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ガザ情勢:25時間後に停戦へ 2018.11.15

 2018-11-15
12日16:30に始まったガザとの戦闘は、約25時間後に停戦となった。この間、イスラエルへ発射されたロケット弾は約500発。このうち、アイアンドームが迎撃したのは約100発だった。

残り約400発のうち、多くは空き地に着弾したが、アシュケロン、ネティボット、スデロットでは、民間住宅に着弾して大きな被害が出た。これにより、1人が死亡。27人が負傷した。

これに対し、イスラエル軍は、ハマス関連軍事施設などへの激しい空爆を行った。予備役兵の徴集は行われていなかったが、ガザとの国境周辺には、増強された陸上・戦車部隊が待機。迎撃ミサイルの数も増やしていたことから、大規模な攻撃もありうると緊張が高まった。

こうした中、13日午後、アラブ系メディアが、エジプトと国連の仲介で、ハマスとイスラエルが”停戦”に合意したと伝えてきた。この時点ではイスラエルはこれを否定。

この日、7時間に及ぶ治安閣議を行っていたイスラエル政府は、イスラエル軍に対し、内容は明らかにしない形で「作戦継続」の指示を出した。しかし、夕方になり、南部住民には、通常に戻るようにとの指示。後にイスラエルも停戦に合意したことを認めた。

ネタニヤフ首相は、「ハマスは停戦を懇願してきた。」と語っている。イスラエルが本気になれば、ガザへの絨毯攻撃も不可能ではないことから、ハマスに、イスラエルの本気を見せ、戦わずして屈服させる手を使ったとも考えられる。ネタニヤフ首相は、以前にもこの手を使って大規模攻撃を直前でキャンセルしたことがある。

一方、ハマスは、ネタニヤフ首相のコメントとは違い、”シオニスト(イスラエル)”が平穏を守らないなら、ベエルシェバやもっと拡大した地域にまで攻撃範囲を広げると脅迫していた。停戦が成立した後は、いつもの「勝利宣言」を行っている。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Escalation-enters-second-day-as-rocket-sirens-sound-across-southern-Israel-571789

<イスラエル国内の被害状況>

12日、戦闘がはじまってまもないころ、アシュケロンでは、大型バスにガザからの戦車砲が直撃し、バスは炎上して大破した。この時、イスラエル兵1人が重傷を負った。しかし、砲撃はイスラエル兵の一団が、このバスから降りた直後であったため、間一髪で大惨事をまぬかれた。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/254681

その後、アシュケロン、ネティボット、スデロットではアパートや家屋に、ロケット弾が着弾し、建物に大きな被害が出た。

現地報道によると、ロケット弾が屋根から飛び込み、小さな金属片が飛び散って、家の中が灰色で穴だらけとなった建物や、爆風で家の中がめちゃくちゃになった部屋。血まみれの床や、負傷しながらも逃げようとしたのか血まみれになったドアノブなどが報じられている。

https://www.timesofisrael.com/rockets-mortars-from-gaza-continue-despite-reports-of-330-p-m-ceasefire

アシュケロンでは13日、直撃を受けたアパートの中で、パレスチナ人男性1人が死亡。女性1人が重症。2人は、爆風でがれきとなった家屋から消防士が救出したのだが、男性の遺体を掘り出すのに1時間かかったという。攻撃を受けた他の町も含め負傷者は計27人。ショックや軽傷で病院に搬送された人々も多数いる。

<唯一の犠牲者はパレスチナ人>

今回、これほどのロケット弾攻撃を受けて、死者が1人だったというのは奇跡であったといえる。その1人は、皮肉なことにヘブロン出身のパレスチナ人だった。

犠牲となったのは、合法的な労働許可の下、アシュケロンで働いていたマフムード・アブ・アスバさん(48)。マフムードさんは、6人の子供(最年少は4歳)の父親で、ガザ情勢の悪化から、この朝、ヘブロンへ帰宅すると家族に伝えていたという。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5400646,00.html

<イスラエル軍:人は殺さず施設のみへの攻撃>

昨日からの攻撃を受け、イスラエル軍はガザ内部への空爆を実施した。攻撃対象は、地下トンネル、武器庫などの他、プロパガンダを流していたとみられるガザのテレビ局など。7階建ビルを完全に破壊するような激しい空爆を160箇所に対して行ったと伝えらえている。

しかし、今の所、ガザから犠牲者が出たという報道はないので、攻撃の前に周辺住民に避難を促してから攻撃するという、”人は殺さず、施設のみ破壊する”という方針を貫いたとみられる。

<ハマスは武力でたたくしかない!?:割れるイスラエル世論>

ハマスとこうした短期の武力衝突は、今にはじまったことではなく、何度も同じことが繰り返されている。今回も徹底的にハマスを打倒しない道を再び選んだことに、閣僚からも疑問の声があがっている。

特に今回は、ハマスにカタールの資金が入った直後の出来事であったことから、ハマスにはアメを与えても全く無駄だという意見も少なくない。相当な被害を受けた南部住民も数百人が、徹底的なハマスつぶしを今回も行わない政府に対して怒りを爆発させ、国境でタイヤを燃やすなどのデモを行った。

その一方で、テルアビブやハイファなどでは、逆にガザとの国境を閉じていることが争いの元だと訴え、国境を開くよう訴えるデモが予定されているという。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/254689

<石のひとりごと>

ハマスとの付き合いは本当に難しい。自分から攻撃をしておいて、堂々と停戦を申し出てくる。実際のところ、これは停戦ではなく、休憩にすぎない。次回の攻撃は、たんに時間の問題である。実際のところ、このような相手に、アメを用いることが有益とは考え難い。

とはいえ、イスラエルが、圧倒的な武力でもってガザへの総攻撃を行えば、自国民にも犠牲が出るし、戦闘の後、その後始末をさせられることもまったく部が悪い。ガザ市民を犠牲にすることで、さらなる憎しみをかう上、命を最も価値あるものとするユダヤ教の性質上、イスラエル自らも罪責に苦しまねばならない。

さらに、ガザの駐留を余儀なくされ、その復興に大金を使わされることも目にみえている。総攻撃をしても、ろくなことはまったくない。

しかしながら、ひっきりなしになり続けるサイレンの音は、まったくもって耐え難い。夜中に叩き起こされ、シェルターに走る。子供たちの多くはPTSDに苦しんでいる。いいかげんにハマスを一掃してほしいと訴える南部住民の政府への不満は十分理解できる。同時に政府が大規模にガザを一掃しない、できないことも理解できるのである。

「主よ。いつまでですか。」という聖書のことばが聞こえてきそうである。
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緊急!ガザ情勢急速に悪化中:南部にロケット弾の雨 2018.11.13

 2018-11-13
12日夕刻(日本時間13日深夜ごろ)から、ガザからイスラエル南部にロケット弾が降りそそぎ、ハマスとイスラエルが戦闘状態になっている。このままイスラエル軍が、ガザへの大規模な攻撃に入る可能性もあり、ガザ情勢は急速に悪化しつつある。ことの流れは以下のとおりである。

ガザでは、エジプトの仲介により、ハマスとイスラエルの間になんらかの関節的合意が成立したと伝えられ、金曜のガザ国境での暴動も一応の沈静化を見せていた。

また、合意に基づき、先週8日(木)には、カタールからの資金1500万ドル(約20億円:スーツケース3つに入った札束)と燃料が、イスラエルの国境からガザに搬入された。とりあえず、ガザの市民生活改善をはかり、長期的には、エジプトとイスラエルの国境閉鎖を緩和していくという流れであった。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5398709,00.html

CNNによると、カタールの出資金は、長期間未払いになっていたガザの公務員の給与として支払われたとのことで、ガザからは、とキャッシュを並んでいるガザ公務員の群衆の様子が伝えられた。カタールからの資金は、9日、10日と48時間以内にすべて、市民らに支払われたもようである。

https://edition.cnn.com/2018/11/11/middleeast/gaza-qatar-humanitarian-intl/index.html

ところが、その一方で9日金曜には、再び暴動と国境破りが発生。12日(月)には、ガザ領内での極秘の作戦を行っていたイスラエル軍部隊が、パレスチナ人にみつかって、交戦状態になった。この時、双方の司令官が死亡したのだが、その後、ガザからはロケット弾が断続的にイスラエル南部に撃ち込まれ、バスや家屋にも着弾して市民に重傷者も出ている。

急速に悪化するガザ情勢は以下のとおり。なお、現在も進行中のニュースであるため、今後も注目し、一刻も早い沈静化を祈っていただければと思う。

<ガザ内部で交戦:イスラエル軍少佐1人死亡>

9日(金)、国境で12000人のパレスチナ人がデモを行う中、1人がガザからイスラエル領内500メートル入ったホフ・アシュケロン地域のモシャブに侵入。グリーンハウスに放火する事件が発生した。これを受けて、南部住民たちが、ガザへ燃料や食料などを搬入するトラックの列を妨害するデモを行った。

住民たちは、パレスチナ人が家屋からわずか数十メートルのグリーンハウスにまで侵入できたことに怒りと不安を訴えている。この日のパレスチナ人による国境のデモでは、イスラエル軍に爆発物を投げつけたため、催涙弾で対応。パレスチナ人1人が死亡。37人が負傷した。

https://www.timesofisrael.com/southern-residents-block-gaza-cargo-crossing-in-protest-of-violence/

続いて12日(月)夕刻、イスラエル南部ガザ地区周辺地域で、ミサイルの警報が連続して鳴り響いた。飛来したミサイルは17発。このうち、3発はアイアンドームが迎撃した。被害は報告されていない。

ミサイルが飛来していたころ、ガザ北部カン・ユニス(国境から3キロ内部)では、極秘に任務を遂行中であったイスラエル軍の特殊部隊が、パレスチナ人にみつかり、交戦状態となっていた。

この戦闘で、ハマス関係者7人が死亡。イスラエル軍では、”メム”少佐(41)が死亡。兵士1人が負傷した。この後、イスラエル空軍が空爆を行いつつ部隊を救出・負傷した兵士は病院に搬送され、容体は落ち着いているとのこと。*メム少佐の本名は、任務の性質上か、極秘のままにされている・

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5397926,00.html

この時の空爆で、ハマス戦闘員6人が死亡した。ハマスは、特殊部隊が、ハマスのカッサム部隊司令官ノウル・バラカの暗殺に来ていたと主張している。イスラエル軍は、これを否定。軍の報道官は、「暗殺や誘拐ではなく、情報収集が目的だった。」と述べている。

死亡した少佐については、名前は公開されていないが、2人の子供の父親だったという。このランクの司令官が戦死するのは2014年のガザとの戦争以来であった。月曜に行われたメム少佐の葬儀には、リブリン大統領他、大勢が参列した。

一方、ハマスも、その指導者イシュマエル・ハニエが出席し、ガザ地区で死亡した7人の葬儀を行った。葬儀では、数千人の群衆が復讐を叫んでいたという。

https://www.timesofisrael.com/lawmakers-offer-condolences-after-courageous-idf-officer-killed-in-gaza/

ネタニヤフ首相は、第一次世界大戦の終戦100周年でパリを訪問中であったが、急遽帰国した。

<ガザからのロケット弾でイスラエル人重症:スデロット>

12日の日中、ガザとの国境を走っていたバスが銃撃を受けた。これにより、男性(19)が重症。運転手もショックで病院に搬送されたもよう。*負傷の経過についてはメディアによってまだ混乱がみられる。

午後5時前(日本時間0時前)以降、午後7時現在で、まだイスラエル南部からシュケロンまでアラームが断続的に続いている。すでに200発以上がイスラエルに向けて発射され、1発は、スデロットの家屋を直撃。さらにスデロットでは、ガス管が破裂して火災が発生している。

また破片などで数人が負傷しているもよう。こうした事態を受けて、イスラエル空軍が、ガザのハマスを攻撃している。

https://www.jpost.com/Israel-News/More-than-50-rockets-fired-from-Gaza-to-Israel-571687

なお、12日(月)、ガザ周辺地域の学校は閉校とされ、市民はシェルターの近くで待機するよう指示されていた。現在、スデロットはじめ南部住民は、シェルターに入っている。ネタニヤフ首相は緊急治安閣議を行っている。

https://www.jpost.com/Israel-News/More-than-50-rockets-fired-from-Gaza-to-Israel-571687

<石のひとりごと:どっちがはじめたか>

戦争は、いつでもはじまりうるのがガザ情勢だが、今回、ハマスは、イスラエルが、先にガザ内部で作戦を行っていたことが原因だと怒り狂っている。しかし、イスラエル軍関係者によると、こうした極秘の情報収集作戦は、これまでからも行われていたのであり、今回が初めてではないという。

同じような状況で始まったのが、第二インティファーダであった。当時、アリエル・シャロン氏が神殿の丘の丘に入ったことが原因だとして、パレスチナ人はバスなどへの自爆テロを繰り返した。確かにタイミングは悪かったが、同氏が神殿の丘に上がるのはその時が初めてではなかったと聞いている。

今回も、パレスチナ人たちが、怒りを正当化し、イスラエル国内での怒りで恐ろしいテロを行うことのないようにと祈るばかりである。

しかし、その前にパレスチナ人が、イスラエルに侵入して、グリーンハウスに放火し、イスラエル人農家の長年の努力のすべてを奪ったということについては、どう考えているのだろうか。

また、ハマスは、エジプトの必死の仲介によってカタールから膨大な資金をもらい、それをイスラエルから搬入してもらったばかりなのであるが、それに対する感謝などは、まったくゼロということのようである。

被害をうけまくっている南部住民を納得させるためにも、この先、イスラエルができることとしたら、いよいよハマスの一掃しか残らない感じではあるが、そうなると、ハマスではない一般のガザ市民たちが多数犠牲になることはさけられない。イスラエルの指導者は今、大きな決断にせまられている。
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ガザ情勢:ハマスとの合意進行中? 2018.11.05

 2018-11-05
緊張が高まっていたガザ情勢だが、地元メディアが伝えているところによると、エジプトと国連の仲介で、ハマスとイスラエルの間に、長期停戦への動きが本格化しているもようである。

毎週金曜恒例になっているガザ国境での「帰還への行進」デモ(暴動)は、先週の金曜、4箇所数百人にとどまり、これまでで最も静かな金曜であった。

<エジプトのシシ大統領とアッバス議長会談>

エジプトと国連の仲介でハマスとイスラエルの間でなんらかの合意に至ることを快く思わないのが、アッバス議長であった。アッバス議長は、国際社会では”パレスチナ人代表”であるのに、この交渉については、蚊帳の外だったからである。

アッバス議長は、ガザ地区への送金を全て差し止めると脅迫することでハマスを追い詰め、イスラエルへの暴動を激化させて、エジプトの仲介への試みを妨害しようとしていた。これを鑑みてかどうか、3日(土)、エジプトのシシ大統領は、シナイ半島でアッバス議長と会談を行った。

その後、ハマスとの関連で知られるレバノンの新聞が伝えたところによると、ガザについて、今後3年の間に達成する目標が決められ、それが達成した場合に次の段階にいくということで、ハマスとイスラエルの間に合意が進んだもようである。その項目はまとめると以下の通りとなる。

①ハマスは、「帰還への行進」暴動を沈静化させる。平和的なデモは今年末まで継続する。

②イスラエルは、2検問所からの物資搬入を70%まで回復させる。

③国連がガザでインフラ整備を企画し、3万人の就業を実現する

④エジプトがラファの国境を開放する

⑤ガザの漁業海域を14マイルまで拡大する

⑥パレスチナ自治政府は、公職者の給与への支払いを80%にまで戻す(出資はカタール)

ロシアと国連がこれらを監視し、3年間これらが継続するなら、ハマスとイスラエルの間で、捕虜交換を行う。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Abbas-Sisi-meet-as-Gaza-deal-in-the-works-571013

実施されるかどうかは別として、とりあえず、ハマスとイスラム聖戦は、先週金曜の暴動を沈静化させている。

<ガザへのアメ作戦は効果的か>

WHOの報告によると、ガザの電力は1日3−4時間、水道の95%はもはや食用に不向きで、下水は未処理のまま、ガザの通りや海に垂れ流し。病院は機能しておらず、学校もほぼ機能していない。若者の失業率は60%にのぼる。

こうした中で、イスラエルが軍事力を使ってガザを攻撃することが逆効果になることは目に見えている。

しかし、ミサイルを撃ち込まれ、火炎風船で田畑を焼かれ、地下トンネルを掘り続けて、イスラエル南部住民が継続して被害を受け続ける中で、その相手の生活改善をし続けることは、決して容易いことではない。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5387104,00.html

実際、イスラエル南部のティーンエイジャーたちが、ガザへの反撃を行わない政府に抗議するため、日曜、エルサレムまでの90キロを歩くマーチを始めた。デモ隊は木曜にエルサレムに到着するみこみ。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5388587,00.html
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エスカレートするガザ情勢:背後にイランの影響か 2018.10.30

 2018-10-30
ガザ情勢は、戦争と紙一重ではあるが、イスラエルにはガザを一掃する予定は今の所ない。ガザの一掃は難しいことではないが、それにより、最終的には、ガザを占領した形になり、イスラエル軍が駐留しなければならなくなるからである。

それを逆手にとり、ガザからは、イスラエルを挑発する攻撃行為が続いている。さらにはレバノンのヒズボラまでが、挑発するような行為に出始めている。その背後には、どうもイランの動きがあるようである。週末から今に至るまでの経過は以下の通り。

1)11/26(金)イスラエル南部へロケット弾40発:イスラム聖戦がイランの命令で実施:イスラエル軍発表

エジプトの仲介により、先週木曜、ついにハマスとイスラエルが停戦の合意にいたったようだなどとの情報もでていた。しかし、その翌日の金曜には、先週より多い1万6000人が暴動に参加(イスラエル軍発表)。この時の衝突でパレスチナ人4人(いずれも20歳代)が死亡した。

その夜、22−23時半にかけて、スデロットを含むガザ周辺広範囲の多数のキブツでサイレンがひっきりなしに発動。ガザから、ロケット弾約40発がイスラエル南部地域へ向けて断続的に発射された。アイアンドームが17発を撃墜。2発はガザ領内に着弾。それ以外は、空き地に着弾し、被害はなかった。

サイレンを聞いてあわててシェルターへ駆け込むときに怪我をした人や、ショックで病院へ搬送された人もいたが、いずれもごく軽傷だったとのこと。これに対し、イスラエル空軍は、土曜早朝にかけてガザ内部87箇所へ空爆を行った。

今回のイスラエルへのロケット弾攻撃は、時期的にハマスとイスラエルが合意に至ったと発表された直後であったことから、ハマスには不本意なものであったとみられた。案の定、イスラム聖戦が、ロケット弾を発射したとの声明を出し、その後、独自でイスラエルとの合意に至ったと発表した。
(合意に至ったということへの信憑性はない)

この流れからわかることは、イスラム先生は、もはやハマスには従わないということ。さらに、イスラム聖戦がイランからの軍事支援を受けているだけでなく、イランの命令に忠実な犬になっているということである。

イスラエル軍スポークスマンは、27日(土)朝の記者会見にて、「攻撃はシリアと、ダマスカスにいるイラン革命軍からの指令であった。」との見解を発表。必要なら、イスラエル軍は、ガザに限らず、どこでも攻撃すると、シリアにいるイラン革命軍への攻撃も辞さないと釘をさす声明を出した。

https://www.jpost.com/Israel-News/IDF-Islamic-Jihad-Rockets-were-directed-from-Iran-Syria-570422

2)11/28(日)ガザ国境で14歳2人、13歳1人死亡:イスラム聖戦が復讐を警告

その2日後の28日日曜、若いパレスチナ人3人が、防護柵付近に爆弾らしきものを仕掛けようとしているのをイスラエル軍が発見。上空からこの3人への攻撃を行い、3人は死亡した。

パレスチナ側の情報によると、死亡した3人は、2人が13歳、1人が14歳であった。3人の遺体の写真がソーシャル・メディアに出回った。この後、ガザの群衆数百人が、29日(月)、イスラム聖戦幹部の家周辺で、イスラエルへの復讐を叫び、テルアビブを攻撃するよう要求した。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/253932

これを受けて、イスラム聖戦は、3人の死に対する復讐を行うと警告している。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5382932,00.html

<イランがイスラエルへの挑発を行う理由:Yネットの中東専門家ロン・ベン・イシャイ氏の分析より>

なぜ、この時期にイランがイスラエルへの挑発を行っているのかについては、以下の理由が考えられる。

①エジプトの仲介によるハマスとイスラエルの合意を妨害するため

エジプトの仲介でハマスとイスラエルが本当になんらかの平穏に戻った場合、エジプト、ならびにアメリカの中東でのリーダーシップが明らかになるため、これを妨害しようとした可能性が考えられる。

アメリカのトランプ大統領は、エジプトの仲介により、ハマスとイスラエルの間に平穏が戻ったのを見届けた後に、皆が待ち望んでいるトランプ式中東和平案を発表するとみられている。

②イスラエルと湾岸スンニ派アラブ諸国の接近を妨害するため

以下に述べるが、26日(金)、イスラエルのネタニヤフ首相が、オマーンからの招きで公式訪問を行っていた。

この直前には、パレスチナ自治政府のアッバス議長がオマーンを訪問しており、オマーンのスルタンカブースは、中東和平の仲介に意欲を示している。 エジプトに加えて湾岸アラブ諸国が、イスラエルとアメリカとの関係を回復した場合、イランが問題児になってしまう構図になるためである。

③アメリカのイランへの経済制裁(11/6)を阻止、または軽減させるため

イスラエルが挑発に乗って大きな戦争へと発展させることでもあれば、アメリカの中東での正当性が失われ、イランへの経済制裁も正当性をなくす可能性が出てくる。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5381560,00.html

イランからの声明は出ていない。アメリカは、もし本当にイスラエルがイランを攻撃した場合、これは本当に中東全体が戦争になるため、懸念を表明している。

<怒るイスラエル南部住民>

イスラエル軍は、土曜早朝のガザ内部への空爆の後、イスラエル南部の住民に対し、通常の生活にもどってよいとの指示を出した。しかし、南部周辺住民は、土曜夜に集まり、日曜に子供を登校させないと訴えた。

南部住民たちは、毎週のように、サイレンでシェルターに駆け込む日々を送っているのだが、イスラエル政府が、断固とした対策を取らないことに不満を訴えている。

29日(日)には、一部の南部住民がテルアビブにおいて、「兄弟たち。目を覚ましてほしい。南部は炎上している。」と訴え、政府に何か行動するよう訴えるデモを行っている。

スデロットに住むミリ・アスリンさんは、息子たちの登下校中、シェルターのない道が500mあると訴える。ある時、その道中でサイレンが鳴り、逃げる場所もないまま、頭の上で、アイアンドームがロケット弾を撃墜したこともあるという。

南部住民は、こうした中でも続けられているガザへの燃料や人道支援物資搬入を阻止しようとして、一時、ケレン・ショムロン検問所への道路を閉鎖する動きにも出ている。

住民たちは、こうした抗議行動に政治的な背景はなく、あくまでも住民みずからの訴えであると強調している。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5382381,00.html

しかしながら、イスラエル軍は、何手も先を読む中で、今は大きな戦いにしないほうがイスラエルの益になると考えているわけなので、すでに被害を受けている住民の声を聞くわけにもいかないだろうと思われる・・・
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ガザ情勢リンボー状態 2018.10.21

 2018-10-21
戦争と紙一重のガザ情勢。17日夜、グラッドミサイルがベエルシェバに着弾し、イスラエル空軍がガザへの空爆を行い、19日金曜に向けて緊張が高まったが、戦争に突入することはなかった。

イスラエルもハマスも大きな戦争にはしたくないためか、どっちつかずのリンボー状態が続いている。しかし、来週、パレスチナ自治政府が、ガザへの送金を完全に停止するかどうかを決めることになっており、今一度危機が来る可能性が懸念されている。

<ベエルシェバ家屋にミサイル着弾:奇跡の脱出で負傷者なし>

17日(水)早朝4時前、ガザからグラッドミサイルがベエルシェバに向けて発射された。サイレンが鳴ったため、家の1階で寝ていたミリ・タマルさん(39)は、2階のそれぞれの部屋にいた子供達3人(8歳、9歳、12歳)を連れて、防護室に駆け込んだ。

防護室に駆け込んだ直後、この家にミサイルが着弾。家は防護室のみをのこして全壊した。ミリさんと3人の子供達は、まさに間一髪で助かったことになる。4人は、のちに警察によって防護室から救出された。

大きなミサイルであったため、ミリさんの隣にも破片が飛び、ベランダを破壊した。道路にも破片が散乱していたという。

この攻撃で、ミリさんと3人の子供たちを含む7人が、一時病院でショックの経過観察を受けたが、負傷者もなかったのは奇跡であった。

この直後、イスラエル空軍が、ガザのハマスとイスラム聖戦拠点を攻撃したが、ガザでも負傷者の報告はない。もしこの時、ベエルシェバで負傷者や犠牲者が出ていたら、今頃戦争になっていたことは間違いない。

なお、大破したミリ・タマルさんの家は、国が全額、再建を保証するが、数ヶ月かかるみこみ。一家は現在、ホテルに滞在している。ホテル代やしばらくの生活費は、ユダヤ機関などからも献金されている。

3人の子供達を守りきったミリさんは「メスライオン」とも言われ、その行動が賞賛されているが、ショックは大きく、あとに心理的トラウマを残さないか懸念されるところだ。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5372931,00.html

<ガザ国境にイスラエル軍戦車部隊派遣>

ベエルシェバへのミサイル攻撃を受けて、イスラエル軍のエイセンコット参謀総長は、アメリカ訪問の予定を繰り上げて帰国した。

リーバーマン国防相は、ただちにガザへの通路ケレン・ショムロンとエレツ検問所を閉鎖。これにより、電気の配給を大幅改善するためのカタールからの出資による燃料が差し止められた。ガザの漁業海域を3海里縮小するよう命じた。

ネタニヤフ首相はただちに治安委員会を開催。会議は5時間半にわたって行われたが、内容に関するメディアへの発表はない。しかし,反撃のレベルを上げたと漏れ伝えられている。

18日、十数代の戦車を含むイスラエル軍の攻撃部隊が、ガザ国境に配置された。日中堂々と戦車を配置することで、19日の国境でのデモをけん制するねらいがあったとみられる。

ベン・グリオン空港では、木曜、念のため、フライトがガザ上空を飛ばないようルート変更したとのこと。ベン・グリオン空港は、今、観光のピークを迎えており、チェックインが長蛇の列をなしている。フライトが停止するような戦争にならなかったのは幸いであった。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5374311,00.html

<ハマス:金曜デモで国境に近づかないよう指示>

ベエルシェバへのミサイル攻撃について、ハマスとイスラム聖戦は、「この攻撃はイスラエルの包囲網解放の益になるものではない。」として、攻撃の責任を否定する共同声明を出した。

またハマスは、19日金曜、毎週行われている「帰還」へのデモに先立ち、パレスチナ人らに国境に近づかないよう指示をだした。

これは、エジプトと国連が、必死にハマスとイスラエルとの交渉を続けている中で、エジプトが圧力をかけたとみられる。

しかし、実際には19日金曜には、先週の1万5000人からは減少したものの、1万人がデモに参加。タイヤを燃やしたり、イスラエル軍に投石するなどして、イスラエル軍が反撃、ガザの健康局によると、    人が負傷。2人が死亡した。

アルーツ7によると、ガザの暴徒は、イスラエルからガザへのガスのパイプを破壊したという。自らの首を絞めるような行為である。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/253509

さらに20日土曜朝、国境の有刺鉄線を破ってイスラエル側へ侵入し、イスラエル軍が放棄した監視拠点に、デモで死亡したパレスチナ人の写真を立てるという行為を撮影し、ネットに勇ましい音楽とともにアップしたりした。

また土曜午後には、多数の放火風船が飛来し、安息日であるのに、地元の消化チームが出動させられた。イスラエル軍は、風船を飛ばそうとしているパレスチナ人に攻撃を行った。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5375728,00.html

<イスラエル南部住民の声>

リーバーマン防衛相は、国境に戦車を派遣してはいるが、もしガザでの暴力が沈静化するようなら、21日日曜にも、カタールからの燃料のガザへの搬入を再開するとも示唆している。

ガザの市民生活が崩壊寸前であることから、人道支援というアメをムチとともに使うことがイスラエル政府の今の所の方針なのである。

しかし、これについて、イスラエル南部の市民たちは、満足していない。ミサイルは、17日夜中に着弾したが、南部地域では、16日にもサイレンが鳴り響いて、住民は防護室シェルターに駆け込んでいる。

可愛らしい風船の塊に取り付けられた発火物や爆弾は、前にもましてイスラエル南部に飛来し、いくつかはエルサレムにまで飛んできている。これらによる火災で焼き尽くされた畑地は広大である。

スデロット住民のバス運転手ボリスさんは、「アラブ人はアラブ人どうしでも平和に暮らすことができてない。イスラエルと和平が成り立つわけがないということを政府はわかっていない。」と不満を述べていた。

とはいえ、イスラエルがガザを一掃しても、何の得もない。攻撃によってガザの多くの市民が犠牲となるのことは避けられず、国際社会からはイスラエルが非難されるだろう。さらに一掃したのちのガザの復興をイスラエルが背負わされることになる。

とはいえ、ガザ情勢はリンボー状態だが、「仏の顔も三度まで」ならぬ、イスラエルの堪忍袋がいつまでもつかは、もはや時間の問題かもしれない。

<ぎりぎりの仲介:エジプト>

ハマスとイスラエルの間を仲介しているのは、主にエジプトである。仲介にあたるのはエジプトのアッバス・カーメル諜報部長官。

カーメル長官は、17日水曜ハマスを訪問。金曜のデモを縮小するようハマスに圧力をかけ、国境から500メートル離れるよう要請したが、ハマスはエジプトのこの要請を拒否したとのこと。(エルサレムポスト)

この後、カーメル長官は、木曜、ラマラでファタハ幹部と会談する予定であったが、ベエルシェバへのミサイルでキャンセルとなった。来週、ラマラを訪問する可能性がある。

ファタハは、パレスチナ自治政府を主要な立場で運営している組織だが、自治政府そのもではない。エジプトは今回、あえて、ファタハにアプローチしようとしている。

ファタハは、ハマスが、ファタハとの和解よりも、イスラエルとの合意を目指していることについて、トランプ大統領のまだ明らかにされていない中東和平案の片棒を担ごうとしていると非難している。

来週、ファタハでありパレスチナ自治政府のアッバス議長が、ガザへの送金を差し止めるかどうかが今、焦点となっている。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Hamas-rejects-Egyptian-demand-to-stop-Gaza-border-protests-569846

<これからどういう道が考えられるのか:元イスラエル軍作戦部門長官・国家治安委員ギオラ・エイランド氏電話会見より>

実際のところ、イスラエルもハマスも大きな衝突を望んでいないのは確かである。今後どういう道があり得るのか、元イスラエル軍作戦部門長官で、国家治安委員でもあるギオラ・エイランド氏によると次の3つが考えられるという。

①何もしないで、ハマスからの時々の小さな攻撃に耐え、大きな衝突にはしない。

②積極的にハマスを攻撃する。

③ハマスを一つの国と考え、その指導者をハマスとは別に、一つの独立国の指導者と考えて、ガザの復興に向けて協力する。

エイランド氏の考えでは、ガザの市民生活が崩壊することは、ハマスにとっても好ましいことではない。イスラエルにとっても、ガザ市民が人間らしく生活することで、テロへの意欲も削がれると考えている。したがって、市民生活の復興は、両者の共通の目標であるから、ハマスとイスラエルが、その点にむかってなんらかの(合意ではなく)”アレンジメント”にいたる可能性はある。

この場合、資金が武器等に使われないよう、復興プロジェクトに応じて送金するシステムにすれば、支援金の不正使用は防ぐことは容易であるとエイランド氏。

しかし、パレスチナ自治政府とファタハであるアッバス議長が、ガザへの送金を完全に停止して、ガザの復興を妨害するとしたら、①か②の悪い道しか残らない。エイランド氏は、アッバス議長のみが交渉の相手とみなす野党の考えには同意できないと語る。

つまり・・・今ハマスとガザがなんらかのアレンジメントに到達し、両者の間の平穏が長期間続くことが最善の道であるということである。

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西岸地区も混乱:過激入植者がパレスチナ人女性殺害か 2018.10.21

 2018-10-21
西岸地区でもパレスチナ人とイスラエル人の衝突が続いている。9月には、グッシュ・エチオンで、男性が1人、10月に入って、アリエル近郊のバルカンの産業パークで、2人のユダヤ人が、パレスチナ人テロリストに殺害された。

バルカンでのテロ容疑者アシュラフ・ナロワ(23)は武器を持って逃走していたが、西岸地区のパレスチナ地区シュウェイカの建設中の学校に立てこもっていたところ、イスラエル軍に包囲され、逮捕されたと伝えられている。(まだイスラエル軍の正式発表ではない)

なお、この捜査には、パレスチナ自治警察も協力していた。

https://www.timesofisrael.com/idf-troops-operate-in-village-of-barkan-terrorist-as-manhunt-continues/

<過激入植者がパレスチナ人女性を殺害か>

先週12日、西岸地区ナブルス近郊の悪名高いタプアハ交差点付近で、パレスチナ人夫妻とその娘(9)の乗った車が、投石に会い、車内にいたアイーシャ・アル・ラビさん(45)が負傷。後に死亡した。車内で9歳の娘が号泣していたという。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Police-probing-charge-Palestinian-woman-killed-by-Jewish-stone-thrower-569312

パレスチナ自治政府は、アイーシャさんとともに車内にいた夫の証言とともに、このテロ行為は、過激なユダヤ人入植者によるものであるとして、国際社会に訴える構えである。

イスラエルの警察は、パレスチナ人テロリストが、ユダヤ人の車と間違って投石した可能性もまだ完全には捨ててはいないが、ユダヤ人入植者たちが、パレスチナ人テロリストにユダヤ人を殺されたことへの逆襲である可能性が高いとみて捜査を進めている。

イスラエルのニュースでは、あまり取り上げられないが、パレスチナ人たちによると、過激なユダヤ人ユースの入植者による暴力が、日常茶飯事であり、非常に恐れられているという。

こうしたパレスチナ人をユダヤ人の人権保護弁護士グループ「イエシュ・ディン」が弁護する働きを行っている。
https://www.yesh-din.org/en/

「イエシュ・ディン」が撮影し、ネットに公表したクリップをみると、15人ほどの白いシャツで揃えた過激なユダヤ人ユースが、パレスチナ人農夫に向かって投石し、パレスチナ人たちが逃げる様子や、入植者らが、投石したあと、車に乗り込んで逃げる様子が、ネットに上げられている。(今回の事件とは関係はない)

なお、イエシュ・ディンは、ヨーロッパ諸国諸団体からの支援で成り立っている。(つまり、反イスラエル関連)

<石のひとりごと:大人のけんか>

ガザ国境での衝突はまさに大人の喧嘩にみえる。ガザのパレスチナ人が、イスラエルの”陣地”に忍び込んで、紛争で死亡したパレスチナ人の写真を立てて戻ってきて喜ぶなど、まさに命のかかった鬼ごっこである。イスラエルとしては、まったく迷惑な話としかいいようがない。

世界は、喧嘩の原因は、イスラエルのガザ包囲が原因だと非難するが、だいたい、ガザからの攻撃がなければ、合理的なイスラエルが、ガザの包囲のようなお金のかかる無駄を続けるはずはないのである。ハマスが先に攻撃をやめないかぎり、イスラエルが先に包囲を解くことはない。

一方、ハマスはガザの支配権を握ってから12年。すべてを犠牲にしてイスラエルと戦ってきたのであるから、今更それをやめるわけにはいかない。ガザの住民は、今更イスラエルと戦っても「帰還」などありえないことを知っているが、彼らには、今はそれ以外にすることすらない。要するにハマスの方でも、戦っている目標がはっきりしない戦いなのかもしれないが、今更やめられないのだろう。

西岸地区では、テロに対してテロでやり返すという憎しみと暴力の応酬が続いている。

大部分のユダヤ人入植者は、隣にいるパレスチナ人との平和な交流を願っている。パレスチナ人もユダヤ人の工場で働いて安定した暮らしをすることを喜んでいた人も少なからずいた。しかし、双方に過激な者たちがいて、殺し合いをするので、大多数の人々は、互いに仲良くしようとしても引き裂かれてしまうのである。

要するに、一握りの過激派が大部分の人々をふりまわしているということだが、この問題は、年月が経って、いまや卵が先か、鶏が先かというレベルになってしまった。もはやだれにも解決できない問題である。

人の命がかかっているだけに、大人の喧嘩は、実にやっかいである。
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