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トルコのブランソン牧師:その後 2018.8.6

 2018-08-06
アメリカの圧力とイスラエルの協力で、2016年から21ヶ月間、スパイ容疑で拘束されていたアメリカのアンドリュー・ブランソン牧師が、先週、刑務所からは解放され、自宅軟禁となった。

アメリカは、ブランソン牧師の無実を主張しており、完全な解放と、帰国を要求している。トランプ大統領は、トルコが約束通り、ブランソン牧師を完全に釈放しなかったとして、トルコのギュル法相と、ソイル内相への個人経済制裁を発動した。

https://jp.reuters.com/article/us-turkey-idJPKBN1KN024

<黙示録2:8−10:スミルナの教会>

エルサレムの祈りの家スカット・ハレル(リック・ライディング牧師)では、ブランソン牧師をよく知っているトルコ人でユダヤ人のマイクさん(今はイスラエル在住)が、ブランソン牧師とその教会がその後どうなっているのかを証した。

マイクさんによると、ブランソン牧師の教会は、トルコのイズミール地方にある教会員が50人に満たないごく小さな群れだという。マイクさんは、全く何の影響もないごく小さな教会の牧師が今、トルコとアメリカの首脳を動かしていることに注目してほしいと語る。

ブランソン牧師の教会は、イズミール地方、すなわち、スミルナにある。スミルナの教会は、黙示録で語られる7つの教会の2番目の教会で、”悪魔があなたがたをためそうとして牢に投げ入れようとしている”教会である。

マイクさんは、この教会が、苦しみを受けるが、その中で中東全体への福音拡大のきっかけになると信じている。実際、ブランソン牧師の事件により、トルコだけでなく、中東全体に、ブランソン牧師がしていたこととして、福音が大きくニュースでもとりあげられるようになっている。また、このことで興味ふかいことも起こった。

今、トルコでは、エルドアン大統領のイスラム化の方針でクリスチャンへの迫害がはじまっているが、ブランソン牧師の事件を受けてさらに悪化しているという。

ブランソン牧師の教会に部屋を貸している大家さんも、事件が明るみに出た後、出て行くよう言ってきた。しかし、のちに、もし物件を買うならそのまま残留しても良いと申し出てきた。売ってしまえば、自分とは関係がないことになるし、売却金も手に入るからである。独自の物件が手に入れば、当然、福音の働きはしやすくなる。

マイクさんが祈りの課題としてとりあげたことは、ブランソン牧師の即時解放というよりは、心身ともに弱っているブランソン牧師と家族が支えられることと、今こそ、トルコの教会が恐れず大胆に福音を語れるよう、祈ってほしいということであった。
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レバノン総選挙:ヒズボラの影響力拡大 2018.5.9

 2018-05-09
ヒズボラは、15万発とも言われるミサイルをイスラエルに向けているといわれるシーア派イスラム過激派組織だが、同時にレバノンにおける正式な政党でもある。

レバノンでは7日、9年来となる総選挙が行われた。結果128議席のうち、ヒズボラ党自身は、議席13から伸びてはいないのだが、親ヒズボラ政党、特に、アオウン現職大統領所属の政党FPM(自由愛国党)が21から29と議席を大きく伸ばした。

この他にも親ヒズボラ派政党が議席を伸ばしたため、結果的に親ヒズボラ派の影響が大きく拡大する結果となった。ヒズボラのナスララ党首はこれを大きな勝利と位置付けている。

一方、ヒズボラ(シーア派)に反対する勢力である現職ハリリ首相政党(スンニ派)の議席は、33から21議席と大きく議席を失っている。

この結果をもとに、アオウン大統領が、誰に組閣を任せるかを決めるのだが、弱体化したとはいえ、ハリリ元首相が、時期も首相として組閣を任される可能性が高いという。

Times of Israelは、今後、実際にヒズボラ陣営が、どのように政治に影響してくるかは不明だが、ハリリ首相の方針に、拒否権を発動してくる可能性を指摘している。

https://www.timesofisrael.com/hezbollah-arsenal-to-go-unchallenged-after-lebanon-vote-analysts/
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トルコの逆襲:緊急イスラム協力機構(OIC)会議 2017.12.14

 2017-12-14
トランプ大統領のエルサレム宣言に対し、最もしんらつに非難していたのは、トルコのエルドアン大統領だった。

エルドアン大統領は、トルコの町シバスでのスピーチで、「パレスチナ人は罪なき犠牲者だ。それにひきかえ、イスラエルは、テロ国家だ。エルサレムを子供を殺す無慈悲な国に引き渡すことはない。」と語った。

https://www.timesofisrael.com/turkish-leader-israel-a-terrorist-state-that-kills-children/

そのエルドアン大統領の呼びかけで、13日、イスタンブールにて、エルサレム問題に対処するとして、IOC(イスラム協力機構)の特別会議が開かれた。参加したのは、イランも含む50のイスラム諸国である。先のアラブ連盟よりも規模は大きい。

参加国の中には、ヨルダンのアブダラ国王、イランのロウハニ大統領はじめ、マレーシア、インドネシアなどのアジア諸国、北アフリカ諸国、イスラエルとの交流をはじめたカザフスタンやアゼルバイジャンも出席していた。

<世界は東エルサレムはパレスチナの首都と認めるべき:エルドアン大統領>

エルドアン大統領は、まず、パレスチナを国として認めていない国々はそうするべきであると呼び掛けた。また東エルサレムは、パレスチナの首都として認めるべきだと主張した。

<アメリカは中東和平の仲介者ではない:アッバス議長>

この会議にてアッバス議長は、トランプ大統領は、エルサレムを、まるでアメリカの一都市であるかのように、シオニストに、”ギフト”として与えてしまったと非難した。

「今後、エルサレムが、パレスチナの首都になるまで、平和はないだろう。エルサレムは永遠にパレスチナ国家の首都である。」と警告した。

アッバス議長は、パレスチナ自治政府は今後、アメリカを中東和平の仲介者として受け入れないと宣言。今後は、国連が新しいシステムで仲介することを望むと語った。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/239262
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プーチン大統領:1日でシリア、エジプト、トルコ訪問 2017.12.14

 2017-12-14
プーチン大統領は、エルサレム問題について、トランプ大統領は名指しせず、エルサレムをイスラエルの首都と呼ぶことに益はなく、地域を不安定にすると批判した。なお、ロシアは、これまでに、西エルサレムだけをイスラエルの首都と認めている。

プーチン大統領は先週、大統領4期目を務めると宣言。いよいよ中東へ本腰を入れ始めた。11日、シリアへのサプライズ訪問に続いて、エジプト、トルコと3カ国を1日で巡回した。

1)シリアで勝利宣言:シリアのロシア空軍基地をアサド大統領ともに訪問

11日、プーチン大統領は、シリアをサプライズ訪問。まずはシリア領内のロシア空軍基地を訪問。そこで、ロシア軍の撤退を命じた。しかし、この空軍基地と、地中海に面するタルトゥスの軍港はそのまま運行を継続するという。したがっていつでもロシア軍は戻ってくるということである。

これは、正式にシリアからISISを撃墜したというサインでもある。この空軍基地訪問には、アサド大統領も同行しており、まさに世界に、シリアはこれからロシアの庇護のもと、アサド政権が復活するとでも宣言しているようである。

ワシントン・ポストによると、プーチン大統領は、アサド大統領に、「約束した通りになった。シリアは独立を維持した。」と言ったという。ロシアは、シリアへの介入で兵士40人を失っている。

2)エジプトと原子力発電所建設の契約

カイロでは、シーシ大統領と会談。エジプトに原子力発電所(210億ドル)の契約を取り交わした。

3)夕方にはトルコのアンカラに到着:OICの会議を前にエルドアン大統領と会談

このように、中東アラブ諸国の動きに、アメリカはまったくかかわっていない。中東の覇者は、今やロシアということである。

https://www.washingtonpost.com/world/putin-makes-first-visit-to-syria-lauds-victory-over-isis-and-announces-withdrawals/2017/12/11/f75389de-de61-11e7-8679-a9728984779c_story.html?utm_term=.8aeb2023e181
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中東諸国で反トランプ・イスラエルデモ 2017.12.9

 2017-12-09

トランプ大統領のエルサレムはイスラエルの首都という宣言は、ガザ、西岸地区以外にも広がった。

隣国ヨルダンでは、7日につづき、8日にも、千人規模のデモが行われ、アメリカとイスラエルの旗が燃やされた。群衆は、ヨルダン政府はイスラエルと断交すべきだと訴えた。ヨルダンは市民の70%がパレスチナ人である。

https://www.timesofisrael.com/jordanians-rally-against-trump-recognition-chant-jerusalem-is-arab/

レバノンでは、レバノン人5000人が、パレスチナ難民キャンプ付近でデモを行った。ヒズボラのナスララ党首は、「トランプの決定は、何十億のイスラム教徒とキリスト教徒に対する侮辱だ。」として、諸国はパレスチナ人の蜂起を支援すべきだと語った。

http://www.jpost.com/Israel-News/Nasrallah-calls-for-support-of-new-Palestinian-Intifada-517373

この他、アフガニスタン、パキスタンのカラチ、インドのカシミール地方、インドネシア、マレーシアでも、アメリカとイスラエルの失脚を叫ぶデモが行われた。

イランでは、トランプ大統領がエルサレムに関する宣言を出す前から、イスラム最高指導者のハメネイ師が、「アメリカはイスラムとキリスト教徒に戦争をしかけた。」といい、パレスチナ人たちが反発して、やがてパレスチナは解放されるだろうと語っていた。

8日、テヘランでは、イスラム専門家会議(最高指導者を選出する組織)メンバーで、イスラムの祈りの日にメッセージを語る保守派のアフマド・ハタミ師が、モスクに集まった人々に対し、「インティファーダだけが、占領政権、シオニストの政権を打倒できる。」、「占領する犯罪国家への攻撃は、いかなるものでも神を喜ばせることになる」と語った。

また、「イランにはイスラエルに届くミサイルがある。」とも言っている。テヘランでは、数百人が、デモを行い、「アメリカに死を」「イスラエルに死を」と叫び、両国の旗を燃やしたと伝えられている。

https://www.timesofisrael.com/top-iranian-cleric-calls-for-palestinian-violence-vows-to-level-tel-aviv/

https://www.i24news.tv/en/news/international/middle-east/162023-171206-iran-s-supreme-leader-vows-palestine-will-be-liberated

<中東情勢との関連>

エルサレムの一件について、ロシアのプーチン大統領は、「トランプ宣言は常軌を逸している。深く懸念している。」との声明を出している。

プーチン大統領は来週月曜、トルコのエルドアン大統領の招きで、トルコを訪問する予定である。基本的には黒海のパイプラインに関する会談を行うのだが、シリア情勢とともに、エルサレムについても話し合われるとみられる。

トルコのエルドアン大統領は、トランプ宣言を受けて、イスラエルとの国交を断絶する可能性もほのめかしているほど、イスラエルへの敵意をむき出しにしている。エルドアン大統領は、13日、エルサレムの問題を話し合うとして、イスラム協力組織(OIC)の特別サミットをイスタンブールで開催する予定とのこと。

ロシア、トルコ、イランは、先月にもシリア問題解決に向けて合意に至っているが、エルサレム関連問題においても3国がさらに近づくとみられる。

トランプ・エルサレム宣言以後、そのトルコとヨルダンが接近しており、注目されるところである。

https://www.timesofisrael.com/russia-says-trumps-jerusalem-declaration-defies-common-sense/

一方、中東では、イランの台頭を懸念してサウジアラビアが、同じ敵をもつ関係になったイスラエル、アメリカにこれまでになく接近しているとみられ、注目されていた。

しかし、エルサレムはイスラエルの首都とはっきり宣言されては、サウジアラビアとしても、そのままそれを受け入れるわけにはいかないだろう。

サウジアラビアは、トランプ大統領の決断について、「大使館をエルサレムへ移動させると危険な結果になる」との懸念を表明し、アメリカに、国際社会の意思を尊重し、決断を撤回するようすすめている。

https://www.reuters.com/article/us-usa-trump-israel-saudi-capital/saudi-arabia-condemns-trump-decision-to-recognize-jerusalem-as-capital-of-israel-idUSKBN1E103Y
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激動の中東:2大勢力の対立 2017.11.26

 2017-11-26
エジプトで、ISISとみられる大きなテロが発生したが、シリアでは、ISISの勢力が小さくなってきた後へ、予想通り、イランが定着し始めている。これにともない、中東では、サウジアラビア率いるスンニ派と、イラン率いるシーア派の対立が徐々に明確になってきている。

<スンニ派勢力:カイロで緊急アラブ同盟会議:反イラン声明>

11月初頭、中東では、内戦中のイエメンから発射された、イランのものと思われるミサイルがサウジアラビアで迎撃され、続いて、レバノンのハリリ首相が、突然、サウジアラビアに来て、レバノンがヒズボラとイランに支配されていると証言し、辞任表明するなど、国際的な事件が相次いだ。

こうした状況を受け、19日日曜、サウジアラビアの呼びかけで、緊急アラブ同盟(21カ国)が、エジプトのカイロで開かれた。会議には、レバノン代表も含まれたが、シリアは加盟資格停止中、イランは初めから加入していない。アラブ同盟は、スンニ派の集まりである。

加盟国中、バハレーンは、少数派のスンニ派が多数派のシーア派を治めているため、シーア派イランの進出はとりわけ深刻な問題である。会議では、サウジアラビア以上にイランを非難する発言をしたもようである。

一方、開催国エジプトは、急進的な対策には同調しない傾向にある。

最終的に、アラブ同盟は、「イランは、ヒズボラやフーシ派(イエメン)などテロ組織を支援して、地域を不安定にしている。」と厳しく非難する声明を出した。しかし、同時にイランと戦争をするつもりはないとし、まずは国連に報告するところから始めるとして、実質的な対策はなにも発表されなかった。

https://www.timesofisrael.com/arab-league-delivers-harsh-criticism-of-iran-and-hezbollah-but-little-action/

<シーア派勢力:イラン・レバノンの反応>

アラブ連盟の声明に対し、イランは、サウジアラビアの虚偽、プロパガンダだとして、拒絶すると表明した。レバノンのアウン大統領は、レバノンの政党であり、最大の防衛になっているヒズボラをテロ組織と非難されたことに反発を表明した。

アウン大統領は、レバノンは長年、イスラエルの”挑発”に直面しているが、そのイスラエルを2000年に南レバノンから撤退させたのはヒズボラだとして、レバノンにとってヒズボラは国の防衛力だと語った。アウン大統領は、シーア派ではなく、クリスチャンだが、ヒズボラ・イランよりの立場をとっている。

https://www.washingtonpost.com/world/middle_east/iran-says-arab-league-condemnation-full-of-lies/2017/11/20/7341a218-cded-11e7-a87b-47f14b73162a_story.html?utm_term=.d61cb2531b7c

ところで、サウジアラビアで、辞任表明をしたハリリ首相(スンニ派)だが、22日、レバノンに帰国し、辞職は延期と発表した。しかし、レバノンがヒズボラとイランに支配されていることに変わりはなく、ハリリ首相の立場は非常に難しい。

もしハリリ首相の身に何かあった場合は、サウジアラビアとの衝突になりかねないと思われる。*ハリリ首相の父ラフィーク・ハリリ首相は、2005年、親シリア派(ヒズボラの可能性大)に暗殺されている。
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