悔い改めの季節:秋の例祭シーズンスタート 2017.9.19

 2017-09-19
今年もイスラエルの秋の例祭シーズンが始まる。新年祭(聖書的には角笛を吹き鳴らす日)に始まり、ヨム・キプール(大贖罪日)、仮庵の祭と続く。大型連休でもあり、海外旅行に出かけるイスラエル人も多いが、政府からじゃ今の所、トルコは渡航要注意との警告が出ている。

イスラエル国内の日程とだいたいの動きは以下の通り。

1)ローシュ・ハシャナ(新年)ー9/20-22 安息日も入れて23日まで3連休

2)ヨム・キプール(大贖罪日)ー9/29-30 断食する人は多いが、家で寝る日と決めている人も多い。超正統派は牛の代わりに鶏を捧げる儀式を行う。

3)スコット(仮庵の祭)ー10/4-11、最終日の10/11は、ホシャナ・ラバ(仮庵最終日)で 柳をふって残っている罪を捨て去る儀式を行う。

4)シムハット・トーラー(シェミニ・アツェレート)ー10/12

*この後、10月13日が再び金曜なので、安息日が続く。このため、社会が通常運営に戻るのは、10月15日(日)ということになる。この時期、学校は休みで、官公庁等も開いたり閉まったり。バスも削減運転で、これからイスラエルは、1ヶ月近く、しばらく祭日気分の日が続くことになる。

<悔い改めと赦し合いの季節>

秋の例祭は、実は、「新年」ではない。本来の新年、つまり1年のうちの第一の月は、今ではなく、過越の祭のある春頃である。秋の例祭があるのは第7の月でありため、聖書は「新年」ということばを使っていない。

現在に至る「新年」の概念は、神殿崩壊後のラビ的ユダヤ教になって以来と思われるが、今ではすっかり定着し、日本と同様、家族、親族がそろって”縁起の良い”「魚の頭」を食べたり、甘いはちみつとりんごなど、甘いものを食べて”翌年”の祝福を願うまさに「新年」になった。

しかしながら、レビ記23章で、聖書が示す秋の例祭のテーマは、「神に会う」ということである。

秋の例祭の最初、つまり「新年」と呼ばれる日には、角笛を吹くよう命じられている。これは、「もうすぐ主が来られる。自分を振り返り、罪があれば今のうちに悔い改めよ」という呼びかけである。

ユダヤ教では、神の前に出る前に、まず傷つけた相手に謝罪し、人間どうしの和解が必須だと教える。それができてはじめて、神の前に出ることができるというのである。

この10日後にヨム・キプールが来る。かつてエルサレムに神殿があったころは、この日に、大祭司が至聖所に一人で入り、罪のあがないをした。そうして、神の審判を受け取ったのであった。一般的なユダヤ人たちの中には、”来年”がどんな年になるのかの判決が出ると考える人もいる。

そのヨム・キプールの4日目から、7日間の仮庵の祭りが始まる。この仮庵は、神に赦された者だけが、天幕の中で、神と共に親しく過ごす”婚礼の週”とされている。

その最終日のホサナ・ラバの日、ユダヤ人たちは、この日までに残っていた罪はすべて赦されるとユダヤ教は信じる。敬虔なユダヤ教徒は、この日、オリーブ山に行き、柳の枝をふりつつ、「生きた水」である主を呼び求める。

その翌日、シムハット・トーラーとなり、神ご自身でもある聖書を受け取ったことを喜び踊る日、シムハット・トーラーになる。ラビは、これこそ最終的な解放であり、最高の喜びの時だと語る。

この流れは、ユダヤ教ででもキリスト教も、終末の出来事を主が示したものととらえている。双方とも、これから世は混乱に向かい、最終的な裁きにむかっていくが、その前にメシアが来て、多くの者を救うと考えている。

これについて、イエス・キリストを信じないユダヤ人はメシアが初めて来ると考えているのに対し、クリスチャンたちは、前に一度来たキリストがもう一度来る、「再臨」だと信じている。再臨する地はオリーブ山である。

*CGNTVオリーブ山便りでの秋の例祭の特集:ラビの終末論含む:

https://www.youtube.com/watch?v=xjTGfrHCeD0&list=PL4yw3tdsZsBxuQUd5RBO-EvmoO0-R5_vr&index=4

<スリホットで嘆きの壁は連日超満員>

スリホットというのは、ヘブル語で赦しという意味である。アシュケナジ(欧米系)ユダヤ人は、この16日の安息日あけから、嘆きの壁やシナゴーグでの罪の悔い改めを本格的に行うスリホットの祈りを始めた。16日夜、嘆きの壁は超満員となった。

嘆きの壁でのスリホットは、このままヨム・キプール前日まで続けられるが、当然、最終日は一番込み合う。滑り込みの悔い改めである。なお、スファラディ系のユダヤ人は、エルルの月の初めから、つまり一月近くスリホットをやっている。

http://www.chabad.org/library/article_cdo/aid/984606/jewish/Sukkot-Simchat-Torah.htm
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2017年現在:イスラエル社会情勢 2017.9.19

 2017-09-19
<イスラエルの人口推移>

毎年、建国記念日と、新年に、中央統計局から発表される統計値。今年の新年の人口は昨年より、15万6000人増えて874万3000人となった。

このうち、ユダヤ人は652万3000人で全体の74.6%にあたる。アラブ人は182万4000人で20.9%。イスラエルはユダヤ人の国だが、市民の5人に一人はアラブ人ということになる。

昨年生まれた新生児は18万1405人。出生率(1人の女性が産む子どもの数)は3.11で、OECD諸国で最高となった。超正統派、アラブ人が多産ということもあるが、出生率は日本(1.44)の倍以上になる。。

これに加えて、昨年来た移民は、2万5977人で、イスラエルの人口は着実に増加している。

また、イスラエル人は、ハッピーな人々だが、今年も国民の88%が、今の生活におおむね満足と答えた。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5018246,00.html

<チャリティの季節>

例祭といえばイスラエルではチャリティ。ユダヤ教もイスラム教も貧しい人に施すことは善行と考えられているため、例祭中は、特にチャリティ活動が盛んになる。

今年は、日々の食料にも困る家族は、全国で24万3000家族。とはいえ、ある障害者夫妻に支給された生活保護は、2人で月4500シェケル($1280・約14万円)。額面だけであれは、日本より多いかもしれないが、イスラエルでは、家賃や物価が高いせいもあり、これだけあっても食べていけないのである。

ラテット(To give) という国のフードバンクは、180のNGO、地元組織などが協力し、195箇所のスーパーマーケットに大きな箱を設置している。そこに市民が買った食料から献品していくのだが、この時期、箱はけっこういっぱいになる。それも加えて、全国105のコミュニティの貧困家庭に食料を配布する。

ボランティアは全国で9000人。子どもや、兵士、ビジネスマンなど様々な人々が参加するという。

別のNGO団体は、例祭以外から6000家族の食料支援を行っているが、新年には、その倍の13000家族に、1家族あたり380シェケル(約100ドル)の食料支援を行う。

この他にもユダヤ教関連の団体、クリスチャンの団体も例祭には特別な支援活動を行っている。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5017403,00.html
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兵役拒否の超正統派と警察が大乱闘:エルサレム 2017.9.19

 2017-09-19
超正統派ユダヤ教徒は兵役が免除であることについては、ここ数年、ずっと懸案事項となってきていることはこれまでにもお伝えした通り。

超正統派たちの人口が増えすぎて、きちんと税金を払う世俗派たちへの負担が大きくなり、「なぜ彼らは税金も払わず、兵役にも息子をださないのか。」との不満が高まっている。

この流れにより、前ネタニヤフ連立政権では、中流世俗派が支持した中道政党が多くの議席を取り、ユダヤ教政党が連立からはずれた。これにより、一時は超正統派の兵役を義務付ける法整備にまで進み始めたのであった。

ところが、現ネタニヤフ政権では、ユダヤ教政党が連立政権に復帰。上記法案はひっくり返され、しばらく頓挫した形となっていた。

ところがである。イスラエルの立法システムは複雑なのでよくわからないが、今度は最高裁が、新しく出された「超正統派は兵役義務を免除する」という法案をひっくりかえす命令を出しのである。前政権でこの問題を推進していた、未来がある党のラピード党首は、勝利宣言を出した。

当然、超正統派は、これに猛反発である。今月、超正統派の中でも過激なグループのラビの孫が、徴兵に呼び出されたにもかかわらず拒否したこことで2週間、軍警察に収監された。これがきっかけとなり、超正統派たちが、17日、エルサレム市内で大規模なデモをおこした。

超正統派の反兵役デモはこれまでから何度も発生してきたのだが、今回は、水砲が使われた他、超正統派は、警察官を「ナチ」と呼び、対する警察官らは、殴る蹴るの暴行をするなど、常軌を逸した暴行に及び、大変な大乱闘になったのである。

これにより、超正統派3人が中等度の負傷を負い、8人が逮捕された。警察官1人も軽傷を負った。この後、警察に非難の目が向き始めたため、上記、収監されていたラビの孫については、新年までに釈放するとリーバーマン防衛相が約束したとのこと。

警察長官は、行きすぎた暴行を行った警察官らの調査を行うことになっている。

たしか、今は、エルサレムは、悔い改めと赦しあう季節・・・・であるはずだだったが、とんでもない大人の大げんかになったものである。

http://www.jpost.com/Israel-News/Eight-arrested-in-extremist-ultra-Orthodox-riots-over-enlistment-505325

http://www.jpost.com/Israel-News/Investigation-launched-into-police-misconduct-at-violent-haredi-protest-505435

<兵役についての論議>

確かに超正統派であれば、息子を兵役に出さなくても良いという不条理を、世俗派の親たちがそのまま飲み込むことは難しいかもしれない。

しかし、一方で、ここまで拒否する人を徴兵することに疑問をもつ意見もある。そもそも、イスラエルが、国民を徴兵しての市民軍を設立したのは、建国当時、ホロコースト生き残りまで皆戦わなければならなかった時代背景からである。69年後の今、イスラエルは大きく変わった。

今は、建国という動機づけがないため、無理やり兵役につかせても、役に立たず、逆に入隊して武器を強奪し、敵に売却する者もいる時代である。また、そもそも兵隊に向かない者もおり、軍隊に入って自殺する者もすくなからずいる。

一方で、国の防衛に命をかけ、自ら従軍してくる者は多い。そろそろイスラエルも、健全な士気を持つ精鋭の、プロの軍隊にしていく時期にきているのではないかという意見もある。

しかし、実際には難しいだろう。イスラエルは小さい国なのに戦争は多いので、市民を駆りださなければ、人数的にも資金的にも、十分な兵力にはなりえないのである。

日本の教会は、おおむね軍備、兵役反対の立場である。もし将来、国民徴兵制が復活したら、超正統派のように、警察と戦ってでも、あくまでも兵役を拒否するだろうか。

筆者が属するエルサレム・アッセンブリー(メシアニック教会)のユースリーダーは、戦闘部隊の副司令官である。予備役兵として、有事には、銃をもって戦地へ出かけていく。新しく従軍する若い兄弟姉妹たちは、礼拝の中で祈って、軍へ送り出している。

イスラエルでは当たり前のようになっているが、もし日本なら、さぞ悲壮感ただよう祈りになるだろうと想像してしまった。理解しがたいことかもしれないが、これがイスラエルの日常である。
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第72回国連事務総会 2017.9.19

 2017-09-19
毎年この時期には、ニューヨークの国連本部で、総会が行われ、各国首脳が演説を行う。今年も、北朝鮮問題、イラン核問題、シリア問題、ロヒンギャ問題、地球温暖化による異常気象など、ますます議題は満載である。

もっとも注目は、トランプ大統領で、19日の総会初日に初演説の予定。ネタニヤフ首相も19日。アッバス議長は水曜となっている。

<ネタニヤフ首相の論点はイラン>

弾道ミサイルに水爆の実験までしている北朝鮮に対して、国際社会は効果的な対処をとることができていない。これで危機感を募らせているのがイスラエルである。

2001年の同時多発テロのときに、ブッシュ元大統領は、イランと北朝鮮は悪の枢軸と呼んだ。まさにその通りで、北朝鮮が行っている核開発は、そのままイランのものになるだろう。2015年に、イランが国際社会と合意した核開発保留の期限が過ぎれば、イランもすぐに核保有国になるだろう。

また、シリアで、ISISが領地を失うに連れて、そこにヒズボラや、シリア政府勢力が入り込み、そこにイランの革命軍が入ってくることへの懸念も訴えるとみられる。

ネタニヤフ首相は、演説でこれらの点を強調し、国際社会に、2015年のイランとの合意を破棄するよう訴えるものと思われる。

しかし、実際には、イスラエルとは同盟関係にあるアメリカ、イスラエル寄りと言われるトランプ大統領ですら、いったん締結されたこの合意から抜けることは、国際法に照らしても、不可能とみられる。

そこで、イスラエルが狙うとすれば、できるだけ、イランに関するアメリカの危機感をあおって、イランへの査察を強化するよう、IAEAに圧力をかけてもらうこと。また、中東で唯一民主主義のイスラエルの軍備を増強してもらうなどが、実質的な目標地点になるとも言われている。

<ネタニヤフ首相とトランプ大統領会談(今年3回目)>

演説に先立ち、ネタニヤフ首相は、トランプ大統領と18日、直接会談を行った。ネタニヤフ首相は、上記、イランの核問題に関する合意をアメリカには放棄してほしいということ、また、中東、特にシリアにおいてイランが勢力を拡大しており、イスラエルの北部国境が緊張していることへの懸念を伝えた。

パレスチナ問題の解決については、トランプ大統領と同様に、アラブ諸国との和平と同時進行になるとみていると伝えた。トランプ大統領は、後日、アッバス議長とも会談予定である。

ネタニヤフ首相は、のちにトランプ大統領との会談では、両国の結束を確認でき、満足できるものだったとツィートしている。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/235694
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どうする?アッバス議長:ハマスがガザ支配権を返還へ 2017.9.19

 2017-09-19
5ヶ月前、アッバス議長が、イスラエルへのガザ地区電気代を肩代わりの支払いをせず、イスラエルにガザへの送電を止めるよう要請してきた。これに、イスラエルが応じたため、ガザの住民は、電気を一々1-2時間しか受け取れない日々が続いた。

この時からアッバス議長は、ガザへの給料差し止めなど、経済的な圧力をかけて、ハマス切り捨て政策をすすめた。

しかし、その後、両者の仲介にエジプトが動き出した。エジプトは、ハマス指導者であるイシュマエル・ハニエとシンワルをカイロへ呼び、まず、7人のリーダーからなるガザ地区運営の事務委員会を設立させた。

この7人とエジプトで話し合い、やがて、なんらかの合意を引き出したのか、ガザ地区にはエジプトから燃料が搬入されて発電が再開され、今、電気は、1日6時間程度と、イスラエルが送電を削減する以前の状態にまで戻っているという。

さらに日曜、ハマスは、この委員会を解散し、ガザ地区の支配権を返上した上で、西岸地区、ガザ地区合同の総選挙を行うことで合意したと発表した。

現時点で、ハマスは、エジプトの言うとおりに動くしかないほど、疲弊しているようではあるが、この合意には、ハマスの武力も返上するかどうかは述べられておらず、実効性を疑う分析もある。

また、アッバス議長が望んでいたのは、単にハマスを失脚させることであったと思われることから、エジプトが出てきて、ガザ地区にハマス事務委員会を設立したり、今回のような発表に至るのは、不本意であったはずだとYネットの記事は述べている。

いずれにしても今、ボールはアッバス議長の中にある。議長がこれからどうするのか、注目される。なおアッバス議長の国連演説は水曜日の予定。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5017686,00.html

<エジプトのシシ大統領とネタニヤフ首相会談>

エジプトのシシ大統領は、現在、国連事務総会でニューヨークに来ているため、ネタニヤフ首相と会談した。イスラエルとエジプトの首脳の公の会談としては、今回が初めてになる。(非公開はこれまでに2度)

両首脳は、90分にわたって語り合い、ガザを安定させること、パレスチナ問題についても語り合ったとのこと。詳細は不明。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/235714
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