憎しみの連鎖続く西岸地区 2018.1.15

 2018-01-15
西岸地区の入植者とパレスチナ人の間で憎しみと衝突が繰り返されている。先週火曜、西岸地区の前哨地(まだ認可されていない開拓地)ハバッド・ギラッドで、ラビ・ラジエル・シャバック(32)が銃撃された。

ラビ・シャバックは、自ら警察と家族に連絡し、病院に搬送されたが、その後、死亡した。妻と6人の子供たち(最年少は8ヶ月)が父を失った。

ハバッド・ギラッドは、入植地として政府に認可されていない前哨地の一つ。電気も水道もない開拓地であったという。

ラビ・シャバックは、そのような場所に住みながら、マーゲン・ダビッド・アドン(イスラエルの救命救急隊)のボランティアを務め、ラビの資格をとり、若者たちの教育にあたっていた。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/240462

テロの翌日行われた葬儀は、故人の要望により、ハバッド・ギラッドで行われた。無認可の前哨地であるためか、政府からの出席は、スファラディのチーフラビと、ナフタリ・ベネット教育相だけであった。

ベネット氏は、葬儀にて、ハバッド・ギラッドを新しい入植地として認可すること、パレスチナ自治政府のテロリストへの支払いをやめさせるよう、ネタニヤフ首相に訴えた。

http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Rabbi-Raizel-Shevach-buried-near-Havat-Gilad-outpost-533358

リーバーマン外相は14日、ハバッド・ギラッド住民のために新しいイスラエル人居住区を西岸地区に設立するよう、政府に要請を出した。もし許可された場合、昨年から新しく認可されるユダヤ人入植地は、アモナ住民のための地域に続いて2つ目となる。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/240655

<パレスチナ自治政府のテロ給与:350万ドル/2017>

イスラエルの防衛相が火曜、国会に提出した資料によると、パレスチナ自治政府が、イスラエルの刑務所に入っているテロリストに支払われた報酬の総額は、2017年だけで、3億4700万ドル(約385億円)にものぼっていたことがあきらかとなった。

イスラエル人を殺傷して、イスラエルの刑務所に入ったテロリストは、その犯行や収監期間によって報酬が決められ、給与として、パレスチナ自治政府から家族に支払われている。子供の数に応じて手当まであるという。

中には月2900ドル(30万円以上)も受け取っている者もあり、貧しいパレスチナ人にとって、イスラエル人を殺傷するほどよい収入源はない。

イスラエルにとっては赦しえない犯罪でも、パレスチナ人の視点では、イスラエルと戦った戦士へのいわば「遺族年金」なので、容易には止められない。海外からの支援金が、この悪循環を助長させているといえる。

現在、アメリカが、UNRWA(国連パレスチナ難民支援機関)への拠出金を見直す動きにでているところである。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/240598

<復讐する極右ユダヤ人入植者>

西岸地区では、イスラエル政府の対応に満足しなくなってきた極右の入植者たちのパレスチナ人への暴力が、イスラエルのメディアでも時々報じられるようになっている。(パレスチナメデイアは、以前より逐一報じている)

ラビ・シャバックが殺害されて以降、極右入植者50人が、付近のパレスチナ人のオリーブの木100本以上を破壊している様子が報じられた。付近にいるイスラエル軍も上から眺めているだけで、止めようとしていない様子も撮影されている。撮影したのは、パレスチナ人の権利を法的に守ろうとするユダヤ人法律家組織イエシュ・ディン。

極右ラビに導かれた100人ほどが、イスラエル軍にパレスチナ人地域に恒久的な検問所を再建するよう訴え、ナブルスへの道路を一時閉鎖するなども行った。

https://www.timesofisrael.com/settlers-filmed-destroying-100-palestinian-olive-trees-as-idf-appears-to-look-on/

<パレスチナ人とイスラエル軍の衝突で若者2人死亡>

西岸地区では11日、複数の地域で投石するパレスチナ人とイスラエル軍との衝突が発生した。これにより、パレスチナ人の少年(16)2人が死亡。1人は、上記ラビ殺害犯を捜索中のイスラエル軍との衝突で死亡していた。

この付近では、1週間前にも同様の衝突で17歳のフィラス・タミミ(17)が死亡。その葬儀にあった英雄視されているタミミの写真にイスラエル兵が、イタヅラ書きし、ヘブル語で、のろいの言葉を書いていた。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5069843,00.html

<石のひとりごと>

西岸地区(ユダヤ・サマリア地区)の暴力の応酬は、まさに終わりのない怒りと憎しみで、徐々に恐ろしいことになりつつある。この上、アメリカの支援が止まったらどうなるのだろうか。。

トランプ大統領の言うことは最もではあるが、あまりにも単純で、それをそのまま実施することへの結果を、どこまで考慮しているのだろうかと考えさせられることがある。ビジネスの世界と政治、特に国際関係とは全く違うのである。

とはいえ、あまり考えすぎると何も動かず、結局、次世代にもっと悪い状況を引き継ぐけである。今、普通ならとうてい考えられないような人物が大統領に立てられたということは、いよいよ時代が動く時に来ているということなのだろう。

世の終わりには恐ろしい時代が来ると聖書は預言しているが、その入り口に立っているような気配もするところである。。
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パレスチナ世論:カリード・シカキ博士/統計学者 2017.12.26

 2017-12-26
パレスチナ世論:カリード・シカキ博士/Palestinian Center for Policy and Survey Research (ラマラ)

イスラエルや国際社会の話しになっているが、パレスチナ人はどう考えているのだろうか。

パレスチナ人の世論調査で知られるシカキ博士が、トランプ大統領のエルサレム首都宣言以降、パレスチナ世論がどう変わったのか発表した。それによると、エルサレムがイスラエルの首都になることに否定的な考えを持つ人は91%にのぼる。

興味深いことは、国際社会ではパレスチナ人の指導者とみなされているアッバス議長の支持率が、これまでからも低かったのではあるが、トランプ発言でさらにさがり、今では、パレスチナ人の70%が、辞任を望んでいるという。

その原因をシカキ博士に聞いたところ、まずは、パレスチナ自治政府の中では、あたりまえになっている汚職。それから、これまで長年議長をしてきたにもかかわらず、なんのよい変化ももたらさなかったばかりか、いよいよエルサレムを失いそうになっているからである。

なぜ、辞任に追い込まれないのかというと、ハマスとファタハが分裂したままになっているので、総選挙ができないからだという。

パレスチナ人は、またサウジアラビア、エジプト、ヨルダン、カタールなど、スンニ派諸国への信頼も失っている。特にサウジアラビアは、イスラエルに接近しているとも言われているせいか、これらのアラブ諸国が、パレスチナ人の益になるような和平案を提示することはないと見るパレスチナ人は、75%と高い数値になっている。

これらのことから、パレスチナ世論は、暴力に訴えることが、国家設立につながると考える人が、35%から44%にまで増加した。これを反映してか、もし、今総選挙が行われた場合、ハマス指導者のハニエが楽勝するとの結果になっている。

ところで、東エルサレムでは、イスラエルの市民権を申請するパレスチナ人が急増している。ということは、エルサレムが、イスラエルの首都になることを、パレスチナ人も、実際には喜んでいるのではないかと質問した。

シカキ博士はこれを否定した。エルサレムがイスラエルの首都になった場合、イスラエルが自動的に東エルサレム在住のパレスチナ人を自動的に市民として迎えるとは考えられないからである。

シカキ博士によると、東エルサレムのパレスチナ人が、イスラエルの市民権を取ることは、非常に難しい。「イスラエルは、パレスチナ人にはいってきてもらいたくないのだ。これが真実だ。」と語った。

シカキ博士は、西岸地区のパレスチナ人も東エルサレム在住のパレスチナ人も、今、国を2つに分け合う2国家案が、本当に可能かどうかを見極めようとしていると説明する。

パレスチナ人の国が立ち上がり、東エルサレムが首都になれば、その支配下に入ることが望ましいと考える東エルサレムのパレスチナ住民は少なくとも70%はにのぼる。しかし、今はまだそれが叶いそうもないので、とりあえず、イスラエルの市民権をとってパスポートを得ようとしているだけだということである。

余談になるが、これはイスラエル在住のアラブ人とは違っている点である。イスラエル国籍アラブ人は、たとえ、パレスチナ国家が立ち上がったとしても、その支配下へ入ることは拒否している。その場合でもイスラエルに残留することを望んでいるということである。

http://www.pcpsr.org/en/node/715
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パレスチナ人怒りの日:ガザからロケット弾着弾 2017.12.9

 2017-12-09
木曜夜にトランプ大統領がエルサレムはイスラエルの首都と宣言したことで、パレスチナ人たちは、明日までの3日間を「怒りの日」と宣言。ハマスやヒズボラが、イスラエルに対するインティファーダ(テロ攻撃)を呼びかけている。

今日、金曜夜、ガザからロケット弾が、イスラエル南部に飛来し、アイアンドームが2発は迎撃したものの、1時間後の2発はスデロットに着弾。駐車中の車両が被害を受けた。負傷者いないが、2人がショックで治療を受けた。

西岸地区各地でもイスラエルの治安部隊との衝突が多数発生し、パレスチナ人2人が死亡。300人が負傷したと伝えられている。

<ガザ地区>

金曜、ガザ地区では、通りを埋め尽くすようなデモが行われた。イスラエルとの国境でも、多数の若者が集まり、国境にいるイスラエル軍に投石するなどのデモ行為をおこなった。イスラエル軍が実弾で反撃。パレスチナ人2人が死亡し20-30人が負傷した。

死亡した1人は、ハマス幹部のマハル・アタラだと伝えられた。この後、ハマス指導者ハニエが暴力のエスカレートを宣言した後、ロケット弾が発射され、ガザ周辺からスデロット、アシュケロン、ネゲブでもアラームが鳴り響いた。

一回目の攻撃では、アイアンドームが2発を迎撃し、1発はガザ内部に着弾したが、2回目は、スデロット市内に着弾した。イスラエル軍は、攻撃があるごとに、ガザへ空爆や国境に駐屯する戦車が砲撃を行っている。

2回目は、スデロット市内に着弾し、被害も出たことから、イスラエルは報復攻撃を拡大する恐れがある。パレスチナ側情報によると、イスラエルの空爆でこれまでに子供6人を含む25人が負傷しているという。

今夜、住民は、シェルター近くにいるよう指示されている。

http://www.jpost.com/Israel-News/BREAKING-Iron-Dome-intercepts-rocket-fired-from-the-Gaza-Strip-517486

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5054033,00.html

<西岸地区各地と東エルサレム>

西岸地区では、昨日から今日にかけて、ベツレヘム、ヘブロン、ラマラと、東エルサレム旧市街周辺など30箇所で、パレスチナ人群衆デモ隊とイスラエル治安部隊との衝突が発生した。負傷者が多数でたが、死者は出ていない。

東エルサレムでは、ダマスカス門で、デモ隊と、治安部隊との衝突があった。しかし、こちらは、予想したより、規模は小さかったとの判断がなされている。*現場の様子は以下の石のひとりごとに記載

知り合いのパレスチナ人記者に聞くと、「今回は神殿の丘には影響がないので、それほど深刻ではない。こんな(子供達のデモ行為)は、間違った反応だと思う。でもガザでは大きなデモをやっている。ここ数日の様子をみないとまだわからない。

でも自治政府はアメリカを恐れていると思う。オバマならともかく、トランプはクレイジーだから、何をするかわからない。実際にパレスチナへの支援金を止めた。

(来々週来る)ペンス米副大統領もたぶん自治政府は迎えると思う。トランプには逆らえないだろう。」

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5053922,00.html
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石のひとりごと:怒りの日でも親切!? 2017.12.9

 2017-12-09
トランプ大統領の一言で、これほど世界が動くとは、やはりアメリカ大統領の影響力は相当なものである。またエルサレムという町がやはり人類にとって、最大の震源地であるということも改めて実感させられた。

しかし、その震源地に住む人々の思いや現状は、あまりニュースにはあがってこないもので、現地エルサレムの人々は、紛争にはもうなれていると見え、何があってもたんたんと生きているものである。

「怒りの日」金曜午後、西エルサレムから東エルサレムに続く路面電車に乗ってみた。西エルサレムの金曜は、安息日入りで、午後にはすでに人出は少なくなっている。バスが3時前には終わってしまうからである。

車内では、帰宅を急ぐユダヤ人たち。太りすぎて長い黒のジャケットが閉まらない白ひげの大きな超正統派の老人。ダマスカス門駅からは、神殿の丘での祈りを終えたばかりとみられるイスラム教徒の男性3人が乗ってきた。

車内には、ユダヤ人もアラブ人も、老いも若きもごく普通に乗っている。そのうち、黒のサングラスをかけた警備員が、爆弾がないか椅子の下などをにらみつけながら、ちょこまかと車両の中を歩きまわりながらやってきた。

車内では、切符の挿入の仕方がわからないパレスチナ人を、エチオピア系ユダヤ人が助け、降りる方向を間違えているユダヤ人女性を、パレスチナ人イスラム教徒の男性が助ける一面も。ユダヤ人もパレスチナ人も困っている人は普通に助ける人々なのである。

東エルサレムを超えて、エルサレム北端ピスガット・ゼエブからまたUターン。路面電車から旧市街のダマスカス門周辺に人々が固まっているのが見えた。

ダマスカス門の前の広場には、500−600人ぐらいの人々と、銃を構える緊張した面持ちのイスラエルの国境警備隊が50人ぐらいはいただろうか。女性警備員もけっこういた。けが人が出た場合に備え、蛍光色のチョッキを着て、あちこちに2-3人づつ立っているのは、パレスチナの救急隊である。

ちょっとした群衆になってはいるのだが、パレスチナ人のティーンエイジャー十数人が叫んでいるだけで、どうみても周囲に構えるテレビカメラのクルーなど、メディア勢の方が多かった。テレビカメラに加えて、パレスチナ人たちもスマホで撮影していた。

しばらく見ていると、わーと言う声群衆の声が聞こえ、騒然となった。デモを解散させようと時々治安部隊が多数で乗り込んでいくのが見えた。一瞬人々が蜘蛛の子をちらしたようになったと思ったら大きな石が飛んできた。

やばいと感じ背後に逃げた。数メートル前にいたカメラクルーに石のかけらがあたったようで頭を抱えている。わらわらとパレスチナ人の救急隊がかけつけたが大したことはないようだった。ダマスカス門から道をはさんだ反対側の通りでは、大勢のパレスチナ人たちが、いっせいに深刻な顔で混乱する方をみつめていた。

と、だれかが高価そうな三脚を忘れたようである。混乱の中で、小さな女の子をつれていた誠実そうなパレスチナ人の男性がみつけて、「これあなたの?」と聞くので、違うと答えると、すぐ前を歩いていってしまいかけていたカメラマンに、急いで声をかけていた。そのドイツ系のテレビクルーのものだった。

”怒りの日”の中で見たパレスチナ人の親切が新鮮で声をかけてみた。日本から来たというと、笑顔で「ウェルカム」という。暴動現場で、なんともミスマッチな感じだった。彼らにとってはこんな衝突は日常なのだろう。

トランプ大統領とネタニヤフ首相は、エルサレムはイスラエルの首都と認める事が平和への一歩だと言っている。イスラエルがエルサレムの市政を運営した方が皆が安定し、繁栄し、両者が共に平和になる考えているのである。

それはまだまだ無理かもしれず、ひょっとしたら聖書にある終末時代以降のことかもしれないのではあるが、現実的にもそうであると思う。きちんとした社会制度があり、扇動する者がいなければ、一般のパレスチナ人たちはユダヤ人ともけっこう仲良く共存できるのではないかと思う。PLOが出てくる前は、そうだったのである。

確かにイスラエルには、ユダヤ人の国とうところを第一にするが、同時に非常に多様な国でもある。様々な文化背景の人々とおりあいをつけて共存している。おそらく民主国家として世界で最も鍛えられている国だろう。これはここに住んでいての実感だ。

また、イスラエル人はパレスチナ人を痛めつける鬼のような存在だと思われがちである。しかし、この国の住民は、ごみ捨て場が汚くなっても野良猫に餌を与える方を選ぶような人々である。

エルサレム市では最近、地域のゴミ収集所を清潔にするため、地下にゴミが入るしくみを作ったのだが、そうすると、野良猫がゴミをあさることができなくなった。しばらくすると、住民たちが、その周辺に猫用に食べ物を置いていくので、結局ごみが地表に散乱するようになっている。それに苦情を出す人はいない。

暴動管理を終えた屈強な治安部隊が、弁当をたべているところに野良猫がくると、大きなフライドチキンを投げてやり、一緒に食べている様子にも遭遇した。

イスラエルには、基本的に、人間であれ動物であれ、命を最優先に尊重する文化がある。それはイスラエルが、神に創られた命という概念とともに、ホロコーストという死の谷を歩いた人々だからではないかと思う。

パレスチナ市民に、死んでもいいから立ち上がってイスラエルと戦えという指導者とどちらがよいか明白ではなかろうか。

実際、東エルサレム在住のパレスチナ人の多くは、イスラエルの国籍を申請している。もし東エルサレムがパレスチナの首都になれば、生活のレベルは今より確実に落ちるということを、多くのパレスチナ人が感じ取っているのである。

不条理感が残るかもしれないが、これが、パレスチナ人の指導者も含め、皆が認めようとしない、トランプ大統領の言葉を借りると、”明らかな”現実である。

なにやら1国家案支持者のような書き方になってしまったが、トランプ大統領が、目指しているのは、結局そこに行き着いてしまうのだろうか。。?ともかくもアメリカがどんな和平案を提示してくるか注目するところである。
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ベツレヘムのクリスマスシーズン開始 2017.12.3

 2017-12-03
ベツレヘムでは12月に入ると、様々なクリスマスのイベントが続く。2日、そのかわきりとして、まぶね広場の巨大ツリーの点火式が行われた。3日より、ベツレヘムは、クリスマス・マーケット、子供のためのイベントなどが毎日のように行われる。1年で最もにぎやかな時期となる。

クリスマスイブには市が主催する聖歌隊のコンサートが行われ、夜には、アッバス議長も出席して、生誕教会でのカトリックのミサが行われる。

しかし、言うまでもなく、ベツレヘムはクリスチャンの町ではない。クリスチャンはどんどん出て行ってしまい、今は、イスラムの町である。パレスチナ自治政府をあげてクリスマス行事をやるのは、キリスト誕生の町としての世界への責任、宣伝というところである。

https://www.al-monitor.com/pulse/originals/2016/12/palestinians-bethlehem-christmas-municipality-tree.html

<分離壁とイスラエルへの憎しみの町>

ベツレヘムは、パレスチナ国家設立を目指すことで合意したオスロ合意により、1995年からエリアA、パレスチナの完全自治の地域となった。ところが、その後、ベツレヘムから多数のテロリストが、イスラエルで、深刻なテロ事件をするようになった。

その対処として、イスラエルは、ベツレヘムとの間に、高さ8mのコンクリからなる防護壁を立てて、テロリストが入ってこないようにした。

ベツレヘムのベラ・バブーン市長は、今やベツレヘム管区には,19箇所ものユダヤ人入植地があり、防護壁や、入植地を結ぶ新しい道路によってベツレヘム管区は分断。防護壁建設のための土地の一部はイスラエルが、パレスチナ人から搾取したと訴えている。

https://www.youtube.com/watch?v=Uab2yTjt-qs&t=17s

国際社会は、この防護壁こそが平和への障害だとして、いっせいにイスラエルを非難する。ベツレヘム側の防護壁には、世界中のアーティストが、平和運動の一環として絵を書いて観光客が来るほか、壁の前にホテルを建てて、「世界で最も景色の悪いホテル」と称して訴えている。

しかし、壁ができるまでに、多くのテロリストがイスラエルで、自爆テロなど深刻なテロ事件を起こし、多くのイスラエル人が死亡したことは誰も語らない。イスラエルの存在自体がすでに悪いと考える人が多いので、イスラエルへのテロはどういうわけか正当化されてしまうようである。

一般のパレスチナ人がこの分離壁でおおいに迷惑していることは確かである。しかし、だからといってテロを行う一部のパレスチナ人のことは棚にあげ、イスラエルだけを一方的に責めるのは、これもまた不条理ではないだろうか。

ベツレヘムの防護(分離)壁前ホテル:BBC取材
http://www.bbc.com/news/av/world-middle-east-39157856/banksy-hotel-the-walled-off-opens-in-bethlehem

今年もクリスマスがやってくる。世界中がベツレヘムでの出来事を祝う。この時、今現在のベツレヘムに住む一般の非常に貧しいパレスチナ人たち、そこにひそむテロリストたちの憎しみで凝り固まった思想、また、このクリスマス期間中も、ベツレヘム周辺で護衛にあたるイスラエル兵たちを覚えてとりなしていただければ幸いである。
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イスラエルとパレスチナの衝突・続発 2017.12.3

 2017-12-03
イスラエルでは、今週、西岸地区とガザ周辺で、互いに死者が出るという深刻な衝突、またガザとの軍事衝突も発生した。

1)西岸地区でパレスチナ人1人死亡:正当防衛か否か

30日木曜、西岸地区ナブルス南部のパレスチナの町クスラ近くの空き地で、ユダヤ人入植者(引率の大人2人と小・中学生グループ)とクスラ住民が衝突。最終的にクスラ住民のマフムード・ウダさん(48)が、入植者の1人の銃撃で死亡した。入植者大人2人は軽いけがだった。

この一件について、イスラエル側とパレスチナ側の証言が大きく食い違っていることが、問題になっている。

入植者の証言によると、子供達の1人のバル・ミツバ(成人式)を祝うためにハイキングに来ていたところ、パレスチナ人の一団が、石や岩を投げつけて近づいてきた。

リンチされると思い、子供たちを洞穴へ避難させ、大人1人は子供たちとともにいて子供を守り、1人は外でパレスチナ人が近づいてくるのを威嚇射撃などで防ごうとした。しかし、止められなかったので、パレスチナ人への一団へ向けて銃を発射した。正当防衛だったと主張している。

一方、クスラ住民によると、外で畑仕事をしていたウダさんが突然、入植者に撃たれ、意識を失った。そばにいた息子(6歳?)が町に通報したため、住民たちが駆け付けた。それで入植者と衝突になったということである。

つまり、パレスチナ人の一団が来たので、銃撃に及んだというのが、入植者側の訴えで、銃撃で住民が撃たれたので、皆が出てきて入植者と衝突したというのがパレスチナ側の訴えということである。

軍は、入植者側が誤った判断で、パレスチナ人を死亡させた可能性があるとみて、調べを急いでいる。

これについて、左派イスラエル人の弁護士会「イエシュ・ディン」は、パレスチナ側の主張を取り入れ、入植者を非難する声明を出した。

すると、捜査がまだ終わっていないにもかかわらず、金曜、リーバーマン外相が、「これは正当防衛にあたる」との見解をツイッターに書き込んだ。

http://www.jpost.com/Breaking-News/Report-Palestinian-rioter-shot-after-attacking-schoolchildren-in-W-Bank-515661

*イエシュ・ディン

左派ユダヤ人の弁護士からなる団体で、パレスチナ人の権利を守ることを目的とし、西岸地区での入植者や、イスラエル軍兵士らのパレスチナ人に対する行為を監視し、法的措置による訴えを支援するグループ。

西岸地区の土地に関する入植者との争いでは、パレスチナ側の弁護士として、(イスラエルの)裁判所に訴え、弁護する。イエシュ・ディンは、ヨーロッパからの支援で成り立っており、イスラエル国内では問題視されている存在。

2)アラッドでテロか?:イスラエル軍兵士(19)死亡

木曜夕方、イスラエル南部アラッドのモール前バス停で、若い男性が上半身を刺されて倒れているのが発見された。救急隊が駆け付けたときにはすでに呼吸も意識もなく、死亡とされた。

後に、イスラエル軍から、男性は、イスラエル軍ナハル部隊所属のロン・クキヤさん(19)と発表された。軍はテロとみて、付近の捜索を行っているが、今の所、新しい情報はない。葬儀は日曜予定。

http://www.jpost.com/Israel-News/Police-in-hunt-after-two-suspected-terrorists-after-Arad-stabbing-515724

3)イスラム聖戦の砲撃:イスラエル軍ガザへ報復

イスラエル軍の発表によると、木曜、ガザとの国境に駐留しているイスラエル軍に向かって12発の迫撃砲が撃ち込まれた。現場では、農作業に当たっていたイスラエル人たちがいたが、幸い皆無事に避難した。

これに対し、イスラエル空軍は直ちにガザ内部のハマス拠点2カ所、イスラム聖戦拠点2カ所、さらに2カ所への空爆を行った。パレスチナ側の情報によると、この空爆でパレスチナ人2人が負傷したもようである。

イスラエル軍スポークスマンによると、この攻撃は先月のトンネル破壊への報復とみているという。

https://www.haaretz.com/israel-news/1.825940
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