの働きに対し、時が引き延ばされるよう、祈らなければならない。

今、イスラエルの南部や北部で、小さな衝突が起きているが、まだ大きな中東や世界戦争になる時ではない。その前に、中東と世界中で大きな収穫の時があるはずだ。

*実際、何度も戦争のうわさがメディアを飛び交っているが、その度にとどめられているという流れが続いている。

③主に日々つながることの意義

イエスが来られたとき、シメオンとアンナは、それをはっきり示された。時を定めているのは、サタンではなく、神である。従って、私たちが日々、神に祈っているなら、私たちにはその時がわかるようになるはずである。

<石のひとりごと>

今年の建国記念日は、イスラエルのユダヤ人たちが今もなお支払っている犠牲について多く考えさせられた。この深い悲しみはユダヤ人にしか共有できないものである。その苦しみの上にある建国70周年の喜びもまた、彼らの間でのみ理解しあえる喜びだろう。

生きていくために、みずから子供たちを犠牲にしなければならない国。彼ら自身の神が背後におられるのにそうなのである。

それでも生きている間、せいいっぱい楽しんで生きる。それがイスラエルであり、ユダヤ人なのである。イスラエルという国と神との関係は、愛などと安易に言えるものではないほど深いことを思わされた。

ホロコースト、そして戦没者記念日を取材し、外国人である自分の立っている場所がないことを改めて実感した。

こうした中、異邦人としてその使命を、エルサレムでしっかりと果たしておられるライディング牧師の働きとその実に柔和な人柄にも感動した。ビザは不思議に与え続けられているし、祈りの家は、窓から神殿の丘とオリーブ山を見渡す絶景の場所にある。おそらくエルサレム一素晴らしい眺めだ。主が召された働きであることは明らかである。

このミニストリーでは、トルコやエジプトなど中東全域にいるアラブ人たちの祈りの家とも連絡をとり、イスラエルだけでなく、世界も視野に、とりなしを行っている。イスラエルと異邦人クリスチャン。主はそれぞれに立ち位置を与え、終わりの時に向けて時代を動かしておられるようである。
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ルーマニアが大使館をエルサレムへ移動決定か 2018.4.21

 2018-04-21
19日、ルーマニアの政府与党メンバーがルーマニアのテレビインタビューで、ルーマニア大使館をテルアビブからエルサレムへ移動させることに決まったことを明らかにした。

もし実現した場合は、これまでに大使館の移動を表明しているアメリカ、グアテマラ、ホンデュラスに続いて4番目ということになる。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/244704

ネタニヤフ首相は、19日夜、建国70周年記念で、大統領官邸に集まった100カ国の外交官たちへのスピーチで、他にも大使館をエルサレムへ移動させることを検討している国があると語った。

しかし、その翌日、ルーマニアのクラウス大統領が、これに反対する意向を発表し、なかなかすんなりとはいきそうもない。ともかくも来月、アメリカ大使館のエルサレムへの移動がスムースに運ぶかどうかで風向きを読んでいる国が多いのではないかと思われる。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/244733
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ガザ国境衝突4週目:パレスチナ人4人死亡 2018.4.21

 2018-04-21
ガザ国境で毎週金曜に暴力的な衝突になってから4週目になる。今回の死亡者は4人。このデモが始まってからの使者は38人となった。

デモへの参加人数は、毎週減ってきており、今週は3000人ほどだった。しかし、表現される敵意はだんだん凶悪になってきている。

金曜デモの前日木曜、イスラム聖戦は、イスラエル軍南方総司令官のヨアブ・モルデカイ大佐と数人の射撃手が、国境フェンスの近くにいるところを撮影したビデオを流し、その直後にパレスチナ人射撃手が、ライフルの照準を合わせる様子を付け加えて、あたかも彼らを殺すといわんばかりのクリップをネットに流した。

これを受けて、リーバーマン防衛相は、「もしこちらの上官を殺すことがあれば、ハマスの最高指導者が死ぬことになるのはハマスもよく知っているはずだ。」と脅迫しかえした。

その翌日の今日金曜朝、イスラエル軍は、国境付近にいるパレスチナ人の上に、次のように記したビラをまいた。ビラには次のように描かれていた。

”あなたがしようとしている行為は暴力だ。ハマスは、テロ行為をするようあなたを利用している。イスラエル軍はいかなるシナリオにも対処する。だから国境に近いたり、そのフェンスにダメージを与えるようなことはしないように。

イスラエルは、フェンスや軍用車両に傷つける行為に容赦はしない。だから、あなたを危険に陥れるようなハマスの命令に従わないように。」

これに対し、ガザのパレスチナ人は、ナチスの鉤十字をあしらった凧をあげ、イスラエル側へ飛来した。その凧には、火炎瓶がとりつかられていた。

ガザ側の情報によれば、この金曜に、イスラエル軍の銃撃によって死亡したパレスチナ人は4人。そのうち1人は15歳だった。

15歳の少年が死亡したことを受けて、国連の中東特使モラデノフ氏は、「憤慨だ。15歳の子供が殺された。徹底的な調査が必要だ。」との声明を出した。

これに対し、リーバーマン防衛相は、責任はハマスにあるとし、「ハマスは、女性や子供の背後に隠れている臆病者だ。ガザの人々に言う。フェンスには近づかないように。」と言った。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/4-Palestinians-killed-in-fourth-week-of-demonstrations-along-Gaza-border-551336

イスラエル軍の射撃手たちは、銃撃は、指導者的な動きをしている者に限るとともに、下肢を狙うよう指示されている。だれのどこを撃ったのかは、ライフルに記録、撮影されている。

前回、パレスチナ人を撃って大笑いしていたイスラエル兵のビデオがネットに流され、問題になったが、精査の結果、イスラエル兵は正確に判断し、下肢を撃っていたことがわかった。大笑いしていたのは、軍人ではないカメラマンであったことが判明。

イスラエル兵の対処は、適切とされ、罰はカメラマンが受けたと伝えられている。

<ナタリー・ポートマンがイスラエルをボイコット?>

オスカー女優ナタリー・ポートマンさんは、イスラエル人である。彼女の功績をたたえて、今年ジェネシス賞の受賞者に選ばれた。ジェネシス賞とは、ユダヤ人としてユダヤ人社会に貢献した人に送られる賞である。賞金は通常100万ドル。

ところが、先週、ナタリーさんが、エルサレムでの授賞式をキャンセルする意向を表明し、論議を呼んだ。時期的にも、イスラエルのガザでの対策に反対しているとか、BDS(イスラエルボイコット運動)にほだされたとかメディアは騒ぎ立てた。イスラエルからも驚きの声が殺到した。

このため、ナタリーさんは、「ネタニヤフ首相に同意できないので、ネタニヤフ首相がスピーチする授賞式には出ないことにした。」と自ら明らかにした。

ナタリーさんは、自分はイスラエルを愛しているのでBDSに同調していないことを強調。ディアスポラの多くのユダヤ人と同様、ネタニヤフ首相を指示しないという権利もあるはずだと語った。

なお、ジェネシス賞では、ナタリーさんが、女性の地位向上のために賞金を使うと表明していたため、同額の献金を募り、結果、倍の200万ドル(2億円以上)になっていた。

今回、ナタリーさんは、受賞しないが、賞金は、いずれにしても女性の地位向上のために使われるという。

決して一枚岩ではないというのがユダヤ人なのだが、その多様性がまたユダヤ人でもあるということである。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5236430,00.html
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米・英・仏のシリア攻撃:イスラエルは全面支持 2018.4.15

 2018-04-15
14日朝4時(現地)、アメリカ、イギリス、フランスが、共同で、地中海に駐屯する海軍からトマホークを含む巡航ミサイル、F15、F16戦闘機から巡航ミサイル、計103発を、ダマスカスとホムス郊外のシリア軍施設に向けて発射した。このうち71発は、ロシアがシリアに提供していた迎撃ミサイルが撃墜した。

BBCによると、この攻撃で打撃を受けたのは、ダマスカス郊外の化学兵器研究施設と、ホムス近郊の化学兵器倉庫、ならびに化学兵器機材倉庫の3箇所。人的被害は、市民3人が負傷したと伝えられたが、詳細は不明。

攻撃直後にトランプ大統領が出した声明によると、今回の攻撃は、シリアが今後化学兵器を製造しないようにすることが目的であり、「先週のドーマでの化学兵器使用」への対処に限局するもので、シリアの内戦に介入するつもりはないということであった。

イギリスのメイ首相は、政権の交代を求めるものではないと強調。あくまでも、イギリス国内や、シリア国内での化学兵器を容認できないということを知らせるものであるとの声明をだしている。

ロシアが、アメリカの攻撃には反撃すると言っていたため、攻撃直後は、緊張したニュースが続いた。イスラエルでは、シリアとの国境で、イランやヒズボラとも対峙するゴラン高原からの中継を行った。

しかし、事件発生から12時間後の現在、反撃はなく、ロシアは、「ただではすまない」と言いつつも、武力による反撃はなく、国連安保理の招集を呼びかけるにとどまっている。イスラエルのテレビも通常に戻り、午後には通常に戻っている。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-43767156

<攻撃の意味>

今回の攻撃は、シリアにもロシアにも備える時間を十分に与えて後の攻撃であった。シリア軍は、大事な施設は全部避難させ終わった後であったし、ロシア軍もイラン軍も現場にいなかったので被害は受けていない。

今回は、国際社会として、「化学兵器の使用は決して容認できない。」というメッセージを送るための象徴的な攻撃であったようである。

しかし、アメリカのマティス国防長官は、今回の攻撃は、昨年4月のシリア攻撃の時の倍であり、今回の打撃で、今後シリアが再び化学兵器を使えるようになるには何年もかかるとの見通しを成果として報告している。

つまり、攻撃は、とりあえずは、一回限りということである。しかし、もしまたシリアが化学兵器を使えば、もっと大きな武力で対応すると釘をさす効果はあったと思われる。

釘を刺したのはロシアに対してでもある。この攻撃に先立ち、ロシアの要請で、今日から、OPCW(化学兵器禁止機構)が、ドーマでの化学兵器使用の調査調査を開始する予定であった。

攻撃が、調査結果に先立つ形で行われたことで、アメリカはアメリカの判断で動くと威厳を示したことにはなるが、化学兵器は使われていない、もしくは、反政府勢力が自作自演したと主張するロシアを正面から否定したことになる。まさに米露の直接対決の図式である。

しかし、ロシア軍には被害を与えていないので、今米露が戦争に入り、第三次世界大戦になることは、なんとか避けた形である。

一方で、3国が、「化学兵器使用への対応に限局する」と強調していることについて、化学兵器以外なら使っても良いのかということになり、反政府勢力は反発している。

ドーマのある東ゴータでは、先月から反政府勢力がまだ地域に残っていた住民5万人を、バスを長々と並べて避難させている。その車列がシリア政府軍に空爆され、先月にも30人が死亡した。問題は、化学兵器に限っていないのである。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-43674329

しかし、トランプ大統領はアメリカ軍をシリアから撤退させる意向を表明しており、シリア内戦そのものには干渉しない立場である。シリアの問題であるが、実際は、まさに代理戦争がシリアで行なわれているということである。

副産物ではあるが、今回の攻撃は、来月北朝鮮との対話を控えるトランプ政権が、北朝鮮に対し、アメリカは必要な場合は、国際社会と協力の上で、軍事攻撃も躊躇なく使うということを見せつけたことにもなったと言われている。

トランプ大統領、その場その場で動いているのか、けっこう深くまで考えて動く賢明な大統領なのか、よくわからない人物である。

<世界の反応>

今回は、ドーマでの化学兵器使用への対応に限局し、アメリカ単独攻撃ではなかったこともあり、アメリカへの大きな批判はない。

ドイツは、イギリスや、フランスと違って、攻撃に参加しない道を選んだとみられるが、攻撃には賛同するとの声明を出した。NATOも、「化学兵器を使用した者はその責任を問われる。」と言っている。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-43767156

欧米は、軍事攻撃だけでなく、外交、経済でもシリアに圧力をかける予定で、EUは来週月曜にもシリアへの対処で外相級に会議を開く予定である。

http://www.jpost.com/Middle-East/EU-to-look-at-imposing-fresh-sanctions-on-Syria-549745

このほか、最近イスラエルや欧米に接近しているサウジアラビアもアメリカの攻撃を指示するとの声明を出したほか、日本の安倍政権も、指示を表明した。

中国は、攻撃に反対を表明している。あくまでも外交による平和的解決だけが効果的であるとし、国連安保理をスキップした攻撃には反対すると表明した。

<シリア側の反応:ロシア、イラン>

ロシアのプーチン大統領は、攻撃の後、「非常に深刻に受け止めている。正式な政府を支援するためにロシアが派遣している我が国の国民がいるところを攻撃されたのだ。」と言った。ロシアは、アメリカがOPCWの調査を待たなかったことを避難している。

なお、ロシアはすでに十分な迎撃ミサイルシステムをシリアに配備しているが、この上さらに、S300(飛行中の戦闘機を撃墜可能)を配備する可能性にも言及している。これについては、イスラエルが全力で阻止するものと思われるので、実現するかどうかは不明。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5230031,00.html

シリアのアサド大統領は、「国際法違反だ。アメリカとイギリス、フランスの試みは失敗する」と反論。シリアの日常に影響はないと主張するためか、普通に登庁するアサド大統領のビデオを流している。

アサド大統領が、支援国イランのハメネイ最高指導者に対し、「シリアはこれまでと変わらず、テロリスト(反政府勢力)の掃討を続ける。」と会話したとも伝えられている。

ダマスカス市内では、アサド大統領を支持する市民らが、シリアとロシア、イランの旗を振りかざしながら、迎撃ミサイルが効果的にミサイルを撃墜したとして喜び、「アメリカのミサイルなど怖くない」と叫ぶ様子が伝えらえている。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5229996,00.html

イランのハメネイ最高指導者は、「これはアメリカとイギリス、フランスの犯罪である。世界になんの益ももたらさない。アメリカは中東での存在を正当化したいだけだ。」と語った。

イラン革命軍関係者は、「この攻撃で、地域情勢はより複雑になった。そのツケを払うのはアメリカである。イランは”前線”(通常イスラエルとアメリカをさす)を強化する。攻撃への対処能力を高める。」と語っている。

https://www.reuters.com/article/us-mideast-crisis-syria-iran-guards/irans-supreme-leader-says-western-attack-on-syria-a-crime-idUSKBN1HL0DO 

<イスラエルの反応:イランとの敵対関係を強調>

イスラエルは、今年2月に続いて、先週9日、シリア領内のその同じイラン軍基地を攻撃し、イラン軍関係者8人を含む14人を死亡させている。イスラエルでは、今週末、もしアメリカがシリアを攻撃したら、イランとイスラエルとの戦争に拡大する可能性があるとして、懸念が広がっていた。

https://www.timesofisrael.com/attack-drone-revelation-shows-grave-immediate-adjacent-threat-to-israel-iran/

今回、アメリカがシリアを攻撃するという流れになった先週水曜、ネタニヤフ首相は、プーチン大統領に電話をかけた。

プーチン大統領は、ネタニヤフ首相に、手出しはしないよう伝えたが、ネタニヤフ首相は、イスラエルは、これまでと同様、自国の防衛のためには、躊躇なく(予告なく)攻撃する旨を伝えたという。

さらにこのタイミングで、攻撃の前日、イスラエルは、今年2月、イスラエル領内に侵入してきたイランのドローンには、軍事攻撃をする装備があったことを明らかにした。

言い換えれば、イスラエルは、イランの動きによっては、躊躇なくシリアのイランと対決する理由があると主張したということである。ことによっては、イスラエルはシリア内部のイラン軍を攻撃するつもりだったのだろう。

イスラエルは、安息日開けの土曜夕刻になってから、ネタニヤフ首相が、正式に、トランプ大統領を支持する声明を出した。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5230354,00.html 

<石のひとりごと:今後について>

今後どうなるかだが、残念ながら、予測不能な中東に加えて、予測不能なトランプ大統領が、世界を動かしている。専門家でも予測を述べられる人はいないだろう。

米露が戦争を始める可能性は、まだまだ残されているが、それ以上に、イスラエルとイランが戦争となり、ヒズビラが山のようにミサイルを飛ばしてきて、アメリカが介入。米露の戦争に発展していくシナリオの方が可能性は高いかもしれない。

そうなれば、ロシアとイランと同盟になっているトルコも介入してくるだろう。いよいよゴグ・マゴグの戦いの気配だが、そうなると、イスラエルにはまもなく大きな地震が発生し、中東は大混乱になるということである。(エゼキエル38章)

しかし、今は一応落ち着いている。今日の聖書箇所には次のように書いてあった。

神である主、イスラエルの聖なる方は、こう仰せられる。「立ち返って静かにすれば、あなた方は救われ、落ち着いて信頼すれば、あなた方は力を得る。」イザヤ書30:15
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ガザ国境デモ3回目金曜日:パレスチナ人1人死亡 2018.4.15

 2018-04-15
昨日は、ガザ国境での「機関へのマーチ」デモ3週目。早朝の衝突でパレスチナ人1人が死亡。この件に関するパレスチナ人の死者は33人となった。ガザからの情報によると、今回の負傷者は、少なくとも30人。

その後、一時、群衆がパレスチナの旗を掲げて、国境フェンスまで近づいてきて、緊張が広がったが、イスラエル領内に入ることはなかった。

今回の参加者は、これまでで最低の1万人。イスラエルの旗にトランプ大統領やサウジアラビアのサルマン王子をあしらった旗を燃やしたり、イスラエルの旗を踏みつけるなどが行われた。

デモの規模が縮小している理由として、世界がシリア問題で忙しく、ハマスが予想したような世界からの注目を得られないことがあげられている。西岸地区でもガザに同調するデモは発生しなかった。

https://www.i24news.tv/en/news/israel/172195-180413-idf-braces-for-gaza-flag-burning-protest-as-great-march-enters-third-week

<事故でパレスチナ人4人、イスラエル兵一人死亡>

ところがである。翌日の土曜、ガザ南部で爆発があり、パレスチナ人4人が死亡した。ガザの救急隊は、イスラエルの戦車砲だと言っているが、イスラエルは否定している。地元住人によると、死亡した4人は、イスラム聖戦の戦闘員であったとのこと。

http://www.jpost.com/Breaking-News/Palestinian-Health-Ministry-two-Palestinians-dead-in-Gaza-explosion-549786

イスラエル側でも、土曜深夜、イスラエル南部、シナイ半島との国境ニツァナで、ルチーンの地下トンネルに対処していた戦車が、数メートルのスロープを転がり落ち、戦車内部で火事が発生。戦車を運転していたイスラエル兵1人が死亡。2人が重傷となった。

戦車はメルカバ型で、本来ならこのぐらいのスロープでは横転しないはずだという。なぜ火災が発生したかも合わせて調査するとのこと。重傷の2人を覚えて祈られたし。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5229887,00.html
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73回目のホロコースト記念日 2018.4.15

 2018-04-15
12日、イスラエルと世界中のユダヤ人たち、またその友人支援者たちは、今年もホロコースト記念日を迎えた。アウシュビッツでは、毎年恒例の生者の行進(アウシュビッツからビルケナウまでの3.2キロ)が行われ、世界中から12000人が参加した。

イスラエルからは、リブリン大統領、エイセンコット・イスラエル参謀総長、アルシェイク警察長官が参加した。ちょうど、アメリカがシリアを攻撃し、イランがイスラエルを攻撃してくる可能性があった時で、防衛のトップが不在になることに懸念もあったが、予定は変更されなかった。

http://www.jpost.com/Israel-News/Police-Chief-in-Auschwitz-Were-not-coming-to-learn-were-coming-to-teach-549586

ポーランドといえば、最近、ホロコーストの責任がポーランドにあるかのような表現をした場合、刑事責任をとられるという法律が成立して論議を呼んだばかりである。

アウシュビッツでの式典には、その法律を成立させたポーランドのドュダ大統領も出席していた。リブリン大統領は、式典でのメッセージで、ポーランドもナチスの犠牲者であり、ポーランド人の中に、義なる異邦人が何千人もいたことを認めた上で、昨日まで友人であったポーランド人が、ナチスの存在なしにユダヤ人を殺害したことも事実であると訴えた。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5229105,00.html

イスラエルでは、11日夜、ヤドバシェムで記念式典があった他、12日には、ネタニヤフ首相に続いて様々な人や組織が献花した他、記念ホールで、遺族や友人らが、犠牲者の名前が読み上げ、ただ600万人ではなく、一人一人を覚えた。

イスラエルにいるホロコースト生存者は2016年末で、18万6500人。1年に2万人ぐらいは亡くなっている。中央統計局によると、2035年には2万6000人になっていると予測されている。

<今もまだ続くホロコーストの苦しみ>

今回、記念式典で、よく取材で顔を合わせ、立ち位置でももめたことのあるイスラエルのテレビのカメラマン、ベニーさん(60歳代?)に、ホロコーストに関係しているかどうか聞く機会があった。

ベニーさんのお父さんは、家族で唯一生き残った人で、その他の家族は一人を除いてみなアウシュビッツで殺害されたという。ベニーさん自身は、イスラエルで生まれている。典型的なホロコースト二代目である。

いつも機嫌の悪い人なのだが、この式典に集っている人々についても、「なにもわかってない。」とぼやいていた。

帰る直前、ベニーさんが、「日本はドイツとつるんでたんだぞ」と言ったので、すぐに謝った。「まあ君はまだ生まれてなかったからね。」との返答。「でも私たちの旗の下だったから」ともう一度謝った。別れるまえに、「そういってくれてありがとう。」と言われた。

翌日の記念ホールでは、90歳は超えていると思われる夫妻がいたので、話を聞いてみた。二人は、イタリアでホロコーストに巻き込まれた。戦後に結婚し、イスラエルに移住したという。奥さまの姉妹がアウシュビッツで殺されたらしく、涙で話が続けられなかった。

この人たちに出会い、ホロコーストが歴史なのではなく、今もなお経験者を苦しめている現在進行形なのだということを改めて実感させられた。

http://www.jpost.com/Israel-News/Only-26200-Holocaust-survivors-will-be-living-in-Israel-by-2035-539668
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