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シリア:ロシア空軍機撃墜で乗組員15人死亡 2018.9.20

 2018-09-22
イスラエルは、防衛のため、シリアで、イランからの武器がヒズボラに移送されそうになった場合、先手をうって、これを攻撃する作戦を続けている。その回数は、これまでに200以上とも言われる。

17日、イスラエル空軍は、地中海に面するシリアの町ラタキア北部のシリア軍施設を攻撃した。そこからレバノンのヒズボラに武器が移送されるとの情報があったからである。

イスラエル空軍機は、地中海側からこの施設を攻撃したが、同じ時刻に内陸からこの地域に飛来したロシア空軍機が、イスラエルの戦闘機を狙っていたシリアの地対空ミサイルに当たって墜落。乗組員15人が死亡した。皮肉にもこの地対空ミサイルはロシア製S200であった。

この直後、ロシア軍は、イスラエルがこうした攻撃の際にはロシアに通告することになっているが、それが遅すぎたと非難。さらに、イスラエル戦闘機が、ちょうどロシア軍機が近くにいる時にミサイルを発射し、ロシア軍機を地対空ミサイルのカバーに使ったと、イスラエルに責任があると非難した。

シリアのアサド大統領は、プーチン大統領に哀悼の手紙を出し、「傲慢なイスラエルの悪行のせいだ」と言い訳している。シリアのメディアによると、シリア政府は現在、ロシア機を撃墜した地対空ミサイルの担当官らを逮捕し、調査しているという。

https://www.timesofisrael.com/iaf-chief-heads-to-moscow-to-present-findings-on-downing-of-russian-plane/

イスラエルは、軍事施設への攻撃は認めたが、ロシア機をカバーに使ったことは否定。これは、悲惨な事故であったと主張している。イスラエルは20日、イスラエル空軍のアミカム・ノルキン長官をモスクワに派遣し、独自の調査結果と作戦の詳細についてを報告している。

ロシア軍機墜落の直後、ネタニヤフ首相は、プーチン大統領に電話し、遺憾を伝えるとともに、イスラエルには何の計算もなく、事故であったと伝えている。

<プーチン大統領:これは悲惨な事故>

ロシア軍がイスラエルを非難する発表を行ってまもなく、プーチン大統領は、「イスラエル機が撃墜したのではないのだから、これは悲惨な事故であったとみられる。」との見解を発表した。プーチン大統領は、詳細な調査を行うと言っている。

ロシアにとっても、今はイスラエルと親密な関係を継続する方が有益なのである。

https://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/252169

<イスラエルの攻撃は失敗だった:ナスララ・ヒズボラ党首>

ヒズボラのナスララ党首が18日、テレビ演説で、「イスラエルの(ラタキアでの)攻撃は失敗だった。非常に命中率の高い精密なミサイルはすでに、我々の手に搬入された後だった。」とコメントした。

これを受けて、ネタニヤフ首相は、「イスラエルを攻撃するなら、いまだかつてない想像をこえる規模で、反撃する。ヒズボラはイスラエルを攻撃しない方がよい。」と釘をさすコメントを出した。

また、ラタキアを攻撃したのは、イランがイスラエルを攻撃しようとする準備が進んでいたからだとし、イスラエルには自衛の権利があると述べた。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5354754,00.html

<イスラエルの懸念はイランの回廊>

シリアの内戦は、ロシア軍の介入でアサド政権が国土を奪回する方向で終焉に向かいはじめている。これは、反政府勢力支配域にアサド政権のせい協力が戻ることを意味する。その地域に、これまでになくイランやヒズボラの存在が目立ち始めていることはすでにお伝えしている通りである。

今回、イスラエルが攻撃したラタキア地域は、地中海に面しており、イランからイラク北部のシーア派地域、シリアを通って地中海に抜ける”イランの回廊”の一部分であった。

アサド政権がシリア領土を奪回することによって、今や、この回廊が地続きとなり、イランが、地中海にまで進出することが可能になった。これは、イスラル史上、最も危険な状況だという。

これを抑えているのが、ロシアなのだが、言い換えれば、このロシアの動き次第では、一気にロシア、イラン、そしてトルコも加わって、イスラエルに攻め込むことも可能になるということである。このため、イスラエルは、ロシアの機嫌とりに忙しいのである。

現時点ではまだ、ロシアはイスラエルとの戦争は望んでいないらしく、むしろイランの進出を抑え込む政策を続けているようである。

https://www.bbc.com/news/world-middle-east-38891358
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シリア情勢:最後の決戦イドリブ地方をめぐる攻防:ロシア、イラン、トルコ 2018.9.20

 2018-09-22
7年続いたシリアの内戦は、ロシアの介入でアサド政権が、反政府勢力をほぼ制圧した形になった。シリア南部、イスラエルとヨルダンに接する地域からは、反政府勢力とISも掃討され、今はアサド政権の支配域になっている。(添付した地図参照)

こうした中、現在、反政府勢力の最後の砦として残されているのが、シリア北部、トルコとの国境近くにあるイドリブ地方である。この地域はいまや、トルコ、シリア、ロシアに睨まれる形で包囲されている。この地域にいるのは、全国の反政府勢力関係の市民たち300万人である。

シリアのアサド政権は、今、ロシア、イランとともにこの地域に攻め込み、反政府勢力を一掃する準備を始めている。これに対抗するのが、トルコという図式である。このままでいけば、シリアとロシア、イランが攻め込み、イドリブ地方は血の海になると懸念されている。

<7日:テヘラン・サミット決裂:ロシア、イラン、トルコ>

イドリブ地方に攻めこもうとするシリアに協力するロシア、イランに対するのは、反政府勢力の背後に立つトルコである。トルコは、「イドリブ地方で戦争になれば、犠牲になるのは、そこにいる市民たちであり、トルコに難民が押し寄せる。」として、大戦争を回避するべく、ロシアとイランに停戦を申し出た。しかし、ロシアはこれを拒絶した。

ロシアは、イドリブ地方に逃げ込んだ反政府勢力(少なくとも3万人)は、今一掃すべきだと考えている。しかし、同時に、「これら”テロリスト(シリア側主張)”が、市民を盾にするので、戦闘になれば、市民に大きな犠牲が出る。」ということも理解している。

反政府勢力の最後の砦であるイドリブ地方をどうするかは、今後のシリアの再建にだれがどのように関わってくるのかにも関係してくるため、9月7日、ロシア、イラン、トルコの3首脳は、テヘランでこの件に関するサミットを開催した。

しかし、3国それぞれが、それぞれの国益があるため、一致した合意には至らなかった。このままでは、イドリブ地方の大戦争は避けられない状態となった。

この間、イドリブ地方では、アサド政権とロシアに反発する反政府勢力の群衆が、集まってシリアの旗やトルコの旗をふる様子が伝えられた。

https://www.timesofisrael.com/rouhani-israel-us-will-not-achieve-their-objectives-through-rebels-in-syria/

大きな戦闘になり、難民が押し寄せることに備え、イドリブ地方の国境に、戦車部隊などを配備している。

<17日:ソチ首脳会談:ロシア、トルコ>

大戦争を避けるため、ロシアとトルコは再度、国会に面するソチで首脳会談を行った。これはいわば、シリア政府側支援者と、反政府勢力側支援者の会談である。両者は、イドリブ地方周囲15-30キロを非武装地帯とすることで合意した。これが実施されるのは、10月15日と定められた。

これに伴い、武装勢力は、重火器とともに、イドリブ地方から撤退することとされている。イランはロシアとトルコが、イドリブ地方の大戦争を回避したとして、この合意を賞賛している。

https://www.timesofisrael.com/iran-hails-russia-turkey-agreement-to-avoid-idlib-onslaught/

<これからどうなるのか>

シリアの内戦が終焉に向かっているが、シリア国民の大半は、国を破壊したアサド大統領を指導者とは認めていない。かりにアサド政権がシリアを再び氏はうするようになっても、平和になるとは考え難い。

イスラエルが注目するのは、シリアの内戦によって、あきらかにイランがその存在感を定着させたことである。イドリブでもイランは、大きな役割を担おうと狙っているようである。イスラエルは、ロシアに、シリア領内からイランを完全撤退させることを要請しているが、ロシアはそれは難しいと言っている通りである。

そのイランは、シリアに駐留する2000人のアメリカ軍を撤退させるべきだと主張している。シリアの内戦はまだまだ火種をのこしたままということである。
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シリア難民支援:イスラエルの良き隣人作戦終了 2018.9.20

 2018-09-22
イスラエル軍は、ゴラン高原クネイトラ地域が、シリア政府の支配下に入ったことを受けて、13日、シリア難民への医療、人道支援「良き隣人作戦」を終了すると発表。撤収を完了した。

2013年に始まったこの人道支援作戦で、シリア難民4900人がイスラエルで医療支援を受けた。このうち1300人は子供であった。

また国境に設置された日帰りクリニック”マザル・ラダク(苦しみからの解放)”では、7000人が治療を受けた。

イスラエルがこの5年間に、シリアへ搬入した食料は1700トン、燃料110万リットル、医療機器26000、発電機20、車40台、テント630針、医療350トン、おむつ820パッケージ、ベビーフード49000ケース、となっている。

https://www.timesofisrael.com/as-war-nears-end-idf-shutters-good-neighbor-syrian-aid-program/

イスラエル軍には、シリア人からの感謝がよせられたという。ある男性は、「あなたがたの助けについては、決して忘れない。息子たちにも伝えていく。」と述べたという。

https://www.timesofisrael.com/as-war-nears-end-idf-shutters-good-neighbor-syrian-aid-program
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ゴラン高原とシリア:その後 2018.8.6

 2018-08-06
1)シリア政府の支配回復で、UNDOF(国連兵力引き離し監視軍)戻る

シリア南部からクネイトラに向けてシリア軍が反政府勢力に攻撃を行ってたが、この地域での戦闘がはじまって6週間で、シリア政府軍が、おおむね制圧した形になりつつある。

クネイトラには、1974年から内戦が始まるまでの2011年の間シリアとイスラエルの間に駐屯していたUNDOF(国連兵力引き離し監視軍)が駐屯地に戻ることとなった。まもなく、シリアとイスラエルの行き来の再開も検討されている。

しかし、UNDOFは監視するだけで、行動はしないことになっているため、今回は、ロシア軍も警備にあたることになった。イスラエルは、ロシアに、クネイトラにいるシリア難民たちを政府軍の虐殺から保護するよう、要請したという。

https://www.timesofisrael.com/as-it-returns-to-border-un-looks-to-reopen-crossing-between-israel-and-syria/

2)イスラエル軍とFAIクリニック撤収へ

この地域での内戦が収束に向かっていることを受けて、よき隣人作戦の一環として、イスラエル軍とアメリカのクリスチャン団体FAIが協力して2017年から開いていたシリア側のクリニックを撤収する様子も伝えられている。

これまでにこのクリニックで治療したシリア人は6800人。今後も、必要がなくなったのではないため、撤収というよりは、一次的な凍結という理解でもあるという。

https://www.jpost.com/Israel-News/IDF-closes-field-clinic-providing-aid-to-injured-Syrians-564094

3)シリア南部のISがゴラン高原へ拡散か

7月に入り、ロシア軍の支援を受けたシリア軍が、反政府勢力の拠点ダラアを奪回したことはお伝えした通りである。シリア軍はその後、クネイトラ周辺を攻撃するとともに、南部で孤立していたISへも攻撃を始めた。

すると7月25日、ISが、突然、ダラア北部のドルーズの町スェイダで、自爆テロを複数回決行するなどして、住民250人以上を虐殺。アブ・アマールさん(19)を殺害する様子を公開したほか、住民(ドルーズ)の女性や子供30人を拉致したもようである。

残党ともいえるISはその後、ヨルダン国境へ向かった者は、ヨルダン軍に殺され、一部は、ゴラン高原、イスラエルとの国境付近に拡散していったとみられる。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5322846,00.html

http://english.alarabiya.net/en/News/middle-east/2018/07/30/36-women-children-kidnapped-by-ISIS-during-attacks-on-Syria-s-Sweida.html

シリア南部での激戦の翌週の8月2日、イスラエル軍は、イスラエル国境からわずか200mしか離れていないゴラン高原シリア側を空爆した。この時、武装兵7人が死亡したが、のちに、7人がISであったことがわかった。

7人の遺体は、防弾チョッキに身をつつみ、ライフルや手榴弾のほか、自爆用ベストとみられるものを着用していた。イスラエル国境からわずか200mであったことから、イスラエルに侵入して、自爆テロを計画していた可能性も否定できない。

イスラエルのリーバーマン防衛相は、シリアからのテロリストについて、たとえ反政府勢力であったにしても、これからは、この地域を支配するシリア政府にすべての責任を問うと言っている。

イスラエルとシリアの衝突を防ぎたいのはロシアである。ロシアは、イスラエルに被害が及ばないよう、ゴラン高原の非武装地帯にそって、UNDOFと並行して、8箇所にロシア軍・警察の監視部隊を配置する予定である。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/IAF-killed-7-militans-in-overnight-strikes-in-Syrian-Golan-Heights-564016

4)シリア領内のイランは、イスラエルから85キロ地点まで撤退

イスラエルが、ロシアに、イランをシリアから完全に撤退させるよう要求しているのに対し、先月、ロシアは、それは不可能だとして、国境から100キロまでで、妥協してほしいと申し入れてきた。

イスラエルは、これを拒否したが、その後、ロシアは、「イランと85キロまでで合意した。」と一方的に発表した。イスラエルからはこれに関するコメントはない。

よく考えれば、イスラエルがいくら反対しても、ロシアがこう決めたのだから、それにイスラエルが、どうできるというものでもないわけであるし、いずれにしても、イスラエルが防衛目的で、シリア領内での攻撃を行う事をロシアは認めているので、どうでもよいといえば、どうでもいいのかもしれない。

https://www.jpost.com/Middle-East/Russian-Envoy-Israel-agrees-to-removal-Iranian-troops-85km-from-Golan-563909

そのイランだが、Ynetによると、ガザ地区のハマスとイスラム聖戦に年間1億ドルを支援しているという。割合は、ハマスが7でイスラム聖戦が3。イランはアメリカの経済制裁で窮地にたっているが、ガザへの支援額に変わりはない。

一方、ガザの10倍の支援額を受け取っているヒズボラへの支援額は縮小しているという。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5321985,00.html

4)シリア化学兵器関連大物科学者暗殺

シリアの化学兵器開発のナンバー2とも目される化学者アジズ・アスバル博士が、5日朝、乗っていた車ごと爆破されて死亡した。アスバル博士は、イランとも深い関わりがあったとのこと。

暗殺が何者によるのかは不明。イスラエルもコメントをしていないが、イスラエルは、化学兵器がヒズボラの手にわたることへの懸念を表明しており、これまでにも何度かシリアの科学研究所への空爆をおこなってきたとみられる。

最も最近では、7月22日にもシリアの化学研究所が攻撃されている。
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北部:ガリラヤ湖にISのミサイル着弾 2018.7.26

 2018-07-26
シリア軍と反政府勢力の戦闘が、イスラエルとの国境付近で繰り広げられているのに合わせて、イスラエル北部にとばっちりが続いている。

昨日、ロシア製シリア軍の戦闘機が、イスラエル領内2キロにまで達して、パトリオット迎撃ミサイルに撃墜された。戦闘機は、反政府勢力を攻撃する中、あやまってイスラエル領内に入ったものとみられている。

戦闘機は、その後シリア南西部IS支配域に墜落。ISは、手足がなく黒焦げになったパイロットとみられる遺体と金属の破片を、墜落機だとして公表した。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5316914,00.html

この翌日の25日午後、ガリラヤ地方で、シリアから発射されたロケット弾2発が、ガリラヤ湖に着弾。目撃者の証言によると、ロケット弾は湖岸から50メートルほどで、1発は爆発。もう1発はそのまま水中に直進していった。

ガリラヤ湖には、国内外からの旅行者が大勢いたが、負傷者も物損もなかった。今回、警報はなったが、迎撃ミサイルは作動しなかった。

https://www.timesofisrael.com/idf-shells-southern-syria-in-response-to-errant-rocket-fire-at-golan/

イスラエルは、ロケット弾が発射されたシリア南西部に空爆を行った。

<ロケット弾はIS>

湖面に沈んだ破片の捜索が行われたが、今の所発見されていない。作業は今日、再開される予定。

調べによると、ロケット弾は、ヤルムク地方の三角地帯(ゴラン高原南東で、イスラエルとヨルダンの国境に囲まれた地域)を支配するISが、シリア軍に対して発射したものが、イスラエル領内に入ったものとみられている。
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北部:ロシア製シリア軍戦闘機撃墜 2018.7.24

 2018-07-25
シリアの内戦が終焉に近づき、シリア政府軍の反政府勢力への攻撃が、イスラエルとの国境クネイトラ周辺で激しさを増してきた。

以下に述べるが、昨日、イスラエル北部で、警報が何度も鳴ったのに続いて、今日24日も午後1時半ごろ、再びゴラン高原、ヨルダン渓谷などで警報が複数回鳴った。

今日は、シリアから、ロシア製の戦闘機1機が、ゴラン高原からイスラエル領内へ2キロ侵入して来たことから、ツファットに配備されていたパトリオットが、迎撃ミサイル2発を発射して撃墜。戦闘機は、シリア軍とISが激戦中のシリア側ヤルムク地方に墜落した。イスラエル側に被害はなかった。

https://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Israel-fires-Patriot-missiles-against-Syrian-jet-in-Golan-Heights-563275

<23日:ダビデの石投げ迎撃ミサイル初始動>

昨日23日朝10時半ごろ、ツファットやエン・ゲブを含むゴラン高原からガリラヤ南部など広範囲に警報が何度も鳴り響いた。

警報は、シリア方面からイスラエルに向かっているとみられたミサイルに反応した中距離迎撃ミサイル、ダビデの石投げが発射されたことに反応したもので、イスラエル領内には危険が及ばない、いわば、間違い警報であった。

ダビデの石投げは、アイアンドームとアローの中間で射程40−300キロをカバーする迎撃ミサイルで、シリア領内から中距離弾道ミサイルが発射されたために、イスラエル領内へ到達すると計算したのである。

しかし、最終的に、イスラエル国境から1キロシリア側に着弾すると計算され、この時点で、ダビデの石投げは、発射した迎撃ミサイルに自爆を命じた。1発は無事自爆したが、2発目はどうなったのかわからない。

万が一に不発でシリア領内に着弾した場合、イスラエル防衛の情報が漏洩することになるが、その危険性は低いとのこと。

https://www.timesofisrael.com/syrian-missiles-with-half-ton-warheads-triggered-anti-missile-system-army-says/

今回は、ダビデの石投げの初始動で、失敗に終わったが、2−3日の間に修正される予定。しかし、ダビデの石投げミサイルは一発が70万から100万ドルもする。失敗で、最大200万ドル・・・後悔するより、危険な時は発射したほうがよいというのがイスラエルの考え方である。

なお、費用の一部はアメリカが支援している。

https://www.haaretz.com/.premium-why-does-israel-need-3-anti-missile-systems-1.5346632

現在、イスラエルは、パトリオット、アイアンドーム、ダビデの石投げ、アロー2、3と何重にも重なる迎撃ミサイルシステムで国を守っている。しかし、さらに10年計画で82億ドルをかけ、全国を守る新しいシステムを加える予定だという。

https://www.timesofisrael.com/government-said-set-to-launch-nis-30-billion-missile-defense-plan/

<石のひとりごと:小さい国に膨大な防衛費>

イスラエルの防衛費は、年間184億ドル(約2兆円)。調べてみると、日本の年間防衛費は約5兆円。中国は18兆4000億円。

イスラエルは人口わずか880万人であるのに、その防衛費は、人口1億2000万人の日本の半分にせまる勢いである。いかに防衛費が高いかがわかる。
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