反イスラエルに傾くヨーロッパ 2014.12.19

 2014-12-19
<EU : ハマスをテロ組織リストから削除> http://www.bbc.com/news/world-middle-east-30511569

EUの司法裁判所は、17日、ハマスをテロ組織リストから削除すると発表した。理由は、リストアップしたときに、ハマス自体を十分調査せず、国際世論やインターネット情報に流されての決定だったからと説明している。

ただし、今すぐリストから削除するのではなく、3ヶ月は保留期間とし、ハマス資金の凍結などは継続する。3ヶ月以内に不服申し立てがない場合、EUはハマスをテロ組織リストから削除することになる。ハマスはこの動きを歓迎するとの声明を出した。

*ハマスはテロ組織ではないのか!?

EUがテロ組織リストから削除を決めたハマスだが、実際には、イスラエルへのテロ活動を強化する動きが明白だ。

最近、新しいミサイルの発射実験を複数回行っている。また、先週、組織27周年を記念する軍事パレードを行い、ミサイルなどを並べ、子供たちにも軍服を着せて、その戦力を誇っている。どれもイスラエルとの戦いを誇示するものである。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4603331,00.html (写真多数、宣伝ビデオあり)

一方、ハマスは、ガザ地区の復興については何もしていない。ガザの難民たちはがれきの中で寒さに震え、学校建物に避難している人は、まだそのまま避難生活を続けている。

ハマスが、国際社会の要請に従って国境の警備と管理をパレスチナ自治政府に明け渡そうとしないため、約束された復興資金が、まだほとんど送金されていないのである。

パレスチナ人で自らも難民キャンプ出身の、人権保護運動家エイド・バッサム氏によると、建物の復興に使われるはずのセメントの一部は、イスラエルからガザに運び込まれたのだが、そこから先の行き先は不明だという。

セメントは、復興に使われず、地下トンネルになっているとバッサム氏は指摘する。バッサム氏は、ハマスの関心はイスラエル打倒だけで市民は眼中にないと怒りを訴えている。http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4557777,00.html

また、「今のままでは、資金の多くは、UNRWA(国連パレスチナ難民保護機関)を経由してハマスに流れ、市民には十分届かない。UNRWAの改革が必須だ。」とも訴えている。

こうしたハマスの実情について、ネタニヤフ首相は、ハマスは、イスラエル市民を攻撃するだけでなく、パレスチナ市民にも被害を与えるダブル犯罪だと訴えている。なぜEUが、今、テロ組織リストからハマスを削除したのか、理解に苦しむところである。

<EU議会:基本方針としてパレスチナ国家承認> http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/188767

ヨーロッパでは、議会が国に対してパレスチナを国と認めるようすすめる決議をとる国が相次いでいるが、17日、EU(ヨーロッパ連合)の議会でもパレスチナ国家を認めるかどうかの採択が行われた。

結果、賛成498、反対88という大差で、承認することが決まった。ただし、左派陣営が主張していた「直ちに無条件でパレスチナ国家を認める」ではなく、「基本方針としてパレスチナ国家を認める。」という妥協型承認である。

この決議に直接の実効力はないものの、ヨーロッパのパレスチナ国家承認への世論が高まりつつあることを現しており、国家承認をめざすパレスチナ自治政府にとっては大きな支持基盤になりうる。

問題は、こうしたヨーロッパでのパレスチナ国家支持決議が、当事国であるイスラエルには何の連絡もないまま行われているという点である。パレスチナ国家承認という”概念”だけが、現状をかけはなれたところで、一方的に、国際社会の風潮になりつつある。

実際に、パレスチナが国家として独立するにはまずは隣国イスラエルも同意する国境線をひいて、土地を2つに分けなければならない。しかし、現地に立てば一目瞭然だが、実際には、国境線を引きようもないほど、両者は入り組むように隣り合って住んでいる。

国境線をひいて2つに分けることなど、不可能といってもよいほど、事は複雑なのである。アッバス議長はそれがわかっているからこそ、もはや当事者同士の話し合いに見切りをつけ、国際社会の圧力で、一方的にイスラエルを排除しようとしているのである。

ヨーロッパ諸国は、実際の現場を見る事もなく、遠くから、机上の判断や独自の倫理観だけで、単純にパレスチナ国家承認と言っているということである。

<イスラエルの反応>

イスラエル外務省は、「パレスチナ国家設立については、イスラエルとパレスチナが直接交渉してはじめて成立する事であり、第三者が認めるかどうかといった問題ではない。」とのコメントを出している。

ネタニヤフ首相は、海外からの報道陣に対して、「ヨーロッパはなんと偽善的か」と非難。「ヨーロッパには600万人のユダヤ人の犠牲というホロコーストの歴史がある。しかし、そこから何も学んでいなかったようだ。」とのコメントを出した。
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