パレスチナ人テロ:13才少女を自宅寝室で殺害 2016.6.30

 2016-06-30
30日朝、ヘブロン近郊のユダヤ人入植地キリアット・アルバに、パレスチナ人1人が、防護壁をよじのぼって侵入。一般家屋に忍び込んで、寝室で寝ていたヒレル・ヤッファ・アリエルさん(13)をナイフで何度も刺して重傷を負わせた。

アリエルさんはエルサレム市内の病院に搬送されたが、まもなく死亡が確認された。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4822376,00.html

また地域のラジオ放送で、テロリストの侵入を聞いてかけつけた市民セキュリティのイェホシュア・ギルボアさん(31)が、犯人と格闘。自らも刺されたが、犯人をその場で射殺した。

イエホシュアさんの妻シュロミットさんは、ボランティア救急隊員で、夜勤を終えてキリアット・アルバの自宅に帰宅し、寝ようとしたところだったが、夫が出て行ったあと救急車の音がしたので、行って救急車を止めてみると、搬送されていたのが自分の夫だったという。

イェホシュアさんは、意識があるが目を負傷しており、重傷。妻のシュロミットさんは、夫の目が回復するよう祈ってほしいとアルーツ7に語っている。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/214310#.V3UTqKUWnA8

犠牲になったアリエルさんの父親によると、アリエルさんはダンサーを目指していたという。昨夜もパフォーマンスをしてきたところだった。母親は記者会見で怒りを述べる父親の横でただ泣くばかりである。アリエルさんは今日の夕方には埋葬されることになっている。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/214319#.V3Ul-KUWnA8

<テロリストに感化された17才パレスチナ人>

この事件のテロリストは、西岸地区ナブルス近郊の村、バニ・ナイムに住むパレスチナ人、モハンマド・タライラ(17)だった。*メディアによっては19才

モハンマドは、先週金曜、キリアット・アルバでイスラエル兵にむかって車でつっこみ、撃たれて死亡した同じ村出身の女性テロリスト(18)をほめたたえる書き込みをフェイスブックに残していた。

またタライラの親類、ユスフ・タライラ(18)も、今年3月、キリアット・アルバで仲間2人とともに、イスラエル兵を襲って、逆に射殺された1人だった。

モハンマドは、土曜、「死ぬことは正しい。死ぬ権利を要求する。」と、”殉教者”になる思いを投稿していた。

イスラエル軍は、モハンマド・タライラの実家に強制捜査に入った上、出身の村、バニ・ナイムを封鎖しているもよう。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/I-want-to-die-Kiryat-Arba-terrorist-wrote-on-Facebook-prior-to-attack-459170

イスラエル政府は、緊急の治安閣議を開いて対策を検討。タライラの家族のイスラエル領内での労働許可を剥奪した。

<ラマラで左派ユダヤ人9人襲われる>

29日夜、ラマラのパレスチナ人有力者が、左派のユダヤ人らを、ラマダンの断食明けの食事に招くというイベントに参加するため、ラマラに入ったイスラエルのユダヤ人9人の車が、パレスチナ人の若者らに火炎瓶を投げられるなどして襲われた。

8人はエルサレムとの境のカランディア検問所から脱出したが、もう1人は、1人は1時間後ぐらいに、パレスチナ自治警察に保護され、イスラエル側へ引き渡された。全員無事。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4822366,00.html

<石のひとりごと>

ラマダンに入ってから、神殿の丘では、パレスチナ人が治安部隊やユダヤ人を襲い、今度は13才の子供が、子供部屋で刺し殺されるという悲惨なテロ事件が発生した。ラマラでは、パレスチナよりの左派ユダヤ人も襲われた。

ラマダンで、よりアラーに近づくことにより、人がより暴力的になるということは、アラーが平和の神ではないということの証ではないのかと思わされる。今年のラマダンが終わるのは7月5日。明日はラマダン最後の金曜日である。

明日とあと1週間、油断せずにとりなしを!またいきなり元気だった13才の娘を失った両親を覚えてとりなしを!
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トルコ・イスタンブール空港自爆テロ:少なくとも32人死亡 2016.6.29

 2016-06-29
以下のイスラエルとトルコとの和解成立の記事をまとめていたところ、28日21時ごろ(現地時間)イスタンブールの空港で少なくとも3つか4つの自爆テロ、ならびに銃撃テロがあったという緊急ニュースが入った。

現在29日2時現在、少なくとも32人が死亡。100人が負傷している。

犯行声明は出ていないが、犯行の手口からしてISISか、クルド人勢力か、その他の過激派か、まだ明確にはなっていない。

現在、空港は閉鎖。飛行機の発着も停止している。BBCの記者が、ちょうど同空港で、離陸前の飛行機に乗っていたが、乗客はそのまま機内で待機しているという。そこからのレポートが続いている。

イスタンブールのアタチュルク国際空港は、アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカ、ロシアと、地球のあらゆる地域へのトランジット空港で、そうとう忙しい空港である。ここが閉鎖になると、全世界からの人々が影響される。

また、以下の記事にも書いたが、トルコの主要産業である観光は、トルコでの度重なるテロで、45%減という打撃を受けているのだが、空港でのこうしたテロは、その打撃に追い打ちをかけると懸念されている。

トルコでは今年に入ってから死者を伴うテロが5件、昨年には死者を100人以上も出すテロがアンカラで発生している。

http://www.bbc.com/news/world-europe-36658187

筆者の非常に稚拙な懸念ではあるが、今回は、内容はなんであれ、トルコがラマダン中に、大々的にイスラエルと”和解”を成立させたことに、何か関連がなければ良いが。。と思わされているところである。
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イスラエルとトルコが国交正常化 2016.6.29

 2016-06-29
2010年のマビ・マルマラ事件*以来、政治的な断絶が続いていたトルコとイスラエルだが、27日、両者は6年たってようやく、正式に和解が成立したと発表した。これまで何度も合意成立近しと報じられては成立しなかった結果のはての合意である。

とはいえ、実社会におけるビジネスや観光面では、両者は変わらず関係を続けていたのであり、今回の和解は、政治的にも国交が正式に回復し、再び互いに大使を派遣し合うということを意味する。

とはいえ、90年代のトルコとイスラエルの友好関係にいきなり戻れるわけではない。今回の和解というのは、口もきかなかった状況から、今後は、公式な対話や協議を行えることになったというだけで、すべては、今、ここからがスタートポイントということである。

*マビ・マルマラ号事件とこじれたトルコとの関係

2010年5月、当時、イスラエルはガザ沖の海上封鎖を実施していた。海路、ガザへ武器になる類いの物資が運び込まれる可能性があったからである。陸路の封鎖とあわせて、世界は、イスラエルは、ガザの人々を監獄に閉じ込めていると非難していた。

マビ・マルマラ号は、こうした背景の中、ガザへの支援物資を乗せてトルコから出航し、海路ガザをめざした。ガザ付近で、イスラエル軍が制止を求めると、「アウシュビッツに帰れ」と暴言をはき、そのまま前進したため、イスラエル軍兵士が船に乗り込んで制止を試みた。

すると、待ち構えていた乗員らが、斧など凶暴な武器で兵士をリンチした。これに対し、兵士らは実弾で対応し、死者が出たということである。この時、イスラエル兵もひどく負傷している。

https://www.youtube.com/watch?v=gYjkLUcbJWo

死亡したトルコ人10人は、IHH(トルコのNGO団体)の”人権活動家”だと主張しているが、船内でイスラエル兵をとりかこんで襲う様子は、平和的な活動家とは言いがたい様相だった。

しかし、犠牲者がだれであれ、自国民を10人も失ったトルコはただちに在イスラエル大使を召還。関係したイスラエル兵らを国際法廷へ訴えた。以来、両国の関係は途切れた。

当時、トルコは中東で唯一イスラエルと友好関係にある国で、これを失うと、イスラエルは、地域で完全に孤立することになる。そのため、イスラエルは早くから犠牲者家族への補償金を申し出て和解をめざした。

ただ、謝罪せず、犠牲者が出た事は意図しなかったことであり、遺憾とだけ伝えた。トルコは、あくまでも謝罪を要求。イスラエルに対する敵意をつのらせ、エルドアン大統領は国をあげて、公にハマスに接近。ハマスはトルコに事務所をかまえるようになった。

それでも互いの国益のためには和解した方がよいので、以後6年間、両者は、水面下で会談を続け、時々、合意寸前というニュースが流れては、頓挫するという事の繰り返しであった。

*国交回復までの背景

トルコのエルドアン大統領は、その後、急速にトルコのイスラム化をすすめるようになり、国内では世俗派の若者たちとの衝突が発生するようになった。

またトルコは、シリアのISIS攻撃に参加し、それに乗じて宿敵クルド人勢力まで攻撃し始めた。すると、アンカラや、イスタンブールで、クルド勢力、またはISISによるとみられる自爆テロが頻発し、多数の犠牲者も出るようになった。

一方、イスラエルでは2012年、ハイファ沖で、新たに大きな天然ガス油田が発見された。ガスの供給は、ギリシャやキプロス、ヨルダンなどとの関係回復に役立ちつつある。

トルコとの和解も、パイプラインでガスを供給することで交渉が開始されることになっており、和解への大きな布石になったみられる。

<国益か国損か?>

ネタニヤフ首相は、トルコとの和解は、イスラエルの国益になると主張する。

ポイントは、①ガザ沖の海上封鎖を確保できたこと、②トルコは、イスラエル兵に対する国際法廷への訴えを取り下げる、③トルコへの天然ガス供給に関する協議を始める(ビジネスが成功するかどうかは不明) また、④地域、国際社会での孤立から脱却できること、などを上げている。

ネタニヤフ首相は、ここしばらく、ギリシャ、キプロス、またエジプトとも熱心によい関係の確立につとめており、最近ではロシアに接近し、湾岸アラブ諸国にも歩み寄りの姿勢を示している。

同時にアメリカとの関係維持にもぬかりがない。トルコとの和解成立の発表は、ローマで、ケリー米国務長官が同席する中で行い、旧知の友、アメリカとの関係も健全だと強調した形だ。こうした外交政策の中で、トルコとの和解成立は、イスラエルにとっては、非常に好ましい事といえる。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4820922,00.html

ただし、この和解の実現のために、イスラエルがのんだ条件が問題だと論議になっている。主要閣僚のリーバーマン国防相、ベネット教育相、シャキッド法務相らの閣僚が、トルコとの和解に反対を表明している。

①犠牲者とはいえ、イスラエル兵を襲った者の家族に2100万ドル(約21億円)の補償金を支払うこと、

②トルコからガザへの支援物資をイスラエル領内アシュドドから搬入することを認める。トルコがガザに発電所や淡水化工場を建設することを認める。

③トルコは、ハマスがトルコ領内からイスラエルを攻撃したり、トルコで資金集めをしないようトルコは約束する。(つまり実質、トルコにあるハマス事務所を認めることになる)などを含んでいる。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4820547,00.html

また、2014年のガザとの戦争以来、ハマスに拉致されたままになっている2人のイスラエル兵の遺体と、昨年ガザに迷い込んだままになっているイスラエル人1人の返還が、今回、交渉条件に入っていない事で、家族らから不満の声があがっている。

家族たちは、首相官邸前でデモを行い、「ハマスに影響力があるトルコに遺体の返還を要求するチャンスの時なのだから、和解の書面に、この件も加えてから署名してほしい。」と訴えた。

政府は、「トルコのハマスへの影響力は、それほど大きくない。」と返答。ネタニヤフ首相は、ローマから帰国したその日のうちに家族らと面会し、その後、ちょうどイスラエルを訪問中のバン・キ・ムン国連総長に対し、兵士らの遺体返還を支援してくれるよう、要請した。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4821100,00.html

<国家治安委員会は署名の後!?>

イスラエルでは、トルコとの和解について明日水曜、閣僚からなる国家治安委員会が予定されている。しかし、この会議は、和解の署名の翌日に開かれることになっているのであり、実質、話し合いではなく報告のようなものである。

治安閣議でリーバーマン氏らが、いくら反対したとしても、和解の成立に変更が加えられる事はないとみられる。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/214193#.V3In5KUWnA8

<トルコは勝利宣言:トルコの大々的なガザ復興計画>

Yネットによると、トルコのエルドアン大統領は、この和解について、「イスラエルは、トルコの要求をすべて飲んだ。勝利だ。」との見解を述べている。

正式な和解署名が成立すると、この金曜にも、ガザへの物資搬入を開始する予定である。まずは1万トンの食料など人道支援物資を搬入する。続いて発電所、水関係施設、住宅、200床の病院の建設を開始する。

エルドアン大統領は、ハマスも、パレスチナ自治政府も合意していると言っている。また、イスラエルと和解したとはいえ、今後もパレスチナ人に対するイスラエルの”不正”については追求して行く意向を明らかにした。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4821253,00.html

ところで、ハマスはこうした動きについて、はっきりしたコメントは出していないが、イスラエルの海上封鎖が解除されないことで、不満を持っているようだとの記事がいくつか出ている。

<トルコがロシアに謝罪>

イスラエルとの和解成立が発表されてから数時間後、トルコのエルドアン大統領は、ロシアのプーチン大統領に、昨年11月、トルコとシリア国境で、トルコの戦闘機がロシア軍の戦闘機を撃墜し、ロシア人パイロットが死亡したことについて、謝罪を申し入れた。

トルコは、この件について、ロシア機がトルコ領内に侵入して来たため、警告したが出て行かなかったため撃墜したと主張した。

しかし、ロシアは、ロシア機はシリア領内にとどまっており、トルコからの警告はなかったと主張して、トルコが謝罪するまでは、ロシアからのトルコ観光を全面停止する措置をとっていた。

http://www.bbc.com/news/world-europe-36643435

BBCはトルコの観光地アンタリアから伝えたところによると、トルコの観光業は、テロが増えたことや、上記のようにロシア人観光客が来なくなった事で、45%もダウンしており、悲惨をきわめている。

季節的にも最近のホテルの客室稼働率は、通常なら75%だが、今年はわずか15%だという。

http://www.bbc.com/news/world-europe-36556431
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ラマダン:神殿の丘で暴動続く 2016.6.29

 2016-06-29
しばらく平安が続いていた神殿の丘だが、ここ数日、パレスチナ人の若者たちがイスラエルの治安部隊や、ユダヤ人に投石するなどして暴動に発展する事件が、何度か発生している。

こうした状況を受けて、イスラエル政府は、ユダヤ人が神殿の丘へ入る事を一時禁止とした。これを受けて、近頃国会入りを果たした第三神殿派のユダ・グリック議員は、「恐れに負けるべきではない。」と訴えた。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/214194#.V3LSrqUWnA8

しかし、火曜には、神殿の丘から下の嘆きの壁にも投石し、祈っていた高齢のユダヤ人女性が軽傷を負った。イスラエル政府は、政府関係者(グリック議員を含むユダヤ人・アラブ人議員すべて)が神殿の丘へ上がる事を続けて禁止するとした。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/214220#.V3LQpaUWnA8

<テログループ3つを検挙>

ラマダンにはどうしても熱血イスラムが出て来るが、イスラエルの治安部隊はこれまでに、西岸地区グッシュ・エチオン近郊でテログループ3つを検挙。19人を逮捕した。18才以下の未成年も複数含まれていたという。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/214225#.V3LVFqUWnA8
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イギリス離脱問題, 初のEU議会:ブリュッセル 2016.6.29

 2016-06-29
<怒りと困惑:EU議会>

イギリスのEU離脱問題が浮上して初めてになるEU議会が28日、ブリュッセルで行われた。議会では、イギリスの離脱推進派のニゲル・ファランジ氏と他の加盟国首脳の間にかなり激しい論議が交わされたもようである。

http://www.bbc.com/news/uk-politics-eu-referendum-36648664

キャメロン首相は28日、他の27首脳と晩餐会に出席。「ヨーロッパの隣国たちとは、できるだけ密接な関係を維持したい。」と記者団に語った。明日29日の議会にはイギリス抜きの27カ国だけで審議が行われる。

イギリスはEUにとっては、主要国である。いくら離脱するといっても急に切り捨てて、村八分にすることはできない。しかし同時に、もしイギリスに対して寛大すぎる対処をとれば、他の加盟国もイギリスに続いて離脱してしまう。

今後のポイントとしては、①ヨーロッパの自由市場(関税なし)と、人の動きの自由(平たく言えば、移民問題)において、イギリスとEUの間にどのようなルールを設けるのかということである。

イギリスは、①はほしいが②はいらないという立場である。しかし、EUは、この2つはセットであり、イギリスだけいいとこどりはさせないと考えている。

EU議会に先立つ27日、ドイツ、フランス、イタリアの3首脳が集まり、イギリスがリスボン50条に基づいて正式な離脱作業開始を発動するまで、水面下の交渉は受け付けないということで合意した。厳しく冷たいともとれる対応である。

ドイツのメルケル首相は、「EUは十分強い。イギリスなしでもやっていける。」と言っている。しかし、実際には、イギリスの離脱がEUに与える影響は相当大きく、これからの対応次第で、双方、共倒れにもなりかねない。

今まで信頼してきたイギリスに突然、離婚を言い渡されたとまどいと悲しみ、怒り、また先の見えない重い不安がヨーロッパを覆っているといったところである。

<混乱続くイギリス国内>

EU離脱が発表されて以来、イギリスが経済不振に陥る可能性があるとして、ポンドの価値が落ちている他、イギリスの大手2者の格付けが落ちている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160628-00000022-asahi-bus_all

国民投票で離脱を投じた人も、いざフタを開けると、話が違うという状況が見え、後悔する人も少なくないという。ロンドンでは、主に若者たち数百人が議会前に集まり、EU(残留)を支持すると叫ぶデモが行われている。

もしもう一度国民投票をやりなおしたら、違う結果が出て来る可能性もあるが、今の所、具体的な動きはない。次期首相候補もまだ明確でない。

一方、最大野党労働党も混乱が続いている。党内選挙では、メンバーの3分の2が、コルビン現党首に不信任とつきつけたにもかかわらず、コルビン氏は退陣する気がないという。

とにかく、これから何が起こって行くのか、だれが国を導くのかもわからないのである。

こうした中、懸念されていたように、各地で移民たちに、「出て行け」というなど、差別発言や差別行為が急増している。移民たちは身の危険を感じていると言っている。

http://www.bbc.com/news/uk

<今後の流れ>

イギリスはまずは、9月ごろまでには、新しい首相選びをする。新首相が、リスボン50条を発動するまでは、正式な交渉はない。それまでは、とりあえず、現状維持ということになりそうである。

キャメロン首相は、議会から戻っての報告で、「イギリスはヨーロッパに背をむけるのではない。あらゆる分野で、できるだけ緊密な関係を続ける。」との方針を語った。

http://www.bbc.com/news/uk-politics-36656753
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イギリスのEU離脱とこれからの世界 2016.6.27

 2016-06-27
23日、イギリスが国民投票を行い、24日朝(英時間)には、EU離脱との結果が世界をかけめぐった。だれもが予想しなかった結果で、一気に世界をゆるがす事態となり、世界市場は一時大混乱となった。イギリスでは今もめまぐるしく事が動いている。

なぜここまで一大事なっているのかというと、前例のないことで、先がほとんど見えない中で、今後イギリスが没落し、ヨーロッパがばらばらになって没落していくのではないかという、暗い先行きが見え隠れするからである。

少々早い話だが、今後、イギリスがEUから離脱してしまうと、これまでイギリスを通じてEUに影響を及ぼして来たアメリカが、その窓口を失うことになるとも指摘されている。

http://www.reuters.com/article/us-britain-eu-usa-policy-analysis-idUSKCN0ZA351

すでに中東での威厳を失っているアメリカが、ヨーロッパでも影響力を失うことになれば、いよいよ”新世界秩序”(New World Order)を生み出す指導者の登場、というような黙示録的状況が、なんとなく見えてくる気配でもある。

いずれにしても、世界は今、新しい時代に突入しつつあるようである。

日本でも連日報じられていると思うが、ここでは、26日の時点までの動きのまとめと、それが何を意味するのか、またイスラエルにはどんな影響がありうるのか、様々な解説の中から、考察をこころみることとする。(主要情報源はBBC、日経新聞など)

<パンドラの箱をあけたイギリス>

1)イギリス内部の分裂

①国民の分裂


これまでに報じられている通り、EU離脱への賛成は52%、反対は48%という接戦だった。国民の約半分は、離脱に反対していたということである。

いくら多数決で決まったとはいえ、わずかの差でこれほど大きな決断をすることに対する危機感もある。EU分離の発表からこれまでに「投票のやりなおし」を政府に要請した人は300万人を超えた。

またイギリス国内で、スコットランドとならんで、6割という過半数が残留票を投じていたロンドン市では、本国から独立してでもEUに残留しようとの呼びかけに、16万人が署名している。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM26H0L_W6A620C1FF8000/?dg=1&nf=1

もし本当にイギリスが、EUから離脱した場合、これからの協定内容にもよるが、ヨーロッパとの関税なしの自由貿易、ビザ取得なしで勉学、就労が可能という移動自由の特権が、制限される可能性があり、今後、イギリスの経済にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。

残留を支持したのは、EUとの自由な関係になじんでいる若者たちと、EUとの”離婚”の複雑さと不利を知っている上層知識階層だった。

一方、離脱を支持したのは、イギリスがEUに加盟する前の”大英帝国”の誇りを知っている高齢者や、難民の流入に対し、自己決定できないというEUの制度に不満を持つ労働者層だった。

この国民投票の数日前に、労働党議員で、EU残留支持者だったジョー・コックス氏が、国粋主義者とみられる男に暗殺されている。EUからの離脱を、英国の独立といったとらえかたをする者もあり、残留派との確執は感情的にもぶつかる可能性を示唆している。

イギリスでは、落ち着いて、統一した国としての一致を保つことが重要だとのよびかけもなされている。

http://www.bbc.com/news/uk-politics-36590824

②スコットランドがイギリスから離脱する?

イギリスは、イングランドと、自治権を有するスコットランド、ウエールズ、北アイルランドからなっており、United Kingdomと呼ばれる。しかし、イギリス政府のEU離脱が決まった場合、まずはスコットランドが、独立してしまう可能性が高くなっている。

スコットランドは、2014年、イギリスから独立するかどうかの国民投票を行い、残留を決めた。しかし、今回のEU離脱問題では、住民の68%が残留支持で、離脱支持は38%と、明確に過半数が、EU残留を支持するという、本国とは違う結果になっていた。

このため、スコットランド自治政府首相のニコラ・スタージョン首相は、投票結果がでるやいなや、早々とイギリスからの独立を問う国民投票を行い、イギリスとは別に単独でEUに残留する道を模索する可能性がかなり高いと発表。EUにもこの旨を伝え、スコットランドの席を残しておいてくれるよう要請を入れている。

その後の世論調査では、スコットランド市民59%がイギリスからの独立を支持すると答えている。

http://www.bbc.com/news/uk-politics-eu-referendum-36629331

③政界の分裂

国民投票の結果が確定すると、国民に対しEU残留を熱心にすすめたキャメロン現首相が、10月までに退任し、今後のEUとの協議を次のリーダーに任せるとの意向を発表した。

これを受けて、イギリスは、EUとの協議以前に、新しいリーダー選びをまずしなければならなくなった。

大々的な総選挙になるというわけではなく、キャメロン首相が所属する保守党の中から新しいリーダーが選ばれる事になる。問題は、同じ保守党の中でも、離脱派と残留派に別れていることである。

基本的に、次の政権は、離脱賛成派が責任をもってEUとの”離婚協議”を進めることになるみられるが、離脱派を指揮してきた前ロンドン市長のボリス・ジョンソン氏は、首相の器ではないと言う声もあり、だれが時期首相になるのか、まだ未知数である。

また月曜からイギリスで大問題になっているのが、野党労働党が、崩壊しそうな勢いにあることである。

労働党党首のジェレミー・コルビン党首は、2015年に、大きな期待をもって党首に就任したにもかかわらず、反ユダヤ主義発言で、スキャンダルになったり、今回の国民投票では、離脱、残留どちらの意見なのかさえ明確にせず、ほとんど何の運動もしなかった。

そのため、コルビン氏に対する不信任の流れが一気に表面化し、党の右腕ともいえるヒラリー・ベン氏が、コルビン党首に直接不信任を指摘して解雇された。この他、すでに2人のトップ野党閣僚が辞任を表明している。

与党が次期首相選びで争っている中、野党がしっかりしていてほしいところだが、その野党も崩壊しつつあり、BBCは26日朝からこの問題を断続的に報じている。

http://www.bbc.com/news/uk-36632956

*離脱撤回はありうるか?

以上のように、24日、国民投票で離脱と発表されてから、イギリスは大変な混乱に陥っているのだが、ひょっとして離脱撤回ということはありうるのか?

26日になり、スコットランドのスタージョン首相が、国民投票結果への「拒否権」を発動すれば、イギリスのEU離脱を阻止できるのではないかと言った、しかし、実際には、難しいとみられる。

http://www.bbc.com/news/uk-scotland-scotland-politics-36633244

とにかく前代未聞のことであるため、何が起こるかは全く不明だが、元英首相のトニー・ブレア氏は、現時点で、EU離脱がひっくり返るとは考えにくいと話している。

2)EU崩壊の危機

イギリスの国民から、いわば離婚状をつきつけられたEUも動き出している。EUが今最も懸念するのが、イギリスに続いて、ドミノ式に、加盟国が離脱し、組織が崩壊してしまうことでる。

ヨーロッパでは1946年、イギリスの首相チャーチルが、「ヨーロッパ合衆国」を提言するなど、再び世界大戦に逆戻りしないよう、また旧ソ連の脅威からヨーロッパを守るためにも一致する気運が高まった。以後、システムが変化しつつ、また加盟国が加わりながら、今のEUとなったものである。

その目的は、争いを防ぎ、共に繁栄することである。それが崩壊することは、また国同士の競争や争いの時代に逆戻りするとの懸念にもつながる。

しかし、イギリスは、EUの中では、ドイツ、フランスに次ぐ第三番目に貢献する国で、いわばトップリーダーの1人。それが背を向けたことで、他の国々も、続いてEUから離脱してしまう可能性は十分考えられる。

実際、スペインでは、現在、総選挙が行われているが、反EU派が躍進しているという。ギリシャも、EUから経済支援を受ける代わりに、厳しい緊縮政策を強いられており、国民のEUへの反発は依然、高いままである。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM26H06_W6A620C1FF8000/?dg=1

また、イギリスの拠出金は、年間140億ユーロ(1兆5900億円)に上っており、今後穴埋めが加盟国の負担となる見通しで、そこからも離脱が始まる可能性はある。

http://www.bbc.com/news/uk-politics-eu-referendum-36470341

ドイツを中心とするEUの代表6カ国はただちに会合を行い、イギリス以外の加盟27国は、まずは一つにとどまる事を確認する声明を出した。

また、イギリスに対しては、「離脱するなら、早急に協議をはじめてほしい。」との共同声明を出した。離脱手続きが長引くことで、他の国々にも離脱を考える時間を与えることになるからである。

今後の手続きとしては、リスボン条約50条に基づき、イギリス自身が離脱手続きの開始を理事会に申請し、そこから2年以内に手続きを完了する。その2年間は、EUとの関係を現状維持できるが、議会での決定権にはかかわらないという。

その2年の開始のスイッチを押すのは、イギリスであり、EUはイギリスの動きを待つしかない。キャメロン首相はこのスイッチを次の首相に押してもらうと言っており、少なくとも10月までは、活発な動きはないということになる。

日経新聞によると、EUは経済への不安を払拭するため、イギリスの離脱後包括協定の検討に入っているという。しかし具体的なことは当然、上記の手続きが開始し始めてからになる。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H6F_V20C16A6MM8000/?n_cid=NMAIL003

*そうは問屋がおりない?

保守党で、残留派のフィリップ・ハモンド英外相は、「離脱派は、ヨーロッパは、結局イギリスを必要としているのだから、自由市場へのアクセスは今まで通りで、難民政策については、イギリスの利害最優先が可能だと考えているようだが、そのように進むと思ったら間違いだ。そこはバランスをとった形になるだろう。」と釘をさしている。

つまり、イギリスの離脱派が考えているように、自由市場は確保したまま、難民への受け入れは完全に拒否するという形にはならないということである。

<ビジネス界の動き>

いろいろ複雑なことはわからないが、イギリスがEUの一員でなくなることで、イギリスとヨーロッパの間の自由市場になんらかの制限がかかってくる可能性がある。

すると、ヨーロッパへの事業を展開する銀行や企業が、ロンドンに本部を置くことに不利益が生じることになる。ファイネンシャルタイムスによると、HSBC (香港上海銀行)では、スタッフをフランスへ移動させる可能性を示唆しているという。

https://next.ft.com/content/23d576b0-386a-11e6-a780-b48ed7b6126f

イギリスには、トヨタやホンダなどを含む日本企業約1000社が事業を展開している。ホンダは、イギリスで約12万台を生産し、その3割をヨーロッパへ輸出している。

イギリスのEU離脱問題から、もしイギリスが、ヨーロッパの自由市場から一部で実閉め出されることにでもなれば、イギリスからヨーロッパへの物流は”輸出”となり、関税がかかって来る可能性がある。

円が急騰していることもあり、今後の状況によっては、イギリスからの移動も検討しなければならなくなっている。日本への影響は避けられない。

<イスラエルへの影響>

1)政治的影響


イギリスのEU離脱の直前、リブリン大統領、アッバス議長は、それぞれ、ブリュッセルのEU議会にて、演説を行った。ブリュッセルで、両者が会談するのではと、多少は期待されていたが、結局、両者の接点はなかった。

その後、EUが今の混乱に陥ったわけだが、それが、イスラエル・パレスチナ問題にどう影響してくるか、様々な見方があるようである。

ある意見は、EUは、中東問題どころではなくなったので、フランス提案の中東和平交渉への圧力は、少なくともしばらくは遠のくと見ている。

一方で、イギリスが不在となり、アメリカの発言も届かなくなったEUは、反イスラエルに一致する形となり、イスラエルへの圧力は前より激しくなるという悲観論もある。結局の所、将来どうなるのかは、だれにもわからないということである。

いずれにしても、ヨーロッパでの、イスラム系難民の急増と、国粋主義の台頭は確かな動きであり、今後反ユダヤ主義がますます悪化する危険性はさらに高まっている。ヨーロッパにいるユダヤ人は早急にイスラエルに移住した方がよさそうである。

このイギリスの激震の中、イスラエルはロンドンへ新しい外交官を派遣した。長く首相府のスポークスマンとして活躍してきたマーク・レゲブ氏である。レゲブ氏は6月24日に、エリザベス女王に就任挨拶を行った。

http://www.haaretz.com/israel-news/.premium-1.727102?date=1466933202084

2)経済的影響

ネタニヤフ首相は、閣議冒頭において、「イスラエルの経済は強いので、大きな影響を受けるとは考えていない。」との見解を述べた。

カフロン財務相は、イギリスのEU離脱が決まってから、ネタニヤフ首相とイスラエル銀行総裁と協議を行った。また、24時間体制で世界経済を監視する特別室を設立し、イギリス情勢からの影響を監視しているという。

http://www.jpost.com/Israel-News/Israel-sets-up-24-hour-situation-room-to-monitor-Brexit-effects-457782

イスラエル財務省は、イギリスのEU離脱がイスラエルには追い風になる可能性もあるとみているようである。

もしイギリスからヨーロッパへの輸出が落ちた場合、ヨーロッパはイスラエルからの輸出を増やして不足をまかなう。一方、ヨーロッパからの輸入が減ったイギリスも、イスラエルからの輸出を増やして不足をまかなう、というのである。 

非常に都合のよい究極の楽観視・・・。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4820742,00.html

<石のひとりごと>

「イギリス一番」といって、EUからの離脱を決めたイギリスの動きは、アメリカでトランプ候補が「アメリカ一番」と言って、支持率を上げている動きと似ていると言われている。

全世界的に右傾化、国粋主義、自己保身に傾きつつあるが、イギリスのこの決定もその一連の流れの現れのようである。

しかし、「イギリス一番」「難民お断り」といった考えで、離脱票を投じた人が、結果的にこれほど大変なことになると予想していた人はどのぐらいいただろうか。

この問題は、いわば医師でもない人に、心臓手術をするかどうかを決めさせたようなもので、勢いで手術すると言って、いざ開けたはいいが、予想以上に困難で、不利益も多々あり、こんなはずではなかったというような事態になるのではないかとも懸念される。

”親方日の丸”で、やっていることを国民にはかなり隠匿してどんどん政治をすすめてしまう日本の政治には問題を感じるが、かといって、政治経済、外交といった専門的な知識がないと、どんな影響があるのかわからないような問題、しかも全世界をまきこむ大問題になるような案件を、一般群衆の、しかも多数決で決めるというのも、いかがなものかと思わされる。

いかんせん、サイはすでに投げられた。目を覚ましていなさいという聖書のことばが、ますます現実味を帯びる今日この頃である。
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災難続きのアメリカ:西バージニアの大雨・洪水で24人死亡 2016.6.27

 2016-06-27
イギリスのEU離脱で世界が動揺していたころ、アメリカの西バージジニア州では、先週木曜から激しい雨がふって洪水が発生。100軒以上が全壊し、こえまでに少なくとも24人が死亡した。

州の非常事態宣言が出されている。

http://edition.cnn.com/2016/06/25/us/west-virginia-flooding-deaths/

一方、カリフォルニアでは、自然発火の山火事ですでに家屋200軒が全焼。2人が死亡している。火事はまだ続いている。

http://abcnews.go.com/US/wireStory/latest-deadly-california-wildfire-10-percent-contained-40142187

中国では、23日に竜巻が発生したが、これまでに99人の死亡が確認されたとNHK。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160626/k10010572561000.html
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ハイファ市史上最大のゲイ・イベント 2016.6.27

 2016-06-27
25日、ハイファでは、ハイファ市としては、これまでで最大3000人が参加するゲイ・パレードが行われた。ハイファのヨナ・ヨハブ市長もパレードに参加している。ゲイパレードはアシュドドでも行われ、もはや全国的行事のようである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4820098,00.html

<エルサレムのゲイパレードでのテロ犯:実質終身刑>

昨年7月にエルサレムで行われたゲイパレードで、超正統派の男がナイフをもって、パレード中の人々に切りかかり、シーラ・バンキさんが死亡した。

その犯人、イシャイ・シュリーセルは、その場で逮捕された。それから裁判が続けられていたが、昨日、シーラさん殺害他で、計51年の実刑判決が出た。実質、終身刑である。

シュリーセルは2005年に、ゲイパレードで人を刺して逮捕され、10年受刑している。シーラさん殺害は、出所後2ヶ月目の犯行だった。

10年も受刑していながら、全く同じ罪を犯していることから反省のかけらもないとされ、これ以上シャバに出しておくのは危険だと判断されたもよう。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4820463,00.html
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すでに夏休みはじまる 2016.6.22

 2016-06-22
イスラエルでは月曜、7-12年生(中学校から高校生)までの子供たち70万人の約2ヶ月におよぶ長い夏休みがはじまった。7月1日からは、さらに150万人の小学生、幼稚園児たちの夏休みも始まる予定になっている。

市や博物館、私立の団体が子供のための様々なプログラムや夏キャンプを用意しているが、どれも費用がかかるため、働く両親にとっては大きなチャレンジである。

言っておくが、イスラエルの子供たちは、日本の子供たちの10倍ぐらいやかましく、ワイルドである。さらにイスラエルでは夏休みの宿題なるものがないらしい。いったいこどもたちは2ヶ月も何をするのかと思うが、とにかく楽しく遊んでいるようである。

エルサレムアッセンブリーでも子供キャンプの受付が行われたが、すでに160人の登録があった。キャンプとはいえ、泊まり込みではなく、通いの学校のようなもので、その中でちょっとした遠足があったりする。2週間くらいやっている。

夏になると戦争になったりするのだが、このまま平和に夏休みがすごせればと思う。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/213820#.V2mJUqUWnA9
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イスラエル兵がパレスチナ人少年を誤射か 2016.6.22

 2016-06-22
月曜夜、エルサレムからテルアビブに向う国道443号線で、パレスチナ人ユース数人が、路上に油をまいた上、走行中のイスラエル車両に石と火炎瓶が投げつけたため、車の窓が割れて乗っていた3人が負傷(軽傷)した。

これに対し、イスラエル軍兵士らの発砲でパレスチナ人1人が死亡、3人が負傷、2人を逮捕と伝えられた。しかし、翌朝になり、イスラエル軍スポークスマンは、死亡したパレスチナ人らが、たまたま近くにいて犯人グループと間違われた疑いがあると発表した。

これまでの調べによると、事件発生当時、後続して来た車に乗っていたイスラエル兵らが、路上にパレスチナ人らが道まいたとみられる油を発見。すすむうち、投石するパレスチナ人らがいたため、これを止めようと追いかける中、発砲したところ、1人が死亡。3人が負傷したという。この後、犯行にかかわったとみられる2人が逮捕されている。

パレスチナメディアによると、死亡したのは、マフムード・バドランさん(15)。イスラエル軍はバドランさんが犯行にはおそらく関わっていなかったことを認めている。

パレスチナメディアは、イスラエル軍が、パレスチナ人を裁判なしで処刑したと避難。パレスチナ自治政府は、これを「極右のネタニヤフ政権の本性だ。」と避難する声明を出し、国際人権組織に対し、「ただちに調査して記録し、この”犯罪”を国際法廷に訴える」よう要請した。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4818446,00.html

これについて、イスラエル外務省スポークスマンは、「だいたいパレスチナ自治政府が若者たちを煽動し、治安上困難な状況を作り上げなければ、発生しなかった事件だ。」と反論している。

国道443号線は、ラマラに近く、これまでも何度も投石の被害が発生している。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/213917#.V2lLO6UWnA8

<ヘブロンでパレスチナ人射殺の兵士について>

上記のような事件が発生したところだが、イスラエル軍内部では、3月にヘブロンですでに重傷のパレスチナ人テロリストを射殺したとして起訴されているアザリア軍曹についての軍裁判がまだ続けられている。

アザリア軍曹の行為について、軍は厳しく罰する姿勢だが、「相手はテロリストだったのだから、撃った者に罪はない。」と主張する右派勢力が激しく反発している。

直属の司令官だったトム・ナアマン少佐は、アザリア軍曹を告訴する側として証言したが、その後、極右勢力から、ソーシャルメディアにおいて、非難と脅迫も受けるようになり、警察に通報しなければならない事態になった。

そのため、アイセンコット参謀総長を含むイスラエル軍高官11人が、ナアマン少佐を支持するとの公式発表を行った。

ネタニヤフ首相は、「軍の高官を脅迫することは赦されることではない。私は軍の法廷の出す結果に信頼している。皆さんもそうしてほしい。」とコメントした。しかし、安全のため、今後、アザリア軍曹に関する軍法廷で、証言に立つ人の氏名は伏せられることになった。

イスラエル軍には、「Purity of Arm(潔癖な武器使用)」 というルールがある。武器を使用する時には、やむを得ない状況に限られ、不要に人間を傷つけることは禁じられている。国際的にも質の高い軍隊との評価を維持するためである。

しかし、こうした潔癖なイスラエル軍のルールに対し、相手がテロリストであり、戦場における敵なのであれば、自国の兵士は常に守られるべきだという意見が強く、対立しているのである。

今回も、パレスチナ少年の射殺をミスであったと、イスラエル軍は直ちに自ら認めている。今後詳しい調査が行われ、関わった兵士らに処罰が下るかもしれないが、非常に難しい問題である。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4818146,00.html
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右派政権ぶり!?ネタニヤフ政権の動き 2016.6.22

 2016-06-22
パレスチナ自治政府が、極右だと非難し、実際、史上最強の右派政権となったネタニヤフ政権だが、以下のような動きがあった。

1)西岸地区入植地へ7400万シェケル(約20億円)の予算を決定

イスラエル政府は、日曜、テロの標的になっている西岸地区入植地への支援予算7400万シェケルを認可した。これは防衛費というわけではなく、農務省、観光省、保健省など、様々な省庁から、それぞれが計上したものも含んだ支援額の合計である。

保健省は、西岸地区入植地で、心理学的なケアの要請が高まっており、その費用になるという。こうした入植地支援は、中身がなんであれ、パレスチナや国際社会からは、右派的処置ととられることになる。

http://www.jpost.com/Israel-News/Politics-And-Diplomacy/Government-approves-allocation-of-NIS-62-million-to-settlements-457175

2)イシバ(ユダヤ教神学校)への支援を8000万シェケル(約21億円)増額

前期政権では、税金を払う主力の中流階層の声だと主張する未来がある党のラピード党首らが国民の支持を受け、ユダヤ教正統派たちの子ども手当をカットして、一部を除くイシバ学生の従軍の義務もすすめられるなどの動きがあった。

しかし、政権が変わって以来、そのような話は少しも出なくなった。逆に、8000万シェケル(約2億3000万円)が、超正統派イシバへの支援額として増額支援されることになった。

これは、統一トーラー党を連立に引き入れるための約束事であったとのこと。これは、前政権で、ラピード氏らが、カットした分を取り戻した形になったという。

ところで、ラピード氏は、国会議員でありながら、国会への欠席が多すぎるとして6000シェケル(18万円)の罰金を言い渡された。
*イスラエルの国会では、議員の国会出席が表示されており、だれが欠席しているかが公に啓示されている。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/213817#.V2mJe6UWnA-

<エルサレム分割はやはりならない!?>

日曜、イスラエルのテレビ、チャンネル10が、左派元労働党のシオニスト陣営ヘルツォグ党首が、2015年の総選挙前に、パレスチナ自治政府のアッバス氏と秘密裏に会談し、両者が国を2つに分けることで合意に至っていたと報じた。

両者が署名した合意書によれば、エルサレムは分割。イスラエルは西岸地区の90%以上から撤退する、パレスチナ人の帰還権も一定レベルで認めるなどが含まれていた。

2015年の総選挙当時、投票直前まで、ヘルツォグ氏のシオニスト陣営が勝利するとみられていた。もしあの時、ヘルツォグ氏が勝利していれば、エルサレムは今頃、分割の途にあったかもしれないということである。

ところが選挙結果は、驚き逆転で、ネタニヤフ首相の勝利となった。

さらに、先月、ネタニヤフ首相は、ヘルツォグ氏を連立政権に引き入れて統一政権にしようとした。この話はすでにまとまったかのような報道もなされていたのだが、これもまた直前になって、逆に右派のイスラエル我が家党リーバーマン党首が、連立入りすることになり、ヘルツォグ氏は、野党代表にとどまることになった。

ヘルツォグ氏としては、紛争が続くままで、エルサレムを無理に統一しておくよりは、分けた方が、現実的だと信じていたのではあるが、結局の所、エルサレムを分割しようとする動きは、つねに阻まれてしまうようである。

以前、オルメルト首相も、パレスチナ側と同様の交渉をしていて、ほぼまとまりかかっていたというが、この時は、オルメルト氏の汚職が発覚してそれどころではなくなり、交渉は頓挫した。オルメルト氏は現在、刑務所で服役している。

このような流れの上に、今の右派政権を見てパレスチナ側は、「この政権とはいっさい交渉は不能だ。これでどうやって2国家2民族を実現しようというのか。」と指摘している。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/213825#.V2mW7aUWnA8
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イスラエル外交:リーバーマン国防相とリブリン大統領 2016.6.22

 2016-06-22
イスラエルには、現在、外務大臣が不在で、ネタニヤフ首相が兼任という形になっている。

しかし、今週は、リーバーマン国防相が、ワシントンを訪問。アメリカのイスラエルへの軍事支援に関する協議を行っている他、リブリン大統領が、ブリュッセルのEU本部へ公式訪問を行い、ドナルド・タスクEU大統領と会談した。

1)リーバーマン国防相、初のアメリカ訪問

リーバーマン国防相は、今回、2018年に期限切れを迎えるアメリカからイスラエルへの軍事支援協定の更新について話し合うために訪米した。更新となれば、年間30億ドル(3000億円以上)の支援額である。

アメリカ政府は極右とも言われるリーバーマン氏が国防省になったことで、現政権は本当に2国家2民族を達成しようとしているのか疑問だとのコメントを出していた。今回、リーバーマン国防相は、アメリカのアシュトン・カーター防衛相と会談している。

http://www.haaretz.com/israel-news/1.726106

2)リブリン大統領、初のEU訪問

EUは現在、フランスの国際平和会議の延長で、イスラエルとパレスチナの和平交渉に乗り出している。しかし、イスラエルは、これを拒否している。タスク大統領は、リブリン大統領に対し、「中東和平はEUのトッププライオリティ」であると強調した。

リブリン大統領は、「EUとイスラエルは、紛争問題以外での関係は継続すべきだ。」と訴えた。

リブリン大統領は、明日水曜、EU議会で演説する予定で、木曜にはパレスチナ自治政府のアッバス議長が演説することになっている。このタイミングで、リブリン大統領とアッバス議長が対面する可能性もあると報じられている。

http://www.jpost.com/Israel-News/Politics-And-Diplomacy/European-leader-to-Rivlin-Lasting-Mideast-peace-is-a-top-priority-for-EU-457363

*イギリスはEUを離脱するか?

別件になるが、木曜、イギリスでは、EUに加盟国(現在28カ国)として残留するかどうかの国民投票が行われる。もしイギリスがEUから離脱すると決めた場合、ギリシャなど、ドミノ倒し的に国々が離脱する可能性もある。そうなると、EUに大きな変化が訪れることになる。

ただし、キャメロン首相は、国民に対し、EUにとどまる方がイギリスには得策だと訴えており、とどまる可能性が高いとみられる。なお、EU離脱賛成派は、主に難民の流入を避けたいという思惑から離脱を望んでいるようである。
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手のかかる?ガザ地区話題2つ 2016.6.22

 2016-06-22
1)イスラエルが国境に、地下防護壁建設

夏が近づくと、南部か北部で戦争の足音の気配がしてきそうだが、イスラエルメディアによると、イスラエルは、ガザとの国境地下に、コンクリの防護壁を設立する計画だという。この計画に必要な額は22億シェケル(600億円以上)と推測されている。

地下防護壁は、ハマスの地下トンネル設営への意欲は収まるところがなく、イスラエル領内にテロリストが入り込むことを戦わずしておさえるためである。

ガザとの戦争はこれまで何度繰り返されて来たかわからない。今度再び戦争になったとしたら、今度は、ガザ全土を破壊して、最後の戦いにしなければならないとイスラエル軍は考えている。しかし、そうなれば、”占領者”として、ガザ地区の後処置をイスラエルがしなければならなくなる。

それは避けたいので、地下防護壁は、できるだけ、直接対決を避けるためだと国防省は語っている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4816509,00.html

2)ガザ地区へ電気送電増量へ

イスラエルは、ガザ地区からの攻撃が治まらないため、ガザへの送電を一部停止している。すると、ガザでは、汚水処理場が稼働できなくなり、相当な量の汚水がアシュケロン付近で垂れ流しされるようになった。

これを受けて、アシュケロンの海水淡水化工場の操業を停止せざるをえなくなっていた。イスラエルは、ガザの汚水処理工場を再開させるため、送電の増量を決めた。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4813104,00.html
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イラクで難民急増中 2016.6.22

 2016-06-22
19日、過去2年以上にわたって、ISISに支配されてきたイラクのバグダッド近くの町、ファルージャの要所を奪回したとイラク軍が発表した。まだ戦いは続いているが、イラク軍は、その後モスルへも進軍しているもよう。

しかし、ここ4週間ほどのファルージャでの戦いで、新たに難民が8万人発生した。BBCが伝えたところによると、難民たちは食べ物もなく、外で寝るしかないという現状だという。現地では、昼間の気温が47度にまで上がる時があるという。

のがれて来た人の証言では、町の中では食べ物もなく、医療品も不足しているため、子供であっても麻酔なしで、治療が行われていたという。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-36571226

イラク政府は支援を要請しているが、汚職が蔓延し、これまでの国際支援を上層部が着服しているという疑いもあるため、国際社会も支援はしにくいというのが本音である。

<世界難民の数が史上最高へ>

国連によると、2015年末現在、世界中で難民であるか難民申請をしている人の数は6530万人で、史上最高となった。難民の半分は18才以下の子供だという。

また難民の54%は、シリア、アフガニスタン、ソマリアからの難民で、1240万人は、2015年に難民となっていた。

http://www.bbc.com/news/world-36573082

<ヨルダンにいるイラク難民クリスチャン>

ヨルダンには65万5000人以上の難民がいる。その中にはクリスチャンも少なくない。しかし、ヨルダン国内のクリスチャン系の学校は高額で、とても学べない状況。

そこで、地元教会が、難民の子供たちを集めて、教育を行っているという。アメリカなどからクリスチャンたちがボランティアで協力しているが、エルサレムアッセンブリーからも、R姉妹が参加してきて報告をしてくれた。

R姉はユダヤ人だが、アラビア語を学び、難民たちとも十分コミュニケーションがとれる。イスラエル国籍であるため、一時入国が阻止されたが、現地に赴く事ができたという。

R姉によると、難民となったクリスチャンの中には、ISISに感謝するという人もいたという。「イラクにいたときは、ただ単に毎週教会に行っていただけで、主との関係は感じなかった。今こうしてすべてを失ってはじめて、主との関係を感じる事ができた。だからISISに感謝する。」と語ったという。

ビデオで紹介された子供たちは、エルサレムにいる子供たちとほとんど見た目も同じで、元気そうだった。ヨルダンにいるイラク難民たちは、国連の難民指定を待って、その後は第3国のアメリカやカナダをめざしているとのこと。

<シリア、イラク国境でヨルダン兵士6人が死亡>

ヨルダンにはシリアとの国境付近に難民キャンプがあるが、火曜朝、その国境付近で、自爆テロとみられる爆弾攻撃でヨルダン兵6人が死亡。14人が負傷した。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/213940#.V2mzcaUWnA8

今のところ、犯行声明は出ていないが、ヨルダンが、アメリカ有志軍とともにISISを空爆していることから、ISISによる可能性が高い。アブダラ国王は、鉄拳を持って対処すると言っている。

なお、ヨルダンではこれに先立つ今月6日にも、主都アンマン郊外の、パレスチナ人難民キャンプ近くの治安諜報機関のオフィスでテロがあり、治安関係隊員3人が殺害されている。この事件については詳細は発表されていない。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/213328#.V2m0dKUWnA8

イスラエルは、ヨルダンの治安維持には協力しているため、こうした事件を受けて、水面下でイスラエルもなんらかの動きをしていると考えられる。
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ラマダンとシャブオット(五旬節)2016.6.12

 2016-06-12
イスラエルでは、6日からイスラム教のラマダンに入ったが、この日曜は、ユダヤ教のシャブオット(五旬節)の祭日だった。そのため、イスラエルでは、安息日も含めて、金曜から日曜までが連休となっている。

その直前の水曜に、テルアビブでのテロ事件が発生したことを受けて、イスラエル軍は基本的にこの3日間、西岸地区との間を閉鎖して、警備にあたっている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4814455,00.html

しかし、金曜は、イスラム教のラマダン最初の金曜日で、イスラム教徒にとっては、特別にエルサレムの神殿の丘に来る日となっている。この日は、巡礼者を完全に閉め出すことはできず、エルサレムの神殿の丘では、厳しい警備の中、イスラムの集団礼拝が行われた。幸い大きな衝突はなかった。

*ラマダン

ムハンマドに最初にコーランが啓示されたことを記念し、約1ヶ月、日の出から日没までは、水も飲まない断食をして、霊的に神に近づこうとする行事。イスラムの5つの義務の一つである。日没後には家族とともに食事をとる。

*シャブオット

5旬節ともいわれ、過ぎ越し(安息)の翌日から7週間後の日をさし、エジプトから解放されたイスラエル人が、シナイ山にたどり着き、モーセを通じて律法(十戒)を受け取ったことを記念する。

またシャブオットは、収穫を祝う収穫祭でもある。聖書によると、過ぎ越し、仮庵の祭り、シャブオットが、イスラエル人がエルサレムに来る事になっている3大例祭である。

この日、シナゴーグでは、一晩中徹夜でトーラーの学びをし、朝には十戒を読み上げる。日中は、キブツなどで、収穫の祭りが行われる。

<悲しみのシャブオット:テルアビブのテロ犠牲者埋葬>

楽しいはずのシャブオットだが、テルアビブのサロナ・マーケットでの銃乱射テロが発生したのはそのわずか3日前だった。犠牲者4人の葬儀は、木曜に行われた。遺族にとっては、まったく思いもよらなかったシャブオットになってしまった。犠牲者とその家族は以下の通り。

イド・ベン・アリさん(43)。ティーンエイジャー2人の父親だった。イドさんは、元エリート兵士で現在は、コカコーラ社の重役。妻のタルさん、子供たち2人とともに、マックスブレナーの隣のレストラン・ベネディクトで食事をしていて被害にあった。

妻のタルさんは重傷で病院に搬送されたが、容態はおちつき、現在は、中等度の負傷と伝えられている。子供たちは無事だった。

イラナ・ナベさん(40)は4人の子供たちの母親で、40才の誕生日を祝っていたところ、犠牲となった。

ミラ・ミシャヤビさん(30)は、3週間後に結婚することになっていた。Yネットによると、ミシャヤビさんは、死の直前に婚約者に電話をかけていたという。

ミハエル・フェイギさん(58)は、ベングリオン大学の教授で、イスラエルに関する社会学、人類学のエキスパートだった。3人の子供の父親だった。

http://www.timesofisrael.com/victims-in-tel-aviv-terror-attack-named-as-father-of-two-professor/

負傷者は最終的に16人とのこと。このうち1人は、頭部に銃撃を受けたが、生き延びた。家族は「彼が生きているのは奇跡。神様の贈り物。」と語っている。

ニュースはもうほとんどこの事件を取り扱っていないが、犠牲者家族の苦しみは、実に今、始まったばかりである。

<国連安保理がはじめてイスラエル人に対するテロを非難する決議>

今回、イスラエル市民の犠牲者を4人も出したテロについて、早期の段階で、国連安保理がはじめて、犯行を非難する決議を行った。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4814492,00.html

しかし、この翌日にはフランス代表が、テロ後、イスラエルがラマダン期間中にあるにも関わらず、8万3000人もの入国許可を反故にするなどの処置をとったことについて、「テロを増幅する」としてイスラエルを非難する発言をしている。

<終わらない憎しみの連鎖>

ラマダン中ではあるが、イスラエル軍は、土曜、この1月に、西岸地区オテニエルで、メイール・ダフナさん(38才の母親)を殺害したテロリスとの自宅を破壊した。家は、ヘブロンのヤタという村で、今回のテルアビブでのテロ事件の犯人の出身地でもある。

テルアビブでのテロ事件の後、この村をはじめ、西岸地区全域では、菓子を配り回っての祝いがなされていた。イスラエルを憎む町である。

これまでの事例でいえば、息子や娘がテロ事件をおこして、イスラエル軍に家を破壊されたパレスチナ人一家は、ヒーローを生み出した家族という扱いになっている。

おそらく、地域住民か、パレスチナ自治政府から、次の家が支給されているはずである。その場合、たいがいは、破壊された家よりは上の新居のようである。(注:今回の場合は未確認)

http://www.jerusalemonline.com/news/politics-and-military/military/home-of-terrorist-who-murdered-dafna-meir-demolished-21638

*パレスチナ人の子供たち:”アラーはイスラエルが嫌い”

例祭中の土曜、パレスチナ人地域に囲まれているユダヤ人地区のアルモン・ハナチーブで、友人と散歩をしていたら、3才から15才までぐらいのかわいいパレスチナ人少女たち5-6人が話しかけて来た。

くったくがなく、きゃぴきゃぴと本当に明るく元気で、かわいい少女たちである。2人はヒジャブをかぶっていた。近くのパレスチナ人の村、ジャベル・ムカバに住んでいるという。大きい少女2人はラマダンで断食しており、お腹がすいたと笑っている。

驚いたことに、話はすぐに、「イスラエル人は、嫌い。」という。なぜかと聞くと、手で首を切る様子をしながら、「パレスチナ人を殺し、土地をとっていくから。アラーはイスラエル人が嫌いなの。」という。

ヘブライ語を話すのかと聞かれ、うっかりちょっと、と言うと、ふんという感じで、「ああ、この人、イスラエル側よ。」と言われてしまった。

話していると、ベビーカーを押して散歩するキッパをつけた正統派ユダヤ教ととみられる若い夫婦が近づいて来た。少女たちは「ユダヤ人よ。」といいながら声をひそめた。

これほど近くに住み、同じ公園をシェアしているにもかかわらず、両者は避け合っいる。少女たちによると、パレスチナ人の学校では、ヘブライ語を学ばない。ユダヤ人の方でもアラビア語を学ぶ子供たちはほとんどない。

パレスチナの親たちは、テロが”成功”し、ユダヤ人が死ぬとそれを祝って、チョコレートを子供たちにも配る。子供のうちから、イスラエル人を憎むことが身につくのもまったく無理はないのである。

16才の少女がナイフでイスラエル人を殺しに来る事件があったが、その背景にはこうした日常があるということである。

*犯行後震えていたテロリスト

メディアによると、犯行直後、犯人の1人が、人々が現場から逃走するのにまぎれて一緒に走って逃げ、途中から現場すぐ近くに住んでいて、事件に巻き込まれた家族について走ったまま、その家に入って、水を要求していたことがわかった。

家族は、この人物が一見、弁護士風で、震えていたため、被害者の一人だと思い、家に入れて水を与えたという。この家族の父親は、警察官だった。事件発生直後、家族を家に送り届けてから、現場にかけつけたところ、撃たれて倒れていた犯人の一人の服装が、今自宅に家族とともに残して来た男と同じであることに気がついた。この警察官は、あわてて家に帰って犯人を逮捕したという。

犯人もまだ若い21才である。水を飲みながら震えていたというから、そのまま悔い改めに導かれればと願う。
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フランスでの中東和平国際会議 2016.6.12

 2016-06-12
3日、延期になっていた中東和平カンファレンスがパリで行われた。カンファレンスには、ケリー国務長官とバン・キ・ムン国連総長をはじめ、EU加盟国代表、アラブ連盟代表も出席しての国際会議で、当事者のイスラエルとパレスチナ代表は不在だった。

このフランスの和平推進案には、パレスチナのアッバス議長は歓迎したものの、イスラエルのネタニヤフ首相は、「これは当事者同士の解決以外に道はない。」と頭から拒否していたからである。

つまり、どうしてもけんかをやめない2人をどうしたらよいだろうかと、村の長老たちが頭を抱えて話し合った、という形である。

カンファレンス後の共同声明では、イスラエルとパレスチナの問題は、2国家2民族以外にありえないということで合意。両者の間で暴力が続いていることから、いつまでも現状維持が続くわけではないとの危機感を共有した。年度末にはまた会議を開く予定ということで閉幕となった。

http://www.diplomatie.gouv.fr/en/country-files/israel-palestinian-territories/peace-process/initiative-for-the-middle-east-peace-process/article/middle-east-peace-initiative-joint-communique-03-06-16

フランスでの国際会議は、パリが大雨で洪水被害も深刻になる中で行われた上、イスラエルが、エルサレム統一記念日(カンファレンスではエルサレム分割も視野)を祝う時期と同時進行で行われたた。

そのため、イスラエルでは、「フツパン(利己主義の大バカもの)」といった言葉で伝えた記事もあった。一方で、「世界がこれほど心配してくれるような機会は、もう二度とないかもしれない。」といった意見の記事もあった。

これと平行してすすめられているエジプトを中心とするアラブ諸国からの和平案だが、ネタニヤフ首相が、取引の内容を変更することを要請したところ、断られたため、こちらも結局座礁か・・という感じである。

しかし、そうなると、もう解決はどこにもないということになり、それはそれで、よろしくない状況でもある。ここはまさにメシアが来るまでもめ続けることになるという絵図である。

<世界の嫌われ者イスラエル:ヒトラーの「我が闘争」がベストセラーへ>

今回、安保理は、イスラエルのテロ被害を認めてテロリストを非難する決議案を出したのだが、これは何ヶ月も続くテロの波が始まってから実に初めてのことであった。

通常は、イスラエルがテロの被害にあうのは、イスラエルが、西岸地区の入植地拡大を続けていることが問題の根源にある、つまりはイスラエルが悪い、という見方が一般的なので、非難決議にはいたらないのである。

また今回、イスラエルが国際社会全部がすすめる和平案を、頭から拒否していることもあり、この会議での歴史的な解決にはいたらなかった。(とはいえ、国際会議で解決するとも考えにくいが。。。)やはりイスラエルという国はややこしいと思われてもしかたがないだろう。

余談になるが、最近、ヨーロッパでは、ヒトラーの「我が闘争」が今、ベストセラーになっているという。ヒトラー没後70年となり、著作権制限がはずれたことで、様々な解説つきの同書が発売され、ベストセラーになったのである。歴史家は「この本を一般人が読むのは危険だ。」と警告している。

https://www.washingtonpost.com/news/worldviews/wp/2016/06/10/hitlers-mein-kampf-suddenly-seems-to-be-popular-again/

聖書では、地上に最後のときが来る直前に、世界中がイスラエルに向って戦いを挑んで来ることが記されている。その気配はやはり年々現実的になりつつあるようだ。

・・・わたしは、すべての国々を集めて、エルサレムを攻めさせる。町は取られ、家々は略奪され、婦女は犯される。町の半分は、捕囚となって出て行く。しかし、残りの民は町から断ち滅ぼされない。主が出て来られる。決戦の日に戦うように、それらの国々と戦われる。その日、主の足は、エルサレムの東に面するオリーブ山の上に立つ。(聖書・エゼキエル書14:2−3)
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ネタニヤフ首相:今年4回目プーチン大統領訪問 2016.6.12

 2016-06-12
7日、ネタニヤフ首相が、ロシアのプーチン大統領を訪問した。両者の会談は今年に入ってからだけで、4回目。このうち3回は、ネタニヤフ首相がモスクワのクレムリンを訪問する形で会談が行われた。

イスラエルとしては、ヒズボラとイランが介入しているシリア情勢に大きな影響力を持つロシアを味方につけておくことは国防上、非常に重要なのである。

ネタニヤフ首相は、ロシア・メディアのインタビューに答えて、イスラエルは、2つの事以外では、シリアの内戦には干渉しないと語った。

その2つとは、①人道支援上、シリア人負傷者を国境付近で治療すること、②イランが、シリアの混乱を利用してイスラエルを攻撃するか、ヒズボラに高度な武器を供与する時にはそれを阻止する、である。

この他、両首脳はテロとの戦いやシリアの内戦をはじめとする中東における紛争の終焉に向けて、軍事的にも協力していくことで合意。また、イスラエルとトルコの関係、パレスチナ人との関係を改善することの重要性も確認した。

ロシアとイスラエルの国交は25年。イスラエルには100万人を超えるロシア系ユダヤ人が移住するなどで両国の関係は歴史的にも深いといえる。

http://www.jpost.com/Israel-News/Politics-And-Diplomacy/Putin-to-Netanyahu-Were-unconditional-allies-in-the-war-against-terror-456193

<テロ続きのトルコ>

今回、両首脳の話題に上っているトルコだが, 7日、またイスタンブール市内で爆弾テロ(遠隔操作)が発生した。これにより警察官7人が死亡。クルド勢力の一派TAKが犯行声明を出し、「トルコは、外国人観光客には危険だ。」との発表した。

http://www.bbc.com/news/world-europe-36501645
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シリア情勢と難民の少年たち 2016.6.12

 2016-06-12
イスラム教では、宗教行事の間だからといって戦争がなくなることはない。むしろ、アラーのために戦う霊がはたらくようで、死者はより増える。

11日、ダマスカス郊外で、自爆テロが発生し、12人が死亡した。ISISが犯行声明を出している。シリア領内のISISは徐々に領土を失いつつあるのだが、ダマスカスという主都を狙ったテロを行う事で、まだまだ健在ぶりを発揮した形である。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-36506192

シリア内戦での死者は5年で25万人以上。国外難民は1100万人となっている。

国内にとどまっている難民は、餓死の危険性の中にいるが、9-10日、ダマスカス郊外へ、国連などから人道支援物資の搬入がはじまった。

しかし、ダマスカス郊外では、シリア政権軍の空爆が続き、搬入は著しく妨害されているという。

ダマスカスでのテロ事件を受けて、シリア軍とそれに協力するヒズボラは、空爆を正当化するかのような態度だという。

<売春を余儀なくされる難民の少年たち>

シリアなどの難民たちが、トルコからヨーロッパに流れて行けないようにして、トルコにとどまる策が施行されて以来(トルコ発案)、ギリシャへ渡る難民はいなくなった。*逆に北アフリカからイタリアへは増加

しかし、これより先にギリシャへ移動していて、そのまま留め置かれた難民たちは、前にも後にも進めず、悲惨なことになっている。
BBCが、彼らがたむろするアテネの公園など現場の地獄のさたを報告した。

それによると、難民の少年たちが、生き延びてなんとかヨーロッパへ進むため、一回、5-10ユーロで体を売っているという。行為はごみだらけの公園のやぶなど、屋外で行われている。麻薬売買もあり、地域はまさに無法地帯となっている。

いうまでもないが、男子が売春するということで、まさにソドムとゴモラ状態である。

難民として逃れて来たのは、大半が男性たちだが、10代やそれ以下の少年が一人で逃れてきているもめずらしくない。こうした男性たちは、先にヨーロッパにたどりつき、おちついたら家族を呼び寄せようとしていたのだが、今となっては先にもすすめず、元の国にも戻れない状況に陥っているのである。

BBCのインタビューに答えた若い少年は、体を売る以外に道がないことや、いまとなっては、ヨーロッパをめざさなければと後悔していると語っている。

http://www.bbc.com/news/world-europe-36500635

また、エルサレムポストによると、単独でヨーロッパへ入った中東系の難民の子供たち1万人が行方不明だという。犯罪組織の人身売買に連れ去られたと懸念されている。

これらの子供たちには国がない。パスポートがない。つまりだれがこの子たちを守るのかといえば、だれもいないということである。しいていえば、子供たちがたどりついたヨーロッパの国々ということになるのかもしれないが、どの国もこうした子供たちの為に犠牲を払う国はない。

この記事によると、赤十字がホットラインを開設し、対処に乗り出しているもようである。

http://www.jpost.com/Middle-East/Without-help-families-face-lonely-search-for-Europes-missing-refugee-children-456532
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テルアビブ銃乱射テロ:4人死亡 2016.6.9

 2016-06-09
8日午後9時半ごろ、テルアビブ中心街、防衛省の前にある観光地サロナ内のカフェ/マックス・ブレナーで、無差別銃乱射テロがあり、イスラエル市民4人が死亡。5人が負傷者した。負傷者のうち、2人は重傷となっている。

犯人は、2人。一人はすぐにかけつけた治安部隊に撃たれて負傷し逮捕。もう一人もまもなく逮捕された。生存したまま逮捕されたため、現在、取り調べが行われている。

これまでにメディアで報道されたところによると、2人はヘブロン在住のパレスチナ人、ムハンマド・ムサ・マヘマラ(21)とそのいとこカリッド・メハマラ(21)。イスラエル軍は昨夜のうちに、ムハンマドの自宅へ強制捜査に入っている。

今のところ、組織的な犯行声明は出ていないが、アルーツ7によると、ハマスとPFLPが、犯行を賞賛。「テルアビブでの攻撃は、我々にとっての誇りであり、新国防相リーバーマンへのメッセージだ。」との文書を発表している。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/213469#.V1kCBKUWnA8

実際、犯行現場は、国防省とイスラエル軍本部の目の前である。テレビでは、リーバーマン新国防相にとっての最初のテストだと報じている。

ネタニヤフ首相はちょうどロシアのプーチン大統領を訪問して帰国し、ベングリオン空港でこのニュースを受けた。そのままテルアビブへ直行し、現場も視察。治安閣議を開いて、対処の検討を行った。

<ラマダン・パレスチナ人の入国許可凍結へ>

事件を受け、国防省は、ただちに犯人2人の親類縁者204人のイスラエル国内での労働許可を凍結した。

パレスチナ人のイスラム教徒は、6日からラマダンに入っている。イスラエルは、西岸地区・パレスチ人の入国規制を緩和していたが、事件を受けて、83000人の入国許可も保留とした。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4813768,00.html

*ラマダン中の祈り

ラマダンはまだ始まったばかりで、7月初頭まで続く。イスラエルのこうした入国規制は、イスラム教徒たちを怒らせることになるので、バランスが必要だ。

また補足になるが、ヨーロッパでは、明日からユーロ2016サッカートーナメントが始まり、テロの危険性がすでに指摘されている。幸い、ウクライナで、ユーロ2016でのテロを計画していたとみられる一味が逮捕され、一部は未然に防がれたが、トーナメント中は50万人がヨーロッパに来ると推察され、危険性はまだかなり高い。

それだけではない。ヨーロッパでは、各地各国で大雨で洪水が続き、先週だけで18人が死亡した。雨はこのあと1週間も続くみこみだという。

ラマダンが行われているこれからの1ヶ月、霊的戦いの意味合いも含め、まさに油断しないでイスラエルと世界のためのとりなしの強化が必要である。

<石のひとりごと:普通の日常に突然くるテロ>

テルアビブのサロナは、19世紀にドイツ人クリスチャンが開拓し、イスラエルが建国宣言を行った後には、最初の国会・政府関係省庁が置かれた地区である。そのなごりで、今も国防省が目の前にある。

サロナ地区は、高層ビルの間で、19世紀からの建物をそのまま残す観光地。オープンなレストランやカフェがあり、公園のようになっている。今回、犯行が行われたのは、そのサロナに面する高層ビルの一つ、サロナ・マーケットと呼ばれるレストラン・ビル一階、カフェ・マックス・ブレナーだった。http://saronamarket.co.il/en

マックス・ブレナーは、イスラエルブランドのチョコレート店でカフェを併設している。日本でいえば、東京都内のスタバのような感じである。犯人2人は、スーツにネクタイ姿で店に入り、普通に注文した後、突然、銃の乱射に至っていた。

防犯カメラには、店内に入る犯人ほか、銃声で出口に殺到する人々の姿が記録されていた。

しかし、さすがはイスラエル。犯行1時間後の午後10時20分には、すでに元の日常に戻ってOKとの指令が出ていた。テルアビブのロン・フルダイ市長も、「落ち着いて日常にもどってほしい。」と市民によびかけている。

・・・・・が、さすがに、都会のど真ん中で市民が4人も死亡したことをうけて、テレビも朝のモーニングショーから、現地からの報道が続き、この事件一色になっている。

テルアビブでは先週金曜、毎年恒例のゲイ・パレードが行われ、20万人の人出となったのだが、このときは、なにもなく、平和にイベントを終える事ができた。結局の所、テロというものは、いつどこで起こるのか全く予想しにときにおこるものである。

しかし、サロナといえば、市民の憩いの場。そこに、テロなど全く考えもしないで、ごく普通にコーヒーを飲んでいた4人が、一瞬にしてこの世を去った。誰一人自分が昨夜で死んでしまうと考えていた人はいないだろう。家族たちのショックも想像してあまりある。

場所が場所だけに、筆者にとっても今回は、ちょっとショックが大きい。。。

しかし、記事を掘り起こしている中、今年4月に、警察がサロナ・マーケットの警備が甘く、危険であるとして閉鎖するよう要請していたことがわかった。今後、問題に上って来るものと思われる。

http://www.timesofisrael.com/popular-tel-aviv-food-market-faces-closure-over-lax-security/
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