ハマス:休戦宣言しながら攻撃 2014.7.28

 2014-07-28
イスラエルは26日夜、12時間の休戦の後4時間、さらに24時間延長すると宣言。トンネルの捜索は続けながらも空爆を停止した。

ハマスは最初の12時間は休戦の約束を守ったものの、イスラエルの休戦宣言には応じず、26日夜8時かっきりに、イスラエルへのロケット攻撃を再開した。

その後ハマスが朝までにイスラエルへ撃ち込んだロケット弾、ミサイルは25発。一発は南部の家屋を直撃し、女性が1人負傷した。これを受けて、イスラエルは,27日午前10時に休戦を停止するとして、ガザへの空爆、ならびに、トンネルの破壊を再開した。

<自分で宣言した休戦を守らないハマス>

ところが27日正午ごろ、ハマスは、「午後2時から休戦に入る。」と独自宣言。しかし、その後まもなく、イスラエル南部へロケット弾を発射した。その後も散発的にロケット攻撃が続き、夜までに60発が撃ち込まれた。迎撃ミサイルの活躍で、被害はなし。

ところで、ラマダンは今日28日で終了となっている。

<トンネル:イスラエル領内へ600mも>

イスラエルの地上軍は、空軍を協力しながらトンネルの摘発と破壊をすすめている。一つのトンネルはイスラエル領内へ600メートルも掘り進んでおり、もし破壊していなかったら、兵士や市民の誘拐、大量虐殺など、大惨事になるところだったと高い評価を受けている。

トンネルには、多くの武器も隠されており、それらも着々と押収されている。しかし、26日に負傷した兵士(27)が死亡し、戦死者は43人となった。


<西岸地区では、大規模テロが未然に阻止>

27日、ベツレヘムとエルサレムの間にある入植地ベイタルの検問所で、不振な車両が発見された。車内を検査すると、大きなガスボンベとともに多数の爆発物、発火装置などが発見された。

イスラエル領内でテロを行う計画だったようだが、未然に防がれた。車に乗っていたパレスチナ人は逮捕された。
タグ :

ケリー国務長官の停戦案 2014.7.28

 2014-07-28
ケリー国務長官は、パリで、カタールとトルコ、EUとともに停戦案を作成。イスラエルにも伝えた。しかし、この案は、イスラエルの治安を最優先したものではなかったため、イスラエルは、即刻これを拒否した。

イスラエルは、この問題の解決は、エジプトの停戦案しかないと主張している。エジプトの提案では、①ガザ地区の非武装化と②ガザ地区の経済的社会的改善が2本柱になっている。

しかし、国家治安研究所のアモス・ヤディン氏は、「ガザ地区の非武装化は非現実的。ハマスや、他のイスラム組織にとっては武装は存在そのものであり、それを、自らあきらめることはありえない。

もしガザの非武装化を実現するなら、イスラエル軍が(武力で)実現するしかない。しかし、もしそれを目標とするなら、先はかなり長いと思わなければならない。

目標を「ガザの武力を十分そいだ後、それ以後、武力を回復しないようにする。」と目標を置く方が、現実的だ。」と語っている。
タグ :

兵士とガザ市民:両方を治療するイスラエルの病院 2014.7.28

 2014-07-28
テルアビブのテル・ハショメール、ハイム:シェバ・メディカル・センター(国立リハビリテーションセンター)では、現時点でガザで負傷した兵士29人が、治療を受けている。その中には、作戦開始当初に重傷となり、オリーブ山便りでも祈りを要請したイタマル出身のモルデカイさんがいた。

わずかな時間だったが、記者会見に現れたモルデカイさんは、片足で立つだけでなく、軽くジャンプするまでに回復していた。

手に深い傷を負って入院している兵士ロイさん(21)の母親アイリスさんは、「負傷して病院にいると軍から電話がかかって来たとき、正直、ほっとしました。」と語った。まだ息子がガザにいる母親たちは、彼女をうらやましがるという。

元気でガザにいるより、多少は負傷しても、ガザの外にいる方がいい、というのが親心なのである。とはいえ、アイリスさんも、「この戦争はやらざるを得ないものだ。」との見解は変わっていないという。

<イスラエルで治療を受けるガザ市民>

ハイム・シェバ・メディカル・センターには、一部のガザで負傷したパレスチナ人が搬入されてくる他、子供・骨髄移植病には、紛争が始まる以前から白血病などの重病、慢性疾患で治療を受けるガザの子供たちがいる。

ガザからの子供たちとその家族は、紛争で帰宅できなくなっており、現在病棟の3分の2はガザ市民である。

この病院のCEO ゼエブ・ロツステイン氏は、自らも医師。病院では、人種にかかわらず、搬入されて来る患者は、まったく分け隔てなく、多くを問う事なく、最善の医療を行っているという。

また、イスラエルが、ガザ市民のためにガザ北部に設営している野戦病院がある。当初、ハマスは,ガザ市民に行かないように指示していたが、27日、ガザから患者が搬送され、治療を受けている。

ガザからの患者の搬入については、ガザ内部の医師との連携が不可欠だが、パレスチナ人の医師の安全のため、多くの情報は提供できないと語った。

ハイム・シェバ。メディカル・センターは、テル・ハショメール・センターの一部。輝・派書メールは、一つの地域全体が病院施設というイスラエルでは最大の医療センター(中東最大)である。

過去に、この病院施設では、ガザや西岸地区で活躍する多くのパレスチナ人の医師たちを育てている。実際、今ガザで働く医師の中にはここで訓練を受けた医師がいるという。

なお、ガザ市民の医療費だが、パレスチナ自治政府が払うことになる。実際には払えないため、イスラエルが代理徴収している税金から費用が捻出されることになるという。

<医療物資、輸血を拒否するパレスチナ自治政府>

イスラエルは、ガザ地区内部の医療事情に悪化を受けて、医療物資と、輸血用血液の支援を申し出た。しかし、パレスチナ自治政府はこれを拒否している。(この費用については、イスラエル政府の出費として無料での申し入れである。)
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4550862,00.html

*イスラエルからガザへの物資搬入は、常にパレスチナ自治政府が間に入って実現している。
タグ :

イスラエルは休戦さらに24時間延長 2014.7.27

 2014-07-27
26日、ガザ地区では、イスラエル・ハマス双方が合意して、12時間の人道的休戦が実施された。この休戦が期限切れとなる26日20:00までに、イスラエルは休戦の4時間延長を発表。

さらに国連の要請を受け入れて、24時間の延長を決めた。イスラエルが宣言した休戦が期限切れとなるのは、28日深夜0:00(日本時間28日朝6時)となる。

この間、ガザ地区へは様々な物資が搬入されただけでなく、避難民がそれぞれの自宅に帰って、取り出せるものを取り出している。しかし、多くのパレスチナ人が、すべてを失う状況に陥っている。

また、激しい破壊によるがれきの下から、85人(メディアによっては100人/ガザからは150人)の遺体が発見された。26日、ガザ地区の死者数は1000人を超えた。休戦の間に、各地で葬儀も行われていたという。

<ハマスは12時間で休戦終了>

一方、ハマスは、最初の12時間の期限切れを迎えた時点で、イスラエルへのロケット攻撃を再開。ガザ周辺、ベエルシェバ、アシュドド、アシュケロンでサイレンが鳴った。エシュコル地域に着弾したロケット弾で、イスラエル人1人が重傷を負っている。

<イスラエル戦死者・計42人へ>

イスラエルは休戦期間中もトンネルの捜索と破壊、無能化を進めている。しかし、さらに戦死者4人(20才1人、21才3人)が確認され、重傷だった兵士も2人(21才,39才)が死亡。戦死者の合計は42人となった。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4550183,00.html (戦死した兵士の写真と記事)

今後だが、イスラエル政府は、トンネルの完全破壊のために、さらに戦闘範囲を拡大するとも言われている。

26日、テルアビブでは、3000人が集まり、ガザへの侵攻反対を訴えた。その群衆の上空へミサイルが飛来し、サイレンが鳴り、警察は群衆に帰宅するよう指示している。

左派がこうした運動を行う一方、エルサレムでは、東エルサレムに住むアラブ人2人が、右派ユダヤ人グループにリンチされ、病院に搬入されるという事件も発生している。現在、警察で捜査が行われている。

http://www.jpost.com/National-News/Two-Palestinians-hospitalized-after-being-severely-beaten-by-Jewish-mob-in-Jerusalem-369021

*なお、お伝えしているように、西エルサレムは至って平和。26日も、穏やかな安息日だった。エルサレムで唯一安息日にも営業しているタハナ・リショナー(旧鉄道駅を改造したイベント広場)では、心地よい気候の元、小さな子供を連れた家族連れでにぎわっていた。

国中が、戦争だと言ってふさいでいるわけではないが、このギャップがなんともいえず、ガザや西岸地区にいる治安部隊に感謝するしかなかった。
タグ :

北朝鮮がハマスにミサイルを補給する!? 2014.7.27

 2014-07-27
ハマスはこれまでにかなりのミサイルを消費したと思われるが、イスラエル2紙が、北朝鮮がハマスにミサイルを補給しようとしていると伝えた。

2紙が伝えたところによると、ハマス(ベイルートオフィス)が、レバノンの会社を経由して、北朝鮮にアプローチし、巨額の支払いをすませ、あとはミサイルがガザに搬入されるのを待つだけだという。

情報元は、イギリスのテレブラフ紙。 http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/middleeast/palestinianauthority/10992921/Hamas-and-North-Korea-in-secret-arms-deal.html

世界で孤立する北朝鮮が、中東のテロ組織とつながっていることは周知の事実のようである。

タグ :

12時間の休戦 26日8:00~20:00(日本時間14:00~27日2:00)2014.7.26

 2014-07-26
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4549842,00.html

カイロで、エジプト、国連事務総長や、アラブ同盟とともに停戦を模索するケリー国務長官が、両者に対して7日間の停戦を提案。イスラエル閣議は、かなり紛糾し、いったん会議を休止して再開するほとだった。

結果的にイスラエルは、停戦には応じられないと返答したが、その直後、12時間の停戦を行うと発表するに至った。(イスラエル軍の公式発表)

しかし、イスラエルにとって、今回の戦闘の目的は、ハマスのミサイルやトンネルなど、イスラエル市民に脅威となるものを完全に排除することである。途中で止めるわけにはいかない。停戦中は、攻撃はしないが、トンネルの捜索は続ける。また発砲された場合は、発砲しかえすと言っている。

Yネット(ロイター)によると、この後に、ハマスは、ハマス系テレビを通じて、この12時間の停戦に応じると伝えた。

これを受けて、ケリー国務長官は、昨夜パリへ移動、本日、ハマスに影響力のあるカタールとトルコの首脳と会談し、本格的停戦をめざす。パリではフランスの外相、イギリスの外交官、EU外交担当のアシュトン氏とも会談する。

ケリー国務長官によると、イスラエルとハマスの溝は相当深いため、停戦条件や内容の概要についてははまだ未定であり、両者には明らかにしていないという。また、両者の代表を、パリに招聘する時期にはないと言っている。(今は何をいっても両者とも拒否するとみられるため)
タグ :

ガザでイスラエル兵3人死亡:誘拐された兵士も死亡を宣言 2014.7.26

 2014-07-26
イスラエル軍の報告によると、戦闘はガザ地区南部にまで及んでいる。トンネルからガザ戦闘員が突然現れるなど、映画のような戦闘が続いているもよう。26日の戦闘で、イスラエル兵2人が死亡した。負傷者は35人で、3人が重傷。

ガイ・レビ兵士(21)は、UNRWAの学校からの発砲で死亡。ガイ・ボイランド兵士(21)もガザ南部での戦闘で死亡した。

昨日既にお知らせしたが、北部で戦死したヤエル・アシュケナジ軍曹(36)は、予備役兵で、3人の子供の父親だった。一番下は生まれて3ヶ月だという。

また、7月20日にハマスが誘拐したと言っていたイスラエル兵、オロン・サウル軍曹は、25日、イスラエル軍ラビによって「戦死・遺体の位置は不明」と宣言されるに至った。この場合、葬儀も7日間のシブア(ユダヤ教で定められる悲嘆期間)を行う義務はないという。

<ガザの悲劇>

BBCによると、イスラエルの空爆でビルが倒壊し、中にいた妊婦が死亡した。緊急帝王切開で、赤ちゃんは集中治療を受けているが、2週間の未熟児であり、生存するかどうかまだわからないという。

ガザの死者は870人。時間が立つごとに悲惨なことになる。これはイスラエルが願ってやっていることではない。一刻も早く、最善の解決が与えられるようにと思う。

BBC映像・とりなしに覚えてください。http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28497439
タグ :

西岸地区ヘブロンなどで衝突:パレスチナ人5人死亡 2014.7.26

 2014-07-26
木曜夜にラマラからカランディア、東エルサレムで大規模なデモ・暴動が発生したが、西岸地区は今も緊張している。25日夜、ヘブロン近郊で、パレスチナ人がイスラエル軍に対して投石し、イスラエル軍が反撃。パレスチナ人3人が死亡した。(パレスチナ情報筋)

またナブルス近郊では、入植者が車の中から発砲し、パレスチナ人2人が死亡した。車の中には発砲した人物の家族が乗っていたとパレスチナ側は証言している。その前後になにかあったと思われるが詳細については不明。

金曜夜も西岸地区での緊張は続いており、ラマラやベテル近郊でも、デモ隊とイスラエル軍が衝突している。

昨日はラマダン最後の金曜日で、イスラエル軍は数千人の治安部隊を配備して治安にあたっていたが、旧市街では大きな衝突は報告されていない。

ラマダンには毎年イスラム教徒40万人が、エルサレムの神殿の丘にやってくる。今年は、イスラエル軍が、カランディアの検問所で制限をかけたため、大きなデモになったとみられる。

西エルサレムでは、ガザからのミサイルもなく、大きな紛争もなく、平和な毎日を送れているが、その背後には主の守りとともに、治安部隊の兵士たちの働きがあることを覚えたい。
タグ :

西岸地区で対ガザ作戦の大規模暴動・2人死亡 2014.7.25

 2014-07-25
24日夜、ファタハ(アッバス議長の党)を中心とするパレスチナ人の群衆が、西岸地区のラマラからエルサレムへのカランディア検問所にむかって、ハマス支持・反イスラエル・ラリーを行った。カランディア以外でも、東エルサレムのシュアファット、旧市街ダマスカス門周辺でも同様のデモが行われた。参加人数は1万人規模と報告されている。

ラマラとエルサレムの間の検問所カランディアでは、パレスチナ人らがイスラエルの治安部隊に向かって、投石。火炎瓶を投げ、実弾で発砲。イスラエルの治安部隊も反撃している。この暴動でパレスチナ人2人が死亡(19才27才)。2人が重傷。39人が逮捕されている。

25日(金)はラマダン最後の金曜日。最も多くのイスラム教徒が神殿の丘に祈りに来る日である。治安部隊は、暴動の情報を得ているということで、50才以下のパレスチナ人の神殿の丘への入場を制限して警戒にあたっている。現在午後3時前だが、幸い、今のところ衝突のニュースはない。

ハマスは、西岸地区でのこうした動きを歓迎し、もっとイスラエルへの抵抗をするよう呼びかけている。ガザでは、「(停戦を受け入れて)尊厳を失うぐらいなら、死ぬ方を選ぶ。」という空気になっている。昨夜のニュースでは、このまま第三インティファーダにまで発展するのではないかとの懸念も出始めていた。

<日常にしのびよるイスラエル・パレスチナ問題>

ヘブライ大学でのガイドコースでは、入植地のユダヤ人と東エルサレムのアラブ人が机を並べて共に学んでいる。共に野外学習にも行く。政治の話さえしなければ、お互い楽しめる関係だ。しかし、ガザでの紛争がエスカレートしていくにつれ、アラブ人はどうしてもハマスよりとなり、ユダヤ人はイスラエル軍よりになりはじめている。

昨夜東エルサレム在住のアラブ人学生が一人(男子20才代前半)、学校と観光省の判断で、停学を命じられた。実物は見ていないのだが、Facebookにハマスのミサイルの写真を載せ、それを喜ぶかのような記載をしていたことが原因だという。もちろん、十分な釈明があれば復学を認めると学校側は言っている。

その後、クラス内部ではこれがよかったのかどうなのかで論議になった。民主主義的にいえば、言論は自由である。考え方が違うからといって停学はいきすぎと責められるかもしれない。ユダヤ人学生の中には学校側の処分に反対する者、逆に正しい判断だと主張する者、様々だった。

しかし、ハマスは、イスラエル市民を攻撃し、イスラエル軍と戦っている、いわばイスラエルの”敵”であるテロ組織である。戦争の真っ最中のこの時期に、そのハマス支持の意志を公言するアラブ人を、イスラエルの政府公認ガイドとして認められないという学校側の処置は、いわば当たり前だろう。

しかし、処分を受けた学生は、昨夜東エルサレムの家に帰ったとき、同胞パレスチナ人とイスラエル治安部隊が衝突する現場にでくわしたはずである。イスラエルとしては、当たり前と思われる事をすることで、また一人イスラエルを憎むものをつくってしまったかもしれない。

この数日前、記者はとても疲れていて、この学生が朝の挨拶をしてくれたのに気がつかなかった。彼は大分たってから「僕に反感をもっているのか。何か悪い事をしたか。」とわざわざ聞いて来た。

以前、ユダヤ人少年3人が誘拐されたとき、彼は「誰にもいうなよ。僕はこれはいいことだと思う。」と私に言った事がある。だから気にしていたのかもしれないが、屈強にみえるアラブ人がそんな細かいことを気にしているとは思っていいなかったので、驚いたところだった。

もちろん彼にはそんなことはないと謝ったが、ユダヤ人の中に入って学んでいるアラブ人の心境も複雑だったのだろう。彼は、のんびりやで、ひょうきん、おもしろいやつで皆に愛されていた。彼の心が守られて、なんとかして戻って来てくれればと思う。

本来なら仲良くできる人々の間に憎しみの石をぽいぽいと投げ入れる。サタンが今大笑いしてるようである。要!!霊的戦いである。
タグ :

作戦18日目:ガザ北部避難所の学校爆撃について 2014.7.25

 2014-07-25
24日、ガザ北部ベイト・ハヌンで、避難所にもなっているUNRWAの学校が攻撃され、ガザ市民15人が死亡し、多数が負傷。泣き叫ぶ子供や女性たちの様子が報道され、非難がイスラエルに集中している。

この地域は、最近激しい戦闘地域になっており、この学校に関しては、数日前から避難勧告を出していたという。学校が直撃を受けた24日には、ガザ市内からハマスも砲撃していたことから、イスラエルの空爆ではなく、ハマスの砲撃であった可能性もあり、イスラエルは詳しく調査すると言っている。

また、UNWRAは、イスラエル軍が、学校からの住民の避難を妨げたと証言しているが、これについてはイスラエルは否定。数日前から避難勧告を出していたこと、市民に逃げないでとどまるよう指示したのはハマスだと反論している。

ガザ市民の死者は800人近くとなり、難民たちは、イスラエルへの憎しみを叫ぶようにして訴えている。

<ガザ地区内のイスラエル軍>

ガザで戦闘を続けるイスラエル軍によると、ガザ北部の戦闘で、ヤエル・アシュケナジ軍曹(36)が死亡した。負傷者は10人。イスラエル軍はこれまでに31本のトンネルを発見、破壊。ハマスとイスラム聖戦の中心的な指導者3人を射殺している。

イスラエル軍は第一段階の任務は達成しつつあると言う記事もあれば、トンネルを全部破壊するのにあと2週間はかかる見通しと言っている記事もある。

予備役として招集された男性たちは、現在までに68000人。夏休みにお父さんのいない家庭が増えているため、グッシュ・エチオン(他の地域でも)では、子供たちのために、様々なプログラムを行ったり、イスラエルの旗と、おやつのバスケットを配るなどして、対処にあたっている。

http://www.bbc.co.uk/programmes/p023kld8

<イスラエルへのミサイル>

24日にイスラエルへ発射されたミサイルは30発と比較的少なかったが、25日、再びテルアビブ方面へミサイルが飛来している。ハマスは、ベングリオン空港を狙ったと主張。またアシュケロンでは家の屋根を直撃したが、住民は無事。

24日には、エイラット方面へミサイルが飛来。迎撃ミサイルが撃墜して被害はなし。これについては、イスラエル交通省が、旅客機がベングリオン空港に着陸できない場合にと準備中の、南部ネゲブ地方のオブダ空港を狙った可能性がある。

<BBC直接インタビュー:カリッド・マシャアル政治部門指導者> http://www.bbc.co.uk/programmes/p023kld8

BBCが、カタールのハマスのカリッド・マシャアル政治部門指導者へのインタビューを行った。

インタビューアーは、ハマスが、イスラエルが封鎖を解けば停戦に応じると言っていることについて、「段階を追って、まず、戦闘をやめ、市民生活の改善を行い、徐々に封鎖を解くという提案についてどう思うか」と聞くと、「段階的なやり方はすでに行ってきたことだ。ガザの人々はいますぐ、封鎖をといてもらいたいと思っている。」と返答した。

ハマスは実は支援国もなく、経済的にも非情に弱い立場にあるのではないかとの指摘には、「ガザの人々は屈しない。」と妥協のない姿勢を示し続けた。

ケリー国務長官は、現在カイロで、3-5日の人道休戦の実現にむけて交渉をすすめている。しかし、アメリカ政府は、「ケリー氏がいつまでもこのために働くわけにはいかない。」とさじを投げかけているようである。
タグ :

ハマスとイラン・シリア・ヒズボラが再接近? 2014.7.25

 2014-07-25
<イラン>

イランのイスラム最高指導者ハメネイ師は、24日、ハマスのガザでの戦闘と、西岸地区での暴動を賞賛し、ガザから西岸地区も広くイスラエルへの抵抗運動を続けるようにと奨励した。

またイランの国会スピーカーのアリ・ラリジャニ氏は、「ハマスがミサイル技術を必要としていた時、イランはその技術を提供した」と語っている。

イランでは、毎年ラマダン最後の金曜は、反イスラエルラリーが行われることになっている。25日には、全国700カ所にステージが設けられ、群衆は、例のごとく、「イスラエルに死を」「アメリカに死を」と叫んだ。

<シリアとヒズボラ>

ハマスはかつて、同じスンニ派のシリアの反政府勢力を支援したため、ハマスはシリアとは断絶状態だった。しかし、シリアでは先週アサド大統領が第三期目大統領に就任したのだが、その中でアサド大統領は、ハマスのイスラエルに対する戦闘を賞賛する発言をしている。

ヒズボラのナスララ党首は、カタールにいるハマスのカリッド・マシャアルに電話をかけ、「ヒズボラはハマスの戦闘に協力する」と伝えた。ただ今は、イスラエルとの戦闘にヒズボラが加わる必要はないと言っているとのこと。
タグ :

トルコで帰宅難民のイスラエル人帰国へ 2014.7.25

 2014-07-25
ベングリオン空港への乗り入れをトルコ航空も停止した事で、イスタンブールでは、旅行中だったイスラエル人2500人が帰国できなくなっていた。ホテルからも追い出されたという。

さらに、トルコ政府がエルアルなどのイスラエルの飛行機が、イスタンブールの空港を利用する事を拒否したため、イスラエル政府が彼らを救出することもできず、イスラエル人たちは、空港に待機せざるを得ない状態だった。

25日になり、トルコ航空がイスラエル人たちをアテネへ移送。アテネへイスラエルのエルアル航空と、アキラ航空が迎えに行き、なんとか安息日前に全員を帰国させることができる見通しとなった。

ベングリオン空港への旅客機発着については、今朝からアメリカの航空会社が運行を再開している。その他の航空会社については、一部再開したとも聞いているが詳細は不明。大韓航空はまだ発着していない。
タグ :

ハマス:封鎖解除ないなら停戦もなし 2014.7.24

 2014-07-24
国連事務総長、ケリー米国務長官とエジプトを中心に国際社会が、ガザでの紛争停戦に向かって努力している中、23日夜、ハマスのカリッド・マシャアル政治部門指導者が、カタールのドーハで記者会見を行った。

イスラエルが海上ならびに国境の封鎖を解除するまでは停戦に応じないという。マシャアル政治部門指導者は、国際社会が提唱するような、とりあえず停戦し、それから根本的な問題も含めて交渉をするといった停戦には応じられないと言っている。

まずは、イスラエルが次の条件を満たすなら、停戦を考えてもよい。その条件とは、①イスラエルの海上封鎖、並びに、国境封鎖を(永遠に)解除する。②イスラエルが、シャリート兵士と交換に釈放し、再逮捕した逮捕した者たちを釈放する。ただし、人道的休戦については全く拒否をするつもりはない。

つまり、「ハマスの要求を100%受け入れるなら、停戦してもよい。それ以外の停戦はありえない。」ということである。さらに、「なお、ハマスは、イスラエルにいるパレスチナ囚人すべてが解放されるまで、イスラエル兵の誘拐は継続する。」と付け加えている。

*ガザの封鎖とは?

ガザの封鎖については、複雑な経過がある。イスラエルは、2005年にガザから完全撤退し、国境は基本的に閉じた状態となった。2007年にハマスがライバル組織のファタハを武力で追い出し、ガザを制圧。時にイランから武器が密輸入されているのがわかってから、イスラエルは海上封鎖も始めた。

ガザには空港もないことから、ガザ地区は出口のない監獄だと言われるようになった。ガザでは、エジプトへの地下トンネルを掘って、物流を維持していた。トンネル暗黙の了解のような時代、エジプトのケンタッキーフライドチキンが、ガザへデリバリーされていたこともある。

その後、フロティーラ事件などで国際社会からも批判が相次ぎ、イスラエルは建築物資の搬入などを含め、段階的に、物流を許可するなどの交渉が行われてきた。この間、ガザに出入りするジャーナリストたちによると、ニュースとはうらはらに、イスラエルとガザの間でビジネスはけっこう行われていたもようである。

また、ガザとエジプトの国境は2010年に一部解放となり、トンネル産業に頼らなくてもよくなりはじめた時期もあった。しかし現在のシシ政権は、地下トンネルを積極的に破壊。ガザ地区は再び封鎖状態となった。

しかし、封鎖状態というが、今、これだけ本格的なイスラエル攻撃用のトンネルや、長距離ミサイルが倍増して登場しているということは、それらの資材や武器が、搬入できていたということである。

ガザ地区が、ハマスに支配されている限り、イスラエルが国境を開放するなどありえないと思われる。

<逆の反応。。。!?>

ところで、基本的にハマスと、日本を含む欧米の民主主義思想とは大きく違っていることを理解する必要がある。

民主主義的な思想であれば、市民の犠牲者の数と、破壊の大きさ、逆にイスラエルへの被害は比べられないほどに少ないことを考えれば、いくら不条理にみえても、とりあえず停戦を受け入れるだろう。しかし、ハマスは、逆に、イスラエルが封鎖を解くなら、停戦を考えてやってもよいという態度である。

人道的休戦は、ガザ市民のために行うものなのだが、ハマスは、まるで、休戦に応じてやってもよいといった態度である。イスラエルは約束した休戦期間は反撃せず、検問所から数百台の物資をのせたトラックを通過させ、搬入を行っている。

一方、ハマスは、その人道休戦の間もイスラエルにミサイルを撃ち込んでいる。だれのための休戦かと言いたいところである。

<ハマスの狙いは何か>

専門家の分析によると、ハマスが今、目標にしているのは、「イスラエルに対する勝利」のイメージを得ることである。

エジプトの新政権がハマスの母体であるムスリム同胞団を弾圧し、ハマスはいよいよ孤立している。生き残るためには、イスラエルに対して果敢に戦い、勝利を得るという組織本来の姿を世界に示さなければならない。

そこに市民の犠牲を最小限にするという視点はない。むしろ、目標の達成のためには、市民の犠牲は、増えた方が好都合なのである。

<実はハマスの方が目標を達成しつつある!?>

そういう意味では、ハマスは今のところ、目標を達成しつつある。その大きなできごとが、世界の航空会社が、ハマスのミサイルを恐れて、ベングリオン空港への乗り入れを停止したことである。イスラエルにとっては非情に悪いイメージ。また観光、経済への打撃にもなる。

これはハマスにとって大きなご褒美になってしまった。ハマスは「イスラエルがガザを封鎖するから、我々もイスラエルを封鎖した。これはイスラエルに対する勝利だ。」と言った。

ハマスのこうした態度と、イスラエルを訪問したケリー国務長官に、イスラエルが要請したとみられ、24日朝、米連邦航空局は、アメリカの各航空会社に発令したイスラエルへの運行禁止令を解除した。

しかし、いったん運行停止を決めたヨーロッパの航空会社が、アメリカに続いて運行を再開するかどうかはまだ不明である。大韓航空もまだ運行再開の動きはない。

また、世界の大都市では、反イスラエルデモが行われている。特にパリでは激しい暴動にまで発展し、深刻である。

オーストリアでは、ハイファのプロサッカーチームが練習試合を行っているところ、パレスチナの旗を掲げたデモ隊が競技場に乱闘。選手らに襲いかかった。選手らは、警察に守られて控え室に戻ったが、デモ隊の一人は、ナイフをもっていたという。

また、特に過激でなく、また反ユダヤ主義者でもない普通の市民が、「イスラエルのガザへの攻撃を見ていられない。」とデモに参加するようになっている。

東京でも、18日、イスラエル大使館前で、300人が反イスラエルデモが行っている。 http://www.asahi.com/articles/ASG7L4JF3G7LUTIL02B.html

さらに懸念されることは、イスラエル国内ともいえる近場の西岸地区では、少年誘拐殺人事件に加えて、ガザ地区市民への同情から反イスラエル感情がさらに高まっている。入植地周辺では毎夜パレスチナ人と治安部隊が衝突しているが、悪化して来ているという。(ベテル住民情報)
タグ :

国連人権理事会(UNHRC)がイスラエルを戦犯容疑で調査することで可決 2014.7.24

 2014-07-24
ガザ内部の様相は悲惨である。これまでの死者は710人。自宅を追われて難民となった人は11万8000人。イスラエルが、ガザ市民に避難するよう伝えたエリアは、ガザ地区全体の44%に上るという。その狭いところに人々がひしめきあい、食料も水もつきかけている。(添付地図参照・赤の部分が避難勧告エリア)

しかし、イスラエルは、さらに戦闘地域を広げて、地下トンネルを無能にする構えに入っている。

国連人道支援チーフのバレリア・アモス氏は、「イスラエルの自衛の権利は疑う余地はないが、ここまでくると反発は避けられないだろう。」との見解を語っている。http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28458377

23日、国連人権理事会(UNHRC)は、ジュネーブでイスラエル軍の行動について緊急会議を開催。イスラエル軍がガザ地区で行っている攻撃が戦犯かどうかの調査を行うとして採択をとった。

結果、ロシア、中国、アラブ諸国を含む29カ国が賛成、ヨーロッパ諸国など17カ国が棄権で、イスラエルに対する調査が行われる事で可決した。「明らかな悪意だ。」として反対票を投じたのはアメリカのみ。

イスラエルは、「被害を最小限にしようと最大の努力をしているイスラエルは調査し、市民を盾にし、病院から攻撃するハマスを調査しないで野放しにするのはおかしい。」と強く反発した。https://www.youtube.com/watch?v=8O9AHzUKYk8&feature=youtu.be

実際、シリアやイラクで行われている虐殺や、クリスチャン追放については放置である。要するに、人権を追求できるのは民主主義国家グループの中だけの話で、そうなると追求できるのはイスラエルだけということであろう。
タグ :

作戦17日目:トンネル・武器庫摘発/イスラエル兵3人死亡・民間人1人死亡 2014.7.24

 2014-07-24
ガザ地区では、空爆と地上軍の攻撃がほぼ24/7、休みなく続けられている。昨日もイスラエル軍は、トンネル入り口やトンネルの中にある武器などを多数押収、破壊している。この他、ガザ地区内部では、イスラエル兵のユニフォームを着ている者らがおり、逮捕されている。

ガザ内部では、昨日から今朝にかけての戦闘で、パレスチナ人武装勢力23人が死亡。イスラエル兵も、しかけられた爆弾や、射撃で3人(19才、20才、22才)が死亡。2人が重傷。10人が負傷した。これまでのイスラエル軍の戦死者は計32人。

ガザ地区内部の人物へのインタビュー(朝日新聞)によると、トンネル網はあり地獄のようになっていて、近づくイスラエル兵を何千人も殺すだろうと言っている。ハマスがこれほど強気発言をしている事から考えても、射撃手の配置を含むそうとうな罠が仕掛けられているものと思われる。

<救急車、病院、学校を利用して攻撃してくるハマス>

ガザでは、救急車に乗り込んで移動する武装グループを発見。空軍が空爆して破壊した。

病院建物の窓からイスラエル軍を攻撃してくるスポットがあるため、イスラエル軍は、2日かけて、中に患者や民間人がだれもいないことを確認し、空爆を行って病院を破壊した。空爆に続いて大きな二次爆発が記録されており、中にミサイルなどの武器があったことを証明している。

先週、国連の小学校内で発見されたミサイルだが、国連職員は、それらを処分するのではなく、なんとハマスに返還していた。国連のバン事務総長はこれを激しく批判している。

ガザにいる海外のジャーナリストがツイッターで証明する民間人の盾 https://mobile.twitter.com/janisctv/status/490864436518080512

<ミサイル攻撃やまず>

これほどの攻撃を受けているガザだが、南部地区とテルアビブを中心に、まだイスラエル領内にミサイルを飛ばしてくる。23日だけで98発。
70発着弾。25発を撃墜。23日の攻撃で、南部のキブツで働いていたタイの労働者が死亡した。


<イスラエル人一致する!?>

戦死した兵士たちの数は32人となった。イスラエルにとっては予想外の戦死者数である。ニュースでは、まず戦死した兵士の写真と氏名が流される。

昨日は、エルサレムでも、アメリカから移住して従軍していたドミトリ・レビタスさん(26)の葬儀が行われた。一人で移住していた単身兵だったが、3万人が参列した。ナタン・コーヘンさん(23)は、10月に結婚する予定だった。婚約者の女性はウエディングドレスもすでに準備していたという。

深い悲しみが広がる中、イスラエル人の間で、イスラエル軍兵士への感謝と支援する声が広がっている。

南部では特に多くの車がイスラエルの旗をつけて走行している。窓から国旗を掲げる家もある。イスラエル軍を指示するバナーがあちこちにある。「私たちは勝つ」といったステッカーも。

スデロット郊外のキブツで、NATAL(戦争・テロ被害者PTSDに対処するイスラエルの団体)の、南部地域グループセラピーを担当するジュディス・バル・ハイさんによると、被害者たちの中に「多少の被害は受け入れる。これはやらなければならない戦いだ。」という姿勢があるという。これはこれまでとは違った反応だ。

ジュディスさんの自宅は、ガザから1キロ以内である。家を出るとすぐ、ガザから巨大な灰色の煙があがっているのがみえた。時々イスラエル軍の砲撃音が聞こえる。ジュディスさんは、ボランティアでガザにいる兵士たちのために洗濯をしているという。

訪問の前の午前中、トンネルから周辺にテロリストが入ったとの情報で、イスラエル軍から家にこもるよう、指示が出ていたという。イスラエル軍が処理したようだが、ニュースには大きな記事にはなっていなかった。

ガザから40年にわたってロケット弾などのテロ攻撃を受けて来た南部住民として、ジュディスさんは、「これまでの侵攻はいつも途中で停戦になった。結果、もっと悪いことになった。今回は途中でやめないで、これが最後にしてほしい。」と言っていた。

エルサレムでは、大きな交差点に若者たちや小さな子供をつれた家族連れがイスラエルの旗をもち、ガザで戦う兵士を応援するデモをしていた。通りがかる車の多くがクラクションをならし、若者たちに「その通り」を表明していた。

<石のひとりごと>

スデロットで、台湾人の記者とともに、写真を撮っていると、ジープで通りかかった若い元気そうなイスラエル兵2人が、「ウェルカム・ウェルカム!どこから来た?」とにこにこと声をかけてきた。「日本」「台湾」「何をしている?」というので「記事を書いている」と答えた。

兵士たちは、「こっちがわの記事も書いてくれてるか?」と言う。「書いているよ。」「守ってくれてありがとう」というとにこにこしながら、ジープは去って行った。

日本では、憲法9条の改正について論議が高まっているが、日本の若者が、「僕は戦争に行って人を殺したくない。だからいかない。」と主張しているのを見ると、なんとも悲しい気分になる。

イスラエルは戦争がしたくて戦争をしているのではない。イスラエルの若者も、戦場で人を殺すことをいいとは決して思ってない。しかし、この国では戦争がないという状態がない。イスラエルでは、若者たちは戦争に行く。親たちは息子たちを戦場に送り出す。基本的に選択の余地はない。

イスラエルで若い家族が小さな男の子を大事につれているのを見るたびに思う。ニュースが報じるように、彼らは、単なる「イスラエル兵」ではない。一人一人大事に大事に育てられ、そして徴兵された若者たちである。

今、罠がしかけられ、あり地獄のような闇に立ち向かって行くイスラエルの若者たちを覚えてとりなしていただきたい。同時に大きな闇の力にとらわれ、利用されているガザの若者たち、子供たちのためにも、この闇が一日も早く消え去るようにと願うばかりである。
タグ :

欧米の航空会社テルアビブ乗り入れ一時停止 2014.7.23

 2014-07-23
大韓航空が、安全への配慮から7月19日から24日まで、ベングリオン国際空港への運行を一時停止していたが、22日、デルタ航空が同様に、運行を一時停止すると発表した。この時デルタ機一機が、ニューヨークからテルアビブへ向かっていたが、急遽パリに着陸している。

22日夕刻になり、ガザからテルアビブ近郊へ多数のミサイルが発射され、ヤフード(空港から5キロ)の家屋を直撃したというニュースが流れた。すると、アメリカの航空会社すべてが、アメリカ政府の指示を受けて、むこう24~36時間、テルアビブへの運行を停止すると発表した。

この後はドミノ倒し的に、KLM、ルフトハンザなど、ヨーロッパの航空会社が、24時間の運行を停止すると発表した。カナダも追って運行停止を発表した。

現在運行しているのは、イスラエル航空のエル・アルと、イギリスのブリティッシュ・エア、ヨルダンのロイヤル・ヨルダン航空となっている。

エルアル航空の旅客機には、ミサイル攻撃を避けるシステムが搭載されており、これまでに戦争で運行を停止したことはない。今回も停止した他者便の振替利用を受け付けている。

イスラエル政府のカッツ交通相は、「ミサイルが着弾した町は空港から5キロも離れている。ベングリオン空港は、強固に防衛されていて安全は確保されている。」と、運行の再開をよびかけているが、ウクライナで旅客機が撃墜されたことを受けて、世界の航空会社は、慎重になっているようである。

紛争が始まってからの観光への影響は、7、8月で、30%の落ち込みとなっている。もしこのまま航空会社の運行停止が長引けば、観光だけでなく、ビジネスにも影響が出てくるとみられている。*現在のところ、経済に大きな影響はない。シェケルも強いまま。

<北米からから228人の新移民到着>

このような中だが、先週フランスから430人が移住したのに続いて、22日、ネフェシュ・ベ・ネフェシュのチャーター便で、北米から228人がベングリオン空港に到着した。

228人のうちなんと100人が子供。全部で29家族と、独身54人と大変若い新移民たちである。フランスからの移民に続いて、多くの家族が直接南部・北部へ移住する。

小さな子供連れの家族は、ミサイルに関するビデオを見るなどして、子供たちのこころの準備もしてきたという。新移民たちは「移住の延期はオプションになかった。」と語っている。http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183167#.U88ojaW9DCs
タグ :

作戦16日目:ガザ地区で激戦中:イスラエル兵2人死亡 2014.7.23 

 2014-07-23
ガザ地区では、シャザイヤ周辺で、空軍の激しい空爆とともに、地上軍がトンネルの摘発と破壊を続けている。空軍と地上軍は綿密な連絡をとりあっており、地上軍からわずか250メートルの地点への空爆もあるという。

地上軍は、諜報部員と、パレスチナ人からの情報も得ながら、トンネルの摘発と破壊を続けている。問題は、地下トンネルが、イスラエルが知っていた以上に発達しており、潰しても潰しても、新しいトンネルを発見するということ。おそるべし地下トンネルシステムである。

ガザでは相変わらず市民を盾にして戦闘員が出てくるという。イスラエル軍は、救急車で移動する戦闘員のビデオも公開した。 https://www.youtube.com/watch?v=C4ZLe8YceHo

イスラエル軍が22日に殺害した武装戦闘員は20人。逮捕20人。この日の戦闘で、イスラエル兵2人が死亡した。これでイスラエル軍の戦死者は29人となった。重傷のイスラエル兵たちは、回復した者もあり、現在は3人が重傷とイスラエル軍報告。

イスラエルへのミサイルの数は、地上戦が始まってから、若干少なくなってはいるものの、22日だけで90発。18発を迎撃ミサイルが撃墜し、70発は、南部都市やテルアビブなど中央部に着弾。

アシュドドでは幼稚園を直撃。上記やヤフードでは家屋に着弾して大きな物損はあるが、住民は、避難しているので負傷者もなし。
https://www.youtube.com/watch?v=MfHKNAQC_q8(ヤフード被害状況)

ところで、昨日西岸地区で、撃たれて重傷だった男性は、奇跡的に意識を取り戻し、回復に向かい始めたと報告されている。

一方、パレスチナ人の死者はさらに増えて620人以上になった。空爆で家族のために料理していた主婦だけががれきから重傷で救い出され、一家全部は死亡したといった悲惨な状況が報告されている。
タグ :

バン国連事務総長イスラエル入り 2014.7.23

 2014-07-23
バン国連事務総長が、カタールでアッバス議長、カイロでケリー国務長官と会談した後、22日午後、イスラエルに到着。停戦にむけてネタニヤフ首相を会談した。

ネタニヤフ首相は事務総長に、イスラエルに撃ち込まれるロケット弾や、トンネルの実態などを映像や写真などを使って詳細に説明した。
https://www.youtube.com/watch?v=ifcJZYgL4O0

会談後の共同記者会見において、ネタニヤフ首相は、ハマスがアルカイダたボコハラムのようなテロ組織であり、民間人を盾にしていること、イスラエルが存続のために戦っていると、国際社会にむかって熱弁。理解を求めた。

一方、バン氏は、イスラエルが自衛する権利と義務を認め、ケリー国務長官と同様に、単なる一時的停戦だけでは不十分だとの見解を明らかにした。その上で、イスラエルには最大の自粛を求めた。 http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183228#.U880-6W9DCs

国連では、安全保障理事会が開催されており、パレスチナ代表と、イスラエル代表がそれぞれの立場を主張している。今のところ、国連からの停戦へのこころみについては大きな動きはない。現在、ケリー国務長官が、カイロでエジプトと協議をつづけているところである。

<イスラエル世論>

イスラエルでは、テルアビブやハイファで、一部戦争反対のデモがおこっているが、イスラエルの世論は、おおむね「戦争はしたくない。ガザで民間人が死んでいるのは受け入れがたい。しかし、今回はいたしかたない戦争だと思う。」という流れになっている。

ハイファでは、反ガザ攻撃に続いて、イスラエル軍支持のデモも発生している。テルアビブでは、逆に「パレスチナ人はイスラエルがなくなればいいと思っている。我々もガザがなくなればいいと思っている。」といった過激な落書きもみられている。

数日前に戦死したハイファ在住の兵士ニシム・ションカルメリさん(21)は、アメリカから移住した単身兵士だった。ハイファ市のプロサッカーチームが、「彼の葬儀を寂しいものにしてはならない」とよびかけたところ、2万人が葬儀に参列した。

昨日、イスラエル兵が一人(おそらくは遺体)誘拐されたとのニュースが入ったが、イスラエル社会がヒステリックになって、戦闘を止めるべきだといった空気にはなっていない。

今週、イスラエルでは、新しい大統領の就任式の予定だった。しかし、リブリン新大統領は、「就任のパーティをやっている時ではない。」として、盛大な就任式をキャンセルした。

ペレス前大統領は、大統領としての最終日、戦死者家族を訪問し、遺族、特に父親を失った子供たちを見舞っている。
タグ :

トンネルの戦い・イスラエル兵新たに9人死亡 2014.7.22

 2014-07-22
ガザ地区での地下トンネル排除のための激戦が続いている。にもかかわらず、21日朝、再びガザから9人のテロリストが、トンネルを通じてイスラエル領内へ侵入。駐留していたイスラエル軍と銃撃戦になった。

この9人は、完璧なイスラエル軍の軍服と装備を着けていたという。そのため、イスラエル軍は、最初彼らに向かって発砲しなかった。反撃したのは、9人が発砲してきてからだったという。この戦闘で、侵入した9人はすべて射殺。イスラエル兵も4人が死亡した。

今後もトンネルからイスラエル領内への侵入の恐れがあるとして、南部では新たに国道が閉鎖され、警戒が続けられている。

トンネルから出てくるテロリストと戦うイスラエル軍の様子
https://www.youtube.com/watch?v=gXwgCAAgi0A#t=27
https://www.youtube.com/watch?v=piUq03cwKbw

この他、ガザ地区内部で、トンネルに入り込んで戦っている兵士3人が21日中に、2人が22日夜中に死亡した。これでイスラエル軍の戦死者は27人となった。(民間人犠牲者を入れると29人)戦死者は19才~24才と、38才、39才と若い兵士たちである。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4547918,00.html

こうした犠牲の元、イスラエル軍は、これまでに3200箇所を攻撃、トンネル23本を破壊。それに伴う銃撃戦などで殺害したハマスなど武装戦闘員は186人となっている。

アシュケロン、アシュドドでは、昨日もロケット弾攻撃を受けた。民家を直撃したが、住民はシェルターに避難していて無事。
テルアビブ、ベイトシェメシュ(エルサレムから20分ぐらい)でもサイレンが鳴ったが、迎撃ミサイルが対処して被害なし。

<ガザ市内病院への空爆について>

イスラエルの激しい攻撃で、ガザのパレスチナ人の死者数は584人。負傷者は数千人で、病院は患者がひしめいている状態。自宅を追われた難民は10万人。難民たちは国連が要した67の避難所にいるが、食料なども全く足りていない状況である。

このような中21日、イスラエル軍の空爆でガザ市内の病院が被害を受け、5人が死亡。70人が負傷したことは世界中のメディアが大きくとりあげた。

事実は、ハマスが病院のすぐ隣のビルにロケット弾やミサイルを備蓄していたため、それを攻撃したところ、病院にも被害が及んだということである。

FOXニュース(US)が、「自分の目的を達成するまでは、女性や子供をいくらでも殺す気か。」とネタニヤフ首相に詰め寄ると、首相は強く以下のように返答した。

「イスラエルはガザ市民を巻き添えにしないよう、様々な手段を講じている。攻撃の前にはあらゆる手を尽くして警告もしている。それを逃げないように指示しているのはハマスだ。

イスラエルは、国境にパレスチナ人のための野戦病院を用意した。しかし、それを利用しないように指示しているのもハマスだ。ハマスは病院の中に武器を隠している。ハマスにとって、市民はどうでもいいことなのだ。

民間人の犠牲の責任を追求されているが、その責任を負うのはハマスだ。そこを間違えないでもらいたい。」

以前から伝えているように、BBC(イギリス国営放送)は、今回、双方バランスよく報道している。イスラエル兵の葬儀の様子も伝え、「イスラエルも大きな犠牲を払っている。」と伝えている。http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28413656
タグ :

ハマスがイスラエル兵1人誘拐か 2014.7.22

 2014-07-22
20日深夜、シャジャイヤで戦闘中、対戦車砲で攻撃され死亡したと発表されたイスラエル兵7人のうち、一人の遺体がまだみつかっていないことが明らかになった。

21日にハマスのスポークスマンが、イスラエル兵1人を誘拐したと発表した当初、イスラエルはこれを否定していたのだが、調査が完了し、イスラエル軍も兵士1人の遺体が不明となっていると発表した形だ。

ハマスが誘拐したと主張しているのは、サウル・アロン兵士。ハマスは、兵士のIDを見せているが、兵士本人の姿は出しておらず、生死は明らかにしていない。

アロン兵士はすでに遺体になっていると思われるが、イスラエルがそのまま見捨てることはない。今後、遺体との交換にハマスは様々な条件を出してくる事だろう。

20日から21日深夜遅くまで、エルサレムの記者自宅付近のアラブ村で、異様に激しく花火が打ち上げられ、時々銃声も聞こえてうるさいほどだったのだが、ハマスからこの情報を得たアラブ人たちが、祝賀しての花火だった。

祝賀はエルサレムだけでなく、西岸地区でも派手に行われていたという。

<西岸地区でも衝突>

ガザ地区のニュースであまり聞かれない西岸地区だが、危険であることは変わりない。

22日深夜、西岸地区の入植地イタマル付近のタプアハ・ジャンクションで走行中の車からユダヤ人男性(25)が撃たれ、重傷となった。現在、イスラエル軍が犯人を追っている。

西岸地区のラマラ近郊では、反イスラエルデモで、火炎瓶などを投げるパレスチナ人とイスラエル軍が衝突し、パレスチナ人1人(21)が死亡した。


<エルサレム市は、夏のイベントを延期へ>

多くの兵士が死亡し、各地でミサイル攻撃が続いている事をうけて、エルサレム市は、毎年この時期に行っているイベントを延期にすることを決めた。
タグ :

国際社会:停戦への試み本格化 2014.7.22

 2014-07-22
停戦については、再度の国連主導の人道的休戦など、様々な情報が飛び交っているが、どれもまだ実効的なものはない。

ネタニヤフ首相は、「イスラエルはエジプトの停戦案に応じ、国連の休戦要請、赤十字の休戦要請などすべて受け入れてきた。(停戦発動中は攻撃しなかったということ)。

しかしハマスはそのどの停戦にも応じず、人道休戦中にもイスラエルへの攻撃を続けた。停戦が成立しないのはハマスが拒否しているからだ。」と述べた。


<停戦への険しい道のり>

ハマスは、イスラエルに全面的に譲歩を要求する独自の停戦案を出しており、それ以外の条件では停戦に応じないと言っている。カタールで、ハマスのマシャアル政治部門指導者と会談したアッバス議長は、このハマス案を支持する意向を表明している。

しかし、イスラエルが、ハマスの要求を飲むことはありえない。逆にイスラエルは、停戦の条件として、ガザの非武装化に向けて国際社会が間に入ることなどを要求しているが、ハマスがこれを受け入れるとは考えられない。

イスラエル国内では、ガザの地下トンネルがここまで深刻になるまで放置した国への疑問も出始めている。今回、イスラエルは、ガザの地下トンネルを”安全”と確信できるまで破壊し尽くすまでは、イスラエルも攻撃を途中放棄することはなさそうである。

21日、国連のバンキムン事務総長に続いてケリー米国務長官もカイロ入りした。ケリー国務長官は、「単なる一時的な停戦では解決にならない。根本的な問題がある。その根本的な問題を解決しないと、同じ事の繰り返しになる。」と停戦にとどまらない解決が必要との認識を語った。

アメリカはとりあえず、ガザ地区へ人道支援として4700万ドル(50億円)を支援すると約束した。この3分の1は、現在避難所を提供している国連難民機関への支援になるという。

アラブ首長国連邦も、破壊された家などの回復のために、赤新月社を通じて4100万ドル(45億円)を支援すると発表している。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4547918,00.html

国連事務総長は22日、イスラエルのネタニヤフ首相と会談予定。しかし、専門家は、「現時点では、国連事務総長の影響力はほとんどない。何かが動くとすれば、アメリカとエジプトの仲介だろう。」と分析している。
タグ :

イスラエル兵13人死亡・ガザ地区87人死亡 2014.7.21

 2014-07-21
19〜20日にかけて、イスラエル軍は、ガザのシェジャイヤ地区で、激しい総攻撃を行っていたが、20日夕方、これまでに、ゴラニ部隊13人が死亡。53人が負傷。このうち7人は重傷と発表された。

発表によると、7人は、軍用車に乗っていたところ、対戦車砲が直撃して死亡。3人は、入ったビルが砲撃され火事になって死亡。3人は、それぞれ銃撃戦中に死亡した。戦死した13人のうち明らかになった5人は以下の通り。

ツァフリル・バルーオール司令官(32)、ツビ・カプラン司令官(28)、ギラッド・ヤアコビ兵士(21)、オズ・マンデロビッチ軍曹(21)、ニシム・ション・カルメリ兵士(21)

これで地上戦が始まってからのイスラエル軍戦死者は18人となった。最初の5人の葬儀は、20日、それぞれの出身地で行われた。上記5人の葬儀は21日に行われる。ニュースでは幼い少年が、葬儀において父を失った悲しみを語っている様子が報道されていた。

一方、ガザ地区では、この日だけで少なくとも87人が死亡。このうち60人が総攻撃のあったシャジャイヤで死亡した。1日の死者としては、これまでで最大となった。

BBC によると、病院には遺体が積み上がっていたという。アッバス議長は、「サブラ・シャティーラの虐殺だ。(1982年のレバノン戦争のときの虐殺事件)」と非難した。

<シャジィヤ攻撃の背景>

イスラエルによると、シャジャイヤは、テロの拠点・温床になっていた地域。これまでにガザからイスラエルへ発射された1000発以上のロケット弾、ミサイルのうち、130発が、この地域から発射されていた。

この地域は、地下トンネル網拠点の一つでもある。イスラエル軍はここからイスラエル領内に続くものを含めてこれまでにトンネル13本、入り口になる縦穴を39箇所を破壊した。

また地下に隠された武器やロケット弾も押収している。最近、ハマスは、イスラエル空軍にみつからないよう、トンネルの縦穴開口部分からロケット弾を発射しているという。

今回もイスラエル軍は、総攻撃の前に、住民に対し、避難するよう警告を出していた。避難した住民もいたが、多くは行くところがないか、ハマスに指示されてか、避難しなかった住民が多数いたようである。

イスラエル軍スポークスマンのラーナー報道官によると、シャジィヤでは、あちこちに罠と爆発物が仕掛けられ、武装兵も多数配置されて、相当な抵抗と反撃を受けたという。攻撃前に住民の警告を発した事で、ハマスには、十分準備する時間があったとみられる。

また、イスラエル軍は、戦死者の遺体は、いくら危険でも必ず収容することになっている。遺体の蹂躙を防ぐためである。それがまた新たな戦闘をひきおこし、兵士たちの危険にもつながっている言われている。

*以前イスラエル兵の遺体は、ばらばらにされ、その肉片を持ち上げているパレスチナ人の様子がネットに流された。

今日、日中に2時間、発動された人道休戦は、ハマスが要請し、イスラエルが受け入れて実現したのであるが、ハマスは休戦中にもイスラエルにミサイルを飛ばして来た。それでもイスラエルは、最初の取り決めから2時間休戦を延長し、人道支援物資を搬入している。20日中のイスラエルへのミサイルは87発以上。

ガザでのゴラニ部隊の様子 http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183117#.U8wrpaW9DCs

<地下トンネルの実態>http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4546679,00.html

ガザ地区の地下に広がるトンネルには3種類ある。①ガザとエジプトの間ラファにあるトンネル。主に人や物資を密輸することが目的 ②イスラエルとの国境付近にあるトンネル。イスラエルへの攻撃に使う ③ガザ地区内部地下に広がるトンネル網。移動やロケット発射地に使う。

以前は、①のトンネルだけだったが、いつの間にか、ハマスは②③を発展させ、広大な地下トンネル網を形成。イスラエル領内奥深くまでトンネルと掘って、そこからイスラエルへ侵入できるようになっている。

昨年、深さ15メートル、イスラエル領内へ400メートルも入った地点、キブツ・エインハシロシャのすぐ近くに、ガザから来ているトンネルの出口が発見された。このトンネル、2.5Kmもあった。さらにこれが唯一のトンネルではないこともわかった。ガザのトンネル網が、深刻な状況になっていることを露呈した。http://www.israelhayom.com/site/newsletter_article.php?id=12537

現在、トンネル網は、ガザを3等分し、北、中央、南部と区分されそれぞれ責任者が立てられている。ハマスだけでなく、イスラム聖戦など他の組織も新たにトンネルを掘って共有するシステムになっているという。

ハマスに関する専門家によると、トラックがそのまま通れるサイズのトンネルが少なくとも5本はあるという。2012年に、ネタニヤフ首相はガザ総攻撃を直前になってキャンセルしたが、それ以後にもトンネルはかなり発展してしまったということである。

建築資材がないとイスラエルに破壊された町を再建できないといって受け取った建築資材、また人道的にとカタールが送った大金の大部分が、トンネル作りにつぎ込まれていたということである。

<攻撃は続ける:ネタニヤフ首相>

ネタニヤフ首相は、夕方、戦死者家族と、国民に対して、メッセージを伝えた。内容は以下の通り。(概略)

・・・国をあげて痛みと悲しみを感じている。負傷した兵士の回復を願っている。今戦っている兵士、特に予備役の働きに感謝する。背後にいる家族がいかに心配かと思う。

今回の戦いは、イスラエルが好んで始めたことではない。外交的な道を模索しつくした上での戦闘だ。始めた以上、イスラエル南部、中央部、全国に平穏が戻るまで戦いは続ける。

ガザで民間人が死傷していることは遺憾でならない。しかし、イスラエルの警告にもかかわらず、その場にとどまるよう指示しているハマスに責任がある。

また、イスラエルはエジプトの停戦を受け入れたのに、拒否して戦いを続けようとしたのはハマスだった。事態を悪化させているのがイスラエルだとは言えないはずだ。

ハマスは、ロケット弾とトンネルでイスラエルを攻撃しているが、これまでにかなりの打撃を与えた。ガンツ参謀総長はよい働きをしてくれている。

最初に伝えたように、この戦いはすぐには終わらないかもしれない。しかし、私たちは長い道のりを恐れる民ではない。勇敢な兵士たちもいる。彼らと全能者(Almighty:イスラエルの神のこと)の助けで、私たちは目標を達成するだろう。

<石のひとりごと>

ガザで大勢の民間人が死亡している。この事実は否定できないことで、国際法に訴えられた場合、イスラエルに非がないとは言い切れない。今後イスラエルが国際的にも厳しい立場に立たされていくことだろう。

ハマスに人間の盾にされ、家族を失い、すべてを失って行くガザ市民の怒りは想像を絶する。しかし同時にイスラエルもやりたくもない戦争に引き込まれたということも事実である。

しかし、これまで何度もがまんにがまんを重ねたきた結果、ハマスはその間に、破壊不能なまでのトンネル網を発展させ、長距離ミサイルでイスラエル全土を射程に入れるようになった。もはや、これを放っておけとは誰にもいえないのではないだろうか。

前にも紹介したが、イスラエルの立場をよく現したアニメクリップ:まだ見ていない方はぜひ見ていただければと思う。(約3分)
https://www.youtube.com/watch?v=Cbdnu_R9G40
タグ :

大韓航空がテルアビブ乗り入れを一時停止 2014.7.21

 2014-07-21
日本や韓国からのイスラエル旅行におなじみの大韓航空だが、19日から、テルアビブへの乗り入れを停止した。戦闘が激しくなっているためで、停止は、とりあえず24日までの予定。

他の航空会社先駆けての処置となった。
タグ :

戦闘規模拡大:陸海空総攻撃中 2014.7.20

 2014-07-20
イスラエル軍は、土曜夜から、ガザ地区へ、さらに大軍を送り込み、空軍と海軍の爆撃と合わせて、総攻撃を行っている。ターゲットは、地下トンネルの破壊。イスラエル軍によると、これまでにイスラエル領内へ続くトンネルを多数破壊している。

戦車と歩兵部隊は、地下トンネルに入り込んで破壊をこころみているが、あちこちに罠があり、ガザ戦闘員の反撃も激しくなってきたため、なかなか前進が難しいという。ガザ戦闘員の死者は、地上戦開始以来130人となった。

イスラエル側では昨夜からの戦闘で、バル・ラハブ少佐補(21)、ブナヤ・ルーベル軍曹(20)が死亡。兵士30人が負傷した。
*兵士の階級名については、国によって働きが違っていることに注意

一方、ハマスも、夜間、イスラエル南部へロケット弾やミサイルで攻撃を続けた。アシュケロンでは家屋を直撃したが、住民はシェルターに避難していて無事。

<激しい空爆でパニック状態のガザ・シャザイヤ地区>

陸軍の攻撃に合わせて、空軍も空爆でトンネルを破壊している。パレスチナ人によると、イスラエル軍はこれまで以上に激しい空爆を行っている。

主に攻撃を受けたシャザイヤ地区は、ガザ市に近い人口密集地であるため、住民がパニックになって徒歩や車に鈴なりになって逃げた。昨夜からからの空爆で、ハマス幹部とその家族が死亡。ガザの病院によると、少なくとも40人が死亡。負傷者多数が病院に殺到している。

現場では救急車が駆け回っているが、困った事に、ハマスはその救急車に乗って移動している場合があり、イスラエル軍が停止したりすることで、国際社会からの非難をあびている。

ガザ地区内で難民になった人は5万人以上となった。(BBC)

<2時間の休戦>

これを受けて20日正午頃、ハマスが2時間の人道的休戦を要請、イスラエルがこれを受け入れ、1:20-3:30pm(日本時間19:20-21:30)の間は休戦となる。

イスラエル軍はガザ北部、エレツ検問所付近にガザからの負傷者を治療するための野戦病院を設営中で、本日午後8時に患者受付を始める。
タグ :

停戦にむけての動き:今日カタールにて 2014.7.20

 2014-07-20
先週、エジプトが停戦案を出したが、ハマスが拒否。エジプトは、基本的には、提案内容を変える気はないようである。しかし、イスラエルの治安を約束するなら、ハマスが要求する一部のエジプト側国境を開放すると言った譲歩案を出しているとの情報もある。

この他、フランス外相が、ネタニヤフ首相と停戦について提案したが、失敗。国連のバンキムン事務総長も中東に来て仲介を試みているが、こちらも失敗。

20日、カタールがホストを勤める形で、ハマスの政治部門指導者カリッド・マシャアルとバンキムン国連事務総長、またパレスチナ自治政府のアッバス議長との会談が行われる。

アラブ同盟も加わってハマスも受け入れられる形の停戦案について話し合われるもよう。

ちなみに、ハマスがイスラエルに出している停戦条件は、イスラエルにまるまる譲歩を要求するもので、イスラエルが受け入れるとは考えられない内容。詳細は、http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4546589,00.html
タグ :

地上戦3日目:2人目の市民犠牲者 2014.7.20

 2014-07-20
境界防衛作戦12日目、地上軍侵攻3日目の19日。イスラエル軍はガザで、空軍が空爆する中、戦車と陸軍の歩兵たちが、トンネルの捜索破壊、武器、ロケット、ミサイル発射地の摘発を続けている。

https://www.youtube.com/watch?v=Q1WMyHtA0XY&index=12&list=UUawNWlihdgaycQpO3zi-jYg

トンネルは、民間人の家の下にあり、近づくと罠が多数しかけられている上、戦闘員が潜伏している。イスラエルの地上軍は、銃撃戦を繰り返しながら、19日、地下トンネルの入り口になる縦穴3本を摘発した。

作戦がはじまってからこうした縦穴34カ所と、それに続くトンネル13本を破壊した。なお、トンネルはまだまだあると思われる。(添付図:イスラエル軍)この他、地下の武器庫も摘発中。19日には、武装戦闘員13人を逮捕している。


地上戦が始まってからの戦闘で、これまでにパレスチナ人70人が死亡。このうち20人は19日に死亡。イスラエル兵2人も19日に死亡した。

なお、境界防衛作戦が始まってからのパレスチナ人の死者は計340人。イスラエル人の死者は5人となっている。


<エシュコル地方にテロリスト侵入・銃撃戦>

昨日紹介したエシュコル地方だが、ロケット弾の雨だけでなく、19日朝、再びトンネルからテロリストが侵入。住民は、午後に警戒が解除されるまで家にこもるよう指示された。

今回の侵入グループは9人で、イスラエル軍兵士に扮装していたという。侵入する前に、イスラエル軍に射殺されたが、銃器の他、対戦車砲も持参しており、もしそのままイスラエル領内に入っていたら、大惨事になるところだった。

この時の銃撃戦でイスラエル兵のアダル・バルサノ軍曹(20)、アモツ・グリンバーグ少佐(45)が死亡した。

それにしても、トンネルの数は予想以上に膨大で、いったいどこからテロリストがイスラエル南部地域に現れてくるかわからない。Yネットによると、ヘリコプターがガザとアシュケロンの間の上空を回りながら、テロリスト侵入を警戒していたと伝えられている。

イスラエル軍はやり過ぎとの批判を受けているが、イスラエルにそれを気にしている余裕はない。地下トンネル網は私たちが想像する以上に膨大で、蟻の巣のように、ガザ地区地下からイスラエル領内に向かって潰しきれないほどに広がっている。

トンネル周囲やその上にある家屋などには、様々な罠がしかけられ、神経をさかなでするような厳しい状況が続いている。無論、イスラエル軍はこうした状況に十分訓練と準備をしているのだが、実戦で兵士たちが直面する状況は、想像を超えるストレスである。

https://www.youtube.com/watch?v=SxtdXeLxwmc&list=UUawNWlihdgaycQpO3zi-jYg

この他、多量の爆発物をしかけられたろばが、イスラエル兵が集まっているところに近づいてきた。怪しげな動きをしているろばを発見したイスラエル軍は、これを射撃して未然に爆発させ、被害はなかった。

動物を使う自爆テロは、ハマスには珍しくない手口だが、イスラエル軍は「ショッキングな出来事」と報じている。

<ディモナでベドウィン男性死亡・ 4ヶ月乳児重傷>

ガザからのミサイルも相変わらず続いている。エシュコル地方、アシュドド、アシュケロンに加えて、今日はディモナにも着弾した。

ディモナに着弾したミサイルで、ネゲブ地方のベドウイン族のアダイさん(32)と、同じ部族の5才の子供、4ヶ月の赤ちゃんと女性が負傷した。このうち、4ヶ月の赤ちゃんが重傷で、ベエルシェバの病院に移されて集中治療を受けている。

アダイさんの家族は、「警報はならなかった。」と訴えたが、たとえ鳴ったとしても、ベドウィンたちはテントに住んでいて地下シェルターはない。

夜になり、ベエルシェバや、テルアビブ近郊などイスラエル中央部へ、多数のミサイルが撃ち込まれた。迎撃ミサイルがよく防いでいる。

スデロットでは、夜間にガザ地区をながめて、イスラエル軍の空爆や、迎撃ミサイルがロケット弾を撃墜するたびに歓声をあげる市民の様子がテレビで紹介されていた。

エルサレムでは、ここ数日サイレンもなく、ごく普通の日常が続いている。

<ハマスのミサイル、あと何発残っている?>

これまでにガザから発射されたミサイルは少なくとも1770発。つまりハマスが1万発持っていたとして、17%を使ったことになる。さらに侵攻中のイスラエル軍が破壊しているミサイルは30-40%。

推測に過ぎないが、ハマスはこれまでに保有するミサイル半分を失っているとみられる。
http://www.jpost.com/Operation-Protective-Edge/Israel-says-Gaza-has-used-up-or-lost-half-its-rockets-363478

一方、イスラエルがこの12日間に費やした戦費は、人的被害は別として、ハアレツ紙によると、5億8500万ドル(約600億円)にのぼる。 http://www.haaretz.com/business/.premium-1.606091

<ガザ地区難民の様子>

難民となったガザ市民たちは、国連が設立した小学校の避難所に増えつつあり、その数は5万人となった。国連職員によると、毛布などの寝具はおろか、食料や水二も不足している。人々はイスラエルにむけて激しい怒りを訴えている。

19日、イスラエルは、医療物資やマットレス、食料など人道支援物資20トンを載せたトラック5台分をガザ地区へ搬入させた。

イスラエルのテレビニュースは、イスラエル国内だけでなく、こうしたガザ地区内部の様子も映像で伝えている。
タグ :

世界に広がる反イスラエルデモ・各地で暴力へ発展 2014.7.20

 2014-07-20
イスラエルの地上軍がガザへ侵攻して以来、ヨーロッパでは激しい反イスラエルデモがひろがっている。

ロンドンでは、昨日に引き続き1万5000人規模の群衆が、パレスチナの旗を掲げて「イスラエルは占領をやめよ。」等のデモ行進を行った。

また、パリでは先週、シナゴグが反イスラエル勢力に襲撃されて以来、親パレスチナの集会は禁止となっていたにも関わらず、19日には、親パレスチナ、反イスラエルのデモが発生。火炎瓶を投げるなどの暴力に発展したため、機動隊が出動している。

フランス政府は、この後、パリでも親パレスチナデモは禁止したが、その他の町では許可する措置をとっている。

イスラエル大使館前でのデモはインドネシアや韓国などアジアにも広がっている。インドのカシミア地方でも反イスラエルデモが発生し、衝突で少年一人が死亡している。

http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/middleeast/israel/10978435/Thousands-join-pro-Palestinian-rally-in-London-while-protesters-clash-with-police-in-Paris.html

イスラエル国内では、テルアビブで、再び反戦のデモが行われたが、それに対抗し、ガザの兵士を指示する集会も行われた。

いつもは犯罪で名をはせる南テルアビブのセントラルバスステーションエリア。フィリピン人クリスチャンたちが、イスラエルを支持し、ガザの兵士たちのために祈る集会を行った。
タグ :

イラクのISIS:モスルのクリスチャン社会消滅へ 2014.7.20

 2014-07-20
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-28381455

シリア・イラクで勢力を伸ばしてイスラム国家を宣言したISIS。イラクで最初に制覇した大都市モスルのクリスチャンに対し、19日正午を期限に、「イスラムに改宗するか、特別税(払える額ではない)を払うかを選べ。どちらも選ばない場合は殺す。」と言った脅迫をしていた。これはかつてのイスラム帝国が、異教徒に対してとっていた処置である。

期限の19日が近づくと、ISISは、クリスチャンの住居に”N"マークをつけて、虐殺の準備を始めたかのようにみえていた。
昨日19日、モスル最後のクリスチャンが脱出し、世界最古とも言われるモスルのキリスト教社会は消滅するに至った。

ISISは、シリアで270人を殺害。イラクでも6月だけで2400人が死亡。このうち1500人が民間人。(CNN)
http://edition.cnn.com/2014/07/18/world/meast/iraq-isis-christians-threatened/

イスラエルがガザで民間人を殺害していると世界は非難するが、イラクでのISISの残虐行為には世界は目をつぶっているかのようである。
タグ :

地上戦1日目 イスラエル兵1死亡 2014.7.19

 2014-07-19
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4545757,00.html

17日午後10:30に、ガザ北部から入ったイスラエルの地上軍(戦車と歩兵)だが、これまでに地下トンネル21本を発見、破壊した。
これに伴う銃撃戦で死亡したパレスチナ人は少なくとも38人。逮捕された武装兵は15人。

イスラエル側では、この日の戦闘で、イスラエル兵エイタン・バラクさん(20)が死亡。5人が負傷した。バラクさんの死亡については友軍による誤射の可能性があり、調査が行われている。   

地上軍と同時に空爆も継続して行っている。イスラエル軍によると、陸海空軍あわせて計260カ所への攻撃が行われた。

イスラエルが現在攻撃している北部地域には、3日前から避難勧告のビラが撒かれていたのだが、多くの民間人がハマスの指示で逃げていなかったようである。地上軍が入って来てから南部に避難してくるガザ市民が急増している。

避難所34カ所を提供しているUNRWA(国連パレスチナ難民救済機関)によると、避難民は、18日だけで、2万2000人から4万人に増えている。http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28377345 

イスラエルが、境界防衛作戦を開始してから12日目。ガザ地区の死者は、国連によると、少なくとも270人。その3分の2が民間人となっている。

<イスラエルへの攻撃>

地上戦が始まってからのイスラエル領内へのロケット弾、ミサイル攻撃は少なくとも50発。ガザ周辺、アシュケロン、ベエルシェバの他、特にテルアビブには2回、ロケット弾の雨となった。

ベエルシェバで、ロケット弾の金属片にあたった女性が軽傷を負ったが、テルアビブでは、ミサイルのすべてがアイアンドーム(迎撃ミサイル)がカバーした。

<ガザ周辺・現地取材報告>

18日、ガザから4.4Kmのエシュコル地方。住民は地下シェルターに入るよう指示されているためか、通りを歩いている人はまったくいなかった。いやに静かだったが、時に上空をヘリコプターが飛び、戦車の砲撃が聞こえた。

そこから移動中に、イスラエルの戦車がすらっと並んで集まっているところを通った。この地域の地質は表面が砂であるため、砂塵を巻き上げながら、移動している戦車と、その入り口にいる兵士たちなどが見えた。

近くのガソリンスタンドのカフェでは、休憩中なのか、一般の客に混じって、イスラエル兵たちが、普通にコーヒーを飲んでいたり、食事をとっていた。外では若い兵士たちが集まってアイスクリームを食べていた。

ガザから2.5キロのキブツ・エイン・ハシロシャ。昨日、ロケット弾が、このキブツの民家を直撃した。屋根に大きな穴があき、部屋は散乱、砂塵で白くなっていた。

この地域ではロケット弾が発射されてから、実際の着弾まで15秒しかない。実質逃げる時間はないということである。この家の住民は高齢の女性だったが、奇跡的に直前になって家族が連れ出していたため無事だった。

このキブツでは、子供や高齢者を中心に住民の50%がイスラエル北部へ避難しているという。ちょうど夏休みであったことが幸いしている。逃げないで残っているのは男性たちと、牛たち。

ブーゲンビリアが咲き乱れ、パームツリーや緑の木々やしばふがしきつめられ、なにもなければ子供たちがかけまわるであろう美しいキブツである。しかし、今は、人も声もなくひっそりしている。

どどんという、イスラエル軍の大きな戦車砲の地響きのような音が、何度も聞こえた。空気ははりつめ、なんとも不気味な静けさだった。砲撃音にはすぐに慣れてしまったところが恐ろしい。

*ガザからの地下トンネルの恐怖

エイン・ハシロシャで直撃を受けた家を案内してくれたキブツの男性は、「昨日(17日)は、自分の人生の中で一番厳しい日になった。」と言った。この地方の人々を恐怖に陥れたのは、ロケット弾ではない。ガザの地下トンネルである。

17日、ガザからテロリスト13人が地下トンネルを使ってイスラエルへ侵入し、イスラエル軍と銃撃戦になった。その2日後、再びテロリストが侵入したとの情報で、付近の道路は封鎖。住民は家の中にこもるよう指示が出された。男性はそのときのことを言っているのである。

人間にとって何よりも恐ろしいのは、ロケット弾や空爆など、相手の顔がみえない攻撃ではない。本当の恐怖は相手の顔が見えるときである。すぐそばにテロリストがいる。誘拐されるか、近距離で惨殺されるかもしれない・・それが一番恐ろしいのである。

元駐米イスラエル大使のマイケル・オーエン氏は、トンネルの恐ろしいところは、原始的であるということだと言った。

高価な最新技術を誇るアメリカ軍も、アフガニスタンでは、安物の手製の爆弾を防ぎきれずに多くの兵と、軍用車まで失っている。
高度な軍備を持っているからといって、必ずしも優位であるとは限らないのである。

ガザのハマスや、イスラム聖戦は、ガザからイスラエル領内に続く、綿密な地下トンネル網を構築している。そのトンネルを通って、イスラエル国内にテロリストが入ってくる。今回、イスラエルが、地上戦に踏み切った大きな要因が、このトンネルだと言われている。

*当事者の気持ち

キブツ・エイン・ハシロシャからそう遠くないところに、ガザ北部を見渡す小高い丘がある。そこに一本の木があり、ガザを見に来る人々にちょうどよい木陰を提供している。

そこからガザ地区を見ると、ちょうど前にハン・ユニス地区が見える。時々どどんという砲撃。たちあがる黒煙が見えた。記者団と一緒に見ていたのは、付近に住む男性たち。毎日見に来ているという。手にはビールがあった。

おもしろがって戦闘を見に来ているのかと思ったが、顔は非情に深刻で悲壮な感じだったので言葉を失うほとだった。私たちは外国人。イスラエルに住んでいるとはいえ、ミサイルを浴びないか、浴びても迎撃ミサイルで守られている都市にすんでいる。

ガザを目の前にしてトンネルの恐怖と隣り合わせに住んでいる。それなのに政府は効果的な方策をとってこなかった。住民の気持ちを、本当に理解していたとは言えなかったと思った。

<戦闘拡大指示:ネタニヤフ首相>

現時点では、まだガザ地区北部数キロまでの侵攻であり、人口密集地での市街戦にはなっていない。しかし18日、ネタニヤフ首相は、戦闘地域を拡大し、さらに地下トンネルと、ロケット発射地を一掃するよう指示した。

いったん地上戦を始めた以上、今後長期間、ガザからイスラエルへの攻撃が、ミサイルだけでなく、トンネルからの侵入攻撃も含めて不可能になるという目標を達成するためである。

<非難ごうごう:反イスラエルデモと国際社会>

しかし、時間がたつにつれて、ガザへ侵攻するイスラエルへの反発からデモが発生している。トルコはエルドアン首相と国をあげての反イスラエルの発言が続いているが、イスタンブールでは、暴力的なデモにまで発展している。

こうした動きを受けて、イスラエルは大使館関係者を引き上げさせた。ヨルダンでも同様のイスラエルのガザ侵攻に反対するデモが発生している。

18日には、ベルリンで「ユダヤ人の臆病な豚が戦いに出て来た。」といったスローガンでデモが行われた。ドイツではこうした差別発言は違法。 http://www.haaretz.com/news/world/.premium-1.605977

ロンドンでは、親パレスチナアラブ人を中心に、数千人が集まり、イスラエルはガザでの軍事行動をやめるよう訴えた。

今回、BBC(イギリス国営放送)は、ガザ情勢の報道において、一つの出来事に関して、必ずイスラエル・パレスチナ双方の様子を取り上げて、バランスがとれた報道をしている。ロンドンのデモでは、BBCに対して「親イスラエルの報道をやめよ」と叫んでいたという。

BBCはこれについては無視状態。


*イスラエル国内にもいる極左・反戦争主義者 http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183047#.U8nM3KW9DCs

イスラエル国内にも、政府の方針に反対する人々がいる。極左のユダヤ人で、アラブ人とともに「ガザへの攻撃をやめよ。イスラエルは”占領”をやめるべき」と叫んでいる。

大きな集会は、テルアビブで行われたが、ハイファでも行われている。また左派グループは18日、大型バスにユダヤ人、アラブ人が共に乗り込んで、ミサイル攻撃を10年以上も受けている南部都市の一つ、スデロットに来てデモを行おうとした。

これはあまりにも無神経。怒ったスデロット住民に追い出された。

<石のひとりごと:防衛か攻撃か>

今回のガザへの攻撃について、イスラエルは防衛だと主張しているが、世界は攻撃だと非難している。

確かにガザ地区でのイスラエル軍の爪痕は、建物一つ二つを吹き飛ばし、人々はそのがれきの中で家族を失って呆然と立っている。それに比べて、イスラエル側の被害は、屋根に直径1メートルほどの穴があいているか、壁に金属片の飛び散った跡形があるぐらいである。

昨日のガザ国境へのプレスツアーに日本のある報道カメラマンが参加していた。3日ほど前に赴任して来たばかりとのことだったが、カメラ数機の他、ヘルメットや重そうな防弾チョッキなどを持参、フル防備だった。しかし、いくらガザに近くても、イスラエル側ではそこまでの防備を必要とする現場はない。

ガザの悲惨な現場を見た記者たちは、イスラエル側に入ったとたんの平和で、そのギャップにとまどうという。「イスラエルはやり過ぎ」「不必要な攻撃をしている。」と感じるのは、ごく普通のことだろう。

ではイスラエルがしていることは、「不必要な攻撃」なのかといえば、そうではない。イスラエルの平和は、防衛をしているからこその平和であって、防衛していなければ、いまごろ、ミサイルと入り込むテロリストで国内は大惨事になっていたはずである。

しかしそうした事態は実際にはおこっていないので、「イスラエルはやり過ぎ」「ガザ市民への攻撃であって防衛ではない。」と言われるのである。

もう一つの誤解は、イスラエルは、ガザ地区住民の苦しみを無視しているというもの。イスラエルがガザ地区住民の巻き添えを防ぐために大きなリスクを負っているという現実を私たちはわかっていない。

攻め込むこと前にどこに攻め込むかを予告するという事は、自分の軍隊の兵士を危険に陥れる事を意味する。ハマスやイスラム聖戦は、イスラエル軍が来るとわかった地域には、綿密なわなを仕掛けるからである。引っかかれば必ず死ぬという罠である。前回の戦いでは、学校や動物園にまで、死の罠がしかけられていた。

イスラエルはそれを承知で、ガザ市民にいちいち攻撃の前に警告を発しているのである。それでも国連総長は「イスラエルはガザ市民の巻き添えを防ぐためにもっと努力すべきだ。」と言った。

何かどこかおかしい・・・とは思うが、戦争反対ということは、確かに正論である。ガザ周辺に住んでいない限り、イスラエル人の中にも理解しない人々がいるのだから、難しいところである。

<今後どこへ向かうのか:マイケル・オーエン氏>

戦争でハマスを弱体化したとして、その後はどうなることが好ましいことなのか。軍事専門家であり、元駐米イスラエル大使でもあったオーエン氏は、個人的な考えとしてといいながら、以下のように語った。

①今後長期にわたる平穏を維持するため、ガザの正式な管理者として、アッバス議長を強化する。③戦後、ガザにパレスチナ自治政府の治安部隊をおいて治安を維持する。④シリアの化学兵器を排除したように、国際社会が中心となってガザの非武装化をすすめる。

実現はかなり難しそうではあるが、戦争は現状を大きく変えるチャンスにもなりうるとオーエン氏。パレスチナ人の非武装化は、パレスチナ国家設立の条件として、ネタニヤフ首相があげている条件でもある。
タグ :

マレーシア機撃墜関連:オバマ大統領がロシアを非難 2014.7.19

 2014-07-19
東ウクライナ上空で墜落したマレーシア旅客機。現場野検証が進められているが、戦闘地域でもあり、親ロシア派は、国際調査団の活動を制限しているもよう。

オバマ大統領は18日、これまでの調査から墜落は、親ロシア派の地対空ミサイルによる撃墜だったとの結論に近づいていると思われる発言を行った。加えて、親ロシア派に、高度な武器が流入するのを止めようとしていないとしてロシアを非難した。

今回墜落したマレーシア機に乗っていたのは、ウクライナ人でもロシア人でもない。世界9カ国の旅行を楽し無人々だった。犠牲者の中には家族6人が全員死亡したケースもある。オバマ大統領は「これは明らかに欧米と世界に対する警告だ。犠牲者は様々な国の人々だ。これは一つの国のことだけでは終わらないことである。」と語った。

一方、ロシアは、「危険だとわかっている空域を飛行禁止にしなかったウクライナ政府の責任だ。」と言っている。

http://www.washingtonpost.com/politics/transcript-obamas-statement-on-ukraine-and-gaza/2014/07/18/a3224560-0e8c-11e4-8c9a-923ecc0c7d23_story.html
タグ :
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫ 次ページへ ≫