エジプト:標的はキリスト教徒(コプト教) 2013.8.15

 2013-08-15
昨日のエジプト軍によるムスリム同胞団への弾圧。国家非常事態宣言が出され、夜は外出禁止令も出て、比較的静かな夜となった。しかし、政府の発表によると、死者の数は、全国で500人を超え、数字はまだ上がっていくみこみである。

エジプトでは暫定政権が、国のあらゆる宗教やグループがすべて参加する形の世俗的な政府をめざしているところである。

ところがムルシ大統領を養護するイスラム主義勢力のムスリム同胞団は、民主的に選ばれたはずのムルシ大統領が復職するという従来の形を主張し、新しい連立には参加しないと言い続けている。

カイロでは、ムスリム同胞団が座り込みのキャンプを設立し、どうやらそこへ武器を運び込んでいたという情報がある。それで暫定政権が昨日、思い切った弾圧に乗り出したというわけである。

アメリカはじめ欧米は、ここに至るまでに様々な使節団を派遣し、ムスリム同胞団を説得しようとしていたのである。しかしながら、ここまで死者が出てしまっては、もはや平和な連立政権はかなり難しくなったと言えるだろう。

ムスリム同胞団は、昨日から、正式に政府側を支援する立場を表明したキリスト教徒(コプト教)に対し、特にきばをむき始めている。BBCによると昨日だけで42の教会が焼き払われている。

この他、キリスト教徒のビジネスや家が狙われているという。エジプトでは人口の10%がキリスト教徒である。

<イスラエルにとってのエジプト情勢>

イスラエルにとっては、エジプトに世俗の政府が立つ方が好ましい。またこのままエジプト軍がムスリム同胞団を押さえ込んでしまえば、聖戦主義者が集まってきわめて危険なシナイ半島も落ち着く可能性があるとの味方もある。

しかし、ムスリム同胞団は、大規模なデモを呼びかけており、まだまだ危険な状況が続いている。
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