エルサレム・ヤッフォ門でテロ:市民2人死亡 2015.12.25

 2015-12-25
エルサレム旧市街では23日、旅行者にとって最も安全と目され、人通りも多いヤッフォ門前で、ナイフによるテロが発生した。

パレスチナ人2人が、次々にナイフで通行人3人を刺し、1人は病院で死亡。1人は重傷。3人目は、治安部隊の銃撃にまきこまれて死亡した。

テロリスト2人は、1人は現場で射殺。一人は負傷して逮捕された。後に2人は、カランディア難民キャンプ(エルサレムとラマラの間)に住むアナン・ハマッド(20)とイサ・アサフ(19)と発表された。2人ともテロ行為でイスラエルの刑務所に収監された前科があった。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205369

死亡したのは、オフィル・ベン・アリさん(46)- 2人の子供の父と、ルーベン・ビルマケルさん(45)ー7人の子供の父。24日に行われたベン・アリさんの葬儀では父を失った娘のヤエルさん(16)が、父を突然失ったことを信じられないと泣く様子が伝えられている。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205435#.VnwtWaUWnA8

この翌日、治安部隊がカランディアに、テロリスト捜索に入ったところ、パレスチナ人らが火炎瓶を投げるなどの暴動を起こして抵抗。銃撃戦となった。これにより、兵士2人が負傷。パレスチナ側の主張によれば、パレスチナ人1人が死亡している。

しかし、治安部隊は、首尾よく指名手配されていたテロ容疑者2人を逮捕した。
http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205375

<24日もテロ3件>

23日のヤッフォ門でのテロの翌日、エルサレム北部の交差点付近で車突っ込みテロが発生。兵士2人が負傷した。テロリストは、現場で射殺され、車ごとテロよけブロックに激突した。

西岸地区ではアリエル市に併設するバルカン産業パーク前で男女兵士2人が上半身を刺されて負傷。パレスチナ人テロリスト(22)は襲われた兵士らが射殺した。この産業パークはユダヤ人経営者による工場群で、多数のパレスチナ人とイスラエル人が共に働く場所として知られる。

この他、ヘブロン近郊では、パレスチナ人(25)が、検問していた兵士を、スクリュードライバーで刺そうとして射殺された。兵士にけがはなし。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4743727,00.html

これで、過去100日間のテロで、イスラエル人24人が死亡。重傷者24人、中等度負傷36人を含む259人が負傷。パレスチナのマアアン・ニュースによると、この間にイスラエル治安部隊に射殺されたパレスチナ人は121人となっている。

なお、このマアアン・ニュースには、パレスチナ人によって殺害されたイスラエル人のことは全く述べられていない。
https://www.maannews.com/Content.aspx?id=769358 

また、CBNとCNN(アメリカのメディア)は、この件について、「ナイフによるテロ決行でパレスチナ人2人死亡」「エルサレムのテロで4人死亡(市民の犠牲者とテロリストの死亡を同列に並べている)」といったヘッドラインを使っていた。

イスラエルのプレスオフィスは、イスラエル人犠牲者への敬意がない、政治的な悪意が感じられると、それぞれのメディアに抗議の手紙を出している。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4743762,00.html
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ハマスの大規模自爆テロ計画を未然に検挙 2015.12.25

 2015-12-25
23日、イスラエル国内テロ関係治安機関シンベトとイスラエル軍、イスラエル警察は23日、アブディス(エルサレムとマアレイ・アドミムの間)に一斉検挙に入り、イスラエル国内での自爆テロや爆発物による大規模なテロを準備していたグループ25人を逮捕した。

グループはガザのハマスの指令により、自爆テロを決行することに同意するパレスチナ人らを雇用。爆発物を製造し、販売が禁止されている物質なども所持していた。

主犯は、アブディスのパレスチナ人のアル・クッズ大学の学生で、カルキリヤ出身のアフメド・アザム(24)。調べによると、アザムはハマスの指令を受けて、他の学生や自爆テロを行うことに同意するものを集め、計画をすすめていたもようである。

逮捕された25人の中には、エルサレムの旧市街在住で、東エルサレムの住民としてイスラエル国内への移動が自由のハザン・サンドュカ(22)や、ネゲブのベドウイン・カウディ・キアン(19)がいる。2人はISIS支持者でもあった。

この他、ベツレヘム在住のアイサ・シュカ(19)は、ガザからの資金運搬を行った上、自分と他に2人のベツレヘムの若者2人を、エルサレムでの自爆テロ決行に誘い込んでいた。

この検挙は非常に重大である。もし未然に検挙されていなかったら、イスラエル国内で大惨事になるところだった。また今のテロの波が、ナイフによるものから一気に自爆テロの波へとエスカレートする可能性もあった。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Shin-Bet-disrupts-Hamas-cell-that-planned-suicide-bombings-in-Israel-438168

<石のひとりごと>

テロ事件が発生するたびに孤児が増える。テロリストも若い青年たちであることを思えば、そこまで育てて来た両親の深すぎる悲しみもある。全くだれも益を得ないこうしたテロの背後に、いつもながら笑っているサタンがいることを思わされる。

その中で、こうしたテロが未然に防がれたというニュースを見るたびに、とりなしの重要性も思わされる。今回は、イスラエル国内での大規模なテロが、未然に防がれただけでなく、特にベツレヘムのパレスチナ人3人が自爆テロから免れたことに注目したい。ベツレヘムのパレスチナ人についてはとりなしたばかりだった。

この3人の動機は不明だが、ベツレヘムの困窮を思えば、お金のために自爆テロに走った可能性も否定できないだろう。今後もこうしたイスラエル・パレスチナ双方の若者たちを死(物理的霊的死)に追いやる悪との霊的戦いが必要である。
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それでも聖地のクリスマス 2015.12.25

 2015-12-25
上記のような状況だが、それでも今日はクリスマス。カトリックたちを中心としてクリスマスの祝いが行われている。
http://www.jpost.com/Christian-News/IN-PICTURES-Christmas-preparations-in-full-swing-in-the-Holy-Land-438348

<ベツレヘムの聖夜>

ベツレヘムでは、今年もクリスマスイブを迎えている。もうすぐ始まる生誕教会での深夜のミサには、パレスチナ自治政府のアッバス議長とハムダラ首相、ヨルダンの観光相や招かれた国々の代表が出席する予定である。

今夜ベツレヘムに宿泊する観光客は7000人にとどまるという。

<アッバス議長、ネタニヤフ首相のメッセージ>

クリスマスに合わせて、アッバス議長とネタニヤフ首相が、それぞれキリスト教徒に対するメッセージを発表した。

アッバス議長は、世界に対し、「ベツレヘムは18の違法なイスラエル入植地に囲まれている。」として、人種差別の国、イスラエルが2国家案を破壊したと、イスラエルを非難した。

また「イエスは、全パレスチナのシンボルだ。パレスチナは、キリスト教が発祥した地であることを誇りに思う。」と述べ、「ベツレヘムとエルサレムがキリスト教史2000年の中で初めて分離されている。」「エルサレムを主都としないパレスチナ国家はあり得ない。」と述べた。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/In-Christmas-message-Abbas-calls-on-world-to-protect-Palestinians-from-Israel-438193

一方、ネタニヤフ首相は、クリスマスと新年の挨拶を述べ、「イスラエルのクリスチャンは、総人口約800万人のうち2%(約16万人)がクリスチャンだと述べ、中東の中でイスラエルが唯一クリスチャンの人口が増加している国であると訴えた。

また、イスラエルは中東で唯一、クリスチャンたちが、迫害されることなく信仰を守れる国だとアピールした。また、中東のクリスチャンにとって2016年は、より安全で、より自由な年になるようにと願っていると呼びかけた。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205434

<イスラエル軍クリスチャン兵士たちのクリスマス>

ギリシャ正教ガブリエル・ナダフ神父の捨て身の訴えで、イスラエル軍に従軍するアラブ人クリスチャン(イスラエル国籍)増えている。エルサレムポストによると、2012年には40人、2014年には100人以上、2015年には3月だけですでに102人のクリスチャンが従軍している。

21日、ナダフ神父は基地にクリスチャン兵士たちを訪ね、クリスマスパーティを行った。

ギリシャ正教のクリスマスは1月7日である。ナダフ神父は、自分のクリスマスとは違うが、カトリックの兄弟たちに敬意を表して12月のクリスマスに訪問したものと思われる。

ナダフ神父が、信仰の違いを超えてアラブ人クリスチャンを代表し、イスラム・アラブ人からの激しい迫害を受けながらも、ここで生まれた市民として、イスラエルと共に戦いたいとする姿は、イスラエル人に大きな感動を与えているものである。

写真あり:http://www.jpost.com/Christian-News/IDF-Christian-recruits-on-rise-soldiers-gather-for-Christmas-party-438212
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イスラエルで豚インフルエンザ:犠牲者1人 2015.12.25

 2015-12-25
イスラエルで豚インフルエンザが流行している。すでに女性(55)1人が死亡。13人(Yネットでは10人)が隔離されているという。

このうち重篤になっている9人のうち3人は妊婦で、1人は人工呼吸器を必要とする状況であるため、帝王切開で子供(未熟児)を取り出して、治療が続けられている。http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205433

ところで、豚を食べないはずのイスラエルで、豚インフルエンザとはこれいかにだが、イスラエルにも豚肉はある。12月14日、リション・レチオンで、豚を大量に積んでいたトラックが走行中、積み荷の扉が壊れて、15体分の豚の遺骸が落ちて、道路に延々と並ぶという事件があった。

様子をテレビで見たが、顔もはっきりするほどの豚たちだった。豚は地元のホットドッグの会社に搬送中だったという。コシェルでないホットドッグがあるということのようである。しかし、エルサレムポストの記事ではさずがに、豚の遺骸をぼやかした写真が使われていた。

http://www.jpost.com/Israel-News/Terrifying-traif-Ton-of-pig-meat-spilled-onto-Rishon-Lezion-street-437272
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悲しいクリスマス:ベツレヘム 2015.12.22

 2015-12-22
クリスマスを控えたベツレヘム。今年は異様に寂しいクリスマスとなっている。イスラエルでテロが続いているため、ツアー客が来なくなったせいだ。

ベラ・バブーン市長(カトリック)によると、ツアーのキャンセルが相次ぎ、ベツレヘムに来る旅行者の数は、昨年から60%減っている。旅行者の数は、バブーン市長が就任した2012年から毎年確実に下がり、今年最低を記録しているという。

通常なら、クリスマス24日夜には予約満員のホテルが、今年は40%止まり。観光業だけでなく、様々な産業が影響を受けている”異常事態”だと、語る。

バブーン市長の様子は、2年前に彼女を訪問した時とはまったく違っており、やりきれないいらだちが明らかに見えて、ベツレヘムの逼迫した様子が痛いほどに伝わって来た。

確かに生誕教会にも広場にも、海外からの観光客の姿はほとんどない。12月24日のクリスマスをベツレヘムで祝うのは主にカトリックだが、ベツレヘムで出会うクリスチャンはほとんどが正教徒(ギリシャ正教、ロシア正教)だった。

つまり、世界12億のカトリックが今年はベツレヘムに来ていないということである。*正教徒のクリスマスは1月6日。

生誕教会前広場には、巨大なクリスマスツリー周辺で、いかにも石を投げてきそうな若者たちが、ひまそうにうろついていたり、ヒジャブをかぶったイスラムの若い女性たちが目立っていた。

その中で、赤いサンタの帽子を手に、ちょうどマッチ売りの少女のように売り歩く男子ティーンエイジャーを少なくとも4-5人は見た。観光客がいないので全く売れないのは言うまでもないことである。この屈辱が殺意になるのもなんとなく伺えた。

この3ヶ月の間にイスラエルの治安部隊に射殺されたパレスチナ人の若者が、ゆうに100人を超え、ベツレヘムでもあちこちで葬儀が行われている。悲しんでいる人々の横では、とてもにぎやかにお祝いをする気分になれないのだと何人かの住民は語った。

生誕教会前広場では、毎年、にぎやかなコンサートなどが行われるが、今年はそうしたイベントもかなり少ない。日本風にいえば、「自粛」といったところだ。

一方、生誕教会前広場には、イスラエル軍に引き抜かれたとするオリーブの木に、イスラエル軍の催涙弾のからをほどこし、周囲にろうそくを並べて”殉教者”の記念だと言っていた。多数の若者や小さな少年たちが集まっていた。

この木には、先に、エルサレム北部で13才のユダヤ人少年を刺し殺そうとした少年(13)の写真が掲げられていた。この少年は死んでいないのだが、先にアッバス議長が「イスラエルに殺された」と謝った声明を出したことから、まだ間違っているかもしれない。

しかし、13才のユダヤ人少年を刺し殺そうとした13才が正当化されるのだから、やはり、異常と言うほかない。

<クリスチャンもテロの仲間入りか>

生誕教会にある土産物店を夫とともに経営する中年のクリスチャン女性(カトリック)に話を聞いた。

これは若者でなく大人であれば、たいがい同じコメントなのだが、ベツレヘムのクリスチャンは、歴史的にもイスラム教徒と大変よい関係を保っていたという。

クリスマスにはイスラム教徒の友人が来、ラマダンにはクリスチャンが祝いに招かれる。それがなぜこうなったのかと、中年以上の人ならたいがい嘆いた表情になる。宗教の前に、「私たちは同じパレスチナ人」という意識なのだと語る。

この女性は特に家が病院の近くにあるため、イスラエルとの紛争で負傷したり死亡した人が搬送されるのをしょっちゅう見ているという。子供たちには、できるだけ、ネガティブにならず、希望を持ち続けるようにしていると語る。

この女性によると、イスラエル人に投石したり、テロリストの中にはクリスチャンもいるという。これは心理学者や統計専門家も言っていることだが、今のテロは、イスラム運動だけでは説明できないことなのである。

パレスチナ人の世論調査分析専門家(パレスチナ世論)で、イスラエル政府も信頼をおくカリル・シカキ博士は、最近発表された調査結果から、このテロの波は急激には悪化しないが、じわじわと続きながら、悪化し続けるとの予想を懸念として語っている。

*この報告は非常に興味深かった。近日報告予定。http://www.pcpsr.org/en/node/192

<テロの状況> http://www.israelnationalnews.com/News/Tag.aspx/39833

15日にエルサレムのバス停に車が突っ込んで14人が負傷した事件の後、テルアビブ北部の町ラナナで、ナイフによるテロで市民3人が負傷。1人が重傷となっている。

この他、エルサレム、ヘブロンやグッシュエチオンで、ナイフや車突っ込みによるテロを未然に防いだ、またはテロを計画中のアラブ人を逮捕といった事件が複数件、伝えられている。

エルサレムでは市内300カ所のバス停に治安部隊隊員が立つようになっている。車よけブロック設置については、300箇所で100万シェケル(3200万円)もかかるという。むしろアラブ人をその地域から出さないように、アラブ地区周辺にブロックを並べた方がいいのではないかといった過激発言もある。

一方、ユダヤ人過激派の動きもあった。22日朝、パレスチナ人家庭に煙を発生させる手榴弾が投げ込まれ、付近の家に「デユマの一件に関する復讐」とヘブライ語で書かれていた。

デュマの一件とは、パレスチナ人家庭が放火され、家族4人のうち3人が死亡した事件で、現在ユダヤ人過激派の若者たちが拘束され取り調べを受けている件である。それでパレスチナ人家庭の家に手榴弾を投げ込むとは、こちらも相当、異常事態である。

土曜夜には、その取調中に拷問やセクハラが行われているとしてエルサレムで右派ユダヤ人(入植者系)が、「ユダヤ人はユダヤ人を拷問しない。」などと主張するデモを行い、警察と暴力的な衝突となった。数人の逮捕者も出ている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4742655,00.html

<石のひとりごと:平安の子>

イスラエルとパレスチナの関係は確実に悪化しているのは間違いない。イスラエルでの日常生活にほぼ変わりはないのだが、霊的には、憎しみと争いの渦になりはじめているようである。

しかし、以前、北部のマロン派クリスチャン(ギリシャ・カトリック)一家を訪ねたときも感じたことだが、ベツレヘムのカシスファミリー(正教徒)の家にも、やはりなんとなく平安の香りがあった。信仰の形は違うとはいえ、イエス・キリストを救い主と信じている人々である。

パレスチナにもアラブイスラエル人の敵意の中にも平安の子たちがいる。このクリスマス、イエス誕生の地、ベツレヘムが痛みと苦しみの中にあることを覚え、特に若い子供たちや若者たちを覚えてお祈りいただければと思う。
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北部緊張:ヒズボラ幹部・サミール・クンタール死亡 2015.12.22

 2015-12-22
ヒズボラは、シリア領内ダマスカス郊外で19日夜、ヒズボラ幹部サミール・クンタール(53)が死亡したと伝えた。ヒズボラは、クンタールがいたビルが爆破されている様子を公開し、イスラエルのピンポイント空爆で暗殺されたと主張している。

イスラエルは、クンタールの死亡を歓迎すると発表。イスラエルは暗殺を計画していたと言っているが、実際に暗殺したかどうかの明言はしていない。

この直後、イスラエル北部ゴラン高原イスラエル側にロケット弾2発が撃ち込まれ、アラームが鳴るさわぎとなったが、どちらも空き地に落ちて被害はなし。後にヒズボラではなく、パレスチナ系組織が犯行声明を出した。

しかしこの後、ヒズボラのナスララ党首が、イスラエルへ報復すると表明。イスラエルは、万が一に備え、諜報活動のレベルを上げるとともに、国境にブロックを並べて、侵入を防ぐなどを検討している。

元イスラエル軍諜報関係者で中東情勢の専門家モルデハイ・ケダール博士によると、ヒズボラは確かにシリアへの介入で、3分の1とも言われる兵力を失っているが、ミサイル部隊はまったく無傷だと指摘する。

イランの指導により、レバノン南部に設置された10万発以上とも言われるミサイルとその操作部隊は、将来のイスラエルとの戦争のために無傷で残されているという。

ケダール博士は、ヒズボラが戦力を失っているからといって油断は決してできないと指摘する。

<残忍で執念深いテロリスト・中東の”時限爆弾”>

サミール・クンタール(当時16才・ドルーズ族)は、1979年、ネタニヤに不法侵入し、警察官1人を殺害したあと民家に侵入。ダニー・ハランさんとその4才の娘エイナットちゃんを連れ出し、ダニーさんを射殺したあと、エイナットちゃんの頭を銃床で砕いて殺害した。

妻ともう一人の娘ヤエルちゃん(2)は狭い物陰にかくれていたが、ヤエルちゃんが声を上げそうになったので母親が口を塞いだために死亡するという悲惨きわまりないテロ事件だった。

この事件により、クンタール(当時16才)は、イスラエルの警察に逮捕され、その後30年もイスラエルの刑務所に服役していた。そのクンタールがイスラエルの刑務所を出たのは2008年。2006年のレバノン戦争で行方不明になり、結局殺害された2人のイスラエル兵の遺体と交換に、釈放されていた。

釈放されるやいなや、ヒズボラの司令官としてテロ活動に復帰。シリアのアサド大統領の協力する部隊の幹部として働くようになった。

しかし、その残虐性はそうとうなもので、ヒズボラにも反抗するようになってきたため、昨年末、ヒズボラはクンタールを更迭している。

更迭された後もクンタールはゴラン高原に残留し、ヒズボラとは別のグループ(イランの支援ありの可能性)を立ち上げて、かなり大きなイスラエルへの攻撃計画をすすめていたと西側情報筋とする情報をYネットが伝えている。

しかし、サミール・クンタールは、現時点ではイスラエルとの対立を望まないヒズボラや、アサド大統領にとって”時限爆弾”だった。もしクンタールがイスラエルをゴラン高原から攻撃した場合、ヒズボラ、アサド政権、さらにはイランとイスラエルとの戦争の口火を切ることになる可能性があったからである。

サミール・クンタールは、イスラエルだけでなく、ヒズボラ自身をはじめ、アサド政権、シリア反政府勢力、どれもが”死んでもらった方が助かる”人物だったということである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4741514,00.html
ケダール博士インタビュー:http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205280#.VnkQeKUWnA8

<ロシアとイスラエル>

今回、バクダッド郊外でこうした暗殺事件が発生したわけだが、これは今、シリアに介入し、バグダッド周辺に駐留しているロシアが、暗黙の了解を出したということを暗示している。

イスラエルが攻撃したかどうかは不明だが、事件当初、プーチン大統領はイスラエルの暗殺を黙認したといった情報も流れた。

ネタニヤフ首相は11月30日にパリで、プーチン大統領と会談を行っており、イスラエルとロシアは、シリア情勢に関して、情報交換を行っているみられている。
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シリア情勢 : アップデート 2015.12.22

 2015-12-22
シリア情勢とイスラエルは当然、無関係ではない。以下に、シリア情勢で注目点と思われる点をあげてみた。

1)サウジアラビアがイスラム諸国34カ国連合結成

シリア情勢をめぐっては様々な”連合”、つまりは対立構造が生まれつつある。12月15日、サウジアラビアは、対テロ連合だとして、アラブ諸国34カ国からなる連合を立ち上げた。

参加国は、エジプト、カタール、アラブ首長国連邦などアラブ諸国の他に、非アラブイスラム諸国のトルコやマレーシアも加わっている。この中に、サウジのライバルであり宿敵でもあるシーア派のイランは当然含まれていない。

サウジの皇子で防衛相のモハンマド・サルマン氏(30)によると、イラク、シリア、リビア、エジプト、アフガニスタンにおけるテロ組織と戦う事が目的だと語っているが、具体的な軍事活動等についての発表はない。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4739687,00.html

この直後にイスラム国が、サウジアラビアを攻撃すると言ったビデオをネットにアップした。

2)ISISの偽パスポート

アルーツ7が、ドイツの新聞記事として伝えたところによると、ISISが、書き込み前の”正式”なシリアのパスポートを、相当数、入手していたもようである。

この情報がもし本当であれば、すでにかなりのISIS関係者が、シリア難民になりすまして、ヨーロッパに入った可能性がある。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205196#.VnkpjaUWnA8

3)ヨーロッパへの難民100万人突破

IOM(国際難民機関)によると、22日、シリアなど中東からヨーロッパへ入った難民の数が100万人を突破した。

http://www.bbc.com/news/world-europe-35158769

以下の記事は家族をつれて決死の思いでイラクを脱出したリース・マジッドさん一家の記事。その表情から世界的に有名になった写真で、その後インタビューにも答えている。普通の人がある日、難民になる、その現実が切実に伝わって来る。

http://www.bbc.com/news/magazine-35111568

しかし、難民については、確かに悲惨なシリア難民家族もいるのだが、難民の70%近くは一人で出て来る男性であることも忘れてはならない。女性はわずか13%、子供は18%となっている。(ニューヨークタイムス)

http://www.nytimes.com/2015/10/08/world/europe/migration-of-young-men-poses-risks-for-both-syria-and-europe.html?_r=0

2016年、ヨーロッパで何が起こるのか、おおいに懸念されるところである。
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車両突っ込みで11人負傷:エルサレム 2015.12.15

 2015-12-15
14日午後、1号線エルサレム市内への入り口付近のバス停で、パレスチナ人が運転する車両が突っ込むというテロが発生した。

車はバス停に激しく激突して、前面がかなり大破。バス停そばにあった水道パイプが破壊されて水が7-8mほども吹き上げる事態となった。

これにより、バスを待っていた11人が負傷。1才半の男の子が、足を切断するかもしれない重傷となっている。現在、病院の医師たちが、足を温存するべく必死の治療が行っている。

家族がこの子のために祈ってほしいと要請しているので、オリーブ山便りでも急ぎ、お知らせするものである。

中等度の負傷はこの男児と、68才の女性。あとの9人は、軽傷と報じられている。

このテロを起こしたのは、東エルサレム、ベイト・ハニナ在住のアブデル・ムサン・ハスナ(21)。警察スポークスマン・ローゼンフェルド氏によると、ハスナは、バス停に突っ込んだ直後、大きな斧を持って車から出て来たもようで、付近にいた民間のセキュリティと、治安部隊に射殺された。

この直後、ネタニヤフ首相は、市内のバス停など公共交通機関300カ所に大きなコンクリのブロックを設置するよう指示した。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4739169,00.html

<西岸地区では投石で3人負傷>

同じ頃、西岸地区ベイト・アリエでは、走行中の車両に、重さ4キロもある大きな石が投げつけられ、フロントガラスを直撃した。

これにより、運転していた女性他3人が負傷。ベイト・アリエでは10日、車がイスラエル軍兵士らに突っ込むテロがあり4人が負傷したばかり。

<パレスチナ市民の2/3はテロを支持?>

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4739356,00.html

パレスチナの統計センター(Palestinian Center for Policy and Survey Research (PSR))の調査によると、パレスチナ人の67%は、こうしたテロが、パレスチナ人にとって益になると考えていることがわかった。

アッバス議長も、月曜、「テロをおこすのは、交渉が破綻して入植地が拡大し、二国家(イスラエルとパレスチナ)が実現しそうもないこと、アスアクサモスク(神殿の丘)の”現状維持”をイスラエルが守ていないことで、絶望しているのだ。」と、テロを正当化し、悪いのはイスラエルだとする内容のコメントを語った。

<イスラエルを憎むのが当たりまえ?のパレスチナ人>

YouTubeに「Ask project」というサイトがある。イスラエルやパレスチナの街角で、極一般の人々のコメントを聞くといういわゆる街角インタビューである。イスラエル軍もリンクしている。

質問の方法は、それぞれの教育程度と、宗教の度合いを聞いた後に、イスラエル人には「あなたはパレスチナ人を憎んでいますか。憎んでいるとしたら1-10でどのぐらいですか。」というもの。パレスチナ人にはその逆の質問である。

それによると、イスラエル人の場合は、ユダヤ教徒か世俗派かにかかわらず、ほとんど全員が、すかさず、「憎しみはない。」とか、「憎しみとは違う。」などと答えている。一人だけ憎むと言った人がいるが、レートは「1」である。

どの人も、「我々に危害を加える者を憎むのであって、パレスチナ人全体を憎んでいるのではない。」というのがおおむねのスタンスのようである。

一方、パレスチナ人に場合は、質問すると多くの人が、すかさずか、いろいろ考えながらも、イスラエル、ユダヤ人への憎しみは「10」と答えている。パレスチナ側では、イスラエルを憎むということが、社会通念のようである。

しかし、中にはイスラエル政府が悪いという人や、世俗派イスラムの人では、お互いの宗教が悪いという人もある。

イスラエル人への質問 :https://www.youtube.com/watch?v=r5168ysQ2rU
パレスチナ人への質問 https://www.youtube.com/watch?v=2pjFJ0HPt5g

オリーブ山便り 石堂ゆみ
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ローマ書9-11章宣言:カトリック教会 2015.12.12

 2015-12-12
バチカン第二回公会議(1962-1965年)から50周年を記念して、木曜、カトリック教会のイスラエルとの関係やユダヤ人伝道に関する立場を、表明する文書が発表された。

基本的には、50年前の公会議で宣言されたことを、50周年を記念して正式に確認したものだが、公会議以降、カトリック教会と、イスラエルのラビ局を含む正統派ラビたちが、長い年月をかけて、互いに近づき、互いに理解しあおうと委員会を重ねた努力の結晶といえる。

*バチカン公会議
カトリックの様々な教義を策定する会議。第二回公会議は世界5大陸からの参加があり、世界12億人のカトリック教会の今日の教義がこの会議で定められたという歴史的な会議となった。第一回バチカン公会議は、1869年から1870年で、ヨーロッパのカトリックが集まって教会論などが論じられ、教皇首位などが決められている。

この文書について、イスラエルのメディアは、「カトリック教会はユダヤ人に伝道すべきでないと言っている。」というような表題で報じていた。 

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4737638,00.html

しかし実際にバチカンから発表された全文を読むと、ユダヤ教、イスラエル、キリスト教と創造主なる主との関係を、聖書から検証したものであり、その上で、どのようにユダヤ人に証すべきかを論じているのであって、ユダヤ人に伝道すべきでないというものではなかった。

文書は、人類の救いの計画は創造主とアブラム(アブラハム)との契約に始まり、モーセとの契約と、イスラエルと神との契約が土台となっているとする。その契約の完成として新しい契約(エレミヤ書31:31)である福音が与えられたと述べる。

イスラエルと神の永遠の契約を否定する事はすなわち、キリスト教の救いそのものを否定することであると述べる。

さらに、文書は「神のたまものと召命は変わる事はありません。(ローマ書11:29)」という聖書の言葉をもって、イスラエルが神に特別な役割に選ばれていることを認め、置換神学を完全に否定している。

また、現代におけるキリスト教とユダヤ教は全く別ものになっているが、元はどちらもイエス時代のユダヤ教(現代のユダヤ教とは異質)から発しており、両者はいわば、イスラエルを兄とする兄弟であるとする。

今後、カトリックは、信者や子供たちへの教育の中に、キリスト教のユダヤ教のルーツや、イスラエルに関する項目ももりこんでいくとのことである。

注目される点は、イエスの十字架と復活が、ユダヤ人も含めて人類に与えられた唯一の救いであるという福音の真理は否定していない点である。

カトリックは、ローマ書11章に書かれているオリーブの木とそれに接ぎ木された枝(異邦人)のビジョンから、ユダヤ人もまたこのイエスの福音によって救われ、やがて、クリスチャンとユダヤ人がイエスにあって一つになる時が来ると信じる。しかし、それがどのように実現するのかは神のみが知るところのミステリーであると述べる。

これをもって、カトリック教会は、永きに渡り歴史的行って来た、ユダヤ人はイエスを殺した罪人だからという理由での組織的な強制改宗を完全に放棄すると述べる。

しかし、同時に、クリスチャンは、それぞれが、ユダヤ人に対してもイエスを証するものでなければならないとも述べている。

つまり、カトリック教会は、ユダヤ人に対する組織的なミッショナリー的伝道活動、ならびにそれらの支援活動は放棄するものの、クリスチャンそれぞれの生き方による証は続けるべきであると言っているのである。

この文書の目標は、キリスト教、ユダヤ教それぞれが歩み寄り、互いの理解を深めることが一つであると述べている。確かに、この文書をイスラエルのチーフラビも賛同したとしたら、画期的といえるかもしれない。

また、カトリックは、世界で台頭し始めている反ユダヤ主義と断固戦って行くとの姿勢をこれまでになく明らかにしたため、イスラエルからは、カトリックの歴史上初めてのことと、高く評価されている。

英語で長文だが、興味のある方はぜひ全文をお読みになり、判断されることをお勧めする。
http://www.news.va/en/news/vatican-issues-new-document-on-christian-jewish-di

<イスラエルの反応>

イスラエルのチーフラビ局の宗教間関係アドバイザーのラビ・ラビッド・ローゼンは、このカトリックの公式発表を歓迎すると表明している。
http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/204748#.VmuymqUWnA8

一方、反宣教団体ヤド・ラヒムは、カトリックが組織的な宣教活動を放棄するといっていることについて、「なにも新しい事はない。」と言っている。カトリックは、この文書が発表される前から、すでに、何十年もユダヤ人に対する宣教活動を行っていない。

問題は、カトリックではない。プロテスタントやメシアニック・ジューが”詐欺まがい”の宣教活動を行っている。(ユダヤ教シナゴーグにみせかけて実はメシアニックの集会であることをさしている)

したがって、反宣教団体としては、「カトリックの発表によって何かが変わるということはない。」と言っている。
http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/204753#.Vmscq6UWnA8

*反宣教団体ヤド・ラヒム
イスラエル国内でユダヤ人を対象としたクリスチャンやメシアニック・ジューの宣教活動を監視、妨害するユダヤ教団体。移民局ともタイアップしており、危険分子と思われる者をイスラエルから追放することも行っている。

<石のひとりごと>

このカトリックの文書には少々、驚かされた。カトリックには、マリア信仰など、ユダヤ人はもとより、プロテスタントにとっても、受け入れがたい偶像礼拝もあるが、この文書で明らかにされている神学は、プロテスタントやメシアニックジューのイスラエルに関する神学と違和感がない。

この文書が強調するのは、カトリックはユダヤ人、またイスラエルとの関係を強化したいという姿勢である。実際、最近のイスラエルでのカトリックのイメージは改善しつつあるようだ。

最近、ガリラヤ湖やエルサレムのキリスト教会を訪れ、この別物文化を学ぼうとするユダヤ人ツアーグループをみかけるようになった。キッパやツィツイットをつけたユダヤ人グループが、カトリックの神父の案内を熱心に聞いているのである

イースターでは、大混雑のビアドロローサで、十字架をかついで歩いて行くキリスト教徒たちをみながら、ガイドがヘブライ語でイースターについて説明していたりする。クリスマスには、興味でカトリック教会にユダヤ人が、来るようになっている。

カトリックは見るからにキリスト教徒であり、まったく異文化。ユダヤ教とは一線をひいている別物で、”興味深い”対象なのである。いずれにしても、相手を知ろうとしているのはカトリックだけでなく、ユダヤ人側も同じだということである。

一方で、アメリカ系の福音派クリスチャンシオニストに対する嫌悪感や物笑いをあらわにするユダヤ人のコメントも聞くようになった。イスラエルに対する彼らの好意に感謝はしているのだが、熱心するすぎる人々が目立つからである。

また政治的にイスラエルを声を大にして支援するので、パレスチナ人の手前、非常にまずい状況になる場合もある。

最近、イスラエルでは、自分がなにものか、何を信じているのか、知恵をもって明らかにしなければならないと感じる。隠すことはしないが、表には出ない、内からあふれる何かがなければ、ただの空虚な宣伝になってしまうからである。

ユダヤ人たちは、歴史的にもサバイバルしてきたので、本物や本当に役立つものを本能的に見分けている。ごまかしはいっさいきかない。

このカトリックの文書がいうように、クリスチャンそれぞれが、主とつながり、生きた本物の証をしていれば、ユダヤ人はすぐにみわけて、自らその背後にあるものを探し始めるだろう。

うわっつらやことばだけでなく、内からあふれる主の器になりたいものである。
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イスラエルの自殺事情 2015.12.12

 2015-12-12
イスラエルには、ユダヤ人移住者が増え続けている。最大はフランスで、今年は昨年の118%にのぼる7500人、次にウクライナで7100人、ロシア6300人、アメリカ2900人となっている。今年末までに、昨年から16%増の計3万人が来る予定である。

フランスでは、反ユダヤ主義が悪化しているが、中南米では、殺人など犯罪による治安の悪さからもイスラエルへ移住するユダヤ人が増えている。

今週もフランスからの新移民50人が到着し、空港でハヌカのろうそくをともした後に、それぞれの居住地へと向って行った。

イスラエルの建国以来、世界各国からおおむね300万人がこの小さなイスラエルに移住した。これはまさに奇跡以上のものであり、確かに聖書が約束した通りである。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201982#.Vmsq2KUWnA8

しかし、移住した後は、夢物語ではない。あらゆる人種、文化が入り交じり、新しい言語、高い家賃、物価、それにテロも兵役もある。

Yネットによると、2000年から2013年の間にイスラエルで4806人が自殺したが、そのうち3分の1が新移民だという。データは国会の調査委員会が提出したものである。

新移民で自殺した人のうち77.9%は旧ソ連圏出身者で、16.6%がエチオピア出身者だった。フランスやアメリカなど先進国出身者は、すでに家族か友人がイスラエルに来ている場合が多く、定着もしやすそうだが、こちらの場合は、すすんだ便利な生活から不便になじむのに苦戦しているようである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4737244,00.html

余談になるが、日本は、世界有数の自殺大国で、毎年3万人以上が自殺している。特に自衛隊内部での自殺の割合が多い事は、これまでからも指摘されている。

自衛隊内部でのいじめやパワハラが原因だが、海外派兵による自殺者もかなり出ているようである。

2003年から2009年まで、イラクに派遣された自衛隊員9310人のうち、29人が自殺。その前の2001-2007年のインド洋派遣では、25人が自殺していたと朝日新聞が報じていた。

価値観の全く違う国の間を移動することは、人間に大きな負担を与えるということである。

http://www.asahi.com/articles/ASH5W6KG8H5WUTFK01M.html

それにしても、同じ自衛隊内で同胞の兵士をいじめて自殺に追い込んだり、後方での人道支援だけで最前線には行かなかったのにこれほどの自殺者が出ていたことに、少々懸念を覚えた。我々は平和になじみすぎて、外に敵がいるということを忘れているのかもしれない。

イスラエル軍の中でも自殺者出る。大きな作戦の前には心理的な準備が行われ、その後もケアのシステムがある。たとえ遺体になっても、命がけで同胞をとりもどしに行くイスラエル軍の同胞意識。戦場と日常を行き来してなお、心の平常を維持している姿を見ると、イスラエル軍の強さは、兵力だけではないと思わされる。

外国から来た移民者が、すぐには、タフなイスラエル人にはなれないのも当然ともいえるだろう。
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イスラエルの”日常”:パレスチナ人のテロ 2015.12.12

 2015-12-12
イスラエルでは、思春期の子供たちのナイフによるテロは、減って来ているようだが、今週もエルサレム市内でも2件、西岸地区で警備にあたっている兵士たちに車でつっこんで、負傷させる事件や、投石によって幼児が負傷したといった事件の報告が、ひっきりなしに入って来ている。

エルサレム市内のテロでは、今週、イスラエル人1人(19)が重傷となった。こうした事件はもはや日常で、ニュースにも一瞬出るが、すぐに次の話題となり、どこで、どんなテロで、どんな被害者だったかごっちゃになり、どんどん忘れられて行く。

テロ現場では、犯行に及んだパレスチナ人はたいがい射殺されている。ニュースにはならないが、毎晩、西岸地区のパレスチナ人の村のどこかで、治安部隊が、個人宅にのりこんで、武器やテロリストの摘発を行っている。テロリストの実家も破壊されている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4738132,00.html

こうした異常な日常であっても、世界のニュースにはならないし、エルサレム市内の様子もあまり変わりはない。あまり深刻に考えると、確かに心を病んでしまいそうである・・・。
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テロの波:パレスチナ人臨床心理士の分析 2015.12.9

 2015-12-09
<エルサレム市内の様子>

イスラエルで9月末から、続いているテロの波は、今も続いている。しかし、ここしばらくは、ほとんどがグッシュ・エチオンやヘブロンなどの西岸地区で、エルサレム市内では発生していない。エルサレムでは、6日から、平和にハヌカの祭りが始まっている。

しかし、そうこうしているうちに、世界では、パリに続いてアメリカで14人、イギリスでもテロが発生した。どれも国内からの予測不能なテロである。こうした様子をみていると、やはり、イスラエルは世界の縮図であると感じさせられている。

もちろん、今、世界で起こっていることと、イスラエルで起こっていることに関連性はなく、比べることも当然、できないのだが、パターンに類似性があるように思う。

イスラエルは世界より一歩先に、9月末から国内にいる者によるテロにみまわれはじめた。3ヶ月が経とうとしている今も、抜本的な解決を見いだせず、負傷するイスラエル人、テロリスト射殺、その復讐、逮捕、射殺・・という悪循環が続いている。

スケールは違うが、世界の大国も今、組織によらず、個々人の考えで動く、いつどこから発生するか予想不可能という、イスラエルと同じパターンの国内からのテロに悩まされている。これに対処することはほぼ不可能である。

イスラエルでのテロについて言えば、大半が、ティーンエイジャーによるテロである。極端なイスラム思想はなく、ランドセルをしょったような状態のまだ子供たちによる深刻な無差別テロ。これはまさに予測不能であり、治安部隊にしても、ナイフを掲げている中学生を射殺しなければならない事態である。

12月8日現在、イスラエルの拘置所にいるパレスチナ人のティーンエイジャー(18才以下)は120%増えて、420人。テロ行為で治安部隊に射殺されたパレスチナ人は、100人以上に上っている。

これらの子供たちは、自分が死ぬか、大けがをすることを承知の上でテロ行為の及んでいる。いわば自殺行為である。彼らの心の中にいったい何があるのか。

パレスチナ人臨床心理士として研究を続けるかたわら、東エルサレムにクリニックを開いて、パレスチナ人の子供たちや親たちに接しているシャフィック・マサルハ博士が、心理学者としての科学的視点で解説した。

*マサルハ博士は、第一インティファーダからパレスチナの子供たちの夢の解析を行い、この分野の専門家として、イスラエルの大学だけでなくアメリカの大学からも招聘されている。

https://vimeo.com/148065625

<パレスチナの子供たちの心>

1)権威の不在


マサルハ博士は、まずは、パレスチナ人の子供たちには、学校や教師、両親、さらには国家といった普通なら上に立って、子供たちを守り、導くはずの権威が、不在である点を指摘した。

思春期の子供たちにとって、周囲から保護されている、安全であるという環境はなくてはならない要素である。

しかし、パレスチナ人の子供たちにとって、イスラエル政府はもちろん、パレスチナ自治政府ですら、彼らを守る組織として信頼できる要素ではない。親たちもそれについては無言で無力である。ここから生まれるのは、将来への絶望感である。

また、国があってあたりまえの私たち日本人は忘れているところであるが、祖国がなく、隣国の下におかれているという状況では、思春期の子供たちに、健全な自尊心は育たない。しかもそれが、何年たってもなにも変わらない。そこから生まれるのは。助け手はどこにもいない、出口はどこにもないという拒絶感である。

最近では、テロの波から、10代の子供たちが。登校途上の検問所や通りで、イスラエル兵に止められ、服を脱がされ、人前で、ボディチェックされる。こうした屈辱を受けた思春期の少年たちの頭の中が、ひたすらイスラエルへの復讐一色になることは容易に理解できるところである。

ところで、日本では、最近の若者たちは、ほとんど何も考えておらず、ただ”今”のことしか考えていないと聞く。パレスチナ人の若者も似ている点があるとみられる。

パレスチナ人の学校では、イスラエルの歴史を学ばない。エルサレムがイスラエル領に入った六日戦争も知らず、最近の歴史もほとんど知らないというのが現状だと博士は語る。

ではなぜイスラエルをそこまで憎むのかといえば、それが、パレスチナ人の、1948年以来、今も続く「言語」だからである。つまりアイデンティティということであり、社会全体の流れ。日本風にいうならば、「空気」である。

その空気は、イスラム諸団体だけでなく、パレスチナ自治政府までが、ソーシャルメディアなどを通じて、扇動し続けているため、何年たってもなくならない。

神殿の丘が、暴動の引き金になるが、それは、イスラムにとって大事であるからではなく、パレスチナ人の象徴であるからである。象徴がイスラエルによって脅かされる。だから戦う。これは昔からある「空気」である。それは、何十年たっても変わっていないのである。

日本の空気から考えても想像できるかと思うが、中にいる者はそれが空気であることを知らず、そこから出て来るには相当に変わった考えと勇気が必要になる。

興味深い事に、マサルハ博士が、「マス・サイコロジー(集団心理)」ということばで説明したところによると、集団で投石をしているパレスチナ人の中には、体そのものが集団と一体になっており、自分が負傷していることに気がつかないまま、群衆と一体になって投石し続ける場合があるという。心とともに体も集団と一体になりうるということである。

将来への絶望、世界から見捨てられたという拒絶感、自分の存在価値のなさ。この3つに屈辱感が加わり、社会全体に流れる空気に乗せられて、子供たちがテロ、すなわち自殺行為に走るのである。

これは日々の生活の中から出て来たものであり、イスラムの殉教などではないとマサルハ博士は主張する。

では責任はどこにあるのか。それはパレスチナ、イスラエル双方の指導者にある、子供たちは犠牲者だとマサルハ博士は語る。

2)イスラエルがパレスチナ人テロリストの家を破壊することについて

イスラエルは、テロの抑制になると考え、テロ行為をした者の家を次々に破壊している。これはテロを抑制する効果になるのであろうか。

最近、イスラエル軍は、昨年、路面電車駅で待っている人々の群れに車で突っ込んで、小さな幼児を死にいたらせたテロリストの家を破壊した。

パレスチナ人のSさんによると、この家を破壊する前に、家族はすでに、新しい家に引っ越していた。新しい家は、ご近所が献金し、この家族のために準備したという。写真を見せてくれたが、なかなかすばらしい家だった。おそらく前の家よりも立派である。

時々、パレスチナの子供たちが、家族を助けるためにあえて、こうした行為にでるといった分析もあるが、マサルハ博士は、子供たちは、通常、そこまで考えていないとと言った。

テロによって新しい家が与えられるということで、さらなるテロを促進してしまうのではないかとも思われるが、ムサルハ博士は笑って次のように言った。

よりよい家に引っ越しをすることは、西欧的な考えでは喜ばしいことかもしれない。しかし、アラブ文化では、いくら家が古く汚くても、昔から住んでいた家への執着が強く、そこから出ることは喜びにはならない。家が破壊された補償として新しい家をもらっても、得した感にはならないのだという。

博士は、イスラエルは、テロリストの家族の家を破壊することで、次のテロの抑止力になると考えているが、子供たちは、感情的に動いており、抑止力になるとは思えないと語った。

ただ、家族には抑止力になる場合があるようでもある。数週間前、親が息子を犯行前にイスラエルに通報したケースがあった。しかし、これはまれであろう。

3)親の心

子供がこうした自殺行為に向う状況について、普通なら親の監督責任が問われるところである。しかし、ニュースでは、「殉教」だと喜ぶ親の姿が報じられたりする。ムサルハ博士は、そうした姿がテロ行為の後のみであることに注目してほしいという。

子供が死んで、殉教したと喜び、褒める姿は、心理学的には、子供を失った親が、その事実の整理をつけるための一つの防衛反応だと解説する。

実際には、テロ行為に及びそうな子供たちを、親たちはコントロールできなくなっており、子供たちのテロ行為によって家族が破壊されることを恐れているという。

よく考えれば、イギリスでも、フランスでも優等生がいきなり、シリアに行ってしまうケースが相次いでいる。思えば、親が子供を十分管理できていたのは、どの国でももう昔の話になっているのかもしれない。

子供を失った親、その子の行為によって家を破壊された親たちがその後どうしているのかも懸念されるところである。

*注意
ムサルハ博士が日常に対面するパレスチナ人の子供たちや親たちは、主に、社会から落ちこぼれた人々である。同じ東エルサレムに在住していても、ヘブライ大学に通い、ビジネスをたちあげ、普通の生活をしているパレスチナ人もいる。

ユダヤ人と同様、パレスチナ人も多様化がすすんでおり、ひとくくりには語れないということもご承知いただければと思う。

<石のひとりごと>

イスラエル人の子供たちは思春期になると、イスラエル軍に入る。親にとっても子にとってもこれは大きな試練である。

しかし、祖国の旗のついた軍服を着、本物の銃を国からまかされるということが、思春期の若者、特に少年たちにとっては、試練であると同時に、よい成長の機会にもなっている。

自分の所属する場所を確信し、自分が国の大事な一部であるという健全なアイデンティティにつながるからである。また、子供たちには、家から離れ、生死を目の当たりにする中で、家族に感謝し、家族を大切にする意識が育まれるという。

これに比べて、パレスチナ人の少年たちには国籍すらない。自分の所属も居場所もない。絶望、拒絶、価値のない自分という思いでいっぱいになっている。

福音は、人に希望を与え、神に愛され、受け入れられている自分、自分は価値ある存在であると自覚させるものである。まさに、これこそがそのまま解決の道ではないか。パレスチナの子供たちに今、福音が届くようにとの祈りが必要である。
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ユダヤ人テロリストの取り締まり強化 2015.12.9

 2015-12-09
<デュマの放火:パレスチナ人一家3人死亡事件の犯人2人逮捕>

パレスチナ人の若者のテロに対し、一時イスラエル軍は、「暴力では解決しない。逆にパレスチナ自治政府警察を支援し、検問所でのしめつけを緩和してはどうか。」との意見を出して、世論からかなり強いバッシングを受けた。

しかし、テロを沈静化する方策としてパレスチナ人の怒りを鎮めようとしているのか、先週、治安組織シン・ベトは、今年7月末にパレスチナ人のダワブシェさん一家3人を放火で殺害したとみられる過激派ユダヤ教徒の若者たちを逮捕した。

過激な若者のグループで、昔から恐れられているのは、Hill top Youthと呼ばれる一派である。この若者たちは、正当派ユダヤ教徒で、軍隊に行かない。いわば、正統派社会にも、一般世俗派社会にもなじめない若者たちである。

こうした若者たちは、思春期の若者独特の徒党を組んでおり、かなりルーズではあるが、一応のリーダーシップも存在する。これらの若者たちに、過激右派らがアプローチし、ユダヤ教過激派グループになっていく。

テロに走るパレスチナ人の子供たちとよく似たパターンだが、こちらは、絶望から来る自殺行為ではなく、異常な国粋主義が動機としてテロに走る。

前期の政府国会では、正統派ユダヤ教政党を政府から排除できたため、正統派の若者も徴兵する方向で準備がすすめられていた。しかし、今期国会、また政府にも、ユダヤ教政党が復帰したため、正統派も徴兵するという案は、基本的に棚上げとなった。

専門家の中には、”残念ながら”、正統派はすすんで社会の一員になるチャンスを逃したと考える人もいる。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4734489,00.html

<モハンマド・アブ・クデール殺害で、ユダヤ人3人起訴へ>


またこれに先立ち、昨年7月に、パレスチナ人ムハンマド・アブ・クデール(16)を、焼き殺したしたとして逮捕されていたユダヤ人3人が、殺人の罪で起訴されることが決まった。このうち、2人はティーンエイジャーであるため、名前は公開されていない。

この2人の叔父で、ヨセフ・ヨセフ・ベン・ハイム(31)は主犯とみられているが、精神鑑定が必要と判断され、殺人で起訴するかどうかの判断は延期されている。

http://www.nytimes.com/2015/12/01/world/middleeast/muhammad-abu-khdeir-teenagers-convicted-murder.html?_r=0

パレスチナ人のテロの波が続く中、こうしたグループが、今パレスチナ人に対するテロを行えば、イスラエル人へのテロも増え、世界からの非難も高まる事から、このグループをとりしまることは、最優先課題の一つということである。
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ISIS壊滅へ世界は一致するか 2015.12.9

 2015-12-09
130人死亡という大惨事のテロを経験したフランスに続いて、アメリカでも銃乱射によるテロで14人が死亡した。まったく普通の夫婦にみえた2人の家は、武器や爆発物で大量に準備されていたことが明らかとなり、アメリカだけでなく世界を震撼させた。

オバマ大統領は、テロ撃滅の覚悟を世界に向って述べている。

イギリス議会は2年前に、シリアへの攻撃には参加しないという決め、イギリス軍は、イラク領内での攻撃だけに関わって来た。

しかし、フランスでのテロ事件を受けて、もはや他人事ではなくなったとして、キャメロン首相がこの問題の再審議を行った。議論は10時間近く続いたが、最終的には、シリアでの攻撃に、イギリスも参加することを決め、わずか数時間後には、イギリス軍が、シリアのISISへの第一回目の空爆を実施した。

ドイツは、最前線での戦闘には参加しないが、後方支援での派兵で協力を決めた。ドイツ軍が海外派兵するのは2001年のアフガニスタン戦争以来、最大となる。

http://www.theguardian.com/world/2015/dec/04/germany-joins-anti-isis-military-campaign

各国による攻撃は、今のところ、ISISの原油密輸を妨害することを主な目標としている。ガーディアン紙によると、ISISは、イラクの油田から、一日に10万から12万5千バレルを売っていたが、連合軍の攻撃を受け、現在、1万から1万5000に減っているという。

http://www.theguardian.com/world/2015/dec/03/first-british-airstrikes-in-syria-target-isis-controlled-oilfields

<フランスで右派台頭> http://mainichi.jp/articles/20151208/k00/00m/030/117000c

ISIS関連のテロで、130人もの犠牲を出したフランスでは、反移民などを叫ぶ極右とされる政党FN(国民戦線)が躍進している。

毎日新聞によると、フランスの州議会選挙において、フランス本土13州のうち、6州で、この政党が首位となった。

フランスでは、反ユダヤ主義の機運が高まっているが、この政党が第一党になった場合、その流れはさらに加速する可能性がある。フランスのユダヤ関係組織CRIFは、できるだけ、選挙に行ってFNの台頭を防がなければならないと呼びかけていた。

http://www.jpost.com/Diaspora/French-Jewish-leadership-calls-on-community-to-shun-far-right-National-Front-436651

フランスからイスラエルへの移民は急増する傾向にあるが、2016年には、15000人が来るとの見通しもある。

http://www.timesofisrael.com/jittery-french-jews-urged-home-but-some-wonder-if-israel-can-handle-flood/
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