断腸の囚人釈放再び 2013.10.29

 2013-10-29
8月に、アメリカの圧力で始まったイスラエルとパレスチナの和平交渉。秘密裏に今もすすめられているが、何が話し合われているのかは、ほとんど外部には聞こえてこない。

この和平交渉再開の条件として、イスラエルは9ヶ月の間に104人のパレスチナ人の囚人を釈放するということが定められている。

釈放する囚人は、1993年以前にイスラエル人を殺害するなどのテロ行為で逮捕されたパレスチナ人テロリストの中から選ばれる。すでに8月、一回目となる26人の囚人が釈放され、今週、二回目となる26人の釈放が予定されている。

今回は、右派で、囚人の釈放に強く反対するユダヤの家党(ベネット党首)が、直前になって囚人釈放を禁止する法案を出し、二度目の釈放をやめさせようとした。

国会はこの件で激しく紛糾したが、最終的に、ネタニヤフ首相はじめ、国会はこれを否決。2回目の囚人26人の釈放が決まったのである。

昨夜深夜、釈放される囚人の名簿が発表された。以後48時間以内に、犠牲者家族は不服申し立てをすることができる。しかし、それはほぼ確実に拒絶されることになっている。

したがって、2回目26人の囚人釈放は今夜夜中(日本時間30日朝)。21人は西岸地区へ、5人はガザ地区へ釈放されることになる。

<不条理きわまりない約束!?>

この和平交渉に伴う囚人釈放は、あまりにも不条理としかいえない部分がある。まずは、殺人犯が、刑期を終える前に釈放されるということ自体、不条理である。

さらに、和平交渉でまだなんの成果も出ないうちに釈放するという点である。もしこの和平交渉が決裂したら、それまでに実行した囚人釈放はまったく無駄になるということを意味する。

しかも、和平交渉でいったいどんなことが話し合われているのか、どんな進展があるのかも、国民にはいっさい知らされていないのである。犠牲者家族の怒り、痛みは想像するにあまりある。

テレビでは、今回も、犠牲者家族が、「まるで、愛する家族がもう一度殺されたみたいな気がする。」と涙ながらに国に対する怒り、痛みを訴えていた。

また、28日夜には、犠牲者家族や、釈放に反対する市民が、オフィル刑務所前に集結して釈放反対を訴えた。

<パレスチナ側>

しかし、パレスチナ人にとっては、殺人犯ではあってもテロリストではなく、”自由の戦士”、愛する息子たちである。家族たちは囚人の釈放を心待ちにしている。(オリーブ山便り8月14日参照)

これら釈放された囚人は、第二の人生を歩むことになるのだが、実際は、二度とテロをしないように、スパイの厳しい監視下におかれることになると、パレスチナ人たちは言っている。
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”いつもの”ガザ空爆 2013.10.29

 2013-10-29
28日朝、ガザからアシュケロン郊外などに4発のロケット弾が着弾。サイレンが鳴り響いたが、幸い、負傷者も物損もなかった。これを受けてイスラエル空軍が、ただちにガザ地区内部のロケット弾発射地点を空爆して帰還した。

こうしたできごとは、さほど珍しくないため、有力紙でもトップにあげたのは1社だけだった。
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信頼失うアメリカ:電話の盗聴で非難ごうごう 2013.10.29

 2013-10-29
アメリカでは、元CIA(米中央情報局)のエドワード・スノーデン容疑者が、国家機密事項をリークしたため、香港などを経由して、現在はロシアに亡命している(まだ正式な亡命ではない)。そのスノーデン容疑者の漏らした情報で、アメリカが窮地に立たされている。

アメリカの国家安全保障局が、フランスやドイツ、スペインなど世界の首脳35人を含む携帯電話の盗聴を行っていたという。ドイツのメルケル首相にいたっては首相自身の携帯電話を2002年から盗聴されていた可能性がある(後に業務用携帯だったことが判明)。

メルケル首相は激怒し、アメリカにドイツの諜報部トップを派遣し、事実を明らかにするとしている。この一連の出来事で、アメリカがヨーロッパはじめ世界から非難され、孤立を深めたことは避けられないようである。

<サウジアラビアもアメリカに反旗?>

中東諸国の間では親米のサウジアラビアだが、シリア攻撃をアメリカが直前になって撤回して以来、アメリカに対する信頼を失ったもようである。

スンニ派の国サウジアラビアは、シリアの内戦がシーア派対スンニ派の構図になっていることを恐れている。すなわち、シーア派のアサド政権+ヒズボラ+イランが台頭し、中東諸国に影響を及ぼすようになることを恐れているのである。

そのため、サウジアラビアは、シリアの反政府勢力を軍事支援し続けている。サウジアラビアは、アメリカがシリアのアサド政権を軍事攻撃し、一気にシリア問題とその背後にいるイランの問題を解決へと導きたかったのである。ところがアメリカはそれを実行しなかった。

18日、サウジラビアは、念願の国連安保理の理事国(常任理事国ではない)に選ばれたが、これを拒否した。最近のシリアをやイランに対するアメリカの政策に抗議するためとみられている。

一つでも親米の国を安保理に入れておきたいアメリカに、いわば反旗を翻したようなものである。
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バルカット市長続投:エルサレム 2013.10.23

 2013-10-23
昨日行われた全国市長、市議会選挙が終わった。今回は、投票日が休日にならなかったこともあり、投票率は、全国平均42.6%にとどまった。エルサレム、テルアビブ、ハイファの3大都市の市長は全員続投となった。

特記すべき結果は以下の通り。

1.エルサレム:バルカット市長続投

エルサレムでは通常、投票率が低いと、世俗派候補が不利になる。世俗派と違って、ユダヤ教正統派たちは、自らが支持する候補者が通るよう、一斉に投票するからである。

今回は、世俗派の現職ニール・バルカット市長と、正統派の支持を受けたモシェ・レオン氏の一騎打ちで、いわば世俗派対正統派という図式になっていた。

投票日の午前中、投票率はわずか7%。バルカット市長の続投に影がさすのではないかとも言われたが、午後から夕方にかけて仕事帰りの市民が投票所に向かい、最終的な投票率は42.6%となった。(正統派は投票率70%)

*東エルサレムのアラブ人も有権者だが、投票率はわずか0.5%だった。

票のカウントは夜10時にはじまり、夜中2時の時点でバルカット氏の得票数が過半数(最終的には51.1%)となり、勝利宣言が行われた。

<投票日当日>

投票日、バルカット氏、レオン氏はそれぞれ選挙事務所をかまえ、日中は、それぞれ嘆きの壁に行って祈りを捧げた。その後、それぞれ、エルサレム市内各地に現れて、市民へのアピールを行った。

市長、市議会議員選挙において、有権者は白い紙に支持する政党、黄色い紙に支持する市長候補を書いて投票箱に入れることになっている。各地域の小中高校が投票所になった。

投票所の入り口付近には、バルカット市長、モシェ・リオン氏の支持ブースの他、各党のブースが立ち並び、投票に来る人を捕まえては、最終的なアピールを行っていた。

<おもしろ選挙運動!?>

ところが、そのブースにいるのがかなり若い青年たちである。聞くと、エルサレム氏内外から来たアルバイトの高校生たちだった。

1人、「モシェ・リオン」と書いたTシャツを着ているのに、バルカット氏のバナーのところで、「バルカット」のTシャツの仲間たちと騒いでいるのを発見。

聞くと、高校1年生のヤコブ君。「バルカットの方がいいと思うけど、こっち(リオン氏)の方が給料がよかったから。はははは~。」と笑っていた。さすがは”ヤコブ”君・・・。

2.ベイト・シェメシュ:ユダヤ教正統派の町へ前進か

エルサレム市のとなり、ベイト・シェメシュ市では、黒服のユダヤ人がどんどん増え、世俗派の人につばをはきかけるなど、過激化しているのが問題となっている。

今回の選挙では、ユダヤ教正統派のモシェ・アブトブル氏が再選。今後、ベイト・シェメシュ市の世俗派がさらに住みにくくなり、やがてがブネイ・ブラックのような正統派の町になるのではと世俗派らは懸念している。

今回、アブトブル氏が再選するかどうかで、ベイト・シェメシュ市の今後の姿が決まるとも言われていた。

3.ナザレ:カウントやりなおし

前回、お伝えしたナザレでは、現職ジャライシ氏(クリスチャン)の得票率が43%、2位のアリ・サラム氏(イスラム)も43%で、ジャライシ氏がわずか21票多いという、超接戦となった。

あまりにも差が小さいので、カウントにやりなおしになっているもよう。(詳しい情報はまだ入っていない。)

なお、反イスラエル発言・行動で問題の女性議員でナザレの市長戦に出馬していたアビ氏の得票率はわずか10%で、撃沈となった。
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イスラエル空軍、シリアーレバノン国境で攻撃か 2013.10.23

 2013-10-23
クエートの情報筋によると、21日、イスラエルの空軍機が、シリアからレバノンへ搬入されようとした輸送隊を攻撃・破壊したもよう。輸送隊が運んでいたのは高度のミサイルとみられる。

イスラエルはこれについて、声明はだしていないが、23日、ヤアロン国防相は、「イスラエルの”赤線”は変わっていない。化学兵器でなくても、危険な武器がシリアからヒズボラへ搬入されることは決して許さない。」と語っている。

イスラエルがこのような攻撃に出るのは7月以来。

<名無しのシリア難民援助活動:エルサレムポストより>

ヨルダンに逃れたシリア難民の間で、不思議な名無しの紫のパッケージが出回っている。中身は食料など生活物資で、配布しているのはイスラエルの災害支援援助団体イスラエイド。

イスラエイドは、ハイチの大地震や、日本の東北大震災の時にも、支援に駆けつけたイスラエルの団体である。シリア難民へのサポートには、イスラエルからだとは知らされずに、難民に配布されている。

活動しているイスラエル人担当官は「私たちは、らっぱを鳴らして、やってることを宣伝しない。難民は飢えている。一缶のツナ缶が、どこから来たかなど、どうでもいいことだ。」と語っている。

<シリア人家族:それぞれの選択>

シリア難民の状況は悲惨をきわめる。国際支援が限界に達し、食料が不足。イスラム教では、シリア難民が、犬や猫の肉を食べる許可を出したばかりである。

シリア難民たちはそれぞれで動き始めている。危険な舟の旅でヨーロッパに向かう者など、家族単位でそれぞれが命がけの行動に出始めている。

BBCなどによると、難民たちが「普通の生活に戻りたい。子どもたちを学校に行かせてやりたい。」と涙ながらに語る様子が伝えられている。一日も早く、シリア内戦が解決し、難民たちが帰れるようにと願う。
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全国で市長・市議会議員選挙 2013.10.22

 2013-10-22
イスラエルでは今日22日、全国的に市長並びに市議会議員選挙が行われる。最も注目されるのはエルサレム市。

エルサレム市長候補は、現職ニール・バルカット市長、リクード・ベイテイヌ党のモシェ・レオン氏、ユダヤ教系(正統派ではない)のハイム・エプスタイン氏の3人。

現在、エルサレム市の人口は88万4723人、うち有権者は57万6406人。東エルサレムのアラブ人にも投票権がある。エルサレムでは、市内181個所、東エルサレムには121個所に投票所が設けられ、朝7時から夜10時までの投票を受け付けて、即日開票となる。

選挙運動は、日本のような街頭演説はなく、ポスター(写真)が貼られたり、ちらしが郵便受けに入っていたり、記者の住む地域では、シナゴグにバルカット氏が来て、公聴説明会が行われたりした(写真)。その他、ボランティアの若者たちが、町中でバナーを掲げてチラシを配ったりしていた。

<エルサレム市・見通し>

エルサレムでは、現職バルカット氏が優勢である。バルカット氏は、エルサレム生まれのエルサレム育ち。スタートアップ(企業)で成功し、すでにミリオネア。現在、給料なしでエルサレム市長を務める。

敏腕ビジネスマンとして、エルサレム市の国際的な特徴を生かした町おこしを次々に行い、以前より町は活気づいている・・とはだれもが認めるところだ。しかし、住民からは、交通渋滞の解消や、町の清掃に課題があるとの要求も出ている。

エルサレムでは、ユダヤ教正統派の票がどこへ流れるかが今後の市政に大きく影響する。人数が多いからである。ユダヤ教正統派の中には、世俗派ビジネスマンのバルカット氏を快く思っていない者が多い。そのため、バルカット氏が圧勝できず、自由に市政を導けなくなる可能性も残る。

ところで、バルカット氏の対抗馬の1人、ハイム・エプスタイン氏は、ユダヤ教徒で、ユダヤ教系の政党の所属だが、正統派ユダヤ教徒ではない。そのため、同じユダヤ教でも正統派たちは、エプスタイン氏を支持していない。

エプスタイン氏は、なんとか東エルサレムのアラブ人の票を獲得しようと、「今後も神殿の丘でユダヤ人が祈らないようにする。」と公約し、問題となっている。

<ナザレ市長選挙>

ナザレの市長選挙も注目されている。ナザレでは、キリスト教徒のラミズ・ジャライシ氏が過去4回当選し、20年以上にわたって市長の座を独占している。

ナザレは、イスラエル国内のアラブ人都市としては最大。イエス・キリストの受胎告知や、少年イエスが育った町として観光資源にも恵まれている。にもかかわらず、町はいっこうに発展せず、治安も悪く、交通網は乱雑で危なく、市民が楽しむような娯楽施設もない。

観光客は大勢やってくるが、受胎告知教会などを見て数時間すごしただけで、ナザレに宿泊する観光客はほとんどいない。結果、ナザレの町は貧しいままである。

そういうわけで、経済的に裕福なキリスト教徒たちは、町を離れるようになった。かつてキリスト教徒の町だったナザレが、今ではキリスト教徒は全体の30%にまで減ってしまった。キリストの故郷、ナザレは現代においては、貧しいイスラムの町である。

ナザレの場合、イスラムの迫害でキリスト教徒が町を出たのではなく、経済的政治的理由でクリスチャン人口が減ったということである。

こうした状況に、ナザレ市民は新しい変化を求めるようになっている。今回の選挙で、今のジャライシ市長が続投するのか?

もしくは、反イスラエル活動で常にひんしゅくをかっている現職女性アラブ人国会議員ゾアビ氏(イスラム教徒)など3人の対抗馬のうちのだれかが選出されるのか、注目されるところである。
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イスラエル銀行に初の女性総裁 2013.10.22

 2013-10-22
日本で言えば日銀にあたるイスラエル銀行。世界的不況の中でイスラエル経済を良好に保った前総裁スタンレー・フィッシャー氏がこの6月に辞任してから、今にいたるまで、まだ後任が決まっていなかった。

理由は、長年フィッシャー氏の元で副総裁を務め、次期総裁と目されていたカルニット・フラッグ氏(58)が女性だったからである。ネタニヤフ首相とラピード経済相は、これまでにフラッグ氏以外のいろいろな人を指名してきたが、次々に辞退された。

その間、結局フラッグ氏が暫定総裁をつとめ、最終的には結局、同氏が総裁に決まったというわけである。フィッシャー前総裁は、フラッグ氏は才能もあり最適人材が選ばれたと評価した。

イスラエルでは、現在、法務大臣も女性。イスラエルの法律と経済。しきっているのは女性たちである。
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イスラエルで予兆地震か? 2013.10.22

 2013-10-22
イスラエル北部、ガリラヤ湖を震源地として、M3.5-3.6レベルの地震が、この週末だけで4回続いた。巨大地震の前兆である可能性も否定できないという。
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イランは信用できるのか?:ジュネーブ交渉 2013.10.17

 2013-10-17
イランとP+1(アメリカ、フランス、イギリス、ドイツ、中国、ロシア)は、15-16日、ジュネーブで直接対話を行った。詳しい内容や合意事項などは発表されていないが、来月7-8日、再度集まって話し合うこととなった。

ところで、イランの核問題をまとめると次のようになる。

イランは、ウランの濃縮を平和利用として継続すると主張し続けている。しかし、イランのウランの濃縮は、平和利用だけとは説明しにくい部分があり、核兵器を目指しているのではないかという容疑がぬぐえない。しかし、まだ核兵器に至りつつあるとも断定できないというややこしい段階にある。

従って、現時点ではイランの「核兵器はつくらない。」という言葉を信用しない限り、イランの核兵器保有を阻止する確実な方法は、イランがいっさいウランの濃縮を停止し、かつ、今すでに保有している20%ウランをイランの外へ出すしか道はない。

世界はイランを信用できない。したがって、イランに対し、「すべてのウラン濃縮と現存する高濃度ウランをイランの外へ出すこと」を要求して、厳しい経済制裁を課してきたのである。

ところがこの度、イランでは新しい”穏健”派と目されるロハニ大統領が登場し、ウランの濃縮活動を継続したままで経済制裁を緩和してもらおうとしているのである。これを信用するにかしないのか・・まずはここからが話し合いの焦点である。

世界はイランのロハニ大統領とザリフ外相の態度が軟化しているのをみて、経済制裁緩和へと傾き始めている。しかし、甘い顔や言葉であっても、結局イランの主張は、基本的には前と変わらず、「イランはウランの濃縮を継続する。」なのである。

<イスラエルの主張>

イスラエルのネタニヤフ首相は今のイランは「羊の皮をかぶった狼。」だといい、「世界はだまされてはいけない。制裁を緩和してはならない。」と警告している。

来週、ネタニヤフ首相はバチカンのフランシス法皇に会うことになっている。そこでケリー国務長官にも会って、再度イランに関する警告することになっている。

イスラエルでは、ジュネーブでの交渉と平行して、戦闘機の空中空輸など、空軍の特別訓練も行ってイランを牽制する動きを明確にしている。

<イラン人スパイが危ない!?>

ワシントンポストの記者ダビッド・イギナシアスによると、エルドアン首相が、イラン人でイスラエルのためにスパイ活動をしているとみられるエージェント10人の情報をイランに昨年、流していたことがわかった。

イラン人スパイがイスラエルと接触したのがトルコであるため、エルドアン首相が情報を握っていたと見られる。情報を流した目的は、イスラエルへの敵意からだったとみられる。

*イランの公開絞首刑について

イランでは、上記のようなスパイはもちろん、麻薬関係やゲイなどでも公開絞首刑にされる。人権保護団体アムネスティによると、イランでは2012年中に、少なくとも314人が処刑されたという。

イギリスの大手新聞によると、その公開絞首刑で12分つり下げられた後、医師から死亡を確認されて遺体安置所に入れられた男性(37)が、実はまだ生きていたことが発見された。

男性の家族が処刑の翌日に遺体安置所に行ったところ、男性がまだ呼吸しており、生きていることがわかったという。男性はすぐ病院に収容され、治療を受けているが、回復すると同時に公開処刑のやりなおしということになっている。

世界人権保護団体は、男性の2回目の公開処刑をやめるようイランに要請している。また、イランでは公開絞首刑に子どもたちも大勢見物に来ている。人権保護団体は、その見直しもするよう、イランに要請している。
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アメリカの破算、とりあえず延期へ 2013.10.17

 2013-10-17
アメリカの借金が上限に達し、もし10月17日までに、借金の上限を上げて新たな借金をできる状態をつくらなければ、アメリカ政府は支払いができなくなり、不渡りをだして破算という危機にあった。

アメリカの議会はこの期限の数時間前まで、紛糾していたが、期限が切れる数時間前に、オバマ政権の予算案に合意し、なんとか借金の上限を上げることができるようになり、破算はとりあえず乗り切ることとなった。

これを受けて、2週間以上業務を停止していた政府関係省庁も業務を再開する見通しとなった。

ただし、これは完全な解決ではなく、来年2月7日までとなっている。したがってそのころには再び今回のようなどたばた劇に陥ることになる。
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インドのサイクロン:日本の台風 2013.10.17

 2013-10-17
先日、超大型のサイクロンがインドを直撃と、お伝えしたが、80万人が避難して、死者は17人だった。建物の被害は甚大で、家を失った人も多数。

しかし、14年前に同レベルのサイクロンが来たときの死者は1万人だったため、政府の避難誘導が評価されている。

<記録的な日本への台風の数>

日本でも、台風26号の被害は死者22人、行方不明27人で、捜索活動が難航している。この台風はBBCでも報じられていた。

しかし、来週さらに強い台風27号が、日本に上陸する可能性があると予測されている。今年9月以降に日本を襲った台風は8個となり、記録が残っている1951年以降では、1966年の9個以来だという。

*伊豆大島で行方不明の方の早期の発見のために、犠牲となられた方々のご家族、また家をなくされた方々を覚えて、また福島第一原発で台風被害への対処にあたっておられる方々のためにお祈り致します。
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あくなきガザの挑戦:イスラエルに通じる地下トンネル 2013.10.14

 2013-10-14
先週、ガザからイスラエル領内のキブツ・エン・ハシロシャ付近(300mイスラエル内部)につながる本格的な地下トンネルが発見された。トンネルは、ガザとイスラエルを隔てる防護フェンスの下、深さ20mの地点を通って1.7Kmもあった。

トンネルは縦1.8mで、大人が立って歩けるほどある。内部はコンクリートでおおってあり、かなり本格的。イスラエル軍によると、トンネルの目的は、物資搬入ではなく、イスラエル兵の誘拐などテロ目的だとみられている。

イスラエル軍は、ブルドーザーなどでトンネルを破壊中。またセメントなど建築資材のガザへの搬入を停止した。

<ガザとイスラエルの間の現状>

ガザへの生活物資はこれまで、主にはガザとエジプト間のトンネルから搬入されていた。ところが、エジプト暫定政権がガザのハマスの母体ムスリム同胞団の鎮圧政策の一環として、ガザにつながるトンネルの大部分を破壊してしまった。

そのため、イスラエルからガザへの物資搬入量が増えていた。9月だけで、トラック5549台、15万トン以上もの物資が搬入されている。*イスラエルからガザへの無料のチャリティではなく、国連関係団体やビジネスの物資であるとに注意

ガザに出入りする記者によると、ガザの物資は十分であり、人々はちゃんと食べているという。したがってガザとイスラエルの間のトンネルは、テロ目的、またはイスラエルへの侵入が目的としか考えられない。

<あくなきガザの挑戦:トンネル発覚>

トンネルは、今回急に発覚したのではない。今年1月、ガザとイスラエルの国境付近で、雨水によって地下トンネルが崩壊し、ガザとイスラエルとの間にトンネル網が存在していることがわかった。

以来、イスラエル軍が、綿密に調査し続け、今回のトンネル発覚となった。

<ハマスの反応>

ハマスのスポークスマンは、「問題はトンネルではない。人々の心(ガザの閉鎖を続けているイスラエルへの憎しみ)だ。この心がある限り、トンネルはいくらでも掘られる。」と語った。
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イランと国際社会が直接交渉:15-16日 2013.10.14

 2013-10-14
15-16日、ジュネーブにてイランと6カ国(アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシア、ドイツ)がイランの核問題について話し合う。先月、オバマ大統領とイランのロハニ大統領が30年以上ぶりに電話で対談して以来の進展である。

今回はイランからの提案によるる直接交渉再開である。イランは、「核開発をすべて停止することはできないが、国際社会の要請に応じて、開発活動を減少させる用意がある。」と言っている。

これは、イランの実権を握ると言われるハメネイ師の考えでもあるとイランは伝えている。

もしこの交渉が成立すれば、イランとイスラエル、さらにはアメリカをも巻き込む戦争への懸念がなくなるため、国際社会の期待感が高まっている。

<交渉の焦点>

核兵器製造への準備度は、20%に濃縮されたウランがどのぐらいあるかで予測することができる。20%ウランが核兵器に必要な量に達すると、そこから核兵器を製造するのにはさほど時間はかからない。

したがってイランが保有する20%ウランが、一定量以下でとどまるならば、核兵器への心配がなくなる。

IAEA(国際原子力機関)によると、イランは20%ウランをすでに200Kg保有している。これは核兵器に近いが、まだ若干足りない量だという。

6カ国は、イランが核兵器を製造しないことを確かにするため、この20%ウランの一部をイランの外へ出して監視することをイランに要求している。

しかしYネットによると、ウランは20%以下の低濃縮であっても核兵器と無関係ではなく、むしろ20%ウランより、複雑に核兵器に関係すると警告している。

ネタニヤフ首相はかねてより、イランの核開発はすべて停止させるべきだと訴えている。

<イスラエルでも論議>

イランの態度の変化を信頼するのか、しないのか。国際社会の流れに逆らってもいいのか・・? イランの態度の変化は、イスラエルでも論議になっている。

イラン在住のユダヤ人たちは、ネタニヤフ首相に対し、「イランは柔軟になっている。このチャンスを逃さないでほしい。」と訴えている。
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シリアのOPCWが一時停戦を要求 2013.10.14

 2013-10-14
シリアでは13日、国際赤十字のスタッフ7人が何者かに誘拐された。14日になって7人は無事戻されたが、シリア内部はやはり戦争地帯である。

先週には、アラウィー派(アサド大統領側)の200人近くの村で全員虐殺されているのが発見された。さらに昨日はダマスカス市内で2件の自爆テロが発生している。

シリアで化学兵器の処理にあたっているOPCW(化学兵器禁止機構)は、危険すぎて入れない地域があるため、一時的停戦を要求している。しかし、反政府勢力は化学兵器のみに対処して安堵している国際社会の動きに反発しており、停戦に協力する気配はない。

反政府勢力にはいまや、アルカイダを中心に様々なサラフィストのグループが入り込んでいるが、国際社会は、この中でも穏健で”まともな”といえるシリア人の代表として自由シリア軍を連絡先としてつながりを維持している。

しかし、その頼りの綱である自由シリア軍の代表が今日、「ジュネーブのシリア和平会議がすすめられても出席しない。」との意向を発表した。シリア問題、まだまだ解決は見えてこない。
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パキスタンの教会その後 2013,10.14

 2013-10-14
礼拝中に2つの自爆テロで80人以上の死者を出したパキスタンのキリスト教会。非常な恐れに包まれたが、日曜には変わらず礼拝が行われている。

BBCによると、この日曜には、イスラム教徒を含む多くのパキスタン市民が人間の輪をつくってとりかこみ、教会での礼拝を保護したという。
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地中海で死に急ぐ難民 2013.10.12

 2013-10-12
シリアを筆頭に、ソマリア、エリトリアなどアフリカ諸国から地中海をわたってヨーロッパへ逃れようとする難民の舟が続出。地中海で次々に転覆し、数百人単位で死亡している。

11日(金)、イタリア沖のマルタ島付近で、難民を満載した舟が転覆。マルタから救出に向かったが、少なくとも50人が死亡した。同じマルタ沖では、先週も同じように難民(アフリカのソマリアとエリトリア人)の舟が沈没し、500人中、300人が死亡したばかり。

同じ11日(金)、イタリアのシシリー島近くでも難民船が拿捕され、500人以上の難民が救出された。同じく11日、アフリカ大陸を出発したばかりとみられる難民船が、エジプト沖で転覆。116人が救出されている。

こうした難民船は、相当おんぼろである上に、定員をはるかに超えて難民を満載している。近くを通る舟やヘリコプターをみると、難民らがいっせいに同じ方向に身を乗り出して助けを求めるため転覆するとみられる。

<難民はどこから来るのか>

難民は、シリア人の他、ソマリアやエリトリアなど祖国にいると死ぬしかない人々の他、アフリカからは貧困から逃れてくる難民もいる。女性や小さな子どもも多数いる。

BBCの調べによると、シリア人たちは1人1000ドルから2000ドルを斡旋業者にとられて、エジプトから舟に乗るという。助かっても多くは愛する家族を失っている。だれもこれほど危険な船旅になるとは思わなかったと助かった難民たちは言う。

EUヨーロッパ諸国は、難民受け入れに関するルールを設けている。簡単に難民を受け入れるわけにいかないため、どうしても救出が遅れるのである。死者が続出しているのを受けて、ルールの見直しが呼びかけられている。

しかし、ヨーロッパには元々ネオナチという反移民主義があるので、難民を受け入れるようになれば暴力の嵐になりかねない。社会的経済的にも難民を受け入れることはたやすいことではない。

この難民問題、中東アフリカだけではない。アジアでも、レバノンやイラクからの難民がインドネシアやオーストラリアに向かっていて難民船が転覆し、数十人からの死者を出している。

難民は、世界中で増える一方である。国際社会は今、大きなチャレンジを迎えているといえる。

<イスラエルに関して>

シリアはイスラエルの隣だが、シリア難民たちは、これほど命がけの船旅を選んでもイスラエルへ来ようとはしない。イスラエルが敵国として嫌われているともいえるが、イスラエル軍が、国境をがっちり守っているからである。

アフリカからの難民はイスラエルにも来ていたが、イスラエルは、南部国境に壁をつくって、がっちり入らないようにした。しかし、壁ができるまでに来たアフリカ難民が、南テルアビブに流れ、その地域が犯罪の巣窟となっている。

しかし、こうしたアフリカ難民の多くはクリスチャンである。南テルアビブでは、カリスマ派から伝統派まで様々なキリスト教の礼拝が毎週行われている。

先週、イタリア沖で300人が死亡したが、多くがエリトリア人だった。南テルアビブのエリトリア人たちは集まって追悼の集会を行い、祈りを捧げた。
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今夜、インドで超巨大サイクロン 2013.10.12

 2013-10-12
今夜、インドに巨大なサイクロンが上陸する。その強さは、1990年に1万人以上が犠牲となった巨大サイクロンと同じぐらいだ予測されている。しかし場合によってはそれ以上の風速315Km/hになる可能性もあるという。

インドでは、海岸沿いの住民を中心に40万人が避難している。
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イランとイスラエル 2013.10.11

 2013-10-11
イランのロハニ大統領は、穏健ムードをアピールしながら、核開発を継続したままで、国際社会との関係回復を目指している。結局、イランのスタンスは全く変わっていないのだが、国際社会は、イランへの経済制裁を緩和する・・?流れになりつつある。

<イスラエルがイラン攻撃能力を示唆>

ネタニヤフ首相は、「世界はだまされてはならない。」とただ1人警告し続けている。イスラエルは単独でもいざとなればイランを攻撃すると言っている。

これをアピールするかのごとく、イスラエル軍は昨日、戦闘機への空中給油の訓練を行った。途中で空中給油ができれば、イスラエルの戦闘機がイランまで行って帰ってくることができる。

訓練は、イスラエルはイランを攻撃する能力があると言っているようなものである。

<イランは反シオニスト会議をキャンセル>

一方、イランのロハニ大統領は、前アフマディネジャド大統領の時に始まった毎年恒例の反シオニスト会議をキャンセルすると発表した。

穏健なイランに対し、好戦的なイスラエルというイメージになっている。ネタニヤフ首相に知恵と正しい判断が与えられるようにとりなしが必要である。
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西岸地区でのテロ続く 2013.10.11

 2013-10-11
9月末にイスラエル兵2人が、パレスチナ人によって殺害されたが、先週には、西岸地区の入植地で、庭で遊んでいた9才の女の子が射撃された。女の子は負傷したが、命に別状はない。犯人のパレスチナ人2人が逮捕されている。

さらに昨夜夜中、ヨルダン渓谷の入植地の自宅にいたサリーヤ夫妻の敷地内にパレスチナ人テロリストが侵入。物音で、夫のオフィルさん(61)が様子を見に外へ出たところ、鉄の棒や斧で殴り殺された。

様子を察した妻のモニークさんは、ひそかにはってその場を脱出、約2時間後、通りかかった車に助けを求めた。イスラエル治安部隊が直ちに出動し、翌日の今日、パレスチナ人の容疑者5人を逮捕している。

オフィルさんの兄はちょうと40年前のこの日、ヨム・キプール戦争で戦死していた。兄の影響で、オフィルさんはイスラエル軍でもかなり貢献したベテラン司令官だったという。

モニークさんは、収容された病院で、「夫は皆に愛された人だった。なぜその彼にこんなことがおこったのかわからない。」と泣き叫んでいた。
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アメリカの経済危機 2013.10.11

 2013-10-11
アメリカ政府は、これまでの借金がかさみ、とうとう借金額の限界に達している。この事態を受けて作成したオバマ政権の予算案が、先週、議会を通過しなかったため、アメリカ政府からの支払いができなくなった。そのため部分的な政府の休業状態が今も続いている。

もしアメリカ議会が10月17日までに、政府の経済活動をフルに再開できなければ、アメリカがいわば「破産」ということになる。するとアメリカ株(国債)を持っている国々が大きな打撃を受けて、世界経済が大混乱に陥る。

オバマ大統領は、先週、インドネシアでのAPEC(アジア太平洋経済協力)でロシアのプーチン大統領と会談する予定だった。しかし、これをキャンセルし、対処にあたっている。*APECにはケリー国務長官が代わりに出席した。

<どうすれば、アメリカの破産は回避できるのか>

回避の方法としては、議会が借金の上限額を上げて、さらに国債を発行して現金を得ることができれば、借金の支払いに充てることができ、とりあえず破産を回避できる。

実は、アメリカ政府が、借金の限界に達するのはこれがはじめてではない。実は歴代大統領の時代からもう40回以上も限界に達し、そのたびに、借金の上限を挙げてしのいできたのである。

オバマ大統領は、今その上限を上げるためにはどうしたらよいのか、議会、特に対抗勢力である共和党との交渉を行っているのである。しかし今回は、借金の上限問題だけが予算案が通らなかった理由ではないと言われている。

<アメリカの国内事情:オバマ大統領の新しい医療保険制度をめぐって>

予算案が議会を通らなかった背景には、オバマ大統領が提唱する国民皆保険制度、いわゆる「オバマケア」を実現させたくないという共和党の思惑があるという。

アメリカには現在、日本のような国民皆健康保険制度がない。そのため貧しい人は医療を受けられないという課題がある。オバマケアでは、こうした人々を救済する一方、これまで雇用主からの社会保険を受けていたり、自腹で高い医療保険に加入していた人々にとっては様々な不都合が生じることになる。

つまり、共和党は、「政府の破産」を切り札に、オバマ大統領にオバマケアをあきらめるなら、予算案に合意するという、取引のような形となっていたのである。

ところが、オバマ大統領がなかなか譲らず、本当にアメリカ政府が休業に入ってしまった。このままだと本当に国が破綻するかもしれない危機的状態になりはじめている。

そのため、共和党議員らが、オバマケアを止めることはできないとして譲歩する方向で動いているという情報がある。

<アメリカがエジプトへの軍事支援を停止へ>

お金がなくて、てんやわんやのアメリカだが、昨日、アメリカ政府は、エジプトへの軍事支援を停止すると発表した。理由は、エジプト軍と、ムルシ派の衝突で50人以上が死亡するという事態になっているからだと言っている。

しかし、エジプトが今のところ内戦に発展しないでいるのは、エジプト軍が強大な力でイスラム主義勢力を押さえているからである。エジプト軍が弱体化することは、イスラエルの治安にも関わることになる。

また、アメリカとエジプトの関係が悪化することは、イスラエルとエジプトの和平条約が危うくなるという可能性も否定できない。これらのことから、アメリカのエジプトへの軍事支援停止は、様々な論議を呼んでいる。
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シリアで活躍中のOPCW(化学兵器禁止機構)にノーベル平和賞 2013.10.11

 2013-10-11
今年のノーベル平和賞に、現在、内戦中のシリアに入って化学兵器の処分作業にあたっているOPCW(化学兵器禁止機構)が決まった。

OPCWは189カ国が加盟し、500人のエキスパートからなる組織。1997年に、前身である化学兵器協定をさらに補強する形で設立された。化学兵器協定は、1993年にその時点で現存していた化学兵器の80%を破棄して、世界平和に貢献している。
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ラビ・オバディア・ヨセフ死去 2013.10.8

 2013-10-08
イスラエルのスファラディ系チーフ・ラビとして、また引退後も、霊的政治的にも絶大な影響力を持っていたラビ・オバディア・ヨセフ(93)が7日午後、心不全、腎不全で意識不明のまま、エルサレム市内の病院で死亡した。

葬儀はその日の夕方6時から、エルサレムのユダヤ教徒居住区メア・シャリームで始まった。全国から急遽、バスを連ねて黒服の正統派ユダヤ教徒たちが参列。地元紙によるとその数、85万人(総人口の1割)。

<イスラエル史上最大の葬儀>

エルサレム北部の交通網は午後3時すぎにはすでに遮断され、市内北部はほぼ麻痺状態。バスも停止。ユダヤ教居住区から中央バスステーションにかけては歩行者のみとなり、人々が続々と葬儀の方向へと歩いていた。

女性はあまり近づいてはいけないということで、女性たちの群れはイシバから遠く離れたところに子どもたちを連れて立っていた。しかし、中心部分に近いところにも女性が見えたので、進んで行ってみた。

葬儀自体はイシバ(ユダヤ教神学校)で行われていたが、通りに集まって立っている群衆にも聞こえるよう、その様子がスピーカーで流されていた。

父、オバディア・ヨセフの後をついでスファラディ系チーフラビとなった息子のラビ・ダビデ・ヨセフがおいおいと泣きながら祈りをささげているのが聞こえた。群衆はその声を聞きながら、別に泣いているわけでもなく、ただ無表情に立っている。時々ラビの祈りに応答するようにいっせいに神への祈りをささげていた。。

女性たちは道路脇。この大群衆の中でも、たくましくベビーカーをおして、乳幼児を連れている。女性どうし、談笑しながら、子どもたちにお菓子を与えたりしている。中には祈祷書をひらき祈っている人もいた。

葬儀はまる2時間。群衆が動き出したのでついていくと、イシバからラビの遺体を乗せた車が出てくるという。押し合いへしあい、通りの両端の壁の上には男性たちがぎっしり立っている。

人がぎっしりになっているところへ車が数台出てきた。しかも対向車。警察や兵士が、叫びながら人々を車から引き離そうとするが、群衆はまったく聞く様子もなく、車の周辺にぎっしり状態。突然車がバックしてきた。押し合いへし合いから、押しくらまんじゅうに。将棋倒しの恐れがあった。ただ笑っている人もいて、不思議な空気だった。

しかし、ふと気がつくと回りは全部黒服の正統派の男性。ある男性は壁の方へ行きなさいと親切に言ってくれたが、「つまみだせ」と言われ、兵士が誘導してくれて、なんとか脱出できた。

あちこちに救急車が待機している。その屋根の上や電信柱のようなところに靴や帽子が山積みになっていた。後で新聞を見ると、群衆に押されてなぜか靴をなくした人が大勢いたらしい。

やがて群衆のうちの男性だけが、埋葬の現場、墓地へと流れていった。女性はあまり近づかないというのがラビへの敬意なのだと近くに立っていた女性が教えてくれた。

ここであきらめて帰途についたが、中央バスステーションでは、帰宅する正統派たちのための臨時バスがぎっしり。おかげで通常の市内バスが走らなくなっていた。

とりあえず町まで行ってみたが、通常は世俗派でにぎわう中心部がほとんどがらがら。わずかに開いているファラフェル屋で食べているのは正統派ばかりだった。町が麻痺する前に、一般の人々は家に帰っていたようだった。

かろうじて走っているバスをのりつぎ、最終的には歩いて、自宅についたときには12時をまわっていた。

<ラビ・オバディア・ヨセフ>

ラビ・オバディア・ヨセフは、律法を現代に適応するエキスパートとして、ユダヤ教正統派の間では、モーセのように尊敬されているラビ。多くの家庭や店舗などで彼の写真を見かける。

ラビ・オバディア・ヨセフは、イラクのバグダッド生まれのスファラディー(アラブ諸国からのユダヤ人)。4才で家族と共にイスラエルに移住し、20才でラビとなり、一時はエジプトのカイロのチーフラビも務めた。

イスラエルでチーフラビになったのは1973年、53才の時。この年のヨム・キプール戦争で生死がわからないまま行方不明になった兵士の妻が、離婚手続きをしないで再婚する許可をだしたことで有名。

またエチオピアのユダヤ人を律法に基づいて正式にユダヤ人と認め、イスラエルへの移住を可能にしたのもラビ・オバディア・ヨセフである。

1984年には、ユダヤ教正統シャスを設立。正統派ユダ教徒の社会的な存在感を政界で確立した。ラビ・オバディア・ヨセフは、いわばユダヤ教会では今世紀最大のカリスマ的存在というところだった。

シャス党は現在、党首争いがあり、ラビ・オバディア・ヨセフによってデリ氏とイシャイ氏の二人が立てられている。ヨセフ師亡き今、デリ氏は「私たちは孤児だ。これから誰が導いてくれるのか。」と泣きながら語った。今後のシャス党の動きが注目される。

*過激発言のラビ

ラビ・オバディア・ヨセフは、過激な発言でも有名だった。「ホロコーストで殺害されたユダヤ人は、罪人の生まれ変わりだったから罰を受けた。」「アメリカで大災害だったハリケーン・カテリーナに関して、”ガザからユダヤ人を追い出した罰だ”」など。
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シリアの化学兵器処分作業開始 2013.10.8

 2013-10-08
アサド大統領が提出した化学兵器のリストに基づき、OPCW(化学兵器禁止機構)がシリア入りし、10月7日から化学兵器の処理作業を開始している。

ケリー国務長官は、よいスタートが切れたとして、アサド大統領が国際社会の要請によく応じていることを評価するコメントを出した。

しかし、こうした国際社会の動きに対し、反政府勢力は、「アサド政権にシリア市民を殺す時間を与えているだけだ」として反発している。実際、処理作業が行われている周辺地域でも、戦闘が続けられており、危険な状態。

<解決の見えない内戦>

先日、以前EUで働いていたイギリス人の友人が、「シリア問題のすべてのことが何かおかしい。」と言っていた。化学兵器を返上したことで、アサド大統領自身の罪状は棚上げになっているからである。

アサド大統領は、サリンで自国民を1400人も死亡させた。アメリカは証拠をあげてアサド政権の犯行だと断定したのである。

それ以前にも、アサド大統領は、国を内戦においやり、自国民10万人以上を死亡させ、周辺諸国に210万人もの難民を出して、迷惑かけまくっている。その罪と責任の大きさは計り知れない。

それが、化学兵器を返上したことでうすまってしまったかのようになっている。反政府勢力やシリア難民が反発するのも理解できるのである。

しかし、だからといって、アサド大統領が失脚し、代わりに反政府勢力にいるアルカイダが台頭してくるのはもっと悪い。アサド大統領かアルカイダか。この2者以外の選択が今のところみつからないのである。だからアサド大統領を容易に排除できないのだ。

国際社会も、化学兵器だけが解決でないことはよくわかっている。国連によると、210万人もの難民を養う限界がもう目前だという。難民を餓死させるのか。ともかく一日も早くシリアの内戦を終結させなければならない。

ケリー国務長官らは11月には、新しい政府樹立をめざしたシリア平和会議をジュネーブで行うと行っているが、シリアで戦っている双方とも悪の限りをつくして、憎みきっているので、会議の実現はまだまったく見通しがたっていない。
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エジプトで治安部隊とムルシ派衝突:50人死亡 2013.10.8

 2013-10-08
エジプトでは6日、暫定政権の治安部隊と親ムルシ派が激しく衝突し、カイロで40人、10人は全国で勃発した衝突で死亡し、系50人が死亡した。

その後、シナイ半島南部のリゾート地にいた治安部隊をねらったとみられる爆弾テロで3人が死亡。昨日も系9人が死亡した。超過激なイスラム主義者サラフィフィストの犯行とみられている。
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ネタニヤフ首相・国連スピーチ 2013.10.2

 2013-10-02
ネタニヤフ首相は国連でのスピーチで、ロハニ大統領は「羊の皮をかぶった狼だ。ロハニ大統領の言葉ではなく、していることに目を向けなければならない。」とダイレクトに言った。

「外交による解決がよいとは皆が思っていることだ。しかし、イランに関しては、軍事攻撃の可能性を含む強力な制裁があってはじめて外交的解決への可能性も高まる。」との見解を述べ、国際社会は制裁を緩和すべきでないと主張。

「単独で(イランに軍事的に)対処しなければならない場合は、単独ででも対処する。」との決意を語った。

パレスチナとの和平について、「イスラエルは、パレスチナ人との和平達成にコミットしている。」としながらも、イスラエルは、治安に関しては決して譲歩しないと言った。

イスラエルが隣国として認めるパレスチナは「非武装で、イスラエルがユダヤ人の国であることを認める。」国だと語った。

ネタニヤフ首相は、後半で、自身の祖父がホロコーストの時代、殴られて血まみれになりながら、昔マカベア戦争で大勝利したユダヤ人が、今は自己防衛すらできないという現状を思い知り、必ずユダヤ人の国に帰ることを誓ったという経験を鮮明に語った。

その結果自分が首相になっている。「イスラエルはユダヤ人の唯一の祖国である。イスラエルが出ていくことはない。」と宣言した。

また聖書のアモス書9章14,15節を英語に続いてヘブライ語で読み、イスラエルと聖書の関係をアピール。ここに書かれているように「イスラエルは二度と引き抜かれることはない。」と締めくくった。

<イランの反応>

イランの国連大使はネタニヤフ首相のスピーチを、軍事的な雰囲気をちらつかせて挑発的だったとコメントした。「イスラエルはイランを攻撃するなど考えない方がいい。イランはいかなる攻撃にも準備できている。」と語った。

イランのザリフ外相は、ネタニヤフ首相を「国連で最も孤立した男」と呼び、「イスラエルは『イランは6ヶ月以内に核兵器を完成する』と過去22年間、言い続けてきた。(しかしまだ一度も完成していない)」として、イスラエルは嘘つきだと言った。

また「イランは、核開発を完全に放棄するべき」と主張するイスラエルに対し、「イスラエルこそNPT(核拡散防止条約)に署名すべきだ。」と主張している。

ケリー国務長官はこれに対し、「今、核兵器問題で立場を明確にしなければならないのはイランの方である。まずは自分の疑惑をはらしてから、他国に指図するべきだ。」と語った。

アメリカは、イランへの対処について、現時点ではネタニヤフ首相と同様の疑いと警戒を持っており、当面、制裁処置の緩和はないと表明している。

<イスラエルの反応>

現在、国際社会がイランに対して外交解決ムードになっている中、イスラエルがあまりに厳しい立場を主張しすぎるのは得策ではないとの意見も出ている。

国家治安研究所(INSS)所長で軍事分析のエキスパート、アモス・ヤディン氏も、イスラエルは今の外交努力がどこへ向かうかをまず見極めるべきだと言っている。
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アメリカ政府の臨時休業 2013.10.2

 2013-10-02
経済危機にあるアメリカだが、議会が予算案に合意しなかったため、今日から政府に入る資金が差し止められてしまった。そのため、アメリカ政府関係省庁すべてが臨時休業となっている。

このため、公務員200万人が影響を受け、80万人近い政府関係者が無給の休暇を無理矢理とらされた状態におかれている。ビザも発給されないので、旅行者など様々なところで影響がでている。

オバマ大統領は、マレーシア訪問を取りやめ、この問題に取り組んでいる。シリアやイラン問題に加え、なかなか忙しいオバマ大統領である。
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”無宗教”のユダヤ人増加傾向:アメリカ 2013.10.8

 2013-10-02
ネタニヤフ首相のアメリカ訪問に合わせて、アメリカのユダヤ人に関するユニークな調査結果がPew Research Centerから報告された。

それによると、アメリカにいるユダヤ人の22%は、無宗教と答えていた。ところが、94%がユダヤ人であることを誇りに思うと答え、70%はイスラエルに愛着を感じているという興味深い結果となった。

つまり、アメリカにいるユダヤ人は、若者ほどユダヤ教なしでユダヤ人のアイデンティティを持つ傾向にあるということである。

最近イスラエルに移住する北米のユダヤ人が増加しているが、移住するのはユダヤ教関係者とともに、ユダヤ教なしにユダヤ人のアイデンティティとイスラエルへの愛着を持って移住してくる者もいるということである。
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イスラエルに投資する日本企業 2013.10.2

 2013-10-02
日本の電子義足などを扱うロボット工学で知られる安川電機が、数百万シェケルをイスラエルの会社に投資する。安川電気では、2005年にもイスラエルの企業に570万ドルを投じ、関連事業として展開している。
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