イスラム主義勢力の終わりなき殺戮 2013.9.30

 2013-09-30
<パキスタン:タリバン同士の争い>

先週日曜、パキスタンのペシャワールにあるキリスト教会で二つの自爆テロが発生し、85人が死亡したが、その後もペシャワールでは2件の爆弾テロ事件が発生している。

2回目の爆弾テロは27日(金)、政府関係者を乗せたバスが爆破され、17人が死亡。3回目になる昨日の爆弾テロは、混雑する市場にある警察署付近で発生し、少なくとも33人が死亡した。

犯行は、先の2回はパキスタン・タリバン。3回目も同じ組織の犯行との見方が強い。パキスタン・タリバンが急に、爆弾テロを繰り返すようになったのは、現在のパキスタンのシャリフ首相が、アフガニスタンのタリバンと和解しようとしているからであると分析されている。

複雑なところだが、同じタリバンでもパキスタンのタリバンと、アフガニスタンのタリバンは立場が違っており、対立しているということである。

アフガニスタンのタリバンは最近、若干、穏健ムードで、ドーハに事務所を出して、アメリカのケリー国務長官と会談したりして、和解を試みている。

ただし、この事務所、あたかもアフガニスタンを代表するかのような旗をあげ、アフガニスタンの正式なリーダーであるカルザイ大統領をさしおいて、アメリカと交渉したため、大きな問題となった。

しかし、パキスタンとしては、アフガニスタン・タリバンのこの穏健ムードにのって、これ以上、パキスタンにタリバンが流れ込んでテロを起こさないようにしたいというところだ。シャリフ首相は、先週、和解推進のため、アフガニスタン・タリバンの創始者の1人という大物を釈放している。

こうした動きに反発しているのがパキスタン・タリバンだ。この一派は、いっさい妥協せず、パキスタンを厳格なイスラム法に基づくイスラム主義国にしたいのである。だからキリスト教会を攻撃したのである。

なお、パキスタンは、基本的にイスラム国なので、過激派でないシャリフ首相もキリスト教徒の保護はしていない。

*オール・セインツ教会の犠牲者・その後

ペシャワールの病院は、まだ負傷者でいっぱいである。先週の教会での自爆テロは、50人の子どもたちが日曜学校で「よき羊飼い」という賛美をしている時だったという。子どもの死者は7人。7才で両親を失い、自分も大けがをした男の子がいる。

ある信者が小さな女の子に十字をきって祈ろうとしたところ(カトリックと思われる)「やめて。そんなことをしたら殺される。」と言っていたという。子どもたちの信仰、心のトラウマは計り知れない。

パキスタンでは、教会や、コミュニティ全部が放火されることもある。キリスト教徒が生きたまま焼き殺される事件も発生している。今後も政府の保護があるとは思えず、家から一歩も出られない人もいるという。

*大地震の救援活動も妨害か

その同じパキスタンでは、南西沿岸部ケッタで24日、M7.8の地震が発生。28日には、余震M6.8も発生し、死者は500人を上回ると推測されている。

被災地は、かなりの僻地で、非常に貧しいだけでなく無法地帯だった。パキスタン軍が救出にあたっているが、司令官の乗ったヘリがロケット弾攻撃されている。

まだ被災地に入ることも難しいという。救援物資も十分に届いていない。BBCによると、人々は素手でがれき(泥の家)の下敷きになった家族を掘り出そうとしているという。

日本でも報じられていると思うが、この地震で、パキスタン沖に小さな島が出現している。なお、パキスタンではこの現象は初めてではない。

<ナイジェリア:イスラム主義勢力が農業大学襲撃で50人死亡>

アフリカでは、イスラム主義勢力とそれを押さえようとするアフリカ連合軍が戦っている。これに対抗して、イスラム過激派らが、各地でテロを頻繁に行っているもようである。

ケニアのショッピングモールが襲撃された事件が記憶に新しいが、これは、ケニアがアフリカ連合軍に軍を派遣し、ソマリアでイスラム主義勢力と戦っているからである。犯行はソマリアのイスラム主義勢力だった。

ナイジェリアでは、昨日アフリカで活動しているイスラム主義過激派勢力ボコ・ハラムが、夜中に農業大学の寮を襲撃し、就寝中だった若い学生約50人を殺害した。

ボコ・ハラムは、パキスタン・タリバンと同様、現在のナイジェリア政府を追放し、ナイジェリアを厳格なイスラム法に基づくイスラム主義国にしたいのである。

ボコ・ハラムは、この目的の元、以前にも、小さな子どもたちの学校を襲撃している。

<石のひとりごと>

イスラム過激派のしていることは、まさに殺戮と破壊の繰り返し。そこに、愛、あわれみ、平和というものはいっさない。どこにそんなエネルギーがあるのかと思えるほどエンドレスに、悪の限りを尽くして破壊している。

まさにイスラムを利用しているサタンの働きのようである・・・・
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国連に向かうネタニヤフ首相 201.303.9

 2013-09-30
ネタニヤフ首相は、国連演説のため、今日からニューヨーク入りしている。演説を前に、現在、オバマ大統領、ケリー国務長官らと打ち合わせ中である。

ネタニヤフ首相は、ロウハニ大統領の国連での様子、国際社会の反応を見ながら、「イランは、羊の皮をかぶった狼だ。」と表現。国際社会は甘いことばとスマイルにだまされてはならないと警告している。

確かに、イランは、国連総会の直前に、軍事パレードを行い、イスラエルにまで届くミサイルを誇示。また本日は、新型ドローンを導入したと報じられている。決して羊ではなさそうである。

ネタニヤフ首相は、「核の平和利用だというイランの主張を受け入れ、たんに監視するだけに終わってはならない。完全に核開発自体を辞めさせなければならない。」と訴えている。

ネタニヤフ首相の国連演説は明日火曜日。

<イスラエルで逮捕されたイランのスパイ>

イスラエル側の作戦か。8日前に、ベングリオン空港でスパイ容疑で逮捕したイラン系ベルギー人マンソーリに関する情報が、ネタニヤフ首相が国連へ出発する当日、公開された。

調べによると、マンソーリはテルアビブのホテルからアメリカ大使館を監視し、その情報をイランに送っていた疑いがあるという。
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大量破壊兵器を許さない世界へ 2013.9.28

 2013-09-28
1.シリアの化学兵器:安保理が一致・対処へ

シリアの化学兵器問題について26日、国連安保理の常任理事国は、先にアメリカとロシアがジュネーブで一致していた「来年中旬までにシリアの化学兵器すべてを処分する」という案について採択を取り、全会一致で可決した。

*常任理事国-アメリカ、ロシア、フランス、イギリス、中国

一致した内容は、①2014年中旬までに、シリアの化学兵器を完全に破棄処分する、②もしシリアが約束を守らない場合は、国連憲章第7条に基づき、軍事介入を含む制裁を行う。

ただし、軍事介入の場合は、再度安保理の決議をとるということになっている。つまり、もし仮に軍事介入という事態になった場合、ロシアが拒否権を発動するのは間違いなく、そのときは再び行き詰まりになるということではある。

しかし、アメリカとロシアが、安保理で2年半ぶりにはじめて一致し、今後は国連という公の機関の枠組みの中でシリアの化学兵器を取り扱うことができるようになったことは、大きなブレークスルーだと評価されている。

国連安保理と平行して、オランダのハーグでは、OPCW(化学兵器禁止機構)がアメリカとロシアの合意事項を検討し、27日、正式に可決。これを受けて28日、安保理では非常任理事国の15カ国も採択を行い、全会一致で可決するに至った。

<今後の手順>

10月1日、OPCWの専門家がシリアに入り、化学兵器の破棄に関する調査を開始する。どのように化学兵器を破棄するかだが、方法は二つ。①焼却 ②中和 作業の進捗はOPCWが定期的アセスメント、報告する。

イギリスはこの作業のために300万ドルを拠出すると発表した。

なお、安保理は、シリアの問題を化学兵器だけに終わらせず、最終的に新しい政権への移行を促すため、11月中旬にもジュネーブで、シリアの和平会議を開催する方向で合意している。

<評価と課題>

今回、シリアの化学兵器を、戦争なしに、国連主導で破棄する流れとなった。国際社会は、無能ではないというメッセージを発信できたことは特筆に値する。核兵器で問題になっているイランや北朝鮮にも一定の示しになったと思われる。

しかし、ネタニヤフ首相が言うように、問題はこれからである。シリア国内の内戦はますます激しくなっている。反政府勢力の中で、勢力を伸ばしているイスラム超過激派でサラフィスト組織アル・ヌスラは、この6月から公にアルカイダを名乗って、活動を続けている。国連の作業を妨害する可能性が高い。

専門家の中には、シリアが、まもなくアフガニスタンのようにテロの輸出元になると懸念する者もいる。難民問題で苦しむトルコの外相は、「化学兵器の解決だけでは十分ではない。」と釘をさしている。

2.イランの核兵器問題:オバマ大統領とロハニ大統領が電話会談(35年ぶり)

化学兵器と並んで危険な大量破壊兵器が核兵器。その核兵器疑惑で世界から孤立しているのがイランである。今回国連デビューしたイランのロウハニ大統領は、3~6ヶ月以内にこの問題を終わらせたいとの穏健ムードを打ち出した。

ロウハニ大統領は国際社会からの経済制裁を受けて疲弊しきっているイラン経済を立て直したいのである。

<国際社会とイランの対話再会>

今回、大統領同士の会談はなかったが、外相レベルでの対話が再会された。国連総会の行われているニューヨークで、ケリー国務長官、イランのザリフ外相を含むP+1(安保理常任理事国+ドイツ)が直接会議を行った。

ザリフ外相は、アメリカで教育を受けており、流ちょうなアメリカ英語であるだけでなく、テレビで見るだけでも、にこにこととても愛想の良さそうな人物。

会議の中で、P+1は、①20%濃縮ウランの精製と貯蔵をやめること(核兵器直前の濃度)、②ファルドの地下核濃縮工場の閉鎖、などを要求したもよう。次回の会議は10月15日と決まった。

会議終了後、ケリー国務長官は、「まだまだイランは説明する義務があるが、会議は前向きだった。」と語った。

<ロウハニ大統領とオバマ大統領の電話会談>

今回、直接対談は実現しなかったが、ロウハニ大統領の帰国寸前に、オバマ大統領が電話をかけた。両国の大統領どうしが直接話をするのは、35年前ぶりだった。両国の関係改善のきざしかと注目されている。

<イスラエルの反応>

シリアの化学兵器、イランの核兵器、どちらもイスラエルにとっては生死に関わる大問題である。こうした国連での動きについてイスラエルはどう反応するのか、まだ明らかにはなっていない。

ネタニヤフ首相の国連演説は今回一番最後となっており、来週の予定。ネタニヤフ首相は、ニューヨークでオバマ大統領、ケリー国務長官と会談することになっている。
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ダマスカス門での暴動を取材して 2013.9.28

 2013-09-28
27日は、イスラエルで第二インティファーダ(2000-2005)勃発から13年の記念日だった。これを受けてハマスとイスラム聖戦が、イスラエルに対する第三インティファーダを始めるとの宣言を行った。自爆テロも辞さないという。

27日は金曜日でイスラムの礼拝日である。エルサレムでは、イスラエル治安部隊が、暴動を起こす可能性の高い50才以下のパレスチナ人男性が、旧市街の神殿の丘へ入ることを禁止した。

正午12時:ダマスカス門周辺では、相当数のパトカー、救急車、囚人護送車、国境警備隊や暴動処理の機動隊、騎馬上の兵士などいつもより相当に数が多く、かなりものものしかった。ずらりと並ぶ騎馬上の兵士は、まるでかつてのローマ兵のようだった。

イスラムの礼拝が終わると共に、暴動が始まった。大勢の記者とともに暴動の撮影に走ったが、直径20センチもあるような石が、直ぐ横に飛んできて、地面で割れた。

すると今度はイスラエル軍の手榴弾が飛んできて、大きな音と共に破裂した。手榴弾といっても、後で聞くと、威嚇用の音だけのものだったらしい。

イスラエル軍は、実弾の武器を使わず、棍棒をもった兵士、騎馬上の兵士らが馬を使って暴徒を蹴散らしている。といっても馬が実際に人間を蹴り上げることはない。馬が大きいので逃げざるを得ないのである。

状況は常に動いている。はっと気がつくと機動隊真ん前、パレスチナ人との間に立っていた。この状況の中では、確実にパレスチナ人が投げてくる石の方が危ない。・・があわてて逃げた先はイスラエル側。

そのうち、むこうで怒鳴り声がすると思ったら、パレスチナ人が逮捕されていた。いっせいにそこへ走る。このような動きのくりかえし。まるで大人の鬼ごっこのようだった。

午後3時すぎ、急に終了ムードになった。紛争は約3時間。緊張しながらあちこち走り、水を飲む暇もなかった。みると治安部隊の兵士たちも、ゆっくり水を飲みながら歩いている。多くの兵士が携帯で電話していた。近頃、兵士が2人死亡したので、家族に無事を知らせていたのかもしれない。

この後、路面電車で帰宅しようとすると、機動隊兵士たちもすでに電車で帰路についていた。重い防弾直帰を棍棒にさしてくつろいでいる。

7-8分もすると、もうオープン・マーケット、マハネイ・ヤフダに着いた。戦場から突然日常の世界へ。明日は安息日だ。

混雑するマーケットで普通になすびときうりを買ったが、私自身、ちょっと気が変になりそうだった。私はたった3時間、紛争の中にいただけである。戦場と自宅を1週間単位で往復するイスラエル兵たちの神経を思わざるを得なかった。

<神殿の丘のとりあい>

この暴動を見ていたパレスチナ人の男性は、「一般のパレスチナ人は通常は静かにしている。しかし先日、イスラエル軍がアルアクサ(神殿の丘のこと)でパレスチナ人を逮捕した。こんな事態になると、もう押さえられない。

ユダヤ人は今アルアクサを分割しようとしている。ユダヤ人はじわじわとアルアクサを取り上げようとしているのだ。第三インティファーダは起こると思う」と言った。

この男性に限らず、パレスチナ人は口をそろえて、「イスラエルはユダヤ人をアルアクサに入れるのに、アラブ人には制限する。こんなことは許されない。」という。

しかし、実際には、ユダヤ人が神殿の丘に自由に入れないのであって、東エルサレムのパレスチナ人は通常は自由に神殿の丘に入っているのである。

金曜日と、ラマダンなど特別な例祭の時は、東エルサレムだけでなく、西岸地区のパレスチナ人も神殿の丘に入っている。基本的にパレスチナ人の入場が制限されるのは、暴動が懸念されるときだけである。

また一昨日、パレスチナ人が神殿の丘で逮捕されたのは、治安部隊に石を投げるなどしたからである。この日はユダヤ人も神殿の丘への入場を許されなかった。

どこかでなにかの誤解が発生しているのか・・両者の憎しみは和平交渉では解決できそうもないようである。
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イラン新大統領・国連デビュー 2013.9.26

 2013-09-26
<注目はシリアからイランへ>

シリアの化学兵器問題は、アサド政権が期限内に、化学兵器のリストを提出。昨日からは、国連の化学兵器査察隊が、シリア入りし、順調なすべり出しとなっている。このため、国連総会での注目は、イランの新しいロウハニ大統領となった。

<ロウハニ大統領演説>

25日に国連演説で、国際社会へデビューしたロウハニ大統領は、核開発問題について、改めて平和利用であることを強調。早期にこの問題における解決をめざしたいとの意向を語った。

具体的には3~6ヶ月以内に外向的解決をめざすという期限まで切っている。前のアフマディネジャド大統領と違って、過激な発言はなく、途中で退席する代表もまったくなかった。

しかし、ロウハニ大統領は、代表昼食会には欠席し、オバマ大統領との直接対面は避けた形となった。後に、「アメリカとイランの関係は5年以上とぎれたままだ。直接の会談までには準備と時間がかかる。」と語った。

大統領どうしは合わないが、26日、イランのザリフ外相とケリー国務長官が会談することになっている。アメリカの他、フランス、イギリス、ロシア、中国、ドイツ代表にも会うことになっており、イランが国際社会の孤立から脱出を試みているのは確かなようである。

<ネタニヤフ首相:”イランは偽善者”>

ロウハニ大統領の国連演説を受けて、ネタニヤフ首相は、即座に「イランは、シリアへ大規模に軍隊を派遣して虐殺しながら人権について語っている。」などと、イランは偽善者だとするコメントを出した。

また、「きれい事をならべて、時間稼ぎをしている。」とイランに対する不信をあらわにしている。

ネタニヤフ首相の国連演説は来週の予定。ニューヨークではオバマ大統領とも会談することになっている。ネタニヤフ首相がアメリカや国際社会に訴えていることは、イランがウランの濃縮を完全に停止することなどを含む完全な核開発停止である。

しかし、ロウハニ大統領が、前のアフマディネジャド大統領より穏健な態度であること、またIAEAがイスラエルの核保有には目をつぶったことなどから、国際社会がイランの核開発への制裁政策を緩和するのではないかと懸念する記事が、イスラエルでは出回っている。
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オバマ大統領演説:中東政策骨子 2013.9.26

 2013-09-26
国連総会ではオバマ大統領も演説を終えた。

オバマ大統領は、国連が結成されたのは、第二次世界大戦中のユダヤ人大虐殺のようなことが、二度と起こらないようにするためだったと述べ、シリアで、1000人以上がガスで虐殺されたことを、国際社会は放置してはならないと語った。

また中東政策について、イスラエルの治安を守ることがアメリカや世界の治安を守るために重要であると語った。その上で、「イランの核開発がイスラエルの存在を脅かしている。一方で、イスラエルが存在し続けるためには、パレスチナ国家の設立が欠かせない要素だ。」と語った。

つまり、オバマ政権は、①イランの核問題②パレスチナ国家設立、の二項目を、中東政策の柱にしているということである。

「もちろん、この二つだけが中東問題のすべてではない。」とオバマ氏。しかし、これらを解決することが中東問題に大きく影響するととの考えを明らかにした。イスラエルは、今後もオバマ政権が、パレスチナ問題解決へ向けて、圧力をかけてくるものと構えているようである。
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もめる神殿の丘 2013.9.26

 2013-09-26
イスラエルとパレスチナの和平交渉をごり押しするアメリカだが、エルサレムの神殿の丘ではもめごとが続いている。

今年は仮庵の祭り中、警察や警備隊が厳重にガードする中、大勢のユダヤ人が、なんとか神殿の丘へ入って祈ることができていた。

しかし、25日(水)、治安部隊はパレスチナ人の若者らが神殿の丘で暴動を起こすとの情報を受けて、部隊を大規模に神殿の丘内部へ投入。この日も、一部のユダヤ人が神殿の丘へ入っていたが、滞在時間はわずか2分。約1時間後、それも停止された。

やがてパレスチナ人の若者たちが、イスラエルの警備隊にむかって石を投げ、催涙弾を放ってきた。石といっても大きなごつごつの岩石で当たると大けが、または死亡するような石である。イスラエルの治安部隊は、暴徒を追ってアルアクサモスクへ乗り込み、11人を逮捕した。

その数時間後には、ユダヤ人一家が、こりずに子どもをつれて神殿の丘へ上がり、3人が治安部隊に逮捕された。これを受けて、26日(木)はユダヤ人は、神殿の丘へは完全に立ち入り禁止となった。

最近、神殿の丘でのこのようなもめごとが増加している。

<神殿の丘・完全分離へのよびかけ!?>

昨年の仮庵の時も同様のもめごとが発生している。この時ユダヤ人側の「神殿の丘」組織(神殿再建をめざす組織)は、ヘブロンのマクペラの洞窟がユダヤ人側とパレスチナ人側に完全に2分割されているのと同様に、神殿の丘も、完全二分割にするよう、警察に呼びかけている。

神殿の丘特別警備隊も、もめごとに対処しきれないため、神殿の丘内部にユダヤ人用の場所を確保するという、マルカ・アビブ裁判長の提案を実行に移すようにとの意見書を提出している。

その後、その件は頓挫したままだが、今後、神殿の丘がユダヤ人とパレスチナ人で分け合う形になるのか!?注目されるところである。
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今年もクリスチャンのエルサレム・パレード 2013.9.26

 2013-09-26
今年もICEJ(国際クリスチャンエンバシー)の開催する仮庵の祭りカンファレンスが開催された。今年の参加者は3200人と、一時8000人を記録した2008年からするとかなり少なくなっていた。

クリスチャンからのイスラエル支持をアピールするパレードも例年より小さめとなったが、沿道に集まったユダヤ人たちの心を温めるイベントとなった。

中国、韓国、台湾、タイ、マレーシアからも代表団が国旗をたててパレードする中、今年も日本からの参加はなし。来年は、日本人兄弟姉妹もぜひ来られたし!
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憎悪ふつふつ再燃か・パレスチナ問題 2013.9.24

 2013-09-24
8月にイスラエルとパレスチナの間で、水面下の和平交渉が進められているが、”地上”では両者の関係は、悪化傾向にあると懸念されている。

*余談になるが、和平交渉にあたっているツィッピー・リブニ氏が、ネタニヤフ首相と一枚岩になっておらず、勝手な話をすすめているという情報が時々出ている。

<イスラエル側から>

8月26日、テロリスト捕縛のため、ラマラ近郊のパレスチナ人の町、カランディアに入ったイスラエル軍とパレスチナ人が衝突し、パレスチナ人3人が死亡。少なくとも15人が負傷した。

9月17日、テロ容疑者を逮捕しようとしてジェニンに入ったイスラエル軍と、それに抵抗して暴動をおこしたパレスチナ人が衝突。暴動を扇動していたパレスチナ人1人(20才)が死亡した。

最近、パレスチナ人の建物などに、悪質な落書きをする「値札」行為が報告されていた。

<パレスチナ側から>

1.イスラエル兵トメル・ハザンさん(20)殺害:ベイトアミン


19日夜、イスラエル兵のトメル・ハザンさんが、テルアビブ近郊の町でかつてともに働いていたパレスチナ人ニダル・アマールと西岸地区カルキリヤ近く、ニダルの村に一緒に行ったところ、そこで殺害され、遺体は井戸になげこまれた。トメルさんは武装していなかった。

ニダルは、殺害の動機について、トメルさんの遺体を使って、イスラエルの刑務所にいる兄を救出することだったと言っている。

これにいて、ニダルの父親は、息子の犯行を強く非難し、「もし銃をくれるなら、息子をただちに殺す。丸腰の人をここにつれてきて殺した息子はヒーローなどではない。」と語っている。

2.イスラエル兵ガル・コビさん(20)射殺:ヘブロン

上記事件発生から2日後、ヘブロンはちょうど仮庵の祭り期間中で、ユダヤ人が大勢マクペラの洞窟(アブラハムとサラ、イサクとレアの墓があるとされる廟)を訪問していた。

そのマクペラの洞窟付近で、22日夕方6時半ごろ、イスラエル軍に対して石や火焔瓶を投げる暴動が発生。大勢の訪問者らは直ちに誘導避難となった。

この時である。警備にあたっていたイスラエル兵ガル・コビさん(20)が、首を一発撃たれて重傷となった。すぐ病院に搬送されたがまもなく死亡した。

犯人は、遠くからねらい打ちする射撃手であったとみられる。イスラエル軍はヘブロンを閉鎖して犯人逮捕にあたり、パレスチナ人2人を逮捕している。

なお、ヘブロンでは、テロには屈しないとして、事件後も、なんらかわらず、同様の仮庵の行事が続けられている。

<イスラエル政府の対応:和平交渉は保留にすべき!?>

上記2件のテロ事件をうけて、右派でユダヤの家党・ナフタリ・ベネット党首は、ネタニヤフ首相が、凶悪なパレスチナ人テロリストの釈放をし続けていることについて、厳しく非難した。囚人釈放はやめて、和平交渉は保留にすべきだと言っている。

ネタニヤフ首相は、パレスチナ側との和平交渉を再開する条件として、104人のパレスチナ人テロリストを釈放うすることに合意している。すでに8月に26人を釈放。10月末にも数十人の釈放が予定されている。

ネタニヤフ首相は、ベネット党首ら右派をおさえるため、事件への対抗処置として、「マクペラ・ハウス」へのユダヤ人入植者の入居を許可すると発表した。

*ヘブロンとマクペラ・ハウスとは?

ヘブロンでは、ユダヤ人虐殺事件、また逆にユダヤ人によるパレスチナ人虐殺という悲しい歴史がある。そのため、ヘブロンは一つの町でありながら、イスラエル管理地域、パレスチナ管理地域、またその中間に分けられている。

いわば、父アブラハムの墓の前で、ヤコブとエサウが血みどろのけんかを続けているというわけである。(リバイバル・ジャパン記事参照)

マクペラ・ハウスは、マクペラの洞窟の近くにある建物で、入植者たちは、アラブ人から購入したと主張している。しかし、建物がパレスチナ側にあるため、イスラエル政府は、入植者たちの入居を許可しなかったのである。

ここ数年来、マクペラ・ハウスに強引に入居しようとする入植者とそれを無理矢理ひきずり出すイスラエル軍とといった対立が続いてきた。そのマクペラハウスへの入居を、今回、許可したということである。

ネタニヤフ首相は「ユダヤ人を追い出そうとしたら、逆に住み着く。」と言うことを示す、と語っているが、これが新たな暴力を生み出さなければよいがと思う。


<第三インティファーダへの呼びかけ 9月27日(金)>

ハマスによると、27日(金)、第二インティファーダ(パレスチナ人蜂起・自爆テロを含む対イスラエル闘争13周年を記念して、第三インティファーダへの呼びかけが行われているという。

しかしながら、一般大衆のパレスチナ人はこうした対立に辟易しており、よびかけに応じるかどうかは読みにくいところである・・。
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勇気あるクリスチャン・アラブの人々 2013.9.24

 2013-09-24
上記のようなイスラエルとアラブ人の対立が続く中、イスラエルに住むアラブ人は複雑である。本音を言えば、イスラエルで平和に暮らす方がいいと考えているアラブ人は少なくない。

しかし、その本音を言えば、身に危険が及ぶため、皆黙っているのである。しかし、この現状を打開しなければならないとして立ち上がったアラブ人もいる。まだ一部だが、イスラエル国籍のアラブ人クリスチャンたちである。

23日、イスラエル国籍のアラブ人クリスチャンたちが、「アラブ人全員が反イスラエルではない。」と訴えるシンポジウムを行った。

シンポジウムに並んだのは、ナザレ在住のギリシャ正教司祭、アルメニア人で、アラブ人クリスチャンの兵役をすすめる担当官など。

最近アラブ人クリスチャンの若者たちが、イスラエル軍への従軍を希望するようになっており、実際に兵役につく若者が増えているという。

<明確な福音を語るギリシャ正教神父>

ギリシャ正教のガブリエル・ナダフ神父らは、キリストの教えがユダヤの教えなしにはありえないこと。そこに明確な継続性があると語った。

この原理の上に、福音があるとして、神父は、40人ぐらいのユダヤ人とみられる記者たちを前に、ヘブル語で、イエスの十字架の死による罪の赦しと復活まで、はっきりと明確に、福音を語った。

神父らは、アラブ人クリスチャンたちは昔から聖地に住んでいたのであり、イスラエルとは関係が深い。イスラム勢力が台頭している今、イスラエルはクリスチャンにとっても守るべき聖地。だからイスラエル軍に従軍してユダヤ人と共に、この地を守るのは当然だと語った。

特記すべきことは、彼らが「イスラエルはユダヤ人の国であるべきだ」と明言したことである。自分たちは、ユダヤ人が支配するイスラエルの一員として住むことを願っていると全員一致で語った。

中東諸国をみれば明らかだが、ユダヤ人の支配するイスラエルでのみ、クリスチャンも平和に生きているからだと語った。なお、このような思想を推進しているためナダフ神父の身辺は非常に危険になっているという。

*パキスタンでは22日日曜日、礼拝中のキリスト教会で2つの自爆テロがあり、81人が死亡している。
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祭司の祈り:嘆きの壁 2013.9.26

 2013-09-24
嘆きの壁では、22日朝、年に二回の祭司の祈り(ブリカット・コハニーム)が行われた。これは祭司の末裔とされるコハニム(コーヘン家やカッツ家などの男性たち)が、民数記6:23-27に基づき、イスラエル全体の祝福の祈りを捧げるというもの。

祝福を受けられるということで、嘆きの壁広場は、再び立つ場所もないほど人で埋めつくされた。嘆きの壁男性セクションに近いところに立っていたが、ふと気がつくと、後ろに祝福をうけたい女性たちがぎっしりで出られなくなった。

結局朝7時半から11時近くまで3時間、スファラディとアシュケナジーのチーフラビがそれぞれ祈りをささげ終わるまで立ち続けるはめになった。

祈りの内容は、イスラエルの祝福がろうろうと、ややメロディのついたお経のごとくに祈られた。民も時々「アーメン」と言っていた。

*重病のラビ・オバディア・ヨセフ

今回は特に、息子に代を譲ってから病床についているラビ・オバディア・ヨセフの回復への祈りから、イスラエル中の病人を覚える祈りも捧げられた。

ラヒ・オバディア・ヨセフは元チーフラビで元シャス党の霊的指導者。現在、腎不全で透析・心臓ペースメーカー装着。意識なく、呼吸器にもつながれている。

先週の悔い改めのスリホットは夜だったので、大晦日の神社のようだったが、祭司が祝福するこの日は、ちょうどお正月の神社のにぎわい、いや混み合いにそっくりだった。

そういうわけで、今、エルサレムではどこへ行っても満員。道路も渋滞しまくりである。この時期、海外から多くのユダヤ人、クリスチャンがイスラエルを訪問中だが、逆に多くのイスラエル人は海外旅行を楽しんでいる。
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初めの雨!2013.9.22

 2013-09-22
仮庵を祝うエルサレムでは、21日午後7時ごろ、今年初めての雨が降った。30分ほどだったが、しとしとと、けっこうしっかり降っていた。

仮庵の祭りは収穫祭である。ということは、新しい農耕サイクのはじまりということでもある。したがって、長い乾期の後のこの時期に、初めて降る雨のことを「初めの雨」という。

初めの雨は、穀物の種が土に定着しやすくする。この後、春までは、時々雨が降り、冬にかけては雨期となって穀物が育つのである。

これに対し、後の雨は2,3月ごろに降る大雨を指す。これは春の収穫まぎわに大雨を降らせて、穀物をさらに豊かにしてくれる雨である。(エレミヤ5:24、ヤコブ5:7)

神学的には、一般に、初めの雨は、最初に聖霊が下ったペンテコステを現し、後の雨は、主の再臨の前の大リバイバルを指すと言われている。(ホセア6:3、ヨエル2:23、ゼカリヤ10:1)
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イスラエルの核兵器非難決議、すれすれ回避 2013.9.22

 2013-09-22
現在、国連では様々な会議が進行中だ。一つはIAEA加盟国196カ国の会議。アラブ諸国がイスラエルも核拡散条約(NPT)に加盟するべきとの議題を提出。審議が行われた。

イスラエルは、核を持っているとも持っていないとも明確にはしていないが、持っているのはほぼ確実と考えられている。保持する核弾頭は80発とも言われる。

イスラエルは核拡散条約に加盟していない上、IAEAの査察も一部を除いては逃れるしくみになっている。こうした状況に対し、非難決議を出して、イスラエルにもNPTへの加入を義務づけようとしていたのである。

しかし審議の結果、反対51 賛成43 棄権32とぎりぎりで非難決議を逃れた。

イスラエルは、核の保持からどのぐらいあるのかまで、すべてを謎にしている。それで中東諸国がイスラエル攻撃に慎重となり、なんとか平和が保たれているのである。

核拡散条約に加盟したら、これまでのように謎にしておくことができなり、場合によっては非核化をせまられる可能性がある。これは逆に危険。

イスラエルは核兵器OK,イランは核兵器NOというところに、なんとなく不公平感は残るが、”平和維持のため”に、イスラエルを非核化させてはならないということである。
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シリアが化学兵器リスト提出 2013.9.22

 2013-09-22
先週、シリアの化学兵器に関してアメリカとロシアが合意した項目によると、シリアが化学兵器のリストを提出する期限は1週間。その期限が今日、21日に期限を迎えた。

シリアは21日朝、OPCW(化学兵器禁止機構)に対し、1000トンはあるとみられる化学兵器のリストを提出。OPCWもこれを確認した。現在、内容の検証がなされているが、すべて申告したとはいえないとの情報がある。

OPCWは、41カ国代表からなる委員会で、シリアの出したリストを検証するのだが、22日に予定されていた委員会は、突然延期となった。いつ再開かはまだ発表されていない。

<責任たらいまわし!?>

シリア問題を追いかけていると、最終的な責任を負うのはだれかという責任問題がたらいまわしになっている感がある。最初は、超大国アメリカのオバマ大統領1人の肩に責任がかかっていた。しかし、オバマ氏はぎりぎりになって、最終決断を議会の判断にゆだねると言った。

イギリスは、アメリカより先に決断を議会に回した結果、この問題から逃がれた。ヨーロッパは、シリアにはいった査察団の結果しだいということで責任を査察隊の結果発表に回した。

今、大きく責任を負っているのが、ロシアである。ロシアは、化学兵器の申告という案を出して、アメリカのシリア攻撃を回避させた。

つまり、ロシアが責任をもってシリアに化学兵器を提出させると言ったようなもので、いわばロシアが、シリアの保証人になったということである。今やシリアが、正直なリストを出すかどうかは、ロシアの威厳にも関わる問題となっている。

したがって、今最終的な責任は、正直なリストかどうかの結果を出すOPCWということであろう。委員会が延期になっているが、結果をどう発表するのか、これは決して簡単な問題ではない。

<今後は?>

もしシリアが完全なリストを出さない場合、アメリカは、攻撃の可能性を残している。ただし、アメリカは、攻撃する前に、現在開催中の国連安保理でのバックアップを強く求めるだろう。

つまり、OPCWの結果が出た次には、国連安保理がシリアに対し、どういう決議案を出すのか、が焦点になってくる。

しかし、ロシアはあくまでもシリア攻撃には反対することを明言している。アメリカが主張する攻撃には拒否権を発動することは避けられず、再びどうどうめぐりになるかもしれない。今後どう動くのかは専門家にもわかっていない・・・。

<”性的聖戦”が行われているシリア>

国際社会が上記のような混乱に陥っている間も、シリア国内は、相当な暗黒となっている。一昨日のトルコとシリア国境付近の戦闘は反政府勢力どうしの戦闘だった。

戦っていた自由シリア軍とアルカイダは今日になって停戦を宣言したものの、シリア問題の複雑さをあらためて露呈することになった。

さらにシリアに”性的聖戦”と称して、反政府武装勢力の戦闘員を対象に性的サービスに行くチュニジアの女性たちがいるとチュニジア政府筋が発表した。

この女性たちがすすんでか、無理矢理かなどの詳細は不明だが、行けば、100人近い男性と関係を持ち、妊娠して帰ってくるという。アルカイダを含む極端な聖戦主義者サラフィストの間では「性的聖戦」ということが、宗教的に正当化されているということである。

そのアルカイダだが、21日にはケニアのショッピングセンターで乱射事件を起こし、39人が死亡した。この恐ろしいサラフィストの勢力が勢力を伸ばしてこないよう霊的な戦いが必要になってきているようである。
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来週正念場:シリア危機 2013.9.20

 2013-09-20
戦争か、停戦か。シリア問題は来週大きな分岐点を迎える。

<来週・アサド政権の化学兵器リスト期限>

一つは、アサド政権が、化学兵器のリストを提出するかどうか。これについては、ロシアの副首相が、数日前からダマスカス入りして、準備を進めているところ。

プーチン大統領は、「アサド政権が、正直に全部申告するかどうか、100%確実ということはできない。しかし、これまでの経過をみると、全部申告すると思う。」と言っている。

<来週・国連総会+安全保障理事会>

次に、定例の国連総会が始まるのも来週である。国連総会では、国連安保理も平行して開催される。シリア問題について、ロシア、中国も同意する武力行使も含む厳しい決議案が出ると予想されている。(このためにケリー国務長官が根回しのため、奔走していたのである)

ケリー国務長官は、「来週、最初のテストが来る。我々がどう決断するのか、世界中が見ている。」と、来週が正念場であるとの覚悟を語った。

繰り返すが、シリア問題がどうころぶかは、イラン、北朝鮮の核兵器問題にも関わる問題なので、シリアだけの問題に終わらないということをケリー国務長官は言っているのである。

しかし、アメリカとロシアが最終的に希望するのは、武力による解決ではない。アサド大統領がすみやかに化学兵器の申告を行い、破棄破壊への道を歩み始めること。また頓挫したままのシリア・ジュネーブ国際会議を再開し、内戦そのものを停戦へと向かわせることである。

<シリア自ら停戦に向かう可能性も!?>

19日、シリアの副首相が、シリア政府の見解として、「アサド政権側も、反政府勢力も、どちらの側にも、相手を倒して新政権を立ち上げる力がない。完全に行き詰まり状態だ。」と語り、もし、国際社会がジュネーブで国際会議を開催するなら、アサド政権は、停戦を呼びかける可能性を示唆した。

またイランのロウハニ大統領が、ワシントンポストの記事において、「我々は協力してシリア問題に対処しなければならない。イランは、アサド政権と反政府勢力の和平推進に貢献する用意がある」と発言し、注目されている。

<反政府勢力は、停戦など頭にない??>

反政府勢力は、アサド政権に相当怒りを燃やしている。そこへアルカイダなどスンニ派イスラムの過激派グループが入りこんでいる。今やシーア派のアサド政権+イランに対するスンニ派の対決という構図にまで発展している。こうなると両者が和解することは、ほぼありえない状況となる。

昨日、シーア派でアサド大統領の一派、アラウィー派の人々が乗ったバスが、ホムス付近にしかけられた爆弾で爆破され、少なくとも14人が死亡した。戦闘上の要所ホムスが再び反政府勢力に押さえられたとの情報がある。

また昨日、トルコ国境の町でも反政府勢力とシリア軍が激しい戦闘状態となった。シリア国内の実際の現状をみれば、停戦はそう簡単には実現しそうにもない。

しかし、このまま停戦になり、化学兵器が処分されれば、何よりの解決となろう。来週、主が奇跡を起こしてくださり、停戦へとむかい、シリアの人々にも希望が与えられるような展開になることを願う。
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国連総会・イスラエルの焦点はイランの核問題 2013.9.20

 2013-09-20
国連総会で、イスラエルにとっての最大の関心事はイランの核兵器開発問題である。昨年、ネタニヤフ首相が図で説明した赤線(核開発の容認の限界)を、イランはとうに超えている。

来週、ネタニヤフ首相は、国連総会出席のためにニューヨークを訪問するにあたり、オバマ大統領と会談することになっている。議題は無論、イランの核兵器問題である。なお、オバマ大統領は、イランのロウハニ師と会談する可能性もある。

<ネタニヤフ首相のイランへの要求4項目>

1.イランの核開発の停止 2.ウランの濃縮を停止し、現存するウランをすべて排除する 3.コムの核濃縮施設の閉鎖 4.プルトニウムの精製停止(アラクの濃縮工場停止)
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エジプト軍:ムスリム同胞団弾圧中 2013.9.20

 2013-09-20
シリア問題で世界が忙しくしている間、エジプトでは、エジプト軍がムスリム同胞団を次々に押さえ込んでいる。昨日はカイロ近郊で、同胞団の町ケルダサに軍が突入し、激しい銃撃戦となった。

警察官11人が死亡。少なくとも55人のムスリム同胞団メンバーが逮捕された。
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仮庵の祭り・前日準備 2013.9.19

 2013-09-19
9月18日、仮庵の祭りが始まった。18日、エルサレムのオープンマーケット、マハネイ・ヤフダは祭りの準備で大忙しだった。

仮庵といえば、レビ記23:40で命じられた4種の”神器”、美しい木の実(エトログ-レモンの大きいような柑橘類)、なつめやしの葉(ルラブ-葉とはいえ、せんすのように閉じて棒状になっている)、茂り合った木の大枝、川縁の柳。

これらは、日本のお正月でいえば、しめ飾りのような、この時期、”一家に一つ”的な必需グッズである。この他、仮庵の中を飾るカラフルな飾りも店に並んでいる。

これらの販売のため、マハネイ・ヤフダでは、巨大なテントの特設会場が設置されていた。これら4種のもの、特にエトログは、色や大きさなどぴんきりで、高いものは目が飛び出るほと、どこまでも高くなる。しかし、一般人が買い求めるものは、全部セットでだいたい60シェケル(2000円程度)。

しかし、最終日になると、もう売ってしまわなければならないと、廉価が始まり、最終的にはセットで30シェケルにまで下がった。夕方4時近くになると、「もってけどろぼう」的な、たたき売り状態になっていた。

<子どもも大人もカオス状態でも平気>

夕方近くには意外に超正統派の人々がやってきて、買い物をしていた。この時間なら、よいものが安く買えるからであろう。またこの時間、目立ったのは10才以下ぐらいの正統派ユダヤ人子どもたち。大人にまじって大声で売っていた。大人の手伝いをしているのか、雇われているのか、実にたくましい。

正統派の白ひげの豊かなおじいさんが「おい、子ども。これはいくらだ?」と普通に商談していた。その横で、テントの取り下ろし作業は始まっている。日没までに商売の人たちも家に帰らなければならない。お客への配慮など全くないのがイスラエルだ。

たたき売りの声、子どもの声、テントのとりおろし作業、まだ商売している人、それをとりかこむ人々、そこら中にちらばる空き箱やゴミ、大勢の人がまったくなんのオーダーもなくあちこちしている様子は、これぞ「カオス」状態だった。その喧噪の中でも、超正統派たちは沈着冷静に、商品に傷がないかをじっくり確かめながら買い物をしていた。

この後日没になると、あちこちの家の庭や、ベランダに作られた仮庵にあかりがともり、中で食事する声、大声で歌っている家など、ほのぼのした光景となっていた。

<仮庵の意味>

つい5日前のヨム・キプールには嘆きの壁で泣いていたユダヤ人だが、仮庵では「まったき喜び」でなければならない1週間となる。人々は仮庵の中に家族、友人を招いて食事する。そこで寝泊まりする人もいる。これから毎日、仮庵の中で、賛美の歌が捧げられる。

屋根はすけて星が見えるようにし、テントの一面はあけておくことになっている。昔、イスラエル人がそまつなテントだけで、荒野をさまよっていた間、自己防衛できない彼らを、神が守ってくださったことを覚える。

テントが結婚式のフッパにも見えることから、主とイスラエル民族の、親密な関係を意味するとも言われる。仮庵では、何よりも、天地創造の神が共におられることを喜ぶのである。

<仮庵の預言的意味>

ユダヤ人たちは、仮庵の時に、今は神殿がないが、メシアが来て立て直す時が来るということに思いをはせるという。

新約聖書によれば、仮庵は、救われて主を心に迎え入れた時に、その人自身が神殿になると教える。またイエスが再臨されて実現する千年王国、そしてその後に来る新しいエルサレムを現しているとも考えられている。(黙示録21:1-4)つまり、クリスチャンにとってもこれ以上の喜びはない時となる。

エルサレムでは今年も国際クリスチャン・エンバシー(ICFJ)が、仮庵のフェスティバルを20日から始める。世界万国からくる5000人が集まってくる。(ゼカリヤ14:16)カラフルな万国旗を掲げてのエルサレム・パレードは24日。

*ICEJは、ユダヤ人の移住を中心に、最も古くからイスラエルを支援してきたクリスチャン団体。世界70カ国に支部があり、現在、世界最大のクリスチャン・シオニストの団体である。イスラエル政府に対し、政治的影響力もある。集会には、事情が許す限り、歴代首相や、エルサレム市長もあいさつに来ている。

<ネタニヤフ首相の第4回聖書研究会>

ベングリオン初代首相から始まった首相官邸での聖書勉強会。途中でとぎれていたのをネタニヤフ首相が昨年から再開。ラビや神学者を首相官邸に招いて、数ヶ月おきに勉強会を行っている。

仮庵の前日17日には、第4回となる聖書勉強会が行われた。この日の学びは申命記33,34章。ネタニヤフ首相、サラ夫人とチーフラビが共に、農耕暦1年の始まりとなる仮庵の学びとお祝いを行った。

*この勉強会に、メシアニック・ジューは含まれていないので旧約聖書のみの学びであることに注意。
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シリアの化学兵器その後 2013.9.19

 2013-09-19
<ケリー国務長官とネタニヤフ首相>

先週末、ジュネーブでケリー国務長官とロシアのラブロフ外相が、シリアの化学兵器をどのように処分するかの具体案を出した件。それによると、シリアは来週中旬までには化学兵器の完全リストを提出することになっている。

ケリー国務長官は、ジュネーブでの会議終了後の15日、エルサレムへ直行。同盟国で、この件で大きな影響を受けるとみれるイスラエルのネタニヤフ首相に、ロシアとの取り決めを報告した。

ネタニヤフ首相は、計画には賛同したものの、「大事なのは結果だ。」と釘をさした。ついでにパレスチナ問題に関する打ち合わせもして、ケリー国務長官は、その日のうちにパリへと向かった。

<化学兵器問題・国連へ>

パリで、ケリー国務長官は、フランスのホーランデ大統領、イギリスのハーグ外相と会談。3国は、次の段階として国連安保理での厳しい決議案に持ち込むことで合意した。ケリー氏によれば、ロシアも合意しているという。

時を同じくして、シリアに入った国連の化学兵器査察隊が正式に調査結果を事務総長に提出。バン・キ・ムーン事務総長は、「シリアでの殺戮は、地対地ミサイルに仕掛けられたサリンによるものだったと公式な発表を行った。

今後、アサド政権が1週間以内に、正直にリストを出すのか、国連安保理はどういう決議をだすのか、注目されている。

<ロシアのシリアへの働きかけ>

ジュネーブでの米ロの会談後、ロシアの副外務相がシリアを訪問。アサド大統領に圧力をかけたもよう。アサド大統領はアメリカとロシアの合意事項を受け入れると語っている。

しかし、8月21日のサリンによる殺戮は反政府勢力によるものと主張し、犯行は認めなかった。逆に、それを裏付ける物的証拠をロシアに提出したと報じられている。

<アメリカは10億ドルを出せ:アサド大統領>

アサド大統領は18日、米国メディアFOXテレビのインタビューに答えて、「化学兵器のリストは提出する。しかし、それらを全部処分するのに1年はかかる。また少なくとも10億ドルはかかる。化学兵器が破壊できるかどうかは、アメリカがこの10億ドルを出すかどうかだ。」と語った。

<石のひとりごと>

シリア危機が始まったのはちょうど秋の例祭の直前。もしあのまま戦争になっていたら、実際にはそまつな仮庵ではなく、ガスマスクをつけて、防弾シェルターに出入りする毎日だったかもしれない・・・。
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化学兵器破棄プラン発表 2013.9.15

 2013-09-15
シリアの化学兵器処理について、予定を延長してジュネーブでの会議を続けてきたアメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相。14日午後、今後のアウトラインを共同で発表した。

両者は、まずこの問題は武力では解決しないという認識で一致。また、化学兵器処理問題を入り口として、内戦の解決へも視点をひろげていくことで合意したと発表した。

●化学兵器処理に関する今後の手順は以下の通り。(実際は6項目をまとめたもの)

1.シリアのアサド政権は化学兵器の種類、量、場所などのリストを提出する。期限は1週間以内。(来週中旬めど)

2.そのリストに基づいて国連の査察団が入る。期限は11月まで。

3.2014年中旬までに、すべての化学兵器を破棄する。(シリア国外に出して破棄する事も含む)

もし、シリアが、今後1週間以内にリストを提出しないなど、ロシアとアメリカの上記要請に従わない場合、第7国連憲章により、国連安保理で武力を含めた対処を講じることになる。・・・が、これについては、ロシアは、あくまでも軍事攻撃には反対する姿勢をくずしてはいない。

<シリアの反政府勢力は受け入れず>

シリア難民や反政府勢力はひたすらアサド政権の崩壊を願っている。今回アメリカの攻撃が先送りになったことは、シリア人にとっては落胆のできごとだった。

シリアの反政府勢力・自由シリア軍の代表は、ロシアとアメリカの上記合意事項について、アサド政権の時間かせぎにすぎないとして、これを受け入れず、今後も戦闘を続けていくと発表した。つまり協力しないということ。

ダマスカスにいるBBC特派員は、アメリカの攻撃が先送りになった時から、シリア国内での戦闘が激しくなっていると伝えている。

こうした条件下で、50個所近くに分散されている化学兵器を、無事確保することが、実現可能なのか。アサド政権が、化学兵器のリストを提出する期限が1週間以内というのもかなり厳しい制限である。

これについてケリー国務長官は、「アサド政権は、化学兵器を反政府勢力が届かない場所に確保しているはず。いくら内戦中でもそれらを確保することは、いわれているほど難しいことではない。」との見解を語った。

<国連の化学兵器査察隊の結果>

ところで・・・という感じだが、8月末にシリアの化学兵器が使われたとみられる地域でサンプルと持ち帰った査察隊が、調査結果を整えたとの情報がある。「シリアは間違いなく化学兵器を使った。」という事で、すでにわかりきったことだった。

なお、査察隊結果では、犯行がアサド政権かどうかは明らかではないが、バン・キ・ムーン国連総長は、その可能性を示唆する発言をしている。

<シリアのためのジュネーブ国際会議にむけて>

ロシアとアメリカは、問題を化学兵器だけに終わらせず、内戦解決にむけての国際会議を開く方向で一致している。しかし、実際には先行きはかなり厳しい。

会議にはアサド大統領、反政府勢力、アルカイダなどの聖戦主義者、またアサド政権を支援しているイラン、反政府勢力を支援しているサウジアラビアの参加も必要になる。

現時点ではありえない状況だが、何が起こっても不思議がないのも中東だ。今後、米ロのリーダーたち、特にシリアに特別な影響力を持つロシアの動きが注目される。

*ケリー国務長官は、続いて15日、エルサレムのネタニヤフ首相訪問予定。
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ヨム・キプール無事終了 2013.9.15

 2013-09-15
今回のヨム・キプールは、金曜土曜と週末とぶつかった。そのため金曜のイスラムの礼拝後、暴動になるとの懸念があった。イスラエルは治安部隊を増強し、厳重な警戒にあたっていたが、幸い、何事もなく、2日間が終了した。

<国をあげての完全なシャットダウン>

13日、日没が近づくと、テレビも放送を停止。ニュースも1日半なしだった。驚きは道路。信号が全部シャットダウンしているのだ。

いくら道路を閉鎖しても信号ぐらいは作動していないと、もしかして車が通った場合に危ないと思うのだが、とにかくこの日は道路上を車が走ってはならないということである。

電車もタクシーも観光客のバスも、もちろん商売のトラックもいっさい走れない。本当に国がシャットダウンしている。日本ではありえない、この様子。イスラエルのガッツに驚かされた。ここはやはりユダヤの国、いや聖書の国なのだ。

この2日間は移動手段が徒歩しかないため、遠方に住む敬虔なユダヤ教徒で、嘆きの壁で過ごしたい人は、ユダヤ地区のイシバ(神学校)に寝袋やマットレスを持ち込んで泊まり込み。エルサレム・アッセンブリーでも、歩いて礼拝に来れる人以外は、教会に泊まり込んで土曜の礼拝を守った。

<シナゴグでの礼拝>

ヨム・キプールの夜、近くのシナゴグに行ったが、大勢のユダヤ人でいっぱいだった。祈祷書にしたがって、ろうろうと祈りを歌い上げる男性の声(コール・ニドレ)に民衆が時々一緒に歌うという祈り、賛美のくりかえし。

途中で、「身を戒める」「信仰をためされる」の一環として、シナゴグへの献金の時があった。教会のようにかごが回ってくるのではなく、階下の男性たちが「400シェケル!」「300シェケル!」などと、まるでせりのように献金の宣言が行われていて興味深かった。

通常じっとしているのが苦手なはずのユダヤ人だが、延々と2時間半たっても礼拝は終わらなかった。9時になって疲労に耐えかねて外へ出ると、歩行者天国になった道路で大勢の子どもたちが自転車をのりまわしていた。

大人たちは夕涼み、散歩などでにぎわっていた。昼間は38度を超える暑さだが、日没後は実にすごしやすい気候である。エルサレムでは、83%の人が断食すると言われているが、12才以下のちびっ子は断食する必要はない。

通常、金曜の夜となると、若者たちが夜中でも騒いでいるが、この夜ばかりは木々のそよぐ音がひびくだけの非常に静かな夜、祈りやすい夜となった。

<嘆きの壁の様子(終了直前)>

14日、夕刻になり、嘆きの壁に(歩いて)行った。夜7時半に25時間の断食が終わると同時に、ユダヤ教の男性たちが、小さなサンドイッチと飲み物を群衆に配布。

男性も女性も、その場でがっついているのは、前のティシャベアブの時と同様だ。ごみの後かたづけは、例によってアラブ人たち。

一昨日のスリホットとちがって、ヨム・キプール終了1時間後の午後8時半ぐらいには、人々の姿はもうかなりはけていた。スリホットの時は夜中でも群衆が歩いていたのに、今日は帰り、やばい道を1人で歩かなければならなかった。

この極端・・・。人々の心はもう18日から始まるスコットに向いているのだろう。イスラエルは実にめりはりのきいた国である。
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シリアの”ミッション・インポッシブル” 2013.9.13

 2013-09-13
ロシアがぎりぎりになって、シリアに化学兵器を返上させ、国際管理するという案をだしてから2日目。世界は徐々に、それがいかにインポッシブル(不可能)かということに気がつきはじめている。

<アメリカとロシアのとりくみ>

オバマ大統領が、ロシアの案を受け入れて攻撃を保留にした後、昨日から、ケリー国務長官と、ロシアのラブロフ外相が、具体的にどうやってシリアの化学兵器を国際管理下に置くのか、ジュネーブで具体的な計画作りに入っている。

双方ともエキスパートのチームを引き連れての真剣な取り組みだ。しかし、しょっぱなからすでにつまづきの石が置かれた。ロシアが、シリアに化学兵器を返上させる条件として、アメリカの臨戦態勢を解くよう、要求したのである。

無論、アメリカはこれを受け入れていない。この他、いろいろな話し合いがなされているが、結局、このつまづきの石が問題になる可能性も否定できないと懸念する専門家もいる。

<化学兵器の国際管理はミッション・インポッシブル?>

ロシアが化学兵器返上案を出した時は、世界は戦争回避ということで明るい希望だと受け取った。しかし、フタをあけてみると、これが実際には、いかに非現実的であるかということが明らかになりつつある。

そもそも、シリアのどこに化学兵器があるのか、確認のしようがない。アメリカのメディアによると、今回のシリア危機が始まってから、アサド政権が化学兵器を、全国50個所以上に動かしているという。

化学兵器の場所を最も把握しているのはイスラエルだといわれるが、そのイスラエルもよく完全に把握しているわけではないのだ。これでは、全部はき出したことをどうやって証明するというのか。

アサド大統領本人は、「化学兵器は国際管理下へ提出する。これはロシアがそういうからであって、アメリカの脅迫に屈したわけではない。」と言った。

イギリスのハーグ外相は、「これまで、うそをつき続けてきたアサド大統領を容易に信用してはならない。」と釘をさした。いずれにしても、1000トンもある化学兵器をすべて集めて破棄するには数ヶ月から何年もかかる作業と予想されている。

<結局、地上軍が必要>

さらに激しい内戦中のシリア国内で、どうやって全国に散らばっている化学兵器をまとめて管理するのか。オバマ大統領は地上軍は派遣しないと言ったが、化学兵器を管理、警護するためには、逆に地上軍が少なくとも75000人規模で必要になるという。

反政府勢力と戦闘になり、死者が出たり、化学兵器を反政府勢力のアルカイダなどに奪われる可能性もある。

結局、化学兵器の返上だけでは解決にならない。アサド大統領が、政権を返上して内戦が終わり、テロ組織の関わらない、きちんとしたシリア人からなる暫定政権が立ち上がってはじめて、化学兵器の処分が可能になるのである。

<ジュネーブでのシリア国際会議開催にむけて>

ケリー国務長官は、化学兵器の返上だけでなく、内戦の解決を目指した国際会議をジュネーブで開催しようという方向でロシアに提案。アメリカとロシアは、この点で一致したと報じられている。

両者は、次回、2週間後の28日、国連安保理でこの件についての話し合う。ケリー国務長官は、15日、イスラエルに来て、ネタニヤフ首相と会談。シリアと国際会議について、またパレスチナ問題の進捗確認を行う。

なお、今回のシリア攻撃が保留となったことについて、ネタニヤフ首相、ヤアロン国防相は「結局、だれもあてにしてはならない。イスラエルを守るのは我々自身だけだということだ。」と改めて自己防衛の決意を語っている。

<石のひとりごと>

ケリー国務長官について一言。彼を見ていると、使命のために生きるというお手本を見せられているような気がする。

オバマ大統領と完全に同じところにたち、休む間もなく、文字通り世界をまたにかけて、あちこち、あちこち、あちこち・・・。時差ぼけなどケリー国務長官にはゆるされない贅沢である。

アメリカ代表として、スピーチは説得力あふれてわかりやすく、ことばに無駄がない。国務長官としての働きは数年だから、今は休みなく働いてるのだろう。ケリー国務長官の姿に励まされる今日この頃である。

ところで、ケリー国務長官には病身の妻がいる。ほとんど一緒にいてあげられないのは明らかだ。ケリー国務長官夫妻を覚えてお祈りいただければ幸いである。
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エルサレムで一斉に悔い改めの祈り:スリホット(赦し) 2013.9.13

 2013-09-13
ヨム・キプール前の最後の夜の12日、嘆きの壁には、夕刻から夜中まで相当な人々が続々と集まってきた。

不思議なことに正統派の姿は目立たず、保守派、または世俗派と見られる若者がたくさん来ている。群衆の中に立っていると、流ちょうなアメリカン・イングリッシュがさかんに聞こえる。アメリカからユダヤ教を学びにきている若者たち、将来の有望な移住者たちだ。

深夜0:00を過ぎると嘆きの壁広場、またその周辺で、人間が立てる場所にはすべて人間が立つというぎっしり状態となった。0:15分、ラビがメロディにあわせて「わたしたちは罪を犯しました」とろうろうと歌うはじめる。民も一斉に歌ったりアーメンと言ったり。(CGNTVで次週放送予定)

<悔い改めの心は意外にうすい・・かも・・>

「私たちは罪をおかしました」と歌ってはいても、意外に本気でそう思っている人はそう多くはないのかもしれない。嘆きの壁に来ている若者たち数人に聞いてみたが、だれも罪の赦しとか、悔い改めとかは考えていないようだった。

むしろ、これから始まる新年が良い年になるように、この決まった祈りをささげている・・というのがおおかたの人々の動機のようである。つまり、日本の大晦日と同じ動機である。

<預言的には重要な意味をもつスリホット>

しかし、この翌日がヨム・キプールであることを考えると、この前日にユダヤ人の大群衆が、いっせいに赦しをもとめるという「スリホット」が非常に預言的であることがわかる。

聖書には、メシアが来る直前に、ユダヤ人がエルサレムで、神の前でいっせいに泣いて悔い改めると書かれているからである。ゼカリヤ14:6-14 ローマ書11:25-27 

今はかっこだけの悔い改めでも、最終的に絶体絶命の中で、エルサレムに集まったユダヤ人たちが、最後の本気のスリホットの祈りを捧げるのだろう。その本気の声を聞いてメシアが到来するのである。このスリホット、よく考えると、鳥肌がたちそうな気がした。

<鶏の苦難・・正統派のスリホット儀式”カパロット”>

嘆きの壁でスリホットが行われている時、正統派たちは、鶏を頭の上で振りかざして、来年の”不運”を鶏に写す「カパロット」という儀式をやっていた。

業者が鶏をもってきて、正統派たちに販売する。その場でカパロットを行い、1-2分で終わった後、”悪運を持つ”鶏はまた業者が持って帰ることになっている。鶏は裁いた後、貧しい人々に贈られる。

赤ちゃんでも1人に一羽必要なので、相当な数の鶏がこの日、虐殺されることになる。鶏は1羽20シェケルくらい(600円)だったが、終盤近くになると10シェケル(300円)にまで下がっていた。

これは罪の身代わりだと思っていたが、実は、「来る新年」におこるかも知れない不運を鶏に与えて、鶏はその身代わりとなって殺されるのだという。悔い改めの要素はほとんどなく、新年の家内安全、祝福のための儀式だった。

鶏は頭の上で振りかざした後、地面において、しあげに蹴り上げるというから、鶏にとっては年に一度の大艱難というところだ。振り回される鶏がきゃーきゃーないて実にかわいそうだった。最近はこの習慣を非難する声がイスラエルでも大きくなっている。

ところで正統派は、スリホットが行われている肝心なときに、城壁の外でカパロットをやっている。メシアの到来を見過ごすことがなければよいが・・・。

*ヨム・キプール今夜から

なお、今夜からヨム・キプールが始まる。イスラエル人の75%が今夜から25時間の完全断食に入る。今年のヨム・キプールは10年で最高といわれるほど暑いという異常気象になっている。
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シリア攻撃保留へ 2013.9.11

 2013-09-11
アメリカ議会がオバマ大統領のシリア攻撃案の議論を始めた直後、ロシアのプーチン大統領が突然、シリアのアサド政権に全化学兵器を返上させた後、破棄破壊するという案を持ち出した。

シリアはこれに応じると発表。オバマ大統領も、シリアがどの程度本気なのか、様子を見たいとしてシリア攻撃を保留にすると発表した。ただし、臨戦態勢は継続し、もし、これがたんに時間稼ぎにすぎず、化学兵器返上が実行されないなら、攻撃すると言っている。

<ひょうたんからコマ!?のどんでん返し>

ロシアがこの突然の案を持ち出す直前、ケリー国務長官が、記者会見で、「アメリカがシリアへの攻撃を中止するとしたらどんなことが考えられるか?」と聞かれ、「来週中にでもアサド大統領が、化学兵器全部を国際社会にひきわたすようなことがあれば。・・まあ無理だとは思うが。」と答えた。

ロシアが、化学兵器返上案を出したのはこの直後である。シリアがロシアの提案を正式に受け入れると発表したため、これまでのすべてがひっくりかえったようになった。

まず、オバマ大統領は「今後のシリアの動きをみきわめたい。」として議会でのシリア攻撃に関する採択を延期。

オバマ大統領は、イギリスとフランスに声をかけ、ロシア・中国も含めてこの問題を安保理で話し合おうと提案している。(実際には、まだ早急だとして、10日夜に予定されていた安保理緊急会議はキャンセルされた。)

<おおむね全員ををまるく治めた?化学兵器返上案>

今回、ロシアはまるで救世主のように現れて、八方ふさがりのシリア攻撃を”とりあえず”の回避へ導いた形となった。

かつて日本では、明治維新前夜、強力な武力を持つ薩長が同盟を結び、江戸総攻撃目前となっていた時、その直前に、徳川慶喜が政権を返上し、内戦を回避したことがあった。若干それに似たパターンである。

アメリカの脅迫により、戦争をしないで、ロシアとシリアを動かしたということで、アメリカの権威も保たれた形である。また、もしシリアが、ロシア案にそって化学兵器の返上を世界が納得いく形で実行しなかった場合、そのときにはシリアを攻撃することについて、国際社会や議会からの支持は格段得られやすくなる。

ヨーロッパは最初からシリア攻撃には反対していたので、このロシア案は歓迎している。

<ロシア、シリア、イランも助かった?>

ロシア案はアサド政権も救った形となった。アサド大統領は、アメリカの攻撃を避けただけでなく、化学兵器を返上するだけで、民衆殺害については、とりあえずはおとがめなし状態である。政権が維持されることにはまったく触れられていないので、アサド政権が生きのびる可能性すらある。

これはイランにも好都合となった。イランにとってアサド政権が支配するシリアは、地中海へのアクセスなど、中東での権力維持には欠かせない存在だ。今回、アメリカが攻撃を保留してアサド政権が維持されるなら、ヒズボラ、シリア、イランの回廊が維持されることを意味する。

以上のことから、ロシアは、今回の突然の介入で、大いに株を上げた形となった。同盟国シリアを温存し、かつ、欧米との関係も維持したからである。

<イスラエルにとってはどうか>

シリア問題でイスラエルの最大に懸念は化学兵器がヒズボラの手にわたることだった。シリアが化学兵器を完全に返上することは、イスラエルの治安にとっては大きな前進である。

しかし大手をふって喜べないのは、化学兵器返上だけでは、アサド政権には大きな痛手にならない点である。

アサド政権が生きのびている限り、ヒズボラ、シリア、イランの連絡網は分断されない。イスラエルにとっては反政府勢力のスンニ派聖戦主義者らよりも、このシーア派3兄弟のほうが脅威だとも言われる。

いずれにしてもイスラエルは、シリアが本当に化学兵器を返上するのか、かなりの疑いの目で、今後の動きを注目している。

<オバマ大統領:臨機応変かポリシーなしか??>

このロシア案が発表される直前まで、ケリー国務長官は、シリア攻撃への支持基盤を得ようと相当精力的に、海外を飛び回り、熱弁を繰り返していた。

そのケリー国務長官熱弁直後の、オバマ大統領の攻撃保留発言である。アメリカ国民の中からは、戦争回避はいいとしても、オバマ大統領のじぐざぐの動きに、ポリシーを疑う声も少なくない。(BBC)

イスラエルにしても、これまでの沈黙を破って、アメリカ議会にシリア攻撃を承認するよう動き始めたところだった。AIPAC(アメリカ・イスラエル政治協力団体)も、いよいよシリア攻撃へのロビー活動を展開していたのである。

いまや、この人々が、まるで戦争したい”悪者”に挙げられる可能性もある。今後オバマ大統領にどの程度ついていくのか、大統領に一番忠実な同盟国にとっては、考えどころになりそうである。
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ヨム・キプール前のエルサレム 2013.9.11

 2013-09-11
14日のヨム・キプールを前にエルサレムの旧市街の夜は、大混雑もいいところである。ヨム・キプール当日は、悔い改めの日ではなく、贖いがなされる日である。従って、和解と赦しはそれまでにすませておかなければならない。

エルサレムの嘆きの壁には、全国からユダヤ人が押しかけ、ラスト・ミニッツ悔い改めがラッシュとなっている。ユダヤ人を満載した大型バスが旧市街周辺につらなり、そこから大勢のユダヤ人がぞろぞろと列をなして旧市街に入っていく。

この大群衆、なぜか昼間ではなく、夕方から夜中にかけての「嘆きの壁参り」となっている。夜ということもあり、ちょうど日本の大晦日の神社へ向かう群衆の列とそっくりである。
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イスラエル人は日本人よりハッピー 2013.9.11

 2013-09-11
国連が世界各国のハッピー度を調査、発表した。するとイスラエルはなんと11位と昨年の14位より上昇していることがわかった。日本は韓国や台湾よりも下の44位。

アメリカも17位とイスラエルよりは下になっている。戦争ばかりと思われているイスラエルだが、人々は意外によき人生を送っているということである。統計によればだが・・・。

なお1位はデンマーク、2位はノルウェー、3位はスエーデンと北欧が占めている。
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エルサレムにも迎撃ミサイル 2013.9.9

 2013-09-09
8日、シリアのアサド大統領は、メディアのインタビューに答えて、化学兵器の使用を否定。もしアメリカがシリアを攻撃した場合、シリアの同盟国(イラン、ロシア)が、報復行動に出るだろうと語った。

アメリカのシリア攻撃の可能性が高まる中、8日、イスラエル軍は、テルアビブに続いて、エルサレム郊外にも迎撃ミサイル、アイアン・ドームを配置した。

ただし、イスラエル軍は、これはルーチンの作業だと言っている。先週、テルアビブ郊外に配置された迎撃ミサイルは、今は移動して配置されていない状態だという。イスラエル軍は現時点では、イスラエルを巻き込むシリアからの報復の可能性はまだ低いとみていると伝えられている。

ヤアロン国防相は、ホリデーシーズンを迎えているイスラエル市民に対し、「イスラエルは万全を整えているので心配ない。海外旅行なども予定を変更せず、通常の生活を続けるように。」と語った。

<クリスチャンのカンファレンス目白押し>

エルサレムでは、気候もよく、実に平和に秋の例祭シーズンを迎えている。現在、エルサレムでは祈りの家のトム・ヘス師のカンファレンスが行われており、海外からの参加者約1300人が訪れている。

来週からは、国際クリスチャンエンバシー恒例の「仮庵の祭カンファレンス」が予定されている。5000人規模の参加者が来て、今年も諸国民のパレードを行うことになっている。

<沈黙のイスラエル>

今のところ、イスラエルは、アメリカのシリア攻撃について、いっさいコメントを出さず、神経質なまでに不干渉の立場を明確にしている。

もしイスラエルが、アメリカのシリア攻撃に少しでも関与した場合、シリア対アメリカの図式が、対イスラエルの図式となり、アサド大統領の回りに反イスラエル勢力が加勢して、事態はなお複雑になるからである。

しかし、イスラエルとしてはアメリカにシリア攻撃を実行、成功してもらわないと困るというのが本音。もし今アメリカが軍事行動に出なかった場合、アメリカの権威が失墜し、イランの核開発やテロ組織の拡大を抑止する力がなくなるからである。
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国際社会説得に走るケリー国務長官 2013.9.9

 2013-09-09
アメリカはG20サミットで、シリア攻撃に関して、国際社会の同意を得ることができなかった。かといって、シリア攻撃を中止するという選択の余地はない。アメリカの権威だけでなく、国際社会のルールも意味を失うことになるからだ。

8日、アメリカはメディアを通して、新たに悲惨なシリアの化学兵器犠牲者のビデオを公開。議会での承認が得られるよう、根回しが続けられている。一方、ケリー国務長官は、パリ、ロンドンへと駆け回り、ヨーロッパ、親米アラブ諸国へ最後の説得を続けている。

ケリー氏は、「アメリカは攻撃によって、シリアの内戦自体を解決しようと考えているのではない。内戦は武力では解決しない。」と強調。

「今回のシリア攻撃は、化学兵器使用禁止という世界のルールを守るためである。今、もしシリアの化学兵器使用を放置した場合のリスクは、今軍事介入するリスクよりも大きい。」と熱弁している。

アメリカ国内では、議会のシリア攻撃承認に関する採択が予定されているが、それに先立ち、オバマ大統領が10日、テレビから国民にシリア攻撃の必要性を訴えることになっている。

<ロシアも動いている>

ケリー国務長官が、説得に回る中、ロシアのプーチン大統領もアメリカの軍事行動を阻止しようと、ヨーロッパで根回しをしている。

また、今日9日、シリア、イラン、ロシアが、外向的な解決を目指した提案を検討することになっている。イランとアラブメディアによると、シリアの外相が、民主的な権力の移行プランが提出されるというが、内容はまだ不明。

またシリアが化学兵器をロシアか第三国にすべて移行させるという計画も話し合われるという。しかし、アサド大統領の態度は変わらず、またアメリカの攻撃数日前になってのこの動きなので、大きな期待はよせられていない。
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シナイ半島:イスラム主義勢力撲滅作戦本格化 2013.9.9

 2013-09-09
世界はシリア情勢で手一杯となっているが、その背後で、エジプト軍がシナイ半島でのイスラム主義テロ組織の撲滅作戦を本格的に行っている。

先週、イスラム主義過激派組織が、エジプト暫定政権の内務相暗殺を試みたことを受け、エジプト軍がシナイ半島の一掃に本格的にとりかかったというわけである。

エジプト軍は、エジプト(シナイ半島)と、ガザとの国境を閉鎖。イラン製の武器がハマスに届くことはかなり難しいと分析されている。

イスラエルの介入なしに、エジプト軍だけで、シナイ半島のイスラム主義勢力やハマスを一掃してくれることは、イスラエルにとっては無論、好都合である。

イスラエルとエジプトの和平条約によれば、双方とも軍をシナイ半島に駐留させないことになっているが、イスラエルは、イスラム主義テロ組織撲滅に着手するエジプト軍がシナイ半島に入ることに同意している。懸命な対処だったと、評価されている。

なお、最近ガザを訪問した日本人記者によると、ガザへの食料など生活物資は、イスラエル側から大量に搬入されているという。
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超大国アメリカの責任と苦悩 2013.9.7

 2013-09-07
サンクトペテルブルグでのG20が終わった。先週、シリアへの軍事攻撃を決断したオバマ大統領は、G20でロシアはじめ、国際社会の幅広い支持を得ようとしたが、首脳たちの意見はほぼ半々に分かれ、結局オバマ大統領は孤立した。

首脳たちは、「化学兵器の使用は容認できない。何かしなければならない。」という点では一致したのだが、国連安保理の支持なしにシリアを軍事攻撃するかどうかで意見が分かれるのである。

しかし安保理は、ロシアが常に拒否権を出すため、現在、無能状態。米パワー国連大使(女性)は「ロシアの方針は変わらない。したがって安保理ももう変わるみこみがない。」とダイレクトに発言するに至った。

安保理支持なしの軍事攻撃やむなしとするアメリカ支持にまわったのはイギリス、トルコ、サウジアラビア、カナダ、フランス、日本、韓国、イタリア、スペイン、オーストラリアの10カ国。

しかし、このうちアメリカとともに軍事攻撃に協力すると言ったのはフランスだけだった。

<オバマ大統領の苦悩>

オバマ大統領はアフガニスタンからの撤退方針を打ち出すなど、海外への投資よりも内需に力を入れたい大統領である。しかし、アメリカは超大国。世界の警察。自分のことだけを考えているわけにはいかない。

G20閉幕にあたり、オバマ大統領は40分に及ぶ長い、苦悩にみちたとみえる記者会見を行った。オバマ大統領は、ロシアのプーチン大統領と意見が別れたままであること、自国の議会も紛糾していることを認めた。

しかし、「安保理が動かない以上、世界は今、超大国アメリカを見ている。後になぜアメリカは動かなかったのかというだろう。子どもたち400人以上がガスで殺害されたという事実を見過ごすわけにはいかない。」と強調した。

議会の承認しない場合でも攻撃するかとの問いには、「あくまでも議会を説得する。」とだけ答えた。

オバマ大統領は、「本来なら国連安保理が支持する中、多国籍軍が、シリアへ介入するべき。それなら、テロ組織を押さえて望ましい形で政権交代といった変化も期待できる。しかし、アメリカだけで、しかも地上軍を派遣をしないので、化学兵器使用への懲罰にとどまる。」という認識も示した。

*こうしている間にもダマスカス郊外ではシリア軍と反政府勢力の激しい戦闘が展開されている。国連によると、現時点で、国外シリア難民200万人、国内難民は450万人。

<これからどうなるのか>

アメリカでは週明けに、議会でシリア攻撃に関する採択が行われる。また、オバマ大統領は国民に対して直接語りかけることになっている。

アメリカ国民のシリア攻撃への支持率は徐々に上がってきているが、まだ36%。イラク攻撃の時は56%、アフガニスタンの時は82%(9:11の後だったため)だった。

攻撃の内容だが、CNNなどアメリカのメディアによると、当初の予想よりかなり大規模で3日間ぐらいなるという情報がある。アメリカは現在、地中海に巡洋艦などを増強。そこからトマホーク・巡航ミサイルをシリアに撃ち込みむ。

また誘導ミサイルを装備し、長距離対応でアメリカから発進できる戦闘機B53などで、化学兵器などのサイトを大規模に爆撃するのではないかと報じている。

今後、アメリカ政府関係施設への報復や、テロ攻撃の可能性があるため、アメリカは、ベイルート(レバノン)の大使館、トルコとシリア国境近くのアダナから職員を退避させ最小人数にしはじめている。
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