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ネタニヤフ首相汚職疑惑 2017.8.14

 2017-08-15
今に始まったことではないが、ネタニヤフ首相に関する汚職疑惑が、今回は少々深刻な流れになっている。かつてのネタニヤフ首相事務所の主任で、自身もすでに汚職で逮捕されているアリ・ハロウ氏が検察の証人に立つことに同意したからである。

ハロウ氏意外にも、複数の関係者が、自身の汚職や背信の罪を軽減してもらうことと引き換えに、ネタニヤフ首相も彼らの計画に関係したかどうか証言することに合意している。今後、ネタニヤフ首相が喚問に追われるなどの事態になる可能性もなきにしもあらず・・といった流れである。

今回、とりざたされているネタニヤフ首相の汚職疑惑案件は少なくとも4件。サラ夫人も公金流用の疑惑がかかっている。ネタニヤフ首相夫妻に関する汚職は以下の通り。

1)家族ぐるみで億万長者から高価な贈り物(ケース1000)

ハリウッドでヒットをとばすプロデューサー、アルノン・ミルハン氏(72)は、イスラエル国籍をもつアメリカ人で、億万長者である。ミルハン氏は、定期的に、非常に高価なシガーや、シャンペンを首相に贈っていたほか、サラ夫人には、高価な宝石も提供していた。

ミルハン氏は、ハリウッド界では非常に有名で超裕福な人物。イスラエルの歴代首相は、オルメルト氏、アリエル・シャロン氏、野党のラピード氏、リブニ氏など、右左かかわらず、イスラエルの政治家はほとんど皆、ミルハン氏の贈答を受けていたとのこと。

またオーストラリアの億万長者ジェームス・パーカー氏はネタニヤフ首相の息子に高価な航空券や、ホテルを提供するなどしていたとみられる。その見返りが何であったかはまだ明らかではない。

首相側は、友人としての単なる贈り物だと主張しているが、あまりにも破格のギフトで、立場を利用した収賄に当たる可能性があること、またミルハン氏が、「ネタにタフ首相に要求された。」と主張している点などが問題視されている。

http://www.haaretz.com/israel-news/.premium-1.771021

2)メディアをコントロールの疑い(ケース2000)

イスラエルのメディアには、イディオト・アハロノト(右派)、ハアレツ(左派)、アルーツ7(宗教右派)などがあるが、2007年、明らかにネタニヤフ首相支持とみられる新しい新聞、イスラエル・ハヨムが登場した。

イスラエル・ハヨムは、アメリカ・ユダヤ人の億万長者、シェルドン・アデルソン氏(カジノで儲けている)の出資で、無料で配布されている。これに助けられてか、2009年、ネヤニヤフ首相は、首相に返り咲いた。

今回、問題となっているのは、ネタニヤフ首相が、イディオト・アハロノトを経営するノニ・モーゼス氏に、首相に有利な記事を取り上げる代わりに、同紙に有利な立場を与えたのではないかという疑惑である。

この疑惑は、アデルソン氏が、ネタニヤフ首相から、週末版をさしとめられたと言ったことから明らかになってきたものである。

ちょっとわかりにくいが、ネタニヤフ首相が、どちらかといえば、自分に辛口の記事を出すイディオト・アハロノトを味方にしようとして、すでに自分を支持しているイスラエル・ハヨムを抑えたということである。

言い換えれば、ネタニヤフ首相が、自分の立場を強固にするために、メディアを利用しているということがスキャンダルなのである。

3)潜水艦スキャンダル(ケース3000)

イスラエルが購入契約をした3隻の潜水艦の購入過程における汚職疑惑。

それによると、ネタニヤフ首相が国家治安委員会委員長に指名されていたアブリエル・バル・ヨセフ氏と、ドイツのタイセンクラップ社のミキ・ガノール氏が、国防省の反対を押し切って、潜水艦の購入先を同社に決めていたというものである。

潜水艦は1隻15億ドルに上る買い物であるため、2人が、タイセンクラップ社から、なんらかの収賄を受け取っていたのではないかとの疑惑がかかっている。

問題は、彼ら2人とともに、ネタニヤフ首相の個人弁護士で、いとこにあたるデービッド・シムロン氏が、この件にかかわっていたということである。

今の所、ネタニヤフ首相本人の収賄疑惑ではないのだが、首相の個人弁護士が関わっていたことから、ネタニヤフ首相はこの動きを知っていたかどうかが、背信につながる疑惑となっている。

今後、バル・ヨセフ氏、ミキ・ガノール氏が、そろって検察の要請で証人にたつことになっており、場合によっては、ネタニヤフ首相にも捜査が入る可能性がある。

http://www.timesofisrael.com/key-suspect-in-submarine-affair-released-to-house-arrest/

4)ベゼック(通信社)スキャンダル(ケース4000)

イスラエルの大きな通信社の一つがベゼックと呼ばれる会社。このスキャンダルは、通信相で、ネタニヤフ首相の側近であるシュロモ:フィルバー氏が、ベゼック社の益になるよう、不適切に機密情報を流していたという疑い。

ネタニヤフ首相は、ベゼック社の主要株主シャウル・エロビッチ氏と友人だが、首相が通信相を兼ねていたときに、それを公開していなかったことも不適切だったと指摘されている。

5)ネタニヤフ首相夫人スキャンダル

サラ夫人については、フィリピン人使用人の虐待などで、すでに物議は絶えない人物だが、アビハイ・マンデルビット最高裁判長は、サラ夫人を公金の不正使用で、起訴する方向であるとチャンネル2が伝えた。

どのような公金の不正しようかといえば、電気技師に来てもらった費用や、家具類の費用、また首相官邸での食費が異様に高額など、様々な公金不正使用疑惑である。サラ夫人はすでに一度、刑事事件として警察に出頭させられている。

2013年にさかのぼるが、この時、首相官邸のアイスクリーム代が年間2700ドル(約30万円)と報じられていた。ちなみに、首相官邸が購入していたのがピスタチオ味のアイスクリームであったため、しばらくピスタチオ・アイスクリームを味見する市民が増えて、売り切れになった時期があった。

http://www.timesofisrael.com/netanyahu-freezes-ice-cream-budget/

ネタニヤフ首相は、これに直接関わっていないが、妻の無実を訴えている。

http://www.jpost.com/Israel-News/Attorney-General-is-expected-to-indite-Sara-Netanyahu-501837

<最高裁裁判長宅前:反汚職ラリー>

ネタニヤフ首相をめぐる汚職疑惑が明るみに出るにつれ、政府と金の関係、またすみやかに政治家を捜査しない警察、最高裁判長を非難すると訴える市民ら、1000人ほどが、マンデルビット最高裁判長の家の前で、反汚職ラリーを行っている。

この土曜日安息日明けのこのラリーは、今週で38回目になるという。

<リクードがネタニヤフ首相支持ラリー>

ネタニヤフ首相が、汚職疑惑で、辞任もありうるような立場になるのを受けて、ネタニヤフ首相が党首を務めるリクード支持者3千人が、9日水曜、首相支持ラリーのイベントを行った。場所はテルアビブの国際会議場。

支持者らは、左派と、メディアはフェイクニュースを流して、ネタニヤフ首相を引きずり降ろそうとしていると非難した。

http://www.timesofisrael.com/thousands-rally-for-netanyahu-as-scandals-multiply/

ネタニヤフ首相はサラ夫人とともにラリーに参加し、「メディアがフェイクニュースで、右派政権をつぶそうとするのは、これが初めてではない。」とし、今回も同じだと語った。

「過去の左派政権は、イスラエルに困難をもたらした。特に1999年に左派労働党のバラク政権が、前のネタニヤフ政権と入れ替わった結果、第二インティファーダが発生し、イスラエル人1000人が死亡した。

現在のネタニヤフ政権つぶしへの流れは、右派政権の方針に同意せず、イスラエルが西岸地区から撤退することを望むものたちによるものだが、それ(西岸地区からの撤退)は絶対に起こらない。」と語った。

群衆は、「ジャーナリストに死を」などと過激なことを叫んだという。

http://www.timesofisrael.com/at-netanyahus-chilling-rally-echoes-of-trumps-war-on-the-media/
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