ガザ停戦・その後 2013.8.30

 2014-08-30
イスラエルとパレスチナは26日、長期となる前提での停戦に合意した。本日30日だが、今のところ、ガザからのロケット弾はない。したがってイスラエルの攻撃もなく、平穏は守られている。

イスラエル政府は、とりあえず停戦は成立したとの判断から、ガザ周辺7キロまでの地域では、1000人以上の集会禁止以外の制限は解かれ、7キロから40キロ圏内では、すべて通常の生活に戻された。スデロットでは、鉄道も運行を再開した。

他社に先駆けてテルアビブへの運行を停止していた大韓航空も9月13日からの運行再開を予定している。

ガザでは、ガザ地区内部の最高指導者の一人、イシュマエル・ハニエが地下から出て来て、がれきの前でVサインをして写真に収まっている。

<イスラエルは何に合意したのか:停戦合意内容>

現時点で、停戦条件として実行することで合意した内容については、まだ明確ではないが、おおむね次の通り。①イスラエルとガザの間の2つの検問所を段階的に解放し、人道支援物資と建築物資もガザへ搬入する。②漁業区域を戦争以前の領域に戻す。

パレスチナ側が要求するガザ空港ならびにガザ港に関しては、来月中に交渉する。パレスチナ側は、さらなる囚人の釈放も要求している。イスラエルも今回の戦闘で2人の兵士の遺体をガザに残して来たままなので、今後、なんらかの交換交渉になっていくものと思われる。

イスラエルが唯一主張していたガザ地区の非武装については、次月の交渉に持ち越し。いずれにしてもハマスはこれを拒否している。結果的にはイスラエルがこの作戦で得たものはなんだったのかよくわからないという結果である。

アッバス議長は、この合意について、一番最初にエジプトが提示し、ハマスが拒否したものとほぼ同じだとの認識を明らかにし、その後の戦闘は無意味だったと語っている。

<納得できないイスラエル世論>

ハマスは、停戦の合意に達した直後から、勝利”宣言”を行っている。一方、イスラエルでも、ネタニヤフ首相とヤアロン国防相が、「ハマスに大きな政治的軍事的打撃を与えて目標と達した。」と、勝利”説明”を行った。

しかし、チャンネル2の世論調査によると、停戦に合意すると答えた人は37%。この作戦で、イスラエルが勝利したと感じる人はわずか29%だった。http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/184490#.U__RsqW9DCs

これは、ハマスは、武力を残したままである上、イスラエルの要求するガザの非武装化は後回しとなり、結局、ガザの脅威への解決が得られなかったからである。

特にガザ周辺のキブツ住民で北部へ避難している人々は、まだ安心できる状態ではないとして政府に反発。自宅へ帰れないままとなっている。

イスラエル政府は、こうした南部住民に理解を求めるため、戦争前にすでに可決していた南部都市への支援に加えて、さらに1400万ドル(14億円)をつぎ込んで、40キロ圏内の各家庭の防弾ルーム装備への支援を行うことを検討している。

結果的にイスラエルは、すでに厳しい削減を強いられていた国家予算に戦費出費が重なって、今後税金をあげずにどのように経済をまわしていくのかという大きな重荷を背負った形である。停戦に持ち込んだ本当の理由は経済だとの分析もある。

こうした結果から、ネタニヤフ首相に満足と答えた人は82%(7/23戦争開始から2週間程度)から32%へ激減。不満足と答えた人は59%となった。イスラエル内閣内部からも「今回の作戦は無意味だった。」(ステイニッツ情報相)といった厳しい意見も出て、ネタニヤフ首相が窮地に立たされる結果となった。http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/184478#.VADw6KW9DCs

<今後期待される?パレスチナ自治政府アッバス議長>

停戦を受け、パレスチナ自治政府のアッバス議長は、テレビインタビューで、ハマスが勝手にイスラエルとの戦争を誘発したこと、その上、結局エジプトが最初に提示した停戦とほぼ同じものに合意する結果になったとしてハマスを非難した。

また停戦の合意やそれを破る決断をハマスが独自で行い続けた事は、統一政府としてあるまじき行為であったと非難した。

今回の戦争の元々の誘発材料は、西岸地区でハマスがユダヤ人少年3人が誘拐殺害されたことだったが、アッバス議長はこの件とパレスチナ自治政府が無関係であったことを改めて強調。アッバス議長は、ガザのリハビリテーションは、パレスチナ自治政府の管理によって行うと言っている。

それは国際社会が望むところでもあるが、ネタニヤフ首相は、アッバス議長がハマスとの統一政府を解消し、”離婚”することを望むと言っている。
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ゴラン高原(シリア側)からの脅威 2014.8.30

 2014-08-30
ガザで停戦となった翌日、ゴラン高原のシリアとの国境クネイトラ付近で、シリア側からの砲撃がイスラエル側へ着弾。イスラエル兵が1人負傷した。これを受けてイスラエル軍はシリア領内へ報復の砲撃を行った。

クネイトラは国連が管理するシリアとイスラエルの国境で、国連の平和維持軍UNDOFが駐屯して平穏を監視している場所。国連の地基地内や、イスラエルの国境フェンスすぐそばで戦っている武装勢力のビデオが公開されている。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4565454,00.html

そのクネイトラ周辺をシリアの反政府勢力アルカイダ系のアルヌスラが占領し、現在、シリア軍(アサド大統領)が激しく反撃して戦闘状態となっている。

アルヌスラは28日、UNDOFのフィジー人兵士43人を武装解除して誘拐。次にフィリピン軍兵士75人がいる2カ所を包囲している。フィリピン軍兵士らは、反撃も投降もしないでそのままの状態が続いているという。

こうした事態を受けて、イスラエル軍は周辺地域を軍事領域として閉鎖し、高い警戒態勢をとって監視を続けている。

*同様のこの地域での国連関係者誘拐事件は2012年にも発生している。当時日本の自衛隊もUNDOFに協力し、クネイトラに駐屯していたが、前回の誘拐事件以来、撤退しており、現在、クネイトラに日本人はいない。

<シリア人難民300万人を突破> http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4565482,00.html

国連によると、シリア国内を放浪したあげく国外に脱出する難民があとをたたず、とうとう国外難民は300万人を突破した。シリア国民の約半数が、家を失って難民になるという異常事態になっている。

難民たちはレバノンやヨルダンなど周辺諸国に流出しているが、レバノンでは100万人以上となり、人口の4分の1がシリア難民という、こちらもかなりの異常事態。
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イスラム国のテロ世界輸出か:警戒態勢高まる 2014.8.30

 2014-08-30
シリアでアルカイダから発生したISIS(今はイスラム国)は、イラクで領域を拡大し続けているが、世界中から戦闘に参加した者たちが、祖国へ帰ってテロを起こす可能性が高まっている。

イギリスのキャメロン首相は、警戒レベル第2段階で国内でのテロの警戒にあたっていることを明らかにした。その背景には、先日ISISに斬首されたアメリカ人ジャーナリストを殺害したテロリストがロンドンなまりの英語を使い、帰国してテロを行うとほのめかしていたことがあげられる。

諜報機関の情報によると、イギリスからは500人ほどがイラクの聖戦主義グループに参加し、訓練を受けているとみられている。またパリde10代の少女たちが海外の聖戦主義グループに参加しようとしていた疑いがあるとして調査が進められている。

アメリカでは、まだ深刻な脅威の情報はないため、警戒態勢は通常のままだという。http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4565625,00.html

イスラム国(ISIS)の残酷性は、日本でも報じられているが、毎週金曜には、斬首、手足の切断などの公開処刑が行われている。またシリア軍兵士と思われる160人が裸にされて、後に全員が射殺されたとの報道がある。http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28975718

イスラム国に対しては、アメリカが空爆を行っているが、本拠地のシリアへの空爆をすることはなく、結局は限局した攻撃で今のところ、大きな成果は報告されていない。
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緊迫する東ウクライナ情勢 2014.8.30

 2014-08-30
http://www.bbc.com/news/world-europe-28990428

親ロシア派勢力と、ウクライナ軍の戦闘が続いているウクライナ。NATOが、ロシア軍戦車がウクライナ領内に入っている証拠だとして衛星写真を公開し、西側とロシアとの緊張した対立が高まっている。

ロシアのプーチン大統領は、ドネツクを占領したウクライナの行為は、かつてルハンスクを占領したナチスと同じだと強い表現で避難した。

BBCによると、イスラエルがガザと戦闘をしていた期間の7月16日から8月7日までの間、東ウクライナでは1日平均36人が死亡。東ウクライナでの戦闘が激しくなった4月中旬から現在までで少なくとも2593人が死亡している。*撃墜されたマレーシア航空の犠牲者を含まず

これまでに東ウクライナの住民のうち15万5800人がウクライナ国内の別の地域へ避難し、18万8000人がロシア領内へ亡命している。
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戦闘激化・イスラエル人4歳児死亡 2014.8.23

 2014-08-23
イスラエルでは19日の停戦期限が切れ、交渉が頓挫して以来、戦闘が激化の一途をたどっている。20日夜からの24時間で、イスラエル南部はじめ、テルアビブ方面へ飛来したミサイルは、計168発と、これまでの最高を記録した。

イスラエルもガザへ、1夜に92カ所と激しい空爆を行っている。いったん帰宅で呼び戻された予備役兵も1万人が再招集されている。

特に集中してミサイル攻撃を受けている南部のシャアル・ハネゲブでは22日、ダニエル・トレガーマン君(4)が、迫撃砲にあたって死亡した。当時警報を聞いた両親は、まず下の2人の乳児を防護室に入れ、外にいたダニエル君の救出に向かったが、間に合わなかったという。

小さな子供が複数いる家庭の場合、数秒しかない時間にどの子供を先に救出するか、一瞬の決断をしなければならないということが問題になっている。ダニエル君の両親は、まさにそれを経験する結果になった。

トレガーマンさん一家は、イスラエル軍からの「帰宅可能」指示を受けて、数日前にシャアル・ハネゲブの自宅へ帰宅したものの、情勢悪化を受けて、北部への避難を計画していたところだった。

ガザ付近のキブツでは、ダイニングルームにロケット弾が直撃するケースも出て来ている。テレビでは、いったん南部の自宅に戻った家族たちがふたたび北部へ大型バスなどで移動する様子が報じられている。

この他、ベエルシェバでも、道路に着弾したロケット弾で、男性が重傷となった。

<イスラエル軍の方針転換か?>

ハマスがこれほど激しい攻撃をしている背景には、19日のイスラエルの空爆で、ハマス軍事部門の大物司令官モハンマド・デイフがピンポイントで攻撃されたことがあげられている。

これについて、イスラエルはモハンマドは死亡したと主張しているが、ハマスは、これを否定している。いずれにしても、モハンマドの妻と8ヶ月になる息子が死亡し、ガザでは、激しい怒りの中での葬儀が行われた。

さらにイスラエル軍は、ハマス軍事部門の主要幹部2人を暗殺した。この3人の暗殺はハマスにはかなりの打撃になったとみられている。

急に暗殺が成功しはじめたことから、イスラエルの諜報機関に何か大きな動き(有能なスパイが現れたなど)があるのではないかとも言われる。

<ハマス:イスラエルへのスパイだとして18人を処刑> http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28896346

ハマスは、イスラエルに情報を流しているとして、頭部を至近距離で撃つなどして少なくともガザの住民18人を処刑した。しかし、これは今に始まったことではなく、これまでに30人はイスラエルとの協力容疑で処刑されたことがわかっている。

ガザ地区内部からは、ハマスに不満を訴える声が時々漏れ聞こえて来ている。しかし、まだ表面に現れて来るほどではない。


<停戦に向けて奔走するアッバス議長>

ガザ地区内部では、戦闘が再開されたことにより、ガザ市民も避難に奔走している。国連の学校に設置された避難所に逃れているものの、4才のダニエル君を死に追いやったミサイルはそうした避難所から発射されたとイスラエル軍は伝えている。

現在、パレスチナ自治政府のアッバス議長は、再度の停戦、交渉に向けて奔走している。

木曜、カタールにいるガザの外にいて指令をだしているハマスのカリッド・マシャアルを訪問し、統一した政府として、国際社会に”イスラエルの占領”を停止することを要求することで合意。金曜にはカイロ入りして、停戦について模索している。

しかし、イスラエルは、今更パレスチナ側の要求による停戦への話し合いをしても時間の無駄だとして、こうした動きに応じる気配はない。

ヤアロン国防相は、イスラエルは今後も時間や場所を問わず、ハマス指導者を殺害すると言っている。

イスラエル軍は23日、ガザ全域のパレスチナ市民に向けて、「ハマスの指導者があなた方をさらなる戦闘に引き込んだ。ハマスがあなた方の財産をテロ目的に利用することがないようにしてください。あらゆるテロの場から離れてください。」とする警告メッセージを配信した。(イスラエル軍からの情報)
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ガザから世界へ広がる争い 2014.8.23

 2014-08-23
戦闘が再開されてまもなく、エルサレムでは、パレスチナ人の暴動が発生している。火炎瓶がバスにあたって炎上するという事態にもなっている。その後、こうした暴動は報じられていないが、イスラエル国内でのテロや暴動へ発展する可能性が高まっている。

また、イスラエルとガザの紛争が始まって以来、ヨーロッパでは、フランスやドイツを中心に、親パレスチナのデモからシナゴーグを襲撃するという事態になっている。

デンマークでは、反ユダヤ主義が悪化を続けており、「シオニストのブタに平和はない」という落書きもみられた。ユダヤ人たちはキッパなどユダヤ人を表現するものを身につけないよう警告され、恐怖におびえる日々となっている。

これを受けて、コペンハーゲンでは、ユダヤ人以外の人々も加わって、あえてユダヤ人独特のキッパや、ダビデの星をつけての、「親イスラエル」デモが行われた。デンマークは、ホロコーストの時代、ユダヤ人を守るために同様のデモを行ってユダヤ人を守ったという歴史がある。http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/184183#.U_hnZKW9BCs

イスラエルとパレスチナのガザでの紛争が、世界中で反ユダヤ主義を助長するとともに、親パレスチナか、親イスラエルかの論争から紛争になるほどに争いが広がりを見せている。
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ガザ戦闘再開・カイロ交渉破綻へ 2014.8.20

 2014-08-20
イスラエルとハマスは、何度も一時的停戦の延長を繰り返し、今週、恒久的停戦への合意に至るとの見通しとの見方もあったが、最後の停戦期限19日深夜の数時間前になり、ハマスがベエルシェバ近郊へ3発のミサイルを撃ち込んで来た。

これを受けてネタニヤフ首相は、発射元へ反撃を指示。空軍が、ガザ地区内部への空爆を行った。ガザ市民たちは、イスラエルの空爆を恐れて、国連の避難所へ殺到したという。

パレスチナ側は、イスラエルが先に攻撃したと主張している。しかし、別の報告では、パレスチナ代表団で交渉しているハマスとは別に、海外にいるハマスのカリッド・マシャアル政治部門指導者が、カイロでの交渉成立を妨害しようとして、イスラエルへの攻撃を命じた伝える記事もある。

一方、合意寸前になって、ネタニヤフ首相がなかなか決めかねているのを見て、ハマスのスポークスマンが、「まだわからないなら、ネタニヤフ首相にわかるようにしてやる。」と過激発言をしていたことから、ハマスが先に攻撃したのだろうとする情報もある。真相は不明である。

いずれにしてもネタニヤフ首相は、カイロに派遣していたイスラエルの代表団を呼び戻した。これにより、カイロでのイスラエル・パレスチナの交渉は再び破綻するに至った。

<カイロでの交渉破綻直前の状況>

*以下の記事は、カイロの交渉が破綻に陥る数時間前に書いていたものである。交渉は、イスラエルがかなり譲歩する形で、恒久的停戦に合意する流れになっていた。

カイロでは、イスラエルとパレスチナ(ハマスを含む)が、”恒久的停戦”をめざして交渉を続けているが、双方譲りがたい点を抱えているため、難航を極めている。

ハマスは、「次は休戦延長に応じない。」と毎回強気発言をしているものの、実際は、停戦の延長を繰り返している。今週は14日から5日間停戦を延長して交渉が行われた。

この5日間の停戦は、19日深夜0時で期限が切れたが、両者は、エジプトの要請で、再び24時間の休戦を受け入れた。

交渉は基本的に非公開なので、まだ確かな情報はない。しかし、漏れ及ぶ記事の流れからすると、恒久的停戦の条件として、イスラエルは、国境封鎖を、段階的に解除する方向で動いているもようである。

今回はガザの破壊があまりにも壮絶なので、国境封鎖をある程度は解除しないと、ガザのリハビリテーションが不可能とみられるためである。

国連によると、ガザでは総人口180万人のうちの40万人が家をなくしている。死者は2000人を超え、この悲惨な状況の中、負傷した体でサバイバルしなければならない人々の数は文字通り数えきれない。国連は、もし国境を開放しなければ、ガザ地区は、少なくとも15年は今のままで放置されるとの調査結果を出している。

ガザのリハビリテーションには、膨大な資金が必要となる。国際社会は、ガザの回復にむけての資金援助を中心とする会議を開催する方向で動いている。その場合、資金がハマスに流れないよう国際社会が監視するシステムが検討される。

このように、ガザ地区の実際的必要が緊迫しているため、イスラエルが要求しているハマスの非武装については、後回しになりそうである。

今回、アメリカはカイロでの交渉に表面的には大きく介入していないが、Yネットによると、水面下で、イスラエルの治安維持の必要性は認めると保障しながら、段階的国境解放についてイスラエルを説得していたもようである。来週、ケリー国務長官がイスラエルに来る予定。

<永遠の民は長い道のりを恐れない:ネタニヤフ首相>

*ネタニヤフ首相は、アメリカの説得で、ガザとの国境封鎖の解放を段階的に実施する方向になっていることを受けて、これに反対する国民の前に赴き、理解を得ようとしていた。

イスラエル国内では、今回もハマスを最後まで徹底的に破壊せず、ガザ地区の非武装化もできなかったことについて、不満をもつ声が大きい。テルアビブでは、「政府は最後まで作戦を遂行せよ。」とのデモが1万人規模で行われた。

南部周辺のキブツ住民は、ハマスがまだ健在である以上、安心して自宅に戻れないとして、こちらも政府の対応に不満を訴えている。ネタニヤフ首相は、昨日、スデロットで、ボランティア活動を続けている若者たちを訪問した。

スデロットの住民は、ガザからのロケット弾攻撃にもう10年以上も苦しめられてきた。多くの人々が今もPTSDに苦しめられている。今回も日々のサイレンに加えて、新しい脅威、トンネルからの侵入者の警報も連日続いた。

ボランティアたちは地下シェルターで、子供たちと一緒に遊んだり、サポートが必要な人々への訪問活動を行って来た。町をあげて、イスラエル軍の必要を支援し、兵士たちの洗濯をしたり、差し入れを届けたり。ガザの非武装が完了しないまま、今回も作戦が終了するという事に対する、南部住民の落胆ははかりしれない。

ネタニヤフ首相は、スデロットの住民やボランティアたちに、「私たちには忍耐が必要だ。永遠の民は、長い道のりを恐れない。」とするラビの言葉を引用し、理解と協力を求めた。

*こうした動きもあったが、現在、再びハマスの攻撃とイスラエルの空爆で、暴力が再燃する可能性が高まる結果となった。
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エルサレム・西岸地区でハマスがクーデター未遂!? 2014.8.20

 2014-08-20
http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Massive-Hamas-infrastructure-in-West-Bank-planned-to-topple-the-Palestinian-Authority-371409

ガザでの戦争で、あまり国際的にはニュースになっていなかったが、ここ3ヶ月、イスラエル軍と治安部隊は、東エルサレムとジェニン、ナブルス、ヘブロンなどの西岸地区各地で、ハマスの拠点摘発を続けていた。

この3ヶ月で、93人のハマス工作員が拘束され、46人が詳しい捜査を受けた。またロケット弾機材やライフルなど多数の武器と60万シェケル(1800万円)の現金を押収している。西岸地区のハマス強化は、ハマスのトルコ支部の管轄だという。

ここ数ヶ月、特にハマスの西岸地区での活動が活発になり、第三インティファーダ(民衆蜂起)を誘発しようとしていた可能性がある。

また、ハマスがアッバス議長とパレスチナ自治政府を転覆させようとする”クーデター”を計画していたのではないかとも見方もあった。
ハマスはこれについては否定。

<イスラエル兵1人行方不明>http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4560299,00.html

Yネットによると、アメリカから一人で移住した兵士デービッド・メナヘム・ゴードンさん(21)が日曜以来、所属基地周辺で、行方不明になっていることがわかった。

デービッドさんは、当時軍服を着用し、ライフルももっていたという。誘拐された可能性もあるため、警察は公開捜査に踏み切った。無事にみつかるよう、お祈りください。
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ISIS(イスラム国)には無言の国際社会 2014.8.20

 2014-08-20
イラクでは、ISISがイスラム国を立ち上げ、イスラム教徒以外の異教徒に対し、イスラムに改宗しないものは、残酷に殺戮、子供や女性を性奴隷にしながら、支配域を拡大している。すでに120万人が、イラクから難民となって逃亡し、山中に逃げたヤジズ人や、クリスチャンの子供たちの中には、餓死する者もいる。

これに対して、今月初頭より、アメリカがイラク北部のISISへの空爆を開始。難民たちへは空から物資を投げ落とすなどの実際的支援に乗り出した。これを受けてISISは、アメリカに対し、ビデオで「おまえたちすべての血を流す。」と脅迫している。

ISISには、多数の外国人が加わり、訓練を受けたところで、祖国に帰ってテロを起こすケースが置き始めている。今後、9.11のような大きなテロが起きるのではと懸念されている。

シリア(内戦が始まってからの死者は16万人)からイラクにも支配域を広げるISISは、7月16日から25日までの約10日の間に1600人を斬首などの残虐な方法で殺戮している。http://edition.cnn.com/2014/07/28/world/meast/syria-crisis/ 

その前の6月の死者は少なくとも2400人と見られる。http://www.presstv.ir/detail/2014/08/02/373687/over-1700-killed-in-iraq-in-july-un/

アメリカのフォックスニュースは、イスラエルの攻撃でガザ地区の2000人以上(武装戦闘員含む)が死亡したと激しく非難する国際社会が、シリアやイラクでの虐殺にはほぼ無言であることを上げて、ダブルスタンダードだと報じた。
http://www.foxnews.com/opinion/2014/08/08/troubling-double-standard-outcry-over-gaza-deaths-but-near-silence-over-iraq/

また、現在、世界でイスラム過激派が進出していることに目を覚ませとかなりダイレクトに訴えている。(英語・約3分)
http://video.foxnews.com/v/3720918313001/daftari-world-is-silent-on-genocide-rape-in-syria-iraq/?intcmp=related#sp=show-clips 
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2回目の72時間休戦・交渉最終日 2014.8.13

 2014-08-13
8月9日朝、エジプトによる1回目の72時間休戦は、ハマスが期限切れ直後にイスラエルへロケット弾を多数撃ち込んだことで破綻した。

10日は早朝から、ケレン・ショムロン検問所付近へのロケット弾が着弾し、午後には、人道支援物資をガザへ搬入しようとしたトラックのすぐ近くに砲撃があったため、物資搬入をいったん停止するに至った。

こうしたガザ地区からの攻撃に対してイスラエル軍は、ガザ地区のハマス関係地点への空爆を行っている。BBCによると、土曜の空爆で、パレスチナ人9人、日曜の空爆で、14才の少年を含む3人が死亡した。ガザ地区の死亡人数は1900人を超えた。

この状況により、イスラエルは、金曜にガザからの攻撃が始まって以来、カイロに派遣した代表団を呼び戻していた。ハマスは、「イスラエルは交渉する気がない。」と非難し、日曜にもイスラエルの代表団が来ないなら、交渉を打ち切って帰ると言っていた。

ところが、その後になってハマスは72時間の休戦に入ると独自宣言。11日深夜からロケット弾は飛来していない。これを受けて、イスラエルの代表団もカイロに戻り、交渉を再開。

今夜(日本時間では14日朝)2回目の72時間休戦が終了するのを受けて、今日、最後の交渉を行っている。

<交渉内容> 

交渉というが、両者ともに妥協し得ない要求を出しており、妥協の可能性はかなり低い。ハマスは、エジプトとの国境ラファの解放とイスラエルとの国境も解放すること。イスラエルの要求はガザ地区の非武装化である。

交渉はメディアには公開されていないため、様々なメディアが聞き及んだ情報が流れて来る程度で、なにが話し合われ、ど野程度進んでいるのかは当事者以外には明らかではない。

そうした情報に寄ると、エジプトは、ラファの国境をパレスチナ自治政府が管理することを条件に解放を検討中。

イスラエルとの国境については、部分的な搬入物資の制限については緩和を検討中。しかし、建築物資などは以前にトンネルにされた経過があるため、監視してハマスの手に渡らないクリエイティブな方策を模索中である。

正式なパレスチナ人の代表はパレスチナ自治政府のアッバス議長であるため、彼を中心に国連、サウジアラビアなどが経済的にも支える方向が検討されている。

イスラエルでは政治家たちが様々な意見を出している。たとえば、昨年一年、パレスチナとの交渉にあたってきたツィッピー・リブニ法務相は、ガザを非武装するなら資金提供といった、お金で平穏を買うような意見も出している。

一方右派のリーバーマン外相は、「ハマスの手中にある兵士2人の遺体が戻るまでは、作戦終了ではない。」と戦争継続意見である。ネタニヤフ首相からは、交渉に関してはまだなんのコメントも出ていない。

パレスチナ側代表団は、ガザ地区の非武装は拒否、国境解放を求めるとしており、相変わらず譲歩する姿勢はないようである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4556137,00.html(一回目休戦・交渉時の情報)

<ガザ市民負傷者:オリーブ山の病院に18人?>

今回、イスラエルは、ケレン・ショムロン検問所内部に野戦病院を設営し、ガザからのパレスチナ人負傷者を待っていた。しかし、残念ながら、白血病などの慢性病の少年など数人が利用した程度だった。戦争で負傷したガザの人々に関しては、イスラエルの野戦病院をはじめ、イスラエル領内で治療を受けている人はいない。

しかしこの戦争中も、特別にイスラエルが許可を出し、ガザ地区を出て、東エルサレムのオリーブ山にあるパレスチナ人のアル・マハセッド病院で治療を受けている負傷者が18人いるもようである。(負傷者を訪問したパレスチナ人ジャーナリスト証言・病院へは未確認)

なお、この戦争が始まる前までは、ガザから多くの患者が、イスラエルの病院に来て治療を受けていた。その中には多数の子供が含まれている。その家族たちもイスラエルに来ていたのである。ハマス指導者イシュマエル・ハニエの孫娘もイスラエルで治療を受けている。

http://www.jpost.com/Middle-East/Israeli-hospital-treats-Hamas-PM-Haniyehs-granddaughter-332193

戦争が始まってからは、ガザから新たな患者は来なくなり、戦争前からイスラエルで治療を受けていたガザからのパレスチナ人家族は、家に帰れなくなった。(写真は、白血病のためイスラエルで治療を受けているガザから来た男の子・ガザで負傷した兵士も同じ病院で治療中)
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イスラエルからガザへ:ビクター・カリシャー牧師・イスラエル聖書協会代表 2014.8.13

 2014-08-13
エルサレムのイスラエル聖書協会は、これまでからも長くパレスチナ聖書協会と密に連絡をとりながら、パレスチナ人へのミニストリーを行って来た。

たとえば、イスラエル側の病院へ治療に来たガザ市民への支援活動である。ビクターさんによると、前回のガザとの戦争でイスラエルに来たパレスチナ人に、メシアニックの人々がアプローチすることも問題なかったという。

ビクターさんによると、今回のガザとの戦争中でも、パレスチナ人が中へ入り込むことは可能だった。その人物を通して食料や資金が、ガザ地区内部のクリスチャンたちに運ばれていたという。中東なので、なんとでもなるのである。

ビクターさんによると、ガザ地区の食料は、今のところ十分あるとのこと。ただし、愛する家族を空爆で失い、建築しては破壊されることの連続であるため、今、ガザの人々は、大きく傷つき、絶望しているという。

「世間ではハマスが悪いなどと語られているが、それは重要なことではない。いすれにしても人々は傷ついている。ここに私たちは注目すべきだ。分析よりも今彼らに必要なのは、癒しと希望だ。」と語る。

希望とは、聖書のみことばとイエスキリストによる赦しと新しい生き方 —憎しみと破壊ではなく、愛され愛する生き方—である。物理的な支援なら、UNなど他の団体にもできる。私たちが持っている福音を提供しなければ、基本的な解決はない強調する。

ガザでは、当然、福音伝道は、危険すぎてできる状態にはない。しかし、大きな絶望が広がる時というのは、人々が生き方を変えるチャンスになりうるとビクターさん。今は、ちょっとした心に届く支援の手がみことばになる。

もちろん、ユダヤ人がガザ地区へ入る事は不可能だが、ビクターさんはガザ地区内部のクリスチャンたちとメールでやり取りしているほか、パレスチナ聖書協会の兄弟たちと連絡をとりあって、今もガザの教会へ支援の方法を模索中だという。

<イスラエル人も傷ついている>

ビクターさんは、傷ついているのは、ガザの人々だけではないと強調する。

南部地域の住民(ガザからの侵入者を受けたナハル・オズ)は、イスラエル軍に帰宅しても安全と指示を受けても、今も帰れないままである。人々は北部のガリラヤ周辺でテント生活だという。ナハル・オズは、イスラエル軍が往来するだけの軍基地のようになってしまった。

夏休みが終われば子供たちが学校へ戻るので、それまでになんとか平穏が戻ればと願っている。

またホロコースト生存者の中には、ミサイルのサイレンの音でPTSDを再燃させてしまった人も少なくない。そういう人は北部へ避難させた。

<石のひとりごと:戦没者墓地の静けさ>

先日、エルサレムのヘルツェルの丘にある戦没者墓地に行ってみた。新しい墓地が4つ掘られていた。重苦しい静けさの中、土を掘るシャベルの音だけが聞こえた。

その周囲には静かに若い兵士たちが立っていた。ある新しい墓石の前には、若い男性が立ったまま長い間動かなかった。

つい最近まで元気だった人が今はもう声も形もなくなってしまった。あまりにもあっけなく、いなくなってしまった。イスラエル国内での日常はほとんど何も変わらない。ガザにさえ行かなければ、その人は今日もいつものように、そこにいたのである。

その現実を家族や親しい友人たちはどう受け止めているのか。今、兵士として従軍している19才たちはどうとらえているのか。イスラエルの存在、その平和がいかに高価なものであるかを改めて考えさせられた。
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ガザ戦闘再開・ロケット弾再び 2014.8.9

 2014-08-09
7日、72時間の休戦時間の期限が近づいて来た頃、イスラエルは、エジプトの提案により、休戦を受け入れると表明したが、パレスチナ代表団は、拒否すると発表した。理由は、イスラエルが、海上封鎖緩和と、国境封鎖解放に応じなかったからだと言っている。

ガザ地区では、大々的なハマスの決起集会が行われ、大群衆が改めてイスラエルとの決戦でもりあがった。さらに、アルジャジーラテレビを招いて、まだ地下トンネルが多数あると伝えた。

*このトンネルが、イスラエル領内に続くものか、単にガザ地区内の地下にあるトンネルで、人間の移動かロケット弾の発射に使うものかは不明。イスラエルは、警戒はするが、おそらく危険性はないだろうとみている。

エジプトは8日朝4時半までハマスの説得を試みたが、パレスチナ側は決定を変えなかった。

<戦闘再開>

8日朝8時早朝、イスラエル南部へ数発のロケット弾が飛来した。休戦期限切れの8日午前8時(日本時間午後2時)きっかり、ガザ地区からアシュドドやアシュケロンにミサイル10発が飛来した。

ミサイルはその後も続き、8時から10時までに18発が発射された。これを受けて、ネタニヤフ首相は、報復攻撃を指示。ガザで再び爆撃の煙が立ち上っている。BBCによると、モスク付近への攻撃で、10才少年が死亡したとパレスチナの情報筋は伝えている。

その後もロケット攻撃が続いており、シャアル・ハネゲブでは、金属片にあたって71才の男性1人と、兵士(20)が負傷した。いずれも軽傷から中等度の負傷。8日だけで50発以上。9日朝からまた攻撃が始まっている。

ガザ市内の住民たちは、休戦が破綻したのを見て、再び避難している。イスラエルは、この人々が避難できるよう、すぐに空爆せず、時間をおいてから、ロケット弾発射地を空爆している。

<なぜハマスは休戦延長を拒否したのか>

7日、カイロでは、エジプトの仲介で、パレスチナ代表団とイスラエル代表団が今後の交渉を行っていた。イスラエルとエジプトは、とりあえず、交戦状態であるのをやめて,2012
年の紛争直後の平穏状態に戻してから、今後の対策を交渉していくことを提案していた。

イスラエルは現在、国境封鎖(とはいえ、ガザとの物資の出入りやイスラエルで病気治療を受けると言った必要な人の行き来はあった)と海上封鎖を行っている。

これはハマスが、イスラエルを破壊するといった声明を出して、テロを奨励し続けているからであり、海上封鎖については、実際にイランなどを出発地にした武器を満載した船が拿捕されたりしているからである。

イスラエルは、平穏が続き、ハマスがおとなしくなるのを見極めながら、海上封鎖も国境封鎖も、徐々に緩和する方向だった。実際に徐々にではったが、通過する物資の範囲を拡大するなどの緩和を行っていたのである。

ところがハマスは、今すぐに海上封鎖と国境封鎖を完全に解放することが、停戦の条件だと言い続けて話にならないのである。

ハマスは、休戦を延長せず、ガザ市民に被害が及んでいるのは、海上封鎖緩和と国境封鎖の解放を受け入れなかったイスラエルの責任だと言っている。さらには、「イスラエルは我々の要求を受け入れなかったが、交渉は続けてやる。」といった態度である。

<イスラエルの反応>

イスラエルは、ハマスの現状を注意深く観察しつつ、今のところは最小限の反応に押さえている。というのは、1800人を超えるガザ市民の犠牲者が出た事で、国際社会のイスラエルへの怒りが限界に来ているからである。これ以上の犠牲が出た場合、ヨーロッパなどから、経済制裁を課される可能性が高い。

とりあえず、ガザ周辺に駐留しているイスラエル軍が新たなトンネル経由のテロリスト侵入を監視するとともに、新たな地上軍侵攻も念頭に、いったん帰した予備役兵を再び招集する可能性を検討している。

国民に対しては、いったん解除した戦時下警告(40キロ圏内では500人規模の集会禁止。80キロ圏内(エルサレム含む)では1000人規模の集会禁止)を再度、発令している。

<ガザでもエルサレムでもハッピー>

最近、YouTubeで、ハッピーと言う歌に合わせて踊る映像を各地から発信する動きがひろがっている。以下のサイトでは、ガザ地区からのハッピーと、エルサレムからのハッピーを両方みることができる。双方の人々の笑顔を覚え、とりなしに覚えていただければ幸いである。

http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/03/happy-in-gaza-and-israel_n_5645147.html?utm_hp_ref=japan
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緊迫する世界情勢 2014.8.9

 2014-08-09
世界がイスラエルとガザの紛争で忙しくしていた背後で、多くのことがおこっていた。日本でも詳しく報じられていると思われるが、以下の3点が注目事項と思われる。

<アメリカがイラク北部のイスラム国(ISIS)を空爆>

イラクでイスラム国を立ち上げたISISが、レバノンの町を制覇。イラク北部では、モスル・ダムを制覇。勢力を伸ばし続けている。

モスルから、世界最古と呼ばれるクリスチャンコミュニティが、町から避難して消失したと伝えられていたが、ISISは、クリスチャンたちに対して、残忍な強制改宗と虐殺を続けている。

モスルを追われたクリスチャンたちは、何もない山へ逃げ、そこで餓死し始めている。キリスト教僧侶が、「だれも我々を助けようとしない。」と悲痛なコメントを発する映像が流れた。

アメリカのオバマ大統領は、8日、イラク北部への空爆を承認。アメリカ軍は、これまでにイラク北部クルド人地区に展開するISISに向けた空爆を3回、実施している。続いてアメリカ軍は、山頂で野宿している難民に対し、上空から支援物資を投下した。

<東西関係悪化:ウクライナ情勢>

ウクライナをめぐって欧米とロシアの関係が悪化している。親ロシア派とウクライナ軍は、東ウクライナで激しい戦闘を展開しており、マレーシア航空撃墜の犠牲者遺体の捜索を停止せざるを得なくなっている。

欧米は、ロシアに対して厳しい経済制裁を行っているが、8日、ロシアは、対抗措置として、アメリカの食料全品目、ヨーロッパからは農産物の輸入を停止すると発表した。

アメリカには大きな影響はないが、ヨーロッパではハンガリーなどどちらかと言えば貧しい国々に影響が出る可能性がある。

さらにロシアは、航空機のロシア上空通過を拒否する可能性も示唆しており、そうなると、ヨーロッパからアジア諸国へのルートが影響を受けるため、世界経済に大きな影響をもたらすと懸念されている。

<エボラ出血熱:WHOが緊急事態宣言>

8日、西アフリカから発しているエボラ熱の感染が、ここ40年で最悪になったとWHO(世界保健機構)が緊急事態宣言を出した。

エボラ出血熱は、昨年12月にギニアではじまり、リベリア、シエラレオネ、さらにはナイジェリアにも波及している。今月に入って、ウガンダでも疑わしい症例がみられている。

エボラ出血熱には治療薬がなく、死亡率が高い。これまでの死者は961人。WHOによると、西アフリカ諸国では、以前から続く紛争と貧困で、伝染病を管理する能力がないため、拡大を防ぎきれないのだという。

現在、治療薬の開発が急ピッチで進められている。日本では西アフリカ諸国への渡航を延期するように呼びかけ、全国の病院に万が一疑わしい症例が見つかった場合の対策についての指導がなされているという。
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ガザ作戦・目標達成で撤退完了 2014.8.6

 2014-08-06
https://www.youtube.com/watch?v=jbqUEGYoGqA

8月5日、イスラエルとハマスはエジプトの仲介による72時間の停戦に入った。今回はハマスからのロケット攻撃もなく、夜になっても今のところ平穏が維持されている。

イスラエル軍は5日、境界防衛作戦の目標は達成したと宣言。ガザ地区内部にいた部隊をすべてイスラエル領内へ撤退させた。大きな荷物を抱え、歩いて撤退するイスラエル軍兵士たちの笑顔が報じられている。

北部国境から応援に駆けつけていた戦車も、北部へ戻って行っている。空爆期間は28日間、地上戦は19日間だった。

イスラエル軍によると、今回の作戦最大の目標は、ガザからイスラエル領内へ続くトンネルの破壊だった。ラーナー報道官によると、29日間の戦闘で、これまでに知られていたイスラエル領内へ続くトンネル32本はすべて破壊した。

まだ数本は残っているかもしれないので、ガザ周辺には部隊が残留しており、万が一侵入者が新たなトンネルから出て来た場合に備えているという。

ガザとイスラエルの唯一の国境ケレン・ショムロンからは、フルで食料や医療物資などが搬入されている。しかし、こうしたイスラエルを経由した人道支援の物資搬入は、先週、この地域が直接戦闘地域になった時以外は、搬入を続けていたのである。

イスラエル軍によると、戦争中、計1856台のトラックで40550トンの物資が搬入された。これについては、攻撃しながら食料を提供するとはこれいかにと疑問視する声もある。

<戦争の結果・数値/イスラエル軍発表>

●無能化したトンネル 32 (イスラエル領内300-500mに出口があったもの2本含む)

●空爆したロケット発射地や武器庫、司令塔など 4762(つまりこれだけのガザ内部の家や建物が破壊されたということ)

イスラエルへ発射されたロケット弾とミサイル 3356(イスラエル着弾 2303 迎撃ミサイル阻止 578 あとはほとんどが空き地に着弾 ガザ地区内部着弾 475)

*ハマスは約1万発のミサイルを持っていたと推測されていたが、その3分の1をイスラエルへ発射。3分の1はイスラエル軍が破壊したので、今もハマスが保有しているのは3000発程度とみられる。

●暗殺した戦闘員 750-1000 ハマス、イスラム聖戦、その他

●イスラエル軍戦死者64人 負傷者463人 民間人死者3人 負傷者83人

●作戦中に招集した予備役は82201人

<ガザ地区被害>

72時間の休戦が、長時間守られていることを受けて、ガザでも、人々が生活の立て直しにかかっている。町で野菜市場が開かれ、買い物に来る人々の姿が報じられている。

避難所にいた人々も自宅へと足を向けているが、破壊されつくした自宅を前に呆然としている。がれきから遺体を掘り出す作業も続けられている。

赤十字技師のサラ・バディアイさんによると、電気は、20%程度の稼働率で、ガザ地区のほとんどは発電機のみになっている。水道もあちこちで水道管が破裂しているので、飲み水がない。仮に水道が回復しても、水道管が破壊されているので家の中が洪水になるだけ。

基本的にこうした施設類は完全に破壊された状態なので、いわばガザ全体を1から立て直す作業が必要。回復には年単位の時間が必要になるだろうと伝えている。http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4555392,00.html

●死者 1867人 (UNの推測では68%が民間人)/BBC

●自宅を追われた避難民 48万5000人/BBC

●被害総額 60億ドル(6000億円)/ガザの経財相代理タヤシル・アムロ氏推測

以上のような状況であるが、それでもハマスのトップ、シュマエル・ハニエは5日、ガザ地区の勝利宣言を出した。
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今後、予想されること

 2014-08-06
1、カイロでの交渉

ハマス、イスラム聖戦代表を含むパレスチナ自治政府代表と、イスラエル代表が、エジプトの仲介で明日にも交渉を始める。

パレスチナ側の要求は、一昨日お伝えした通りで非現実的。Yネットによると、エジプトはハマスに、「ガザの空港と港、エジプトとの国境ラファの開放については、話し合う事すらしない。」と伝えたという。

イスラエルからの要求の焦点はガザ地区の非武装化。こちらもハマスに負けず劣らず非現実的である。このような状態でどんな交渉になるのか・・・。

また今後、ガザ地区再建のための建築資材の搬入が必要になるが、これが問題である。前回のガザ地区攻撃の後、イスラエルはセメントなどの建築資材がガザに搬入されることを禁止した。

しかし、ブーイングが高まったために、搬入を受け入れたのだが、案の定、それらのセメントや資材が、トンネルの材料になっていたのである。

ケリー国務長官はカイロでの交渉には参加しないだの、ケリー氏とネタニヤフ氏の事前電話打ち合わせが途中で途切れただの、アメリカももううんざりしているという感じのニュースが飛び交っている。

2、国際社会との外交バトル

今後、パレスチナ側が、イスラエルを多数の民間人を殺害した戦犯としてイスラエルを国際法廷に訴えたり、国連からも非難決議が出るなどで、今後は外交的なバトルになっていくと思われる。

イスラエルは、「ハマスの民間人を盾にするのが戦略。ハマスこそ戦犯だ。」と主張している。幸い。それを証明するものがいくつかある。その一つがハマスの市街戦マニュアル。

イスラエル軍がガザで押収したものだが、「イスラエル軍は民間人がいれば発砲にかなり制限が出る。」などと、人間の盾が有効であることを教示する記載がみられる。http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183757#.U-Fjm6W9BCs

また戦闘中ガザ地区内部で取材していたジャーナリストたちが、病院近くからミサイルを発射している様子、記者たちの宿泊ホテル脇の人口密集地帯で、国連の旗を掲げている建物も近い場所からミサイルを発射する様子などを、テレビ中継していた。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4555419,00.html

今後、この点について、国際社会がどう動いて行くのか注目される。
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ユダヤ人少年3人誘拐殺人の首謀者逮捕 2014.8.6

 2014-08-06
今回の戦争の発端となったユダヤ人少年3人の誘拐・殺人の犯人2人はまだ捕まっていない。しかし、作戦を指揮したとみられるフサン・アル_カワスメが、東エルサレムのシュアファットで逮捕された。

ハマスはこの事件に関与していないと主張しており、ネタニヤフ首相が「犯行はハマス」と証拠もなしに断定し、ハマス対峙を急進的に展開したことが戦争の原因だという意見もある。カワスメの逮捕は、誘拐事件が、ハマスの犯行であったことを証明する材料になる可能性がある。

ガザでの戦闘は一応終焉となったが、一連のことを通してユダヤ人とパレスチナ人の間に、今まで以上の憎しみと隔離の壁ができたことは否定できない。

一昨日エルサレムで2件のテロが発生したが、5日には、エルサレム郊外の入植地マアレイ・アドミムの入り口にいた警備員が刺されるというテロが発生した。イスラエル治安部隊は付近一帯を広範囲に捜索しているが犯人はまだ逃走したままである。

<ユダヤ人とパレスチナ人ユースの合唱団来日:来週>

このような中だが、ユダヤ人とパレスチナ人の関係を若者から改善しようとするエルサレムの草の根運動エルサレム・ユース・コーラス(YMCA主催)が、日本のYMCAの招きで、来週、合唱団を日本に派遣する。来日費用は、すべて日本がカバーする。

来日する合唱団はユダヤ人14人、パレスチナ人14人の高校生たち。京都では日本の高校生との合同コンサートを行う他、東京でもコンサートが行われる。

詳しくは日本YMCAの以下のサイトでどうぞ。http://ymca-jyc.jimdo.com(エルサレムユースコーラス日本招聘プロジェクトのページ)

http://micahendl.tumblr.com(現地のブログサイト) http://jerusalemyouthchorus.org/media/ (合唱団ビデオ)

こうした若者・子供たちを対象にした草の根運動は、音楽や演劇などのアーティストが中心となってイスラエルのあちこちで展開されている。ユダヤ人とアラブ人が共存するテルアビブ・ヤッフォや、ゴラン高原にもこうしたグループが存在している。

<石のひとりごと>

上記のような活動は、普段は交流することのないユダヤ人とパレスチナ人が出会う場になる。まさに草の根運動である。普通なら、このように仲良くできる人々の間に、憎しみの石を置くのがサタンの戦略である。

憎しみは最初は小さくてもだんだん大きくなり、やがては死を生み出すようになる。この状況にまで発展してしまったのが今のイスラエル・パレスチナの状況だろう。私たちは、この悪の根源と戦わなければならない。

悪魔の策略に対して立ち向かうことができるように、神のすべての武具をつけなさい。私たちの格闘は血肉に対するものではなく、主権、力、この暗闇の世界の支配者たち、また天にいるもろもろの悪霊に対するものです。(エペソ書6:11,12)
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ハマス・イスラエル:72時間の休戦へ 2014.8.5

 2014-08-05
ハマスは4日夜、エジプトの休戦案を受け入れ、5日朝8時(日本時間午後2時)から72時間の休戦を開始すると発表した。イスラエルもこの休戦を受け入れると伝えている。

しかし、ハマスはこれまでにエジプト停戦案、アメリカと国連の提案する72時間休戦案と次々に拒否している。今回も本当に休戦を守るのかどうかはまだまだ未知数。

もし休戦が、本当に実行された場合、カイロで、両者が今後の停戦案を話し合うことになる。パレスチナ側は、すでに代表団をカイロに派遣している。今回はイスラエルも代表団を派遣する予定。

<まだまだ戦闘が続く可能性もあり>

イスラエルは、一部の部隊を残して大部分撤退したが、これは戦争を終了すると言っているのではない。ネタニヤフ首相は、必要がある限り、攻撃を続けると言っている。部隊はまだガザ周辺にいる。

イスラエルは昨日、一方的に宣言した7時間の人道的休戦が終了すると同時に、ハマスの武装組織を攻撃。8才の女の子が犠牲となった他、負傷者も多数出て、国際社会からはイスラエルへの非難が高まっている。

国連はアラブ諸国の要請で6日、ガザ情勢について国連総会(193カ国)での決議をとる予定。国連総会の決議に実行力はないが、イスラエル非難が採択されるのは必至。

<ケレン・ショムロンから支援物資搬入中> http://www.cogat.idf.il/Sip_Storage/FILES/8/4538.pdf

金曜に周辺で銃撃戦があり、いったん閉鎖していたケレン・ショムロン検問所は、落ち着くと同時にガザ地区への人道支援物資の搬入を再開している。3日だけで、トラック185台分の食料や輸血用血液を含む医療物資が搬入されている。

4日には、自ら7時間の人道休戦を宣言し、ハマスはミサイルを撃ち込んでくる中、支援物資の搬入を実施した。


<双方の被害状況> http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28586190

BBCが現状での人的被害状況を地図にまとめている。パレスチナ人の死者は1800人以上。48万5000人が自宅から避難中。イスラエルの戦死者は64人。市民の犠牲者3人。(タイ人一人を含む)

地図上ピンクの部分は、ガザ内部へ3キロの緩衝地帯。とはいえ、イスラエル軍が駐留しているわけではなく、イスラエルはこの部分の住民に避難するよう警告し、とくにこの部分の武装勢力を破壊している。

停戦になっても、イスラエルは治安のため、ガザ地区との間に、ガザ領内に踏み込まない形での緩衝地帯をもうけると思われる。
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エルサレム市内で連続テロ 2014.8.5

 2014-08-05
<作業車によるテロ:1人死亡>

4日午後1時40分、エルサレム中心地に近いシュムエル・ハナビ・ストリート(オリーブツリーホテル近く)で、大型の掘削用作業車が、大型バスに体当たりして、バスが横転。事故ではない様子に気づいた付近の警察官が、運転手を射殺して、作業車を止めた。

このテロで、現場付近にいた正統派ユダヤ教ラビ・アブロフム・ワリスさん(29)が死亡。バスの運転手を含む5人が負傷した。

バスはエルサレム南部の入植地ベイタルに向かうバス。幸い、出発駅からまだ2つ目だったので、車内に乗客はおらず、運転手だけだった。

犯行の容疑者で死亡したのは、東エルサレム在住のムハンマド・ジャイハル・ジャビス(19)。家族は、これはテロではなく事故だったと主張しているが、現時点ではテロとみられている。

エルサレムでは同様の大型作業車でバスに体当たりして横転させるテロが過去に2回発生している。犯人はいずれもイスラエル領内在住のアラブ人だった。

4日夜、死亡したワリスさんの葬儀が行われたが、正統派ユダヤ教徒がぎっしり通りを埋め尽くすほどの群衆となった。

<イスラエル軍兵士撃たれて重傷>

上記テロから3時間後、フレンチヒルのトンネルを歩いていたイスラエル軍兵士が腹部を撃たれた。兵士は近くのヘブライ大学病院に運ばれたが重傷。犯人は、バイクのようなものによって逃走し、まだ捕まっていない。

東エルサレムでは、ユダヤ人の少年3人の誘拐殺害、アラブ人少年1人の誘拐殺害以来、アラブ人とユダヤ人(特に入植者)の間の敵意が日々高まっている。

この日、テルアビブでも深刻なテロの警告が入り、警察はあちこちに検問所を立ち上げて警戒にあたった。大変な渋滞を生み出したが、今のところ、大きな動きはない。

<ハマスの脅しをちゃかすイスラエル人> 

ハマスは、イスラエル人に恐怖を与えようとして、様々なビデオクリップをリリースしている。最新のものは、パレスチナ人にイスラエル人を攻撃せよと促すミュージックビデオ。歌詞はヘブル語である。

ところが、多くのイスラエル人が、怖がるどころかこのメロディを気に入り、夏のヒットだとかで、それに合わせた様々なパロディバージョンが出回っている。中には、ハマスのトンネルをちゃかしたものもあり、なかなかけっさくである。
http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183718#.U-AoT6W9BCs 

また、エルサレムのバルカット市長は、「エルサレムは統一された都市として存続する。いくらテロを行っても、無駄だと知るべきだ。テロがあっても私たちはすぐに日常に戻る。」と語った。

その言葉の通り、4日深夜には、すでにエルサレムでのテロの記事はほとんど姿を消していた。さすがイスラエル人。。。
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スカット・ハレル・祈りの家より 2014.8.5

 2014-08-05
エルサレムで24時間祈りの家ミニストリーを行っているスカット・ハレル。オリーブ山、神殿の丘を見ながらとりなすことができる。

ティシャベアブが始まった4日夜。スカット・ハレルでは、賛美と祈りの集会が行われた。リック・ライディング牧師は、特にガザとエルサレムに開いた地獄のフタの上に、天の扉を開いてくださるように祈った。

また暗闇に主の光を照らしてくださるように祈った。イスラエルには主に信頼せよと命じ、敵が主を知る事ができるようにと祈った。宣言したみことばは以下の通り。

イザヤ書28:14-16.18

それゆえ、あざける者たち。エルサレムにいてこの民を物笑いの種にする者たちよ。主のことばを聞け。あなたがたはこう言ったからだ。「私たちは死と契約を結び、よみと同盟を結んでいる。たといにわか水があふれ、超えて来ても、それは私たちに届かない。わたしたちはまやかしを避け所とし、偽りに身を隠して来たのだから。」

だから、神である主は、こう仰せられる。「見よ。わたしはシオンに一つの石を礎として据える。これは試みを経た石。堅く据えられた礎の、尊いかしら石。これを信じる者は、あわてることがない。

・・・・あなたがたの死との契約は解消され、よみとの同盟は成り立たない。にわか水があふれ、超えて来ると、あなた方はそれに踏みにじられる。

イザヤ書64:1-2

ああ、あなたが天を裂いて降りて来られると、山々は御前で揺れ動くでしょう。火が柴に燃えつき、火が水を沸き立たせるように、あなたの御名はあなたの敵に知られ、国々は御前で震えるでしょう。
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イスラエル軍・ガザ地区から周辺へ撤退 2014.8.4

 2014-08-04
イスラエル軍は3日深夜、ガザ地区北部から撤退を始め、同日夕刻までには、一部南部ラファで戦闘中の部隊を残し、軍の大部分を地上侵攻直前までのラインに撤退した。合意なしの一方的撤退である。

さらに4日朝10時(日本時間午後6時)、7時間の一方的人道休戦を開始した。ケレン・ショムロンから物資をガザ地区へ搬入する。

ガザ地区の状況は悲惨を極めている。これまでの死者は1800人。負傷者は9000人に上る。病院はもはや対処しきれなくなっている。さらに、電気、水道、下水が機能していないため、伝染病の発生が懸念されている。

<南部ラファ付近では戦闘継続>

3日、イスラエル軍は撤退前”仕上げ”ともいえるトンネル摘発作戦を行い、残っていた南部のトンネルの破壊を実施。オートバイが走れるほどの大きなトンネルも摘発、破壊した。

このときの戦闘で、トンネルから多数の戦闘員が出て来て銃撃戦になっている。激しい空爆や戦車砲で、3日朝だけで40人が死亡した。この戦闘で、2010年にドバイでイスラエルが暗殺した武器調達交換の甥でハマス指導者のアフマド・マルホー(31)が死亡した。   

また、4日にはイスラム聖戦のトップ指導者の一人で、諜報活動とロケット攻撃の首謀者ダニアン・マンソールが暗殺されたの発表があった。

ガザ地区では、南部で残っている部隊が今もトンネルの捜索を継続しているもよう。

イスラエルが撤退をはじめた後、ハマスは少なくとも55発のミサイルをガザ周辺とテルアビブにも飛ばして来た。イスラエル人一人が破片で負傷している。

<国連の学校(避難所)への攻撃で10人死亡>

3日、イスラエルのミサイルががラファで避難所(3000人)になっている国連の学校から10メートルの地点に着弾し、子供を含む少なくとも10人が死亡。多数が負傷した。国連の学校が犠牲になるのはこれで3回目。

これを受けて国連事務総長は「犯罪行為だ。」と激怒。アメリカもイスラエルを強く非難している。

BBCのインタビューで、イスラエルの首相府報道官は、ハマスがこの学校周辺から執拗にイスラエル軍に向かって攻撃していたと訴え、避難所がある地区を戦闘地域にしているハマスに責任を問うべきだと語った。

また、国家治安研究所のアモス・ヤディン氏は、次のように語った。

民間人の犠牲はハマスの戦略である。民間人が犠牲になればなるほど、ハマスが有利になる。イスラエルは民間人に避難するよう毎回伝えているが、ハマスがそれを阻止している。

これは戦争だ。イスラエルとしても自らの兵士を犠牲にするわけにはいかない。民間人そのものをターゲットにすることはないが、ハマスの周りに民間人がいるからといって、攻撃を控えるわけにはいかない。

INSSの法律専門研究員のプニナ・シャビット氏は、これは純粋に悲劇であり、イスラエルが望んでいることではないと強調した。

<誘拐と報じられたゴールディン中尉:死亡を確認>

ガザ南部で誘拐されたと伝えられていたハダル・ゴールディン中尉の両親と家族は、2日、「息子を奪回するまでは、イスラエル軍は撤退しないでほしい。」と訴えていた。しかし夜になり、遺体のDNA鑑定により、ゴールディン中尉の死亡が確認され、戦死と家族に伝えられた。

後でわかったことがだが、ゴールディン中尉は、ヤアロン国防相の近い親戚だった。ハマスに利用されてはならないため、メディアには伏せてあったという。3日、出身地クファル・サバで行われた葬儀には数千人が参列した。
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一方的撤退の背景(国家治安研究所/INSS解説) 2014.8.4

 2014-08-04
イスラエルは当初、エジプトを通じてパレスチナ側と交渉する道を模索した。しかし、ハマスはこれを拒否した。また休戦という方策も模索したが、ハマスはこれにも応じなかった。

今回、イスラエルは、パレスチナ側との合意なしに撤退をすることで新しい状況をつくったことになる。つまり、戦争を止めるも続けるもイスラエルの自由であるという状態を作り出したということである。

撤退はするが、それはイスラエルの自由意志において実施したのであり、攻撃されれば攻撃するし、トンネルが発見されればそれも破壊する。

イスラエルは今、新しいガザの現状を実現するため、ガザ地区住民の生活レベルを上げるリハビリテーションを考えている。それもイスラエルの思うように進めるということである。まとめると、自ら撤退することによって、戦略的に優位な立場に立ったということである。

一方で、今撤退するという事は、ハマスを根絶しないまま、撤退するということを意味する。これについて、イスラエル国家治安研究所所長のアモス・ヤディン氏は、「ハマスを根絶するためには、イスラエル自身がガザを再占領するしかない。イスラエルはそれを望まない。」と言った。

またハマスを根絶するまで追いつめた場合、死亡する民間人は1万人を超える。イスラエルは国際社会から戦犯と非難される。これこそハマスの狙うところである。

ハマスを十分弱体化した状態のまま存続させ、再び武装を強化しないように監視しながら、ガザ地区のリハビリテーションを行う。できるだけ長く平穏を続けるというのが現実的な解決というわけである。

<ハマスはどのぐらい弱体化したか>

ではどのぐらい、ハマスは弱ったのかということだが、ヤディン氏は、今回の戦闘で、ハマスは物質的な面ではほぼすべてを失ったが、組織を決定的に弱体化することはできていないと語る。

ミサイル戦略については、アイアンドーム(迎撃ミサイル)の存在により、イスラエル破壊への有効な手段になりえないことが実証された。

また、今回、イスラエルに向けて発射された長距離ミサイルは、イランからの物資の供給ではあったが、すべてガザ市内で製造されたものだった。つまり、イランから直接ミサイルを搬入することはまだできていないということである。

もし、エジプトが、イスラエルと同様にハマスの弱体化を願って国境を厳しく監視するならば、今後も長距離ミサイルが、ガザ地区に入る事はない。

トンネルについては、かなりの部分をイスラエル軍によって破壊された。またイスラエルは、今ではガザのトンネルに関するシステムや、戦略をかなり掌握した。もはやハマスにとっては有効な戦略にはならないはずだとヤディン氏。

しかし、問題は、人的な問題。ハマスの指導者層はほぼ、そのまま存続している。今回殺害された戦闘員は500人とも言われるが、ハマスの戦闘員は2万人近くいる。

この状況を念頭に、今後の目標としては、①ガザ地区の非武装状態を実現、継続する。長期的には、②穏健なパレスチナ人がガザを支配するようになる。ということである。
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カイロでの交渉と、今後の課題 2014.8.4

 2014-08-04
昨日3日は、カイロで、パレスチナ代表団とイスラエル代表団が出席し、エジプト、アメリカが仲介しての交渉が行われる予定だった。

パレスチナ側は、ハマス代表も含めて代表団をカイロに派遣したが、イスラエルは、一昨日、停戦直後にイスラエル兵が殺害されたことを受けて、代表団を派遣せず、一方的にガザからの撤退をはじめたというわけである。

昨日3日、パレスチナ側は、イスラエル抜きで、以下の要求を決めた。①即時停戦とイスラエル軍撤退 ②国境の開放(人・物)③海上封鎖の緩和 ③空港と港の設立 ④国際社会の緊急支援をパレスチナ統一政府とですすめる 

⑤以前に約束した4回目の囚人釈放 ⑥少年3人誘拐殺害事件以降、シャリート兵士との交換で釈放されて再逮捕された者たちの釈放
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4554208,00.html

これらは、考えうるすべての要求を並べただけで、まるでイスラエルに無条件降伏を要求しているようなものである。

無論、イスラエルがこれに応じる事はないとヤディン氏。

<ガザ地区の非武装実現とリハビリテーション>

イスラエルは、ガザ地区のリハビリテーションを考えている。人々の生活が改善されなければ、またハマスがミサイルをためこみ、2、3年後にはまた戦争という事になるからである。

そのためには、まずガザ地区の非武装を維持することが欠かせない。しかも、ガザ地区内部にイスラエル軍が駐留しない形でのガザ地区監視システムが必要である。

今最も要注意なのは、イランがハマスとの関係改善にのりだし、支援すると言っていることである。これを阻止するために鍵となるのがエジプトである。

現在、ガザと外との出入り口は、エジプト側のラファと、イスラエル側のケレン・ショムロンの2カ所。イスラエルの入り口はイスラエル自身で管理するので問題はないが、エジプト側はイスラエルの手の届かないところである。

現在、エジプトは、パレスチナ側の、ラファの国境を開放するという要求に応じるためには、パレスチナ自治政府の警備隊がガザ側の治安確保に立つよう求めている。しかし、パレスチナ自治政府にそれだけの能力があるとは考えられず、まだ先行きは不明である。

イスラエルは、上記の非武装監視に加えて、国際社会、特に中東のサウジアラビアなど中東近隣諸国が関与して、ガザ地区の社会経済的状況の改善を考えている。その流れの中で、やがては穏健なパレスチナ人が、ガザを支配するようになるというのが最終目標である。
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ティシャ・ベアブ(神殿崩壊記念日)2014.8.4

 2014-08-04
イスラエルは4日日没から5日にかけて、神殿崩壊記念日入りとなる。これは、第一第二神殿の崩壊、またスペインでのユダヤ人虐殺追放が、奇しくも、すべてアブの月の9日(ティシャ)におこったことを覚え、断食して神の前に出る日である。

エルサレムでは、日没後、独立記念公園にユダヤ教徒が集まり、哀歌を読む。その後、ダマスカス門など東エルサレムの旧市街城壁周囲をイスラエルの旗を持って歩くという。時期的に、パレスチナ人の投石などが発生しないようにと願う。

なお、神殿の丘では、4日朝、パレスチナ人と治安部隊が衝突し、警備隊5人が負傷。パレスチナ人12人が逮捕された。今夜からのティシャベアブに向けて、治安部隊は警備を強化する。
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世界で親イスラエル・ラリー  2014.8.4

 2014-08-04
ヨーロッパを中心に反イスラエルデモが発生し、ホロコーストを彷彿とさせるユダヤ人への暴力が増加している中、親イスラエル・ラリーも世界各地で行われている。

一方、先週、ニューヨークやサンフランシスコなど、アメリカの大都市では数千人が参加しての親イスラエルラリーを展開している。

今週は、南アフリカでも1万人が親イスラエルのデモを行った。日本でも、イスラエル大使館前で、数十人が、イスラエルへのサポートラリーを行っている。 http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4554407,00.html

エルサレムでは若干遅しの感もあるが、7日(木)に、全国のメシアニック教会が、町の中心部分に集まって、イスラエル・サポートのラリーを行う予定になっている。

今回の戦闘による戦死者66人の中に、3人のメシアニック・ジューが含まれていた。
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イスラエル兵誘拐・休戦2時間で崩壊 2014.8.2

 2014-08-02
8月1日朝9時半、ガザ南部ラファ付近で、トンネルの捜索にあたっていたイスラエル軍部隊が、トンネルから出て来たパレスチナ人に襲撃され、2人が死亡。1人が誘拐された。

イスラエル軍によると、誘拐されたのは、クファル・サバ出身のハダル・ゴールディン中尉(23)。父親でテルアビブ大学のシムハ・ゴールディン教授は、「イスラエル軍と政府を支持する。軍は、息子を必ず無事に奪回してくれると信じている。」と語った。

殺害された2人は、ベナヤ・サレル司令官(26)とリエル・ギドニ軍曹(20)。武装戦闘員は、イスラエル兵のすぐそばで自爆したという。サレルさんは、結婚式を2週間後に控えていた。

戦争で忙しくなって、結婚の準備ができていないことについて、サレルさんは、「準備は、全部彼女(婚約者の女性)がやってくれている。彼女はギバティ部隊司令官の秘書をしている人だから、僕の使命の大切さをよく理解してくれているはず。」と語っていたという。

<休戦崩壊へ>

ゴールディン中尉が誘拐されてから約30分後の午前10時、ガザから1Kmのケレン・ショムロンの検問所が、砲撃を受けた。ここは、主に人道支援物資をのせたトラックが出入りする場所である。

今朝、休戦という情報を受けて、ちょうどこの時間に、多くの報道陣とともに、バスでケレン・ショムロンに向かっていたのだが、確かに、10時ごろから、妙などかんどかんという音が聞こえ始めていた。

バスがケレン・ショムロンに到着したのは午前10時半。この時には、緊急事態を受けて、イスラエル軍が検問所をすでに閉鎖。中に入ることはできなかった。

プレスオフィスが軍に事情を聞いている間、検問所付近では、イスラエル軍の戦車砲と思われる砲撃が、ひっきりなしに聞こえた。実際に戦闘中の戦車は見えないのだが、攻撃している地点が近いせいか、これまで聞いていた地響きのような、どどんという音ではなく、ドピューンといった砲撃のあとに弾丸が飛んで行く音まで聞こえた。

後の報道によると、この付近からラファのガザ南部周辺でのイスラエル軍の激しい反撃で、ガザでは、少なくとも40人が死亡。200人が負傷した。 

ガザからもスデロットや南部周辺にロケット弾が、計61発撃ち込まれたが、今のところ被害は報告されていない。

イスラエル軍のラーナー報道官は、ハマスがイスラエルへの攻撃を開始したことで、事実上、休戦が崩壊したことを認め、イスラエルは、ゴールディン中尉の捜索とともに、断続的な攻撃を再開したと発表した。ハマスが休戦の約束を破るのはこれが4回目。

ネタニヤフ首相は、「ハマスはこのつけを厳しく払うことになる。」と言っている。

<イスラエルの大軍>

ケレン・ショムロン周辺は、小麦の収穫が終わったあとの広大な農地と、白っぽい黄土色の砂埃が舞い上がるだだっぴろい荒野である。

バスで移動中、少なくとも3カ所、戦車がずらりとならぶイスラエル軍の駐屯地が見えた。戦車の中には、イスラエルの旗を高々と掲げているものもある。時々移動している車両が砂埃を上げている。戦車もその周囲にいる軍車両も兵士もテントも、すべてが砂埃で白っぽくみえた。

イスラエルは予備役をさらに1万6000人招集し、今では8万5000人の大軍となっている。昨日はゴラン高原にいたのだが、普段は北部で見られる戦車がほとんどいなかった。皆、南部ガザ周辺に行っていると聞いていたが、まさにそれぐらいの戦車が見えた。

<ハマスの策略!?>

イスラエルが、ハマスの攻撃によって休戦が頓挫したと発表した後の正午ごろ、ハマスは、「イスラエル兵殺害については午前7時であり、休戦に入る前だった。約束は破っていない。」と主張している。ハマスは予定通り、アッバス議長の代表団に合流し、予定通り、カイロへ赴く構えである。

思えば、ハマスが、これまで拒否していたエジプトの仲介を急に受け入れると言い出したのは不思議だった。休戦により、空軍の援軍がない状態で、トンネル捜索を続けるイスラエル兵。彼らが無防備になった時を見計らって誘拐し、交渉を有利にすすめる計画だったのではないかとの分析もある。

エジプトは、イスラエルの休戦中断との発表を受けて、カイロでの交渉は延期することを決めた。

<戦いをあおるハマス>

ハマスは30日、レバノンのヒズボラに対して、イスラエルを北部から攻撃するよう、呼びかけた。また西岸地区と東エルサレムのパレスチナ人にも新たなインティファーダを始めるよう、呼びかけた。

1日は金曜日。神殿の丘での祈りが終わって出て来たイスラム教徒アラブ人とイスラエルの治安部隊が衝突。39人が逮捕された。西岸地区でも同様の衝突が発生し、パレスチナ人1人(22)が死亡した。これはハマスの呼びかけに応じたものと考えられている。

ガザでの作戦が脚光をあびる中、東エルサレムや西岸地区では、不穏な緊張が続いている。東エルサレムに住むクリスチャンのパレスチナ人Aさんは、妻と子供たちを守るため、一時ヨルダンに避難させたという。

しかし、それはパレスチナ人の暴動が危ないのではなく、過激なユダヤ人”入植者(セトラー)”が危ないからだと言っていた。Aさんによると、7月初頭にパレスチナ人の少年が殺害されて以来、時々入植者が来ては、子供を誘拐しようとしたり、通りがかりのパレスチナ人に暴力を振るっているという。

Aさんは、ガザで家族を殺された人は、イスラエルへの憎しみを持つことになると訴える。「イスラエルに反抗するつもりはないが、ガザへの攻撃は間違いだったと考えている。」と言った。

日常的にユダヤ人との衝突が耐えない西岸地区パレスチナ人が、今ガザの悲惨な様子を見て、イスラエルへのさらなる憎しみとともにハマスを応援する心を持つ結果になっているからである。
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ハマスの息子・ハッサン・ユーセフ氏コメント 2014.8.2

 2014-08-02
http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183551#.U9vqAqW9DCs

西岸地区ラマラ出身のハマス創始者の息子で、キリスト教徒になったハッサン・ユーセフ氏。イスラエルの諜報機関に協力していたこともあり、現在は、アメリカで亡命生活を送っている。

ハマスの中で育てられ、ハマスに精通するユーセフ氏が最近再び、FOXニュースや、CNN等のインタビューに答えている。

ユーセフ氏は、「ハマスは人々を救うことには全く興味がない。イスラエルをつぶすだけでなく、世界にイスラム帝国を創設することだけが目標である。今、ガザからハマスを根絶やしにしない限り、戦争は終わらない。もっと多くのガザの子供たちがさらに犠牲になるだけだ。

イスラエルは、今、働きの途上にある。アメリカの大統領は、指導者として強い決断をし、イスラエルに最後までやり遂げるさせるべきだ。」と語った。

FOXニュースインタビュー(約6分・英語)http://nation.foxnews.com/2014/07/30/son-hamas-founder-hamas-terrorist-organization-humanitarian-face
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国連・アメリカ主導の72時間休戦へ 2014.8.1

 2014-08-02
インドを訪問中のケリー国務長官は、8日深夜(イスラエル時間)、イスラエルとパレスチナが、国連とアメリカが要請する72時間の休戦に合意したと発表した。

休戦開始は、8日朝8時(日本時間14時)。この間、ガザ地区での人道支援活動が行われるとともに、イスラエルの代表団とパレスチナの代表団がカイロにおいて、引き続きの停戦を目標に交渉を行う。

パレスチナ側の代表団は、アッバス議長がパレスチナ自治政府が代表団を構成する形で、ハマスとイスラム聖戦の代表も参加するみこみ。

先週、休戦への試みの中で、エジプトのシシ大統領は、ハマスがハマス代表としてエジプトに来る事は拒否していたが、パレスチナ自治政府の傘下にあるハマスの代表という形であれば受けれいると言っていた。

エジプトは、ハマスを生み出したムスリム同胞団を一掃中で、エジプトとガザの間にある地下トンネルを破壊したり、シナイ半島にいるハマスを殺害したりしている。

イスラエル側の代表団は、Yネットによると、シンベト(諜報機関)のヨラム・コーヘン長官と、元参謀総長で国防省のアモス・ギラッド氏になる予定。 http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4553098,00.html

<イスラエル軍はガザでトンネル捜索を継続>

ネタニヤフ首相は、「停戦に関わりなく、地下トンネルの捜索と破壊は続ける。」と言っていた。この言葉の通り、イスラエルの地上軍は、停戦中もガザから撤退せず、トンネルの捜索と破壊活動は継続することになっている。

これをハマスがどう受け入れるのか。ケリー国務長官の発表の直後の夜中にも、ガザからイスラエルに向かってミサイルが発射された。停戦が成功するかどうか、まだ先行きは暗い。
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イスラエル軍攻撃とガザ地区の現状 2014.8.1

 2014-08-02
<イスラエル軍攻撃と、イスラエル側被害>

イスラエル軍の現時点での攻撃目標は、ガザの地下トンネルの排除である。空軍、地上軍ともにトンネル破壊が集中的に進められている。しかしそれでもまだ、トンネルを使ったハマスの攻撃が続いている。

イスラエル軍は、現時点で、トンネルの80%は破壊したと見込んでおり、今後90%をめざすと言っている。一方、ハマスは、トンネルはまだまだあると言っている。

28日、シャアル・ハネゲブ地方のナハル・オズ内部に続くトンネルから、テロリストが侵入。このときの銃撃戦で、ハマス戦闘員2人射殺。イスラエル軍兵士5人(18才2人、19才2人、21才1人)が死亡した。ハマスは、兵士1人の遺体をトンネルへ引き込もうとしたが、これは阻止している。

同じく28日には、ガザ国境に着弾した砲弾で、イスラエル兵4人が死亡。またガザ内部での戦闘でも1人が死亡。28日だけで、イスラエル兵10人が死亡した。 http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183461#.U9sAJqW9DCs

ガザ地区内部では、民家やモスクなどあらゆるとこころで、トンネルへの入り口がみつかっており、戦闘員がいきなり現れるというモグラたたきのような状態になっている。

こうした激しい戦闘で、30日にはイスラエル軍兵士3人(20才、21才2人)が死亡。31日には、5人が死亡して、イスラエル軍の戦死者は61人となった。

イスラエルでは、連日各地で悲しい葬儀が行われている。

10日前に戦死したカイネサン・カサフン軍曹(エチオピア系・39才)の妻ゲレイトさんは、昨日4人目の女児を出産。「この子は一生、父親に会えない。」と深い痛みを語っている。

こうした状況を受けて、イスラエル軍は、ガザ地区全域へ、攻撃範囲を拡大。地上軍とともに、空軍が激しい空爆を実施している。

一方、今週もガザからは、南部を中心にロケット弾やミサイルが撃ち込まれている。31日、テルアビブを狙ったミサイル(ハマスの主張)が、キリアットガットに着弾。3人が負傷した。このうち中国人労働者の男性(30)が重傷となっている。

この1時間後にはエシュコル地方にロケット弾が着弾し、少なくとも9人が負傷した。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4552636,00.html

作戦開始後22日目でのイスラエルの民間人の犠牲者は2人と、タイ国籍労働者1人の計3人。

*戦車を守る、戦車用迎撃システム

今回、歩兵に戦死者を多く出しているが、イスラエル軍の戦車の被害は少ない。これは、ちょうどイスラエルの上空を守るアイアンドームのように、戦車一台の周囲をドーム型に守る対戦車砲・迎撃ミサイルシステムが搭載されていることが要因だと考えられている。都市を守るアイアンドームと同様、戦車用迎撃ミサイルが、実戦で実用されるのはこれが初めてである。

<悲惨なガザの住民>

イスラエル軍が、ガザ全域に攻撃範囲を拡大したため、ガザ市民は、転々と逃げる日々を送っている。もはや逃げる場所がないという。

BBCによると、現在、国連の避難所で避難生活を送っている人は22万5178人。家族親族を頼っての避難は20万人とみられる。心理社会的ケアを必要としている子供は29万9000人。

死者は、31日の攻撃だけで79人を記録。同じ家族から11人の死者を出したガザ市民もいる。ガザ地区の死者は、計1437人となった。このうち、戦闘員の死者は約300人なので、圧倒的に民間人が犠牲になっていることを現している。

先日紹介したが、8ヶ月の妊婦がイスラエルの空爆で倒壊した建物の下敷きになって死亡し、帝王切開で生まれた赤ちゃんだが、昨日、死亡した。

また避難所になっている国連の学校をが砲撃を受けて16人が死亡した件について、イスラエルは、この日、イスラエルの砲撃が一発、学校中庭を直撃したことを認めた。しかし、報道官は、その一発が着弾したところには人はいなかったと主張している。

ガザ地区での負傷者は6500人にのぼり、このうち大部分は子供である。ガザのイスラエルへの憎しみと怒りは以前より比べ物にならないほど高まっており、「イスラエルはあらたに180万人のハマスを生み出した。」とも言われている。
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