イスラエル兵の倫理問題 2016.3.29

 2016-03-29
3月24日、25日、春日和の穏やかな気候の元、エルサレムでもテルアビブでも大勢が参加するプリムのイベントが行われた。

しかし、その背後の24日、西岸地区ヘブロンで、パレスチナ人2人がイスラエル兵を刺し(軽傷)、2人は、直後に別の兵士らに撃たれて重傷となり、地面に倒れた。

問題はその後だった。1人の兵士がもはや動けなくなっているテロリストの1人の頭を撃って死亡させた。その様子をパレスチナ人が撮影し、ベツァレル(イスラエル人による西岸・ガザ地区の人権保護団体)がネットに流したのである。

それによると、兵士が、もう重傷で動けなくなっているにも関わらず、不要なとどめをさしたように見える。人権に関わるとたちまちイスラエル内外で問題になった。

ネタニヤフ首相、ヤアロン国防相、エイセンコット・イスラエル軍参謀総長他、ほとんどのイスラエルの政治家は、ビデオが流れたわずか数時間以内に、「これはイスラエル軍のスタンダードではない。」と撃った兵士を非難する声明を出した。

メディアは、兵士は「殺人容疑」という言葉まで用いて、軍法会議にかけられると報じた。

実際に適応される刑は、死亡したパレスチナ人が最終的に死亡した死因が、最初の傷によるものか、問題の兵士の銃弾によるものかで、刑の種類や重さが変わって来るという。しかし、もしこの兵士の銃弾によるものと判断された場合、最悪は終身刑である。

こうした事態を受けて、兵士の家族と、世論が反発しはじめた。ソーシャルネットワークでの世論調査を行う会社によると、世論の82%が、「戦場でのことだ。兵士は釈放されるべきだ。」と答えているとチャンネル2が伝えた。

この会社の調査によると、事件の後からこの兵士をサポートするソーシャルネットワークのグループが少なくとも20は立ち上がっているという。

国会ではネタニヤフ首相と、右派ユダヤの家党ベネット党首が、「まだ調査も終わっていない時期に、政府が兵士に対する厳しいコメントを出した。「殺人」とはあまりにもひどい。」と激しい言い合いになるなど、おおもめ状態となった。

http://www.timesofisrael.com/netanyahu-bennett-trade-barbs-over-hebron-shooting/

<事件の詳細>

調べによると、重傷のテロリストを撃った兵士は、指示なく単独の判断で撃っていたことがわかった。兵士は、「倒れていたテロリストが、まだ動いており、自爆する可能性があったから撃った。自分は正しい事をした。」と訴えている。

実際、救急隊が撃たれたパレスチナ人を救急車に乗せる時、「爆発物を装着しているかもしれない。爆弾処理班が来るまで待て。」と行った会話を交わしているビデオも後から流されている。

しかし、この兵士は、パレスチナ人2人がナイフを出して撃たれるという現場に居合わせたのではなく、事件が終わってから6分後に現れ、さらに実際に撃ったのはさらにその5分後だったという。つまり、「戦場での火急の銃撃」にはあたらないのである。

現職国会議員(未来がある党・中道)で、イスラエル軍のスタッフ教育部門主任でもあるエルアザル・スターン氏は、今回の事件は、イスラエル軍全体の高いモラルを代表する者ではないと強調し、以下のように語った。

「イスラエル兵を守ること(逮捕後でも、自爆テロを決行する動きがあれば、射殺もやむをえない場合がある)は、最優先されるべきである。

しかし、同時にイスラエル軍は、高いモラルを掲げる軍として、その兵士は、冷静に状況に対処しなければならない。そのために必要なことは、恐怖を克服できるかどうかである。

今回の場合、まずは、撃たれたパレスチナ人が、兵士たちを殺害するために襲って来たテロリストであったことは間違いない事実である。しかし、状況をみれば、周辺の兵士たちの身に危険がせまっていてのやむを得ない発砲だったとは言いがたい。

兵士の親を思えば苦しいが、エイセンコット参謀長が、自らの軍の兵士に対し、毅然とした処置をしようとしていることを誇りに思う。この出来事はイスラエル軍のスタンダードを代表するものではないからである。

スターン氏によると、この兵士が、倒れているパレスチナ人を射殺した後、現場にいた極右の人物と握手しているところも映っていたという。

イスラエル軍は、国際上、非難を受けやすいので、どの国の兵士よりも、要求される倫理のレベルは高い。しかし、全体の中に、わずかな極右の兵士らがいることは避けられず、頭痛の種だとスターン氏は語った。

*問題の兵士が右派であったかどうかの確実な報告はない。

<撃った兵士を支持する声>

事件後の26日夜、この兵士の家族は、顔や名前を伏せた形での記者会見を行い、「私たちの息子は、裁判を受ける前にすでに政治家やメディアに処罰された。息子の言い分も聞いてほしい。」と訴えた。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/209923#.VvbuiaUWnA8

ベエルシェバのIDF基地周辺では約200人、軍監禁基地付近のツリフィンでは、「兵士を戦場で突き放すな」というなど、問題の兵士を支持するデモを行った。

テルアビブの防衛省付近では、IDFのエイセンコット参謀総長を、プリムのハマンに仕立た写真に辞職を求めるポスターもみられた。 http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4783338,00.html

<過激左派団体ベツァレル>

問題の兵士の弁護士は、ベツァレルが、なぜ、いつも非常によいタイミングでこうしたビデオを撮影するかも調査するべきだと主張している。

ベツァレルはイスラエル人による組織だが、右派の反対の、いわゆる過激左派で、政府やイスラエル軍の不足を摘発する団体である。

数週間前、こうしたイスラエル人左派団体の一つで、Breking the Scilence(沈黙を破る)が、ガザでの作戦に参加した兵士たちの証言を集めた映像が、テレビで流された。その中で、証言だけでなく、軍事機密に関わる情報まで聞き出そうとしていたことが明らかとなった。

ヤアロン防衛相は、「もしこの情報が外部で使われたのだとしたら、深刻な問題。国への裏切りだ。」と非難した。

イスラエル人だからといって一枚岩ではないということである。

http://www.haaretz.com/israel-news/.premium-1.710073

<パレスチナ人の反応>

パレスチナ自治政府は、この兵士の行為は「処刑」だとして、国際法廷で裁かれるべきだと主張している。

パレスチナ人の知人は、さめた感じだった。
「どうせ捕まっても1年ぐらいで出て来る。こんなことは初めてではない。今回はビデオに撮られたから大騒ぎになっているだけ。でもまあ、少なくとも(行為が悪いということ)認めただけでましかな。」と言っていた。

<石のひとりごと>

テレビのニュースでは、撃った兵士が頭を抱え込み、弁護士に抱えられて報道陣に囲まれている様子が報じられていた。まだ若いうちに兵役につき、しかもプリム返上で働いていたにも関わらず、国から「殺人」扱いである。

この若い兵士の人生は大きく変えられてしまった。テロリストは、ある意味、目的を達してしまったと言えるかもしれない。政府の指示なのかどうかはわからないが、兵士の顔も名前も伏せられていることは、不幸中の幸いだった。

テロリスとであったとしても、確かに人が一人、亡くなったことは否定できない。また撃った兵士が実際のところ、何を考えて、今回パレスチナ人を撃ったのかは不明である。

しかし、もともと、このテロリスト2人がナイフで襲いかからなければ、発生しなかった事件であり、この2人さえ現れなければ、この兵士も、どこにでもいる普通の若者でいられたはずだった。今はこの兵士に主が臨んでくださるようにと思うばかりである。
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最後のイエメン系ユダヤ人移民 2016.3.29

 2016-03-29
イエメンでは、サウジアラビアが支援するスンニ派の政府軍と、イランが支援するシーア派組織フーシ派の戦闘が続いている。そんな中23日、イエメンに残っていたユダヤ人19人が、500-600年前とみられるトーラーの巻物を携えて、イスラエルへの帰還を果たした。

イエメンにはまだ約50人のユダヤ人が残っているが、この人々は、イエメンに残留することを希望したことから、イスラエルは、イエメン系ユダヤ人の帰還は、これが最後と発表した。

*1948年以来、1949年には「魔法の絨毯作戦」と呼ばれるユダヤ人移住作戦が行われるなど、これまでに51000人のイエメン系ユダヤ人がイスラエルに移住した。

http://www.jpost.com/Israel-News/Report-Some-of-the-last-Jews-of-Yemen-brought-to-Israel-in-secret-mission-448639

<残留イエメン系ユダヤ人に危機?>

今回の移住は、フーシ派とユダヤ機関、アメリカ政府も協力しての秘密の取引の上での移住作戦で、公に報道される予定ではなかったという。それが大々的に報じられた上、貴重なトーラーの巻物を持ち出したことも報道されてしまった。

これを受けて、イエメンでは、「イエメンの重要な遺産を持ち出された。」として、これに関わったとみられる残留イエメン系ユダヤ人1人と空港関係者1人(イスラム教徒)を逮捕したと伝えられた。

この後、報道はないので、その後どうなったかは不明。 http://www.haaretz.com/jewish/news/1.710855
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ゴラン高原をシリアに返還せよ!?:国連人権理事会(UNHRC) 2016.3.29

 2016-03-29
トルコやヨーロッパで自爆テロが横行している昨今だが、国連人権理事会(UNHRC)は、イスラエルを非難する決議案5つに関する決議を行った。

その内容は、西岸地区の入植地に関するものとともに、なんと、イスラエルはゴラン高原をシリアへ返還すべきというものもあり、賛成31で可決されていた。

かつて、こうしたイスラエルの非難決議は、アメリカが拒否権を発動していたのだが、アメリカが、この理事官の一員でなくなって以来、なんの障害もなく、反イスラエル決議はすべて可決されているのだという。

ネタニヤフ首相は、「国連人権理事会は、パレスチナ人のテロも、ヨーロッパで自爆テロをしているISISよりも、中東で唯一の民主国家イスラエルを非難する。UNHRCは、反イスラエルのサーカスになった。」とコメントした。

また、イスラエルの国連大使ダニー・ダノン氏は、「記録的な偽善。精神障害の治療を受けるべきだ。」と言った。

http://www.jpost.com/International/UNHRC-creates-blacklist-of-companies-doing-business-in-the-settlements-449124 
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ISIS関連のニュース 2016.3.19

 2016-03-29
ブリュッセルでの自爆テロの犯行声明を出したのはISISだった。その後のISISに関するニュースが錯綜しているが、最近の主なと思われる動きは以下の通り。

1)ブリュッセル自爆テロの容疑者逮捕

ブリュッセル自爆テロと昨年のパリでのテロ事件とは関連があったことがわかった。フランスとベルギーのは、先日の自爆テロ犯とみられる6人を逮捕した。しかし、1人は証拠不十分で釈放されたと伝えられている。

http://www.bbc.com/news/world-europe-35911401

2)トルコ:復活祭の教会やシナゴーグに警告

自爆テロの警戒が続くトルコでは、今週末、復活祭を祝う教会やシナゴーグが狙われる可能性があるとして警告を発していた。しかし、幸い、トルコは今のところ、無事。

イスラエル政府は、トルコにいるイスラエル人に、ただちに帰国するよう呼びかけているが、そこはイスラエル人。今もビジネスマンらはトルコに行き来している。

3)シリアの要所パルミラをISISから奪回:シリア政府軍

シリア政府軍がISISに奪われていたパルミラをついに奪回。シリア軍は、パルミラをベースに、さらに領地を奪回する意向のようである。アメリカは、シリア軍によるパルミラ奪回を歓迎すると伝えている。

パルミラは重要な世界遺産のある町である。ISISは、2000年前のローマの神殿なとを部分的に破壊したいたが、かなりの部分が残されており、考古学者たちは胸をなでおろしている。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-35912302

4)ISISの資金調達のトップを殺害:アメリカ発表

アメリカ軍は、空爆により、ISISで資金調達を行っていた組織ではナンバー2にあたるスデルラフマン・カドゥリが死亡したと発表した。これにより、アメリカは、ISISが戦闘員に資金を支払いにくくなったのではないかとみている。

http://www.cnn.co.jp/world/35080181.html
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ブリュッセル自爆テロ:イスラエルからのアドバイス 2016.3.24

 2016-03-24
ブリュッセルの自爆テロで31人(現時点)が犠牲となった事件。日本人2人の負傷を含む約260人が負傷している。犠牲者は損傷が激しいのか、なかなか身元が判明しないようである。

犯人とみられる3人のうち、一人はまだ逃亡中で、いつ自爆をするかもわからない。先にドイツ政府が入手したとする資料によると、シリアへ渡航して帰国した者のリストの人数は22000人だった。信頼できる数字かどうかは別にしても、相当な数の人間が自爆テロ予備軍である可能性がある。

ヨーロッパでもアメリカでも、いつどこで自爆テロが発生するかわからないという、危険きわまりない事態となった。ヨーロッパやアメリカは、今、空港はじめ、町でも警戒態勢をかなりのレベルに上げている。

ブリュッセルのユダヤ人コミュニティでは、警察の要請に基づき、今年のプリムの例祭をキャンセルすることを決めた。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4782174,00.html

<イスラエル並みの警護:ブリュッセル>

BBCによると、ブリュッセルでは、地下鉄の入り口で警備員が、一人一人、荷物チェックを行っているため、長い列になっている。イスラエルではスーパーの入り口でもやっている、当たり前のセキュリティチェックである。

また町には軍服を着て銃を持つ兵士らの姿が目立つようになっている。これもイスラエルでは日常である。

さらには、大きなテロが発生した後だが、町は日常が戻り始めている。町行く人々は、「テロがいつどこで発生するかわからない、次は自分かもわからないが、日常生活を止めるわけにはいかない。」と語っている。

ネタニヤフ首相は、23日夜、記者会見において、テロに正義は一切ないと非難すると同時に、「ブリュッセルの人々がテロには屈しないと叫んでいる様子に、イスラエル市民を見た。これらはイスラエルが長年経験して来たことだ。」と語った。

<イスラエルにアドバイス求める世界>

こうした事態となり、”テロ対策のプロ”イスラエルに相談する国々が出て来ているようである。ネタニヤフ首相が昨夜行った記者会見では、すでに、国々がイスラエルにアプローチしているという。

またテロが多発しているエルサレムのバルカット市長には、アメリカのCNBCが、テロ対策の”先輩”として、今何をするべきと思うかと聞くインタビューを行った。

インタビューアーは、これほどテロが発生しているのに、国際マラソン大会を予定通り実施し、プリムの例祭も中止しないエルサレム市に驚いているようだった。

バルカット市長があげたのは、諜報活動の徹底だった。基本姿勢として、守るだけではなく、積極的に”悪者”を探し出し、摘発することだという。つまり常に先手をうつこと。

しかし、注意しなければならないのは、”悪者”が普通の人々の間にいることである。摘発する時には普通の人を巻き添えにしないようにしなければならない。

諜報活動のレベルをあげ、確実に”悪者”だけを未然に探し出す事が大事。テロリストに哀れみをもってはならない。あとで必ずこちらが犠牲として支払うことになる。また背後で、資金を調達しているシステムの摘発も重要だ。

次に、すぐにでも公共交通機関を再開し、あと片付けをただちに行って、できるだけ早く生活を元にもどすこと。

*エルサレムでは、死者が出るようなテロが発生しても、車両やレストランの爆破など大きな破損がない場合、おそらく30分以内には、現場はすっかりあとかたもなくなって、普通の状態に戻っている。

観光客が、「危ないと思って来たが以外に平和だった。」と言われるが、それは、イスラエルではなにかがあっても、非常にすみやかに片付けてしまうということも知っていておいた方がよいだろう。

「世界の空港もベングリオン空港並みのセキュリティにするべきと思うか。」との問いに、バルカット市長は、「単純なことではないが、”経験者”として私たちが学んできたことを、世界にも分かち合いたいと願っている。」と締めくくっている。

https://www.facebook.com/nir.barkat/?fref=nf

<テロは絶望からではなく”希望”から:ネタニヤフ首相>

ネタニヤフ首相は、「テロはどこで発生しても基本的に同じだ。今のテロは、「絶望」からくるものではない。カリフ国家であるイスラム国がやがては世界を統一するという「希望」をもってやっている。

そのため、パリ、ブリュッセル・・・どこまでやっても、満足しない。イスラム帝国が世界を制覇するまで続く。しかし、それは決して達成することはない。私たちが一つになれば、テロ勢力を早く撃退することができる。」と一致の必要性を訴えた。

http://www.jpost.com/Israel-News/Netanyahu-Multiple-countries-look-to-Israel-to-defeat-terror-449009

なお、この記事を書いている時に、シリア国営放送の情報として、シリア政府軍が、ロシアの空爆に助けられ、ISISよりUNESCOの遺跡があるパルミラに入ったとのニュースが入った。

領地を失えば失うほど、シリア外でのISISによるテロに拍車がかかるかもしれず、また同様にISISを攻撃しているからといって世界がアサド大統領と手をくむわけにもいかず、なかなか事は複雑である。。。

http://www.jpost.com/Middle-East/ISIS-Threat/Syrian-army-enters-Palmyra-seeking-to-recapture-historic-city-from-ISIS-449087

<イスラエルでのテロ状況>

エルサレム市内では、すべてのバス停周辺に鉄棒を並べて車が突っ込んでくることにないようにする他、主要なバス停には、武器を持った警備員がにらみをきかせている。

それでも完全に防げるわけではないが、エルサレム周辺でのテロは、ほとんどが西岸地区で、しかも民間人ではなく国境警備員やイスラエル兵など民間人以外が狙われるケースがほとんどである。

ここ2日ほどテロのニュースがなかったが、23日夜、ヘブロンで、イスラエル兵が、パレスチナ人2人に刺された。刺した2人はその場で射殺された。

http://www.jpost.com/Breaking-News/Initial-report-Israeli-wounded-in-stabbing-attack-near-Hebron-449072

<エルサレムのプリムは明日金曜>

エルサレム以外の町では、24日の今日、仮装パレードなど、様々なプリムのイベントが行われている。エルサレムだけは明日25日。エルサレムでも群衆が、仮装して町に出る。西岸地区からイスラエルへの検問所は現在、閉鎖されている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4782712,00.html

明日25日金曜は、キリスト受難の日で、キリスト教徒の大群衆が、旧市街内を十字架などをもって行進する。日曜は、イースターで、カトリックも東方教会も、プロテスタントも多くはエルサレム市内で集まって集会を行う。

今週、治安部隊には、なかなか忙しい週末となりそうである。
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ツビカ・コーヘンさん回復へ 2016.3.24

 2016-03-24
今年2月、エルサレムに近いマアレイ・アドミムのモール・エレベーターの前で、ナイフで何度も刺されて重傷となっていた、ツビカ・コーヘンさん(48)の容態が落ち着きはじめ、回復に向っているとのニュースがあった。

オリーブ山便り 3月6日記事参照 http://mtolive.blog.fc2.com/blog-entry-1359.html

病院によると、もうすぐリハビリを開始するとのこと。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/209730#.VvGW59gWnA9
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ガザからの汚水問題 2016.3.24

 2016-03-24
イスラエルでは、海水を脱塩して淡水にする技術が実業化され、今では、水位が下がる一方だったガリラヤ湖からの水のくみあげはほどんと0となっている。

しかし、最大の淡水化工場の一つで、ガザのすぐ近くにあるアシュケロンの淡水化施設で、深刻な問題が発生し、稼働が中止。結果として淡水の供給が半分になっているという。

*半分になっても、カバーできるシステムがあるようで、今の所、イスラエル国内の生活にはまったく影響がない。

ガザ地区では、電力が常に不足しており、そのために汚水処理が行えなくなっている。やがては、汚水が海に垂れ流しになって、イスラエルにも影響して来るとは以前から指摘されていたことだった。地元メディアによると、とうとう、それが実際となってしまったということである。

ガザからの汚水は、しばらく海水に垂れ流しとなっていたが、それがイスラエルに沿岸にも流れ込み、アシュケロンの淡水化工場が海水を取り入れると、健康問題になるほどの大腸菌や他の菌が含まれてしまうのだという。

アシュケロンでは、ビーチの使用も禁止となっている。

ここに至までなぜ放置していたのかだが、エネルギー省のユバル・ステイニッツ氏が、(電気の)問題について報告を聞いたのは数日前だと言っているのに対し、電力会社は3年前から政府には、警告していたと主張している。

<ガザ地区に送電している電気はどうなっているのか>

今後どうするかだが、環境保全省のガビ・アバイ氏は、「ガザから垂れ流される汚水は相当な量で、元を絶たない限り、イスラエルに流れてくるのを防ぐだけでは意味がない。」と言っている。

しかし、イスラエルを抹殺すると言い続けているガザ地区に、イスラエルが無償で電力を供給しなければならないというのも、なにやらおかしな話である。またもしガザへの送電を増やすとなると、防衛問題も関与してくることになる。

COGAT(ガザとイスラエルの間の物流を管理するイスラエル軍の部門)は、「イスラエルはガザ地区に電力を送っている。それをどう分配するかはパレスチナ人だ。まずは電力がどのように分配されいるのかを調べると言っている。

それにしても、このガザの汚水処理場、国際支援の一環で、1億ドル(120億円)もかけて建設したという。電力をどこから調達するのかまでは、考えなかったのだろうか。

これほど高価な汚水処理場がまだ一度も稼働していないというのもなんとも無責任な話。お金をだすだけでは、支援にはならないということのようである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780754,00.html
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イスタンブールより3人無言の帰国 2016.3.21

 2016-03-21
イスタンブールでの自爆テロで4人の犠牲者が出たが、このうち3人がイスラエル人と確認された。もう一人はイラン人だった。

イスラエルからの特別機で無言の帰国となったのは、すでに名前があがっていたシムハ・ダムリさん(60)、ヨナタン・スヘアさん(40)、アブラハム・ゴールドマンさん(69)の3人。

3人はイスラエルから来ていた2つのツアーグループに参加していた旅行客だった。シムハさんは夫とともに、グルメツアーを楽しんでいたところだった。ヨナタンさんは、妻とともに40才の誕生日祝いをトルコで楽しんでいた。

ゴールドマンさんは、イスラエルでは、ベテランのツアーガイドで、自身も大の旅行好きだったという。妻の共にトルコに来ていて被害にあった。

負傷者10人のうちゴールドマンさんの妻のニツァさんを含む軽傷の5人は、特別機で昨日帰国した。犠牲となったヨナタンさんの妻インバルさんを含む重傷の4人と、同じく犠牲となったシムハさんの夫、アビさん(中等度)を含む計5人は、今もイスタンブールで治療を受けている。イスタンブールにはそれぞれの家族がかけつけて付き添っている。

グループを率いていて自らも負傷したドゥディ・カリタさん(イスラエル人)はトルコの病院から、「グループの人々のために祈ってください。」とフェイスブックに悲痛な書き込みをしている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780699,00.html

<テロリストはISIS関係者>

トルコ当局は、DNA判定から、テロリストはメメット・オスター(24)と発表した。オスターはISISに関連する者で、以前からマークされていた人物だった。

トルコはこれまでに事件に関連して5人の身柄を拘束している。今の所、特にイスラエル人旅行者を狙ったテロとは考えられていないようである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780724,00.html

*ISISの外国人自爆テロ予備軍

3月10日、ドイツ政府が、トルコからシリアに渡り、ISISとともに戦闘に参加してから母国に戻って、自爆テロ志願者になっている者のリストなるものを入手したと発表した。ドイツの内務省は信憑性があるとしているが、内容の公開はしていない。

こうしたリストについては、スカイニュース(イギリス系)も入手したとしており、それによると、リストに上げられた、シリア帰りのいわば”自爆テロ予備軍”は22000人だという(ニューヨークタイムス)。

http://www.nytimes.com/2016/03/11/world/europe/germany-isis-list.html?_r=0

またフランスで130人の犠牲者を出すISIS関係者のテロに関して、その主犯と見られていたサラ・アブデスラムが4ヶ月もかかって先週金曜、ようやくブリュッセルで逮捕された。アブデスラムも自爆テロを計画していたが、計画を変更したと自供している。

厳しい指名手配の中、4ヶ月も足下のブリュッセルで隠れ続けることができたのは、それだけ組織的、また非組織的な友人などの協力がなければできないことである。ISIS関係者や隠れ信奉者がヨーロッパに根深く多く潜んでいるとして、懸念が広がっている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780873,00.html 

*アメリカがISISをジェノサイド宣言

アメリカのケリー国務長官は、ISISがシリア、イラクで行っている残虐行為は「ジェノサイド(民族や宗教を抹消する暴力行為・ホロコースト)」であるとの宣言を行った。

これにより、アメリカのISISへの攻撃方法や、難民受け入れのポリシーに変化が出る可能性もあるが、今の所は不明。

http://www.nytimes.com/2016/03/18/world/middleeast/citing-atrocities-john-kerry-calls-isis-actions-genocide.html

ISISは、欧米アラブ有志国の空爆やロシアの介入で、シリア・イラクでは若干の打撃を受けているが、その分、リビアなど北アフリカやシナイ半島に勢力を伸ばし始めている。

シナイ半島北部エル・アリーシュ(ガザ地区に近い)では19日、ISISが検問所に砲撃を行った。これにより、エジプトの治安部隊少なくとも13人が死亡した。

http://www.jpost.com/Breaking-News/At-least-13-Egyptian-policemen-killed-in-Sinai-attack-448507
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トルコの難民対策案:20日深夜より発動 2016.3.21

 2016-03-21
トルコがEUに対して提案した難民対策案が、最終合意に至り、20日深夜0時より、正式に発動となった。

トルコの対策案によると、20日深夜以降、トルコからギリシャへ到着する難民のうち、難民指定に準じない者や、シリア人であっても密航でギリシャに来た者は、トルコへ差し戻しになる。

戻された難民の中で、シリア人が含まれていた場合、トルコで、密航という道を選ばなかったシリア人が差し戻された数だけ、交代にヨーロッパへ移住することができるとしている。

トルコからギリシャへ危険な船旅をして脱出を試みた人は今年に入ってからだけで12万人以上。このうち400人以上が途中、エーゲ海で死亡している。今回の措置は、とりあえず密航とその途中で死亡するという悲劇を止めることが目標である。

しかし、BBCによると、新システムが発動する20日深夜までに、ギリシャへ駆け込んだ難民の数は、倍増していたという。

本日20日、トルコ案が発動後に、ギリシャの島レスボス島に到着した難民の様子が報じられていた。これらの難民の中には、トルコへ差し戻される可能性があるという新しいシステムを知らなかった人もいるという。

この人々に関しては、まずは一人一人の面談がある予定だが、まだその準備も、その後、具体的にどのようにトルコに差し戻すのかなど詳細が決まっておらず、実際の履行はもう少し先になるとみられる。

また、今すでにギリシャとマケドニアの国境で足止めとなっている難民たちが、どうなるのかについては明確になっていないとう課題が残されている。

マケドニアに足止めになっている難民たちは、「ヨーロッパが、私の将来や人生を左右する権利はない。」と怒りを訴えている。

また、「イラクやアフガニスタン人は難民と認めてもらえないのではいか」など、難民たちの間で情報が錯綜し、混乱が広がっているとBBCは伝えている。

http://www.bbc.com/news/world-europe-35854413
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トルコで自爆テロ:イスラエル人3人死亡 2016.3.20

 2016-03-20
テロが続くトルコだが、19日朝、イスタンブールの観光地で自爆テロが発生。4人が死亡。少なくとも36人が負傷した。

ネタニヤフ首相の記者会見(事件当日)によると、死亡した4人のうち2人がイスラエル人(後に3人と確認)で、1人はイラン人だった。また、負傷者36人のうち、11人がイスラエル人で、このうち2人が重傷、2人が中等度の負傷となっている。

また事件後半日以上経った現在(日本時間20日午前6時)、6人(メディアによっては10人)のイスラエル人と連絡がとれていない。

犯行声明はまだ出ていないが、トルコ当局は、犯行がISISか、PKK(トルコのクルド人勢力)ではないかと言っている。どちらかといえばISIS
ではないかとの報道が目立つが、まだ確定はされていない。

イスラエル政府は、負傷者を早期に帰国させるため、ただちに救急隊とイスラエル軍兵士を乗せた特別機2機をイスタンブールへ派遣した。

またイスラエル人被害者の遺体を収容するとともに、トルコのあと片付けを手伝うために、ZAKA(テロ現場などで犠牲者の遺体などを現場から収容する組織)も、安息日が終わると同時にイスタンブールへ向った。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780289,00.html
http://www.bbc.com/news/world-europe-35850625

なお、死亡したイスラエル人で、名前が発表されたのは、ディモナ在住のシムハ・デミリさん(60)。一緒にいた夫のアビさんは足と肺に破片を受けて中等度の負傷となっている。アビさんによると、テロリストはグループから4mぐらいの地点で自爆したという。

今回、テロに巻き込まれたイスラエル人は、旅行会社が企画した観光ツアーに参加していた一行だった。問題は、テロがイスラエル人を狙ったものかどうかである。

現場を撮影した映像はすぐにネットに流されたが、それによると、犯人は付近にいた警察に気づかれたと思って狼狽し、別のところで自爆するつもりが、現場で自爆してしまった可能性もあるという。いずれにしても、ネタニヤフ首相は、外務省に、トルコへの渡航警告を出すよう指示した。

ネタニヤフ首相によると、イスラエルはトルコ政府とも連絡をとりつつ、情報収集にあたっているという。現在、外務省事務局長のドール・ゴールド氏が、ワシントンでAIPACの年次総会に出席していたのを中断してイスタンブールに向うなど、イスラエル政府関係者15人がトルコ入りしている。

トルコでは、事件発生直後に、エルドアン大統領所属の与党女性議員イレム・アカタスが、「イスラエル人の負傷者は全員死んだらよい。」とツイッターに書き込みをして、問題となっている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780356,00.html

書き込みはまもなく取り下げられたが、イスラエルは、調査をすすめるとともに、トルコ政府に謝罪を求めている。これを受けて、トルコ政府は、イレム・アカタスをただちに退官させている。

トルコのダウトオール首相は、夜にになってから、ネタニヤフ首相に、追悼を表明する手紙を送った。ダウトオール首相は手紙の中で、「また悲惨なテロが発生した。国際社会は一致して、断固として、テロ組織と戦って行かなければならない。」と表明している。

http://www.jpost.com/Israel-News/Politics-And-Diplomacy/Turkish-PM-offers-condolences-to-Israeli-victims-of-Istanbul-blast-448509
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テロの中でもイベントは中断せず:エルサレム 2016.3.20

 2016-03-20
<18日エルサレム・国際マラソン>

エルサレムでは、17日木曜午後、市内タルピヨットのモールでナイフによるテロが発生。被害者(25)は、顔や頭を多数刺されて中等度の負傷を負った。西岸地区でも、パレスチナ人2人に女性兵士が刺されて重傷。

金曜には、グッシュ・エチオンやベンジャミンエリアなど西岸地区で、テロが未然に防がれ(パレスチナ人1人は撃たれて重傷)。20日にもヘブロンのマクペラの洞窟で、パレスチナ人(18)が国境警備員を刺し(軽傷)射殺された。相変わらずテロ事件は連日続いている。

しかし、エルサレム市が、大きなイベントをキャンセルすることはない。

18日、エルサレムでは、今年6回目となるエルサレムマラソンが行われた。参加者は3万人でこれまでの記録を更新。このうち25000人がイスラエル人で、5000人は62カ国から来た外国人だった。

ランナーは、エルサレム旧市街から、国会までを走るため、町中ほとんどの道路が
木曜夜から遮断。文字通り町をあげてのイベントである。    

旧市街をのぞむプロムナードは、アラブ人地区ジャベル・ムカバのすぐそばだが、ユダヤ人の小学生の子供たちがたくさん先生に引率されて応援に来ていた。イスラエルの旗をふりながらやかましくやっていた。

無論、ジャベル・ムカバへの出入り口は閉鎖。治安部隊や警備員1800人が付近を護衛し、上空ではヘリコプターが監視していた。幸い、何事もなく、マラソン大会は終了した。

http://www.jpost.com/Israel-News/High-security-mobilized-for-Fridays-Jerusalem-Marathon-448254

<3月24、25日・町をあげてのプリム祭>

今週、24,25日は、エステル記を記念するプリムの祭りである。プリムといえば仮装である。

エルサレムでは、先週ぐらいから、プリムの仮装用コスチュームや小道具が色とりどりに店頭に並んでいる。「ハマンの耳」と呼ばれる三角のクッキーや、”交換”するお菓子のバスケット(エステル記9:17-19)が、華やかに販売されている。

プリムには、大勢が、大人も子供もけっこう本格的な仮装をして町に出て来るが、中には、仮装の一部としておもちゃのライフルや武器を持つものもいる。それらを見て、嘘や間違いの通報が殺到する可能性がある。

爆竹や、煙を発生させる小道具などが、パニックを誘発する可能性もある。着ぐるみの中に、本物のテロリストが入っている可能性もある。治安部隊には頭の痛い日である。

仮装グッズを販売する店主によると、さすがに、今年は、おもちゃの銃やナイフを買う人は少ないという。逆に、テロが頻発する中、治安部隊や警察官への賞賛が高まって、兵士や警察官風の扮装グッズが、例年より売れているとのこと。

しかし、驚いたことに今年の仮装グッズでの最高ヒットは、なんと、ISIS人質のあのオレンジのジャンプスーツなのだそうである。大人用も子供用も売れているということで、繊細な日本人には理解に苦しむというところか。

イスラエル人は悲しいかな。もはやテロがあるという現状に慣れっこになっている。数十年前、テロが頻発した時、一度だけ、プリムの仮装が禁止になったことがあった。しかし、それ以来、いかなるテロが発生しても、プリムの祭りは行われ続けている。

ある仮装グッズ店主は、「テロはこれまでもあった。でも祝いはやめなかった。今年も祝うし、将来もずっと祝いは続ける。」と言っている。

エルサレム市では、今年も3月24、25日、市役所や町の中で大勢の人々が集まるプリムのイベント(主には25日)を予定通り行う。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4778974,00.html

テルアビブはもっと盛大だ。25日、朝11時から夜までストリート・パーティを行う。夜9時からは「ゾンビ・ウォーク」。文字通り、大勢が、気味悪いゾンビに紛扮装し、町を練り歩く。

安息日入りの金曜夜にこんなことをするとは、さすがは世俗のテルアビブ。霊的にかなり微妙だが、毎年恒例の風物詩である。これらに、テロリストが紛れ込まないようにとりなしを!

興味ある人はどうぞ・2015年のテルアビブ・ゾンビウォーク:https://www.youtube.com/watch?v=kfbMGgrHdfE

<テロをどう防ぐ?>

国内治安担当のシンベトのディスキン長官は、「パレスチナ人たちに”希望”を与えなければ、テロはなくならない。」と警告している。”希望”とは、パレスチナ人が自尊心をもって自立する可能性が少しでも見えるという状況のことである。

ディスキン市は、パレスチナ人と土地の交換(定着してしまった入植地の土地の広さ分別の土地を譲)をして、土地をきちんと2つに分け、非武装のパレスチナ国家を実現する必要があると主張する。

エルサレムについては、なんらかの独創的な解決をみつける。海外で在留して、戻って来れなくなっているパレスチナ人には補償金を払う。土地交換で撤退を余儀なくされたユダヤ人にも補償金を支払う。などの具体案を提案している。

国がないということは、人間の自尊心を大きく損なうものである。マラソン大会では、にぎわう人々の合間を縫うようにして、パレスチナ人たちが道路の掃除や片付けをやっていた。

ランナーが飲んで投げ捨てた水のボトルを拾い回っているパレスチナ人のおじさんがいたので、話を聞くと、東エルサレムの在住者(おそらくジャベル・ムカバ)で、市役所に雇われているという。「お金のためだよ。」といいながら、休む間もなくボトルを拾い回っていた。

気のせいだろうか、今年はいつもより、そうじのパレスチナ人がたくさんいたように思う。ごみが出るはしから集めていたので、イベントが終わりかかる頃には、道路はすでにきれいになっていた。

こういう仕事はユダヤ人はやりたがらない。同時に東エルサレムのパレスチナ人は仕事を必要としているので、市役所はあえてパレスチナ人を雇う。しかし、驚喜しながら、イスラエルの旗を振って応援している人々の間で、掃除をするのは、パレスチナ人にとってはあまりおもしろいことではないだろう。

ディスキン氏の言う通り、ただただ治安を武力で守っているだけでは、暴力への煽動に油をそそぐだけで、解決にはつながらないのかもしれない。しかし、ディスキン氏の提案は昔からあったものであり、結局のところ、実現は難しいと思われるものばかりである。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Nothing-fuels-terrorism-more-than-lack-of-hope-ex-Shin-Bet-chief-says-448436

「国籍は天にあり。」この聖書の約束が、もしやパレスチナ人にとっての希望にならないだろうか。。。

<石のひとりごと>

最近日本では、「保育所落ちた。日本死ね。」というネットへの書き込みが反響をよんだという。この記事を読んで背中がぞーっとする思いがした。

私自身は子供を持っていないので、この叫びをアップした人の苦しみはおそらくわからないことは認める。しかし、「日本死ね」などとは口が裂けても言うべきでない。

国があって当たり前なのは日本人ぐらいである。国が死んでしまったシリアの人々の苦しみを知らないのか。その悲惨は、保育所おちたどころの話ではない。

世界は、今とんでもない方向に向っている。まだその入り口なので、日本では実感がないかもしれない。保育所が不足しているということは確かに深刻なことだが、国が死んだらもっと深刻だということもまた知っていただきたいと思う。
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びっくりぽんのプーチン大統領 2016.3.16

 2016-03-16
<シリア停戦から直接交渉へ>

シリアで停戦が始まってから約2週間。シリアでは、あちこちで衝突はあるものの、おおむね停戦は守られており、ダマスカスではカフェに座る人々の姿も報じられている。

Wall street Journal (3/9)が、UNからの情報として伝えたところによると、緊急に支援を必要と刷る孤立者180万人のうち、これまでに人道支援物資は24万人に届けることができたという。

http://www.wsj.com/articles/syria-cease-fire-to-continue-u-n-says-1457547080

これを受けて、国際社会は、今回は和平交渉も可能かもしれないとのうすい期待から、延期になっていたアサド政権と反政府勢力の双方の代表による直接交渉を14日、ジュネーブで開始した。

しかし、事はそう甘くない。1日目より、「アサド大統領・留任」だけは、絶対譲らないとする政府側と、「アサド大統領・退陣」だけは譲れないとする反政府勢力は、まっこうから対立。にらみあっているだけの”和平交渉”になっているもようである。

<プーチン大統領・撤退宣言>

その和平会談が開始されてから2日目、プーチン大統領が突然、9月から軍事介入していたロシア軍を撤退させる発表し、世界を驚かせた。アメリカにも前連絡はなく、オバマ大統領もびっくりぽんだったのではないかとみられている。ロシア軍は、さっそく火曜朝から撤退を始めている。

しかし、撤退とはいえ、完全にいなくなるわけではなく、タルトゥスの軍港(ロシアの唯一の地中海へのアクセス)にはロシア海軍が駐留し、ラタキヤ近郊に建設したヒメイミン空港に、戦闘機などの一部は残すなど、重要なところはしっかりと押さえたままとなっている。さすがにぬかりはない。

また空軍による空爆(対ISIS?)は継続すると言っている。要するに、シリア領内に駐留しているロシア軍の主要陸軍が撤退するということである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4778688,00.html

今回、プーチン大統領は、「目標を達した。」と撤退理由を述べた。しかし、もともとの介入の目標はISIS撃退であったはずである。それはまだ達成されていない。いったい何をもって目標を達成したというだろうか。

<ロシアは何を達成したというのか>

ロシアのセルゲイ・ショイグ防衛相によると、ロシアが昨年9月からのシリアへの軍事介入で変わったことといえば、次の通りである。

1)6ヶ月で空爆9000回。”無法者”2000人を殺害した。2)シリア政府軍を支援して、ラタキヤや、アレッポ周辺など、400の中心的な町を奪回し、1万平方キロの領土の奪回を実現した。

*イギリスに基盤を置くシリアの人権監視団体が3月初頭に発表したところによると、ロシアが空爆で殺害したのは、反政府勢力のアルカイダ系アル・ヌスラ戦線戦闘員1492人、ISIS戦闘員1183人。巻き添えで死亡した市民は1733人で。うち子供が429人。つまり、ISISが主要目標ではなかったということである。(BBC)

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-35812371

<ロシア撤退のねらいは?>

昨年9月からロシアの介入したことで、勢力を回復したアサド大統領は先月、BBCのインタビューに答えて、「このままシリア全土を取り戻す。」と発言していた。

今回のロシア撤退は、プーチンからアサド大統領へ、「ロシアははそれにつきあうつもりはない。」と言っているようなものである。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-35561845

モスクワの分析家は、「ロシアは、アフガニスタンに介入した時の二の舞はしたくないと考えている。ロシアが介入できるのはここまでとの判断だ。今が引くにはベストのタイミングだ。」と語る。

ロシアによると、今回、アサド大統領はロシア軍の撤退に合意しているという。しかし、立場の弱いアサド大統領が、プーチン大領領に「合意しない」と言えるわけがない。アラブ紙の政治風刺画を見ても、アサド大統領がロシアに撤退してほしいとは思っていないはずである。

こうした動きをみても、プーチン大統領がシリアに介入したのは、アサド大統領を支持しているからではなかったと考えられている。プーチン大統領にとっては、シリアを安定させ、ロシアの国益を守るために扱いやすい政権なら、別にアサド大統領でなくてもよいのである。

シリアの直接交渉突入後に、ロシアの撤退が撤退することで、アサド大統領が弱気となり、ジュネーブでの交渉に何らかの影響をもたらすかもしれないとも考えられるが、それはまだ明らかではない。プーチン大統領は、「よい影響になればよいが。」と言っている。

いずれにしても、ロシアは、「ロシアは、シリアでは、好き放題に行動することができる。つまりシリア問題解決への大きな影響力を持つのは、ロシアである。」と世界に印象づけることには成功したといえる。

<イランとヒズボラは?>

ロシアとともにシリアに介入していたイランだが、こちらも2月27日から撤退を始めていた。イランは、経済制裁が解除されたことを受けて、今は国際社会との摩擦を防ぎたいともみられる。

http://i24news.tv/en/news/international/middle-east/104482-160228-israeli-pm-welcomes-syria-ceasefire-demands-end-to-iranian-aggression

イランはロシアがアサド本人にはこだわらないという点では、以前よりロシアとは対立していたとみられているが、イランは、火曜、ロシアのシリアからの撤退について、「停戦にむけて好影響」とのコメントを出した。

http://www.jpost.com/Middle-East/Iran-News/Iranian-FM-Russias-withdrawal-from-Syria-indicates-that-the-ceasefire-is-holding-447982

ヒズボラの方は、先週、湾岸アラブ諸国に「テロ組織」のレッテルを貼られたが、その後、ヒズボラがシリアから撤退したという明確な報道は、今の所出ていない。ロシアもイランも兵を引いてしまい、ヒズボラはどうするのか、注目されるとことろである。

<イスラエルに影響は?>

イスラエルは、ロシアとは水面下で連絡をとっており、イスラエルが、シリア領内でヒズボラのレバノンへの武器搬入を空爆で阻止する作戦を行う事について、暗黙の了解をもらっていたと伝えられている。

イスラエルにとっては、ロシアがシリアにいることは好都合だったといえる。イランとヒズボラの動きに制限がかかるからである。そのロシアがいなくなることは、イスラエルにとっても課題となりうる。

イスラエルのメディアによると、ロシアはシリアから撤退を始めた火曜になってから、「イスラエルとのこの約束は不変である。」と伝えて来たという。しかし、実際に今後、イスラエルにどんな影響が出て来るかは不明である。

奇しくも、ロシアのシリア撤退の発表がある前に、イスラエルのリブリン大統領が、明日水曜、モスクワでプーチン大統領に会うことになっていた。リブリン大統領がどんな交渉をしてくるのか注目されている。

http://www.jpost.com/Middle-East/Russia-seeks-to-reassure-Israel-over-Syria-withdrawal-plan-447994
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トルコ泥沼へ進むか・・シリア内戦から別の戦争へ 2016.3.16

 2016-03-16
トルコで日曜夜、主都アンカラのバス乗り場付近で爆破テロがあり、37人が死亡。100人以上が負傷した。

犯行声明はまだ出ていないが、トルコ政府は、PKK(トルコ政府と対立するクルド人勢力)だと非難。テロ事件からわずか数時間後の月曜深夜には、すでにイラク北部のクルド人地区18カ所への空爆を行った。

また、トルコ国内でクルド人が居住する東南部へ治安部隊が捜査に入り、ダウトオール首相によると、これまでに、11人が、テロに関与した疑いで身柄を拘束されている。トルコ東南部のクルド人地区2カ所では、外出禁止令がしかれて、緊張が続いている。

<今後の懸念>

エルドアン大統領は、「テロとは徹底的に戦う。」と宣言し、”テロリスト”の定義範囲を広げると言っている。つまり、攻撃範囲を広げて、より多くを逮捕できるようにするということである。加えて、政府はすでに、水泡や催涙弾を使っているもようで、市民の反発が懸念されている。

BBCなどによると、今日、テロで犠牲になった37人の葬儀が各地で行われたが、深い悲しみの中で、市民らが政府への怒りを訴えている。シリア内戦が元ではじまったトルコ国内でのテロ、さらにそれが元で、トルコが分裂する可能性も懸念されている。(ロイター)

トルコは、NATOの主力国の一つであり、難民問題でも、トルコが新しい独自案を出して、ヨーロッパもその話に乗ろうとしているところである。

ヨーロッパとしては、今、トルコには不安定になってもらいたくないのだが、トルコはだんだん泥沼に入りつつあるようである。

http://www.reuters.com/article/us-turkey-blast-divisions-insight-idUSKCN0WH1TQ

<テロ続きのトルコ:半年でテロによる死者170人以上>

トルコでは、この半年の間に、テロ事件が4件もあり、計170人以上が犠牲となっている。うちわけは以下の通り。

主都アンカラで3件。1)先月17日に軍用バスが爆破され29人が死亡。犯行はクルド人勢力PKK関連組織。2)昨年10月の爆弾テロでは100人以上が死亡。犯行はISIS。3)27人が死亡した今回のテロ。犯行はPKKとみられている。

イスタンブールで、今年1月12日に旅行者が集まる町中で自爆テロがあり、少なくとも10人が死亡。多くはドイツ人旅行者だった。犯行はISIS。今後も続く可能性はある。http://www.bbc.com/news/world-europe-34503388

<なぜトルコでのテロが続くのか>

トルコは、欧米のISIS攻撃にはなかなか腰があがらなかった。しかし、トルコ南部でISISからの砲撃を受けたことをきっかけに、シリアに近いトルコ領内の空港をアメリカ軍にも使う事を許可。トルコもISISへの空爆に加わるようになった。これを受けてISISがトルコを攻撃している。

トルコは、ISISだけでなく、シリアのクルド人勢力(PYD,YPD)をも攻撃していた。テロ事件を受けて、今トルコがシリアのクルド人勢力を攻撃しているため、両者の戦いはまだ続くと思われる。

*クルド人

クルド人は、大部分はトルコ国内にいるが、シリア、イラク、イランなど中東に幅広く住んでいる。かつて20世紀に中東での国々が独立した時に引かれた国境線によって、民族が分断されてしまった。人口は2500万から3000万人いると言われている。(ユダヤ人の倍以上)

クルド人たちは、各地で独立運動を展開している。そのため、それぞれの国で敵対者としてみられるようになった。トルコにはクルド人最大の居住区がある。トルコが民主主義国家であるため、国会にはクルド政党や議席があるが、トルコ政府とは常に敵対している。時に暴力的な衝突もあり、トルコの頭痛の種といってもよいだろう。

なお、クルド人勢力にはいろいろあり、トルコは、トルコ領内のクルド人(PKK)、それを支援する形のシリアのクルド人勢力(PYD, YPG)、ISISとよく戦っているイラク北部のクルド人勢力(KRG(クルド自治区)、KDPなど)がある。(BBC)

なお、トルコとクルド人勢力は敵対しているが、どちらも、ISISを攻撃しているのがややこしいところである。本来、共通の敵を持つ戦友のはずが、背後で互いに敵対しているということである。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-33690060

*クルド人とイスラエル

クルド人は、イスラエルにはおおむね友好的で、以前、イスラエル人女性が、シリアのクルド人勢力に加わってしばらく戦って帰国し、話題となったことがある。

しかし、イスラエルは、シリア内戦には不干渉の立場を貫いていることと、トルコの手前もあり、表向きの支援活動はない。
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ハイウェイ443で発砲 2016.3.13

 2016-03-13
エルサレムからテルアビブ方面へ向う主要ハイウェイは1号線と443号線である。443号はラマラ近くを通るため、これまでからも1号線よりテロの危険性が高いと見られている。

その443号線上、ベイト・ホロン近くで、金曜夜、走行車から兵士に向って発砲があり、イスラエル兵2人が負傷した。幸い2人は軽傷と伝えられている。テロリスとは走り去ったまま、まだ捕まっていない。

http://www.timesofisrael.com/2-idf-soldiers-hurt-in-west-bank-shooting-attack/
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ガザからロケット弾4発:報復攻撃でガザの子供2人死亡 2016.3.13

 2016-03-13
金曜夜10時半、ガザからロケット弾4発が打ち込まれ、南部シャアル・ネゲブ地方、スデロットなどで、サイレンが鳴り響いた。ロケット弾はどれも空き地に着弾し、被害はなし。

これを受けて、イスラエル空軍は、ガザ地区のハマス軍事訓練キャンプ4カ所へ報復の空爆を行った。ガザ地区からの情報によると、この攻撃で、キャンプ近くに住んでいた10才のパレスチナ少年と、その妹(6)が死亡した。ハマスは報復を叫んでいる。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4777296,00.html
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ガザで巨大地下トンネル摘発:ハマスがISISに武器供給か 2016.3.13

 2016-03-13
木曜、エジプト軍が、シナイ半島(エジプト領)とガザにつながる巨大な地下トンネルを発見し、破壊した。トンネルは、トラックが一台通れるほどの大きさで、長さは、ガザからシナイ半島へ3キロにも及んでいた。

エジプトは、ガザ地区とシナイ半島の間に1キロの緩衝地帯を設けている。そこでみつかったトンネルは、水を流し込んですべて破壊している。しかし、この巨大トンネルは、エジプトに発見されずに、シナイ半島内部までつながっていたようである。

イスラエルは、もしハマスが、3キロにも及ぶ巨大トンネルを建設していたとしたら、イスラエル領内へ3キロ入り込んでいるトンネルの可能性もなきにしもあらずである。その場合は発見が難しいという。

しかし、最近ガザ地区で、トンネルの崩壊事故が相次いでいるところをみると、トンネル建設の材料(木材とセメント)が不足してきているのではないかとの見方もある。

<ハマスとシナイ半島ISISの協力関係>

巨大トンネルは、シナイ半島で、エジプト軍と戦っているISISに武器を届けていたのではないかとみられている。以前にエジプト軍が、押収したISISの武器が、ハマス武装組織が製造したものだったからである。

実際、この巨大トンネルからは、給湯タンクの中に隠されていた武器弾薬もみつかっている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4777038,00.html

COGAT(ガザ・西岸地区とイスラエルの間の物流を管理するイスラエル軍の部署)のヨアブ・モルデハイ陸将補が、パレスチナメディアのインタビューに応じたところによると、ハマスとシナイ半島のISISとの間に協力関係があるのは間違いないという。

ハマスは、サラフィストたちがシナイ半島に行ってISISに加勢するのを許可している他、ISIS戦闘員負傷者をガザで治療しているとモルデハイ氏は、関与した者たちのフルネームとともに公表している。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4777370,00.html

一方で、土曜、ハマスが、高官らをエジプトに派遣したとのニュースが入っている。ハマスがエジプトとの関係を修復しようとしているのではないかとみられている。http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4777368,00.html

*ガザの人々の暮らし

ガザ地区は現在、イスラエルとの国境とエジプトの国境も閉鎖されている。そのため、基本的にガザの人々はガザ地区から出られないという、監獄のような状態に置かれている。しかし、多産のイスラムである。人口は増え続け、現在人口は195万人にのぼっている。

この大勢の人口に電力を供給できるだけの発電所がガザ地区にはない。電力は、エジプトから少しと、ガザ地区のすぐ近く、イスラエル領内アシュケロンの発電所に大きく依存している。にもかかわらず、ハマスはそのアシュケロンにむかって、ロケット弾を時々撃ち込んで来る。電気をもらいながら、攻撃しているというわけである。

しかし、いくら攻撃されても、また電気代の支払いがなくても人道上、ガザへの電気を止めるわけにいかず、今や電気の供給は最低限となっている。結果、1日のうちの、停電時間は8-12時間である。こうした状況の中、ガザ地区では病院はじめ、商店や、資金に余裕のある人々の間で太陽発電が普及しはじめているという。

http://www.reuters.com/article/us-palestinians-gaza-solar-idUSKCN0WB1OC

よく考えてみれば、なぜ今までそれを思いつかなかったのか?とも思わされる。
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フランス当局がハマス関係放送局を閉鎖 2016.3.13

 2016-03-13
木曜夜、イスラエルが、ラマラのイスラム聖戦関係の放送局に強制捜査に入り、番組の放送停止を試みたが、翌日、ガザの本局から放送をすぐに再開したことはお伝えした通り。

土曜には、フランス当局が、ハマスの公式テレビ局アル・クッズが経由に使っていたフランスの放送局へ強制捜査を実施し、閉鎖した。

アル・クッズは、テロリストを英雄扱いし、テロを美化して若者を煽動する番組を流し続けている。ネタニヤフ首相は、オーランド大統領に感謝を伝えた。しかし、アル・クッズは、エジプトの衛星を中継して、すぐに番組を再開している。

http://www.jpost.com/Israel-News/Politics-And-Diplomacy/France-accedes-to-Netanyahu-request-shuts-down-Hamas-run-TV-station-447670

<パレスチナ人ハッカー?:イスラエルの人気テレビ番組を乗っ取り>

金曜夜、イスラエル国営放送のチャンネル2で、人気番組”アフ・ハガドール”を放送中、急に別の画面が現れ、テロ現場の様子を背景に、「家にいろ。まだ終わっていない。(テロは)まだある。」とヘブライ語の文字が出た。下にはアラビア語で「アル・クッズ・インティファーダ」と書かれていた。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Suspected-Palestinian-hackers-interrupt-TV-broadcast-with-ominous-message-447646
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エルサレム旧市街ヤッフォ門付近でテロ 2016.3.12

 2016-03-12
11日金曜午後、エルサレムの旧市街ヤッフォ門に近いヘブロン通りで、ユダヤ教正統派の男性(29)が、いきなり後から上半身を刺されて負傷した。病院に運ばれたが幸い軽傷との診断。

テロリスト(19)は、西岸地区在住のパレスチナ人(違法侵入)で、旧市街内の細い通路に隠れていたのを防犯カメラがとらえ、まもなく逮捕された。旧市街には、多数の監視カメラが備えられている。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/209273#.VuLt-qUWnA8
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イスラエル政府の対テロ具体策 2016.3.12

 2016-03-12
テロが頻発した8日から3日目。パレスチナ人によるテロの波は、もう半年になろうとしている。これまでに、イスラエル人34人が犠牲となり、394人が負傷。その場で射殺されたパレスチナ人は、パレスチナメディアによると200人に上る。

http://mfa.gov.il/MFA/ForeignPolicy/Terrorism/Palestinian/Pages/Wave-of-terror-October-2015.aspx

8日以降、政府がとった具体策は以下の通り。

1)ラマラ郊外のイスラム聖戦関連・放送局を急襲

イスラエル軍は、木曜深夜、ラマラで、近郊にあるイスラム聖戦に関係する放送局を急襲。カメラマンや技術者2人を逮捕したほか、機材を押収するなどして、この放送局が放送できないようにした。また、自宅にいたこの放送局のファルーク・アリアン局長を逮捕した。

この放送局は、パレスチナ人の間で最も人気のあるチャンネルだが、テロを煽動する番組を流し続けている。イスラエル軍は、これまで煽動番組を取り締まるよう、自治政府に訴えて来たが、いっこうに取り締まらないため、自ら動いたというところである。

しかし、翌金曜朝、このチャンネルからは、いつもと全く同じ番組が、放送され、中継番組までやっていた。本局がガザにあるため、そこから放送が継続されたのである。ハイテクのイスラエルにしてはお粗末な話・・・。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4777143,00.html

*パレスチナメディアのマアヤンによると、イスラエルは昨年11月にも複数のパレスチナ・メディアを閉鎖したと伝えている。
http://www.maannews.com/Content.aspx?id=770647

2)全国で違法滞在パレスチナ人250人逮捕

テロの翌日、警察が全国で、不法滞在者の捜索を行った。結果、不法滞在のパレスチナ人250人が摘発された。

なぜこれほど違法滞在がいるのかというと、彼らを雇うユダヤ人がいる(賃金が安くてすむ)ことと、”まじめな”パレスチナ人労働者には裁判所も比較的甘いという傾向があるらしい。

警察によると、今後は、許可のないパレスチナ人を雇っている事業主への罰則が強化されるという。ここでもまたテロのしわ寄せは、まじめに働きたいパレスチナ人労働者がかぶることになりそうである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4776893,00.html

アメリカ人旅行者が犠牲になったヤッフォでの事件では、負傷者の中に東エルサレム在住のアラブ人、モハンマド・ワリさん(26)も含まれていたことがわかった。ワリさんは、「私はアラブ人だが、テロとは関係がない。助かってよかった。テロは、人種や宗教にも関係なく殺す事が目的なのだ。」とテロに反対する立場を語った。

ヤッフォは、ユダヤ人3万人とアラブ人(イスラム・クリスチャン)1万6000人と、アッコと並んで、関係が良いとまではいかないが、共存が一応は成り立っている町。しかし、なにかのきっかけで、暴動になる可能性はある。

今回の事件では、ボランティアの警察官(イスラエルには警察が雇う民間の警ら隊のような組織がある)が、すでに銃で撃たれて地面に転がっているテロリストにさらに発砲、いわば、不要に”どどめ”を刺したのではないかと思われる様子が残っていた。現在、調査がすすめられている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4776563,00.html

3)東エルサレムのテロリスト家族を西岸地区へ追放

イスラエル政府は、8日の東エルサレムでの銃撃戦で、警察官2人に重傷を負わせたファウド・アブ・ラジャブ(21才・現場で射殺)の家族(母親と3人の兄弟たち14-19才)を、カランディアの検問所から西岸地区へ追放した。

父親は息子の犯行に関わっていたのではないかとの疑いから警察に身柄を拘束されている。

一家は東エルサレムでの永住権を申請中で、いわば、まだ永住権を持たない保留中の身の上だった。西岸地区のパレスチナ人のステータスは、労働許可がなくては東エルサレムにも入れず、職も得にくく、非常に厳しい状況になる。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Palestinian-media-Family-of-terrorist-deported-to-West-Bank-from-Jerusalem-447545

4)エルサレム防護壁を完成へ

ネタニヤフ首相は、すでに全国のパレスチナ地域との間の防護壁の建設を完成に向けて工事を再開する意向を伝えていたが、木曜、エルサレム周辺で、まだ防護壁が欠けている部分に関する工事を認可すると発表した。

<ネタニヤフ首相・野党のやり玉に>

政府はいろいろやっているようだが、野党からは、ネタニヤフ政権は効果的なテロ対策をとれていないとして、厳しい批判が相次いでいる。

最大野党シオニスト陣営のヘルツォグ氏は、次のように批判した。「第三インティファーダが来る事は、8月に警告していた通りだ。このインティファーダは、若い、洗脳されたテロリストによるものだ。これを止めるには、壁を作るしかない。若者は壁があれば、クールダウンするはずだ。」

イスラエル我が家党のリーバーマン氏は、普段からそうとう辛口だが、ネタニヤフ首相について、「我々の首相は、言う事は立派だが、行動はゼロだ。今になってやっと違法労働者とその雇用主のとりしまりに乗り出し、エルサレムの防護壁の修復に乗り出した。なぜそれを6ヶ月前にやらなかったのか。」と言った。

また、アッバス議長が、テロリスト家族に見舞金を出していることをあげ、「その金はイスラエルが与えた金だ。」と批判した。

しかし、これらに対し、観光相のヤリブ・レビン氏は、「今は政府で分裂している場合ではない。」と反論するなど、相変わらず、国会では激しい論議(言い争い?)が行われている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4776224,00.html

<現時点では無理?:ユダヤ人とパレスチナ人>

水曜の連続テロは、アメリカのバイデン副大統領のイスラエルへの到着と同時に発生した。バイデン氏は、3日のエルサレム滞在中、ネタニヤフ首相、アッバス議長の他、ヨルダンも訪問している。

アッバス議長は、バイデン副大統領にヤッフォでアメリカ人旅行者が死亡したことについて、追悼を表明したものの、同時に、「イスラエルが殺したパレスチナ人は200人だ。」とイスラエルを非難する発言も付け加えた。

アッバス議長は基本的にテロを取り締まる方策どころか、今の所、それを非難する声明も出していない。「暴力には反対だ。しかし、それはイスラエルが占領を続け、入植地を拡大し続けていることが原因だ。」といつもと同じ見解である。

アッバス議長は、バイデン副大統領の和平交渉再開への呼びかけにも応じなかったと伝えられている。

この和平交渉再開については、イスラエルの方でも同じで、よい返事はしなかったようである。ネタニヤフ首相とバイデン副大統領の会談後も特記すべき発表はなかった。たった今殺し合いをしている両者が、今の時点で、和平交渉をしてもなんの意味もないと考える方が普通であろう。

しかし、これまでも、アメリカの政権交代の時期には、任期終了前の政権が、なんらかの結果を残そうと、パレスチナ問題に急に乗り出してくるようになっている。オバマ政権もまた同じなのである。

イスラエル政府は、オバマ政権のごり押しとともに、フランスが、先に提案しや和平交渉再開案を押してくる可能性もあり、今後、9月の国連総会にむけて、国際社会から様々な無理難題がつきつけられるとみて、構えている。

ネタニヤフ首相は、今月、AIPAC(アメリカにおけるユダヤ人ロビー団体)での演説のために訪米することになっており、その時にオバマ大統領への面会をホワイトハウスに申し出ていた。

しかし、実際に、ホワイトハウスが面会の日程を出すと、今度はネタニヤフ首相から、訪米そのものを中止すると返答し、ニュースになった。この背後に何があったかは不明。
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驚きの医療技術:シリア人負傷者を治療するイスラエルの医師たち 2016.3.12

 2016-03-12
ゴラン高原で、イスラエル軍がシリア人負傷者を引き受け、治療していることはすでに周知の事実である。ゴラン高原から約40分の町、ツファットにある、ジフ病院を訪ねた。

この病院では、2013年にイスラエル軍がシリア人負傷者の医療支援をはじめてから、これまでに約600人のシリア人を治療。搬送されてきた600人のうち、590人は治療の後、シリアに戻っている。

現在、院内にいるのは7人。この病院に搬送されてくるシリア人の患者は、80%が、かなりひどい外傷のケースだという。整形外科主任のアレキサンダー・ラーナー医師の報告を聞いた。

多くの写真とともになされる解説に、記者団一同、開いた口がふさがらなかった。まさにすでに人間の形とは思えないほどの損傷を受けていたり、ほとんど切断された状態の手足を切断しないで温存し、”普通の人間の形”にして、歩けるようにまでしているのである。

<壮絶な爆弾外傷との戦い>

爆弾などによる傷というのは、文字通り手足や体の肉がもぎとられている。そのちぎれ方は、まさになんの容赦なく、肉片をちぎったようなむちゃくちゃなちぎれ方である。

小さな子供の肩がぱっくりと開いていたり、上腕が真ん中あたりでちぎれて肉がぐちゃぐちゃに開いている。体の信じられないような部位が、ごっそりえぐられて赤く開いたままになっている。病院にたどりつくまでには、感染も併発している。

それを洗浄し、手術を繰り返し、失われた骨の変わりには人工骨をうめこみ、肉が盛り上がるのを助けて”普通の体の形”に戻すのである。これほどの傷でも、最長3-4ヶ月で、シリアに戻って行くという。

あるケースは、爆弾によって、ももから膝にかけての肉が25センチの深さにわたってえぐりとられ、ひざのあたりから、80%は切切断してしまった状態だった。当然、膝蓋骨もえぐりとられていた。

80%といえば、文字通り皮と少しの肉でつながっているだけの状態だ。普通ならば切断しかない。しかし、医師たちは、患者がまだ若いので回復力があると見て、温存を決めたという。

治療では、ちぎれかけた足をえぐられた部分をかばうように折り曲げて(つまり、膝を普通と反対向きに曲げた状態)、肉がもりあがってくるのを待ち、手術を重ね、対外固定デバイスでゆっくりと、まっすぐにして、”普通の形”の足にしていた。

また、入院時の写真をみると、片手片足は切断されてすでになく、胴体も臀部から肉がえぐりとられて、無惨な肉片状態の少年がいた。しかし、次の写真では、少年が普通の服を来て、歩行器で立っている。そこに至まで、わずか4ヶ月だったという。これは驚きだった。

患者たちの多くは、10才未満の子供たちか、若い世代である。だから、医師たちは彼らの回復力にかけて、ちぎれそうな手足を温存する。患者の治癒への執念と、何度でも手術を行う医師たちのけたはずれの熱意の結果である。

ジフ病院提供:シリア人負傷者とラーナー医師とスタッフ 写真:ジフ病院提供 シリア人負傷者とラーナー医師とスタッッフ

イスラエルが、なんの益もないのに、チャリティだけでこうした仕事をやるはずがない。なにか密約があるとも言われている。しかし、それが、あろうがなかろうが、他人のために、もっというなら、自分を憎んでいる者たちのために、ここまでの治療をほどこす国は他にないだろう。

とことんまであきらめない、また迫害された経験のあるユダヤ人ならではの恐るべき底力だと感じた。

<治療費はイスラエルの民間人も献金>

ほぼすべて治療には、高価な義足が必要になる。ラーナー医師によると、修復に使うデバイスや義足などで、一人平均15000ドル(約180万円)かかっている。その費用は、なんと、イスラエルの民間人からの献金だという。

また、病院の社会福祉士によると、シリア人たちは医療だけでなく、着るものなど生活必需品もまったくない状態でやってくる。それらもイスラエル住民の善意でカバーできているという。

ラーナー医師は、「この病院は野戦病院ではない。一般の病院である。通常業務に加えて、シリア人患者の治療をする事はかなりの負担となる。しかし、これが、地域の平和への布石になればと思っている。」と語った。

<イスラエルへの批判とその立場:イスラエル軍スポークスマン>

上記のような大手術であっても、シリア人の患者たちは、数週間から、最大数ヶ月で、再びシリアに戻っている。

ゴラン高原のアラブ人人権保護を監視しているニツアール・アユブさんは、「患者を治療しているイスラエルには感謝している。しかし、大手術をしてまだリハビリも終えていない状態で、戦場のシリアに戻すのは残酷だ。内戦が落ち着くまでは、イスラエルに滞在できるようにすべきだ。」と訴えている。

またアユーブさんによると、イスラエルはISISをも含む過激派をも治療しているという。そういう者たちは、治療後、シリアに戻して、再び戦闘に加わらせるべきではないと批判している。

実際、ジフ病院でシリア人負傷者3人に会ったが、3人は全員、20代から30代の男性だった。1人はシリア人の医師で、2人は民間人と言っていたが、彼らの年齢からしても、なんらかの戦闘に関わっていたようにも見えた。

イスラエル軍スポークスマンのピーター・ラーナー氏は、負傷者の治療行為は、純粋に医療的観点だけであることを強調。患者が何者かについては、イスラエルには関係ないし、興味もないと説明した。

いわば、戦場では敵味方に関わらず救出する赤十字の方針である。しかしそれは、もしかしたら、ISISを治療している可能性もあるということを意味するのだが、現在ゴラン高原・シリア側は、アルカイダ系のアルヌスラが支配している。実際にはISISが入り込める状況ではない。

「イスラエルがただのチャリティでこんな危険なことをするはずがない。何が目的か。」との質問に、ラーナー氏は、イスラエル軍は、今患者のやりとりをするこのシリア側の勢力との接点を維持したいと考えていると言っていた。

いずれにしても、患者たちは、一応落ち着いたら、いつどのようにかは全くわからないルートで、シリア側に引き渡されている。病院も患者が、病院から軍に連れて行かれた後は、どこへ消えたかは全くわからないと言っていた。

ラーナー氏は、「患者の移送が極秘で行われるのは、任務に関わるイスラエル兵を危機に陥れないようにするためだ。」と説明した。

また、ラーナー氏によると、患者の方でも、イスラエルに残留を希望する患者は、これまで一人もなかったという。これはアユーブ氏の主張と違っている点である。

早すぎる時期に退院させるのは、無責任なようでもあるが、もし患者の素性がわかったり、内戦が終わるまでイスラエルに残留を赦すようなことをすると、内戦に関わることになり、イスラエルの無干渉の方針を守れなくなってしまう。

中東で、その存在自体を脅かされているというイスラエルの特殊事情を考えると、そこまで要求するのは難しいのではないか。イスラエルとしては、できる限りのことはやっているというのが、ラーナー氏から伝わってきた思いだった。

*余談になるが、現在ジフ病院にいるシリア人3人と、アユーブさんらが口をそろえて言っていたのは、「アサド政権が排除されない限り、解決はない。アサドは国民に対して相当な残虐を行っている。」ということだった。

しかし、中東情勢の専門家たちがこれもまた口を揃えて言っているのは、「アサド大統領は居座る」ということである。シリア情勢の奥深さは相当なようである。
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ビジネス関連の話題2つ 2016.3.12

 2016-03-12
1)BDS(イスラエルのボイコット運動)でアハバが西岸地区工場を移転へ

先日、ソーダストリームが西岸地区工場からネゲブ産業パークへ移転し、約600人のパレスチナ人が職を失った事はお伝えしたところだが、今度は、死海化粧品のアハバが、移転を決めた。こちらはBDSを刺激したくないと、これに屈服した形である。

アハバは、BDS運動で、2011年にロンドンから撤退。日本でも同様のBDS運動が行われ、2012年に日本から撤退している。しかし今はネットの時代。店がなくても、日本でアハバ商品の購入は可能である。

このアハバ問題が、ナンセンスなのは、工場がある場所は、確かに1967年ラインの西岸地区パレスチナ側ではあるのだが、いわゆる”ユダの砂漠”死海近くであり、パレスチナ人の日常生活にはなんの影響もないと思われる場所にあるということである。

アハバは今後、キブツ・エンゲディなどの死海周辺のキブツ敷地内に、ビジターセンターつきの工場を2年半かけて建設する予定。現在のアハバ工場でパレスチナ人が働いているということは聞いた事がないが、いずれにしても、西岸地区はまたも大手の工場を失ったことになる。

http://www.haaretz.com/israel-news/.premium-1.708194

2)日本・関西系ビジネス代表団のイスラエル訪問

イスラエルのプレスオフィスによると、9日、関西のビジネス代表団30人が、日本とイスラエルの協力関係促進のため、イスラエルを訪問。両国の経済貿易・協力へのコミットメントをしるした覚え書きに署名した。

今回の訪問は、イスラエルの日本大使館と、JETORO(日本貿易振興機構)、イスラエル通産省が企画したものである。

プレスオフィスの報告によると、イスラエルと日本の関係は2年前から急速に接近。日本は、サイバーセキュリティ分野でイスラエルのスタートアップに期待している他、2020年の東京オリンピックでも、イスラエルの協力を得ることに熱心になっているという。

イスラエル通産省の事務局長アミット・ラング氏は、昨年11月に、大阪にイスラエルの貿易センターを設立している。

しかし、2015年のイスラエルから日本への輸出は、7億7000万ドル。日本からイスラエルへの輸出は13億ドルに達しており、イスラエルとしても、もっと日本への輸出を増やしたいところ。(GPOからの直接の報告によるため、サイトニュースなし。出典資料が必要な方はお知らせください。)

JETORO イスラエル関連情報 https://www.jetro.go.jp/world/middle_east/il/
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エルサレム市内テロ:新たに2件 2016.3.9

 2016-03-09
9日朝、エルサレム北部ラモットの大きな通りで、走行中の車から、テロリスト2人が公共路線バスのエゲッド32番に向って発砲した。これを見た民間人が車から降りてテロリストにむかって発砲。これに驚いてテロリストの車は走り去り、バスの乗客は全員無事だった。

しかし、その後、エルサレム旧市街・ニューゲート付近(ダマスカス門近く)で、車内からテロリストが走行車に向って銃を乱射。これにより、皮肉にも50才代のアラブ人男性が重傷となり、救急搬送された。

テロリスト2人は、ここで治安部隊に射殺された。犯行に使われた車の中には、他にも銃があったという。この2件のテロ事件は同じテロリストによるものとのみられ、捜査が行われている。
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ハマスとイスラム聖戦:インティファーダを煽動 2016.3.9

 2016-03-09
ハマスは、昨日のヤッフォでアメリカ人旅行者が殺害されたテロを含む昨日の3件のテロ事件について、歓迎すると発表している。

ハマスは8日、警察官を刺そうとして殺害された50才の女性テロリスとがハマスの犯行であることを認めたが、その際、「”殉教者”の血は、インティファーダをエスカレートさせるだろう。」と言っていた。イスラム聖戦などもこれに賛同しているという。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/209150#.Vt_WG6UWnA8

ハマスの煽動はいつものことだが、今回は被害者がアメリカ人であったにもかかわらず、堂々と犯行を認め、公式に賞賛している。ガザ地区で、地下トンネル事故が相次ぎ、イスラエルへの憎しみと復讐心を煮えたぎらせているのか、対決姿勢を明確にしているようである。

ハマスのみならず、いつものことながら、パレスチナ系のニュースの伝え方も、イスラエルとは逆さまになり、イスラエルへの憎悪を呼び起こす形になっている。

パレスチナ・メディアのマアン・ニュースは、今朝のニュースについて、「パレスチナ人2人射殺・1人負傷」と伝えた。
昨日の3件のテロについては、「パレスチナ人3人射殺・旅行者1人殺害、12人負傷させた後」という見出しになっていた。

http://www.maannews.com/Content.aspx?id=770613

このような動きに乗せられて、パレスチナの若者が犯行に及び、死んで行くのもむなしいことである。昨日も今日も、皮肉にも、犠牲になったのはイスラエルのユダヤ人ではなかった。いずれにしても、こうした事件が発生すると同様の事件が続く可能性がある。とりなしを!

*昨日犠牲となったアメリカ人旅行者について

犠牲者のアメリカ人は、テイラー・フォースさん(29)は、元アメリカ軍ベテラン兵士で、現在は、バンダービルド大学大学院で経営学を先攻。イスラエルには、同じ大学院の学生たちと、スタートアップの起業についての研修に来ていた学生だった。

http://www.jpost.com/Israel-News/Taylor-Force-Vanderbilt-grad-student-identified-as-Jaffa-terror-fatality-447306
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テロ頻発:アメリカ人旅行者死亡 2016.3.9

 2016-03-09
8日、イスラエルでは、エルサレム旧市街周辺、テルアビブ近郊のヤッフォ、ペータフティクバでの3件のテロで、アメリカ人旅行者1人が死亡、14人が負傷した。テロリストはいずれの場合も、射殺されるなどして死亡している。

<ヤッフォでアメリカ人旅行者死亡>

8日夕刻、テルアビブ・ヤッフォの港遊歩道で、カルキリヤ出身のパレスチナ人(22)が無差別に人々を刺してまわった。目撃者によると、遊歩道を歩いていたカップルの女性を数回刺し、その後男性も刺したという。この最初の攻撃で5人を刺していた。

目撃者の男性が、金具の棒で犯人を殴ったところ、男性を刺そうとしたが、その後、最もにぎやかな時計台付近に走り、レストランに入ってさらに数人を刺した。犯人はかけつけた警察に射殺された。

このテロでアメリカ人旅行者の男性(29)が死亡。5人が重傷となっている。

事件は、ちょうどアメリカのバイデン副大統領が、本日到着し、ヤッフォ近くのペレス・
ピース・センターに来ている時だった。バイデン副大統領は、テロを非難すると語った。

警察は共犯者の可能性もあるため、周辺を捜索し、警備体制をあげて同様の事件が発生しないよう警戒している。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/209120#.Vt87OaUWnA8

<エルサレム・ヘロデ門周辺で国境警備員2人撃たれる>

8日夕方5時ごろ、エルサレム旧市街のヘロデ門を出た通り・サラディン通り(ダマスカス門から300m)で、バイクに乗った男が、国境警備員に向ってライフルで発砲し、重傷を負わせたた。

その後警察と国境警備隊が、犯人の捜索をしていたところ、さらに発砲し、2人目の国境警備員が重傷となった。犯人は別の警備隊員に撃たれて死亡した。後に犯人は、ファウド・タミミ(25)と判明。

大勢の治安部隊が、共犯者がいるかもしれないと付近を捜索しまわったため、あたりは騒然となったという。夜には、タタミの出身地イサウィアの踏み込み捜査を行っている。

なお、撃たれた国境警備員(49)は、頭と首を撃たれており、命の危険があるほどの重傷。もう一人(31)は、中等度から重傷だが意識はあるとのこと。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Jerusalem-attacks-leave-two-Border-Police-officers-wounded-two-terrorists-dead-447262

これに先立つ午前10時頃、旧市街、ダマスカス門を入ったハガイ通り、でパレスチナ人女性(50)が、警察官を背後から刺そうとした。女性は撃たれて重傷となったが、後に死亡した。このテロによる負傷者はなかった。これについては、ハマスが犯行声明を出した。

エルサレムでは、アメリカのバイデン副首相の来訪で、治安体制はいつもよりレベルが高いが、現在、ダマスカス門周辺では、特に大勢で厳戒態勢を撮っている。

<ペータフティクバでナイフテロ>

上記テロ事件の30分ほど前、テルアビブ近郊のペータフティクバで、正統派ユダヤ教徒のヨナタン・エズリヤハブさん(39)が、店に入ろうとしたところ、いきなり、アラブ人(20)に背後から上半身を刺された。

エズリヤハブさんと、店主は、犯人をとりおさえ、ナイフを奪って反撃し、逆に犯人を刺した。犯人はその場で死亡した。

ハマスは、ヤッフォとペータフティクバでのテロを賞賛する声明を出している。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4775753,00.html
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難民危機:トルコ案にEUがおおむね合意へ 2016.3.9

 2016-03-09
シリア、イラクなどからの難民がトルコから地中海をわたり、ギリシャ、マケドニアからヨーロッパへ入る経路について。先週もギリシャ沖で難民を乗せた船が転覆し、少なくとも25人が死亡するなど、問題は深刻化を続けている。

難民問題についてはこれまでも関係諸国で対策会議を重ねているが、大きな進展は得られていない。EUでは、来週にも難民危機対策会議が行われる予定である。それに先立ち、難民の入り口となっているトルコとEUが8日、ブリュッセルで前会談を行った。

今回、トルコは独自の解決策を提案。それによると以下のようになっている。

①ギリシャに向う難民(違法)は、シリア難民も含めてすべていったんトルコに差し戻す。その費用はEUもちとする。
②差し戻された難民のうち、シリアなど紛争地域以外の難民は、本国に送還する。
③シリア難民が差し戻された場合、シリア人1人につき、トルコで合法的に移住待ちしているシリア難民1人をEUは受け入れる。

となっている。しかし、その見返りに、トルコがEUに要求するのは次の2点。

①トルコが、これまでに受け入れている250万人の難民経費の支援としてすでに約束されている30億ユーロ(3700億円)を早期支払う。これに加えて、さらに30億ユーロを追加する。
②トルコ市民がビザなしでEU圏内に入る特権を6月までに実施する。

これで、少なくとも、トルコからギリシャを経由する難民はいなくなるとみている。このおおむねの合意は、来週の本会議で正式に決まることになるが、ハンガリーが拒否権を発動する可能性もあり、まだ見通しが立ったわけではない。

またこの方策が国際法に違反する可能性があるとの意見もある他、基本的にシリア人以外のパキスタンやアフガニスタンからの難民も命がけで逃れて来ているだけに、大規模な暴動になるのではないかと懸念されている。

http://www.bbc.com/news/world-europe-35757768
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危機一髪事件2つ 2016.3.6

 2016-03-06
イスラエルでは、野に花が咲き乱れ、穏やかな気候の春らんまんとなっている。エルサレムでは市内でのテロが減ったこともあり、穏やかな日々が続いている。しかし、テロがなくなったわけではない。先週は危機一髪の事件が2つあった。

<間違ってパレスチナ難民キャンプに迷い込んだ兵士2人>

先週月曜夜、イスラエル軍の非戦闘員兵士2人の乗った車(プライベート)が、誤って、エルサレム北部のカランディア難民キャンプに迷い込んでしまった。車はまもなくパレスチナ人の暴徒に取り囲まれ、石や火炎瓶を投げつけられた。

車が炎上したため兵士2人は車から脱出。ばらばらになって逃げた。イスラエル軍はただちに、「ハンニバル指令」を出し、大部隊で2人の救出に向った。「ハンニバル指令」とは、兵士が誘拐されたときなどに出される指令で、あらゆる武器を使ってもよいという最高レベルの戦闘指令である。

イスラエル軍がこれほど高度な戦闘指令を出したのは、2000年に、ラマラに迷い込んだイスラエル軍兵士2人が、パレスチナ人1000人もの暴徒によって、残酷にリンチされ、殺害されたからである。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/175494#.VttlwaUWnA8

これにより、カランディア難民キャンプではイスラエル軍とパレスチナ人暴徒らが衝突し、パレスチナ人1人が死亡。15人が負傷。イスラエル国境警備隊も5人が負傷した。

逃げた兵士のうち1人は20分後に救出。もう一人は深夜前になって、自力で近くの入植地コハブ・ヤコブに至り、助かった。

事件の後、2人が,イスラエルのナビシステム・Wazeを使用していたことがわかり、一時Wazeに非難の的があたったが、兵士らが使用法を誤っていた可能性もあり、Wazeは、ナビシステムの問題ではないと主張した。

イスラエルでは、パレスチナ自治政府の管理地域に至る道、すべてにの入り口に、「イスラエル人はここから先に入ると危険」と警告する大きな赤い看板が立てられている。ヤアロン国防相は、ナビだけでなく、地図でも十分確認するようにと注意を促した。

http://www.i24news.tv/en/news/israel/diplomacy-defense/104644-160301-west-bank-idf-launch-operation-in-refugee-camp-to-rescue-soldiers-from-mob

<家に入り込んだテロリストを撃退>

火曜、西岸地区ベニヤミン地方の入植地エリのロイ・ハレルさんが、自宅の扉を明けたとたん、こん棒を持ったパレスチナ人2人が、なだれ込んで来てロイさんを殴り、家の中に入りこんだ。

家の中には、ロイさんの妻と子供たち5人がいた。ロイさんは、2人と格闘し、負傷しながらも2人をなんとか撃退し、戸をしめた。やがて治安部隊が来るとテロリスト2人は兵士らに襲いかかったため、2人とも射殺された。2人は、刃渡り20センチのナイフも所持していた。

死亡したテロリスト2人はエリの近くに住むラビブ・アザム(17)とモハンマド・ザルワン(17)。ロイさんは軽傷を負っただけで、家族を守り抜いた。
http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/208822#.Vttnc6UWnA8

なお、先週は、この他にも、ヘブロン、グッシュ・エチオンでナイフや車で突っ込むテロが発生している。
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テロ被害のPTSD:ツビカ・コーヘンさん家族 2016.3.6

 2016-03-06
最近、イスラエルで発生しているテロは、犯人が、斧やナイフで襲うというタイプである。こうしたテロの場合、ナイフで何度も刺されるという究極の恐怖とともに、犯人の憎しみに満ちた顔を見る事になる。被害者に残る心の傷は、ニュースにはならないが、その人のみならず、家族の心も一生しばることになる。

先月、マアレイ・アドミムのショッピングセンターの警備員ツビカ・コーヘンさん(48)が、エレベーターの前でパレスチナ人に斧で何度も殴られ、瀕死の重傷を負った。ツビカさんは、今もエルサレム市内の病院の脳神経外科ICUで、人工呼吸器につながれたままである。

このテロ事件でパニックになったのが、ツビカさんの兄ラミ・コーヘンさん(52)だった。ラミさんは、16年前の2000年、タクシーの運転手をしていて、パレスチナ人乗客に襲われ、ナイフで11回も刺されて重傷となった。今ツビカさんがいる集中治療室にラミさん自身もいたという。

ラミさんは、16年前、憎しみに満ちた顔で「アラー・アクバル!」と叫びながら、自分を何度も何度も刺したパレスチナ人のことを、今も鮮明に語っている。ナイフが何度も自分の体に突き刺されるなかで、「命がなくなる・・」と思ったという、そのときの恐怖は、実に想像を絶するものである。

ラミさんはこの時以来、障害者となり、心もPTSDで悪夢に悩まされるようになった。当然、タクシーの運転手はできなくなった。タクシー車両は10万シェケル(約350万円)で購入したばかりだったが、売りに出した。テロで血まみれになった車である。わずか1万シェケル(35万円)にしかならなかった。

この事件当時、ラミさんの弟で、今は被害者になったツビカさんも、心理的に大きく影響されていたという。ツビカさんの妻によると、恐怖で悪夢を見るようになっていた。そんなツビカさんが、警備員になったのは、大手食品会社を、40才を過ぎてから突然解雇され、他に仕事がなかったからだった。

ツビカさんには、13才になる双子の息子がいる。来月には、2人のバルミツバ(成人式)を盛大に執り行う計画だった。しかし、このテロ事件を受けて、家族は祝賀会をすべてキャンセルした。シナゴーグでのバルミツバでは、2人のおじが父の変わりに立ち会うことになっているという。

数えきれないほどのテロ事件。ニュースはほんの一瞬で通りすぎていくが、一つ一つの事件の後には、長く続いて行く家族たちの苦しみ、悲しみが始まったばかりだということを改めて思わされた。

テロ被害で負傷し回復した人が語る苦しみ:http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4774746,00.html
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ソーダストリームがパレスチナ人を苦渋の解雇 2016.3.6

 2016-03-06
家庭用炭酸水製造機で知られる会社ソーダストリームは、昨年10月まで主要工場を西岸地区マアレイ・アドミム郊外の産業パークに置き、ユダヤ人とともにパレスチナ人600人を雇用していたイスラエル人の会社である。

工場が西岸地区のパレスチナ人地区内にあったため、BDS(イスラエルのボイコット運動)は、この会社とそのCEOダニエル・バーンバウム氏に対し、工場を移転するよう、激しく訴えて来た。

そのソーダストリームの西岸地区工場は、昨年10月に閉鎖となり、今年からネゲブの産業パークへ移転した。CEOは、移転は、BDSに屈したわけではなく、工場を拡大するためだったと説明している。しかし、BDSは、これを「勝利」だと言った。

BDSは、勝利だといったが、実際に何がおこっているのかといえば、ソーダストリームは、BDSのおかげで逆に宣伝となり、利益が上がって工場を拡大。逆に 工場の移転によって、BDSが支援しているはずのパレスチナ人労働者500人とその家族は収入源を失ったということである。

パレスチナ人500人が新工場で働く事ができなくなったのは、イスラエル領内での労働許可をもらうことができなかったからである。移転に際し、労働許可がもらえたのは、家族のある特定の役職の74人だけだった。

その74人の労働許可も、2月末で期限切れとなり、イスラエル政府はついに彼らの労働許可を延長しなかった。ソーダストリームは先に解雇した500人に加えて、パレスチナ人74人も苦渋の中で解雇した。

Ynetは、ソーダストリームの新工場の職員らが、2月29日、涙で74人を送り出す様子を伝えている。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4772560,00.html

CEOのバーンバウム氏は、これまで政府に対し、パレスチナ人74人の労働許可延長を懇願してきたという。その願いは聞き届けられなかった。これではBDSを援助しているようなものだと怒りをぶつけている。

政府は、「ネゲブの産業パークは、貧しく犯罪の温床になっているベドウインたちの生活を改善するためであり、まずはイスラエル市民の失業率を改善することが先決だ。」と説明している。

また、最近では、労働許可を得てイスラエル領内で働くパレスチナ人が、テロリストになるケースが出て来ているので、政府としてもパレスチナ人が国内に入る事に及び腰になっているのだろう。

解雇された600人のパレスチナ人とその家族は、今頃どうしているのだろうか。生活できるのだろうか。BDSと一部のパレスチナ人によるテロのしわ寄せは結局、一般のパレスチナ人労働者に来たということである。
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イスラエル南北国境情勢 2016.3.6

 2016-03-06
イスラエルでは、南からも北からも戦争への緊迫が続いている。強大なイスラエルの軍事力を前に、今はまだ手は出せないようだが、その情勢についてまとめる。

<南:ハマスが次の戦争に備え、トンネル建設に全力か>

南部では、ハマスが次回の戦争に向けて、準備を整えているとの懸念が伝えられている。イスラエルに続くトンネルを1000人規模で動員して掘り続けているようである。以前にもお伝えしたが、ガザ地区周辺のキブツでは、地下でトンネルを掘る音や、家が揺れることもあるという。

こうしたニュースが飛び交う中、ハマスのトンネルが不思議に崩壊したというニュースが続いている。先週もまた崩壊し、ハマス戦闘員1人が死亡した。最近になってからトンネルの崩壊事件は6回から7回発生しており、事故で死亡したハマスは戦闘員は少なくとも11人にのぼるとみられる。

トンネルの崩壊事故が続いていることについて、ハマスは、表向きは、冬の嵐で地盤が緩んでいると説明しているが、地元メディアの中には、イスラエル兵が、液体爆弾を使って小さな地震を誘発しているのを目撃したと報じるものもある。

いずれにしてもここまでトンネル崩壊が続けば、背後にイスラエルがいると思っても不思議はないだろう。エルサレムポストは、今ではハマスたちが、トンネルの中に入るのを恐れるようになっていると伝える。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/208854#.Vtvsf6UWnA8 

これに先立つ先月初め、イスラエル閣僚のユバル・ステイニッツ氏が、エジプトがハマスのトンネルを洪水によって破壊しているのは、イスラエルが要請したからだと発言し、話題となった。イスラエルとエジプトの治安協力関係はこれまでになく良好だという。

ステイニッツ氏は、「イスラエルは、ハマスとの戦争はしたくない。ガザ地区の再占領も避けたい。もちろん、戦争が不可避な場合の備えはできている。トンネルについては、深刻な問題になるので、シリアスな対処がすすめられている。」と言っていた。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/207616#.Vtvyq6UWnA8

<北:アラブ湾岸諸国にテロ組織指定を受けたヒズボラ>

先週水曜、サウジアラビアなど湾岸諸国は、正式にヒズボラをテロ組織に指定したと発表した。ヒズボラが、サウジアラビアなどと敵対するイランとともに、シリアのみならず、イエメンでも軍事敵対行動を行っているからである。

これに伴い、サウジアラビアは、レバノンに対する援助40億ドルを差し止めると発表した。

http://www.nytimes.com/aponline/2016/03/02/world/middleeast/ap-ml-gulf-hezbollah.html?_r=0

ヒズボラは地元レバノンの組織ではない。レバノンに寄生しているだけである。しかし、今や本国よりも強大になってしまい、ヒズボラがシリア内戦に関わるようになってからは、レバノン国内でシリアの反政府勢力が対ヒズボラ攻撃をするなどして、多大な迷惑をかけている。

今回のサウジアラビアの支援差し止めは、レバノンにとってはとんだ迷惑だろう。レバノン国内では反ヒズボラ感情が高まっているところである。

こうした情勢の中だからこそかもしれないが、ヒズボラは、ますますイスラエルに対して豪語するようになっている。ヒズボラは、今や誘導ミサイルを駆使できるようになっており、お伝えしたようにハイファの化学工場を狙うと脅迫したばかり。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4774325,00.html

さらに、Yネットが、5日、ヒズボラの情報筋からとして伝えたところによると、ヒズボラはイスラエルへの攻撃能力を一段アップして次の戦争に備えていると豪語している。このように、豪語を続けるのは、イスラエルを引き合いに出す事で、ヒズボラは、社会の非難を紛らわすことができるのである。

しかし、実際に、ヒズボラは、シリアで1000人近い戦闘員を失っているにも関わらず、イスラエル攻撃能力だけは無傷で温存している。やがてはイスラエルを攻撃するつもりなのだろう。

ただ現時点では、ヒズボラが武器を集めても、いったんイスラエルを攻撃すれば、イスラエル軍の強大な反撃を受けて、ヒズボラの方が壊滅することは明白である。そのため、今の所はまだヒズボラが本当にイスラエルを攻撃する事はないとみられる。ならばなぜ武器をためこむのか。

イスラエルを攻撃するのは、本当にヒズボラに最後の時がきて、いわば、最後の栄光を得ようとして自殺を覚悟でイスラエル攻撃を実行しようとしているのではないかと思う。(これは専門家ではなく単なる筆者の懸念)しかし、その時には、イランやロシアも介入して来て、本当に終わりの時に突入、ということになるのかもしれない。

6日のニュースによると、クウェート紙が、ロシアが、予定していたイランへの最新型戦闘機迎撃ミサイルS300の搬入を、差し止めたと伝えた。理由は、イランが、ロシアとの約束に反して、ロシア製ミサイルを、ヒズボラに譲り渡したからとしている。

クェート紙によると、プーチン大統領は、イスラエルからの情報に基づき、この決断をしたという。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4774679,00.html

南部と同様、イスラエルもヒズボラとの対決は避けたい。南部でも北部でもイスラエルは、戦争を避けるため、水面下でできるだけの諜報、防衛活動を行っているようである。
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独裁・中東の覇者へ一直線か?トルコ 2016.3.6

 2016-03-06
自爆テロが続いて、シリアのクルド勢力を攻撃。難民がおしよせてEUとも対立と、災難を次々招いているようなトルコ。今度は、政府に批判的な大手新聞社ザマンを政府管理下に置くという、民主主義国家とは思えない動きに出て、国際社会を懸念させている。

土曜、イスタンブールでは、これに反対する市民ら500人ほどが、ザマン本社周辺に集結して抗議デモを行ったが、トルコの治安部隊が催涙弾を使うなどしてデモ隊を蹴散らした。その後、このニュースはすっかりなくなったことから、今回もトルコ政府がすっかりとおさえこんだものとみられる。

エルドアン大統領は、2年前までは首相だった。しかし、強硬的に大統領のイスを設立し、自分がその座に納まり、その後は、そのカリスマを活かして、次々とトルコを動かしている。

大統領になった2014年、エルドアン大統領は、1000部屋もあり、6億1500万ドル(700億円程度)もする超が3つつきそうな”ホワイト・パラス(白い宮殿)”を公表した。

エルドアン大統領が住むこの宮殿は、ホワイトハウスよりも、モスクワのクレムリンよりも、パリのベルサイユ宮殿よりも大きいという。かつての偉大なオスマン・トルコ帝国をめざすと言っているエルドアン大統領らしい宮殿である。

http://www.bbc.com/news/world-europe-30061107 (豪華な宮殿・BBC)

<トルコ・イランとの協力へ>

そのトルコだが、イスタンブールでの暴動とほぼ同時期に、余裕でダウトオール首相をイランに派遣していた。トルコはスンニ派で、サウジアラビアと欧米NATO軍の側にいる国。イランはシーア派でいわば、敵対している国である。

イランを訪問したトルコのダウトオール首相は、ロウハニ大統領に会い、「シリア問題について両国の立場は違っているが、これ以上の流血を防ぐため、イランとトルコが協力するべきだ。」と伝えた。

また両国の貿易を増加することでも合意した。

<トルコとシリア難民状況>

シリア難民はまずトルコにのがれ、そこからギリシャ、マケドニアを通ってヨーロッパに入るルートをたどる。現在、トルコとシリアの国境、シリア側にシリア難民が足止めになっている。またギリシャとマケドニア国境には3万人を超える難民が、足止めとなっている。

マケドニアの難民キャンプでは、伝染病やのみがわくなど健康被害が懸念されている。しかし、今のところ、足止めになっている難民がヨーロッパに向う見通しはまったく立っていない。

ヨーロッパは、シリアからの入り口になるトルコに、これ以上、シリア難民を通さないようにと圧力をかけるとみられている。しかしそれでは難民はどこへ行けというのだろうか。難民の様子は悲惨きわまりない。本来ならシリアに帰れるようにできれば最善だが、シリアに帰れる見通しはまったくない。

シリア、イラクから来て、マケドニアで足止めになっている難民:1500人がせいいっぱいの場所に1万3000人以上がいる上、まだ日々新しい難民が到着している。

http://www.bbc.com/news/world-europe-35738842
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