S300地対空ミサイル、シリアへ到着か 2013.5.30

 2013-05-30
シリア情勢の流れを大きく変えると予想されるロシアのS300地対空ミサイル。アサド大統領本人によると、S300の第一便がすでにシリア入りしたもようである。まもなく残りも届くと言っている。

*S300は、システムであるため、複数のパーツがあってはじめて稼働可能となる。

イスラエルのヤアロン国防相は数日前に、「S300がシリアに入ったらどうするかわかっている。」と攻撃を示唆する発言をしていたため、イスラエルの反応が注目されている。

<強気を崩さないアサド大統領>

アサド大統領は、これまでの主張通り、2014年の任期切れまでは退陣の気はないこと、また2014年の選挙で、国民の支持があれば、続投すると語った。

アサド大統領の自信の背後には、ロシア、イランの他に、地上軍としてのヒズボラの貢献が大きい。先日、ヒズボラがアサド政権を最後まで支援すると宣言したが、BBCによると、すでに7000人の戦闘員がシリア入りして戦っているもようである。

アメリカのオバマ大統領は、ヒズボラに対し、シリアから退却するよう呼びかけている。

<手も足も出ない!?西側国際社会>

EUがシリアへの武器支援制限を緩和したとはいえ、それが実行力をもつのは8月1日以降である。さらに、どのEU諸国も今のところ、具体的な武器支援の計画はでていない。

国際社会は、外交で戦争を停止させることを目標に、アサド政権、反政府勢力双方を招いて戦闘停止と政権移行についての話し合いをするジュネーブでの国際会議を、6月に開催する方向で働きかけている。

アサド政権は会議に出席する意向を示しているが、反政府勢力は、アサド大統領の退陣を出席の条件にしている。アサド大統領に退陣の意志がないなら、会議の実現すら危ぶまれるとことろである。

いずれにしても誰を反政府勢力代表にするかが、すでに問題である。

<これからどうなるのか:INSS(国家防衛研究所(イスラエル)>

INSSシニア研究員で、元外交官のオデッド・エラン博士は、ゴール地点は、穏健派の反政府勢力がきちんと政権を引き継いでくれることだが、内戦が2年を経過し、もはやその可能性に期待できる時期をすぎたようだと語った。

また、軍事介入なしに解決しようとするジュネーブでの国際会議は、アイディアとしてはよいが、戦闘が真っ盛りの現時点では、まだ時期尚早だと分析する。

ではこれからどうなるのか。様々なシナリオが考えられるが、それ以外にも起こる可能性があり、予測不能だという。

*暗黙の了解が崩れる!? 現在の微妙な均衡状態

同じくINSSでイスラム勢力の専門のヨラム・シュバイツェル博士は、昨日の時点では、シリア内戦にかかわっているすべてのグループ、最も過激なグループさえもが、暗黙に超えてはならない一線-つまりは紛争をシリアの外へ広がらせないという点-を知っていて、それは守っているようだと分析していた。

S300がシリアに入り、イスラエルがどう動くかでも状況は大きくかわってくるかもしれない。しかし、実際には、大きなミサイルより、小さなロケット弾等で、予想もしなかったような破れが生じ、大きな戦争へと発展することが一番懸念されるという。

1.ヒズボラからの破れ

シュバイツェル教授が今、注目しているのはヒズボラのシリア支援が、どこまでもつかという点である。ヒズボラは現在、レバノン保護、イスラエルとの闘争という基本理念をおいて、イランとともにシリアで戦う道を選んでいる。いわば他国に介入した占領勢力の形である。

それが、過激なスンニ派反政府勢力の反シーア派思想(ヒズボラはシーア派)に火をそそいでいる。さらに、スンニ派を国内に抱えるレバノンや、湾岸アラブ諸国の反感も買っている。

もし、ヒズボラの側に多大な損害が出始めた場合、まずはレバノン国内で反乱が起きる。そうなると、イスラエルにロケット弾が飛んでくるなど飛び火してくる可能性がある。

なお、現時点では、ヒズボラはイスラエルと戦争をする余裕がないので、イスラエルとの関わりは避けている様子とのこと。

*ヒズボラがシリアを支援する理由

ヒズボラがなぜそこまで戦うのかといえば、シリアへの忠誠心ではない。シリアを失えば、ヒズボラはイランとのアクセスを失うことになる。またシリアを失えばイランは地中海へのアクセスを失う。イランがヒズボラを介入させているとの見方もある。

2.ヨルダンからの破れ

また問題はヨルダンがいつまで持つかという点。ヨルダンはパレスチナ難民、イラク難民、そして50万のシリア難民を受け入れたため、国内に100万人の難民を抱えることになった。そのため、もはやパレスチナ人が最大勢力ではなくなってきた。ヨルダン王室は今、非常に不安定な状態である。

3.サラフィストからの破れ

*サラフィストとは

最近よく聞くようになった「サラフィスト」という名称。これは、イスラム原理主義の、そのまた原理主義とも言えるグループで、武力によって”モハンマドの黄金の時代”に世界をもどそうとする思想をもつ。超が3つぐらいつくスンニ派のイスラム過激派である。

サラフィストたちは、グローバル・ジハーディスト(国際聖戦主義)を形成し、世界中でテロをおこそうとする。アルカイダの故オサマ・ビン・ラディンもサラフィストである。彼らはもともとムスリム同胞団から出たのだが、柔軟姿勢のムスリム同胞団は、世俗扱いするほどの過激イスラムである。

シュバイツァー博士によると、サラフィストらの行動はまったく予測不可能で、何をするかわからないという。これらが、シリアで台頭しており、アサド政権が倒れた瞬間、イスラエルに矛先を向けるだろうと予測されている。イスラエルだけでなく、アメリカ、ヨーロッパにも危機は広がっていくと予想されている。

ではアサド大統領が残留したほうがイスラエルには良いのかとの質問に対し、元外交官でINSSのオデッド・エラン博士は、「シリアの内戦がここまで混乱してしまった以上、アサド政権が残ってもサラフィストたちを押さえる力はもはやない。イスラエルにとってはだれが、シリアの政権をとったとしても、危険が緩和されることはない。」と答えた。

文字通り八方ふさがりである。ますます、破れ口に立つ祈りの戦士が必要になっている。
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ヤエル・ラピード・未来がある党党首の勝ち!? 2013.5.30

 2013-05-30
イスラエル国内では、ユダヤ教超正統派の徴兵の問題と削減予算に関する激しい論議が続けられているが昨日、その両方にブレークスルーがあった。

ユダヤ教超正統はの徴兵(1800人以外)は4年後に開始、削減予算の中の一般増税では、VAT付加価値税1%増税が、国会を通過した。(他の増税はまだ通過していない)

ユダヤ教超正統派徴兵制の適応では、ラピード氏の3年後実施が4年後になったということで、ヤアロン国防相と手をうったようである。

激しいバッシングの中で、ラピード氏の勝ちというところか。
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シリアを巡って東西冷戦状態の気配 2013.5.29

 2013-05-30
<西側EUが反政府勢力へ武器支援容認へ>

28日、EUは外相会議において、シリアの反政府勢力への武器支援の制限を撤廃。実際にいますぐというわけではないが、イギリスとフランスは、穏健派反政府勢力に武器支援を開始するみこみとなった。

アメリカのオバマ政権は、アルカイダやヒズボラの手に供与した武器が流れることを恐れ、現時点ではまだ反政府勢力への武器支援を開始する動きはない。

しかし28日、オバマ政権に最も厳しい野党・共和党のマケイン上院議員が、トルコからシリアを電撃訪問し、反政府勢力穏健派と目される自由シリア軍指導者らに面会。自由シリア軍は、アメリカに対し、武器が必要だと訴えた。

<東側ロシアがアサド政権へ武器支援続行>

EUのこの動きを受けて、ロシアは改めてS300ミサイルは、西側の動きを牽制するものだと語り、西側勢力に対抗する姿勢をみせている。ロシアはこの他のミサイルもシリアに供与しているとの報告もある。

現在、シリア情勢は、アサド政権側のロシアとイラン、ヒズボラ、反政府勢力のアルカイダなどシリア外から入り込んだイスラム過激は組織、EU西側諸国と外国勢力が火に油をそそぐ、かつての東西冷戦の様相になってきている。

<シリアで最大最悪の虐殺か>

BBCによると、シリア西部の町で、一度に住民200人が、血まみれになって虐殺されているのが発見され、恐ろしい映像が流されている。シリア内戦では最大最悪の虐殺となった。
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緊迫するシリア情勢に備えるイスラエル 2013.5.29

 2013-05-30
シリアへのヒズボラの介入、力関係を崩すS300のシリア入り、いずれもイスラエルの治安を著しく脅かすものである。特にS300ミサイルは、ベングリオン空港上空で、一般の旅客機を撃墜する可能性もあり、非常に危険である。

29日、ヤアロン国防相は、「ロシアがS300を出庫したかどうかはまだわからない。しかし、S300がシリアに
入ったら、どうするかはわかっている。」と攻撃を示唆する発言を行った。

一方、ガンツ参謀総長は「イスラエルはシリアには極力関わらない。」と発言。ネタニヤフ首相は閣僚らに、メディアのインタビューに不用意に応じないよう伝えた。

<化学兵器に備える訓練>

イスラエルでは、昨日、緊急時のサイレンのテストが行われた。テストだと知っていたためか、誰1人なんのリアクションもなかった。

しかし、平気そうには見えても27日に、メトゥラへレバノンから砲撃があったとのニュースが流れて以来、ガスマスクを受け取り、またはリニューアルする市民が激増している。(アルーツ7)

ガスマスクは郵便局で受け取るのだが、2週間前は、一日に2000セットだったのが、27日には4730セット配布を記録した。郵便局によると、これまでに480万セットを配布したという。

この他、国防軍がガスの攻撃を受けた際の中和剤をまく作業の訓練などを行った。コミュニティセンターや、病院でも訓練が行われている。なお、訓練は明日まで続く予定。
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爆弾おとしのヤイル・ラピード氏(未来がある党) 2013.5.29

 2013-05-30
連立を組むときからネタニヤフ首相の頭痛の種だったヤイル・ラピード氏(未来がある党党首)。ユダヤ教超政党派の徴兵に関して、もし今回の法改正で、平等な徴兵制度にならないなら、連立を抜けるとの爆弾落とし宣言を行った。

現在、イスラエル政府は、徴兵に応じない者は収監するというペナルティを、正統派にも課すかどうかで論議しているが、ラピード氏は、他の国民と同様にペナルティを課すべきだと主張。

これに対し、ヤアロン国防相は「脅しで徴兵はできない。またトーラーを学んでいる者を収監するのはどうかと思う。」と主張し、ラピード氏と衝突した。

ラピード氏は、もし正統派にペナルティを課さないなら、平等な徴兵制にはならないと反論。もしペナルティを課さないというなら、連立を抜けると言った。

未来がある党が連立から抜けた場合、連立政権は成り立たない。今、政府を壊すわけにはいかないため、ネタニヤフ首相はヤアロン国防相におれるよう、指示したもようである。今後どのような結論になるのか注目される。

なお、正統派の徴兵問題を巡っては、前政権でもカディマが連立を抜けて分裂するという経過がある。正統派徴兵問題は、代々、政府の運命を握る「地雷」だと言われている。
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ヒズボラがミサイル攻撃される 2013.5.27

 2013-05-27
ヒズボラは、イランとともに、シリアに介入。多数の戦闘員を送り込んで、アサド政権を軍事的に支援している。激しい戦闘で、24日だけでも、ヒズボラ戦闘員20名以上が死亡した。

その翌25日、ヒズボラのナスララ党首が、「イスラエルの南レバノンからの撤退13周年記念式典」でのテレビ演説で、「シリアで過激なスンニ派が台頭している。これはイスラエルを支援するアメリカとその同盟国の陰謀によるものだ。ヒズボラは、最後までシリアのアサド政権とともに戦う。」と豪語した。

その数時間後、レバノンの首都ベイルート郊外にロケット弾が2発撃ち込まれ、建物や車両が炎上、負傷者が出た。被害にあったのは、ホズボラの軍事拠点だった。

現時点で犯行声明は、まだどこからも出ていないが、シリア介入を続けるヒズボラへの警告ではないかとみられている。

<ヒズボラへの反発>

ヒズボラのシリアへの介入に反発するグループは少なくない。まずは、シリアの反政府勢力。ヒズボラが介入しているため、なかなかアサド政権打倒がすすまない。

次に湾岸アラブ諸国。シリアでの内戦は、アサド政権を支えるシーア派のイランとヒズボラに対して、スンニ派イスラムからなる反政府勢力、つまりシーア派対スンニ派という構図になっている。

湾岸アラブ諸国はスンニ派である。それらの国では、シリア内戦がすすむにつれて、シーア派の反抗がめだちはじめている。できれば早くシリアの内戦を終わらせたい湾岸諸国にとって、シーア派ヒズボラの介入は頭痛の種。

3つめに、レバノン政府。レバノンは、シーア派の国ではなく、スンニ派、アラウィ派、キリスト教、ドルーズなどがモザイク状に入り交じった国。つい最近まで15年間も内戦状態だった。しかし、近年ではイランの後押しを受けて、シーア派のヒズボラが国をほぼ乗っ取ったような状態である。

レバノン政府自体は、再び内戦に陥ることを恐れてシリアへの介入をできるだけ避けたいと考えている。しかし、ヒズボラが勝手にシリアへ介入しているため、無理矢理介入させられている形である。最近レバノン国内では、ヒズボラへの反発が高まっている。

<レバノンからイスラエルへ砲撃か>

ヒズボラがミサイル攻撃を受けた翌日、イスラエルとレバノンの国境メトゥラ付近で爆発音が観測された。レバノンからイスラエルに向けて迫撃砲が撃ち込まれたもようである。負傷者や被害の報告はない。

<EUがシリアへの武器支援の制限について論議中>

ブリュッセルで行われているEUの外相会議。シリアの反政府勢力への武器支援の制限条約が期限切れを迎え、今後どうするかの激しい論議が行われている。イギリスとフランスは、武器支援への制限を緩和することを提案している。しかし、多くのEU諸国がこれに反対しているもよう。
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ヨルダンでペレス大統領とアッバス議長が顔合わせ 2013.5.27

 2013-05-27
ヨルダンで行われている世界経済フォーラム。昨日ヨルダン入りしたペレス大統領は、ケリー国務長官、アッバス議長と顔合わせした。

ペレス大統領はオープニング演説で、イスラエルとパレスチナ、二国家解決案への指示を強調。アッバス議長に対し、「あなたは私たちのパートナー」といい、あらためて和平交渉開始の重要性を呼びかけた。

ケリー米国務長官は、今後、パレスチナ自治政府の経済発展をめざし、40億ドル規模の経済活性化支援を行っていく方針を明らかにした。ただし、パレスチナの経済活性化は両国間の平和なしにはありえないとも語った。
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ユダヤ教神学校生(イシバ)徴兵制の法整備にむけて 2013.5.27

 2013-05-27
ユダヤ教正統派神学校(イシバ)の学生からも徴兵するという件だが、おおまかな方針としては、毎年1800人を除いて、イシバの学生たちも従軍、または社会奉仕を義務づける方針で、3年後の実施に向けた法整備が論議されている。

問題はこの1800人をどう選ぶかだが、イシバ学長にその権限が与えられることになる。汚職の予防とともに、徴兵の免除を受ける学生は、本当に毎日イシバで学んでいる証拠を提出するなどの規定が定められるみこみ。

しかしまだ正統派からは、徴兵に強い反発があり、暴力的なデモも発生している。すでに従軍している正統派兵士たちに危害が及ぶ可能性も懸念されている。さらに、正統派の中では、イスラエルから出た方がよいとの意見も出ているという。

一方、世俗派からは「なぜ3年後まで待つのか、3年もたてば話は立ち消えるのでは」との反発もある。
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ケリー米国務長官5度目の訪問 2013.5.25

 2013-05-25
ケリー国務長官が23日、ヨルダンに続いて、エルサレム、ならびにラマラを訪問。3月にオバマ大統領に同行した時を含めると5回目となる。今回は6月7日までになんらかの結果を出すことが目標と言われている。

現在、焦点となっているのは入植地問題。パレスチナ自治政府のアッバス議長は、あくまでもイスラエルが西岸地区での建築活動を全面停止しない限り、直接交渉はしないと主張している。

一方、イスラエルは、「昨年10ヶ月、西岸地区での建築活動を全面停止したが、交渉は成り立たなかった」として、問題の核心は、入植地ではないと主張。建築を停止する気配はない。

現時点ではまだ双方に合意点はなく、和平交渉が再開する見通しはない。ケリー国務長官は、「双方とも難しい決断すべき時がきている。」と語った。あと2週間で、実質的な歩み寄りができるかどうか、注目されている。

<アメリカはなぜ中東和平にこれほど力を入れるのか>

オバマ大統領は、23日、ワシントンの国防大学で演説し、イスラエルとパレスチナの和平が成立すれば、中東全体のAttitude(態度、いわば流れ)が変わると考えていると語った。

<26日にヨルダンで4者会談になるかも!?>

26日、ヨルダンのアンマンで、ケリー国務長官、アッバス議長も参加する経済フォーラムが行われる。この会議には、イスラエルからもペレス大統領が参加する。

この時にアッバス議長、ペレス大統領、ケリー国務長官、ヨルダンのアブドラ国王の4者会談が実現するかともいわれているが、まだ確定ではない。

<イギリスは悲観的>

ケリー国務長官と平行して、イギリスのハーグ外相もエルサレムを訪問していた。ハーグ外相は、イギリスは「イスラエルは西岸地区の入植地の建設をすべて停止すべき」との考えであることを明らかにした。

ハーグ外相は、「イスラエルが入植地建設を続けているので和平交渉の窓は閉じつつある。イギリスはイスラエルに対する信頼を失いつつある」と悲観的な見解を述べた。
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アメリカの対テロ対策方針転換-オバマ大統領演説 2013.5.25

 2013-05-25
23日、ワシントンの国防大学でオバマ大統領が対テロ対策の方針に関する演説を行った。骨子としては、9/11からすでに10年以上が経過し、テロの性質が変わってきている。それに合わせてアメリカの方針も変えるべきというもの。

オバマ大統領は、最近のテロの特性の変化について次のように語った。

<国際テロから個別地域テロへ>

・・かつての国際テロは、遠くの国に行って組織的にテロ活動するという形だった。しかし最近では、ネットワークやインターネットを通じて、過激化したグループや個人が、それぞれの社会・地域でテロをおこす傾向にある。(アメリカ国内でのアメリカ人によるテロも含まれる)

もはやいかなる大統領でも、完全にテロを撲滅することは不可能だと認めなければならない。また、イラクやアフガニスタンのように、アメリカ軍が入り込む方法ではうらみを買うだけであり、テロを防ぐことにはならない。

<大規模軍事攻撃からネットワーク解体・経済教育推進へ>

これからは、アメリカ軍が単独で他の国にいってテロ組織と戦うのではなく、アルカイダのネットワーク解体と新しいテロ・ネットワークの発生を予防することを重視する。

アフガニスタン、タリバンなど中東のアルカイダの影響力は落ちている。今後はアラビア半島や、アフリカのアルカイダ、また、リビアやシリアといったアラブ諸国の不安定に乗じてでてきたアルカイダが問題になる。

アメリカは基本的には、テロリストの殺害ではなく、捕縛し、適切な裁判をすることを基本とする。しかし、アメリカ人に脅威となるテロが迫っている証拠が明らかである場合、ドローン(無人軍用機)を使ってピンポイント攻撃を行うことは、合法的であると考える。

*アメリカは極秘にドローンを使って多数のテロ組織幹部を殺害している。パキスタンだけですでに3336人殺害しており、批判を受けていた。

また長期的視点でテロを撲滅するため、世界の問題の地域の経済発展、教育推進を進める。これはチャリティではなく、アメリカの治安維持が目的だと考えてほしい。

<ロンドンで過激化イスラムが兵士殺害>

オバマ大統領が表現したとおり、ロンドンでは過激化したイスラム教徒二人が、イギリス軍兵士(25)を、駐屯基地近くの路上で白昼堂々、残虐に殺害、血まみれの手にナイフを持ったまま、住民に撮影させるという事件があった。殺された兵士はアフガニスタンで6ヶ月働いたことがあった。

この後、怒った住民がモスクを襲撃するなど、不穏な動きになっている。
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シリアの挑戦!?ゴラン高原緊迫 2013.5.22

 2013-05-22
ゴラン高原をパトロールしていたイスラエル軍のジープが21日、シリアから砲撃され、ダメージを受けた。乗っていた兵士は無事。これに対し、イスラエル軍は直ちにシリアへ砲撃を返した。先週からこうした応戦は3回に及ぶという。

今回のイスラエル軍ジープへの砲撃について、シリア(アサド政権側)、「国境を越えてシリアに入ったイスラエルの軍用車両を破壊した。」と犯行声明を堂々と発表した。ここまで堂々と発表するのは初めてのことである。

なお、イスラエル軍は、ジープがシリア領内に入っていたというシリアの主張は否定している。

挑戦的なシリアの行為に対し、ガンツ・イスラエル軍参謀総長は、「もしこれ以上、シリアがゴラン高原を攻撃するなら、それなりの結果を見るだろう」と厳しく報復することを示唆した。

こうしたシリアの態度から、国土防衛庁のエルダン氏は、シリアからのミサイル攻撃は、もはや時間の問題だとの見通しを語った。

またテルアビブに配置している迎撃ミサイルシステムが100%の防御ではないことも強調した。

<全国規模の非常事態訓練>

毎年恒例の非常事態訓練が来週26日から1週間かけて行われる。全国的に学校や市民を巻き込む訓練で、今年は通常の警報、保護ルームへの避難の他、携帯やアイフォン等への緊急速報受信、ソーシャルメディアなどを通じた避難指示などが行われる。

また長距離ミサイルや多数の近距離ロケット弾攻撃に備えるなど、これまでにない訓練も行われることになっている。
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ゴラン高原で地雷除去中の事故:兵士1人死亡 2013.5.22

 2013-05-22
ゴラン高原には、過去の戦争で埋められた地雷がまだ多数残っており、立ち入り禁止区域の標示があちこちにみられる。イスラエル軍は、定期的にそれらの除去を行っているが、昨日、そのうちの対戦車用の地雷が爆発し、兵士1人が死亡した。3ヶ月前に入隊したばかりのロイ・アルフィさん(19)だった。

この地雷は、イスラエル製で、場所も確定されていたものだった。事故原因はまだ明らかになっていないが緊迫するシリア情勢とは関係ないとみられる。

ゴラン高原では2010年、家族とハイキングしていたダニエル・ユバルさん(12)が古い地雷の爆発事故にあい、片足を失った。これを受けて2011年春から、イスラエルでは地雷の除去が法律化された。イスラエル軍がゴラン高原とヨルダン渓谷にある地雷の除去にあたっているところである。

現在、全世界に埋められたままの地雷は2億個に上ると推測されている。ダニエルさんは"Peace of roots(平和の根)”の使者として国連等で、地雷除去に関する活動を続けている。
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人権無視はイスラエル以上!?パレスチナの刑務所 2013.5.22

 2013-05-22
http://www.jpost.com/Middle-East/Eleven-Palestinians-have-died-under-PA-Hamas-detention-313905

パレスチナの人権保護団体よると、昨年中、パレスチナ自治政府の刑務所で2人、ハマス(ガザ)の刑務所で9人、計11人が、それぞれの刑務所内で死亡していたことがわかった。11人のうち7人はイスラエルに協力したという”罪状”。

報告によると、パレスチナ人の刑務所からの拷問など人権無視の訴えは、昨年から10%増加しているという。報告をうけてアッバス議長は、刑務所での拷問禁止を遵守するよう指示を出した。

最近、イスラエルの刑務所でパレスチナ人が拷問されたとか、病気の発見が遅れて死亡したとか、パレスチナ人は暴力的な抗議デモを行ったが、彼ら自身の刑務所での死者はもっと多かったということである。
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ベエルシェバで銃乱射事件 2013.5.21

 2013-05-21
20日正午頃、ベエルシェバの銀行バンク・ハポアリムで銃の乱射事件があり、4人が死亡した。犯行はベエルシェバ在住のユダヤ人で、イタマル・アロン(40)。

今朝、アロンがこの銀行のATMから出金しようとすると、ATMがカードを没収してしまった。負債額が上限の6000シェケル(約18万円)となっていたためである。このため銀行に掛け合ったがカードを返してもらえなかった。

この数時間後、銃を持って銀行に戻ったアロンが、銃を乱射。客2人を殺害、5人(1人は重傷)を負傷させた後、銀行のマネージャーと副マネージャーを殺害、女性職員1人を人質に銀行に立てこもった。

銀行周囲は封鎖され、多数の警察や特殊部隊で騒然となった。警察が説得をこころみたが、結局アロンは自殺。人質は自力で脱出して無事保護された。

アロンは元国境警備員で、皮肉にも11年前に銃を乱射するパレスチナ人を取り押さえて賞をもらったことがあった。しかし、人間関係でいつも失敗し、除隊後は無職。両親の家で悶々として暮らしていたようである。

犠牲者のうち、アブネル・コーヘンさん(44)は、3人の子供(6,13,18才)の父。アナット・エバン・ハイムさんも11才と4才の双子の母だった。イダン・シュナイテル・サバリさんは独身の22才。

こうした事件は、イスラエルではおそらく史上初。イスラエルでは、ユダヤ人どうしで殺しあうということはほとんど考えも及ばないというのが常であるため、この事件は全国に大きなショックとなっている。

イスラエルでは借金で苦しんでいる人が非常に多い。これから増税に向かえば、貧困者はますます増える。またイスラエルでは、犯罪の傾向がしばらくは続く傾向にあるため、ネタニヤフ首相は再発を防止することが大事だと語った。
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米オクラホマ州で巨大たつまき 2013.5.21

 2013-05-21
アメリカ南部オクラホマ州に巨大竜巻が上陸した。幅3.2キロ、最大風速は1秒間に90メートル記録した。竜巻の強度は竿代から2番目。小学校2つが破壊され、これまでの児童7人の死亡が確認されている。

BBCによると、現時点で51人の死者が報告されているが、病院に120人(うち70人が子供)が収容されており、犠牲者数はまだ増えるみこみ。イスラエルでもトップニュースだった。
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シリア:テルアビブ標的のミサイル配備 2013.5.20

 2013-05-20
ロシアがシリアへS300ミサイルを供給すると発表したことで、アサド政権が勢力を盛り返す気配が出てきている。

19日、イギリスの新聞によると、シリアがテルアビブを標的にしたミサイルを配備したことがわかった。ロシアがS300をシリアに搬入した際、イスラエルが再びシリア領内で、空爆を行う可能性が出てきたためである。

アサド大統領は、「イスラエルは反政府勢力を支援している。イスラエルが、再びシリア領内への攻撃を実施すれば、即テルアビブに反撃を加える。」と言っている。

こうした強気の発言は今に始まったことではない。しかし、今回、シリアがテルアビブに照準を合わせたとされるミサイルは、ティシュリーンと呼ばれ、シリア製では最も精密な地対地ミサイル。専門家によると、このミサイルが攻撃目標をはずすことはないという。

シリアはイランと同盟関係にある。そのイランは現在、核兵器開発疑惑で欧米とくすぶっており、今年中にイスラエルかアメリカが、軍事行動にでるのではないかとの見通しもある。世界の目をイランからそらすため、シリアが実際にイスラエルを攻撃する可能性も否定できないという。

これに対し、ネタニヤフ首相は閣議において、シリア情勢を最重要項目にあげ、「シリアから、ヒズボラへの武器供給は断固阻止する。(ヒズボラへの武器移送があればシリア領内への攻撃を行う)」との方針を改めて強調。「中東がこれまでになく緊迫した時代を迎えた。」と語った。

<シリア、ヒズボラが猛反撃>

レバノン国境に近いシリアの町で、シリア政府軍とヒズボラの連合軍が、反政府勢力に対して猛反撃を行い、町を奪還する勢いとなっている。ヒズボラ側は少なくとも30名死亡、司令官も失ったもようである。

<反政府勢力内部で仲間割れ>

19日、反政府勢力どうしで戦っているとの報道があった。

シリア情勢では、アサド政権が政権を交代するしかないという流れになっているが、ロシアが言うように、一概にアサド政権が倒れた方がよいとは言い切れないのも確かである。

反政府勢力に、あまりにも様々なイスラム過激派、しかもかなり極端で残酷なグループが入り込んでおり、まともに政権をになえるグループが一つもないからである。しいていうなら、最大の勢力になりつつあるのがアルカイダである。

先週、反政府勢力の男が、死亡したシリア軍兵士の心臓(実際は肺)をえぐり出して食べるというグロテスクな映像が世界に流され、シリアの霊的な暗黒の深さを露呈した。

とはいえ、アサド政権も、残酷な拷問、恐怖政治、化学兵器使用など、そのまま政権に残ることは赦しがたいことである。どうしたらいいのか・・今やだれにもまったくわからない状況となっている。
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過激化する!?イスラム世界 2013.5.20

 2013-05-20
イスラム諸国では、現在も殺戮があいついでいる。アラブの春で、民主化の口火を切ったチュニジアでは、サラフィストと呼ばれる厳格な聖戦主義者らが、暴力的な反政府デモを開始。死者が出ている。

イラクでは、爆弾テロが相次ぎ、バグダッドで30人など多数の死者が出ている。シーア派とスンニ派の争いの構図。BBCによると、イラク人たちは、欧米は「イラクへの攻撃で、国内に混乱を産みだし、今はイラクを見捨てている」として世界に腹をたてているという。

パキスタンでも、史上初の総選挙を、イスラム原理主義組織タリバンが妨害し、死者が続出。昨日は、野党政治家が暗殺された。この選挙をめぐってこれまでに政府要人で暗殺されたのは127人に上るという。

以前、パレスチナ人の知り合いが言っていたが、アラブ世界では、民主主義というものはありえないのだという。強い者ががっちり恐怖で支配する。たとえそこに人権無視があっても、基本的にそういう生き方しか知らないのだという。

シリア情勢をはじめ、これから世界はイスラム世界とどう向き合っていくのか。そのまっただ中、最前線にいるのが、イスラエルである。イスラエルが今直面する危機は、私たちの危機でもあると認識する必要がある。
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ロシアがシリアへS300を搬入へ 2013.5.17

 2013-05-17
今週14日、ネタニヤフ首相がモスクワを電撃訪問(いわばお忍び訪問の状態)し、迎撃ミサイルS300をシリアに引き渡さないよう、プーチン大統領に直訴した。

しかし、ロシアは、それに返答するかのように16日、「今後シリアに武器を販売することはないが、これまでの約束は守る。」として、S300をシリアに搬送すると発表した。

S300がシリアに配備されると、イスラエルやアメリカの戦闘機が容易にシリア上空に入ることができなくなる。また、万が一、S300がヒズボラに転送されたら、イスラエルには大きな脅威である。

さらにロシアは、16日、アメリカの新聞が伝えたところによると、地中海に面するシリアの軍港にロシアの戦艦数隻を派遣したという。その中には高度な対潜水艦迎撃ミサイルを配備しているものも含まれるという。ロシアの戦艦がスエズ運河を越えるのは数十年ぶりになる。

これは、ロシアが、イスラエルとアメリカに対して、シリアに介入しないよう、釘をさしているものと分析されている。

<シリアに関する国際会議もロシアが意見>

16日、オバマ大統領は、ワシントンを訪れているトルコのエルドアン首相と会談し、シリア国内で、化学兵器が使われていることを認めるとの見解を発表した。

シリアでは、シリア政府軍機が物体(化学兵器)を落とす様子がビデオにとられたり、その付近で発生した患者の医学的所見からも、サリンの使用は間違いないとみられる。3,4,月ですでに5回は使われたもようである。

シリア内戦の死者は9万人を超え、国連難民事務所によると、シリア人国外難民は150万人を超えた。

これに対し、欧米は、シリア政府、反政府勢力を含む国際和平会議を開いて、解決をめざす方向で動いている。しかし、ロシアが再び難問を持ち出している。すなわち、会議にイランとサウジアラビアを含めなければ意味がないといっているのである。

イランに厳しい経済制裁を科している欧米としては、イランとともに会議に連なるわけにはいかない。ロシアは、この点について、「欧米は自分たちの都合のよいグループだけを会議に参加させようとしている。それでは意味がない。」と主張している。
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シャブオットとナクバの日 2013.5.17

 2013-05-17
イスラエルでは14.15日とシャブオット(7週の祭り・レビ記23:15-21)が行われた。今年は夜の旧市街のシナゴグで行われたセミナーに参加、そのまま夜明け前に群衆と共に、嘆きの壁を訪問した。

セミナーは夜12時前ぐらいから行われ、約4時間(各10分休憩)、現代正統派と思われるラビの話を聞いた。驚いたことにラビは4時間の講義をいっさい原稿なしの状態で話し続けた。

聴衆より少し高いところのイスに座って、人々に語るラビ。参加者100人前後はほとんどが50才前の若年層で、3分の2は女性だった。話を40分ぐらいすると、そのあとに質問を受け、ラビが答える。

イエスの回りに集まって話を聞いた弟子たち。一晩中しゃべり続けたパウロの様子などを思いだした。セミナーが終わったのは午前4時。そのまま夜明け前、まだ暗いうちに嘆きの壁まで歩いていった。

多くの人々が歩いていく様子は、不謹慎ながら・・日本の大晦日、群衆が夜中に除夜の鐘を聞いてお参りする、あの神社の雰囲気によく似ていた。夜明け前には嘆きの壁ひろばは人で埋めつくされいた。(写真はシャブオット早朝の嘆きの壁と、量り売りチーズケーキ 58シェケル/kg)

*なぜ聖書を読むのか-ラビの話

ラビの話は、トーラーが与えられたことを記念するシャブオットにふわわしく「なぜ聖書を読むのか。」という内容。「私の仕事は皆さんが聖書を読みたいと思うようにすることです。」と言っていた。

そして「トーラーは、読むようには命令されていない。それに浸るようにと命じられている。その目的は、神ご自身に会うこと、神ご自身との関係が深まることだ。」と語った。

*ユダヤ教は様々な宗派があるので、このラビの話がユダヤ教を代表するものでないことに注意

<ナクバ(惨劇)の日>

シャブオットの15日は、アラブ人たちにとってはナクバ(惨劇)の日だった。これはイスラエルの独立記念日のことで、毎年パレスチナ人たちが、西岸地区各地で、イスラエルに対するデモ活動を行う。

エルサレムではパレスチナ人200人ほどとイスラエル軍がダマスカス門周辺で衝突。西岸地区でも、ヘブロンやカランディア検問所などでイスラエル軍兵士に対して、石や火炎瓶を投げるなど暴力的な抗議行動があり、負傷者が出た。
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削減予算案、内閣通過、ユダヤ教正統派3万人デモ 2013.5.17

 2013-05-17
難航していた予算案だが、内閣で承認された。このままこの予算案が実行されると、一番影響を受けるのはユダヤ教正統派である。様々な補助の削減から、兵役、夫婦の収入、働き方、子供の教育など、生活が大きく変わる見通しである。

これに対し16日、超正統派への兵役に講義して黒服の正統派男性たち3万人がエルサレムに集まって講義デモを行った。こちらも暴力行為となり、警察官6人、デモ隊5人が負傷。8人が逮捕された。
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エジプトからトンネル経由でKFCデリバリー 2013.5.17

 2013-05-17
エジプトからガザ地区へは地下トンネルを経由して様々な物資が搬入されているが、ハアレツ紙によると、ついにエジプトからガザへ、ケンタッキー・フライド・チキンのデリバリーが始まったという。

ガザから電話で注文すると、エジプトからガザ国境まで約3時間。そこから30分以内に自宅にデリバリーされる。注文した21才のガザの男性は「冷えていてもおいしい。」と言っている。

反米を叫びながら、ケンタッキーを喜んで注文するとは、これいかにというところ。
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シャブオット(五旬節) 2013.5.14

 2013-05-14
今年もシャブオットが今日14日日没から始まる。シャブオットは7週の祭りとも言われ、過越しの安息日から数えて7週、つまり50日目を記念する。イスラエルでは国民の祝日となり安息日に準ずる祭日となる。

シャブオットはちょうどイスラエル人がエジプトを出てシナイ山で十戒(律法による契約)を受け取った日。シナゴグでは、今夜は朝まで夜を徹しての聖書の学びが行われ、15日は夜明け前から嘆きの壁やシナゴグで祈りが捧げられる。

新訳聖書には、この日に集まって祈っていた弟子たちに聖霊が下ったと記録されている。そのため、キリスト教ではペンテコステ(50のギリシャ語)と呼ばれる。聖書の約束通り、文字ではなく、心に律法が書き記されたことを記念する大事な日である。

今年も15日、エルサレム郊外のヤド・ハシモナでは全国のメシアニック・ジューたちが集まって集会を行う。

<初穂を捧げる>

シャブオットでは、ファースト・フルーツ、すなわち最初にとれた収穫を神殿に捧げる日でもある(レビ記23:15-21)。現在、神殿はないが、シナゴグやキブツなどでは、実った野菜やフルーツをもって、皆で共に主に感謝する時を持つ。

ネタニヤフ首相にも子供たちから、イスラエルのファースト・フルーツが届けられた。首相は「最もよいファースト・フルーツは君たちだ。」と笑顔で感謝を述べた。

またこの日、チーズを中心とする乳製品を食べる習慣がある。市場には様々なチーズケーキやチーズのブレッカスが売られている。
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予算案で、国会徹夜討議中 2013.4.15

 2013-05-14
むこう2年間の予算案をラピード財務相が提出し、シャブオット前夜の13日から、国会で激しい論議が夜を徹して行われている。

削減する予算は今年65億シェケル。来年さらに180億シェケルとかなり厳しい。削減は、防衛費、教育費などを含むほとんどすべてのエリアに及ぶ。

庶民に関する変化は、所得税が1.5%アップ。付加価値税(VAT・消費税のようなもの)1%アップで18%に。たばこ、酒などの贅沢品の税金もアップする。子供手当は下がる。

これは、結局は負担が労働者の肩にもかかることを意味しており、ラピード氏の公約(一部の富裕層だけが常に富を独占している社会の是正)にはほど遠い形だ。

<バトル1:市民の増税反対デモ>

この予算案に対し、11日夜、市民たちが全国で大規模なデモを展開した。テルアビブでは、12000人。エルサレム、ハイファなどでもデモが行われた。この2日後の13日より、国会で最終の審議が行われているところである。

<バトル2:防衛費カット40億シェケルから30億シェケルへ>

一番先に決まった是正は、防衛費。状況からして大幅な防衛費を削減できないとネタニヤフ首相。むしろ、迎撃ミサイルを購入する費用が必要だと語った。次年度の削減は40億シェケルから30億シェケルへ是正された。

<バトル3:歴史的な教育改革実現かー宗教学校も数学!>

パイロン教育相は、ユダヤ教宗教学校も数学など基礎教科をカリキュラムに含まないなら、国の補助はないと言っていた。

ユダヤ教宗教学校ではこれまで、トーラー以外はいっさい学んでいなかった。しかし、今回、補助を継続してうけるため、ユダヤ教政党シャスは、宗教学校でも基礎科目を教える方向で合意したもよう。これはかなり画期的。歴史的である。
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ネタニヤフ首相、プーチン大統領訪問か 2013.5.14

 2013-05-14
ロシアがシリアにS300ミサイルを搬入しようとしていることについて、詳しくは発表されていないが、ネタニヤフ首相が14日、モスクワのプーチン大統領を訪問する予定になっている。

目的はS300をシリアに売却しないことを含む、シリア問題が議題になる予定である。

<シリア問題で国際協力活動活発>

シリアでは死者8万人とも言われるが、あまりの混乱でアメリカも実際には手をだせない状況。

オバマ大統領は、ロシアのプーチン大統領と連絡をとったり、イギリスのキャメロン首相と会談するなど、国際的な会議という場で、シリアの政府側、反政府勢力(穏健派のみ)を引き合わせ、なんとか移行政府を立ち上げたいところ。

しかし、先週にはシリアとの国境付近のトルコ領内で、シリア難民が多数いる町で爆弾テロが発生、トルコ人9人を含む46人もの死者が出た。トルコはシリア政府を非難。シリアはトルコのでっちあげだとトルコを非難している。

こうした状況から、オバマ大統領は、実際には、国際会議開催が容易ではないとの悲観的な見方を語っている。

<超多忙:ネタニヤフ首相兼外務大臣>

ネタニヤフ首相は、3月に第33連立政権が始まって以来、ノンストップで働いている。オバマ大統領来訪、トルコへ謝罪、サッチャー元首相葬儀でイギリス訪問、中国訪問と外遊が続くのに加えて、シリア問題が緊迫、新予算案などが懸案になっている。

首相府は、首相の健康を懸念し、イギリス訪問時に特別な寝室を航空機に設置させた。ところがこの費用が莫大であったことに加え、首相夫妻の住居・生活費が昨年の倍近くとなっていることが発覚。首相の「使いすぎ」が批判されている。

ネタニヤフ首相の決断の重さ、移動、批判・・あまりの激務でこちらが心配になるほどである。
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シリア情勢その後-イスラエルはとりあえず平穏維持 2013.5.9

 2013-05-09
先週、行われた2回のシリアへの空爆、その後について。イスラエルは反撃の可能性を鑑み、北部都市に迎撃ミサイルを配備したが、流れ弾がゴラン高原に数発着弾しただけで、大きな動きはない。

シリアのアサド大統領は1回目は空爆を否定。2回目は空爆の事実を認め、イスラエルを名指しで非難した。

空爆の事実を認めなければ、反撃する可能性はうすい。しかし、認めた以上、めんつがあるので、反撃する可能性が残る。イスラエル軍はまだ反撃の可能性があるとして警戒している。

イランは「ゴラン高原がファタハの支配地になる。」と言い、パレスチナ人をまきこむ反撃を示唆した。しかし専門家らは、それはありえないと分析している。

アサド+イランはシーア派、パレスチナ人はスンニ派の立場をとっているからである。(シーア派とスンニ派は、歴史的に敵対している。)

<空爆で破壊したもの>

イスラエルがシリアへの空爆で破壊したのは、イラン製の中距離(250キロ)地対地ミサイルだった。ヒズボラが所有するどのミサイルよりも的中率が高い。

もしこのミサイルがヒズボラの手に渡っていれば、地中海沿岸ハデラにあるイスラエルの発電所を、一発命中で破壊できる。なお、ヒズボラは以前、実際にイスラエルの発電所を破壊することを示唆したことがある。

<シリア内戦:ヒズボラ対アルカイダ!?>

内戦中のシリアにヒズボラの戦闘員数千人が入り、イランの革命軍とともにアサド政権を軍事支援している。これまでに150人のヒズボラが死亡、500人が負傷したと報告されている。

ヒズボラがシリア政府側で戦っているとすると、反政府側にいるアルカイダと戦っていることになる。ヒズボラ対アルカイダ、これはシーア派対スンニ派という構図も含んでいる戦いである。

オバマ大統領は、アサド政権+イラン+ヒズボラを押さえるために、反政府勢力を軍事支援すべきかどうか思案しているところだが、宿敵アルカイダを支援するわけにいかず、難しい決断だ。

おそらく、アメリカは単独では行動せず、国際社会を巻き込んで事を起こすとみられる。アメリカのケリー国務長官は、先週ロシアのプーチン大統領と会談。

またラブロフ外相とも会談し、シリア政府、反政府双方を含む国際会議を開催する計画を共同声明として発表した。

<ロシアからシリアへS300ミサイル?>

そのロシアだが、S300という最新式地対空中距離ミサイルをシリアに売却しようとしているという情報をイスラエルからアメリカに伝えたと、アメリカの新聞が伝えた。

S300は、上空の戦闘機でもミサイルでも撃墜する能力がある。もしこれがアサド政権の手に渡ったなら、シリア内戦だけでなく、中東の力関係が変わることになる。

問題はシリア政府が、M3004基とミサイル144発分の支払いをすでに済ませていること点である。ロシアはシリアにこの武器を渡す義務があるのだが、欧米からは、引き渡さないようにとの圧力がかけられてきた。調べによると1貴は数週間後にはシリアに届けられる可能性があるという。

現在、イスラエル周辺の空域では、イスラエルが優位を維持している。ネタニヤフ首相は、イスラエルの治安維持のため、この力関係を、変えるような動きには対処を躊躇しないと改めて語っている。
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ネタニヤフ首相の中国訪問 2013.5.9

 2013-05-09
シリア問題を背に中国を訪問しているネタニヤフ首相。今回の訪中の主要目的は、両国の貿易促進である。

中国は、ネタニヤフ首相夫妻を国賓として歓迎。9日には、ネタニヤフ首相が、中国の未来の指導者を育てる訓練校で演説も行った。海外からの首脳で、この学校で演説の機会が与えられたのは、シンガポールに続いて2国目。

イスラエルと中国の国交は1992年に始まった。現在の両国の貿易は、不均衡で、中国からイスラエルへの輸入が倍近くある。中国の習近平主席とネタニヤフ首相は、両国の貿易拡大で合意したと発表した。

<中国のユダヤ人コミュニティ:上海>

ネタニヤフ首相は、北京に行く前に、まず上海のユダヤ人ビジネス・コミュニティとそのシナゴグを訪問した。

第二次世界大戦中、上海は唯一ビザなしで入れた港であったため、ホロコーストの危機にあった多数のユダヤ人(特に多数の医師たち)が上海に逃れた。当時上海を支配していた旧日本軍は、最も貧しい地域にゲットーをつくり、ユダヤ人を中国人とともに住まわせた。

杉原千畝氏のビザを受けて神戸にやってきたユダヤ人も、旧日本軍によって最終的には上海のゲットーへ移動させられた。当時2万人のユダヤ人がいたという。非常に貧しく、悲惨な生活環境で多くが死亡した。

当時ドイツと同盟を組んでいた日本は、ドイツからユダヤ人を引き渡すよう要請を受けていた。しかし旧日本軍は、これに応じず、そのままユダヤ人を上海のゲットーに居留させたという経過がある。
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次世代に引き継がれるシオニズム-エルサレム統一記念日 2013.5.9

 2013-05-09
8日、エルサレム統一を記念するエルサレム・デーが行われた。町中、人だらけの大混雑である。もしここで爆弾テロがおこったら、数百人規模の犠牲が出るだろう。しかし、だれも爆弾テロなど考えてもいない。エルサレムは実に平和にやっているというところ。

このフェスティバルを一言で言うとしたら、ユース・ムーブメントである。混雑は90%が10代から20代前半の若者で混雑しているのである。

数はわからないが、数千人以上のティーンエイジャーたちがイスラエルの旗を持ち、同じシオニズムのTシャツを着て、時々輪になってダンスしながらパレードする。家族連れなども一緒に歩いていたが、圧倒的に高校生たちである。

全員ユダヤ教徒なので、パレードも男女に分かれている。男子も女子も、それぞれ文字通り大騒ぎで、エルサレムにいることの喜びを全身で現していた。

この若者たちが皆、宗教シオニスト(神がユダヤ人をエルサレムに連れ戻されたという考え)であることに圧倒された。

宗教シオニストは、敬虔なユダヤ教徒だが、ただ祈って何もしない正統派と異なり、神に祈りながら、銃を持って戦い、積極的に国の建設をすすめる人々である。

宗教シオニストにこれほど若者がいるなら将来、終末時代にも反キリストに従わない、ダニエルのようなユダヤ人が、エルサレムに残されている様子が目にみえるようであった。

<扉をとざすパレスチナ人>

問題は、宗教シオニズムの若者たちが年々、過激になっているということ。パレードは最終的には旧市街の嘆きの壁にまで至るのだが、その途中、若者たちがアラブ人に対する侮蔑の言葉を言ったりするのである。

衝突を避けて治安部隊は、アラブ人たちに、パレードが旧市街に到着する6時ぐらいまでには店を閉じるよう指示した。今年は旧市街の警備が堅く、あちこちで警備隊が通行を止めており、昨年とちがって、とうとう記者は嘆きの壁にまで至ることができなかった。
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イスラエルがダマスカスを空爆 2013.5.5

 2013-05-05
4日深夜、シリア領内の武器庫とみられる建物が空爆されたが、続いて5日朝(日本時間午後)、シリアの首都ダマスカス郊外の軍事研究所周辺が空爆された。かなり大きな爆発で夜空に炎が燃え広がる様子が報道されている。

昨日4日の空爆については、イラン製の長距離弾道ミサイルが、レバノンのヒズボラへ運搬されるところだったため、攻撃したとイスラエルは発表している。今回も爆破されたのは、イラン製の高度なミサイルだったとイスラエル政府筋は語っている。

攻撃の地点は一月と同じジャムラヤで、イランの高度なミサイルなどの武器がヒズボラに搬入される拠点だとみられる。ヒズボラは、現在、ミサイルなどの武器をできるだけ集めようとしており、将来のイスラエルとの戦争に備えていると考えられている。

イスラエルでは昨日から、ヒズボラの反撃に備えて、ハイファ、ツファットなど北部都市にアイアンドーム(迎撃ミサイル)を配備している。

イランはイスラエルのシリア領内攻撃に強い批判を述べたが、反撃するといったコメントはなかった。

<イスラエルには自衛の権利がある-オバマ大統領>

オバマ大統領は、「イスラエルはシリアにもレバノンにも非常に近い。高度な武器がヒズボラの手にわたることのをイスラエルが防ぐのは、正当防衛にあたる。アメリカはイスラエルと密接に連絡をとりあっている。」と語った。

*シリアで虐殺行為続く

イスラエルの空爆報道の陰で、シリアの地中海沿岸、バニアスなど二つの村で、住民50-60人が残虐に虐殺されているのが発見された。子供たちを含む多くの遺体がころがり、手足の切断されたものもあるとという。

地域は親アサド政権派のアラウィー派の住む地方で、バニアスはその中に点在するスンニ派イスラムの村である。

さらなる虐殺を恐れて、バニヤス地方に住む数千人のスンニ派住民が列をなして歩いて逃亡の途についているもよう。
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ネタニヤフ首相、中国へ 2013.5.5

 2013-05-05
シリア情勢が緊迫しているが、ネタニヤフ首相は、予定通り5日夜、中国への公式訪問に出発すると発表した。帰国は11日金曜日になる予定。

今回、訪中を延期しないことで、「イスラエルがシリアとの戦争に備えているわけではない」とのサインを送ることが目的とみられる。またネタニヤフ首相は2010年の中国訪問をドタキャンした経過があるため、再びキャンセルを繰り返すわけにはいかない。

中国はロシアとともに、これまでイラン問題、シリア問題ともにアメリカの提案に反対し、国連が何もできない状況を作り上げてきた。ネタニヤフ首相は中国で、こうした中東問題について話し合いをすることになっている。

なおこの間、パレスチナ自治政府のアッバス議長も訪中する。しかし、ちょうど入れ違いになり、両首脳が顔を合わせることはない。

<首相不在中の対処>

ネタニヤフ首相不在中は、連絡を密にとりながら、ヤアロン国防相が首相代理を務める。

しかし、イスラエル政府は、2010年5月、ネタニヤフ首相がカナダを訪問中に、トルコのマビ・マルマラ号の事件が発生。効果的に指示を出すことができなかったという経過がある。

当時の首相代理は、今回と同じヤアロン氏だった。当時、ヤアロン首相代理が緊急防衛閣議を開こうとしたが許可がおりず、さらには当時のバラク国防相とも連絡できず、効果的に対処できなかったのである。
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西岸地区で入植者とパレスチナ人が衝突、負傷者10人 2013.5.5

 2013-05-05
4日夜、西岸地区のビニヤミナで、ユダヤ人入植者らとパレスチナ人が衝突。乱闘で負傷者が10人出ている。

いきさつは、ユダヤ人入植者30人ほどが、パレスチナ人の投石に反対するデモを行っていたところ、100人近いパレスチナ人が出てきて石を投げたり、棒でなぐるなどして乱闘になった。

国境警備隊やイスラエル軍が来て両者を引き離したが、負傷者は10人。うち3人はユダヤ人で1人は重傷。

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