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労働力になるAIロボット開発へ:イスラエル・日本合弁会社 2019.12.22

 2019-12-22
2015年に、安倍首相がビジネスマンを伴ってイスラエルを訪問。以後、ビジネスだけでなく、技術開発においても、日本とイスラエルの関係は急速に深まっている。

日本からイスラエル企業への投資は、2013年は11億円だったが、2016年には20倍の222億円。2017年は1251億円である。(ジェトロ)

このため、イスラエルで稼働している日本企業は、現時点で70社以上。日本の5大商社もイスラエルに拠点を構えている。一方、日本で稼働するイスラエル企業は100社。両国の交易は2018年度に比べて40%増えた。(在日イスラエル大使館調べ)

また特に驚きは、日本とイスラエルが、防衛装備、技術に関する秘密保護に関する覚書に署名し、防衛の分野においても協力が進んでいるという点である。

https://www.mod.go.jp/j/press/news/2019/09/10a.html

来年3月からは、成田からテルアビブへの直行便が、週3回で就航することになっており、関係はさらに進むと期待されている。

https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/H29FY/000543.pdf#search=%27日本からイスラエルへの投資%27

ただし、イスラエルとの関係において、日本は、中国、韓国、台湾にも大きく遅れをとっており、日本はようやく始まったところで、いまなおこの3国には及んでいないということも付け加えておく。

こうした中、イスラエルと日本の企業が協力して開発したAI労働者の”派遣”が話題となっている。

会社名は、MusashiAI 日本の武蔵精密工業(本田技研関係企業)と、イスラエルのSixAI Ltdの合弁会社で、第4の産業革命と称し、工場のオートメーション化をすすめている。

その中で、開発したのが、かなり自立しているAIロボットで、人間には厳しい環境下でも働くことのできる”人材”になるという。

https://www.timesofisrael.com/short-staffed-at-factory-japanese-israeli-venture-offers-robots-for-hire/

ビジネスの形はどんどん進化しており、筆者にはわかりかねる分野ではあるが、技術面では遅れをとっている日本もイスラエルのスタートアップに触れて、本来の日本人の器用さを発揮して、世界を率いる技術国に帰り咲いてほしいものである。
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日本とイスラエル自由貿易で合意へ前進:世耕経済大臣訪問3回目 2017.1.17

 2019-01-17
日本の世耕弘成経済大臣は、政府関係者と三菱、東芝など企業90社150人を同伴してイスラエルを訪問。15日、エルサレムのキング・デービッドホテルにて、イスラエルのエリ・コーヘン経済大臣らと会談を行った。

イスラエルは、アメリカ、並びにEUと自由貿易で合意しているが、日本とも同様の合意を目標に協議を行っている。世耕大臣のイスラエル方民はこれで3回目になる。

イスラエルと日本の貿易(ダイヤモンド以外)は、2018年35億ドル(約4000億円)で、昨年から20%増加した。日本からの輸出は23億5000万ドル、イスラエルから日本へは11億6000万ドルで、まだ格差があるが、イスラエルから日本への輸出が46%増だった。

日本航空がイスラエルへの直行便も検討していると伝えられている。

https://www.timesofisrael.com/mitsubishi-other-japanese-firms-visit-israel-to-strengthen-business-ties/

世耕大臣と日本代表団は、この後15日、ネタニヤフ首相とも会談。ネタニヤフ首相は、両国の貿易が、前は44倍と言っていたのが、今年は120倍になったと喜びを語った。

また「両国の友好関係は自然なものである。安倍首相と私は、両国の経済関係をアップグレードすることで合意したが、この(世耕大臣の)訪問は、その実現の一環であると語り、代表団を歓迎すると表明した。

https://www.facebook.com/IsraeliPM/videos/314405322522152/

<イスラエルに投資する日本企業>

かつて、日本は、新しい技術を世界に発信していたはずだが、今は日本企業もイスラエルのスタートアップに投資し、その技術を買うほうに回っている。

三菱は、薬品関係で11.7億ドル、ソニーはマイクロチップの会社を2億ドル、ソフトバンクもイスラエルの会社に2億ドル投資したという。

また、イスラエルにオフィスを開設する会社が増えており、損保ジャパンなど70社以上になったとのこと。(なぜ損保ジャパンがイスラエルなのかは筆者には理解不能だが。。。)

<石のひとりごと>

日本が今になり、政府をあげてイスラエルに、積極的に参入し始めているが、それでもまだ中国、韓国にはかなり遅れをとっているということはお伝えしておく。

日本政府はじめ、これらの企業がどの程度中東の現状に通じているか不明だが、中東のイスラエルという火に手を入れ始めて、今後、なんらかのとばっちりが出てくる可能性も若干、懸念されるところである・・・
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西日本「激甚災害」イスラエルでも報道・支援活動開始へ 2018.7.11

 2018-07-11
西日本豪雨による被害が徐々に明らかとなり、死者数は150人を超えた。行方不明者もまだ多数あり、家族を失った人々の悲しいニュースが入り続けている。

この「激甚災害」のニュースは、イスラエルのテレビのプライムタイムニュースでも報じられた。

https://www.mako.co.il/news-world/international-q3_2018/Article-5159f23279d7461004.htm?sCh=31750a2610f26110&pId=1675883010

イスラエルの国際人道支援団体イスラエイドは、9日、岡山県に、その日本支部であるJISP(Japan IsraAID Support Program)を立ち上げ、現地で支援活動を開始した。

今回、イスラエルから岡山へ派遣された3人は、2011年の東日本大震災での支援活動を経験した後、さらに7年間、イスラエルで訓練を受けてきたという。必要に応じて救援・支援を増やしていくとのこと。

JISPは、2011年に東日本大震災で支援を行なった専門家たちからなり、2013年に設立されてから、ネパールや熊本での地震の際にも活躍している。

https://www.israel21c.org/israaid-trained-emergency-team-sent-to-flooded-japan-area/

昨夜、エルサレム・アッセンブリーでの祈り会でも日本の被災地のために祈られたが、その際、「日本では200万人もの人々が避難している。日頃イスラエルの問題は大きいと思っているが、日本の様子を見ると、我々の問題は小さいと思った」とのコメントも・・・。

<カナダでは熱波で59人死亡>

西日本で大雨が降っていたころ、カナダでは、6月末から、高い湿度とともに、気温が45度という、記録的な熱気にみまわれ、その関連で死亡した人が33人(のちのメディアでは59人)に上った。

http://www.abc.net.au/news/2018-07-06/canada-record-breaking-heat-wave-kills-33-people-in-quebec/9947370

熱波は、その後、アメリカ西海岸にも影響を及ぼし、ロサンゼルスでは、電気の供給が需要に追いつかず数万人の家庭で停電している。地球が変動していることは間違いなさそうである。。。

<世界が一致協力:タイの洞窟少年らの救出にイスラエルの貢献>

タイで、サッカー少年12人とそのコーチが、4キロも奥深い洞窟で奇跡的に発見され、彼らの救出のために全世界が国境を越えて協力し、働き、10日、ついに全員の救出に成功した。

この少年たちを発見するのに活躍したのがイスラエルが開発していた高度なコミュニケーション技術であった。洞窟ダイバーたちによる救出の方策は、イスラエルの海軍が提案したとの情報もある。ダイバーの国籍は明らかではないが、イスラエル人ダイバーもいたようである。

世界がイスラエルの技術を使って、一心に共に働く様子を見ていると、将来の大患難時代に、人類が一致して助けあう映画のような様子を思わされた。なお、この事件については、すでに映画化の話もあがっているという。

https://unitedwithisrael.org/israeli-navy-volunteers-work-to-rescue-trapped-thai-boys/
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大手日本企業イスラエルへ大型投資へ 2017.12.3

 2017-12-03
11月30日、東京ホテルニューオータニにてサイバーテック東京が行われた。これは、サイバーテックでは世界の最先端を行くイスラエルが行っているカンファレンスで、イスラエルのスタートアップ企業会社がブースを出し、出資者を募るカンファレンスである。

通常テルアビブで行われるが、海外でも開催されている。東京では初めて。http://tokyo.cybertechconference.com/program

これに合わせて、イスラエルのエリ・コーヘン経財相が、11のサイバー関連企業代表を伴って日本を訪問し、今後、さらに技術協力を行っていくことで、様々な合意が進んだ。

サイバーセキュリティでは、日本はかなり遅れているといわれる。Yネットによると、今回、日本のオリックス、三菱が、イスラエル企業に大口の投資を決めたという。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5050562,00.html

<文春オンライン:イスラエルのビジネスエリートが語る「日本の企業はここが残念」>

友人がFBにアップしていた記事だが、イスラエルのビジネスマンから日本がどうみえているのか、興味ふかい記事であったので、紹介させていただく。

記事では、日本はサイバー関係については「先進国」ではないということに驚かされたと指摘している。

以前、イスラエル人の知人が家族とともに日本へ旅行に来た際、「ネットがつながらない。」とあわてて助けを求めてきたことがある。町中、どこででもネットがつながり、利用料金も格段に安いイスラエルから日本に来ると、きわめて不便な「サイバー後進国」であることに驚かされるのである。

以前にも指摘されたことがあるが、日本は、日本だけできわめて完結しているのだという。そのため、海外の動きにどうしても無頓着になりやすい。ビジネスにおいても、日本国内での対応と同じ対応をしようとする、つまり、「日本可」しがちなので、グローバルなビジネスには失敗しやすいのだという。

しかし、物作り日本には、非常によきものがたくさんあるので、これは残念な傾向、ということである。

ネガティブな記事ではないので、ぜひどうぞ。http://bunshun.jp/articles/-/5009?page=3

また最近、日本の戦争を調べることが多いのだが、日本がロシアに大敗したと言われるノモンハン事件。俳優の武田鉄矢氏が実にわかりやすく、おもしろく、またそこから、今の日本にも通じる弱点、改善点をポジティブに解説している。時間がある方はどうぞ。

ラジオトーク・ユーチューブによるまとめ: 負けることにも失敗した日本:https://www.youtube.com/watch?v=VvmiX3Jeq-I
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日本を愛したアインシュタインと核兵器問題 2017.10.30

 2017-10-30
10月、ユダヤ人物理学者アインシュタインが、日本の帝国ホテルでボーイに渡したとされるメモ2つが、エルサレムでオークションに出され、計約180万ドル(2億500万円)で落札された。

1922年、アインシュタインは、日本の各地での公演のため来日中に、ノーベル賞受賞のニュースを受けとったと言われる。メモは、アインシュタインが、東京に滞在した際のこと。ホテルの部屋に、届け物をしたボーイに渡すチップがなかったので、「運が良ければ高額で売れる。」として渡したものだという。

最終的に、ものすごいチップになったということである。

日本にはチップの習慣はないので、このボーイが日本人だったのかどうかが気になるところだが、今回このメモをオークションに出した人はこのボーイのおいで、ドイツ在住とも伝えられている。明らかにはされていない。

http://www.bbc.com/japanese/41745019

<ナチスの核兵器開発をアメリカに警告したアインシュタイン>

アインシュタインはドイツで生まれたユダヤ人である。1922年にノーベル賞を受賞したが、その知らせは、日本訪問時に受け取った。この時、アインシュタインは、日本全国を公演して周り、日本の人々との交流を深めている。その後ドイツに戻ったが、1933にヒトラーがドイツで政権をとると、この年、反ユダヤ政策から逃れて、アメリカへ亡命する。

ユダヤ人への激しい迫害が伝わる中、アインシュタインは、1938年、ドイツの化学者がアインシュタインの相対性理論を使って核分裂エネルギーを発見したことを知る。ドイツが核兵器を開発しはじめたことに危機感を持ったアインシュタインは、ルーズベルト大統領にドイツ打倒のため、アメリカも核兵器を開発するようすすめたのであった。

これを受けて、アメリカは核兵器開発をすすめた。1945年5月、ナチスドイツは、アメリカの核兵器完成をまたずに降参した。しかし、アメリカは核開発をやめなかった。化学者1000人を動員して原子爆弾を急ぎ製造した。ドイツ降参からわずか3ヶ月後、アメリカは、完成したばかりの原子爆弾を広島に投下した。これは、日本を降参させるためというよりは、”実験”であったとの見方もあるほどである。

日本を訪れ、日本を愛していたアインシュタインはこれに衝撃を受けたという。まもなくアインシュタインは、世界の化学者とともに核兵器は、”世界政府”が管理すべきであると訴え、核兵器廃絶の平和運動を展開した。これにより1968年、核拡散防止条約への道を開くことになっている。

しかし、残念ながら、現在の世界の核開発は、さらに破壊力がすすみ、核保有国も拡散する方向にむいている。

かつて、アインシュタインが、アメリカのルーズベルト大統領に、ナチス打倒のために、核兵器開発を急ぐようすすめたという動きは、今現在、イランが核兵器の開発を行っているとイスラエルが懸命に訴えている様子とつながるものを感じた。

現代の核兵器の威力は、アインシュタインの時とは比べものにならないほど進歩している。次回、また世界戦争になり、核兵器が使われる時はまさに世界の終わりになってしまうだろう。それまでに、日本が再び核兵器実験の餌食にならないようにと懸念するところである。

*NHKその時歴史が動いた「日本を愛したアインシュタイン・その悲劇」 https://www.youtube.com/watch?v=nQuXDrAu76Y&t=848s
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イスラエルで見たオバマ大統領広島訪問 2016.5.28

 2016-05-28
伊勢志摩でのG7に続いて、オバマ大統領の広島訪問は、27日、BBC, CNNとも朝からトップで報じた。

BBCは、オバマ大統領の広島訪問を実況中継で伝えた。この時間、イスラエルはランチタイムなので見た人は少ないと思われるが、見る事は可能だった。

BBCの特派員は、オバマ大統領が、スピーチの中で、”被爆者”という日本語を使った点に注目。安倍首相が、あえて謝罪を要求しないと語ったことなどもあわせて高く評価する報道を行った。

また、広島には、日本人だけでなく、在日韓国人も被害にあったことを配慮したスピーチであったとも伝えた。

http://www.bbc.com/news/world-asia-36394975

アメリカのメディアであるCNNは、この件とともに、広島原爆記念館の展示物の写真を公開している。その中には、有名な「原爆で黒こげになった弁当箱」もあった。少しだが、当時の被爆者の悲惨なビデオも報じられた。

広島で被爆したアメリカ人捕虜を、被爆者として登録することに尽力した歴史家の森重昭さんへのインタビューも行っている。

http://edition.cnn.com/2016/05/26/politics/obama-japan-hiroshima-what-to-watch-for/index.html

<イスラエルでの報道>

イスラエルでは、テレビの夕方のニュース、また、プライムタイム・ニュースでも、トップニュースではなかったが、オバマ大統領の広島訪問を、原爆投下当時の映像、被爆者との面会、日本人一般女性へのインタビューも含めて報じた。

特にオバマ大統領が、「我が国を含む核保有国は、(核兵器をなくせば攻撃されるという)恐れの論理を克服する勇気をもたなければならない。私が生きている間に実現しないかもしれないが、努力はつづけていくべきである。」と語った点をとりあげて報じていた。

イスラエルは、核兵器を保有について肯定も否定もしないという立場で、実際には保有していると考えられている。

http://www.mako.co.il/news-world/international-q2_2016/Article-e501cd59361f451004.htm(チャンネル2のネットサイト)

<石のひとりごと>

オバマ大統領が、広島の原爆資料館を視察したのち、原爆ドームを訪問したことは日本人にとっては非常に意義あることである。しかし、それに加えて、原爆の事実が多少なりとも世界に報じられたこともまた、大きな成果ではないだろうか。

また、被爆者の方々や、広島の人々が、憎しみをぶつけたり、謝罪を求めたりするのではなく、オバマ大統領の訪問を歓迎している様子が、印象的だった。海外のメディアも、その点も評価する形で報じていたことが感謝であった。

<謝罪を求めないということについて>

作家の塩野七海さんは、日本政府があえて謝罪を求めないことについて、それこそ日本の品位であり、逆により効果的に原爆を訴える力にもなると語っている。

http://www.asahi.com/articles/ASJ5R3T1VJ5RULZU00Q.html?iref=comtop_favorite_01

原爆の問題は、アメリカの犯罪というだけでない。人類全体に対する警告も含む大きな問題である。

これはイスラエルのドイツに対する態度にも見られる。イスラエルは、ドイツに対して謝罪は求めていない。これは謝ってもらってすむというレベルの問題ではないからである。むしろ、これは、人類全体の問題だと世界に訴えている。

ドイツの方でも、口だけの謝罪ではなく、70年たった今もまだイスラエルへの実際的支援を行っている。ドイツの次世代の子供たちにはホロコーストを語り伝えている。結果、イスラエルに来るボランティアは、現在もドイツ人が一番多いという結果になっている。

世界で唯一の被爆国である日本が、これを機に、品位をもって、世界の核兵器廃絶にさらに貢献できればと思う。
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