第33代ネタニヤフ政権崩壊・国会解散・総選挙へ 2014.12.3

 2014-12-04
発足当時からやや不安定だった現ネタニヤフ政権だが、最近になって、治安問題や、2015年度予算、ユダヤ国家法案など様々な課題が山積みとなり、連立政府内部での対立が激しくなっていた。

先週くらいから、連立政権が崩壊するのではないかと懸念されていたが、ネタニヤフ首相がついにキレて、2日、特に批判的な態度をとってきたヤイル・ラピード財務相と、ツッピー・リブニ法務相を解任するに至った。

2人と同時にラピード氏の「未来がある党」に所属するパイロン教育相、ギルマン健康相など5人の閣僚も退任することになる。これにより、第33代ネタニヤフ政権は崩壊となった。

ネタニヤフ首相は2日夜、「連立政権なのに、常に合意できないようでは国を導くことはできない。政府を一新する。」と国民に説明した。

これを受けて3日、各党指導者と国会議長が国会の解散・総選挙について採決をとった結果、第19代国会の解散も決まった。総選挙は来年3月17日の予定。

今回の政権が成立したのは、2013年3月。わずか2年足らず、イスラエル史上2番目に短い政権となった。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4599094,00.html 

<今後の動き>

現在、国会120議席中、最大与党はネタニヤフ首相のリクード(20議席)で、その次が今回、解雇されたラピード党首の未来がある党(19)だった。

ラピード氏と未来がある党は、大幅に議席を失い、現在3位のナフタリ・ベネット経財相のユダヤの家党(12議席)が議席を伸ばすと予測されている。リクードとユダヤの家党の2党は1月初頭に党首党内選挙を行うことになっている。

これらの党の党首のいずれかが、時期首相になる可能性が高いため、イスラエルでは注目されることになる。その後、各党が国民に対してキャンペーンを展開する。

3月17日の総選挙で最大議席をとった党の党首に対し、リブリン大統領が時期内閣政府を構成するよう指名する。その党首は、各党と交渉し、3ヶ月以内に、国会120議席中過半数を占める連立政権を立ち上げる。

議席の割合に応じて、時期政権のポストが決まり、大統領の承認を得て正式発足ということになる。つまり、3月17日に総選挙が行われたとしても、正式に次期政権が立ち上がるのは、最悪来年6月になる。

<次期政権予想> http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4599139,00.html

時期政権がどんな政権になるかの予想だが、Yネットによると、ネタニヤフ首相は首相のまま残留。

今回、解雇されたラピード財務相とリブニ法務相はそれぞれ内閣ポストを失い、その分、右派のユダヤの家党ベネット氏、同じく右派のイスラエル・我が家党のリーバーマン氏が、それぞれ外務相や、財務相といった重要ポストに収まる。

前回、野党になったユダヤ教政党シャスが与党に返り咲く。というわけで、時期政権は、今より右となり、世俗からユダヤ教強調路線になる。いいかえれば、ネタニヤフ首相は、扱いにくい非右派系の閣僚を首尾よく排除したということである。

次期政権では、おそらく入植地政策がさらに進められるだろう。「イスラエルはユダヤの国」という法案も今より通りやすくなる。そうなると国内のアラブ人、パレスチナ人との確執はさらに深まることになる。

というわけで、Yネットは、次期政権で、イスラエルの情勢がよくなるとは考えにくいと批判的である。

<政府・国会解散の影響> http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4598771,00.html

イスラエルは、今は選挙をやっている場合ではない。第三インティファーダもささやかれるほど、テロや暴動が発生している。

ネタニヤフ首相が、Jewish National Bill (イスラエルはユダヤ人国家と基本法にもりこむ法案)の審議を提唱してから、アラブ人の怒りが沸騰しはじめている。

またなによりも、2015年度の予算案が承認されていないままである。本来は年末までに承認を得て、2015年が始まるはずだったのだが、国会が来年6月になって発足した場合は、予算案も最悪来年7月か8月まで承認されないことになる。

1年の半分以上が終わったところで予算承認というのもおかしな話。これは、ラピード経財相が、ミドルクラスの人々を支援するとして必死に立ち上げた経済改革案が、事実上、水に流れたということである。

なお、予算が承認されないまま2015年が始まった場合、今年の出納に応じて、各省に月ごとに必要資金が分配されることになる。実質入金が減るため、新しいプロジェクトがすべて保留になる。

特に若い夫婦が家を購入する場合、付加価値税を免除するという計画があと一歩のところまでになっていたのだが、これもしばらく保留となり、多くの若い夫婦が、家探しをまたやり直すということになる。

総選挙では15億シェケル(約450億円)の費用がかかると予想されている。このような資金を費やして今総選挙にする事に対し、疑問視する記事が少なくない。
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