左派・労働党+リブニ氏決定/右派と左派の対決へ 2014.12.12

 2014-12-12
http://www.jpost.com/Israel-News/Politics-And-Diplomacy/Livni-Herzog-expected-to-announce-unity-deal-at-Tel-Aviv-press-conference-384248

来年3月の選挙をめぐって、すでにテレビでも毎日、政治家たちの動きや世論の統計状況などが報道されるようになっている。

注目されていたのは、今回、ネタニヤフ首相(65)に解任された元法務相のツィッピー・リブニ氏(56)の身の振り方。リブニ氏は、かつては第二の女性首相になるかとも言われ、珍しくクリーンで、支持率も高い政治家である。

昨年は、パレスチナとの交渉担当をつとめた。厳しくもハト派のイメージがあり、パレスチナ自治政府、またアラブ諸国全般においても、比較的、受け入れがよい。彼女を取り込む党が次期選挙で優勢になる可能性がある。

このリブニ氏をめぐって、最大野党で左派の労働党ヘルツォグ党首(54)と、今回、リブニ氏と共にネタニヤフ首相に解任された、未来がある党のラピード党首(51)が、ラブコールを送っていたが、最終的にリブニ氏が選んだのは労働党だった。

10日夜、ヘルツォグ氏とリブニ氏(ハツナ党)は、協力して選挙に臨むと共同記者会見を行った。ヘルツォグ氏によると、もしこのチームで、最多数議席を獲得できた場合、首相職2年の任期を分け合うことで合意しているという。

つまり、ヘルツォグ氏がまず前半の2年間、首相となり、後半2年は、リブニ氏が首相になる。また、リブニ氏率いるハツナ党には、選挙名簿に、計3つのポジションが約束されている。

<左派と右派がとんとんの接戦へ>

労働党は明らかに左派。リブニ氏自身は中道だが、今回、中道でも左派よりを選んだということである。これで、右派に傾くネタニヤフ陣営に対して、かなり強力な左派勢力が誕生したことになる。

チャンネル2の世論調査によると、現時点で、ヘルツォグ+リブニ組の予想獲得議席は24、ネタニヤフ首相のリクードは23。

もし、ネタニヤフ首相が、全右派勢力とユダヤ教政党を連立に取り込めた場合、予想獲得議席は72(国会120議席)。一方、左派勢力が、右派以外の中道やアラブ政党もすべて取り込めた場合の予想獲得議席は71。いずれも過半数になり、政権が右派から左派へ変わる可能性は十分ある。

ネタニヤフ首相は、こうした左派勢力の動きに対し、来年1月に予定されていた、リクード党内選挙(党首と選挙名簿を決める)を12月30日に前倒しで実施すると発表した。党内に協力なライバルがおり、党内選挙が早ければ早いほど、対抗勢力が不利になるからである。

しかし上記発表がなされた11日夜、党内から最有力の対抗馬とみられていたギドン・サル氏(48)は、出馬しないと表明した。サル氏は、つい最近、「家族との時間を持つ。」としてしばらく政治からの休養宣言を行ったばかりだった。

右派陣営では11日、元リクードのカフロン氏が、自らが率いる新党を「クーラヌ(みんな)党」だと発表し、来年3月の選挙への意欲を見せた。

カフロン氏は、国民の支持率が高いので、立ち上がったばかりでも9議席は取ると予想されている(チャンネル2データ)。カフロン氏は、右派のイスラエル我が家党(リーバーマン党首)と共同キャンペーンを行うことで合意している。

<中道の言い分>

リブニ氏を獲得できなかったラピード氏の未来がある党の獲得議席は19から8に下がると予想されている。しかし他党との共同キャンペーンには走らず、自分はあくまでも中道であると主張。イスラエルは、今は右か左かの両極端に走るのはやめるべきだと訴えている。

ラピード氏によると、選挙の後の3月後半に、エジプトでアラブ同盟(穏健派)の会議が行われる。

アラブ同盟は、パレスチナ自治政府に対して大きな影響力を持つ組織。膠着しているパレスチナ人との交渉を再開するには、ある程度譲りながらも、イスラエルに有益な形で、アラブ同盟に交渉再開をすすめてもらわねばならない。

そのアラブ同盟の会議直前の選挙で、両極端に走り、チャンスを失ってはならないと中道・ラピード氏は訴えている。しかし、ラピード氏が政権をとるチャンスはほとんどない。

日本では、何党が政権をとっても、国民の暮らしにほとんど変わりはないが、イスラエルの場合、どんな政権かで、国の存続、ひいては自分や、家族の命にまで関わる事態にまで発展する。

国民は、引き続きネタニヤフ首相の右より運転を選ぶのか、労働党の左より運転に方向転換を望むのか、難しい選択をせまられることになりそうである。
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