ホロコースト記念日 2014 2014.4.30

 2014-04-30
28日、イスラエルでは、ホロコースト記念日。エルサレムでは、ヤドバシェム(ホロコースト記念館)でネタニヤフ首相やペレス大統領、アシュケナジ、ならびにスファラディのチーフラビ、ホロコースト生存者とその家族ら2000人ほどが招かれての記念式典が行われた。

現時点でイスラエルにいるホロコースト生存者は195000人。このうち、36%が独居で、1万人は、子供もいない。約5万人は貧困線以下の貧しい生活を強いられており、全体の60%が慈善事業の支援に申し込みをしているという。http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4512415,00.html

財務省が新しい追加の支援策を打ち出したが、実施は2015年以降になるみこみ。生存者は皆高齢で、来年にはもう召されている人も少なくなく、毎年上がる物価を考えると、あまり大きな期待はされていない。

また悲惨なのは、ホロコースト生存者のカテゴリーに入らないとされた人。日本でも原爆被害者と認定されるかどうかで、国の保障に大きな差が出ているが、それと同様である。たとえば、ホロコーストで逃げ回り、収容所に入らないまま、終戦を迎えた人などは、生存者には入れてもらえない場合がある。

<炎のスクロール:エゼキエル37:12>

エルサレム郊外に「炎のスクロール」と呼ばれる彫刻が置かれている記念公園がある。この彫刻は、ヤドバシェムのワルシャワゲットー・スクエアの彫刻を作成したアーティスト,ナタン・ラポポートの作品である。

彫刻は聖書の巻物のようになっていて、外側にホロコーストで苦しむユダヤ人の姿、孤児たちとともに殺されたヤヌス・コルチャックなどに続いて、戦後、大変な苦難の中でイスラエルにたどりついた人々、イスラエルの建国の様子までが、彫り込まれている。

この彫刻の特徴は、イスラエルの歴史とともに霊的な要素を含んでいるということ。イスラエルの建国のところでは、旗を掲げるユダヤ人をダビデ王や天使がささえている。

また、巻物の内側には、「わたしはあなたがたをその墓から引き上げて、イスラエルの地に連れて行く。」(エゼキエル37:12)が彫り込まれている。

この彫刻がある広場では3年前からホロコーストの記念式典が行われるようになった。昨日の式典では、ユダヤ人2000人の命を救ったユダヤ人、ヨナ・エクスタイン氏の働きを覚えて遺族らに感謝が捧げられた。エクスタイン氏に助けられたユダヤ人のうち、300人は今もイスラエルで建材だという。

<憎しみ以上の傷>

ホロコースト式典でいつも感じることは、そこにナチスドイツという要素がほとんど感じられないということである。炎のスクロールの彫刻でも、ユダヤ人の表情はしっかり掘られているのに、ドイツ兵はただ小さなヘルメットだけでその存在が現されている。

一方、記念式典では、今ある祖国イスラエルとその軍隊、次世代の子供たちという要素が必ず入る。こうした姿に、どんな苦しみにあっても、憎しみにとらわれず、前を向き続けるユダヤ人の強さかと思っていた。

しかし、ハンガリー出身のユダヤ人の友人によると、それは、ナチスドイツについては、思い出すどころか考えたくないからだと言っていた。

ユダヤ人が抱える傷は、ことばでは言い表せない、形のない暗闇のようであり、得体のしれない奥深さがあって、古いようでもしかもまだ血を流している新しい状態の傷でもあるということである。

家族全員をナチスに殺された上、終戦後にもユダヤ人だからといって、ポーランド人にすべてを奪われて命までとられそうになった父をもつハイム・カレルさん(67)。「他にも悲惨なことは確かにある。しかし、ユダヤ人のホロコーストは、民族絶滅に関わる問題だ。他と比べることは絶対にできない。」と訴えた。

ホロコースト記念式典で感じるもう一つのことは、ユダヤ人という人々と、主の関係の深さである。わが子だからこそ、主はあえてこのような苦しみを通らせたのではないだろうか。ユダヤ人の方も、それでも、主から逃れることはできないと知っている。

ユダヤ人とイスラエルという国。彼らが”選ばれた”のは、ただ主がどういう神なのかを世に現すためである。特権階級として祝福されるために選ばれたのではない。むしろその逆だった、いやこれからもその逆だということである。

ホロコースト記念式典でユダヤ人とともに座っていると、いつもユダヤ人と主の間に、だれも入り込むことのできない何かを感じる。「神聖」ということばは使いたくないが、それに近いものを感じるのである。

この後、イスラエルでは来週5月5日が戦没者記念日、6日が独立記念日となっている。
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