世界の要人ずらり:シモン・ペレス前大統領葬儀 2016.9.30

 2016-09-30
シモン・ペレス前大統領葬儀のプログラムが29日朝よりはじまっている。

29日は朝8時、ペレス氏の遺体がクネセト(国会)前広場に搬入され、リブリン大統領夫妻、ネタニヤフ首相、エデルステイン国会議長、ヘルツォグ労働党首(ペレス氏は労働党)がそれぞれ花輪を捧げた。

その後、国会前広場に安置されたペレス氏の棺は、夜9時までの予定で一般市民が最後の別れをするために公開された。アラブ系住民も含め、約5万人が訪れ、夜21時までの予定だったが、23時まで延長された。

ペレス氏は、30日朝8:30(日本時間午後2時半)に、エルサレム市内、ヘルツェルの丘へ移動し、9時から葬儀と埋葬が行われる。

ヘルツェルの丘には、建国の父テオドール・ヘルツェルはじめ、イスラエルに貢献した歴代の指導者たちが葬られている。ペレス氏は、故イツハク・ラビン首相の隣に葬られることになっている。

葬儀は13時に終わる予定だが、安息日入りの直前、かなりぎりぎりになるみこみ。

<列席する世界の首脳たちと、治安部隊>

ペレス氏の葬儀はフタをあけてみれば、列席者は、超がつくほどの首脳たちが名を連ねた。葬儀の規模はイスラエルでは、ラビン首相以来、世界的には、数年前にネルソン・マンデラ氏の葬儀に匹敵するという。列席首脳は、以下の通り。

オバマ大統領、クリントン前大統領、ケリー米国務長官、バイデン米副大統領、バン・キ・ムン国連事務総長。

イギリスからは、テリーサ・メイ首相とボリス外務相、トニー・ブレア前首相、キャメロン前首相、チャールズ皇太子夫妻

フランスのオーランド大統領、サルコジ前大統領、ドイツのガウク大統領、ウクライナのポロシェンコ大統領、他、オーストリア、スイス、リトアニア、ラトビア、ブルガリア、ポーランド、ルーマニア、トーゴ、メキシコ、ギリシャなどの大統領。

カナダからはトルドー首相、オランダのルッテ首相ほか、マケドニア、エストニア、スロバキアの首相。スペインからは王であるヘフェリペ6世、などとなっている。NATO議長も列席する。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4861579,00.html

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4860957,00.html

この他、アメリカのニューヨーク、ニュージャージー州の知事、アメリカの上院、下院議員19人も列席する予定だが、29日にニューヨークとニュージャージーを結ぶ列車の大きな事故が発生したため、知事らが出席するかどうかは今の所不明。

葬儀では、長年の友人で、ペレス氏の90歳の誕生日でも祝いを述べたクリントン氏や、同じく友人であった著名な作家アモス・オズ氏がメッセージを述べる。最後は晩年、親交を深めていたオバマ大統領がメッセージを述べる。

なお、ロシアのプーチン大統領は、悔やみのメッセージを送ったが、葬儀に代表の列席者はなし。

<アッバス議長も参列へ:近隣イスラム諸国の反応>

ペレス氏は、熱心に近隣アラブ諸国との対話、和平を追求していた政治家だ。イスラム諸国の反応が注目されていた。

パレスチナ自治政府のアッバス議長は、ペレス氏の家族に悔やみの手紙を出していたが、29日夕方、葬儀列席を希望すると申し入れ、イスラエル政府もこれを正式に受諾。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4861448,00.html

葬儀には、イスラエルとの交渉担当のサエブ・エレカット氏など、複数のパレスチナ自治政府官僚とともに列席する予定となっている。*ハマスは、ペレス氏死去を、占領を始めた最後の人物がいなくなったとして”歓迎”を早々と表明した。

アッバス議長は、ネタニヤフ首相から国会に来るよう呼びかけられているが、それには応じていない。これについては、サウジアラビア紙が、「アッバス議長はイスラエルの招待を受けるべきだ。」と評したため、若干、微妙な立場となっているところ。

エジプトからは、シシ大統領からの悔やみの手紙が届いた他、サメ・シュクリ外務相が列席する。ヨルダンも、アブダラ国王が悔やみの手紙を出した上、アル・アナニ副首相が列席する。

このような中だが、イスラエル国内の統一アラブ政党のアイマン・オデー党首は、30日、アラブ政党は、葬儀には列席しないと表明した。理由は「歴史的にも複雑」であると語っている。

*イラク北部クルド自治区

ペレス氏は、54年前から、イラク北部のクルド人とも親交を深めた。クルド人は、イスラエルに友好的であることで知られる。戦闘地帯であるこの地域でもペレス氏をしのぶイベントが行われ、100人が参加したとエルサレムポストは伝えている。

「もうすぐクルド自治区が独立する。その時はイスラエルとも関係を深める。」とクルド人たちは語っている。

http://www.jpost.com/Middle-East/In-northern-Iraqi-Kurdistan-hundreds-pay-respects-to-Peres-469108

<イスラエル史上最大級の治安維持オペレーション>

これほどの首脳が一箇所に集まると、世界的なニュースにもなるため、テロリストに狙われる可能性も高い。しかも、この日は、イスラムの礼拝日にあたる金曜日である。

エルサレムでは、2日前にも、治安機関シンベトからの警告で、町中が警戒態勢に入ったとう経過があった。(幸い夕方までには解除になった)西岸地区では、ここしばらく、武器保管箇所が次々に摘発され、多数の武器が押収されている。

こうした状況から、この2日間は、シンベト(治安機関)史上最大規模の治安維持オペレーションとなり、配備される治安部隊は7000人に上る。また課題は、各国首脳が、それぞれの護衛チームを連れてくることである。これらとの連携も重要だ。

まずは、ベン・グリオン空港。通常の発着に加えて、29日から、臨時の一般機30機と、首脳たちのプライベート機60以上が発着する。特に、オバマ大統領は、30日朝、特別機エアフォースワン(ジャンボジェット一機)で来るため、空港西側を広く占領してしまう。

この両日でのベン・グリオン空港での人の出入りは、世界中からくる報道陣も含め、95000人以上と推測されている。

当然、この両日に空港を使用する市民たちにも影響がある。チャンネル2は、4時間前には空港に来たという人を紹介していた。

次に空港からエルサレムへ向かう1号線は、首脳たちが移動する間、また葬儀が終わるまで閉鎖される。クネセト周辺道路は29日朝から閉鎖。ヘルツェルの丘周辺は、本日金曜早朝から葬儀が終わるまで閉鎖される。

また、対処に追われているのはホテルである。キング・デービッドホテルなどの高級ホテルでは、緊急に宿泊客に別のホテルへ移動してもらい、治安要員でかためてホテル全体が要塞のようになっているという。

移動させられた客も、ペレス氏の葬儀が理由なので文句は出ていないとのこと。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4861526,00.html

報道陣を扱う政府プレスオフィスも、対応に追われている。イスラエル国内で活動する記者の場合は、記者証を持っていても直接現場での取材はできない。一部の大手メディアのみが会場で取材できる。海外からこのためだけに来た記者たちは、イスラエル政府が用意したシャトルで葬儀会場に向かう他、1団体カメラ一個に限られる。

こうした事情から、プレスオフィスでは特別なプレスルームが用意され、そこから写真や映像など、ライブで得られる仕組みとなっている。

今日30日は、安息日入りの日。しかも、週明け日曜日没からは、新年である。市民にとっても最も忙しい金曜日である。13時に葬儀が終わって、日没までに全部落ち着くのかどうか・・・といったところである。

<ネタニヤフ首相:マラソン外交>

各国首脳が来るのに合わせて、ネタニヤフ首相も挨拶などで忙しい。ケリー米国務長官は、葬儀の後にもエルサレムに残留し、ネタニヤフ首相と会談予定。

今日1日、エルサレムを覚えてとりなしを!

<石のひとりごと>

葬儀には、その人の一生があらわれるというが、これほどまで大掛かりな葬儀になり、イスラエルも世界も驚いているといったところだろうか。ペレス氏は予想上に愛され、尊敬されていたようである。

筆者にしても、記者証をもらってはじめて大統領官邸に行った時からペレス氏が大統領だった。オバマ大統領が来たときも、明るく冗談を言っていたペレス氏を思い出す。なんとなく寂しい感じがする。

ペレス氏が、政治家として、汚いこともしなければならなかったことや、女性問題もあったらしく、ネガティブな思いを持つイスラエル人(特に年配者)も少なくないことは否めない。

しかし、彼が、イスラエルのためになしたこと、残していったことは、あまりにも多い。アモス・オズ氏は、「彼はヤコブ(創世記)のように夢見る人だった。しかし、その多くが夢に終わらず、実現した。」と述べている。

90歳をすぎてなお、新しい技術を開発する若者を支援し、平和の実現を常に楽観的に信じ、笑顔でウイットの利いたコメントを述べていた。その姿に”もう年だから”というような疲れは一切見えなかった。

好奇心もまったく衰えていなかった。まだまだやりたいことがある、そんな人物である。いなくなった今、彼が残していったものは、常に前を向いていた姿かもしれない。

思えば、彼の中には自己実現や自分の評価、自分の働きだという自負なども見えなかったように思う。自分のためでなく、ただ、国のため、人々のため、敵対者とも対話をこばまず、晩年には次世代の若者たちのために思いを向けていた。

それが多くの功績をのこす鍵であっただろう。だからこそ、敵対する者も、葬儀に参列するほど、尊敬されていたのである。彼の葬儀が、まさに彼の生き方を証明している。

それにしても、新年祭(日曜日没から)の直前に死去したペレス氏。建国の父の最後の一人を見送ったイスラエルは、いよいよ新しい時代に向けて、歩みださなければならない。

隣のシリア情勢は、急速に悪化しており、シリアをめぐってアメリカとロシアが、いよいよ決裂するかもしれないといったニュースが入っている。

これまで以上に困難な時代を迎え、イスラエルを背負っていくネタニヤフ首相や、国の指導者たちを覚えてますますとりなしが必要になってきたようである。
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シモン・ペレス前大統領死去 2016.9.28

 2016-09-28
今月13日に脳出血で危篤状態となっていたシモン・ペレス前大統領(93)が昨夜、死去した。

医師らによると、ペレス氏は人工的な昏睡状態に置かれていたが、その神経的な症状はもはや回復しないと判断された。昨日のうちに家族らが呼び集められ、家族親族に見守られての最後になったもよう。

ペレス氏(1923ー2016)のイスラエルへの貢献は実に膨大で、ベン・グリオン時代にまでさかのぼる。まさに現代イスラエルの歴史そのものといった人物である。イスラエルのテレビは当然、朝からこのニュースでもちきりだ。

ベネット教育相は、今日は、学校やユダヤ人コミュニティでは、ペレス氏を覚える日にするよう指示を出している。

ペレス氏は、アラファト議長との和平(オスロ合意)を実現に導き、ノーベル平和賞も受賞した。世界からも”楽観の王者”として知られる。ペレス氏と直接会談した世界の要人も数知れない。

現在、葬儀の準備が進められているが、オバマ大統領が参列を希望する可能性もあり、大きな国家行事になる見通し。
追ってお伝えする。

●ペレス氏のこれまでの写真をみられます。   http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4854441,00.html
●イスラエルテレビ・チャンネル2(ヘブライ語) http://www.mako.co.il/news
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シリア・アレッポで空襲続く 2016.9.25

 2016-09-25
アメリカとロシアが提案したシリア停戦案が、先週月曜以来、頓挫した形となっているが、シリア最大の都市アレッポでは、シリア政府軍とロシア軍による地上への激しい空爆が続いている。

空爆先は反政府勢力だが、犠牲になるのはすでに瀕死状態の市民たちだ。現地医療スタッフよると、金曜には91人、土曜には25人が死亡と伝えられている。

いまだかつてないレベルの空襲で、BBCは、すでにがれきとなった街に、家3件分を飲み込んだ大きなクレーターができている様子を伝えている。

灰色の砂状になったがれきの中から、乳児とみえる男児が、頭から全身灰色になって掘り出されている。奇跡的にも男児は生きていた。病院では、この2日で、医療スタッフ6人が死亡してしまい、続く空襲でさらなるけが人でごった返している。

国連によると、土曜には、空爆で水道施設が破壊され、東アレッポの住民少なくとも200万人が水へのアクセスを失った。今後市民らが汚染水を使うことを余儀なくされ、伝染病の危険もでてくるとみられる。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-37460849

ロシアとアメリカが提案した案は、いわば最終手段だった。それが頓挫した今、いったいだれがこれを止められるというのか。ロシアのラブロフ外相は、この案を投げ出してはならないと警告する。

その上で、「アメリカが、反政府勢力を過激派とそうでない組織に分離できないでいることが原因だ。」としてアメリカを非難する声明をだしている。

アメリカとロシアが、互いに非難しあっている姿をみて、笑うのはISISだとハアレツ紙(イスラエル・メディア)。

*アレッポ

アレッポはシリア最大の都市(首都はダマスカス)だったが、内戦になってからは、シリア政府軍と反政府軍が戦う激戦地となった。

現在、アレッポの西側は反政府勢力、東側はシリア政府勢力が陣取る。さらにその背後・東側には、ISISがいる。一部東アレッポに反政府勢力の地域が包囲される形で残されている。

アレッポでは、停戦が成功したことがなく、したがって、人道支援が届けられたことは一度もない。

アレッポ

<シリアの言い分>

アレッポでシリアとロシアが激しい攻撃を行っているのと並行し、ニューヨークでは国連総会が行なわれている。上記のような状況の中、シリアのモアレム外相が、シリアを代表して一般演説を行った。

モアレム外相は、”穏健派反政府勢力”がシリア市民を虐殺していると非難した。シリア政府は、それらのテロ組織と戦っているのに、アメリカがそれらを支援しているので、内戦が終わらないとアメリカを激しく非難した。

また、トルコが介入したこと、サウジアラビアとカタールが、シリア国内にテロを拡散しているとして非難した。

一方で、モアレム外相は、ロシアとイラン、レバノンのヒズボラは、シリア政府とともに戦っていると証言した。

モアレム外相は、シリアは、国連主導(ジュネーブ)での政治的解決を望むが、次の2点が条件だと語った。①シリア内部のテロ組織(この定義が問題)の撲滅、②外国の影響力なしでシリア人だけでの対話を行い、シリア人自身が国の将来を決める。

モアレム外相は、政府側、反政府側双方を含むシリアの統一政府を設立し、憲法を立憲することを提案している。つまり、アサド大統領の退任はないということで、反政府勢力のシリア人たちがこれを受け入れることはありえない。

http://www.haaretz.com/middle-east-news/1.744056

<シリア内戦は今どうなっているのか?>

シリアの内戦は、もともと恐怖政府で国を治めてきたアサド政権に対して、シリア人の反政府勢力が立ち上がってはじまったものである。

しかし、シリア軍を完全に手中に収めるアサド政権は、そう簡単に覆るものではなかった。アサド政権に生きていてもらいたいイランがまずは味方につき、その指令でヒズボラが味方につき、さらにはロシアが背後で支援しているからである。

長引く内戦で、混乱するところへISISなどの過激派が入り込み、今やだれがだれを相手に戦っているのか、サッカーの試合のように色分けしたユニフォームがあるわけでもなく、どの組織がどこと戦っているのか、敵味方の見分けもつきにくくなっている。

そのような中、アメリカとアメリカに味方する欧米諸国やヨルダン、サウジアラビアなどのスンニ派諸国が、ISISだけをねらって空爆を続けているのだから、誤爆も十分ありうる。

しかし、その功あって、シリアでのISISはだいぶ小さくなった。BBCがわかりやすい地図を配信している。それによると、2015年1月から現在までに、ISISに占領された地域がかなり小さくなっている。

特に今年、トルコが強力に、強引に介入して以来、トルコとシリアの国境が大幅にISISの支配から解放されている。しかし、今後、どうなっていくのかは、まったくだれにもわからない。予想すらつかないというのがシリア情勢である。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-27838034

<エジプト沖で難民の遺体162人>

このような中でサバイバルしている人々は、まさに闇の中で死をまつばかりというところだ。少々でもお金のある人は国外へ逃げようとするのだが、難民になれば、保護はまったくないばかりか、どこへ行っても迫害される道を歩むことになる。

エジプト沖では金曜、エジプトの港からヨーロッパをめさしていた難民船が転覆し、これまでに162人の遺体が収容された。そのほとんどが、泳げない女性や子供だったという。

この難民船には、船底にさらに大勢の難民がいたらしく、その人々は脱出できないまま、船とともに海底に沈んでいると懸念されている。エジプトのメディアによると、この船には、450-600人が乗っていたという。

乗っていた難民は、エジプト人、シリア人、スーダン人、エリトリア人、ソマリ人。これまでに救出されたのは163人だが、ニュースを見る限り、屈強な若い男性ばかりである。

BBCは、エジプトから難民船に乗っていった16歳の息子の遺体をみつけた父親が、号泣している様子を伝えている。あまりにも悲しい姿だった。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-37454066

国連によると、2015年1年間で、地球全体の難民は、6530万人。第二次世界大戦以来の難民数である。その中で、難民を排出している最大の国は、シリア、アフガニスタン、ソマリ(アフリカ)となっている。

これらの難民の多くは、エジプトなど北アフリカの港から、ブローカーに多額の金を払って地中海を渡っていくのだが、通常、難民船は過剰に人を積んでいるので、多くが途中で転覆し、多数の人々が死ぬことになる。

CNNによると、2015年1年で地中海で溺死した難民は3770人以上。リスクはわかっているはずだが、国連によると今年に入ってから地中海を渡る難民は、昨年より増えている。

*クリスチャンとみられるアフリカ難民が、無事イタリアの岸辺にたどりついて、主に泣きながら賛美を捧げている様子を、一瞬だが含んでいる映像(CNN) http://edition.cnn.com/2016/08/30/europe/libya-migrants-rescued/

<石のひとりごと>

世界には、生きながら墓場にいるような人々が何百万人もいる。一方で、架空のポケモンなどに興じている地域もある。ビル・ゲイツがいうように、確かに人生はあまりにも不公平である。

かといって実際にこの人々のところに行って働く勇気もない。せめて祈ることが精一杯であり、最善かもしれない。

よきものをもらっている私たちは、それを恐れつつ、感謝して、それぞれの地で、自らに与えらた使命をまっとうしながら、生きなければならないと思わされている。
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ネタニヤフ首相@ニューヨーク 2016.9.25

 2016-09-25
国連総会に合わせて、ネタニヤフ首相がニューヨークを訪問している。

1)国連総会

国連総会では、アッバス議長の後に演説した。

アッバス議長は、特に神殿の丘で、イスラエルが残虐なことを行い、右派議員が強行的に訪れて、その間は、イスラム教とが礼拝することを妨げると訴えた。(実際にはユダヤ人の方が神殿の丘に入るのを妨げられている)

さらに、ユダヤ過激派による、ダワブシェ一家の襲撃から、デイル・ヤシン村事件にまでさかのぼってイスラエルがいかに残虐であるかを訴え、一方でパレスチナは、平和的に平和を求めるていると世界に訴えた。(ナイフや投石によるパレスチナ人のテロ行為には触れず)

http://www.timesofisrael.com/full-text-of-abbas-2015-address-to-the-un-general-assembly/

これに対し、ネタニヤフ首相は、アッバス議長が述べたことにはほとんど触れず、アッバス議長に、直接の話し合いをするよう、エルサレムの国会に来るよう呼びかけた。自分もよろこんでラマラに行くと言った。

ただし、イスラエルは唯一のユダヤ人の国であることだけは譲れないと強調した。

2)オバマ大統領、アメリカ時期大統領候補両者と会談

ネタニヤフ首相がニューヨークを訪問しているのに合わせて、オバマ大統領との会談が行われ、続いて時期大統領候補たちとの会談が予定されている。

<健在!?アメリカとイスラエルの関係>

9月14日、アメリカは、イスラエルと結んでいる軍事支援の契約を新たに10年間延長するという契約にサインした。その額は、これまでの最高、380億ドル(3兆8000億円)にのぼる。

この契約は、前回、2009年に締結した10年契約(24億ドルの支援)が2018年に切れることから、更新という形で締結されたものである。支援額は、前期より10億ドル以上も増えている。

http://www.haaretz.com/israel-news/1.742074

過去7年間、この契約に至るまでのオバマ大統領とネタニヤフ首相との関係は、しばしば個人レベルにいたるまで最悪で、しばしばメディアを騒がせ、懸念されてきた。しかし、結局は、アメリカの軍事支援は確保できたということである。

これは、ネタニヤフ首相としては、大きな功績といえる。国連総会の一般演説でも、ネタニヤフ首相は、「国連はイスラエルを見捨てるが、アメリカは変わらず支援してくれる。」として両国の関係をアピールしている。

今回のニューヨークでのオバマ大統領とネタニヤフ首相の会談は、この契約の1週間後であった。会談は、わずか30分程度で終わり、その後の共同記者会見では、入植地関係の話もあったが、特記すべきことなく穏やかな様子であった。

http://www.haaretz.com/israel-news/1.743523

この後、本日25日日曜、ネタニヤフ首相は、これからの時代を念頭に、クリントン民主党候補、トランプ共和党候補とそれぞれと会談の予定。

両候補は、翌26日月曜にオハイオ州での最初の直接対面に挑むことになっている。両候補の直接対決は、選挙までに3回予定されているが、この最初の一回目で支持率が大きく定まってくる。

ネタニヤフ首相との面談はその直前ということになり、ユダヤ人や福音派キリスト教勢力も注目するところである。

なお、新しいアメリカ大統領は11月8日の選挙で決まるが、実際に交代するのは来年1月20日で、それまではオバマ大統領が政務にあたる。

http://www.jpost.com/Israel-News/Benjamin-Netanyahu/Netanyahu-to-meet-Clinton-Trump-today-468617
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シモン・ペレス前大統領重篤 2016.9.25

 2016-09-25
9月13日、前期第9代イスラエル大統領のシモン・ペレス氏(93)が、重篤な脳出血で倒れた。現在、人工的な昏睡状況において呼吸も呼吸器で管理し、安静を維持する形で容体は、とりあえず落ち着いたと伝えられた。

その後、ニュースはないため、そのままの状況が続いているとみられる。

ペレス氏は、労働党を代表するベテラン政治家の一人で、建国時代には、重要な転機に戦闘機を購入したり、原子炉を購入(核兵器との関連もあるといわる)するなど、非常に重要な役割を果たしている。

80年代と90年代に、首相も2期つとめた。文字通り、イスラエルの建国と立ち上げを支えてきた建国の父たちの、おそらく最後の一人である。

ペレス氏は、国が落ち着いてくると、ラビン首相の元、外務相として、パレスチナ人との平和にむけて対話努力を重ねてオスロ合意を実現。1994年にはヨルダンとも和平条約を締結し、同年、アラファト議長と共にノーベル平和賞を受賞した。

若者たちのスタートアップや研究活動を支援・奨励したことでも知られる。

政治家として裏で動いていたというような影の部分もあるが、イスラエルでは一般的に尊敬され、愛されてきた存在である。

オバマ大統領、クリントン前大統領はじめ、世界の首脳たち、ペレス氏の90歳の誕生日にエルサレムで歌を披露したバーブラ・ストライザンドなどからも次々にお見舞いのメッセージが届けられている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4854567,00.html
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1日で4件のテロ事件:エルサレムとヘブロン 2016.9.20

 2016-09-20
19日月曜、エルサレム周辺で4件ものテロ事件があり、テロの波の再来かと懸念されている。

19日朝7時半、エルサレム旧市街ヘロデ門周辺で、警官2人がナイフを持ったテロリストに襲われ、女性警官(38)と男性警官(47)が首を刺されて重傷となった。

午後には、ヘブロンのマクペラの洞窟で国境警備隊員がテロリスト2人に襲撃されそうになったため発砲。1人はその場で死亡。もう一人ものちに病院で死亡した。

夕刻には、再びヘブロンで、イスラエル軍兵士を刺そうとしたパレスチナ人が現れたが、無傷で逮捕。

続いて、東エルサレムで、バスが投石され、運転手が軽傷を負った。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4857037,00.html
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ゴラン高原で迎撃ミサイル発動 2016.9.20

 2016-09-20
シリア情勢が緊張する中、イスラエル北部ゴラン高原では、土曜午後、シリア方面から飛来したミサイルに対して、アイアン・ドーム(迎撃ミサイル)が発動するという経過があった。イスラエル側に被害はなかった。

この地域で迎撃ミサイルが発動するのは、2011円年以来。ゴラン高原には、イスラエルとシリアの間に、国連によって非武装地帯と定められているが、現在は、シリア政府軍と反政府勢力の戦闘地帯になっている。

流れ弾の多くはこの地域から飛来するのだが、今回も、アイアンドームが発動するぎりぎり7−8Km地点からの発射だったとみられている。

イスラエルは、これが果たして本当に流れ弾であったのか、何か意図的な背景があったのか、懐疑的な目で注目している。

*アイアンドーム

敵陣地から発射されたミサイルの軌道をすばやく計算して、着弾する前に空中で迎撃するシステム。このため、発射されてから25秒以内に着弾してしまうものや、5−6Km以内から発射されたものを迎撃することは不可能である。

したがって、ガザ地区直近の地域や、北部でも国境から数キロの地域はアイアンドームによる保護はない。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Analysis-Mortar-shells-over-the-Golan-Heights-accident-or-border-threat-46800

<米露関係に暗雲:共同シリア停戦案は失敗へ>

シリアでは、先週、ロシアとアメリカが、シリア内戦・終息にむけての話し合いで合意し、月曜からシリア政府軍と反政府政府勢力(穏健派)が先週月曜から、一応の停戦に入っていた。

それによると、アサド大統領に影響力を持つロシアが、シリア政府軍に軍事行動を停止させ、一方、アメリカは、一部ではあるが穏健派反政府勢力影響力に軍事行動を停止させ、ISISなど過激派との明確な分離を図ることになっていた。

その状態の元、アレッポなど包囲されている地域への人道支援を行い、1週間後、停戦が続いていることを確認後、米露共同で、まずはISISなど過激派勢力を一掃するという計画だった。

この”停戦”に入った先週月曜から数日は、確かに普段より、戦闘の少ない状況が続いた。しかし、その後、シリア政府軍、反政府勢力双方の衝突が散発。

土曜には、アメリカ有志軍が、ISISと謝ってシリア政府軍を攻撃。シリア軍兵士が、少なくとも63人死亡した(BBC)。アメリカはこの誤爆を認め、謝罪したが、ロシアは、緊急に国連安保理会議の開催を要請した。

なお、シリア政府軍を誤爆に関係したのは、イギリス軍、オーストラリア軍、デンマーク軍とみられているが、現在、調査中。

会議では、ロシアとシリア(アサド政権)が、「アメリカ有志軍は、ISISに加担している。停戦の妨害になっている。」と非難した。

これに対し、ケリー米国務長官は、「シリアの混乱の中で、だれがどの組織かを判別するのは、非常に難しいというのが現状だ。

ロシアは、安保理を招集して、こうしたミスを明らかにすることを優先したわけだが、今はまずは、シリア難民に人道支援を行い、とりあえず停戦を実現することが先決だ。問題は、ロシアが、基本的にアサド政権を擁護し続けていることだ。」と非難しかえした。

こうした中、停戦1週間の期限であった19日夜、シリア政府軍が停戦は終了したと宣言。米露が共同で主導した停戦案は頓挫した。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-37406757

<アレッポ:人道支援スタッフ12人死亡>

停戦期間が過ぎると、激しい戦闘が再開。アレッポでは、7万8000人に緊急支援物資を搬入しようとしていたトラック31台からなる輸送隊が、激しい爆撃にあい、少なくとも18台が破壊された。

これにより、国連とシリアの赤十字スタッフ12人が死亡した。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/218045
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-37413411
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中東情勢と世界への波紋 2016.9.20

 2016-09-20
<アメリカでテロ続発>

世界のリーダーとして、アメリカは、イスラエルとパレスチナはじめ、シリア内戦に終止符を打つよう、努力している。しかし、中東問題は、想像以上に難しく、逆に以前にもまして憎まれる結果になっている。

日本でも大きく報じられているが、アメリカでは17日、爆弾テロとみられる事件が続発した。*まだテロ事件とは断定されていない。

①17日朝、ニュージャージー州で、海兵隊隊員などを支援するチャリティイベント会場付近で、パイプ爆弾が爆発。負傷者はなかったが、イベントは中止。

②17日夕刻、ミネソタ州で治安部隊に扮装したケニア系の男がナイフで8人を負傷させ、その場で警官に射殺された。犯人は、何人かの負傷者らにイスラム教徒かどうかを確認してから犯行に及んでいたという。これについてはISISが犯行声明を出した。

③17日夕刻、ニューヨーク、マンハッタンで、圧力鍋改造型爆弾が爆発し、29人が負傷。同様の爆弾が付近でも発見されたが、無事除去された。

④20日、ニュージャージー州エリザベスでも爆発物発見。

こうした状況の中、ニューヨーク市は、③の容疑者と発表されていたアフマド・カン・ラハミ(28)を逮捕したと発表した。

ニューヨークでは、現在安倍首相も出席しての国連総会が行なわれている。いうまでもなく、ニューヨークは厳戒態勢。

<ドイツ右傾化への懸念:メルケル首相政党がベルリン市議会選で敗北>

19日、ドイツでは首都ベルリンの市議会選挙が行われた。結果、メルケル首相率いる中道右派キリスト教民主同盟は、17.6%とこれまでの最低を記録して、連立与党から脱落。

一方、右派政党MfD(ドイツのための選択肢党)が14%を獲得し、初の議会入りを決めた。

これに先立つ今月4日には、メルケル首相のお膝元、ドイツの旧東ドイツ領にあたるフォアポンメルン州で、州議会選挙が行われた。結果、こちらも右派のAfDが、メルケル首相率いる中道右派キリスト教民主同盟を抑えて勝利している。

ドイツでは、来年総選挙が行われることになっているが、11年間、高い支持を維持してきたメルケル首相の求心力が低下して、極右勢力が台頭するのではないかと懸念されている。

http://www.bbc.com/news/world-europe-37409451

メルケル首相の支持率が落ちたのは、100万人を超える難民を、十分な準備もないままに受け入れたことがあげられる。

難民問題における失策については、メルケル首相自身も認めており、「もし時間を戻せるなら、2015年夏(難民が押し寄せた事態)に備え、私自身もドイツ政府ももっとよい対処ができただろう。」と語っている。

http://www.nytimes.com/2016/09/20/world/europe/berlin-elections-merkel.html?_r=0

<ギリシャの難民キャンプ放火:4000人が避難>

ギリシャのレスボス島には、トルコから命がけでヨーロッパをめざしてきた難民がそのままキャンプに足止めとなっている。19日、難民同士の衝突があり、キャンプで大規模な火災となり、テントの30%が消失。4000人が避難するさわぎとなった。

レスボス島のキャンプには、定員3600人のキャンプに、5600人がいるという。火災の原因は調査中だが、この直前に難民どうしの衝突となっており、放火の可能性が高い。なんとも悲惨な話である。

http://www.bbc.com/news/world-europe-37413710

現在開催されている国連総会では、19日、特別に、現在6500万人とも言われる難民の対策についてが話し合われた。日本の安倍首相は、向こう3年間で、28億ドル(約2800億円)規模の支援を行うと約束している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160920-00050071-yom-pol
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イスラム教巡礼・ハッジ始まる 2016.9.12

 2016-09-12
今日9月11日は、15年前にニューヨークで同時多発テロが発生した日にあたり、ニューヨークなどで記念式典が行われた。その前日の10日、イスラム教徒が、サウジアラビアのメッカへの巡礼(ハジ)が始まった。

ハッジでは、イスラム教徒が大群衆となって、メッカのカーバ神殿の回りを回るなど、独特の習慣があるが、巡礼者の数は、今年も150万人から200万人と予想されている。人類最大のイベントの一つである。

昨年は、将棋倒しで769人が死亡(サウジアラビア発表)。実際には、少なくとも2297人が死亡したとみられている。

昨年の事故で死亡した人のうち、460人が、サウジラビアとは敵対するイランからの巡礼者であったため、両国の間の緊張が高まる原因にもなった。イランは、今年、自国民がハッジでサウジアラビアへ行くことを禁止している。

昨年、犠牲者の身元の識別に苦慮したサウジアラビアは、今年、アイデンティティを記載した電子ブレスレットを巡礼者に装着させている。治安維持については、上空からヘリコプターが、監視する他、兵士10万人が警備にあたっているという。

http://www.aljazeera.com/news/2016/09/hajj-2016-millions-muslims-start-arriving-mecca-160909061605825.html
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4852818,00.html

*ハッジと、エイド・アル・アドハ

ハッジ開始から3日目、今年は12日(月)は、エイド・アル・アドハと呼ばれる犠牲祭にあたる。

エイド・アル・アドハは、イスラム教の犠牲祭ではあるが、記念しているのは、アブラハムがその息子イサク・・ではなくイシュマエルを神に捧げようとしたところ、神によって、代わりに犠牲になる雄羊を与えられたという、聖書(創世記)の話である。

エルサレムでは、特に神殿の丘(アル・クッズ)が、アブラハムが息子を犠牲にしようとした現場であると、ユダヤ教徒、キリスト教とともに、イスラム教徒も信じているため、エイド・アル・アドハには、エルサレム旧市街イスラム地区から神殿の丘で、毎年、盛大な祝祭が行われる。
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シリア終戦なるか!?米露とアサド大統領が合意へ 2016.9.12

 2016-09-12
シリアの内戦が始まってから5年半。死者は最悪、50万人、シリア国内外の難民1000万人以上とも言われるが、もはや正確には数えられない状況になっている。

シリア最大の都市で今は包囲されている町アレッポでは先週、化学兵器(塩素ガス)によるとみられる症状で、多数の市民らが、治療を受けているもようが報じられた。

犯行はシリア軍とみられてているが、アサド大統領とロシアは、反政府勢力による犯行だと反論している。

*アレッポでは現在も30万人が包囲網の中にいるとみられている。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-37291182

このような中、またイスラムのハッジの初日でもある土曜、ジュネーブで、徹夜会談を行っていたケリー米国務長官と、ラブロフ・ロシア外相が、シリアの解決策について、合意したと発表した。

シリアへ本格的に介入し始めたトルコもこれに賛同しているという。

しかし、停戦にむけての合意は、今にはじまったわけではなく、これまでの何度も行われて来たのだが、すべて失敗に終わっている。

今回は、シリアのアサド大統領も合意しているという点が、注目と期待をよんでいるが、反政府勢力側の合意については不明で、まだ先行きは、相変わらず不透明。今後の流れとしては以下の通り。

①12日月曜より、アサド大統領のシリア軍は空爆を停止する(ロシアの説得)。反政府勢力も、戦闘を中止し、ISIS アル・シャム(元ヌスラ戦線)から分離する。(アメリカの説得)

②停戦期間を1週間とし、その間に、アレッポなど包囲されている町へ緊急人道支援を行う。

③停戦が1週間続くことを確認後、アメリカとロシアは、共同で、ISIS、アル・シャム(元ヌスラ戦線)などの過激派組織を攻撃、撃滅し、内戦を終わらせる。これが実現すれば、初の米露共同軍事作戦となる。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4852759,00.html

この発表の直後、アレッポとイドリブで大規模な空爆があり、これまでに100人が死亡したと伝えられている。どの組織による犯行かはまだ不明。この日はハッジ初日であったが、死に満ちた悲しいイスラム例祭の始まりとなった。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-37328945

今回の米露合意案によると、結局、アサド大統領の権限は維持されることになっている点や、ロシアとともにシリア政府軍に加担するイランの声が不明である点などが指摘されている。

<イスラエル・ゴラン高原への影響>

イスラエルとシリアの間には、国連が定めた非武装地帯があり、その中にある廃墟の町、クネイトラに、UNDOF(国連兵力引き離し監視軍)が駐留していた。

しかし、この地域では、今では、アルカイダから発生し自立していった反政府勢力の一派、アル・シャムス(かつてのヌスラ戦線)が優勢となり、アサド大統領のシリア軍と激しい戦闘になることもある。

時々流れ弾がイスラエル領内に着弾し、イスラエル軍は、そのたびにシリア政府軍に反撃を行っている。

先週には、イスラエル領内15キロの地点に流れ弾が着弾。被害はなかったが、イスラエル軍は、ただちにクネイトラ付近のシリア政府軍に反撃を行った。流れ弾が、これほど領内深くまで飛んで来たのは初めてだった。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Report-Mortar-lands-in-Golan-Height-no-injuries-reported-467375

今後、上記のような停戦にむけた動きの中で、逆に戦闘が激しくなり、ゴラン高原にも戦闘が波及し、イスラエルにも影響が及んで来る可能性がある。主が国境を守ってくださるように。

<石のひとりごと:シリアの化学兵器はなくなっていたはずでは!?>

シリアで化学兵器が使われていることは、もはや疑いのない事実のようである。しかし、シリアは2013年夏、ロシアの説得に応じて化学兵器はすべて、国連に報告、排除したはずだった。国連もこれを確認したのであった。

しかし、中東では十分予測されたことではあるが、シリアは当時、持っていた化学兵器をすべて申告したわけではなく、国際社会はそれを見抜けなかったということである。

2013年の当時、オバマ大統領は、アサド政権を打倒するため、陸海空軍を動員する総攻撃を準備していた。しかし、シリアが化学兵器を全部提出すると言った事を受けて、直前になって、攻撃を中止するという経過があった。

この時に、もしアメリカがシリアを一掃するという道を選んだ場合、どうなっていたかは推測する由もないが、攻撃しなかったことで、シリアの混乱は解決不能なほどの様相になったこともまた確かなことである。

アメリカという大国を導く大統領の影響力は相当大きい。もうすぐアメリカで大統領選挙が行われることになるが、両候補を見るにつけ、なんとも恐ろしい先行きを感じる。
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地中に埋める20億シェケル(約600億円):ガザ地区周辺 2016.9.12

 2016-09-12
ハマスは、相変わらずイスラエルへの攻撃準備にせっせと資金をつぎ込み、イスラエルに続く地下トンネルを掘り続けている。

これを受けて、イスラエルは、ガザ地区周辺全域に、地上、ならびに地下に防護壁を設立する方針を固め、先週、その工事が始まった。

問題はその費用。総額20億シェケル(600億円)とも推測されている。工事は始まったが、現時点で割照られた資金は6億シェケル(180億円)で、まだ不足しており、完成できないのではないかとも懸念されている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4851494,00.html

<ガザのパレスチナ人120人を解雇か:ワールドビジョン>

先月、ガザ地区で活動するキリスト教系の支援団体ワールドビジョンで働くガザ地区のパレスチナ人が、年間720万ドルもの資金をハマスに横流ししていたことが発覚したことはお伝えした通り。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4837771,00.html

アルーツ7によると、これをうけて、ワールドビジョンは、ガザ地区住民から雇用していた120人を解雇したという。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/217599
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北朝鮮の地下核実験:イスラエルも非難声明 2016.9.12

 2016-09-12
先週金曜、北朝鮮が、5回目、これまでで最大となる地下核実験を”成功”させたと発表したことを受けて、日本、韓国、アメリカを中心に緊張が続いていることは日本でも報じられている通りである。

今回の実験は水爆ではなかったとはいえ、マグニチュード5.3もの地震を発生させるもので、10キロトン(専門家によっては20キロトンー広島型が15キロトン)にも及ぶ核兵器とみられている。

問題は、北朝鮮が行った実験が、原爆か水爆かというという点と、北朝鮮が、果たして弾道ミサイルの弾頭に核爆弾を搭載する技術を持っているかどうかが焦点となる。*今回は水爆ではなく原爆と考えられている。

もし核弾頭に搭載する技術を持ちあわせていた場合、北朝鮮が、日本、韓国はじめ、アメリカ本土にまで原爆を撃ち込む可能性があることになる。

北朝鮮は、これまでの核実験により、国連安保理から非難決議を採択され、制裁措置も受けている最中である。そうした国際社会のルールをあざ笑うかのような今回の実験で、韓国、日本、アメリカの3国は、あらたな対処をせまられている。

BBCによると、韓国軍関係者は、北朝鮮が核兵器を使うような動きが少しでもあれば、ピョンヤンを全滅する用意があると語っているという。イランの核開発が問題になるが、北朝鮮はもっと危険であったかもしれない。

http://www.bbc.com/news/world-asia-37331852

イスラエルも早々と非難声明を出した。

http://www.jpost.com/International/North-Korea-conducts-its-fifth-and-largest-nuclear-test-467322
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新学期:イスラエル教育事情 2016.9.4

 2016-09-04
*お詫び:諸事情により、1ヶ月近く配信がアップすることができませんでした。いつも訪問してくださる皆様に、心からお詫び申し上げます。今より通常に戻る所存です。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

日本でも新学期がはじまっているが、イスラエルでも9月1日、幼稚園から高校生までの220万人の子供たちが、新学期を迎えた。このうち159万人が新一年生。(イスラエルでは、欧米と同様、9月が年度はじめになる)

人口852万人で、220万人が小中高生ということだが、イスラエルは全人口の28%が14才以下と日本とは逆の社会構造なのである。

9月1日、リブリン大統領は、キリアット・ビアリクの学校へ、ネタニヤフ首相は、ベネット教育相とともに、北部アラブ系市民の町タムラの小学校はじめ、ナザレ周辺の、どちらかというとイスラエルには反発する傾向にあるアラブ系の学校数件を訪問した。

ネタニヤフ首相は、生徒たちに、「よく勉強しなさい。”ヘブル語”、アラビア語、英語を学び、数学、科学、歴史、特に”君たちの歴史でもある”ユダヤ人の歴史、真実を学んで、ともに住むことを学んでほしい。」と語った。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/217265

<イスラエルの子供たち:学校の成績は中の下!?>

ユダヤ人というと頭がいいというイメージがあるが、学校の勉強におけるイスラエルの子供たちの平均的な成績は、先進国OECD(経済協力開発機構)の中では、中の下で、日本よりかなり下である。

OECDが行うPISA(15才の時点での学習到達度調査・読む力、数学、科学)の最新の結果(テストは2012に実施)によると、イスラエルは、70カ国中、リーディングが34位。数学は40位に入っていないため不明。

ちなみに日本はリーディングが4位。数学は7位。1位はどちらも中国となっている。

http://www.bbc.com/news/business-26249042

しかし、イスラエルは、新しいアイディアで次々に開発、発明をして起業し、ノーベル賞の受賞数も世界一の国である。いったいどういうわけか?

順位を下げている理由は、アラブ系などの子供たちとの格差が指摘される一方、ユダヤ人でも天才は極一握りなのであって、全体的に見れば、やはり、イスラエルの教育システムにも課題があると指摘されている。

課題の一つに、イスラエルの学校は、夏休みが長く、例祭休日も多いなど、OECD諸国より授業時間数が少ないことがあげられている。

学校で与えられるものが少ないので、生徒は与えられたものを土台に自分で積み上げて行かなければならない。与えられるものをやっているだけでは足りないのである。

そのため、能力のある子はどこまでも伸びる余地があるといえるが、自ら切り開く力がなかったり、なんらかの理由で、学校から落ちこぼれてしまうと、そこから立ち返ることが難しくなってしまい、格差となってしまう。

対策が十分とはいえないが、落ちこぼれてしまった子供たちのために、軍隊で特別なプログラムが行われたり、個別に寄り添ってコーチングできる大学生を家庭に派遣したりしている。

<石のひとりごと:教育における不公平>

ネタニヤフ首相は、上記のように、勉強することを奨励しているのだが、同じイスラエルに住んでいても、超正統派の子供たちは、本人の意思に関係なく、一般教育を受ける事ができない。国は介入しないことを決めている。

また新入学で、世界各国で喜びのときを迎えている中、シリア難民の子供たち250万人は、まったく学校教育を受けられない状態に置かれている。内戦が始まってから5年の間に生まれた子供たちは国籍もなく、教育どころか人間扱いされていない。

ビル・ゲイツが、学校で教わらない11か条の中の第一点に「人生は不公平だと知りなさい。」とあげ、今、学べる機会が与えられていることを、あたりまえだと思わないようにと教えたことを思い出した。

https://www.linkedin.com/pulse/20141117063409-121656426-bill-gates-11-rules-you-will-never-learn-in-school
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安息日の電車修理作業を巡る大論議 2016.9.4

 2016-09-04
今のネタニヤフ政権には、前政権には野党であったユダヤ教政党が連立に入っている。そのため、ネタニヤフ首相も彼らの律法遵守の要求を受け入れざるを得ない状況が続く。

まずは、超正統派に一般教育をある程度義務づけようとする法案が棚上げになったことはお伝えしているとおりだが、今度は、ハイファーテルアビブ間を走る電車の点検修理工事を安息日中に行い、安息日明けの土曜夜の運行開始には間に合わせるはずだった計画にストップがかかった。

ストップをかけたのは統一トーラー党で、作業のどれもが、命に関わるような緊急の必要ではなく、安息日遵守の律法に違反すると政府にクレームを出したのである。

ネタニヤフ首相は、委員会を立ち上げて調査論議を行った結果、これを受け入れ、安息日にはこの作業をしないようにと指示した。結果、修理作業が安息日あけにはじまって日曜に持ちこし、大勢の足に影響することになり、大騒ぎになったものである。

イスラエルでは土曜が安息日で、日曜が、日本でいえば月曜。仕事はじめの日にあたる。

特にハイファからテルアビブ路線は、大都市テルアビブで働く人々が利用する他、週末実家に戻っていた兵士らも、いっせいに巨大な荷物をかついで任地に戻るのに利用する。通常、日曜朝のハイファからテルアビブ行きは、文字通りぎゅうぎゅう詰めの超満員である。

その電車が日曜の夜まで走らないとなると、国の産業と防衛にもかかわる一大事である。イスラエルでは連日トップニュースで大騒ぎになっていた。

結局、日曜朝、イスラエル軍はシャトルを走らせて兵士を運搬し、バス会社エゲッドは、バス50台をエキストラで走らせて、対処にあたることになっている。

しかし、そもそも安息日の土曜日に電車の修理作業をする必要はなく、安息日以外の最も影響の少ない時間に計画することもできたのだという。こういうチョンボの計画を指示したカッツ交通相がクビになるのではないかとも言われている。

が、そこは政治。カッツ交通相がネタニヤフ首相を陥れようとしてわざと計画したとか、逆にネタニヤフ首相がカッツ交通相を陥れようとして、しくんだのではとかいろいろ言われている。

http://www.jpost.com/Israel-News/Politics-And-Diplomacy/MKs-lash-out-over-consequences-of-terminated-Shabbat-construction-466771
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パレスチナ自治政府市議改選:10月8日(予定)2016.9.4

 2016-09-04
パレスチナ自治政府は、前回2012年の市議会選から4年めにあたる今年10月8日に、市議会選挙を予定している。

西岸地区とガザ地区という狭い地域で、”市”などあるのかと思うが、前回2012年の市議会選挙では、93の町で選挙が行われた。選挙権を持っていたのは50万5000人だった。(Times of Israel)

今回の市議会選挙には、ハマスも参加すると表明している。これについては、西岸地区のファタハ(アッバス議長政党)、ガザ地区のハマス、双方がお互いの存在を受け入れたことを意味しており、Times of Israelによると、ハマスの選挙参加は、イスラエルと欧米も黙認しているという。

http://www.timesofisrael.com/fatah-said-to-beg-abbas-cancel-local-elections-hamas-will-win-west-bank/

これはパレスチナを民主化の元で、いったん統一させた上で、ハマス以外の指導者が立つことが今後の交渉にも便利だからと考えられる。しかし、これはかなり危険な賭けで、ハマスを優勢にすることは絶対に避けなければならない。

8月には、ファタハと、一部イスラエルも西岸地区にいるハマス(立候補とみられる人物を含む)を逮捕したため、一時ハマスが選挙には参加しないと脅迫したりする一面もあった。

最も深刻な問題は、この市議会選挙の結果が、近い将来、実施されるとみられる国民投票による議長選挙にも大きく影響するとみられる点である。

もしハマスが市議会選挙で優勢になれば、アッバス議長の影響力がさらに落ちて、西岸地区までハマスに支配されるようになる恐れがある。

ファタハ(アッバス議長政党)内部からは、万が一にもハマスが勝利した場合を考え、市議会選挙を取りやめるべきだとの声もある。

<ポスト・アッバス議長はどうなる?>

アッバス議長は、アラファトしかし故今ト議長の跡を継いでから、本来の任期4年をはるかに通り越して、すでに11年も議長職をつとめている。今に至るまで副議長も任命せず、後継者の育成はまったくしていない。

Times of Israel は、アッバス議長が後継者を育てて来なかったのは、”自分しかいない”状況を維持して政権を維持するためであり、仮に自分の死後、パレスチナ社会が混乱しても自分には関係がないと考えていると分析する。

実際、アッバス議長は、これまでのところ、パレスチナ市民からは失敗者とみられており、指導者としての支持率はかなり低い。ガザをハマスに奪われ、アメリカの仲裁で始まった和平交渉にも失敗し、なんの実績も残していないからである。

さらには、イスラエルと協力しての治安維持政策をとっていることから、”イスラエルより”とのイメージもあり、不満に思うパレスチナ人も多い。

それが11年も議長でいられたのは、他に有効な候補者がおらず、さらには、アッバス議長の次に出て来る指導者が、今よりもっと悪いと懸念されるからである。これはイスラエルにとっても同様で、アッバス議長はただ強いていうなら、”まし”なのである。

しかし、アッバス議長は今年81才。いつ死亡してもおかしくない年齢だ。もし今アッバス議長が暗殺や急病で急にいなくなれば、パレスチナ人の間に大混乱が生じることは避けられないだろう。

手続き的には、アラファト議長死去の時と同様、まずは、母体PLOの中央委員会が新しい議長が指名され、その人物がパレスチナ自治政府の長になることになる。

しかし、アラファト議長の時と違う点は、PLOとその傘下のファタハに圧倒的な支持率がない点だ。PLO議長がそのままパレスチナ自治政府の長になれるとは限らないのである。

では”その日”には、どんなシナリオがありうるだろうか。

1)マルワン・バルグーティの登場!?


現在のパレスチナ自治政府内部で、シニアのリーダー候補といえば、アラファト時代から様々な交渉に関わってきたサエブ・エレカット氏(72)がいる。しかし、パレスチナ人統計学者のシカキ博士によると、エレカット氏の支持率は、絶望的だという。

次にガザ地区出身だがファタハのモハンマド・ダーラン氏(53)。しかし、ダーラン氏もイスラエルとの協調路線が過ぎるとされる上、ガザ出身で西岸地区との関係がうすいとして、支持率は低い。カリスマ性もない。

ハマスに対抗しうる協力なファタハ指導者候補は、2005年以来、5回分の終身刑との判決で、今もイスラエルの刑務所にいるマルワン・バルグーティだけである。

バルグーティは、オスロ合意の賛同者であり、今もイスラエルとパレスチナの2国家2民族案推進派だと自称する。しかし、同時に第二インティファーダでは、イスラエルに対する暴力で、今のように刑務所で一生を過ごす身となったわけである。

刑務所にいながら、議長に選ばれるなど想像もつかないのだが、バルグーティは、イスラエルとの闘争で刑務所にいるこおもあって、協力なカリスマ性も持っている。ヘブライ語も話せる。

アッバス議長後の政権争いを避け、ハマスが西岸地区を支配してしまうことを避けえるとすれば、このバルグーティしかいない。また、パレスチナ人らが、刑務所にいるままで、バルグーティを議長に選出する可能性も0ではない。

そうなれば、イスラエルはどうするのか。釈放を検討せざるをえないかもしれない。しかし、イスラエルの刑務所ですでに10年以上服役しているバルグーティがイスラエルに協力的になったのか、相変わらずテロを奨励する危険人物なのか、どちらのバルグーティが出て来るかは全く不明である。

ハマスに政権をとられないようにするとはいえ、イスラエルにとって、バルグーティを釈放するかどうかは、かなり難しい判断になると思われる。

2)ハマス台頭による混乱

しかし、仮にバルグーティが指導者にならなかった場合はどうなるのか。ファタハは、前のアラファト議長死去の時のように、PLOが委員会がすみやかに時期指導者を決めるので混乱はないと言っている。

しかし、仮に市議会選挙で、ハマスが優勢になっていれば、ファタハが自らの議長を、自動的にパレスチナ自治政府の最高指導者にする権利はない。西岸地区のハマス代表アジズ・ダウェイク氏は、すぐにもガザ地区ハマスから時期指導者候補を出して来るだろう。

そうなれば、西岸地区とガザ地区2カ所に”議長”が生まれることになり、結局、暴力沙汰になると思われる。しかし、ハマスは、今でもいったいだれが最高指導者なのかわからないような状況にある。新しい議長をめぐって、ハマス内部の混乱から、とばっちりがイスラエルに来る可能性もある。

自国の治安にかかわるような事態になれば、イスラエルは介入せざるをえなくなる。どんな介入かといえば、強大な軍事力を背景にイスラエルが一時的にも西岸地区、ガザ地区の合併し、とりあえず平定するといった事態もありうる。

今は想像でしかないが、こうした状況の中で、10月8日、パレスチナ自治政府市議会選挙が予定されているということは理解いただければと思う。

主な情報源:The Jerusalem Report " Succession strife"Sep 5. 2016 *エルサレムポスト傘下のニュース・マガジン

<西岸地区・入植地をめぐる動き>

上記のような政治的不安定の中で、イスラエルへのテロの波となっているわけだが、イスラエルは、暴力を煽動するグループや武器の摘発押収、またパレスチナメディアに踏み込んで破壊するなどの対策をとっている。

その中で、パレスチナ人の若者が死亡したり、イスラエル軍兵士が刺されたりといった事件は相変わらず散発している。

しかし、同時に、パレスチナ人らの人心を推し量って、最近のテロでイスラエル人を殺害したテロリストの遺体を順次返還するなどいわば、アメとムチをつかって平穏を維持、また国際社会の非難をやわらげる対策を続けている。

一方で、イスラエルは、テロへの報復の一環として、西岸地区のユダヤ人入植地の建築許可を出すという方策も続けている。

最近では、8月31日に、ベツレヘム周辺のエルカナや、エフラタ、エルサレムのギブアット・ゼエブなど複数の入植地へ、高齢者ホームを含む280軒あまりの許可の他、すでに建築済みの家179軒も追加許可としての許可を出した。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4848725,00.html

当然、パレスチナ自治政府や国際社会からもするどい批判が出た。イスラエルは、西岸地区の違法な前哨入植地(通常はプレハブの家)を撤去するなどして、対処にあたっている。今回もヘブロン南部のアモナを強制撤去するよう最高裁判所からの支持が出た。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/217226

なお、西岸地区にいるユダヤ人は、現在、57万人で、その数は増える傾向にある。
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トルコがシリア領内へ本格軍事介入 2016.9.4

 2016-09-04
数々の爆弾テロ、クーデターと不安定な状況が続くトルコ。8月20日も、クルド人の町ガジアンテップの結婚式で爆弾テロが発生し、子供34人を含む54人が死亡した。

結婚式での犯行は、ISISと見られたが、エルドアン大統領は、犯行はどのグループか明らかでないとの立場を表明。クルド人勢力に対する攻撃も示唆する発言であった。

その数日後、トルコの戦車部隊が、国境を越えてシリアのジャブリスに侵攻し、ISISに占領されていた町を次々に解放した。

トルコの戦車隊(20台とも報告)は、昨日3日にもジャブリス南西部に侵攻し、これまでに8つの町を解放したという。トルコが、これほど本格的にシリアへ介入するのは初めて。(BBC)

この戦闘で、トルコ軍兵士少なくとも11人が死亡したとのこと。シリア人市民らが逃げる様子も伝えられている。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-37267111

<トルコのシリア介入の理由>

トルコのシリアへの介入の本当の目的はISIS撃滅ではなく、トルコと対立するクルド人勢力への攻撃であるとみられる。

トルコの本格的な介入は、アメリカとシリアのクルド人勢力(YPG)がシリア北部でトルコとの国境近くにある町マンビジを奪回した直後だった。

YPGは、トルコに対立する組織である。トルコは、アメリカとYPGが、トルコ国境で勢力を拡大することに歯止めをかけようとしたと考えられている。

<アメリカと中東>

トルコはアメリカのISIS攻撃チームの一員なのだが、今回トルコが攻撃したYPGは、アメリカが支援している反政府勢力の一つだった。

しかし、もっとややこしいのは、今回のトルコの軍事介入について、アメリカは黙認であったと伝えられている点だ。オバマ政権になって以来、アメリカは、中東での活動に及び腰となり、今では影響力を失いはじめているのである。YPGはじめクルド人勢力はアメリカに対し、不満をもちはじめている。

バル・イラン大学のトルコとの防衛関係専門家エラン・ラーマン氏によると、中東諸国はもはやアメリカは頼りにならないとみて、アメリカの顔色をうかがうことがなくなってきているという。

一方、地域での同盟関係を模索するなどして、アメリカに頼りすぎない形を築き上げようとしている。トルコも、イスラエルをはじめ、ロシアとの関係改善に乗り出している。

イスラエルは、やはりまだまだアメリカの顔色をうかがわなければならない立場だが、それでも、トルコとの和解はじめ、サウジアラビアやエジプトなどとの関係改善、またロシアともシリア領内で両国の軍が鉢合わせしないよう申し合わせるなど、忙しく外交を展開している。

イスラエルとトルコが関係改善へと歩みだしたことで、トルコのハマスへのテコ入れにも歯止めがかかっていると分析する。

このような状況の中で、イスラエルが守られ、外交を有利にすすめられるのは、イスラエルは強いと思われていることだとラーマン氏は分析している。

http://www.jpost.com/Middle-East/Diplomacy-How-Turkeys-advance-into-Syria-impacts-Israel-466672

<石のひとりごと>

今の中東はまさに戦国時代である。生き残るために、汚い手も使い、だれにつくのかも注意深く考えなければならない。

そのような世界情勢にあって、赤字大国であるにも関わらず、安倍首相が今、忙しく世界各地をまわって、支援の手を差し伸べている。アメリカだけでなく、ロシアや、アフリカ、サウジアラビアまで日本との関係が見えるようになってきた。

こうした外交は、”昔とは違う”今の世界情勢に即しているのであり、諸国の日本への敬意につながり、それが将来、日本を守ることにもつながって行くのではないかと思う。安倍首相の政策を主が祝福してくださるように祈りたい。
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