ネタニヤフ首相汚職疑惑 2017.8.14

 2017-08-15
今に始まったことではないが、ネタニヤフ首相に関する汚職疑惑が、今回は少々深刻な流れになっている。かつてのネタニヤフ首相事務所の主任で、自身もすでに汚職で逮捕されているアリ・ハロウ氏が検察の証人に立つことに同意したからである。

ハロウ氏意外にも、複数の関係者が、自身の汚職や背信の罪を軽減してもらうことと引き換えに、ネタニヤフ首相も彼らの計画に関係したかどうか証言することに合意している。今後、ネタニヤフ首相が喚問に追われるなどの事態になる可能性もなきにしもあらず・・といった流れである。

今回、とりざたされているネタニヤフ首相の汚職疑惑案件は少なくとも4件。サラ夫人も公金流用の疑惑がかかっている。ネタニヤフ首相夫妻に関する汚職は以下の通り。

1)家族ぐるみで億万長者から高価な贈り物(ケース1000)

ハリウッドでヒットをとばすプロデューサー、アルノン・ミルハン氏(72)は、イスラエル国籍をもつアメリカ人で、億万長者である。ミルハン氏は、定期的に、非常に高価なシガーや、シャンペンを首相に贈っていたほか、サラ夫人には、高価な宝石も提供していた。

ミルハン氏は、ハリウッド界では非常に有名で超裕福な人物。イスラエルの歴代首相は、オルメルト氏、アリエル・シャロン氏、野党のラピード氏、リブニ氏など、右左かかわらず、イスラエルの政治家はほとんど皆、ミルハン氏の贈答を受けていたとのこと。

またオーストラリアの億万長者ジェームス・パーカー氏はネタニヤフ首相の息子に高価な航空券や、ホテルを提供するなどしていたとみられる。その見返りが何であったかはまだ明らかではない。

首相側は、友人としての単なる贈り物だと主張しているが、あまりにも破格のギフトで、立場を利用した収賄に当たる可能性があること、またミルハン氏が、「ネタにタフ首相に要求された。」と主張している点などが問題視されている。

http://www.haaretz.com/israel-news/.premium-1.771021

2)メディアをコントロールの疑い(ケース2000)

イスラエルのメディアには、イディオト・アハロノト(右派)、ハアレツ(左派)、アルーツ7(宗教右派)などがあるが、2007年、明らかにネタニヤフ首相支持とみられる新しい新聞、イスラエル・ハヨムが登場した。

イスラエル・ハヨムは、アメリカ・ユダヤ人の億万長者、シェルドン・アデルソン氏(カジノで儲けている)の出資で、無料で配布されている。これに助けられてか、2009年、ネヤニヤフ首相は、首相に返り咲いた。

今回、問題となっているのは、ネタニヤフ首相が、イディオト・アハロノトを経営するノニ・モーゼス氏に、首相に有利な記事を取り上げる代わりに、同紙に有利な立場を与えたのではないかという疑惑である。

この疑惑は、アデルソン氏が、ネタニヤフ首相から、週末版をさしとめられたと言ったことから明らかになってきたものである。

ちょっとわかりにくいが、ネタニヤフ首相が、どちらかといえば、自分に辛口の記事を出すイディオト・アハロノトを味方にしようとして、すでに自分を支持しているイスラエル・ハヨムを抑えたということである。

言い換えれば、ネタニヤフ首相が、自分の立場を強固にするために、メディアを利用しているということがスキャンダルなのである。

3)潜水艦スキャンダル(ケース3000)

イスラエルが購入契約をした3隻の潜水艦の購入過程における汚職疑惑。

それによると、ネタニヤフ首相が国家治安委員会委員長に指名されていたアブリエル・バル・ヨセフ氏と、ドイツのタイセンクラップ社のミキ・ガノール氏が、国防省の反対を押し切って、潜水艦の購入先を同社に決めていたというものである。

潜水艦は1隻15億ドルに上る買い物であるため、2人が、タイセンクラップ社から、なんらかの収賄を受け取っていたのではないかとの疑惑がかかっている。

問題は、彼ら2人とともに、ネタニヤフ首相の個人弁護士で、いとこにあたるデービッド・シムロン氏が、この件にかかわっていたということである。

今の所、ネタニヤフ首相本人の収賄疑惑ではないのだが、首相の個人弁護士が関わっていたことから、ネタニヤフ首相はこの動きを知っていたかどうかが、背信につながる疑惑となっている。

今後、バル・ヨセフ氏、ミキ・ガノール氏が、そろって検察の要請で証人にたつことになっており、場合によっては、ネタニヤフ首相にも捜査が入る可能性がある。

http://www.timesofisrael.com/key-suspect-in-submarine-affair-released-to-house-arrest/

4)ベゼック(通信社)スキャンダル(ケース4000)

イスラエルの大きな通信社の一つがベゼックと呼ばれる会社。このスキャンダルは、通信相で、ネタニヤフ首相の側近であるシュロモ:フィルバー氏が、ベゼック社の益になるよう、不適切に機密情報を流していたという疑い。

ネタニヤフ首相は、ベゼック社の主要株主シャウル・エロビッチ氏と友人だが、首相が通信相を兼ねていたときに、それを公開していなかったことも不適切だったと指摘されている。

5)ネタニヤフ首相夫人スキャンダル

サラ夫人については、フィリピン人使用人の虐待などで、すでに物議は絶えない人物だが、アビハイ・マンデルビット最高裁判長は、サラ夫人を公金の不正使用で、起訴する方向であるとチャンネル2が伝えた。

どのような公金の不正しようかといえば、電気技師に来てもらった費用や、家具類の費用、また首相官邸での食費が異様に高額など、様々な公金不正使用疑惑である。サラ夫人はすでに一度、刑事事件として警察に出頭させられている。

2013年にさかのぼるが、この時、首相官邸のアイスクリーム代が年間2700ドル(約30万円)と報じられていた。ちなみに、首相官邸が購入していたのがピスタチオ味のアイスクリームであったため、しばらくピスタチオ・アイスクリームを味見する市民が増えて、売り切れになった時期があった。

http://www.timesofisrael.com/netanyahu-freezes-ice-cream-budget/

ネタニヤフ首相は、これに直接関わっていないが、妻の無実を訴えている。

http://www.jpost.com/Israel-News/Attorney-General-is-expected-to-indite-Sara-Netanyahu-501837

<最高裁裁判長宅前:反汚職ラリー>

ネタニヤフ首相をめぐる汚職疑惑が明るみに出るにつれ、政府と金の関係、またすみやかに政治家を捜査しない警察、最高裁判長を非難すると訴える市民ら、1000人ほどが、マンデルビット最高裁判長の家の前で、反汚職ラリーを行っている。

この土曜日安息日明けのこのラリーは、今週で38回目になるという。

<リクードがネタニヤフ首相支持ラリー>

ネタニヤフ首相が、汚職疑惑で、辞任もありうるような立場になるのを受けて、ネタニヤフ首相が党首を務めるリクード支持者3千人が、9日水曜、首相支持ラリーのイベントを行った。場所はテルアビブの国際会議場。

支持者らは、左派と、メディアはフェイクニュースを流して、ネタニヤフ首相を引きずり降ろそうとしていると非難した。

http://www.timesofisrael.com/thousands-rally-for-netanyahu-as-scandals-multiply/

ネタニヤフ首相はサラ夫人とともにラリーに参加し、「メディアがフェイクニュースで、右派政権をつぶそうとするのは、これが初めてではない。」とし、今回も同じだと語った。

「過去の左派政権は、イスラエルに困難をもたらした。特に1999年に左派労働党のバラク政権が、前のネタニヤフ政権と入れ替わった結果、第二インティファーダが発生し、イスラエル人1000人が死亡した。

現在のネタニヤフ政権つぶしへの流れは、右派政権の方針に同意せず、イスラエルが西岸地区から撤退することを望むものたちによるものだが、それ(西岸地区からの撤退)は絶対に起こらない。」と語った。

群衆は、「ジャーナリストに死を」などと過激なことを叫んだという。

http://www.timesofisrael.com/at-netanyahus-chilling-rally-echoes-of-trumps-war-on-the-media/
タグ :

イスラエルに反抗しないアラブ人たち 2017.8.14

 2017-08-15
1)パレスチナ人シオニスト

西岸地区ラマラで生まれたパレスチナ人、サンドラ・ソロモンさん(39)は、10年前にクリスチャンとなり、今はイスラエルの支持者、シオニストになっている。サンドラさんは、腕に「イエスは救い主」と「イスラエル」という文字を刺青している。

サンドラさんの元の名はフィーダで、おじは、ファタハのメンバーで、ヤセル・アラファトに近くで働いた人物だという。いわば、”ハマスの息子”ならぬ”ファタハの娘”である。

フィーダさんは幼少時を、ヨルダンとサウジアラビアのパレスチナ人社会で過ごした。その中で、いかにイスラエルを憎むように育てられたかを証する。最も重要なこととして教えられたのが、アルアクサモスクを解放し、エルサレムを解放すること。そしてイスラエルの破滅だったという。

第二インティファーダのときは、イスラエルで大きなテロが発生するたびに、キャンディが配られた。

サンドラさんがクリスチャンになったきっかけは、イスラムの女性の扱いが受け入れられなかったことだった。サンドラさんは、強制的に結婚させられ、2児をもうけた後離婚。2児のうち下の息子を連れてカナダへ移住した。以来、トロント在住である。

ソロモンさんは、カナダで、ユダヤ人とその歴史に触れる機会があり、聖書を読み始めた。ユダヤ人がモハンマドやイスラムより前に、イスラエルに地にいたことを知った。

サンドラさんは、クリスチャンになったことをヨルダンにいる家族に告げて以来、家族からは勘当されている。しかし、真実の力”が私を変えたと語る。

サンドラさんは、2国家2民族案が可能だとは考えていない。パレスチナ人が、イスラエルを破滅させるよう、子供達に教えているからである。むしろ、全体をイスラエルが支配し、その中で、マイノリティとして、パレスチナ人が住むことが理想と考えている。

こうした考えをもつパレスチナ人は非常に珍しいといえる。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5001245,00.html

2)イスラエルに落ち着くイラン人記者

イラン人記者ネダ・アミンさん(32)は、2014年、著書がイラン当局に不適切と判断され、イランから追放された。

その後、アミンさんは、トルコで難民申請をし、受け入れを待っていたが、その間に、Times of Israelというイスラエルメディアに記事を書くようになった。これはトルコにとってもイランにとっても問題のある行動である。

トルコは、アミンさんに30日の猶予とともに、国外へ退去するよう言い渡した。行き場がなければ、イランへ送還され、拷問、長期間の拘束、または死刑になる可能背もあった。

これを受けて、イスラエル内務省は、アミンさんに特別な観光ビザを出し、その間に、イスラエルで難民申請をするようすすめた。これに応じ、アミンさんは、9日、イスラエルに到着した。

イランがこのようにイスラエル人を受けれることは絶対にありえないが、イスラエルは、たとえ敵対国の市民であっても、事情を理解すれば、受け入れるのである。これは、特記すべきことではないかと思う。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5001183,00.html

3)神殿の丘で殺害されたトルーズ族警察官の家族

先月、神殿の丘から出てきたパレスチナ人テロリスト3人に、イスラエルの警察官2人が殺害されたが、この2人は、ドルーズだった。ドルーズは、ゴラン高原や、ハイファ近郊に住むアラブ人で、ドルーズ教を守っている人々のことである。

ドルーズはアラブ人だが、イスラム教徒や一部のキリスト教徒のアラブ人と違い、居住地の支配者に忠実であるよう教えている。(ゴラン高原のドルーズは例外)。このため、ドルーズは、ユダヤ人と同様に、イスラエル軍に従軍し、警察、刑務官として働く者も多い。

アラビア語ができるので、イスラエルにとっては貴重な盟友である。今回、犠牲になった警察官の家族の元には、リブリン大統領や、フリードマン米大使、閣僚たちも、続々と遺族を表敬訪問している。

しかし、ドルーズ教は、元はイスラム教から発した宗教で、イスラムからすれば異端。このため、両者の間には昔から確執があった。

その背景の中、今回、神殿の丘で、イスラム教徒にドルーズ2人が殺害されたことから、怒ったドルーズが、犠牲になった警察官の実家のある町のモスクに手榴弾を投げつける事件が発生した。幸い、負傷者はなかったが、今後、両者の間に、争いが始まるのではないかと懸念された。

しかし、殺害された警察官の家族たちが、「復讐は望まない。神は、国や宗教を責めることを禁じておられる。」と呼びかけたため、大きな争いには発展しなかった。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5001351,00.html
タグ :

トゥビアブ:イスラエルの結婚事情 2017.8.14

 2017-08-15
8月7日は、トゥビアブと呼ばれる例祭だった。この日はユダヤ教のバレンタインデーと呼ばれる。

西岸地区の入植地シロでは、8年前から、トゥビアブに、女性たちだけが集まる集会が行われるようになっている。これは、聖書時代、ベニヤミンの残りの男性に妻を娶らせるため、シロの娘たちが踊っているところを略奪させたと書かれていることを記念する。(士師記21:19-23)

シロでは、女性たちが結婚を夢見て、デザイナーたちによるウエディングドレスのファッションショーが行われたり、女性閣僚や、有名な女性歌手が招かれるなど、女性たちが女性たちだけで楽しむためのイベントになっている。

ところで、イスラエルの結婚事情だが、イスラエル中央統計局によると、結婚の平均年齢は男性が27.5歳、女性は25.2歳と、イスラエルでも晩婚化が進んでいる。しかし、結婚率(人口1000人中の婚姻数)は、6.4で、OECDの中ではトップクラスである。

50歳の時点での未婚率は、男性が、1970年代には3%だったが、2015年は12%と急上昇。女性は、1970年代では2%であったのが、2015年には9%となった。未婚化はイスラエルでも進んでいるといえるが、社会問題にはまだなっていない。

ちなみに、日本の平均結婚年齢は、30.7歳、女性は29歳で、婚姻率は5.3%。50歳の時点での未婚率は、男性23%、女性は14%となっている。(2017年・厚生労働省)

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4999716,00.html
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/data/mikonritsu.html

<石のひとりごと>

イスラエル人を見ていると、やはり結婚して子供を持つということに非常な喜びを見出している。男性も女性も子供が大好きなのである。日本では個人主義が間違った方へ進んだようで、残念ながら、子供を持つことが負担と感じられているようである。

それを政府のせいにしたりしているが、政府の落ち度などではないと思う。ただ単に自己中心が進んで、子供を育てることが面倒になっただけである。かくいう筆者も残念ながら、この年まで未婚で、国に子供を残せそうもない。

以前、エルサレムのバス停で、小学生の男の子と、ちょっとした話になった。彼のおばあちゃんの年を聞くと、私より、かなり若かった・・・。彼に子供はいるのかと聞かれ、ないと答えると、不思議そうな顔で、「何が楽しみなの?」と聞かれた。

イスラエルでは、安息日におじいちゃん、おばあちゃんがいて、大家族が皆でそろうこと。これこそが何よりもの幸せであることを、子供でも知っている。私自身を含め、日本人はいったい、どこで何を見失ってきたのだろうか。。。とイスラエル人を見ていて思わされる今日この頃である。
タグ :

イエス時代新たな発掘 2017.8.14

 2017-08-15
1)ベツサイダ

ガリラヤ湖北部沿岸のベツサイダではないかと見られる地域からは、鉄器時代(旧約時代)の遺跡が見つかってはいたものの、新約時代のベツサイダにつながるようなローマ時代の遺跡はまだ発見されていなかった。

今回、新しく見つかったのはそのローマ時代の遺跡で、ヘロデ大王の息子ピリポが、小さなユダヤの漁村を増改築してつくったポリス、ジュリアスの遺跡と考えられている。

みつかったのは、ローマ時代のバスハウス、同時代のモザイクのほか、5世紀のガラスモザイクで、1世紀のベツサイダのものではない。

しかし、ガラスモザイクは、ビザンチン時代、ここに、重要な教会があったということを示唆しており、新約時代のベツサイダがあった場所である可能性が高い。

まだごく一部しか発掘されていないため、将来ベツサイダのものが出てくる可能性はある。

http://news.nationalgeographic.com/2017/08/jesus-bible-apostles-bethsaida-israel-archaeology/

2)ガリラヤのカナ:2000年前の石器工場

イスラエル考古学局は、ナザレ近郊下ガリラヤ地方で、ローマ時代の石器工場を発見したと発表した。レイナと呼ばれる町で、地域のスポーツセンターを建設中に発見された遺跡である。レイナは、聖書時代、ガリラヤのカナであったと考えられている。

パレスチナ地方では、長く陶器が使われてきたが、1世紀、つまりイエス時代には、柔かい白い石灰石の食器が一般的に用いられた。陶器は、汚れたものに触れた場合、2度と使えなくなるので破壊されるが、石の器は、宗教的な汚れを受けないとされるため、長く使えたからである。

今回発見されたのは、いろいろな過程にある石の器であったことから、工場であると判断された。

新約聖書によると、イエスがガリラヤのカナで、6つの石がめの水をぶどう酒に変えたという奇跡が記されている(ヨハネ2:6)。この石がめは、この石器工場で作られた可能性が高い。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5001775,00.html
タグ :

レバノンからISIS追放へ:ヒズボラとレバノン軍がはさみうち 2017.8.14

 2017-08-15
8月3日、ヒズボラは、元アルカイダ系のシリア反政府勢力と停戦合意した後、取引を行い、反政府勢力戦闘員とシリア難民、計約9000人を、シリアとの国境に位置するレバノン領内アーサル地方から出てシリアへ撤退させることに成功した。BBCがのろのろと出て行く難民たちの列の様子を報じている。 

*アンサル地方は、レバノン領の右上部に小さく見える赤いエリア。周囲はアサド政府軍の支配域である。

Syria2.png

Syria.jpg

これと引き換えに、ヒズボラが得たのは、ヒズボラ戦闘員の遺体5体。その後、レバノンで拘束されていたシリア人3人と、ヒズボラ戦闘員3人の交換も行われたという。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5000379,00.html

この直後から、ヒズボラと、シリア政府軍は、反政府勢力がいなくなったレバノン領アンサル地方にいるISIS撃滅へと次なるステップを開始した。ヒズボラ・アサドチームは、シリア側から、アンサル地方に向けて攻撃を始める。

http://www.aljazeera.com/news/2017/07/arsal-hezbollah-jabhat-fateh-al-sham-agree-ceasefire-170727045158437.html

一方、レバノン軍は、アメリカとイギリスの支援を受けて、レバノン側からアンサル地方のISIS撃滅に向けた攻撃する。アメリカとイギリスは、ヒズボラとアサドチームがアンサル地方を支配するようになるのを避けたいのである。

もしヒズボラとアサドチームが、アンサル地方に居座ることになれば、そこにイランが入ってくることを意味する。これはイスラエルも避けたいところである。

<シリアへ帰還する難民たち>

シリア・イラクでISIS撃滅作戦が進んでいるが、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によると、これまでに約50万人近いのシリア人が、アレッポ、ホムス、ダマスカスなどの自宅へ一時帰宅し始めているという。

50万人のうち、44万人はシリア国内で難民となっていた人々で、31000人が、近隣の国で難民となっていた人々である。帰還といっても、これらの町は、すでに修復しようもないがれきの山となっているため、実際には人間が住める状態ではない。

しかし、それでも、今回、レバノンで難民になっていたシリア人たちはシリアへ戻ることを決めた。それほどレバノンでの難民生活は悲惨だということである。

http://www.bbc.com/news/world-middle-east-40460126
タグ :

第16回エルサレム・ゲイパレード:2万人参加 2017.8.6

 2017-08-06
今年も8月3日、第16回目になるエルサレムのゲイ・プライド・パレードが行われた。地元メディアによると、同性愛者とそれに賛同する人々2万人以上がイベントに参加した。

エルサレムは世俗のテルアビブと違い、宗教の町である。ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、どれも同性愛には反対の立場で、同性愛はタブー視されている。

日頃からエルサレムを、多様で民主的な町としてプロモートするバルカット市長だが、ゲイパレードの時は、許可は出すものの、今年も直接のコメントは出さず、距離を置いた立場を続けた。

注)パレードの参加者全員がエルサレム市民なのではなく、遠方からも来るし、ゲイでなくてもゲイを支持する人々も参加している。

<毎年増強されるセキュリティー>

2年前の2015年のゲイパレードでは、超正統派のイシャイ・シュリーセルが、パレードに参加していたシーラ・バンキさん(16)を刺し、シーラさんは後に死亡した。エルサレムのゲイパレードでは、パレスチナ人ではなく、熱心なユダヤ教徒によるテロが懸念される。

このため、セキュリティは年々強化されている。上記テロから2年目の今年、パレードはスタートになる公園と終点になる公園、その道中の道路まで完全に柵で閉鎖されており、公園の入り口にあるセキュリティを通った人だけが、パレードに参加できるようになっていた。

ゲイに反対するユダヤ教団体ハリーバ(キリスト教宣教にも反対)は、パレードがスタートする公園から100メートル以上離れた道路を挟んで反対側の公園の中に設置された特別なエリアから出られないようにされていた。

その柵のむこうからハリーバのメンバー50人ほどが、数十人の警察に囲まれながら、旗やプラカードを掲げ、「同性愛はプライドではなく、のろいだ!」と叫んでいた。しかし、まるで遠くからの犬の遠吠えのようで、ちょっとかわいそうな、しかし笑えるような光景であった。

ハリーバがいたエリアは、ゲイパレードの公園からは道を挟んで、道沿いに続く公園である。道路から10メートルほど奥に入ったところまでは無人地帯とされ、ハリーバの前には警察官が数十人、また20メートルおきに2人づつ警官が立っていた。

イスラエル・メディアが警察からの情報として伝えたところによると、このイベントでは、問題を起こしそうな12人が連行され、うち1人はナイフをもっていたという。

つい最近まで、神殿の丘でもめていたエルサレムが、その数日後には、ゲイパレードで、女装した男性が練り歩く。実に忙しい町である。

http://www.timesofisrael.com/thousands-march-in-jerusalem-pride-parade-under-heavy-security/
タグ :

スーパーで恐ろしいナイフテロ:イスラエル人店員重篤 2017.8.6

 2017-08-06
2日、テルアビブとアシュドドの中間にある町ヤブネのスーパーマーケットで、店員のニブ・ゲル・ネヘミヤさん(42)が、品出し作業をしていたところ、パレスチナ人に後ろから上半身を刺され、重篤となった。

スーパーの防犯カメラには、上半身や首、頭など15回もさされながら、必死に抵抗するネヘミヤさんの様子が記録されていた。病院に搬送されたネヘミヤさんの状態は落ち着いてはいるものの、命の危険はまだあるという。

テロリストは、その場から逃亡しようとしたが、付近にいた市民の男性らが取り押さえた。男性たちは、テロリストに馬のりになり、警察が来るまで確保したが、怒って、テロリストを何度も蹴ったり、警察が来ると「頭を撃て」と叫んだりしていた。その様子もまたビデオでネットに流されている。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4997705,00.html

テロリストは、ヘブロン近郊のパレスチナ人の町ヤタ出身のイシュマエル・アブ・アラム(19)。現在取り調べ中で、イスラエル軍は、アブ・アラムの実家の強制捜査に入ったもよう。

<パレスチナ人テロの元凶:テロで高額給与>

若いパレスチナ人の一匹狼的なテロが止まないことの原因として、パレスチナ自治政府が、イスラエル人に対するテロで、殺されたり、刑務所に入れられた場合、高額な給与を受給していることが指摘されているが、その額が昨年度より増えていることがわかった。

パレスチナ・メディア・ウオッチによると、テロ行為に及んだ場合の報酬は、月2800シェケル(子供が5人の場合)だという。これでは、貧しく、将来に希望を持ち得ないパレスチナ人のテロがまったく減っていかないのも無理はない。

しかし、8月、その支払いの財源を国際社会が作っていると指摘された。

パレスチナ自治政府のHPによると、こうしたテロリストへの給与に当てられる2017年度の予算額は3億4500万ドル。これは、パレスチナ自治政府が受け取ることになると予測される海外からの支援金6億9300万ドルの半分にも及ぶ。

先月末、イスラエル国連代表のダニー・ダノン氏は、この問題を安全保障理事会に持ち込んだ。この時、2003年、10歳の時に、パレスチナ人の自爆テロで、両目視力を失ったオラン・アルモグさんが証人として訴えている。(このハイファでのテロではイスラエル人21人が犠牲となった)

http://www.timesofisrael.com/after-halamish-attack-israel-demands-un-address-pa-terror-payments/

しかし、パレスチナ自治政府からすれば、イスラエルがこれを”テロ”と呼ぶ方がおかしいと反論する。イスラエルの”占領”に対する抵抗運動を”祖国”のために実行した者なのだから、”社会保障”を出すのは当然だというのである。

イスラエルはこれに対し、パレスチナ自治政府にかわって代理徴収している税金の返還金から、2億8500万ドルをカットする法案を審議している。

これに先立ち、アメリカでは、2016年3月にテルアビブで自国民テイラー・フォースさん(29)をパレスチナ人のテロで殺害されたことから、”テイラーフォース法案”が審議されている。

テイラー・フォース案が法律になった場合、アメリカはパレスチナ自治政府への支援金を全面的に停止することになる。8月3日、この法案が次の段階へと前進し、実施に一歩近づいた形だ。

しかし、この法案について、イスラエル軍のエイセンコット参謀総長はじめ、親イスラエルのロビー団体は、必ずしも効果的とは限らないと懸念を表明している。停止することで、パレスチナ自治政府を危機に追い込み、テロはさらに増える可能性があるからである。

http://www.timesofisrael.com/pa-payments-to-prisoners-martyr-families-now-equal-half-its-foreign-aid/
タグ :

ハマスの資金ルート摘発 2017.8.6

 2017-08-06
イスラエルの国内治安組織シン・ベトが、トルコを発した資金がガザを経由して、ヘブロンに到達するルートが存在すると発表した。

報告によると、このルートが始まったのは2016年初頭。トルコにあるハマスのオフィスから、マネーロンダリングのシステムでガザを経由してヘブロンに、これまでに20万ドル(2億円以上)が到達していたとみられる。

ヘブロンは、パレスチナ自治政府の中で、最もテロリストを排出している町である。

このルートに関わっていたパレスチナ人2人は、シャリート兵士と交換に釈放された1000人のパレスチナ人テロリストだった。

http://www.timesofisrael.com/israel-breaks-up-alleged-hamas-turkey-hebron-money-laundering-ring/

それにしても、ハマスの打倒イスラエルへの執念は終わることがないようである。実際、ハマスはそのためにだけ存在しているのであり、ガザの独立や市民生活の改善など、まったく興味はない。イスラエルは、この終わりなき憎しみにつきあわなければならない。

ガザのハマスとの間には無人地帯とフェンスを設置したが、すると、その下を掘って入ってくるので、次に地下にまでフェンスを増設しなければならなくなった。

さらに、シナイ半島からも、ハマスやISISが、地下に穴を掘って入ってくるので、シナイ半島との間の長い国境のフェンスにも地下フェンスを増設することを検討している。言うまでもなく、これには莫大な資金が必要になる。イスラエルにしてみれば、とほうもない迷惑である。

自国民を犠牲にしてまでイスラエルを憎み、殺すことを最優先する。そこまでのイスラエルへの憎しみのエネルギーは、いったいどこから出てくるのかとあきれるほどの超・執念である。
タグ :

神殿崩壊記念日:ユダヤ人1000人以上神殿の丘へ 2017.8.2

 2017-08-02
神殿の丘での紛争が、とりあえず一段落かと思われてからわずか5日後、エルサレムでは神殿崩壊記念日を迎えた。ユダヤ歴でアブの月の9日、テシャベアヴと呼ばれる日である。

この日は、ソロモンが建てた第一神殿、ヘロデが増改築した第二神殿が、それぞれバビロン、ローマ帝国に破壊された日と言い伝えられている。さらに、この日は、神殿崩壊以外にもスペインからの追放やホロコースト関連など、様々な悲劇がユダヤ人を襲った日と言われている。

敬虔なユダヤ教徒は、断食しながらこれらを思い出し、バビロン捕囚の時にエレミヤが書いた哀歌を読みつつ、神の前に出る。

しかし、嘆いてばかりではない。神の前にへりくだるとともに、ユダヤ人としての使命にあらためて目覚め、立ち上がる日でもある。そういうわけで、この日、勢いがつくのが、2度も破壊された神殿をもう一度再建する、すなわち、第三神殿への夢である。

<神殿の丘へユダヤ教徒1000人以上入場>

毎年この日には、第三神殿を立てようとする右派たちが神殿の丘へ上がろうとする。

2年前には、この一派たちの動きが活発となり、パレスチナ人に間で、「ユダヤ人が神殿の丘を取りに来る。」という噂が流れ、パレスチナ人らが、神殿の丘のアルアクサモスクにたてこもり、治安部隊と大きな衝突となった。

今年は、この2週間の神殿の丘騒動で、パレスチナ人が神殿の丘へ入ることを拒否し、一時神殿の丘がからっぽになったが、これを見た右派のユダヤ教徒たちが、この時とばかりに丘へあがり、祈りをささげたりした。

結局、イスラエルはイスラム側の要求を全部飲む形で収まったが、右派たちの間では、「神殿の丘は本来、ユダヤ人の聖地のはずなのにイスラムに譲歩している。」との不満が一段と高まったようである。

また、イスラム教徒の入り口では、金属探知ゲートは撤去されたが、ユダヤ人の入り口には、相変わらず金属探知ゲートがあることからも、不満を訴えている。*ただしこのゲートは、ユダヤ人以外の不特定多数、観光客も通るため、必要は理解していると思われる。

ユダヤ教ではその足が踏むところが所有になるという考え方もあり、一部の右派ラビたちからは、より多くのユダヤ人は神殿の丘へあがるよう呼びかけもあった。

そういうわけで、今年、8月1日(火)のティシャベアブの朝、神殿の丘へ上がったユダヤ人は、小さな子供達も含めて1263人。1000人を超えたのは、1967年の六日戦争以来だという。

神殿の丘へは、通常、聖書、祈祷書などの持ち込み、また構内での祈りやおじぎも禁止されている。今日1日の入場で、このルールに違反したユダヤ人数人が神殿の丘から連れ出され、また、アラブ人と喧嘩しそうになったユダヤ人とそのアラブ人も外へ連れ出された。

ムグラビゲートでは、中に入れてもらえないいかにも入植者風のユダヤ人たち数百人が、外に押しかけていた。

神殿の外では、右派グループと治安部隊(双方ユダヤ人)がぶつかり、右派らが逮捕される1幕もあった。それ以外はおおむね平和に終わっている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4997312,00.html

*政府公認の正統派ユダヤ教は、ユダヤ人の神殿の丘への入場を禁止

イスラエル政府直轄のユダヤ教正統派チーフラビは、神殿再建推進派を認めていない。神殿は、人が建てるのではなく、神ご自身が建てるのであり、その時には、大きな問題は発生しないはずだと考えている。

また、現段階において、ユダヤ人は、神殿の丘へ入るべきでないと指導する。至聖所がどこにあったのかがまだ正確に特定できないため、一般人が、大祭司しか入れない場所にうっかり足を踏み入れて、その場を汚す可能性があるからである。

右派は増えてきてはいるものの、イスラエル全体としては、神殿推進派は、まだ少数派である。。。が、行動が派手なのでメディアが注目することになっている。

●CGNTVJapan オリーブ山便り「神殿の丘と第三神殿」*2015年8月作成。今と様子はほぼ同じなのでご参照ください。
http://japan.cgntv.net/detail.php?number=2751&category=1079 *#80をクリック 

<嘆きの壁は超満員>

神殿の丘での衝突があったばかりだが、それでもティシャベアブのはじまり、1日の日没後には、ユダヤ人たちの群衆が嘆きの壁を訪れた。イスラエルは、治安部隊を増強するとのことで、要所には必ず警察が立っていたが、目立つほどではなかった。

夜中12時ごろ、旧市街にいたが、小さい子連れも含めて、まだまだ入ってくる人が大勢いた。あまりの群衆で、西壁から出る道路は超渋滞。ほとんど動かない状態だったので歩いて街までいかざるをえなかった。テロなど誰一人恐れていない様子である。

嘆きの壁に面するエシュ・ハトーラーというユダヤ人組織の建物では、ディアスポラの若者たちが集会を行っていた。

ティシャベアブは、「ユダヤ人とは何か」をユダヤ人自身が考える時でもある。特にディアスポラの子供達は、自分がユダヤ人であるということをしっかり自覚することに問題がある。

集会では、どうみてもヒッピーの若い青年が、真ん中に立って、「自分はユダヤ人であるということが嫌で、無神論者になった。自分は自分が嫌だった。しかし、ある時に、不思議に神に触れられたと思うが、涙が止まらず、イスラエルに行かなければと思って今ここにいる。」と泣きながら体験を語っていた。

旧市街を眺望するプロムナード(遊歩道)でも、多くの市民たち(右派でない一般人たち)子供やユースグループ、高齢者たちなど老若男女が、地元シナゴーグのラビなどに導かれ、旧市街を眺めながら哀歌を朗読した。

そのプロムナードと旧市街の間には、谷があり、パレスチナ人の居住区が広がっている。ユダヤ人たちが、哀歌を静かに朗読していると、突然、「アラー・アクバル」と、イスラムの夜の祈りが、拡声器で、谷中に響き渡った。

怒りではなく穏やかなイスラムのしらべにのせた祈りである。例のごとく、イスラムの祈りは、5分もしないうちに終了し、なんの影響もなかった。結局のところ、暴力さえなければ、両者はけっこう共存しているのである。。。

この他、ティシャベアヴ開始の月曜夜には、”Women in Green”という右派グループが、今回23回目となるテスアベアヴのマーチ、つまりは、エルサレムはイスラエルのものであると主張するマーチを行った。さすがに今年は、ダマスカス門を通るルートは禁じられたが、終点は、ライオン門周辺だった。

参加した女性は、「今回の事件(神殿の丘問題)で、結局イスラエルには、まだエルサレムの主権は持っていないということが明らかになった。イスラエルの警察官2人、市民3人が虐殺され、神殿の丘にも入れない。まだまだやることはある。」と語った。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/233236
タグ :

神殿の丘問題:その後 2017.8.2

 2017-08-02
神殿の丘問題は一応の解決となったが、ヨルダンとの関係は続いてぎくしゃくしている。アンマンのイスラエル大使館で、イスラエル人警備員がヨルダン人2人を殺害した(正当防衛の可能性)ことがまだ解決していないからである。

現在、アンマンのイスラエル大使館は閉鎖されており、今のところ、大使がヨルダンに戻るみこみはたっていない。

1)ヨルダン人殺害のイスラエル人警備員:命の危険で逃亡か

ヨルダン政府は、この警備員がネタニヤフ首相にまるでヒーローであるかのごとく迎えらえたことに非常に立腹している。イスラエルに引渡したものの、公正な捜査と処罰がなされるよう、要請している。

ヨルダン市民はもっと立腹している。金曜には、1994年にイスラエルと交わした和平条約を解消せよと、激しい反イスラエルデモも発生した。

その後、ヨルダンの新聞社が、「ヨルダン人2人を殺したイスラエル人の警備員」として、警備員の本名と写真がついているIDをそのまま掲載し、イスラエルの犯罪といった内容の記事を公表するに至った。

警備員ジブ・モヤルさんとその家族は、命の危険から、自宅を出て、現在、どこかに身を隠しているという。

なお、イスラエルは、巻き添えで、死亡したヨルダン人の大家で医師でもある男性については、補償金を支払うことになっている。

http://www.timesofisrael.com/israeli-guard-in-amman-embassy-affair-named-as-ziv-moyal/

2)暴動を扇動容疑でパレスチナ人33人連行

神殿の丘問題では、各地で暴力的な衝突になり、警察官らも負傷している。イスラエルがそれをそのままにしておくはずがない。31日の報道によると、治安部隊は、東エルサレムのパレスチナ人居住区各地区に踏み込み、暴動を扇動した容疑のある33人を連行した。

その中には未成年(13−17歳)7人も含まれていた。

http://www.timesofisrael.com/police-arrest-33-suspected-of-instigating-temple-mount-riots/

3)神殿の丘で働くZAKA隊員は祭司

イスラエルでは、テロ事件などで血まみれになった遺体や現場を片付けるのは、聖なる祭司の仕事と位置づけられているため、ZAKAと呼ばれる超正統派のボランティア組織が担当することになっている。

しかし、今回のように、神殿の丘で遺体を、イスラエル側で処理するのはZAKAとしても初めてのことであった。先に述べたように、超正統派は、ユダヤ人が神殿の丘へ入ることを禁じている。

神殿の丘で死者が出た場合、本来なら、ワクフの連絡でパレスチナ人が片付けるのだが、今回は死者がイスラエルの警察であり、死亡したテロリストの遺体もイスラエルが一時保管することになっていたため、ZAKAが入らざるをえなかった。

このため、ZAKAは、とりあえず、特別にミクベで身をきよめた隊員一人だけを神殿の丘に派遣して、対処したという。

しかし、今後、こうした事件が神殿の丘でも起こりうるということをかんがみ、隊員が神殿の丘の入る際に特別な靴をはき、最小限の移動範囲でどう動くかなど、細かい定めと準備が検討されるという。

神殿の丘にはいる隊員をコハニム(家族名がコーヘンで祭司の家系に属する人)に限るとはいまのところ言われていない。

http://www.timesofisrael.com/priestly-squad-formed-to-deal-with-bodies-in-future-temple-mount-attacks/
タグ :

ヘブロン・テロリスト銃殺アザリア軍曹:懲役18ヶ月 2017.8.2

 2017-08-02
2016年3月、ヘブロンですでに瀕死の重傷となって倒れているテロリストを銃で撃ち、死亡させたとして、軍法会議に掛けられていたエロール・アザリヤ軍曹の軍法会議での最終判決が出た。無実の可能性もある中、判決は、故殺罪で懲役18ヶ月である。

*故殺罪:殺人罪の一種だが、逆上などでの突発的な殺人で、計画性はないものをさす。若干、殺人罪より軽い。

イスラエル世論は、多くが息子たちを戦場に送り出していることもあり、戦場にいる自国の兵士を裁くのは、敵と味方を混同しているとして、無実と考える意見が多数派であった。

しかし、自爆の恐れがあったとするアザリア軍曹の主張は証明できず、「テロリストは、すでに瀕死であり、とどめをさす必要はなかった。これは”武器の聖さ”(必要時のみ武器を使用する)を重んじるイスラエル軍の軍規に反する。」という軍の主張が通った形である。

懲役18ヶ月ということはかなり減刑された求刑であり、エイセンコット参謀総長は、最高裁への控訴はするべきでないと言っている。しかし、アザリヤ軍曹の家族は、控訴する構えである。

アザリア軍曹の行為は、確かに軍法に違反するのであろうが、これで現場の兵士たちが、銃を使う時に一呼吸置いてしまい、危険にさらされるということも懸念されている。イスラエルが抱えるジレンマである。

http://www.timesofisrael.com/military-court-upholds-conviction-18-month-sentence-for-hebron-shooter/

● CGNTVJapan オリーブ山便り「イスラエルの治安部隊とジレンマ」2016年4月 #84をクリック
http://japan.cgntv.net/detail.php?number=2751&category=1079
タグ :

初のイスラエル製観測衛星打ち上げ成功 2017.8.2

 2017-08-02
8月2日早朝、100%イスラエル製としては初めてになる観測衛星2基が、南アメリカのフランス領ギアナから打ち上げられた。

1基は、農業を主要目的にした世界最小の地球観測用の衛星で、技術も部品も100%イスラエルで作られた。フランスとの提携で作られたためか、ビーナスと名付けられている。もう一基は、イタリアの軍事衛星OPTSTAT-3000で、こちらも100%イスラエル製である。

今回注目されているビーナスは、重さ265キロと世界最小だが、地上720キロ上空から送ってくる写真データは高画質で、自然災害などの研究にも役にたつものとみられる。これから4年半、上空で働きをする予定。

ビーナスからのデータはいったんスェーデンの基地で受信され、そこからイスラエルに関連するデータはイスラエルに送られてくる。IAI(イスラエル航空産業)は、今後送られてくる写真の分析に500万シェケルを投資する。

http://www.timesofisrael.com/israel-launches-first-environmental-research-satellite-venμs/

ヨーロッパでは、BDSとよばれるイスラエル製品のボイコット運動がさかんだが、これいかに、衛星はしっかりイスラエルから調達しているようである。
タグ :

ティシャベアブに表されたメシア像:ラビ:デービッド・フォールマン解説より 2017.8.2

 2017-08-02
アメリカ在住のラビ・デービッド・フォールマンは、正統派ラビで、聖書を非常に深く解説する教師。ティシャベアブに関する興味深い解説がなされていたので、要約を紹介する。

ティシャベアブでは哀歌が読み上げられるが、これは紀元前586年にエルサレムが、バビロンに破壊され、ユダヤ人たちが、バビロンへ捕囚として連行されていく姿を見て、エレミヤが綴った悲しみの歌である。しかし、それは悲しみと同時に希望の歌であるとユダヤ教は教える。

ユダヤ教によると、ティシャベアヴは、嘆きの日だけではなく、立ち上がる日であると教える。まずは、罪という失敗がこれらの悲劇をもたらしたと、ごまかさず認め、神の前にへりくだる。

神は再び受け入れてくださり、本来のイスラエルに戻し、再び前を見させてくださる。ただ元に戻るだけでなく、失敗から学んだことで、前よりよくなるとユダヤ教は教える。

最悪の状態と最善の状態は同時に来ると考えている。だから失敗を恐れないだけでなく、失敗したときこそ改善、前進のチャンスと考える。このため、ティシャベアヴは、嘆きとともに喜びで終わらせるのである。

<ヒゼキヤ王に見るメシア像>

ラビ・フォールマンは、ティシャベアブの中にメシア像があると解説する。最悪の中に最善、メシアは最高の希望であるがある。ラビ・フォールマンは、第一神殿崩壊のきっかけになったヒゼキヤ王から次のように解説する。

聖書によると、紀元前586年のバビロン捕囚は、その120年ほど前のヒゼキヤ王(ユダ王国)の時代にすでに、預言されていたことだった。

ヒゼキヤ王は、当時のイスラエル、ユダ王国の王として、人々と国を神に立ち返らせる働きをした王で、ユダヤ教では、ダビデ王の次に偉大な王と考えられている。(第二歴代史29−32)

しかし、そのヒゼキヤ王が、最後に、バビロンから来た使者たちに王宮のすべてを見せたことで、預言者イザヤが、「将来、エルサレムはバビロンによって滅ぼされる。」と預言した。(イザヤ39)

いわば、ヒゼキヤの失敗が、第一神殿の崩壊、バビロン捕囚を招いたようなものである。それだけでなく、ヒゼキヤはメシアになれたかもしれなかったのに、なり損ねた、メシアは先延ばしになったとラビ・フォールマンは解説する。

ラビ・フォールマンによると、ヒゼキヤ王がしたことは、過去のイスラエルの王たちの失敗を、やりなおすことによって失敗を塗り替えた。これが彼を偉大な王にする。

まず①エルサレム神殿の扉を開き、祭司を任命し、神へのささげもの(罪、近づき、感謝)を復活させたこと。(第二歴代29:27−28)
これは父アハズ王が、アッシリアの神を取り入れ、神殿の扉を閉め、イスラエルの神から離れたことを修正したということである。

次に②マナセ・エフライムも、神殿回復後の最初の過越に招いたこと。(第2列王30:1)マナセ・エフライムは、北イスラエルに所属する部族で、かつてユダ王国を攻撃した部族である。

マナセ・エフライムを含む北イスラエルは、先にアッシリアに破滅させられていたが、その時、捕囚を逃れて難民となり、ユダ王国に来ていた者たちもいた。ヒゼキヤは、最初の過越に、このかつては敵であった人々をも招いたのであった。

これは、大昔ヤラベアム王が、北イスラエルの人々を南ユダのエルサレムに行かないように、ダンに金の子牛を拝みはじめて以来の罪を覆し、信仰においても南北統一を回復させた形である。

こうしたリバイバルの後、エルサレムにアッシリア攻めてきたが、ヒゼキヤ王は、主への信頼をもってこれに対処した。これに答え、主はヒゼキヤの力をいっさい用いず、主一人でアッシリアの軍勢を全滅させ、エルサレムを守ってくださった。(イザヤ37:15−38)

ヒゼキヤが病気になった時も日時計を戻すという奇跡を行って、生きる日数を伸ばしてくださった。(イザヤ38)

バビロンの使者が来たのはこの後である。ラビ・フォールマンは、この時、バビロンの使者たちは、ユダという小さい国がなぜアッシリアを撃退でき、ヒゼキヤのために日時計が戻されたのか、祝いとともにその背後に何があったのかを探りに来ていたと解説する。

ヒゼキヤ王が失敗したのはここである。

ヒゼキヤ王は、この時、イスラエル国民と、この使者たちを交えて、主をほめたたえることができたはずである。これが実現していれば、イスラエルの人々を主に立ち返らせるだけでなく、異邦人のバビロンをも主のところに迎えることができたはずである。

ラビ・フォールマンは、エジプトの宰相であったヨセフが、父ヤコブを葬るためにヘブロンへ向かった際、エジプトのパロは、これに護衛をつけ、豪華な葬儀となったことに注目する。ヨセフを通して、イスラエルの神こそ本当の神であると認めた異邦人の国エジプトが、イスラエルとともに約束の地へ戻った事件である。

出エジプトの時に、もし同様もことが起こっていれば、イスラエルも異邦の民も救われ、この時に神の計画は終わっていたかもしれない。イスラエルも世界諸国も皆が、主のもとに来るというのが最終的な主の計画であり、それを実現させる使命がイスラエルにはあるとユダヤ教は考えている。

ヒゼキヤは、まずイスラエルの民を統一し、主に立ち返らせたところまで達成し、また主の奇跡をもって世界に主の存在を知らしめたという点では、メシアに最も近づいた存在であったとユダヤ教は考えている。

しかし、ヒゼキヤは、バビロンが、その主について、聞きたいと思ってきていたにもかかわらず、イスラエル人の輪に加えることをせず、外国人として扱い、主ご自身ではなく、主が祝福された金銀や、宮殿を見せたのであった。

世の宝だけを見たバビロンの使者たちは、おそらく「何も特別なものはなかった。偶然勝ったのだろう。」と落胆して、バビロンに帰り、これは勝てると考えて、やがて攻めてくることになったとラビ・フォールマンは、解説する。

<イスラエルの本来の使命>

ユダヤ教によると、イスラエルが本来の位置に立って、主の力を現すことで、全世界がイスラエルを通して主を知ることができ、イスラエルに同行するようになる。これを実現するのがメシアだというのである。

イスラエルに世界が集まってくるのは、イスラエルが偉大だからではない。主が共におられるからこそ、イスラエルには価値がある。それがなければ、ただの小さい弱い国である。出エジプトもヒゼキヤ王のエルサレム救出も、全面的に主が単独働かれただけである。

ヒゼキヤ王は、この点で失敗した。イスラエルの価値のすべてである主を世界の示さなかった。だからイスラエルは滅んだ。しかし、失敗したからといって、見限らないのが、イスラエルの神である。立ち還りさえすれば、また次のチャンスがあり、イスラエルにメシアは必ず来る。

この話を聞きながら、これらの後に来たイエスを思わされた。イエスは、人間の罪に対する罰を代わりに受けることによって、人が神、主、すなわちイスラエルの神に立ち返る道をつくられた。

これを信じて主に立ち返ると、ユダヤ人だけでなく、異邦の民でも、イスラエルの聖書を読むようになり、エルサレムを聖地としてやってくるようになる。

これは、ラビ・フォールマンが、メシアの働きとして解説するところのことがらーイスラエルと神との関係を回復させ、祭司にとどまらず、ひろくユダヤ人社会、さらには、世界諸国の民をも主につらなるものにするというその姿そのものである。

ラビ・フォールマンご本人は決してお認めにはならないであろうが、イエスを知って彼の解説を聞くと、どうにも合点がいってしまうのである。

「最悪の事態は、また最善の事態にもなりうる。」これがティシャベアブであり、その最終的な最善は、メシアであるということである。
タグ :
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫