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リクード党首選:ネタニヤフ首相圧勝 2019.12.29

 2019-12-29
ネタニヤフ首相所属のリクード党は26日、全国にいる党員11万6048人による党首選挙を実施した。

来年3月に3回目の総選挙が決まる中、ネタニヤフ首相が汚職で起訴されることが決まり、改めてネタニヤフ首相の党内でのリーダーシップを確認する必要があったからである。

リクード内部から、ギドン・サル氏(53)が、対抗馬として出馬したが、結果は、予想通り、ネタニヤフ首相が72.5% 、サル氏が27.5%と、ネタニヤフ首相の圧勝に終わった。リクードは、ネタニヤフ首相への忠義を貫いた形である。

この勝利により、ネタニヤフ首相は、リクード党首として、また、右派ブロックのリーダーとして、その指導的立場の安定をアピールすることになった。これは、来年3月に行われる総選挙で有利に働く要素になるとみられる。

これは、ネタニヤフ首相とともに右派ブロックを形成している政党にもよきニュースであったとみられる。

サル氏は敗北を認め、来年3月の総選挙でのリクードの勝利にむけて、ネタニヤフ首相をサポートするとコメントした。サル氏には申し訳ないが、ネタニヤフ首相の力を誇示するために、サル氏が利用された感もなくもない。

https://www.timesofisrael.com/result-was-never-in-doubt-but-netanyahu-gets-huge-boost-from-crushing-likud-win/

ネタニヤフ首相は、この結果で自信がでたのか、すぐにロシアのプーチン大統領に電話をかけ、麻薬保持(9g)で、7年半の判決を受け、収監されているイスラエル人女性ナアマ・イサカルさんの解放を要請した。ナアマさんは、再審を控訴したが却下されたばかりだった。

また、西岸地区、ヨルダン渓谷の合併についても、いったん保留としていたが、西岸地区の入植地すべての合法性を、必ずアメリカに認めさせると語った。

https://www.jpost.com/Israel-News/Low-turnout-mars-Likud-leadership-race-612219

ネタニヤフ首相が、首相は刑事訴訟からの免責とする法案を提出する可能性も出始めている。

https://www.timesofisrael.com/pm-said-planning-to-ask-for-immunity-this-week-likud-a-temporary-matter/
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ハヌカ中の悲劇:死亡事故と記録的豪雨 2019.12.29

 2019-12-29
1)エゲッドバス947番の事故:4人死亡

ハヌカに入る22日の夕方、エルサレムからハイファに向かうエゲッドバス947番が、ベングリオン空港近くの40号線上のバス停につっこむという事故が発生。この事故で四人が死亡。14人以上が負傷する大惨事となった。

https://www.timesofisrael.com/4-killed-a-dozen-injured-as-bus-plows-into-bus-stop-near-ben-gurion-airport/

死亡したヨセフ・カハロニさん(79)はトーラーの教師で、毎週このバスでペタフ・ティクバからハイファに通っていた。妻と3人の娘、イリスさん、ディクラさん、オルナさんと、14人の孫が残された。

もう一人は南アフリカ出身のハイレイ・セビッツ・ワレンバーグさん(35)。10年前にイスラエルへ移住し、エルサレム在住。高校で英語を教える女性教師だった。この日は、ハヌカの初日であったため、夫エリさんの実家があるハイファに向かっていて事故に巻き込まれていた。

あとの2人の犠牲者は30代、60代の女性と伝えられている。

https://www.jpost.com/Israel-News/Hayley-Varenberg-olah-and-Ben-Gurion-bus-crash-victim-Full-of-life-611914

事故をおこした運転手、アレキサンダー・レイブマン(44)は、過失致死で逮捕されているが、飲酒や携帯の使用等もなく、現在調査がすすめられている。このバスは、エルサレムからハイファへの直行で、筆者もしょっちゅう利用するバスなので、他人事とは思えない感があった。

なお、イスラエルでは、2019年に交通事故で死亡した人は345人。昨年は316人。テロより交通事故で死亡する人の方が多いとあよく言われていることである。

2)記録的大雨:2人死亡

イスラエルでは、25日から全国的に雨、特にガリラヤ地方、ゴラン高原で記録的な暴風雨となった。この影響で、北部や中央部の町で洪水が発生。2人が濁流に巻き込まれて死亡した。

https://www.ynetnews.com/article/BJFRCDzk8

マジッド・カッサム・スワードさん(27)は、普段はバスの運転手だが、26日朝、大雨の中、家族が飼っている羊小屋の戸を閉めに出て行った際に、濁流に飲み込まれた。スワードさんは、翌日26日、濁流の中で意識を失っているところ発見され、病院に搬送されたが、まもなく死亡した。

スワードさんには妻と小さな娘がいた。

ドルーズの村在住のオムリ・アブ・ヤンブさん(15)は友人(23)とともに、雨の中、ATV(小型のジープのような車)で濁流を渡ろうとして、途中で横転。友人は、救出されたが、オムリさんは、27日、遺体で発見された。

大雨の中、ATVのような小型ジープで濁流をあえて渡ろうとした人々がこの他にもいたようである。救急隊たちは、洪水を甘くみてはいけないと警告している。

https://www.timesofisrael.com/body-of-teen-swept-away-by-galilee-flash-flood-found/
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ハヌカ・シーズン到来: Happy Hanukah and Merry Christmas! 2019.12.22

 2019-12-22
イスラエルでは22日夜から30日まで、ハヌカの祭りとなる。家々や通りのあちこちにハヌキヤと呼ばれる9本の燭台が据えられ、毎日1本づつ灯される。

ハヌカは、2BC、古代ギリシャのセレウコス朝時代に、ユダヤ教の規定を守ることを禁じ、ユダヤ人を大いに苦しめた王、アンティオコス・エピファネスを、ユダ・マカビーとその5人の息子(後のハスモン王朝)が追放し、イスラエルを解放したことを記念する。

勝利を得た時、エルサレムの神殿に、オイルランプは、1日分しかなかったが8日間燃え続けたという伝統がある。(9本のろうそくのうち、1本は8本に灯すためのものもの)

https://www.chabad.org/holidays/chanukah/default_cdo/jewish/Hanukkah.htm

このため、この時期になると、日本で言えば油であげた揚げパン、スフガニヨヤが、カラフルに店頭に並ぶ。基本バージョンは、揚げたパンの中にちょっとゆるめの赤いジャムが入っているもの。大きく見えるが意外にあっさりしていて、ジャムもゆるいので、食べやすい。

筆者の友人はこれが大好物で、夫婦で6個ぐらい一気に食べてしまう。しかし、カロリーは相当あるので、ノンオイル・スフガニヨットと、意味のない?スフガニヤも登場する。

https://www.jpost.com/judaism/Jerusalem-stores-gear-up-for-Hannukah-with-heavenly-sufganiyot-WATCH-611544

ハヌカシーズンのエルサレム:https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=OVmDiB5-NYk&feature=emb_logo

<ちょっとややこしい在イスラエル・キリスト教徒のクリスマス>

今年のハヌカは、ちょうどクリスマスと重なっている。イスラエルはユダヤ教の国で、その中心であるエルサレムの新市街で、サンタクロースなどの電飾を見ることはほとんどない。しかし、今年、はじめて、旧市街のアルメニア地区(キリスト教)に、巨大ツリーが登場した。

アラブ人クリスチャンが住んでいるテルアビブヤッフォ、ハイファでは、今年も巨大ツリーが飾られている。ナザレでも毎年恒例のクリスマス・マーケットが開かれている。

イスラエルでは、カトリックとギリシャ正教にとって12月25日がクリスマスだが、ギリシャ正教はユリウス暦で1月6日、アルメニア正教は、クリスマスが1月6日だが、グレゴリ歴で1月19日に祝う。

https://www.jpost.com/Israel-News/The-curious-case-of-Christmas-in-Israel-611435

多様性に寛容なイスラエルでは、ユダヤ人を改宗させる動きさえなければ、信教の自由は保証されている。クリスチャンたちがここまで安全に、自由にクリスマスを祝うことができる国は、中東では、イスラエルだけである。

日本でも今日から、クリスマスイブ、クリスマスと各地の教会で、クリスマスが祝われている。それぞれの地のクリスマスが祝福されるように!
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困惑の3回目総選挙:来年3月2日に決定 2019.12.15

 2019-12-15

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クネセット(国会) 出展:knest HP

9月17日に行われた総選挙で立ち上がった第22国会は、ネタニヤフ首相(リクード)、ガンツ党首(青白等)ともに連立政権の立ち上げに失敗した後、国会から連立政権を立ち上げるという任務を大統領から授かっていた。

しかし、国会もまた期限12月11日までに、連立政権を立ち上げることができなかったため、国会は11日、深夜を持って解散。その数時間後の投票で、イスラエル史上初、1年の間に3回目となる総選挙を、80日後の来年3月2日に行うことを決めた。

https://www.ynetnews.com/article/HylgnLyAH

<ネタニヤフ首相:リクードの最後のチャンスになりうるか?>

3回目総選挙は、ネタニヤフ首相にとっては、政権維持の最後のチャンスともいえる。これまで2回失敗したが、今度の総選挙で、すでにブロック合意ができている新右派党、ユダヤの家党など右派政党とユダヤ教政党とで、今度こそ61議席以上とればいいわけである。

3回目総選挙の日程が決まると、ネタニヤフ首相は、最高裁に対し、首相のポジションについては、あくまでも維持すると強調しながら、兼任していた健康相、農産相、デイィアスポラ相に役職を返上し、1月1日までにそのポジションに着任する閣僚を任命すると報告した。

なお、これに先立ち、外相はイスラエル・カッツ氏に、防衛相はナフタリ・ベネット氏に委譲している。ポストを分けることは、リクード内部だけでなく、他党との結束を固めることにつながる。

しかし、今のまま、中道右派でありながら、ネタニヤフ首相に反旗をひるがえしているリーバーマン氏のイスラエル我が家党抜きで、61議席以上をとる可能性はかなり低いとみられ、まさに「奇跡」を信じるしかない状況にあるといえるだろう。

*リクード内部での党首選挙:12月26日

ネタニヤフ首相は、3回目総選挙が決まると、リクード内部での党首選挙を12月26日に行うことに合意した。

これについては、リクード内部でネタニヤフ首相に変わる党首として、手をあげているギドン・サル氏が、国会が解散する前に選挙を行うよう要請していた懸案である。

もし国会が解散する前に、リクードの党首がサル氏に交代していたら、ガンツ氏との連立が可能となり、3回目総選挙は回避できた可能性があった。しかし、リクードは、まだまだネタニヤフ首相を支持している人が多い事もあり、最終的にサル氏の提案は棚上げとされた。

それが、総選挙が終わるやいなや、ネタニヤフ首相は選挙の実施に合意を出したということである。

国会解散前であれば、3回目総選挙回避の目的で、サル氏に投票したメンバーもいたかもしれないが、総選挙が決まった今となっては、おそらくはネタニヤフ首相の圧勝とみられている。ネタニヤフ首相としては、この選挙をリクードの一致を示すことに利用するつもりのようである。

https://www.timesofisrael.com/likud-confirms-december-26-primaries-with-saar-hoping-to-upend-netanyahu-rule/

可能性は、徐々に低くなってきてはいるが、ネタニヤフ首相、なにがなんでも首相にとどまる覚悟のようである。

<リブリン大統領・左派勢力:ネタニヤフ首相へ尊厳ある退陣へのよびかけ>

ネタニヤフ首相が首相のポジションに執着するのは、本人の主張によれば、イスラエルを守るためには自分を中心とする、完全な右派政権が必要だと考えているからである。

もし、ライバルのガンツ氏が首相となった場合、左派政党や、アラブ政党の協力までも必要とするような政権になる。これはユダヤ人の国としてのイスラエルにとって大きな危機になるとネタニヤフ首相は訴えている。

しかし、同時に、ネタニヤフ首相が、首相にとどまり続けることで、自身の汚職疑惑への免責につながる可能性があることから、厳しい批判の目を向けられている。

もし次の総選挙で、仮にネタニヤフ首相が過半数を得て、右派による政権を立ち上げることができた場合、その国会は、おそらく、首相はいかなる罪からも免責とする法律を通すことになるだろう。ネタニヤフ首相は晴れて、起訴から解放されることになる。

批判者は、「ネタニヤフ首相は、自分の益のために、国全体を3回目総選挙に引きずり込んだ。ネタニヤフ首相は、自分の罪については、一市民として戦うべきであり、国を巻き添えにするべきではない。」とも言っている。

しかし、実際には、時期選挙でもネタニヤフ首相が圧勝する可能性は、今の所かなり低いことから、ネタニヤフ首相に同情する声が出始めている。

リブリン大統領は、先週、ネタニヤフ首相のこれまでの国への貢献を認め、もしネタニヤフ首相が、汚職などの罪を認めて退任するなら、恩赦を出すと言い、退陣を促すコメントを出していた。

https://www.jpost.com/Israel-News/Rivlin-will-consider-pardon-if-Netanyahu-resigns-confesses-report-609903

また、ガンツ氏とリーバーマン氏は、国会が解散したのちの昨日、それぞれ同様に、「国の指導者が刑務所に入るのは見たくない。」として、もしネタニヤフ首相が、政治から身を引くなら、司法にしかるべき意見書を出す(恩赦を求める)と語った。

https://www.ynetnews.com/article/8TTNIOWZJ

*リブリン大統領から国民へ:民主主義に落胆しないように

リブリン大統領は、3回目総選挙が決まった後、リブリン大統領は、国民に向かって、次のように述べた。

今、私たちは、国の指導者を選ぶという重大な時に立っている。イスラエルは、民主国家であることに誇りをもっているが、それを維持するには、犠牲が伴うということもよく知っているはずだ。

今、政治の世界では深い分裂が明らかにになっているが、必ずしも合意できなくてよいという権利を勝ち取ると同時に、その中にあって、合意できることは何かを見つけだしていく義務があるということについても、社会として、国として勝ち取ることになるよう祈っている。

けっして落胆してはならない。落胆してもなにも良いことはない。民主主義と、自らの手で未来を切り開くことへの希望を失ってはならない。時が来れば必ず、民主的にすべての人々にとっての最善がなると期待しよう。

https://www.ynetnews.com/article/BkNHDnyRS

<石のひとりごと:民主主義の終焉が来る?>

世界では昨今、選挙という多数決が必ずしも民意を反映するとは言い切れないとして、民主主義の限界というものが論議されるようになっている。

たとえば、国連では、加盟国の多くがイスラム諸国であるため、イスラエルがいくら論理的に説明しても最終的には多数決で負けてしまうという結果になる。多数決が必ずしも正しい答えを出すとは限らない。

また、イギリスのEU離脱について、最初の選挙では、賛成、反対がほぼ半々であった。しかし、わずかに賛成が多かったため、多数決の原則により、離脱の方針が決まった。

しかし、実際には、国民の半分近くはこれに反対していたのであり、多数決が民意を必ずしも反映するものではないということが明らかになった。

こうした中、イスラエルは今、民主的な選挙で指導者を選ぶということのあらたな限界、行き詰まりを経験している。

イスラエルが経験することは、後に世界が経験することになるパターンが多いので、やがて他の国のなかでも同様のことが起こってくるかもしれない。

近い将来、民主主義が限界を迎えたとして、次にどんな政治運営が出てくるのか、いわゆる新世界秩序なるものが出てくるのか、想像もつかないが、ともかくもイスラエルが、この政治的混乱をどう解決していくのか注目したい。
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米・西岸地区承認:入植地獲得を急ぐ右派ネタニヤフ首相 2019.12.7

 2019-12-07
先月18日、ポンペイオ米国務長官が、西岸地区にあるイスラエルの入植地を国際法上違法とはみなさないと、アメリカの方向転換を発表したことは、お伝えした通り。

イスラエルでは、ネタニヤフ首相と右派、入植地の人々がこれを歓迎し、ヘブロンへのユダヤ人入植を加速するほか、ネタニヤフ首相は、公約しているヨルダン渓谷の合併実現へ意欲を表明した。

しかし、ヨルダン渓谷の合併については、パレスチナ人はもちろん、ヨルダンが受け入れるとは考えられず、治安関係者からは、隣国との関係悪化を懸念する声もある。

1)西岸地区:ヘブロンにユダヤ人居住地を許可:ベネット防衛相

先月、ネタニヤフ首相から、暫定として任命を受けたばかりのナフタリ・ベネット防衛相が、12月1日、ヘブロンに新たなユダヤ人入植者のための建物70戸の建設を承認すると発表した。この計画により、ヘブロンのユダヤ人人口(500-850人/総人口21万人)は、今の倍になるみこみ。

なお、イスラエル政府がヘブロンに新たなユダヤ人居住地建築を承認するのは、今回が初めてではない。2002年に10戸、2017年にも31戸が承認されていた。

パレスチナ人からすれば、じわじわとユダヤ人地区が拡大しているとみえているだろうが、人数的にはかなり、少ないといえる。

*ヘブロンをめぐる紛争

ヘブロンには、アブラハムとサラ、その子イサクとリベカ、その子ヤコブとレアの墓とされるマクペラの洞窟がある。これらの人々は、ユダヤ人にとっての父祖である。しかし、ユダヤ人は、ローマ帝国が支配した1世紀以降、1900年近く、この地に正式なアクセスを失うことになる。

その後、イスラム帝国が来て、ヘブロンは、イサクもう一人の息子、エサウの子孫であるアラブ人に支配されるようになり、父祖アブラハムの墓地として、イスラム教徒にとっても重要な地とみなされるようになった。

18世紀後半から、ユダヤ人が目に見えて戻ってくるようになると、アラブ人との紛争が始まった。1929年には、ヘブロンで、ユダヤ人67人がアラブ人に虐殺された。一方、1994年には、ユダヤ人過激派により、アラブ人(パレスチナ人)30人がマクペラの洞窟で銃殺された。

これ以降、ヘブロンは、マクペラの洞窟の建物を含め、その周辺地域は、ユダヤ人地域、アラブ人(パレスチナ人)地域にくっきりと2分され、両者が決して出会うことがないようにとの措置がとられた。

この時、ユダヤ人地域と指定された場所に住んでいたパレスチナ人らは、パレスチナ人地域へ退去させられ、その場所は空き家となって、なんとも寂しい様相を呈するようになっていた。

今回、ユダヤ人の居住として許可が出されたのは、このパレスチナ人が退去して空き家になっている市場の地域である。この地域は、18世紀後半に、ユダヤ人たちが、購入した土地だとイスラエルは主張している。

しかし、エルサレムポストによると、国際法上問題とならないよう、一応、店舗はそのまま店舗として残すとのことである。その背景は不明。

https://www.jpost.com/Israel-News/Naftali-Bennett-approves-new-Jewish-neighborhood-in-Hebron-609530

2)ヨルダン渓谷合併を急ぐネタニヤフ首相

ネタニヤフ首相は、9月の総選挙直前、右派の支持を得るためもあったと思われるが、政権をとった暁には、西岸地区の一部であるヨルダン渓谷を合併すると発表していた。

その後、ネタニヤフ首相は、司法長官から起訴されるなどして、時期政権をとれるかどうか、先行きは見えない状態に陥っている。

しかし、12月5日、ネタニヤフ首相は、ポルトガルを訪問中にリスボンで、ポンペイオ米国務長官と会談。会談後の記者会見で、「西岸地区とヨルダン渓谷における主権は、完全にイスラエルにあることを確認した。」と述べた。

しかしまた、イスラエルが今、まだ暫定政権であるため、具体的な計画を組むまではいかなかったと述べ、政権を立ち上げられないのは、青白党のガンツ氏が、党内ラピード氏らの反対を抑えられないこと、リーバーマン氏が自身の主張を曲げられないことが原因だと非難した。

https://www.timesofisrael.com/israeli-officials-warn-jordan-valley-annexation-will-imperil-ties-report/

ネタニヤフ首相は、青白党との統一政権交渉にあたり、その条件として、とりあえず、数ヶ月でよいから、まずは先に首相のポジションにつかせてほしいと主張している。

西岸地区におけるイスラエルの主権を認めるほど親イスラエルのトランプ政権がまだ存続している間に(来年大統領選挙)、できるだけ西岸地区合併への足がかりを残しておきたいと考えているからである。

また、現時点を含め、首相というポジションにいる間に、できるだけ多くの外交的な進捗を達成し、市民の支持を強化し、3回目総選挙、またはガンツ氏との一騎打ち選挙になった場合に備え始めているとみられる。

https://www.timesofisrael.com/after-pompeo-meet-netanyahu-says-israel-has-full-right-to-annex-jordan-valley/

<国連147カ国が入植地活動に反発>

ネタニヤフ首相のヨルダン渓谷合併への意志や、西岸地区での入植活動が活発化していることについて、国連総会は、12月4日、これを非難する決議を行った。

結果、147カ国が賛成、つまり、イスラエルは、東エルサレムを含む西岸地区でのいかなる入植活動もすぐにやめるべきとの回答をつきつけた形である。この決議ではまた、イスラエルの入植活動に対し、いかなる支援も行わないと宣言している。

しかし、一方で、国連におけるパレスチナ人の権利に関する決議では、昨年までは、棄権に回っていた国々が、今年は反対票を投じていたことが注目された。

特に昨年は棄権票を投じていたドイツが、親イスラエル票に立っていることが注目され、国連での流れが変わり始めているとネタニヤフ首相は主張している。今回、親パレスチナ議案に反対票を投じた国は以下の国々。

オーストラリア、ブラジル、ブルガリア、コロンビア、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、ドイツ、ギリシャ、リトアニア、オランダ、ルーマニア、スロバキア

https://www.jpost.com/International/147-nations-call-to-halt-aid-to-Israeli-settlements-610048

<石のひとりごと:嫌われながら頼られる国>

イスラエルという国は実に不思議な国である。世界中から嫌われながらも世界中から注目を浴び、技術力では頼られている。

先日大阪商工会議所で、イスラエルのサイバーセキュリティ技術に関するセミナーが開かれた。そこに集まっていたのは、中小企業の人々約百人である。新聞社も取材に来ていた。日本では通常、パレスチナ贔屓が多いのだが、ビジネスとなると、話は別のようである。

サイバージムという、一般の会社社長や社員などにサイバーセキュリティの技術を訓練を提供する会社は、東京にもオフィスを持つイスラエルの会社である。

その会社の説明によると、イスラエルの電力会社(日本で言えば東電)は、年間2億回だが、一回もその攻撃の影響を受けたことがないという。凄まじいセキュリティ能力を持っているからである。こうしたイスラエルの技術力に投資先を求める日本企業はどんどん増えているという。

まさに、イスラエルの存在そのものが、彼らの神が本当にいるということを証ししているようである。

また、ほめられたり、そしられたり、悪評を受けたり、好評を博したりすることによって、自分を神のしもべとして推薦しているのです。

私たちは人をだます者のように見えても、真実であり、人に知られないようでも、よく知られ、死にそうでも、見よ。生きており、罰せられているようであっても、殺されず、悲しんでいるようでも、いつも喜んでおり、貧しいようでも、多くの人を富ませ、何も持たないようでも、すべてのものを持っています。(第二コリンド6:8-10)
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ネタニヤフ首相起訴まで30日:司法長官発表 2019.11.7

 2019-12-07
1日、マンデルビット司法長官は、エデルステイン国会議長に対し、ネタニヤフ首相を汚職などの罪で、30日後(1月1日)に、エルサレム管区裁判所で起訴するとの通告を提出した。起訴にあたっての検察側証人333人のリストも公表した。

これにより、ネタニヤフ首相が、国会に対し、首相の不起訴特権法案を要請し、国会がそれを認めて不起訴になるチャンスはあと30日、ということになった。

https://www.ynetnews.com/article/BkSWRFGTS

この発表の後すぐに、ネタニヤフ首相は、ポルトガルへ外交に出て、コスタ首相との会談や、ポンペイオ米国務長官との会談を行っているわけだが、その後の記者会見で、この問題に関することを聞かれても、ノーコメントであった。現時点では、まだ国会に不起訴特権申請は出していない。

さらに4日、国家検察官が、ケース3000で、ネタニヤフ首相関係者を含む容疑者らを、収賄などの罪で起訴すると発表し、ネタニヤフ首相の重荷がもう一つ増えた。

ケース3000とは、2016年に、イスラエル海軍が、数十億シェケルという莫大な資金を払って、ドイツのテッセンクルップ社から戦艦と潜水艦を購入した際、このドイツ社のイスラエル支店長ミキ・ガノールから、当時のエリエゼル・マロム海軍総長が多額の賄賂を受け取っていたというケースである。

この件に、ネタニヤフ首相の個人弁護士で、いとこにあたるデービッド・シモンもマネーロンダリングで関わっていたして訴えられている。またネタニヤフ首相の閣僚の一人、ユバル・ステイニッツ現エネルギー相の名前もあげられている。

ネタニヤフ首相の責任もまったくないとは言えないわけである。

https://www.timesofisrael.com/prosecutors-announce-bribery-charges-in-vast-submarine-corruption-case/

<石のひとりごと>

ネタニヤフ首相は、実際には救いようもないほど、危機的な立場に立たされている。しかし、それでもまだあきらめず、そこに立ち続ける姿は、まさにNever Give Up, 絶対にあきらめないという姿である。
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