それぞれのハヌカ 2013.11.30

 2013-11-30
今年も27日夕刻からハヌカが始まり、町のあちこち、正統派の家々の前や窓辺に、ハヌキヤとよばれるろうそくに火がともりはじめた。嘆きの壁では、28日、ネタニヤフ首相が2本目のろうそくに火をつけた。ろうそくは毎日1本づつ、12月4日の夜まで続けられる。

エルサレムでは、冬時間になってから、午後4時をすぎると一気に暗くなる。嘆きの壁でのろうそく点火は、4時半ぐらいと、夜長の季節になっている。

*ハヌカとは?

紀元前168年、イスラエルのマカビー一族が、当時エルサレムを支配していた残虐きわまりないシリア軍を撃退。神殿をきよめなおしたという事件を記念する祭りがハヌカである。

ちなみに当時のシリアの支配者アンティオコス4世エピファネス王は、反キリストの型ともいわれるほど神殿を汚した人物。

マカビー一族が神殿をきよめ直したとき、神殿には神殿用の聖なる油が一日分しかなかった。しかし、神殿のろうそく(メノラー)は8日間燃え続けたという。この伝説にしたがって、ユダヤ人たちは、9本枝のメノラーに毎日一本づつ、8日間、火をともすのである。(一本は着火用)

この時期、イスラエルの教会で語られるメッセージは、「イエスによる罪の赦しときよめに感謝し、自分自身を今一度捧げ直す」ということがテーマになることが多い。(イエスも祝ったハヌカ・・ヨハネ10:22,23)

<ハヌカの風物詩>

ハヌカでは、油にちなんで、「スフガニヤ」という揚げパン、「ラトキス」とよばれるポテトパンケーキを食べる。町にはカラフルなスフガニヤが並んで、見るだけでも楽しい。ただし、かなりのハイカロリー。ヘルシー志向の人のために、ノンオイルスフガニヤも登場している。(これでは無意味だが・・・)

「楽しむ」天才、ユダヤ人は、この時期、様々なフェスティバルや催しを開催し、夜な夜な楽しんでいる。キブツなどでは、住民が皆で集まって子どもの劇や合奏が披露される。日本では、こういう場合、かなり練習し、子どもたちは緊張しながら、親たちの前にでるものである。

ところが、子煩悩のイスラエル人は、できのよさには、ほとんど関心がない。ただただわが子がかわいいので、できあがりはどんなにひどくても、そこに立っているだけでうれしいのである。超にこにこ顔で見ている。

子どもの方も、「これは父も母もやってきたことで、自分もやっている」的な感じだが、このような習慣の中でコミュニティに守られながら”ユダヤ文化”を身につけていくのである。

近くのモシャブのハヌカの集まりを取材させてもらった。多くの家族連れが集まってごちゃごちゃで、いつのまにか子どもの演奏が始まっていたが、案の定、予想以上の完成度の低さ・・。親以外にはほとんど聞いていないのではと思われた。

教師かなにか、前に立っている司会らしき人が叫んでいたが、だれもあまり聞いていないので、いつ始まったのか、いつ終わったのかわからないほどだった。それでも、楽しい!これがイスラエル人である。

ところで、クリスマスと同時期に来るハヌカには、ユダヤ人の子どもたちも、おもちゃを買ってもらったりしている。

最近では「お年玉」ならぬ「ハヌカ玉」というか、おじいちゃんおばあちゃんが、孫にお金を与える習慣も登場し、テレビではその是非や、与え方が論じられていた。

<テルアビブらしいハヌカ>

テルアビブでは、世界最大の高さ27mの電気ハヌキヤがたちあげられ、市民を楽しませている。また28日夜には、ダンスなどのフェスティバルが行われたが、その締めをゲイ・グループが行う。

ハヌカとは関係がないが、11月29日は、1947年に国連がパレスチナ分割案を採択し、イスラエルの存在が認められた日である。

この日を記念して、29日、テルアビブでは「ナクバ・フィルムフェスティバル」が始まった。これは、「イスラエルの建国はパレスチナ人にとっては「悲劇」だった」という見方を取り扱った映画祭ということである。

ハヌカにゲイ、イスラエルの建国への別視線・・テルアビブの反逆児ぶりは、相変わらずである。が、同時にイスラエルがいかに民主主義国かということも世界は認めるべきであろう。

<ハヌカでもテロに休みなし>

ハヌカ2日目の28日、エルサレム郊外では、走行中のユダヤ人家族(母と3人の子ども)の車に、1.5Kgの大きな石が投げつけられ、2才の女の子が中等度の頭部外傷を負った。

家族は、ハヌカのろうそくをともすために帰宅途中だった。警察は容疑者のアラブ人4人(15~20才)を逮捕した。

<ハヌカ直前、国民的歌手急逝>

日本でいえば、加藤登紀子かさだまさし。60~70年代にイスラエルのフォークソングでヒットを飛ばし、いわば近代イスラエル文化を創り上げてきた1人、アリック・アインシュタイン(74)が、ハヌカ直前に、大動脈瘤で急逝した。

50才以上の人なら、この人の歌とともに育ったといってもよく、亡くなってからの扱いは、美空ひばりが亡くなったときぐらいの反応だ。ネタニヤフ首相も公式にあいさつをしている。3日たった今も、自宅前に花が置かれ、まだニュースで特集がとりあげられている。
タグ :

世界のビジネスマン、イランに篤い視線 2013.11.30

 2013-11-30
ジュネーブで、国際社会がイランとの暫定合意に至り、イランとの貿易が一部再開されることになった。6ヶ月だけという期限付きであるにもかかわらず、ビジネス界は今、イランとの貿易再開に篤い視線を向けている。

イランに注目しているのは、ドイツ、フランス、アメリカなどの会社。ビジネスが再開されると、イランとの銀行取引を再開する必要も出てくる。トルコではその準備もすすんでいるという。

これらの会社は、今後の状況がどうなるかを見守っており、すぐにもイランとビジネスを再開したい考えだ。

なお、ジュネーブで決まった合意事項は、イランと6カ国、IAEAが合意する実際のプラン作りが手間取っており、まだスタートしていない。12月末か1月という報道もあるが、まだ明確ではない。

*アラクの核施設について修正お願い

前回、お知らせしたアラクの核施設の建設について、すべて整っているとお伝えしましたが、正確にはまだ途上であると報じられています。

しかし、まだ完成していないとはいえ、国家治安研究所(INSS)のランダウ博士によると、中にはすでに高度な遠心分離器が設置されていて、テストも稼働も可能な状態だということでした。

ジュネーブの合意事項が定めたことは、「建設の中断」ですが、具体的には、「これ以上追加の機材を搬入しない」「燃料を精製しない(つまり稼働させない)」などを意味しています。

ランダウ博士は、今後イランが、アラクで”テスト”に踏み切るのではないかと懸念していました。”テスト”は”稼働”ではないからです。

その懸念通り、BBCなどの報道によれば、イランのザリフ外相は、すでに「アラクの建設は続ける。」「テストは行う」と発言しています。

今後、最終合意にむけて、こうした細かい言葉の解釈の違いで、イランと論争になってくる可能性があるとランダウ博士は懸念しています。
タグ :

検証:ジュネーブ暫定合意 2013.11.27

 2013-11-27
ジュネーブで行われていたイランと6カ国の交渉は、今回も、ロシアのラブロフ外相、アメリカのケリー国務長官が途中で呼び出されて延長戦となったが、最終的に、24日朝3時半ごろ、6ヶ月を期限とする暫定合意に至った。

<イランが受け入れた条件>

①イランはウランの濃縮を5%以上には行わない。②ウランの濃縮に遣う遠心分離器を増やさない、③蓄積された20%ウランを中和する、③プルトニウムの精製にもつながる可能性を持つアラクの核施設建設の中断、③IAEA(国際原子力機構)の査察をさらに受け入れる。

つまり、イランは低レベルであれば、核の濃縮活動を継続すること、現存する18000基以上の遠心分離器の温存を許された形である。

*技術的な視点で考えると・・?

国家治安研究所のエミリー・ランダウ博士によると、今回の合意では、「遠心分離器は増やさない」となっているが、イランはすでに、十分持っているばかりか、このうち3000基は、高性能の遠心分離器であるという。

これらを使えば、5%ウランからでも爆弾を製造するのに問題はない。したがって「遠心分離器を増やさない」という条件は、実はほとんど意味がない。

さらにプルトニウムに関係するアラクの建設中断だが、施設が建設中だというわけではなく、すでにすべて整った上で、「それらを動かさない。」というだけである。

ここまで完成した上で、高価な施設を使わないということはありえない。アラクで軍事目的のプルトニウムが精製されないということを証明するには、解体以外にはない。

まとめると、今回の合意で、「イランの核開発が6ヶ月はとりあえず保留」にはなった。しかし、肝心要の「イランは、軍事目的で核開発を行わない。」という点について確認できていない以上、抜本的な解決に向かっているとは、まだいえない、ということである。

にもかかわらず、国際社会は「将来、イランは核の軍事開発を辞めるだろう」との”期待”で、イランの経済制裁を緩和したということである。

<6カ国が受け入れた条件>

イランの貴金属や石油化学製品などの禁輸措置を一時的に解除する。この緩和措置により、イランには60-80億ドルが入ることになると試算されている。

オバマ大統領は、「これは、一時的な緩和措置で、これまでに構築してきた制裁の枠組みは、今のまま残る。したがって、もしイランが上記の条件を履行しなかった場合は、直ちに制裁を強化することも可能だ。」と主張している。

<イランと世界の反応>

イランでは、帰国したザリフ外相を、群衆が歓迎。ロハニ大統領の支持率も上がっているという。

6カ国はじめ、世界は、シリアの化学兵器廃棄に続いて、イランの核兵器開発問題にも着手でき、外交の勝利だとして喜んでいる。

また、イランとの貿易が再開されることは、多くの国、企業が望んでいたことなので、世界はこの合意を歓迎している。

<複雑なイスラエルの反応>

ネタニヤフ首相があれほど、合意には調印しないようにと懇願したにもかかわらず、6カ国は合意に至った。

暫定とはいえ、この内容では、イランが核兵器をつくる可能性をそのまま残していることを意味するため、ネタニヤフ首相にとっては、当然、不本意なことである。

「今、あと一歩というこころで制裁をゆるめてしまっては、これまでの努力が水の泡になる。今逆に制裁を強化すれば、核の濃縮活動の全面停止に追い込むことができたのに・・」というのがネタニヤフ首相の主張だった。

しかし、オバマ大統領は、「合意は暫定的なもので、制裁を元にもどすことはいつでも可能だ。またIAEAのさらなる査察が入るのだから、イランは核兵器を開発できる状態ではなくなった。」との認識を語っている。

ジュネーブでの暫定合意以後、イスラエル国内のニュースでは、様々な見方、憶測が連日飛び交って、物議をかもしている。

イスラエル軍の諜報関係長官で、防衛関係のトップ・エキスパート、アモス・ヤディン氏は、「今回の合意はまだ極初期段階だ。イスラエルは、次の数ヶ月、大騒ぎせず、アメリカと国際社会の様子を見守り、次にどうするのか考えるべきだ。」と言っている。

ヤディン氏はまた、「ネタニヤフ首相が、強く反対したので、合意内容は、当初のものより、堅実なものになっている。」と、首相をサポートする発言をしている。

<今後イスラエルはどうするのか>

ヤディン氏が言うとおり、現在、ネタニヤフ首相は、国際社会への発言はかなり押さえいるもようである。アメリカには、代表団を派遣し、今後、6ヶ月のあいだに、解決すべき問題はなにかを論議する予定だという。

またEUヨーロッパとも歩みよって、6ヶ月後の最終合意に向けた対策を行っているようである。
タグ :

フィリピンからイスラエル軍医療チーム帰国 2013.11.27

 2013-11-27
フィリピンで活躍していたイスラエル軍の医療チームは、明日から始まるハヌカの祭りに備えて、本日27日、帰国した。

イスラエル軍によると、フィリピン滞在中に治療した患者は2686人。このうち848人は子ども。手術は60例。出産は36人だった。

チームは現地に、テント8張り、発電機、レントゲン器機などを寄贈。これらは、今後ドイツとオーストリアの医療チームが使うことになるという。
タグ :

強気のイラン:ジュネーブ合意の兆しなし 2013.11.22

 2013-11-22
21日からジュネーブで、イランと6カ国の直接交渉が始まった。2日めが終わった時点で、この件に関する報道はまだほとんどなく、合意に至る兆しも今のところまだないもよう。

その原因として、イランが「ウランの濃縮を継続できないならば、合意はない。」と言っていることがあげられている。交渉は今日(日本時間明日朝)最終日の予定。

<イランの最高指導者ハメネイ師登場>

ジュネーブでの交渉初日、イランのハメネイ師が、イランのテレビを通して公の場に現れ、「イランは核開発の権利を一文字も放棄しない。交渉担当には、この条件は遵守してもらう。」と語った。

また、イスラエルについて「一部の閣僚は人間とはいえない。動物のようだ。イスラエルは、武力によってあらわれた。力による国は滅びる。イスラエルは、全滅する運命にある。」と言った。

<ベイルートのイラン大使館自爆テロでもイスラエル非難>

ジュネーブでの交渉が始まる前日の19日、レバノンのベイルートでは、イランの大使館前で、2つの自爆テロがあった。爆発は付近の車10台を炎上させるほどの大爆発だった。このテロで35人が死亡。イランの外交官1人も死亡した。

イランは、まだ事件発生間もないうちに、すかさずイスラエルの犯行だと非難した。しかし、これについては後に、シリアのスンニ派過激派グループが犯行声明を出している。
タグ :

ガザの災難 2013.11.22

 2013-11-22
ガザでは、11月14日、昨年の今ごろに勃発したイスラエルとの紛争を記念する行事が行われ、ハマスが改めてイスラエルとの闘争を叫んだ。

実際、この後、イスラエル南部ネゲブ地方にむけてロケット弾が発射された。被害はなかったが、イスラエル空軍は、2回に分けてガザのミサイル発射地などを空爆している。

<汚水が町中に>

ガザ市南部では、今下水があふれている。少なくともあと3個所の下水処理場でも、下水があふれる寸前だという。
環境汚染だけでなく、伝染病なども懸念されている。

下水が漏れたのは、処理場の電力が止まったことが原因。ガザの電力不足が深刻で、一日12~18時間も止まる日があるという。

*汚水があふれたガザの町ビデオ http://www.youtube.com/watch?v=VVedD30tvu4 
かわいいガザの子どもたちをたくさん見られます。笑っている子もいます。必見。この子たちのためにとりなしを!

<ライオンの双子の赤ちゃん死亡>

ハマスは、地下トンネルから、なんとライオンのつがいを密輸。「イスラエルの妨害にも関わらず、ライオンを輸入した。」と豪語していた。

このライオンのメスが、上記、11月のハマスの対イスラエル記念式典の数日後に、雄雌の双子を出産。ハマスは、2匹の赤ちゃんに、それぞれ「ファジール」「セジール」とイラン製ミサイルとそのプロジェクト名からとった名前をつけ、公開した。

ハマスは、「イスラエルの不正な支配にもかかわらず、子どもたちに笑顔をもたらした2匹。」と報道。BBCも世界に向けてニュースを流した。

ところがそのわずか2日後である。双子のライオンの赤ちゃんは死亡した。ガザの動物園の飼育係に正しい知識がなかったことが原因と報じられている。
タグ :

国民大ショック:イスラエルのトップ演歌歌手が性的犯罪か 2013.11.22

 2013-11-22
日本で言えば、北島三郎。いわば、殿堂入りした不動の演歌のキング。ヒット曲は数え切れず、国民に愛される歌を数々出してきた。イスラエルでは、子どもから大人までだれもが知っている歌手。(筆者ですらCD一枚持っている・・)

そのエイヤル・ゴラン(42)が、複数の未成年と性的な関係(違法)を続けていたことが発覚し、父親とともに警察に連行された。

まだ聴取の段階だが、一昨日から裁判所が報道規制を解いたため、ほぼ間違いないとみられる。イスラエルでは、ジュネーブよりも、イランよりも、レバノンの爆発よりも、このニュースがここしばらくトップニュースだった。

ちなみに、イスラエルでは演歌風のミズラヒ(東方)系歌謡曲と、西洋風歌謡曲と2種類あり、日本とよく似た感じである。ただし、これは、スファラディ系とアシュケナジ系という文化的な違いで、好みに年齢差はない。
タグ :

イランを巡るネタニヤフ外交 2013.11.18

 2013-11-18
今月7日から9日、ジュネーブで行われたイランと6カ国の核兵器疑惑に関する直接交渉。途中で外相級にまで格上げとなり、合意に至るかとも報道されたが、最終的には合意に至らなかった。

しかし、しばし間をおいて、2週間後の今週20日から22日、再びジュネーブで交渉が再開されることになっている。

イランへの制裁緩和をもりこむ今回の取引に反対するネタニヤフ首相は、この10日間、必死の外交戦略を展開している。

とにかくあらゆる機会をとらえ、口を開けば、しつこいほどに「今イランへの経済制裁を緩和してはならない。今6カ国がイランと合意しようとしている取引は非常に悪い(Bad Deal)」とかなり強い表現で、主張し続けている。

結果、イランとの取引を進める立場をとっているアメリカのオバマ大統領、ケリー国務長官との関係も怪しくなってきた。

それでもネタニヤフ首相は、「イランの核保有は、明らかにイスラエルの存在に対する脅威だ。だれがなんと言おうが、私は首相として、イスラエルの存続を守らなければならない。」と主張した。

交渉直前になるが、今日17日、6カ国の1つ、フランスのオーランド大統領がエルサレムに到着した。無論、イラン問題についての話が中心になるとみられる。

オーランド大統領が帰った翌日の20日、ネタニヤフ首相はモスクワへ飛び、やはり6カ国の一つロシアのプーチン大統領に会うことになっている。

<ネタニヤフ首相をサポートする動き>

1.制裁か緩和か:もめるアメリカ議会

オバマ大統領は、イランとの取引をすすめたい方針だが、アメリカ議会には右派のイスラエル支持派が多数おり、そうは問屋がおりない・・というところ。

下院では数ヶ月前にイランへの新たな経済制裁を可決。今ちょうど上院がその件に関する協議を行っている。もしかしたら、ジュネーブでの交渉が始まる前日に「イランへの新たな制裁」を可決してしまう可能性がある。

2.昨日の敵は今日の味方!?サウジアラビアがイスラエルに協力か

6カ国とイランが取引をしようとしていることについて、怒っているのはネタニヤフ首相だけではない。スンニ派の湾岸アラブ諸国も同じである。

以前より、サウジアラビアは、イスラエルがイランを攻撃するなら、領空通過を受け入れるとする意向が報じられていた。しかし、今ではサウジアラビア以外の湾岸諸国も協力するとの意向が報じられている。

3.パワフルな友好国!?フランスのオーランド大統領エルサレム訪問

フランス政府は伝統的にイスラエルには協力的だが、ジュネーブでの交渉が再開される直前の17日、オーランド大統領が、ファビウス外相など閣僚を多数引き連れて、エルサレムに到着した。

オーランド大統領一行は、ベングリオン空港で、ペレス大統領とネタニヤフ首相に赤絨毯で迎えられた。オーランド大統領も「フランスは、常にイスラエルの友人」とヘブル語で挨拶するなど、友好国ぶりをアピールしている。

滞在は、3日間滞在の予定で、18日には、ラマラでアッバス議長にも会うことになっている。

*オーランド大統領・美人の奥さま

ペレス大統領官邸でのオーランド大統領歓迎式典を取材させてもらった。カメラ不可の執筆記者として式典に出席したのだが、カメラがないと、「えっここでいいんですか~」というような最前列、ど真ん中の席に通された。

オーランド大統領はテレビで見るのと全く同じだった。そばについていた奥様がすらっとしてなかなかの美人。ファビウス外相などフランス政界の大物もずらり。ファビウス外相はジュネーブでの交渉にも出席する人物だ。

歴史を動かす大国の一つフランス。フランスのために祈れと主に言われたような気がした。

<石のひとりごと:ジュネーブ交渉どう祈る!?>

イランと6カ国の交渉だが、ケリー国務長官は、もし何らかの合意に至ったとしても、最終的な合意の入り口に過ぎないと言っている。

しかし、その入り口がこれからの交渉の方向性を左右し、さらにはもう元へは戻れないということになるのだから、非常に重要な決断である。

ネタニヤフ首相がこれだけ頑張っている以上、もし、イランの核兵器保有を助長するような決断になれば、イスラエルがイランを攻撃するようなことが本当にあるかもしれない。

政治・外交には相当深い計算が動いているので理解しえないが、イスラエルの存続が危うくならないよう、かつイランもOKできるような何かが見つかり、最善の方法で今のこの危機を乗り越えられればと思う。奇跡に近いが・・・。
タグ :

国連の不条理を口にしてしまった!国連通訳 2013.11.18

 2013-11-18
昨日、ニューヨークで行われている国連人権保護団体の会議では、人権無視の疑いがあるとして上げられている10項目の採択をとった。そのうち9項目がイスラエルである。結果は賛成160、反対6、棄権5と、圧倒的にイスラエルを非難する決議となった。

その直後である。公式の国連通訳が、スイッチを間違えて、「10項目全部がイスラエルとパレスチナに関すること?これはちょっとひどいんじゃない?。それだけじゃない。他に、本当にもっと悪いこともおこってる。それについては誰も何も言わない・・・」とだれかと不満げにしゃべっているのが、出席者全員に聞こえてしまった。

ネタニヤフ首相は「通訳の女性が、問題にならなければよいが。万が一問題になれば、イスラエルが彼女に仕事を保証する。時に偽善が一瞬にして明らかにされることがあるが、これはその一例だった。」とコメントしたという。
タグ :

フィリピンのイスラエル医療チーム活躍中 2013.11.18

 2013-11-18
フィリピンに派遣された医療チームは、ボゴ市の現地病院の近くに野営病院を設営。今日で2日か目だが、両日とも300人以上の患者が来て、計710人が治療を受けた。中には生死をさまよう負傷者の手術も行っている。

新しく生まれた新生児はすでに12人。17日には1時間の間に3人が生まれたという。一人目の赤ちゃんは「イスラエル」と名付けられた。

<フィリピンのクリスチャン災害後最初の礼拝>

17日は、災害後9日目、最初の礼拝日となった。フィリピンは、国民の80%がカトリック。教会が避難所になっているところもあるが、この日曜には教会での礼拝に、何千人もの人々がおしよせたとBBCは報告している。

タクロバンでは、死者は3600人以上。50万人が家を失った。そのタクロバンの教会でも500人が半壊状態の教会に集まった。

礼拝に来た人々は、「こんなことになったけど、それでも私たちは神を信じる。」「主は、私たちが生きのびて、再び立ち上がることができるよう、信仰を強くしてくださった。」と証している。

しかし、現地からの報告はあまりにも厳しい。自らもひどいけがをして、家族全員の遺体とともに6日間埋まっていた14才くらいの少女が助け出されていた。少女は、けがで髪をそられた状態、涙でぬれたままの頬で放心状態だった。
タグ :

被災地へ緊急医療チーム148人派遣 2013.11.14

 2013-11-14
フィリピンを襲った台風30号の被害が想像以上に大きい。

11日にイスラエルからフィリピンへ派遣されたレスキュー隊に続いて、昨夜13日、148人からなるイスラエル軍の緊急医療チームが、100トンの救援物資とともに、フィリピンへむけて出発。今朝セブ島に到着した。

チームは、被害の最も大きいタクロバンに緊急医療施設を設営する予定だったが、最新情報によると、ボゴ市で、地元の病院をサポートすることになっている。

<フィリピン現状まとめ>

死者は当初1万人を超えると報道されたが、今日、政府から現時点で2344人との新たな発表があった。しかし、被災地の破壊の様子は尋常でなく、86万人が家を失い、多くはまだがれきの中で、野宿状態が続いている。

フィリピン政府によると、道路が寸断されているため、支援物資が届いているのは、6日経った今もまだ2割程度。これはすなわち、8割の人々は食糧、水がないまま6日になることを意味する。

人々は生きるために略奪している。略奪先の壁が落ちて8人が死亡したとの悲しい事件も。略奪隊と治安部隊の間で銃撃戦になったとの情報もあり、住民の暴徒化で、治安が悪化の一途をたどっている。

遺体は収容されないまま散乱しており、不衛生な水や生活環境から感染症が発生するのは時間の問題。被災地では、無事に残っていた医療施設がフル回転しているが、医療物資が底をつきかけており、必要にまったく追いついていない。

人々は被災地から脱出しようとしている。アメリカ軍の輸送機が避難民らをマニラへ輸送中である。

アメリカは、大規模に海軍を派遣し、空母から輸送機やヘリコプターなどで、人の救出や、物資の搬入を行っている。病院船も派遣されたが到着は12月になる見通し。

日本政府からの支援は、1000万ドル(10億円)。アメリカ(20億円)、イギリス(16億円)に次ぐ世界第3位の支援額。

またJDR(日本災害救助隊)から医師・看護師22人を含む27人がフィリピンへ派遣され、タクロバンを目指したが、道路事情が悪いことと、住民の暴徒化で、まだ活動が開始できていない。現在、マニラで方針を検討中。
タグ :

パレスチナとの関係悪化の一途:イスラエル兵またテロの犠牲に 2013.11.14

 2013-11-14
イスラエルとパレスチナの和平交渉から3ヶ月。先週、ケリー国務長官が来て進捗を確認したが、実際は、進展するどころか、西岸地区でのテロが急増し、関係は悪化傾向にある。

この3ヶ月の間に、パレスチナ人のテロで死亡したイスラエル人は4人。うち3人はイスラエル兵だった。一方、イスラエル軍の掃討作戦や、テロ現場での銃撃戦で死亡したパレスチナ人は10人である。

<18才のイスラエル兵ナイフで刺されて死亡>

今日13日朝、ナザレ・イリット(ナザレユダヤ人地区)から、一般のバスで、任地へ向かっていたイスラエル兵エデン・アティアスさん(18)が、座席で眠っていたところ、首を刺されて死亡した。

事件は、イスラエル北部、アフラの中央バスステーションに停車中のバスの中で発生。乗客が犯人を取り押さえ、治安部隊に引き渡した。

犯人は、西岸地区ジェニンに住む16才のパレスチナ人。犯人のいとこは、イスラエル人2人の殺害と多数の殺人未遂により終身刑3回で服役中。別のいとこも殺人未遂で12年の刑にて服役中ある。警察は、後に、犯人の父親、兄、友人らも逮捕している。

死亡したイスラエル兵アティヤスさんは、従軍してまだ数週間。父親は、刑務所にいるため、母1人子1人だった。昨夜行われた葬儀には、父親が刑務所の服のまま、警備員に付き添われての参列となった。

事件発生後まもなく、アフラのバスステーションでは、150人ほどが集まって、パレスチナ人の囚人釈放に反対するデモを行った。国会でも「もうパレスチナ人を釈放するべきではない。」との声が上がっている。

<パレスチナの交渉チーム辞任か?>

イスラエルでは、昨日住宅担当大臣が、グリーンライン(1967年ライン)よりパレスチナ側に、24000軒の家屋を建設すると申請した。ネタニヤフ首相は「今はイラン問題に取り組んでいるので時期が悪い。」として却下した。

「今、国際社会からの批判を受けては、イラン問題において、イスラエルの主張を聞いてもらえない。」ということである。ただし、首相は建築をいっさい却下したわけではなく、時間をかけてかしこく建設するとの意向を述べている。

一方、パレスチナ側では、エレカット氏を中心とする交渉チームが、イスラエルの建設活動に抗議して、辞表を提出したことがわかった。アッバス議長がそれを受理したかどうかはまだ不明。

これについて、イスラエルは、「いつものパレスチナのうやりかただ。」として、特に大きな反応はしていない。いつものやり方とは、決断を避け、危機的状況をつくって世界の注目を得るというもの。

いつものパターンともいえるが、和平交渉が始まると、両者の溝はさらに深まっていくようである。
タグ :

イラン問題:20日のジュネーブでの交渉を控えて 2013.11.14

 2013-11-14
先週、ジュネーブでのイランと6カ国の協議が、なんの合意も得られず、来週20日に先延ばしされたが、その後メディアを通じたバトルが展開されている。

まずは、ケリー国務長官が、「今回合意に達しなかったのは、フランスの反対により6カ国が一致できなかったからという報道は間違い。6カ国は完全に一致していた。合意に達しなかったのは、イランが提示された条件を拒否したからだ。」と述べた。

するとすぐにイランが「合意に達しなかったのは、イランのせいではない。」と反論している。

アメリカの議会は、以前からイランへの新たな経済制裁を検討中だった。オバマ大統領は、20日の交渉に備えて、採択を延期するように指示。これを巡って議会は紛糾している。

ネタニヤフ首相も、今必死の様相である。エルサレムでは、先週から今週、北米ユダヤ機関関係のカンファレンスが目白押しだったが、招かれるすべてのカンファレンスで、「イランの経済制裁を今、緩和するべきではない。」と熱弁した。他の政府閣僚もこれに続いている。これが世界からの批判を招いている。

<イスラエルの主張>

今回、6カ国が提示した案によると、イランは19000期に上る遠心分離器をいっさい処分しないことになっている。これでは、いつでもウランの濃縮をいつでも再開できるばかりか、わずかな時間で核兵器をつくる可能性を残すことになる。

閣僚の1人で前経済相のユバル・ステイニッツ氏は、「もし6カ国が提示した制裁緩和が実行されると、イランは、最大400億ドルを得る可能性を得ることになる。」と語った。

これではイランの思うツボ。非常に悪い取引だとイスラエルは主張する。

<アメリカの主張>

イスラエルはイランの核施設いっさいを破棄すると主張しているが、
それは非現実的。過去にブッシュ大統領が、同じ考えで、イランの核開発をいっさい拒絶したが、逆に核開発は進んだ。イランとの交渉は段階的に進めるべき。

ケリー国務長官は、「ネタニヤフ首相は、将来に向けた可能性を持つ交渉すら否定している。批判は、まず内容を知ってから出すものだ。」と厳しい態度をとった。

後に、アメリカのダン・シャピーロ駐イスラエル大使が、アメリカとイスラエルの友好関係は不動であるとのフォローを行っている。
タグ :

イスラエル軍レスキュー隊、フィリピンへ 2013.11.11

 2013-11-11
台風30号の被害でフィリピンでは1万人が死亡、80万人が行方不明となっている。イスラエル軍は、レスキュー隊、医療隊など専門家からなるチームを昨夜、フィリピンへ向けて派遣した。

戦争やテロを数多く経験しているイスラエル軍は、災害救助や、初期緊急医療においては世界一優秀といわれる。この他イスラエイドも、医療、トラウマの専門家を派遣する予定。アメリカのユダヤ系団体も支援を準備中。

イスラエルには3万人のフィリピン人が働き、祖国の家族に送金している。うち、数千人は市民権を得ている。
タグ :

エルサレムで北米ユダヤ人の「総会」 2013.11.11

 2013-11-11
エルサレムで昨夜、3日間の北米ユダヤ人「総会2013」が始まった。アメリカ、カナダを中心に、ヨーロッパからも来ている。参加者は3500人。オープニングには、ネタニヤフ首相がスピーチ。バットシェバ舞踏団がみごとなダンスを披露した。
タグ :

イランとの取引、今日大詰め 2013.11.8

 2013-11-08
昨日からジュネーブで、6カ国(アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、ドイツ)とEUが、イランと核問題について交渉しているが、最終日の今日を迎え、にわかに緊張してきた。

今回は、これまでの交渉と違って、イランの方からの提案で実現した交渉で、なんらかの譲歩案を出して、経済制裁の緩和を求めるという趣旨。

イギリス系通信によると、昨日1日の交渉で、イランが核の濃縮を低レベルに限定するかわりに、経済制裁の一部を期間限定で緩和するという方向で動き始めているもよう。

まだ決定ではないが、昨夜、オバマ大統領はテレビでのインタビューで「イランと対決するよりは、取引があった方がよい。」との考えを明らかにしており、交渉成立への色合いが濃くなっている。

<ケリー国務長官:予定変更でジュネーブへ>

イスラエルとパレスチナを訪問していたケリー国務長官だが、昨日ヨルダンのアンマンを訪問。そこでもう一度アッバス議長と会談し、再びイスラエルへ戻ってネタニヤフ首相と会談してエルサレム泊。

この後帰国の予定だったが、ケリー国務長官は、急遽ジュネーブのイランとの交渉に出席することになった。この点においても、今夜、イランとのなんらかの取引が成立するのではないかと注目されている。

<イランとの取引は歴史的失敗:ネタニヤフ首相>

ネタニヤフ首相は、現在エルサレムで開催されている北米ユダヤ人のカンファレンスでのスピーチの冒頭で、「イランとの取引は、いかなるものであっても歴史的な失敗になる。」と明確に強く警告した。

ネタニヤフ首相は、最終的には核濃縮をすべていっさい停止しない限り、イランの核兵器開発を止めることはできないと主張する。

イランが痛みをようやく自覚し、経済緩和を求め始めた今、経済制裁を緩和してしまっては、もはや、最終段階にまで持ち込むことはできなくなるというのである。

ネタニヤフ首相の主張は、ケリー国務長官には、強力に伝えてある。今日8朝、ネタニヤフ首相は、ベングリオン空港までケリー氏に同行し、見送った。ぎりぎりまでイスラエルの主張を伝えたものと思われる。

*ネタニヤフ首相、怒りのメッセージ「非常に悪い取引」http://www.youtube.com/watch?v=4TMN4bXFoMY(ビデオ)

ネタニヤフ首相は、ケリー国務長官を見送ったベングリオン空港において、英語ではっきりと「今回、イランは、何も支払わずにすべてを得た。これは非常に悪い取引だ。イスラエルはいかなる取引であっても拒絶する。」と繰り返した。

その上で、「イスラエルは自己防衛のためにはいかなる方策も躊躇しないこと。いかなる国際社会の圧力があっても、治安の維持のためにはいっさい妥協しない。それはパレスチナ人との関係においても同じだ。」と、怒りの表情で訴えた。(ビデオ参照)

*イランのかなり怖いビデオ http://www.youtube.com/watch?v=68CsCjIJaeE#t=43 

イランの国営放送が流したというビデオクリップ。数々のミサイルが発射され、テルアビブに撃ち込まれる様子が、リアルに描かれている。実際の航空写真を使い、どこをターゲットにするのかも明らかになっている。とりなし手、必見。
タグ :

ケリー国務長官が、第三インティファーダを警告 2013.11.8

 2013-11-08
昨日、ケリー国務長官はイスラエルのチャンネル2のインタビューで、「もしこの和平交渉が挫折したら、イスラエルは国際的に孤立する。またカオス(第三インティファーダ)になる。それをイスラエルは臨んでいないはずだ。」との懸念を語った。

しかし、その言葉を裏付けるように、先週からここ2,3日、西岸地区で、テロ事件が相次いでいる。

8日朝、西岸地区南部入植地グッシュ・エチオンで、ユダヤ人夫妻の車に火焔瓶が投げつけられ、火傷を負うなど負傷した。また、同じく今朝、エルサレム周辺の検問所で、イスラエル兵を刺し殺そうとしたパレスチナ人(23)が、射殺された。

昨日もサマリア地区で、バス停にいたイスラエル人に向かってパレスチナ人が発砲。付近にいたイスラエル兵と銃撃戦となり、犯人を射殺した。

7月に和平交渉が再開されてから、殺害されたイスラエル人は3人、パレスチナ人は10人に上っている。
タグ :

ユダヤ機関のカンファレンス:ユダヤ人団結 2013.11.8

 2013-11-08
北米には、社会的経済的にも力のあるユダヤ人が多くいる。このユダヤ人たちが中心となって「ユダヤ機関」が設立され、イスラエルの建国から、これまでの存続を、あらゆる点で支えてきたのである。

ユダヤ機関は、数千人が集まる「総会」とされるカンファレンスを毎年アメリカで開催。5年に一度はイスラエルで開催されることになっており、今年は10日日曜から12日にかけて、エルサレムで開催される。

「総会」には、ペレス大統領、ネタニヤフ首相はじめ、イスラエル政府閣僚も出席し、イスラエルとディアスポラ(海外在住のユダヤ人)のユダヤ人が団結を深める時となる。

エルサレムには先週から、この「総会」に出席するため、ユダヤ人社会の大物たちが集まり始めている。また総会に合わせて、ユダヤ機関の様々なブランチがそれぞれのカンファレンスを、エルサレムで開催している。

カンファレンスでは、イスラエルとユダヤ人社会を維持繁栄させるためには、どうしたらよいのかがテーマとなり、様々な課題が出され、話し合われ、具体的な計画となっていく。

現代における大きな課題は「ユダヤ人のアイデンティティ」。最近の若者たちは、ユダヤ人でありながら、イスラエルに関心が薄くなっているのだとか。

次世代を担う若者たちにユダヤ人としての自覚を高めてもらい、できるだけ、イスラエルに移住してもらいたいというのがユダヤ機関の願いである。現在「バースライト」とよばれる若者向けの移住プログラムが非常によい成果をあげているという。来週、取材、報告予定。

<石のひとりごと>

週末の時代になると、イスラエルが孤立し、ユダヤ人だけは団結してエルサレムに集結すると書かれているが、まさにそのような流れになっている。(ゼカリヤ書12:1-3)

昨日、ユダヤ機関のカンファレンスの一つに出席し、北米から来た120人ほどの、いわゆる高い地位にあるユダヤ人たちとともに、ネタニヤフ首相のスピーチをきいた。

外国人(つまりユダヤ人以外)の記者は私1人だったので、どうも場違いだったが、なんとも気持ちの引き締まる思いがした。
タグ :

「あきらめない!」ケリー国務長官 2013.11.7

 2013-11-07
ケリー国務長官が、またまたやってきた。6日、イスラエル入りしたケリー氏は、テルアビブの故ラビン首相記念を訪問して献花。7日は朝からネタニヤフ首相と会談。

7日からジュネーブで始まるイランとの交渉を前に、イランの核問題、シリア問題、危機的状況にあるパレスチナとの和平交渉について話し合った。

午後はパレスチナ自治政府のベツレヘムでアッバス議長と会談し、エルサレムへ戻ってペレス大統領と会談。ネタニヤフ首相と夕食をはさんで再度の会談となった。場合によっては8日にもう一度アッバス議長に会う可能性もある。

<世界で最も長期で難しい問題>

3ヶ月前に、ケリー国務長官のシャトル外交で、ようやく再開されたイスラエルとパレスチナの和平交渉だが、3ヶ月たった今、「やっぱりこれは無理・・」というムードが双方に広がっている。

その原因として、イスラエルのネタニヤフ首相は、パレスチナ側がイスラエルへの挑発的な発言や行為やめようとせず、すぐに交渉から降りるといって逃げてしまうことをあげた。

一方、パレスチナ側は、イスラエルが囚人釈放の見返りとして、まだ最終地位が固まっていない西岸地区(入植地)と東エルサレムに3000件以上もの建築許可をだしたことが、問題の根元だと主張している。

双方の主張に対し、ケリー国務長官は、ネタニヤフ首相には、セキュリティの必要性に対する理解を示し、パレスチナ側には「イスラエルの入植地は違法であり、和平推進の助けにはならない。イスラエルはこれを最小限にするべきだ。」との見解をのべて、いわば両者に理解を示す形となった。

ある大手通信社の記者が「結局8割ぐらいはイスラエルのいうとおりにしないと交渉は成立しないのに、パレスチナは自分たちの意見の9割を通そうとする。」と言っていた。

現実問題として、パレスチナとイスラエルでは、比べられないほどにイスラエルのほうが国力があるというのが事実。従って、ある程度はパレスチナが譲らない限り、話は平行線をたどるということである。

あきらめムードが広がる中、ケリー国務長官は、8日、ベツレヘムでアッバス議長と会談後、「交渉は悲観的だと言われるが、オバマ大統領も私も、和平は必ず達成と信じている。」と語った。

アメリカは、パレスチナ市民の生活改善が、和平達成を推進することになると考えている。今回、ケリー国務長官は、パレスチナ自治政府に対し、すでに約束している2500万ドルに7500万ドルを加えて、1億ドルの支援をすると約束している。

<一般市民はほとんど無関心?>

ベツレヘムで、とてもかれんでかわいらしい、イスラム教徒の若いパレスチナ人女性で、ベツレヘム大学の学生さん2人にケリー国務長官について聞いてみた。

すると、「俳優のですか・・?」との返答。ケリー国務長官が来ていることはおろか、ケリー国務長官がだれかすら知らなかった。

エルサレムに戻って、「ケリー国務長官が来ていますね。」と4人ぐらいに聞いたが、全員「へっ?知らなかった。」「ケリー国務長官は毎週くるんだよ。」との返答。

エルサレムでは、今日外務大臣に復帰することになったリーバーマン氏の話題で、ケリー氏の来訪はほとんど影に隠れてしまった状態だった。

<石のひとりごと:目力について一言>

今回、ベツレヘムでの取材で、はじめてケリー国務長官とアッバス議長を直接拝見することができた。

ケリー国務長官の動きは、実に精力的だが、その目は、ニュースで見る通り、灰色に濁っていて、失礼だが見た目はまさに「腐った魚の目」。しかし、逆にこの濁った目が、サタン的なほどの冷静さと奥深い冷たさにも見えた。(写真)

一方アッバス議長は、ころっとしていて、ちゃかちゃか動く。アッバス議長にインタビューしたことのある日本の大手新聞社の記者によると、「アッバス議長の目は、かなりするどい。民主主義にみせかけているが、実質独裁者。」なのだそうである。

しかし、目力といえば、一番はネタニヤフ首相だろう。その目には「国を守る」決意と覚悟でまさに、腹のすわりきったすごみがある。世界の歴史を動かす人々はそれぞれ孤独に戦っているということを改めて思わされた。
タグ :

イスラエルの外務相にリーバーマン氏着任へ 2013.11.7

 2013-11-07
2月に新ネタニヤフ政権が、発足したとき、外務大臣になるはずだった、アビグドル・リーバーマン氏。17年に及ぶ様々な汚職疑惑、特に昨年10月に起訴された一件で、外務大臣の任務に就くことができなかった。

ネタニヤフ首相は、自らのリクード党と、リーバーマン氏率いる「イスラエル・ベイテイヌ(イスラエルが我が家)党」とを合体させて新党にし、現政権を立ち上げたという経過がある。

そのため、リーバーマン氏の判決が出るまで自らが外務相を兼任し、同氏の判決を待っていたのである。その判決が7日朝、「無罪」と確定された。

ネタニヤフ首相は最高裁のこの判決を歓迎し、7日朝には、さっそくリーバーマン氏に祝辞を述べている。外務相への就任は、来週早々にも国会で承認されるみこみ。

リーバーマン氏は、朝のうちに嘆きの壁に行って神に感謝の祈りを捧げている。

<ロシア系の大物>

アビグドル・リーバーマン氏はロシア出身で右派。様々な容疑で過去17年も調査されてきた政治家で、今回無罪が確定されたとはいえ、まだ他にもくすぶるものは残っているという。「ロシア系マフィア」ともうわさされる人物。

イスラエルにいる5人に1人のロシア系ユダヤ人はこぞってリーバーマン氏を支持するため、大きな力を持っている。
外務相復帰の今、ポスト・ネタニヤフ、次期首相の座を狙っているとの分析もある。

反アラブ的な発言はかなり直接的で、ひんしゅくを買うこともしばしば。しかし、「確かにそうともいえる・・」とひそかに、同意する市民も少なくないようである。

しかし、以前リーバーマン氏の元で副外務相を務めたダニ・アヤロン氏が、「外務相としてはどうかと思う。」と評するなど、リーバーマン氏の復帰を懸念する声も大きい。
タグ :

イランとの交渉再開:ジュネーブで11月7-8日 2013.11.6

シリアでポリオのワクチン接種はじまる 2013.11.6

 2013-11-06
先週、ポリオの発症例が10ケース確認されたシリア。数週間以内に子どもたちにワクチンを接種しなければ、ポリオの感染が、シリアだけでなく、難民の流出と共に、周辺諸国に広がると懸念されていた。

BBCによると、アサド政権は、現在シリア国内にいる子どもたちへのワクチン接種を始めている。取材ではダマスカスのクリニックでの接種の様子が報じられたが、他地域ではワクチン接種ができているかどうかは不明だという。
タグ :

イスラエルととりまく中東情勢解説-アモス・ヤディン氏分析 2013.11.6

 2013-11-06
ヤディン氏によると、現在、イスラエルの戦略的環境は比較的良好だという。シリアはいくらイスラエルに攻撃されても反撃できずにいる。シリアの内戦で、ヒズボラ、シリア、イラン3兄弟の力は弱体化しているのは間違いない。

ヤディン氏は、イスラエルは周辺敵対者らに「イスラエルを攻撃しても益はない。」というメッセージを伝えることに成功していると分析する。

エジプトではイスラム主義勢力から軍部による世俗派勢力が、イスラム主義者とハマスをおさえるようになっている。
ヤディン氏によると、今イスラエルを脅かす最大の問題はやはりイランだという。

ただし、今回、イランの方から、経済に関する交渉を言い出したことは特記するべきこと。経済制裁が、功を奏していると指摘する。

<ネタニヤフ首相に新しい防衛アドバイザー>

聖書の中でもダビデ王やアブシャロムが側近のアドバイザーを置いていてことが書かれている。現代のイスラエルの首相にもこうしたアドバイザーがついている。

今週、任期終了による交代で新しくヨシ・コーヘン氏(52)がネタニヤフ首相の防衛アドバイザーならびに、国家防衛委員会の議長に着任した。

コーヘン氏は、過去30年にわたって、イスラエルに諜報機関モサドの指導者を務め、様々な作戦を遂行してきた防衛のプロである。ネタニヤフ首相の決断に大きな影響を及ぼすと見られ、とりなしが必要な人物の1人。
タグ :

エルサレムで最古の新訳聖書展示 2013.11.1

 2013-11-01
 10月23日、エルサレムのイスラエル博物館、並びに死海写本館に隣接するバイブル・ランド博物館(ユダヤ系財閥による公立の博物館)で、新約聖書を含む様々な時代の聖書の特別展示「Book of Books」が始まった。

今回の展示では、ユダヤ教の聖書と共に、新約聖書を含むクリスチャンの聖書(ユダヤ教聖書と旧約各書の並びが違う)が対等に展示されている。これはイスラエル史上初で画期的なことである。

http://www.youtube.com/watch?v=2un4CKJbxZk(CBN ニュース・博物館内部ビデオ)

<ユダヤ人とクリスチャンが共同作業>

特別展「Book of Books」はアメリカの福音派クリスチャンで億万長者のグリーンファミリーが集めた4万点に及ぶ様々な時代の聖書からの展示である。

展示の目的は「ユダヤ教とキリスト教は土台が同じ。どちらもイスラエルから発している。」ということを伝えることと明記され、グリーン・ファミリーは、これらのコレクションを世界に持ち回って展示している。

しかし、今回のエルサレムでの展示は、発案から実現まで、4年もかかったという。23日のオープニングにおいて、バイブル・ランド博物館の主事アマンダ・ウエイス氏は、「クリスチャンからの申し出によって、ユダヤ人とクリスチャンが対等に協力して、このような展示か実現するのはイスラエル史上初めてのこと。」と語った。

オープニングには、イスラエル政府から文化相、観光相の他、驚いたことに、アシュケナジー・チーフラビのダビッド・ラウ氏も出席していた。

あれほど新約聖書を毛嫌いしていたはずのユダヤ教指導者、しかもチーフラビが、「新約聖書の原点はイスラエルにあり、同じ根っこをもっている」という展示、しかも十字架など、イエスの絵付き新約聖書を多く含む展示のオープニングで、推薦の挨拶をしたのである。

エルサレムでの一般公開は来年4月まで。次はバチカンで展示され、その後、ワシントンDCで常設の展示として落ち着くことになっている。

<億万長者の福音派クリスチャン:グリーン・ファミリー>

グリーン・ファミリーは、フォーブス誌によると世界第90位の億万長者。会社はホビー・ロビーというアート&クラフトの会社で、1973年にデービッド・グリーン氏が創設し、今では561のチェーン店を持つ。

このグリーン・ファミリー。敬虔な福音派クリスチャンである。今でも日曜日は店を開けずに礼拝を守っている。ビジネスとともに伝道活動も行っているようである。

オーラル・ロバーツ大学など聖書大学への献金を含め、これまでにグリーン財団が捧げた額は5億ドル(500億円)に上るという。さらにアフリカやアジアに配布する福音書を14億冊提供している。

さらにビル・ゲイツとウオーレン・バフェットが始めた「Giving Pledge(捧げる約束)」にも登録している。これは億万長者たちに対し、少なくとも財産の半分は、チャリティーに捧げようという運動である。

<クリスチャンによって中東から世界に運ばれた聖書>

聖書(トーラー)はもともとヘブル語だが、そのままではユダヤ人のラビしか読めなかった。しかし、その聖書がエジプトでギリシャ語に翻訳され、セプチュージェントと呼ばれるようになり、もっと多くの人が読めるようになった。

ちょうどそのころ、エジプトではクリスチャンが激増している。西暦400年ごろまでにはエジプト人口の80-90%はクリスチャンだったという。パウロの書簡の最古の写本の切れ端がみつかったのもエジプトである。(ヘブル書9章、ローマ書9,10章、エペソ4:14-21 いずれもギリシャ語、2-4世紀)

ギリシャ語になった聖書は、エジプトからチュニジア、イエメン、イラク、エチオピアへと広がっていった。展示にはこれらの国で発見された聖書の切れ端が転じされている。ところで、当時の聖書はギリシャ語とアラム語だが、アラム語の方はシリアで発展している。

こうしてみると、イエスの十字架と復活から2世代もしない間だに新訳が加わった形で、聖書は世界に持ち運ばれた。しかも今はイスラム主義に完全に支配されている中東・北アフリカから、世界に広がっていった!のである。

新しく信じたばかりのクリスチャンは最も喜んで伝道するが、この当時の聖書の切れ端をみていると、当時のクリスチャンたちの興奮した様子が伝わってくるような気がした。     

その後、聖書はヨーロッパにわたり、様々な言語に翻訳され、印刷技術が開発されたことで聖書は飛躍的に広がっていった。展示には、中世13-15世紀の聖書から、最初の機会による印刷板グーテンバーグ聖書も展示されている。

しかしそれでも、中世の時代、聖書は一般の人々が持つことことはできず、教会にしかなかった。最後に盗まれないよう鎖がつけられた聖書が展示してあり、印象的だった。

聖書はユダヤ人に与えられたが、長い歴史の中で、全世界に聖書を持ち運んだのは異邦人クリスチャンたちであったということに改めて感動した。
タグ :

イスラエル軍がシリアの空軍基地を攻撃・壊滅 2013.11.1

 2013-11-01
昨日、シリアのラタキアにある空軍基地で大きな爆発があり、基地は壊滅的になったと、ドバイのメディア、アル・アラビアが伝えた。最初は地中海からの砲撃と伝えられたが、レバノン系のメディアは、イスラエル空軍機を目撃したとの情報を伝えた。

いつものように、イスラエルはノーコメントだったが、オバマ政権は、CNNを通して、「イスラエルが、ヒズボラに搬入されるとみられる高度なミサイルSA-8を破壊した」と発表した。なぜアメリカがこの情報を公開したのかは不明。

*ところで、シリアですすめられている化学兵器の処理だが、OPCW(化学兵器禁止条約機構)は、最初の期限11月1日までに、化学兵器製造工場を破壊するという目標が、一応完了したとの評価を発表した。

ただし、アサド政権が申告した化学兵器工場23個所のうち、2個所は戦闘が激しく、アプローチできていない。今後は、この2つと、現存する化学兵器の処理作業に入る。
タグ :

1.ガザの巨大トンネル付近で戦闘状態、兵士5人負傷 パレスチナ人1人死亡 2013.11.1

 2013-11-01
10月8日に発見されたガザとイスラエルの間に掘られた大トンネル網。深さ16メートル、全長1.7キロにも及ぶ巨大トンネルだった。

イスラエル軍は破壊作業をすすめているが、昨夜ガザからの砲撃で兵士5人が負傷した。1人は重傷。イスラエル軍は、ただちに戦車砲で反撃し、一時、戦闘状態となった。イスラエル軍の砲撃で、パレスチナ人1人(21)が死亡した。

ガザからは数日前、イスラエルへ向けて4発のロケット弾が撃ち込まれ、空軍が発射地を空爆している。西岸地区でも一昨日、ジェニン付近で、パレスチナ人とイスラエル軍が衝突し、パレスチナ人1人が死亡している。

<防衛費27億5000万シェケル(8約825億円)追加>

イスラエルのラピード経済相が、防衛費を削減する案を提出したが、昨日、ネタニヤフ首相と国会は、逆に防衛費を増額する方向で可決した。
タグ :
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫