シリアが赤線を越えている!? 2013.4.28

 2013-04-28
アメリカのオバマ大統領は、先週、シリア国内で、シリア政府軍が、サリンを使ったもようとの報告を受けて、「赤線(容認の限界線)を越えた。”ゲーム・チェンジャー”(状況の変化”になる可能性がある。」と述べた。しかし、軍事介入するには、まだ証拠が必要とも語った。

イギリスのキャメロン首相も、「シリアで深刻な戦争犯罪が行われている。」との認識を述べたが、イラクでの教訓を生かして、情報収集には細心の注意が必要だと述べた。

これを受けて27日、シリア政府のスポークスマンは、「シリア政府は化学兵器を使っていない。アメリカとイギリスはでっちあげで攻撃の理由にしようとしている。」と返答した。

2003年のイラク戦争では、大量破壊兵器があるとして、アメリカが軍事介入に踏み切った。しかし、後にその情報が誤りだったとの発表がなされている。

戦争で破壊されたイラクではまだ国内が混乱したままだ。そのため、たとえ赤線を越えてもシリアにどう対処するかは、欧米も慎重にならざるを得ないようである。

イスラエルでは、同じように核問題について赤線を引かれているイランが、シリアの赤線超えに、アメリカがどう対処するのか、今、注意深く見守っているのではないかと分析する専門家もいる。
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レバノンの若者がヒズボラに対するジハード(聖戦)!? 2013.4.28

 2013-04-28
レバノンでは、ヒズボラが、レバノンからシリアへ1000人以上の戦闘員を派遣し、アサド政権を支援していることについて、反発が高まっている。

レバノンでは、かつてシリア軍が駐留し、事実上、シリアに支配されていた時期があった。しかし2005年、当時レバノンのハリリ首相が、暗殺されたことをきっかけに、シリア軍を追放した経過がある。犯人がシリアだという疑いから起こった「杉の革命」と呼ばれる政変だ。

この時からレバノン政権は親シリア派から反シリア派に移行している。従ってレバノンは、国としてはシリアを支持している立場ではなく、だいたい隣国の紛争には介入したくないと考えている。

シリアの化学兵器をめぐっては、シリア政権が最終的に化学兵器をレバノンのヒズボラに持ち込んだ場合、レバノンに危険が及ぶことになる。

イスラエルは先週、地中海上でドローン(無人軍用機)を撃墜したが、ドローンがレバノンから来たもので、イラン製で、発信させたのはヒズボラだと言っている。

イスラエルは自衛のためなら、攻撃を躊躇しないので、今後のヒズボラの出方によっては、レバノンが再び戦場になる可能性もある。こうした状況を受けて、レバノン人たちが、ヒズボラのせいで国が危険にさらされているとして反発を強めているのである。

先週、スンニ派イスラムの指導者が、レバノン人青年たちに、シリアへ言って反政府軍に加わり、ヒズボラに対するジハード(聖戦)に加わるよう呼びかけた。

すると数百人が応じて登録したという。その数はまだ増えると予想されている。
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ラグ・バオメル(たき火の祭り) 2013.4.28

 2013-04-28
イスラエルでは、ラビ・シモン・バル・ヨハイというユダヤ教ラビが、ローマ帝国の支配が続く1世紀に、カバラとよばれるユダヤ教の神秘主義を確立した。

神秘主義とは、いわばおまじないのような謎めいた教えで、ユダヤ教をベースとする偶像礼拝である。歌手のマドンナなどが信奉していることでも知られる。イスラエル北部ツファットに本山がある。

ラグ・バオメルには、シモン・バル・ヨハイが葬られているメロン山で巨大なたき火が行われる。今年も27日夜、20万人がメロン山を訪れ、夜があけるまで、踊ったり、歌ったり、トーラーの学びをするなどして過ごした。

この日のたき火の習慣は、本来の意味とは関係なく、特にキブツなどでは、たき火をする日、そのそばでマシュマロを焼いて食べる日などと、子供たちもよろこんで参加する行事となっている。
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レバノンからドローン(無人軍用機)飛来、撃墜 2013.4.26

 2013-04-26
25日午後1時過ぎ(日本午後7時)、レバノン方面から来たヒズボラのものとみられるドローン(無人軍用機)を、ハイファ沖で撃墜したとイスラエル空軍が発表した。武器を搭載していたかどうかは不明。

この時ちょうとネタニヤフ首相がヘリコプターで北部を視察に向かう途中だった。ヘリは一時着陸し、空軍の対処が終わるのまで待機した。

ヒズボラは、昨年10月に、イスラエル上空で、ドローン2機を飛行させることに成功している。ほどなく空軍が撃墜したが、この時、数分間はイスラエル上空への侵入を赦したことになった。

今回は、イスラエル上空に侵入する前に海で撃墜できたことになる。現在、海軍が残骸を探しているところである。

なお、ヒズボラは、今回のドローンについては関与を否定している。しかし、ヒズボラは100機以上のイラン製ドローンを持っていると推測されている。

<ドローンとシリアの化学兵器>

こうしたドローンにイスラエルはかなり神経をどがらせている。シリアにある生物化学兵器他、危険な大量破壊兵器がヒズボラの手に渡り、それが使われる可能性があるからだ。

ネタニヤフ首相によると、イスラエルは、陸海空すべてを慎重に監視しているという。

実際、シリア国内ではすでになんらかの化学兵器が使われていると、アメリカのヘーゲル国防相も認めたところである。
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イスラエルだけのアプリ”地区”・・テロ警告システム 2013.4.26

 2013-04-26
イスラエル、特に西岸地区ではパレスチナ人が走行中の車に投石して幼児が死亡するなどの深刻なテロが発生している。

そこで登場したのが、攻撃しようとして待ちかまえるパレスチナ人の集団の存在を警告するアンドロイド向けのアプリ。ちょうど日本で速度違反をとりしまる警察の存在を知らせるようなもの。無料でダウンロード可能。

このシステムは、イスラエルの事情に通じていないカーナビが、最短ルートを示したために、イスラエル人が間違ってパレスチナ自治区に入り込むことを防ぐ機能も備えている。
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ベン・グリオン空港のスト回避 2013.4.23

 2013-04-23
本日から開始される予定だったベン・グリオン空港での全面ストライキ。エル・アル(イスラエル)航空と交通省、経済省との話し合いで、航空会社にかかるセキュリティ費用の98%(現在は60%)を国が負担することで合意し、空港閉鎖のストは回避された。

今回のスト騒動は、政府がEUと締結すると決めた「オープンエア」契約から始まった。もしこの条約が実施された場合、航空運賃が下がり、他国の航空会社にはないセキュリティの費用に苦しむイスラエル国内の航空会社が大きな打撃を受けると訴えるものだった。

<足止めイスラエル人救済>

21日から丸2日間、エル・アル航空が運行しなかったため、ベン・グリオン空港は足止めとなった人々が寝泊まりし、大変な混雑となった。

政府は、フライトがキャンセルされたために帰国できなくなったイスラエル人が海外にいないか、各国に問い合わせている。(チャンネル2によると、新しくチケットを購入するには1000ドル以上必要で、帰国できない人が出ているという)
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毒舌?ラピード経済相、野党と激しい論議 2013.4.23

 2013-04-23
新党「未来がある党」党首で、新しく経済相に就任した政界では新人で若手のヤイル・ラピード氏。政府の膨大な財政赤字解消にむけて、防衛費削減、消費税1%アップ、子供手当の削減などを含む厳しい削減予算案を提出している。

昨日、国会で野党との対決に入った。野党には、古株のユダヤ教正統派政党シャスの議員がずらり。正統派は働かず、兵役にもつかないのに社会保障は受けるという特権を国会で主張してきた人々だ。

正統派家族には子供が多い。今はラピード財務相の子供手当の削減や、正統派の徴兵政策に大反対である。

ラピード氏はつい最近まで人気ニュース・キャスターだった。ゆっくりと嫌みをいう日本の国会と違い、けたたましいヘブル語でまくしたてるように、かなりはっきりと意見を述べる。

「あなた方は、これまでずっとそこに座っていて財政赤字を蓄積してきた。火星にでもいたんですか。まったくあなた方は金のかかる人たちだ。」「あなた方の要求を聞くのはもうあきあきしている。イスラエルはあなた方のものではない。」

「政府は子供たちが飢えることのないようにしなければならない。しかし、一つ言いたいのは、子供たちを飢えさせないようにする組織は”両親”と呼ばれる人々だ。子供を産み出したなら、育てる責任はまずあなた方にある。」

開催中の夏季国会で最もつるしあげにあっているラピード氏。全然負けをとっていないようである。
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アメリカの中東テコ入れ展開中

 2013-04-23
<ケリー国務長官、1ヶ月に4回中東歴訪>

先月オバマ大統領がイスラエルを訪問して以来、アメリカが中東へのテコ入れを活発に行っている。

ケリー国務長官にいたっては、オバマ大統領に同行した後、そのまま中東に残留して単独で中東を歴訪。2週間後、再びトルコ、イスラエルを訪問。先週、再度トルコに来て、エルドアン首相とアッバス議長にも面会している。

活発な訪問の目的の一つは中東和平問題の前進と、イスラエルとトルコの和解、シリア問題への対処である。

1)中東和平問題

ケリー国務長官は「イスラエルとパレスチナの交渉は、ここ2年以内になんとかしなければ、和解への道は完全に失われるだろう。」との見解を述べている。しかし、今のところ、めざましい前進は報告されていない。

2)トルコとイスラエルの和解

トルコとイスラエルとの実質的な和解交渉は、まだ成立していない。逆にエルドアン首相は、これまで保留になっていたガザ訪問を5月に行うと発表した。

ケリー国務長官は、「それは、イスラエルとの和解を促進する行為ではない。」として、ガザ訪問は控えるよう、エルドアン首相に要請した。しかし、聞き入れられなかったという。

なお、トルコとイスラエルの関係は、政府レベルでは途絶えているが、民間レベルの両国間のビジネスは実質今も活発に行われている。

3)シリア問題

ケリー国務長官は、トルコにおいて、シリア反政府勢力代表と会談。人道支援物資2億5000万ドルを追加支援すると伝えた。

シリアでは昨日も、政府軍による空爆で市民を含む80人が死亡している。現在、反政府勢力が要求しているのは武器だが、シリア内部にアルカイダなどの過激派がいるので、アメリカが武器を提供することはできないのである。

この点、トルコは軍用車両などの武器を反政府勢力に提供している。

*シリアの化学兵器は・・?

先月、シリア内部で、化学兵器が使われたとの報告が2度ほどあった。昨日、ヨルダンは、シリア内部の化学兵器を監視するイスラエルのドローン(無人偵察機)が上空を通過することに対する許可を出した。

アブドラ国王は、先月オバマ大統領がヨルダンを訪問したときにこのことを決断したという。ドローンは偵察機であるが、攻撃する能力も備える。

また、シリアの化学兵器に対処するため、ヨルダンにアメリカ軍が配備される予定との報告もある。

<ヘーゲル米国防長官訪問、100億ドルの武器を同盟国へ提供>

ケリー国務長官に加えて、21日から、アメリカのヘーゲル国防長官がイスラエルを訪問中。今日はテルアビブでヤアロン国防相と会談している。ヘーゲル氏は、「イスラエルの直面しているイラン問題は、アメリカにとっても全く同じだ」と述べ、イスラエルの現状に対する理解を示した。

ただし「イスラエルとアメリカでは、「いつ」武力行使に踏み切るのかという点で異なっている。」と語った上で、「もしイスラエルが、自己防衛のためにテヘランの攻撃を決断するなら、アメリカがそれを止めることはない」との立場を強調した。

ヘーゲル氏は、イスラエルの他に、サウジアラビア、アラブ首長国連邦と3国あわせて100億ドル分の最新武器を売却する協定を締結する予定だ。

イスラエルは、これに加えて、今年度30億ドル分の武器現物支給も受けることになっている。今回注目されるのは、空中給油機(飛行中の戦闘機に給油する飛行機)と、世界で初めて兵員輸送機オスプレイを購入する点である。

この他にも最新式のレーダーも導入する。これらの装備があれば、地域での戦力を優位に保つことができるとヘーゲル氏。

また、ヘーゲル氏は、イスラエルだけでなく、アメリカに友好的でイランの進出を快く思わない湾岸アラブ諸国に武力支援することで、シリアやイランへの強いメッセージ(核開発の停止要請)であると語っている。
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エル・アル(イスラエル)航空倒産の危機!? 2013.4.22

 2013-04-22
イスラエル政府は先週、EU(ヨーロッパ連合)と、「オープンエア」契約を締結することを決めた。これにより、ヨーロッパの航空会社すべてがイスラエル入りでき、イスラエルの航空会社3社もヨーロッパのすべての国に乗り入れできるようになる。

これにより、航空運賃が下がり、より多くの旅行者がイスラエルに来ることがみこまれている。しかし、これは日本のTPP問題と同様、国内の航空会社にとって脅威になりうる。

特にエル・アル航空は他社よりも治安対策に費用がかかるため、すでに運営が危ない状況で、もしこの条約が締結された場合、倒産に追い込まれる可能性があるという。

ただし、航空会社のセキュリティにかかる費用は、国がその60%(年間1億3700万ドル・137億円)を補助している。国は補助を80%にすると提案しているが、航空会社側は100%の補助を要求しており、ストはまだ終わっていない。

<ベン・グリオン空港が前面スト>

21日、エル・アル航空の職員らは、オープンエア反対を訴えるストを開始。40便ほどがキャンセルされた。明日23日からは、エル・アル航空に協力するとして、ベン・グリオン空港が前面的なストライキに入る。

つまり、明日朝5時からいかなる航空会社もベン・グリオン空港に着陸、離陸できないということになる。
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ボストン・マラソンで活躍したイスラエルの緊急医療 2013.4.22

 2013-04-22
先週発生したボストン・マラソンでの爆破テロ。事件発生直後に駆けつけた医療チームの活躍で、犠牲者の数が最小限に抑えられていたことがわかった。

医療チームは、敏速に負傷者のトリアージ(重傷度の分類)を行い、それぞれにふさわしい医療機関に搬送。その数、1時間以内に90人である。ボストンではこうした事態に備え、訓練が行われていたという。

下肢切断など最重症者は、ベイト・イスラエルに運ばれた。この病院では、イスラエルでテロ被害者の治療を学んだイスラエル人医師たちが働いている。「こうした傷にはなれている。」と的確な治療が実施できたという。

19才のジョハル・タルナエフ容疑者も、重傷の被害者たちと共に、ベイト・イスラエル病院で今も治療を受けている。
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アメリカでまた大爆発 2013.4.18

 2013-04-18
1.テキサス州の肥料工場で大爆発

ボストンで爆破事件があったばかりのアメリカだが、17日21時ごろ(日本時間朝9時ごろ)、テキサス州南西部の肥料工場付近で大規模な爆発があった。

現場は6時間たった今も、破壊された建物と広がる火災で戦場のようになっているという。現場は化学工場に近く、まだ爆発の危険がある。付近の住民は避難している。

現場にはまだ逃げられないままの人々がいるが、危険すぎてレスキュー隊が近寄れないとのこと。

現場はまだ夜中でもあり、被害状況はまだあきらかになっていないが、少なくとも100人以上の負傷が確認されている。死者の数は今ところ不明。CNNは、60-70人、それ以上になる可能性もあると伝えている。

2.オバマ大統領に毒入りメール

17日、オバマ大統領宛の手紙から猛毒のリチンが検出された。リチンは毒性が青酸カリの10倍(BBC)あり、吸飲すると36-72時間以内に死亡する。中和剤はまだ発見されていない。

この前日、同じ毒入りメールがミシシッピ州の上院議員にも届いていたことから容疑者が判明し、職務質問されているが、まだ確定ではない。。

なお、アメリカでは、12年前に炭疽菌入りの手紙で5人が死亡して以来、政府要人が手紙を自分で開封することはない。

<とりなし手の皆さんへ>

アメリカは、最近、同性愛者の結婚や、中絶容認の動きで論議を呼んでいた。しかし同時にアメリカはイスラエルとの同盟関係宣言し、イスラエルの防衛、存続のためになくてはならない国である。

そのアメリカでは今年に入ってから、天災に続いて、悲惨な交通事故、テロ事件と、実にいろいろな事件が相次いでいる。主は今アメリカに何を伝えようとされているのだろうか。アメリカを覚えてとりなしが必要である。
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ネタニヤフ首相、故サッチャー首相の葬儀に参列 2013.4.17

 2013-04-17
本日ロンドンで行われた故サッチャー首相の葬儀。外相も兼務するネタニヤフ首相も参列した。サッチャー氏は、イスラエルに友好的だったという。ネタニヤフ首相は個人的に最も影響を受けた人物の1人だと語っている。

ロンドンでは、数千人が沿道でサッチャー氏を見送った。イギリスでは、ボストンの爆破事件を受けて、警備を強化、4000人で市内の警備にあたった。

<聖書と福音が世界に>

サッチャー氏の葬儀は、英国国教教会、正式な軍葬で行われた。葬儀には2300人、エリザベス女王他、ネタニヤフ首相夫妻を含む170カ国の代表(11人が現職首相)が参列した。インターネットでイスラエルでもライブで、一部だが中国やイランにも報道された。

そこで読み上げられたみことばは、サッチャー氏の孫娘がエペソ6:10-18、キャメロン首相がヨハネ14:1-6(わたしが道であり、真理であり、いのちなのす)を朗読。合唱では、詩篇102と84の賛美がささげられた。

メッセージはロンドンのビショップ。ユーモアも出て会衆の内にも笑いありだった。イエス・キリスト意外に完全によい者にはなれないこと、また、ヨハネ3:16、永遠の命など福音も語られた。
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超多忙 ネタニヤフ首相がお笑い番組に登場 2013.4.17

 2013-04-17
時々紹介しているイスラエルの人気テレビ番組「エレツ・ネエデレット(スペシャルな国)」。様々な時事問題をお笑いにしてしまう番組だ。特にネタニヤフ首相の物まねは、けっさく。

そのエレツ・ネエデレットの独立記念日スペシャルにネタニヤフ首相本人が訪れ、物まねタレントとならんでお茶の間に登場した。

<超多忙な首相業務>

ネタニヤフ首相は、ホロコースト記念日(前夜と翌朝)、戦没者記念日(前夜と当日)でそれぞれスピーチ。

独立記念日では、前夜、ヘルツェルの丘での式典、翌朝8時半からの大統領宅イベントでは歌を歌わされ、午後バイブルクイズ大会出席、再び大統領宅にもどって外交官イベントでスピーチ、夜イスラエルで昨年活躍した学者立ちの授賞式。

今日はロンドンでサッチャー氏の葬儀参列となっている。
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エルサレムをかつぐ?-アメリカのイスラエル軍事支援 2013.4.17

 2013-04-17
1.イスラエルの迎撃ミサイル費用を新たに計上

厳しい削減予算を強いられているアメリカだが、アメリカの国防省は、2014年経済年(10月1日スタート)予算で、通常の軍事支援の他に、2億2000万ドルをイスラエルの迎撃ミサイル費用枠として別途計上したことがわかった。

これは、ホワイトハウスと下院がイスラエルへの軍事支援として計上している4億8600万ドルにプラスしてということである。国防省は、継続した迎撃ミサイル支援のため、2015年度分としては1億7590万ドルを計上している。

なお、アメリカのヘーゲル国防省が、近々イスラエルを訪問予定。

*17日朝ロケット攻撃

17日朝、エイラット(イスラエル最南端の町)に警報が響き、ロケット弾3発が着弾した。2発は市内に着弾したが、物損なし。ショックで数人が治療を受けている。

シナイ半島から発射されたとみられ、エジプトが調査にあたっている。サラフィストとよばれるイスラム聖戦主義グループが犯行声明を出した。*サラフィストとは、ハマスよりもっと過激なグループとのこと

2.イスラエルのイラン攻撃を支持

アメリカの上院海外支援委員会は、もし、イスラエルが自衛のためにイランを攻撃することがあれば、アメリカはイスラエルを全面的に支持するべきということで合意承認した。

ネタニヤフ首相は、昨日の独立記念レセプションに招待された100カ国以上の大使(日本の佐藤大使も含む)を前に、改めてイランの核化が危険であると強調。アメリカの同盟関係に感謝するとのべ、各国の協力に感謝すると述べた。

しかし同時に、「国というものは、最終的には自己責任において自衛するというのが基本である。イスラエルの自衛を認めてほしい。」と訴えた。

*イランでまたM7.8の大地震

そのイランだが、パキスタンとの国境付近で16日、再びM7.8の大地震にみまわれた。パキスタン側で34人が死亡しているがイラン側の被害状況は不明。イランでは10にも、M6.3の自身で37人が死亡したばかり。

<なぜアメリカはイスラエルを支援するのか?>

なぜアメリカはここまでイスラエルを支持するのだろうか。それはアメリカがイスラエルを愛しているとか、聖書的な視点とかいうものではなく、イスラエル支持がアメリカの国益につながると考えているからである。

イスラエルは、中東では唯一の民主国家である。さらに天然ガスの発見で、今後中東で、政治的経済的にも安定し、アメリカが最も信頼できる国があるとすれば、それはイスラエルである。

先月、イスラエルを訪問したオバマ大統領は、「イスラエルとの同盟強化は、アメリカ自身の国益になる」とはっきり言っていた。

しかし、聖書の以下のことばが思いおこされるところである・・・。

「見よ。わたしはエルサレムを、その回りのすべての国々の民をよろめかす杯とする。ユダについてもそうなる。エルサレムの包囲されるときに。その日、わたしはエルサレムを、すべての国々の民にとって重い石とする。すべてそれをかつぐ者は、ひどく傷を受ける。地のすべての国々は、それに向かって集まってこよう。」(ゼカリヤ書12:2,3)

<ボストン・マラソン爆破事件その後>

16日にアメリカで発生したボストン・マラソンでの爆破事件。オバマ大統領は、これをテロと認めた。しかしだれが犯行に及んだかはまだ手がかりはつかめていない。

爆弾は圧力鍋を使い、中に仕組まれた釘や金属片が飛び散ってより多くの人間を殺傷するようになっていた。こうした悪意に満ちた爆弾はイスラエルが経験してきたタイプのものである。

ネタニヤフ首相は、オバマ大統領に電話で、悲しみと共に負傷者の回復を祈るとのメッセージを伝えた。

この他エジプト(ムスリム同胞団)、サウジアラビアが、「市民を傷つけることはイスラムの教えではない。」と事件を非難する声明を出した。
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第65回 独立記念日 2013.4.16

 2013-04-16
<イスラエルの人口800万人突破>

イスラエルは今年15日、独立してから65年を数えた。4月15日現在の総人口は、801万8000人。ついに800万人を突破した。1948年の独立当時からすると10倍。

このうち、ユダヤ人は75.3%で604万2000人。アラブ人(イスラム)は、20.7%で165万8000人。残りの31万8000人はアラブ・クリスチャンを含むその他の宗教。

昨年度に生まれた赤ちゃんは16万3000人。新移民は1万9500人。死亡は4万1000人。

<戦没者記念から祝祭へ>

イスラエルでは先週、ホロコースト記念日があったが、今日は戦没者記念日。国が独立し、存続するために多くの兵士とテロの犠牲者がいたことを覚える式典が、エルサレムを中心に全国各地で行われた。

建国以来、今年までの戦没者は、23085人。国防軍兵士の他、テロの犠牲者、殉職した警察官、刑務官、消防士も含む。

14日午前11時、全国的に2分間のサイレンがなり、人も車も立ち止まって戦没者に思いをはせた。

エルサレムのヘルツェル(建国の父)の丘にある戦没者墓地には、いわば国をあげての”お墓参り”だが、日本のように霊的な意味合いはなく、家族友人が墓の周りに集まって故人を思い出すのである。

エルサレムでも前夜から多くの店が閉まり、道路を走る車も少なくなっていた。驚いたのはテルアビブである。いつもは激しい渋滞であるはずの道路がまるで贖罪の日のように、がらがらだった。

店はほとんどが閉まっていて、日没までは歩いている人もかなり少なかった。

これは、イスラエル人のほとんど皆が、家族か友人に戦没者を出しているということである。特に世俗派で若者の多い町テルアビブは、あきらかにエルサレムよりも兵士を多く出している。

<独立記念日前夜のエルサレム>

イスラエルは、今年独立65年目。幸い、今年も無事に平和な独立記念日を迎えている。平和・・・といっても静かなというよりは、はちゃめちゃなパーティお祝いである。

今、夜中の1時だが、町では、12,3才から20代くらいの若者たちを中心に、いわゆる”馬鹿騒ぎ”である。心臓がひっくりかえりそうなビートのきいた音楽、どかんどかんと花火があがる。

イスラエルの旗をあしらったふうせんでなぐりあったり、スプレーの泡をかけあったりのお遊びで、やかましい、ごみだらけ、とにかく”むちゃくちゃ”である。

しかしアルコールはないので、酔っぱらいはいない。大人もあまりいないので、エルサレムの高校卒業パーティといったところ(日本の皆様には想像つきにくいかもしれないが、時間制限なし。大人なし。プログラムなしのパーティ)。

こんな夜だが、夜中に女性が1人でも身の危険はまったく感じない。大阪の夜中1時は、アルコールぷんぷんで訳のわからないよっぱらいや、やくざもいるので、エルサレムの方がよほど安全といえる。

エルサレムに先立ち、テルアビブにも行ってきたが、予想外にもテルアビブより、エルサレムの方がむちゃくちゃだった。

<バーベキューを楽しむ日>

明日は午前中、ペレス大統領宅で記念式典。昨年度、貢献した兵士120人が招かれている。国民はその様子をテレビでみたあと、一斉に、家族一緒にバーベキューに出てくる。

イスラエル人は本当に、祝うこと、徹底的に楽しむこと、しかも家族で楽しむことを知っているようである。
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シリアへミサイルで反撃 2013.4.13

 2013-04-13
シリアでは、レバノンとの国境、ヨルダンとの国境付近でも激しい戦闘が行われているとの情報がある中、12日夜、レバノンに近いゴラン高原北部に駐屯中のイスラエル軍へも砲撃があった。

流れ弾か計画的かは不明だが、イスラエル軍は、発射元にむけて、ミサイルで反撃した。

シリアでは、先週から、反政府勢力が急に勢力を拡大しているもよう。先週からアラブ諸国が反政府勢力にヨルダン経由で武器を流しはじめたという情報がある。

<シリア内部にアルカイダ>

10日、現在シリアで戦闘に加わっているアル・ヌスラと呼ばれる聖戦主義組織が、アルカイダの首謀者ザワヒリに忠誠を誓うと宣言する録音を世界に流した。アル・ヌスラは、以前よりアメリカではテロ組織に指定されている。

これについて、欧米に正式な反政府勢力として認められている自由シリア軍は、アル・ヌスラとは関係がないと主張している。しかし、シリア内部にアルカイダ系テロ組織がおり、危険な武器がその手に渡る可能性があることは間違いないことである。
  
12日、トルコで、アンカラのアメリカ大使館と、イスタンブールのユダヤ教シナゴーグの爆破を計画していたアルカイダの一派が逮捕された。爆破が成功していたら大惨事になるところだった。
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悲惨な交通事故 2013.4.13

 2013-04-13
イスラエルでは、テロや戦争より交通事故で命を失う人の方が多いといわれる。先週、ハイファ近郊のネシェルで、信号待ちしていた車列に大型トラックがつっこみ、6人(17才2人、18才2人、40才、45才)が死亡。15人が負傷した。

運転手も負傷してまだ治療中だが、トラックのブレーキがきかなくなったことが原因とみられている。

死亡した6人は、全員がガリラヤ地方に住むアラブ人のダルーシャ一族の男性たちだった。

イスラエルでは先月の過ぎ越しの週にも全国の交通事故で7人が死亡している。警察は「たのむから安全運転を」と言っていた。
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若手新閣僚、奮闘中 2013.4.13

 2013-04-13
新党「未来がある党」、「ユダヤの家党」から新しく入閣した若手の閣僚たちが動き始め、物議、話題となっている。その中でも最も渦中にいるのがラピード財務大臣。

1.ラピード財務大臣(未来がある党)-削減予算でつるしあげ

ラピード財務大臣が、ネタニヤフ首相に削減予算案を提出した。削減は今年140億シェケル、来年、再来年と60億シェケルづつ削減する。

削減するのは、公務員給与削減で40-45億シェケル、防衛費30-40億シェケル、子供手当30-40億シェケル、列車など公共交通事業費20-40億シェケルなど。これを受けて、各省庁、地方自治体などから一斉に正式な反対が出されている。

税収を増やす点では、高級な家や車、たばこなど”ぜいたく品”の税金を上げる他、VAT(付加価値税)を1%上げる。

*消費者の立場から

イスラエルでは最近、すでに食品や日用品の値段が一品1-2シェケル(30~50円)近く上がった。また電気代等光熱費は、消費税がすでに17%もある。

家賃はほぼ毎年上がるが、それに伴い、アルノナという税金も上がっていく。これ以上消費税があがると庶民の暮らしには大きな圧迫となる。

*大富豪はイスラエルで税金を払っていない!?

注目点は、いわゆるイスラエル人大富豪が、税金の高いイスラエルに住まず、海外で税金を払っているいう事実をどうするのかということ。

ビジネス誌フォーブスの世界の大富豪リストに、イスラエル人は17人もいる。中でも化学関係企業をしきるイダン・オフェル氏は、1人で65億ドル(234億シェケル)の資産(世界182位)があると言われる。

そのイダン氏が先週、ロンドンへ引っ越すと発表したことに対し、ラピード財務相は、「イスラエルで稼いでロンドンへ逃げるとは赦しがたい。」とのコメントを出した。なお、多くの大富豪はすでにロンドンへ移動しているという。

また、ラピード財務相は、イスラエルの化学工場ポタッシュ・コープレーションをカナダの会社が買収しようとしていることについて、「イスラエルの資源による収益はイスラエル市民が教授すべきだ」と反対する意見を出した。

2.パイロン教育大臣(未来がある党)-ユダヤ教正統派にも数学を

ユダヤ教超正統派の子供たちは、トーラーなどユダヤ教関連のことしか勉強しない。数学も英語も社会も国語もなしである。つまり将来働くみこみなしの状態。

パイロン教育大臣は、一般必修科目を履修しないなら補助はないと言っている。

3.ベネット通産相、経済担当大臣(ユダヤの家党)-ブラックメール届く

ベネット氏は、ユダヤ教徒だが、ユダヤ教神学校イシバで学ぶ学生も、免除は1800人とし、他は18才で従軍か社会奉仕に就くとする案を提出している。

これに反対する何者かが、「神ののろいがくる。アリエル・シャロンのように植物人間になる。」とのブラックメールが届いた。警察が調査にあたっている。
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天然ガスとトルコとの関係 2013.4.13

 2013-04-13
アメリカの仲介でイスラエルとトルコの関係回復が期待されているが、トルコはイスラエルとの交渉を延期するなど、少々腰が引けている状態。

この状況に最近供給をはじめた天然ガスが貢献する可能性がある。トルコには天然資源がないため、もしイスラエルとの関係が回復すれば、トルコはイスラエル天然ガスの最大のお得意様になると予想される。

様々な可能性を秘めるタマル天然ガス田。イスラエルのテレビによると、テロにねらわれないよう、海軍が厳しく警備しているという。
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イランの核施設近くでM6.3の地震 2013.4.10

 2013-04-10
イランの原子力発電所のあるブシャーラから90キロの地域で、9日17時ごろ(現地時間)、マグニチュード6.3の地震が発生した。この地震で、これまでに死者30人、負傷者800人以上と報告されている。

BBCによると、家屋700軒が全半壊。200家族が被災しているという。現在も救出活動が行われており、まだ犠牲者は増えるとみられる。イラン政府は、原子力発電所に被害はなく、通常に稼働していると伝えた。

イランでは2003年にもバムで大きな地震があり、25000人が死亡している。
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トルコが和解交渉の日程を延期 2013.4.10

 2013-04-10
イスラエルが正式に謝罪をトルコに申し入れて2週間後の12日、イスラエルの交渉チームがトルコのアンカラを訪問し、実務交渉に入る予定だった。しかし、8日、トルコは、ダウトオール外相が不在になるという理由で、会談を21日まで延期すると言った。

これは、マビ・マルマラ事件の遺族らが、関係したイスラエル兵の国際法廷への訴えを却下しないと言った翌日のことである。遺族たちは、イスラエルからの賠償金には手をつけず、そのままハマスに献金するとも言っている。

6日にトルコを訪問したケリー米国務長官は、「アメリカはトルコに指図する立場にはないが、イスラエルとトルコの和解は中東全体の安定化につながる。」と伝えた。

これに対し、ダウトオール外相は「イスラエルとの和解には少々時間がかかるだろう」との見解を述べた。
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ケリー米国務長官の中東、仲介活動アップデート 2013.4.10

 2013-04-10
トルコの次にイスラエルを訪問したケリー国務長官。これまでにラマラのアッバス議長、ペレス大統領、ネタニヤフ首相それぞれと会談し、9日夜、アジアへ向かって移動していった。今回の中東訪問での進展は以下の通り。

1.パレスチナ問題について・・・なんらかの動きあり???

エルサレムポストによると、アメリカとイスラエルが協力して、西岸地区で、なんらかの新しい経済プロジェクトが計画されているもよう。ケリー氏は、現時点ではメディアには公表しないと言っている。

ネタニヤフ首相との会談後の共同記者会見においてケリー氏は「それぞれが、これからの数週間、”宿題”をすることになった。進歩はあったと言える。」と語った。

<ネタニヤフ首相に不信感満々のアッバス議長>

ケリー氏とアッバス議長との会談については、アッバス議長の中に、「いくら話し合いをしても、ネタニヤフ首相は結局なんの譲歩もしないだろう」という不信感が強く、現時点では、直接交渉実現への前進はみられていない。

不信感満々のアッバス議長は、「2国家解決」を支持するというなら、イスラエルはどんな国境線を思い描いているのか、地図で提示するよう、ネタニヤフ首相に求めた。

また、どこまでネタニヤフ首相が譲歩する気があるのかを確かめるため、たとえば東エルサレムのパレスチナ自治政府の拠点であったオリエントハウスの閉鎖を解くなど、実質的な誠意をまず示すことが条件だと言った。

ネタニヤフ首相は、国境線については治安状況など話し合いで決まっていくものであり、話し合いの前に提示することはできないと返答した。

ネタニヤフ首相は、一時的な和平ではなく、恒久的な和平をめざすと語り、なんらかの方策があるような含みのある発言をしている。その上で、パレスチナ側に求めるのは、まずイスラエルの存在と治安の必要を認めることだと語った。

*ユダヤ人テロリストも終身刑

イスラエルはパレスチナ人テロリストはかんたんに逮捕するのに、パレスチナ人に対してテロを行うユダヤ過激派は逮捕しないとの批判が出ている。

9日、イスラエルは、パレスチナ人2人を殺害、他に殺人未遂もあるユダヤ人テロリスト、ヤコブ・タイテルに対し、終身刑2回分と、犠牲者への賠償金の支払いを命じた。

2.イラン問題について・・・時間切れ近づく

先週行われた国際社会とイランとの直接会談は、予想された通り不発に終わった。今回は次回会合の日程さえも決まらなかった。ケリー米国務大臣は「時間切れが近づいている。」と語った。

ネタニヤフ首相と会談したケリー国務長官は、改めてイランを核保有国にしてはならないこと、今も外交的解決に希望をおいているが、永遠に待つということではないと語った。
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ホロコースト記念日2013 2013.4.9

 2013-04-09
エルサレムにあるホロコースト記念館、ヤド・バシェムでは今年も記念行事が7日日没から8日にかけて行われた。

7日の記念式典には、ホロコーストの生存者とその家族(1500人以上?)、ペレス統領、ネタニヤフ首相と閣僚に加えて、イスラエル支持を表明しているカナダの外務相が列席していた。

式典の様子は国営放送の3つのチャンネルで生中継された。生存者は皆80-90才代の高齢になっている。現在イスラエルにいる約20万人の生存者の多くはテレビのむこうか、もうテレビを見る気力もない人も多かっただろう。

生存者の数は、毎年着実に減っている。式典では6人の生存者が、600万人の犠牲者を記念して6つの火をともしたが、1人は式典の1週間前に死去していた。妻が代わりに灯火した。

8日の献花式には、中東歴訪中のケリー米国務長官が列席した。

<ネタニヤフ首相の国民へのメッセージ>

ネタニヤフ首相の国民に向けたメッセージは、気迫とすごみに満ちあふれていた。準備したものを読むのではなく、本気で言っていることが伝わってきた。

・・ユダヤ人はあらゆる世代において、絶滅の危機を通ってきた。今もイランはユダヤ人を菌やウイルスだといい、イスラエルは癌だから中東から消し去らなければならないと言っている。

ホロコーストにおいては、多くの者が危険に気がつくのが遅く、手遅れになってしまった。チーフラビのラウ氏によると、彼のいた収容所を解放に来たアメリカ連合軍の司令官が、後に涙をこぼしながら、「赦してほしい。来るのが遅すぎた」と言ったという。

ホロコーストで学んだことは、ユダヤ人は自衛しなければならないということ。イラン問題では国際社会の外交努力を認めるが、たとえ最高の友人であっても、他者の手に自分の運命をゆだねてはならないと言った。

その上で、もう二度と「遅すぎる」という状況にはしない。二度とホロコーストが起こることはないとの覚悟を語った。

少し気になったことがある。ネタニヤフ首相は、ホロコーストの闇から建国に至ったことを「私たちの勝利」「自由を勝ち取った誇り」と言い、今イスラエルが持つ強い軍隊を信頼していると言っていることである。

首相から国民へのメッセージなので、それで当たり前かも知れないが、神に栄光を帰す表現ではなかった。

<8日 犠牲者の名前を読み上げる>

8日は、ホロコーストの犠牲者をその家族が読み上げるという式典が行われた。多くの人々が、自分の父母、兄弟姉妹の名を読み上げ、亡くなった収容所の名のところに白い花を置いた。

高齢になった生存者をその子とイスラエル軍の軍服を着た孫との親子3代で支えている姿に感動した。祖母の読み上げる名前に、孫娘が泣いている姿もあった。

<証で綴られるホロコースト記念博物館>

ヤド・バシェムでは、ところどころでホロコーストを経験した人々が証を語るビデオが流されている。今日は、多くの若い兵士たち、ユダヤ人がそれらの証に聞き入り、涙を流す人も多かった。証はどんな写真よりも力がある。

今回、できるだけこれらの証の前にすわって話を聞いていたら、夕方になってしまった。当時の人々が、何の情報もないまま流されていく様子に、自分だったらどうしていただろうと考え続けた。

ここでは書ききれないが、今回特に記憶に残ったのは、ホロコースト末期に、ナチスドイツが、靴もろくにはいていない女性たちを、食べ物も与えず、雪の中、3ヶ月以上にわたって800キロ(1日25キロ)も歩かせていたこと。目的は途中で全員が死ぬことである。同じ女性として、人ごととは思えなかった。

ある記者はユダヤ人が虐殺されていることを知り、1940年、チャーチルや、ルーズベルトにまで会いに行ったという。その当時、欧米は惨事をすでに知っていた。しかし彼らにとって大事なのはドイツを降伏させることであって、ユダヤ人を救う事はまったく頭になかったと証した。

ホロコーストは600万人虐殺の一言ではない。殺すだけではない。家族をひきさき、いじめ、はすかしめ、拷問し、ありとあらゆる苦しみを与えたのがホロコーストである。そして、世界からの拒絶。無視。

あるガイドさんが「ニツォレイ・ショア(ホロコースト生存者)」は、「ソブレイ・ショア(ホロコーストに苦しむ人々)」だと言っていた。これらの生存者は目をみればすぐにわかる。彼らの目にはいまもまだ地獄を見ているような恐怖が見える。この人々のほとんどは、まだ救われていない・・・。

<希望の証>

希望の証もあった。このホロコーストのただ中で、あるラビは、皆で集まって礼拝したことを、昨日のことのように感動の表情で語った。聖書を読み、3-4時間も賛美したそうである。その後は、もはやドイツ人も、空腹も苦しみも吹き飛んだという。

また先の死の行進で亡くなった人のポケットからみつかった小さな詩篇の書。8×10センチくらい。どれほど足が重くなってもこれだけは持っていたのだろう。

国民がユダヤ人引き渡しを拒否したブルガリア。政府はナチスに引き渡そうとしたが、勇気ある議員と、ロシア正教の神父らが抗議に出た。ユダヤ人の引き渡しの日、市民らが一斉に出てきてユダヤ人を引き渡さなかった。政府はユダヤ人引き渡しをあきらめた。

この一部始終を経験したユダヤ人女性は、ブルガリア市民に深く感謝し、この日を死ぬまで忘れないだろうと証した。

またパルチザン(ヨーロッパでナチスと戦ったユダヤ人の若者の抵抗運動組織)の笑顔。ユダヤ人を救ったユダヤ人と異邦人の協力グループ。解放後の結婚、出産ブーム、イスラエルへの帰還。

*パレスチナ人のヤド・バシェム訪問

ホロコースト記念日の前に、イスラエル人とパレスチナ人が共同ですすめる組織によってパレスチナ人8人がヤド・バシェムを訪問した。1人はイスラエル軍との衝突で娘を亡くしていた。

8人は、初めて見るホロコーストの事実に愕然とし、「イスラエルの占領をホロコーストと比べる人がいるが、ここへ来て、それは全く違うということがよくわかった。」と語った。

パレスチナのテロ(パレスチナ人側では抵抗運動)は、かつてパルチザンが、自由と解放のために、ドイツ兵を殺害していたことにつながるが、ユダヤ人虐殺の度合いはイスラエルの”占領”とは比べるべきものではないほど大違いだということ。

しかしイスラエル南部では、記念式典をしている真っ最中にロケット弾の警報がなり、参列者は蜘蛛の子を散らしたように逃げた。人的物的被害はなかった。

<今も聖書時代>

記念館の外へ出たとき、町を歩く人全員が、ホロコーストの人々と重なって見えた。ホロコーストはなぜ必要だったのだろう。そう考えていると、もしかしたらバビロン捕囚の時もこのような惨劇だったのではないだろうかと思った。

この国は、今も聖書の時代なのである。ユダヤ人、そしてイスラエルは、神に愛されているとはいうものの、今も、この神の前に生きているのである。聖書に書かれた神は甘くない。この神に仕えることは甘いだけではない。

メノー牧師がよくいうことばを思い出した。「皆イエスがまだ子羊のイメージしかない。次来られる時はアリエル(ライオン)の厳しさで来られる。主への正しい恐れを持ちなさい。罪から離れ、主に聞き従いなさい。」

実際、ホロコーストの苦しみを思えば、少々の拒絶や苦しみは苦しみのうちには入らないと思わされた。
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和平交渉と紛争の連鎖 2013.4.5

 2013-04-05
昔からイスラエルとパレスチナの間に和平交渉が進みそうになると、テロや紛争が起こる。今回も、オバマ大統領が来て、2国家解決へテコ入れし始めて以降、西岸地区で激しい衝突が発生している。

今回の引き金は、2日朝、イスラエルの刑務所で服役中だった63才のパレスチナ人アブ・ハマディアが癌で死亡したことだった。

アブ・ハマディアの死亡を受けて、全国の刑務所と西岸地区などで暴動が発生。3日には、イスラエル軍に火炎瓶を投げつけた少年4人との闘争で、2人(17,18才)が死亡した。

ヘブロンでは4日、アブ・ハマディアと上記2人の葬儀が行われ、群衆が叫びながら葬列に加わった。これに合わせて、若者らが、イスラエル軍に石や火焔瓶をなげたり、タイヤを燃やすなど深刻な暴動に出た。イスラエル軍もこれに応戦した。なお、5日現在は落ち着きをとりもどしているもよう。

<冷たいメディアの反応>

アブ・ハマディアが癌と診断されたのは2月。パレスチナの新聞は、死因はイスラエルの誤診と誤薬だと伝えたという。また末期癌なのだから、診断された時点で、刑務所から解放するべきだったとも訴えている。

刑務所でパレスチナ人受刑者が病死するのはここ数ヶ月の間で2回目。この状況に関して、世界のメディアの多くはイスラエルに厳しい視線を送っている。しかし、アブ・ハマディアはイスラエルではトップクラスのソローカ・ホスピタルで治療を受けていたのである。

<ガザにハマスより危険な分子登場!?>

西岸地区のこうした動きに賛同するとして、4日、ガザから再びイスラエル南部にロケット弾が着弾した。(人的物的被害はなし)

この犯行はハマスによるものではなく、ハマスよりさらに過激な「サラフィスト」と呼ばれるグループによるものだった。ハマスは犯人2人を逮捕したと報じられたが、後にハマスはこれを否定。イスラエルへの”抵抗運動”は奨励すると言った。

<ケリー国務長官、中東での仲介開始予定>

西岸地区での紛争の報告が入っているが、来週早々にもケリー米国務長官がエルサレムに戻り、イスラエルとトルコ、イスラエルとパレスチナの実際の交渉仲介に入る予定になっている。

今朝のニュースだが、アッバス議長はこれに備えて、国連その他で展開している様々な一方的な(イスラエルの合意なし)手続きを2ヶ月間、停止すると述べた。
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北朝鮮情勢に警告するイスラエル 2013.4.5

 2013-04-05
北朝鮮がアメリカに対して宣戦布告とも言える挑発を行っていることは日本でも報じられていることと思う。  

北朝鮮は、核兵器を搭載した弾道ミサイル(射程3000キロ以上)の用意があると豪語した。すでに日本海側にミサイルを移動中だという。近日中に、ミサイルを放つ可能性がある。

もし本当にミサイルを発射するとしたら、実際に標的になるのは、韓国、日本、または日本の上空を越えてグァムのアメリカ軍基地とみられる。

これについて、ネタニヤフ首相は、「韓国と日本、アメリカ西部が脅威にさらされている。これはまさにイスラエルがイランから受けている脅威と同じだ。他国を絶滅すると宣言する国に、絶滅兵器を持たせてはならない。」と語った。

<イランより北朝鮮が先?>

イランの核問題については、本日よりカザフスタンで、P5+1(アメリカ、イギリス、中国、ロシア、フランスとドイツ)とイランとの直接協議が行われる。

この会議はすでに何度も行われているが、これまでのところ、成果はひとつも残出せていない。逆にP5+1の方がイランに妥協しはじめている。

ネタニヤフ首相は「会議の前に北朝鮮に対処したほうがいい。」と警告した。
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2012年度 イスラエル経済報告 2013.4.3

 2013-04-03
ラピード財務相が、300億シェケルの財政赤字を抱えて厳しい削減予算にとりくむ中、イスラエル銀行総裁のスタンレー・フィッシャー氏が、2012年度のイスラエル経済白書を提出、経済状況についての解説とアドバイスを出した。

1.イスラエル経済は成長している

フィッシャー総裁によると、2012年のイスラエル経済の成長率は3.6%、失業率も過去30年では最低の6.2%と、財政危機にある世界に比べれば、むしろ良好だという。

成長率3.6%のうち、1%は、新しく稼働し始めたタマル天然ガス効果である。

2.赤字の原因は税収の不足ではなく歳出が多すぎることにある

ではなぜイスラエル政府は赤字になるのか。赤字の原因は、税収が少ないのではなく、政府の歳出が予想外に大きいからである。つまり、使いすぎが原因。最大の歳出は、防衛費である。

防衛費については、当然、想定外支出が設定されているが、それを毎年大きく超えているのが問題。昨年はガザとの戦争があり、迎撃ミサイル導入で予想をはるかに超える歳出が発生した。

フィッシャー氏は、「300億シェケルの財政赤字を解決するためには、まずは歳出のカット、特に防衛費の削減が必要だ。」と語った。

<フィッシャー総裁の警告>

1.天然ガスの収入対策を早急に

タマル天然ガスの効果で、すでにシェケルが強くなり始めている。このまま放っておくと、シェケルが強くなりすぎて輸出業に影響が出、景気が後退する。来年度の財政赤字は今の倍近く、6%になる可能性もあると警告。

天然ガスを慎重に使い、浮いてくる支出(海外からの天然ガス購入で支払っていた年間20-30億シェケル)については、早急に海外に投資、プールするシステムを構築し、将来の世代にも収益を残すことを考えるべきだと語った。

2.社会全体の保護が必要

フィッシャー氏はラピード財務相に何度か会い、彼は真剣に取り組んでいると高い評価を示した。その上で、ラピード氏が提唱する「ミドルクラス保護」について、貧困者への保護を忘れてはならないと伝えた。

なお、前回報告したように、ラピード財務相の「ミドルクラス」の認識が現実離れしているとして問題になっている。

*フィッシャー氏は、イスラエル銀行総裁としてたくみに経済を切り盛りしてきた優秀な経済人だが、6月に退任が決まっている。
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南北でロケット弾?着弾、西岸地区でパレスチナ人の暴動再発 2013.4.3

 2013-04-03
防衛費削減の話が出ているが、現実的にそれが可能なのかという状況になっている。

<ゴラン高原中部に着弾、反撃>

2日、北部ではシリアから再びゴラン高原に迫撃砲が着弾。負傷者、物的被害もなかったが、イスラエル軍はシリアに向けて報復の反撃を行った。

最近、こうしたシリアからの砲撃、反撃という事件が何度か発生。反政府勢力がイスラエルとの国境付近を制覇しはじめており、国境付近は緊張が高まっている。2日、就任したばかりのヤアロン新国防相も、まずは北部国境を視察した。

人権保護団体の発表によると、シリアでは3月だけで6000人が死亡。内戦始まって以来最悪を記録した。

<ガザからも着弾、ガザ空爆>

2日、ガザからも朝と夕にエシュコル地方へロケット弾が着弾。物的被害はなかったが、住民の精神的な被害は大きい。イスラエル空軍は、昨年11月以来となるガザへの空爆を行った。

<西岸地区・東エルサレムで暴動>

最近、パレスチナ人たちが理由をみつけてはイスラエル軍と衝突している。3日、イスラエルの刑務所で終身刑に服役していたパレスチナ人テロリストが、イスラエルの病院で癌のため死亡。

アッバス議長が、イスラエルが手遅れになるまで放っておいたとして、「この囚人の死の責任はネタニヤフ首相にある」と言った。これを受けて、西岸地区各地、東エルサレムでも投石などの暴力を伴う反イスラエルデモが発生した。
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ケーキとパンを食べる日!-マイモーラ 2013.4.2

 2013-04-02
昨夜、過ぎ越し(種なしパン)の例祭が終わった。昨夜は日没と同時に、過ぎ越し中は閉まっていた通常の種ありパン屋が開店。焼きたてのピタや様々なパンが売りに出され、今度はパンを買いに来る人々で混雑した。テレビに出ていたパン屋さんは、朝まで24時間開店して対応するという。

過ぎ越し終了と同時に、根っから明るいモロッコ系ユダヤ人たちは、地域でテントを貼って、一緒に踊りながらカラフルで伝統的な小さなケーキを食べて楽しむ。これをマイモーラという。

今ではモロッコ系ユダヤ人だけでなく、広くイスラエル各地でこの習慣が取り入れられている。

ネタニヤフ首相もテルアビブ近郊のオール・アキバのマイモーラに参加。インタビューでは、「今日は種なしパンと苦菜から解放される日。ユダヤ人は食べることを楽しむ。過ぎ越しの期間中、治安を守ってくれた治安部隊に感謝する。」と述べた。

<テロはなかったが事故は多発>

今年は祭日期間中、200万人以上のユダヤ人が国内の国立公園などへ遊びに出かけた。そのためか、警察が「道路はまるで戦場ようだった」というほど、全国で事故が相次いだ。

27日に発生した2件の事故だけでも計7人が死亡。24人が負傷。6人の子供が母を失った。

警察によると、過ぎ越し期間中、飲酒運転で捕まった者は少なくとも250人に上る。それらの多くは子供を同乗させていたという。イスラエルでは飲酒運転は刑務所行き。

アシュケロンでは、遊泳禁止のビーチで泳いでいたベドウィン家族の3人の息子(26才、19才、16才)が波にさらわれ、全員死亡するという悲しい事故があった。、

ネタニヤフ首相は、息子3人を一気に失ったサラヤ・ファミリーに直接電話をかけ、悲しみによりそった。ネタニヤフ首相は交通事故の遺族にも慰めを語り、マイモーラに来ていた市民らに「今日は安全運転で帰ってください」と語った。

*マイモーラを楽しんだ昨日は、午後から4年以来という砂嵐がイスラエルを覆った。砂嵐と言っても砂の暴風が吹き荒れているのではなく、いわば濃霧警報の状態。暖かい空気で北アフリカからの細かい砂がイスラエルにまで流れてきたものだったという。
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一般庶民とは経済感覚の違う?財務大臣 2013.4.2

 2013-04-02
新ネタニヤフ政権、2日朝よりいよいよ本格的に始動する。まずの注目は予算である。

今回、財務相となったのは、新党「未来がある党」のヤイル・ラピード氏。300億シェケルもの財政赤字をかかえ、例祭中からすでに厳しい削減予算案に取り組んでいる。

ラピード氏は、「イスラエルを、(財政の破綻した)ギリシャやキプロスのようにはしない」との決意とともに、「ミドルクラスばかりが、税金を黙々と支払って国を支えている。そのような財政にはしない。」と中流家庭を保護する方針を語った。

しかし、ここで問題になるのが、「ミドルクラス」の定義。ラピード氏が、フェイスブックにおいてミドルクラスの典型例としてあげた”ミセス・コーヘン”夫妻は、1ヶ月の収入が20000シェケル(約50万円)だった。

イスラエルの庶民生活からすると、月20000シェケルは夢のような額。庶民の月収入平均は6000シェケルで、夫婦共稼ぎでも月12000シェケルから14000シェケル(30-35万円)がせいいっぱい。実際にはこれを下回る人のほうが多い。こうした人々の負担軽減は考慮されないのか?ということになる。

「ラピード氏にとって月2万シェケルは少ないらしい。」との嫌みも出て、経済感覚が庶民と違うのではと指摘されている。
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