第16回エルサレム・ゲイパレード:2万人参加 2017.8.6

 2017-08-06
今年も8月3日、第16回目になるエルサレムのゲイ・プライド・パレードが行われた。地元メディアによると、同性愛者とそれに賛同する人々2万人以上がイベントに参加した。

エルサレムは世俗のテルアビブと違い、宗教の町である。ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、どれも同性愛には反対の立場で、同性愛はタブー視されている。

日頃からエルサレムを、多様で民主的な町としてプロモートするバルカット市長だが、ゲイパレードの時は、許可は出すものの、今年も直接のコメントは出さず、距離を置いた立場を続けた。

注)パレードの参加者全員がエルサレム市民なのではなく、遠方からも来るし、ゲイでなくてもゲイを支持する人々も参加している。

<毎年増強されるセキュリティー>

2年前の2015年のゲイパレードでは、超正統派のイシャイ・シュリーセルが、パレードに参加していたシーラ・バンキさん(16)を刺し、シーラさんは後に死亡した。エルサレムのゲイパレードでは、パレスチナ人ではなく、熱心なユダヤ教徒によるテロが懸念される。

このため、セキュリティは年々強化されている。上記テロから2年目の今年、パレードはスタートになる公園と終点になる公園、その道中の道路まで完全に柵で閉鎖されており、公園の入り口にあるセキュリティを通った人だけが、パレードに参加できるようになっていた。

ゲイに反対するユダヤ教団体ハリーバ(キリスト教宣教にも反対)は、パレードがスタートする公園から100メートル以上離れた道路を挟んで反対側の公園の中に設置された特別なエリアから出られないようにされていた。

その柵のむこうからハリーバのメンバー50人ほどが、数十人の警察に囲まれながら、旗やプラカードを掲げ、「同性愛はプライドではなく、のろいだ!」と叫んでいた。しかし、まるで遠くからの犬の遠吠えのようで、ちょっとかわいそうな、しかし笑えるような光景であった。

ハリーバがいたエリアは、ゲイパレードの公園からは道を挟んで、道沿いに続く公園である。道路から10メートルほど奥に入ったところまでは無人地帯とされ、ハリーバの前には警察官が数十人、また20メートルおきに2人づつ警官が立っていた。

イスラエル・メディアが警察からの情報として伝えたところによると、このイベントでは、問題を起こしそうな12人が連行され、うち1人はナイフをもっていたという。

つい最近まで、神殿の丘でもめていたエルサレムが、その数日後には、ゲイパレードで、女装した男性が練り歩く。実に忙しい町である。

http://www.timesofisrael.com/thousands-march-in-jerusalem-pride-parade-under-heavy-security/
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スーパーで恐ろしいナイフテロ:イスラエル人店員重篤 2017.8.6

 2017-08-06
2日、テルアビブとアシュドドの中間にある町ヤブネのスーパーマーケットで、店員のニブ・ゲル・ネヘミヤさん(42)が、品出し作業をしていたところ、パレスチナ人に後ろから上半身を刺され、重篤となった。

スーパーの防犯カメラには、上半身や首、頭など15回もさされながら、必死に抵抗するネヘミヤさんの様子が記録されていた。病院に搬送されたネヘミヤさんの状態は落ち着いてはいるものの、命の危険はまだあるという。

テロリストは、その場から逃亡しようとしたが、付近にいた市民の男性らが取り押さえた。男性たちは、テロリストに馬のりになり、警察が来るまで確保したが、怒って、テロリストを何度も蹴ったり、警察が来ると「頭を撃て」と叫んだりしていた。その様子もまたビデオでネットに流されている。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4997705,00.html

テロリストは、ヘブロン近郊のパレスチナ人の町ヤタ出身のイシュマエル・アブ・アラム(19)。現在取り調べ中で、イスラエル軍は、アブ・アラムの実家の強制捜査に入ったもよう。

<パレスチナ人テロの元凶:テロで高額給与>

若いパレスチナ人の一匹狼的なテロが止まないことの原因として、パレスチナ自治政府が、イスラエル人に対するテロで、殺されたり、刑務所に入れられた場合、高額な給与を受給していることが指摘されているが、その額が昨年度より増えていることがわかった。

パレスチナ・メディア・ウオッチによると、テロ行為に及んだ場合の報酬は、月2800シェケル(子供が5人の場合)だという。これでは、貧しく、将来に希望を持ち得ないパレスチナ人のテロがまったく減っていかないのも無理はない。

しかし、8月、その支払いの財源を国際社会が作っていると指摘された。

パレスチナ自治政府のHPによると、こうしたテロリストへの給与に当てられる2017年度の予算額は3億4500万ドル。これは、パレスチナ自治政府が受け取ることになると予測される海外からの支援金6億9300万ドルの半分にも及ぶ。

先月末、イスラエル国連代表のダニー・ダノン氏は、この問題を安全保障理事会に持ち込んだ。この時、2003年、10歳の時に、パレスチナ人の自爆テロで、両目視力を失ったオラン・アルモグさんが証人として訴えている。(このハイファでのテロではイスラエル人21人が犠牲となった)

http://www.timesofisrael.com/after-halamish-attack-israel-demands-un-address-pa-terror-payments/

しかし、パレスチナ自治政府からすれば、イスラエルがこれを”テロ”と呼ぶ方がおかしいと反論する。イスラエルの”占領”に対する抵抗運動を”祖国”のために実行した者なのだから、”社会保障”を出すのは当然だというのである。

イスラエルはこれに対し、パレスチナ自治政府にかわって代理徴収している税金の返還金から、2億8500万ドルをカットする法案を審議している。

これに先立ち、アメリカでは、2016年3月にテルアビブで自国民テイラー・フォースさん(29)をパレスチナ人のテロで殺害されたことから、”テイラーフォース法案”が審議されている。

テイラー・フォース案が法律になった場合、アメリカはパレスチナ自治政府への支援金を全面的に停止することになる。8月3日、この法案が次の段階へと前進し、実施に一歩近づいた形だ。

しかし、この法案について、イスラエル軍のエイセンコット参謀総長はじめ、親イスラエルのロビー団体は、必ずしも効果的とは限らないと懸念を表明している。停止することで、パレスチナ自治政府を危機に追い込み、テロはさらに増える可能性があるからである。

http://www.timesofisrael.com/pa-payments-to-prisoners-martyr-families-now-equal-half-its-foreign-aid/
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ハマスの資金ルート摘発 2017.8.6

 2017-08-06
イスラエルの国内治安組織シン・ベトが、トルコを発した資金がガザを経由して、ヘブロンに到達するルートが存在すると発表した。

報告によると、このルートが始まったのは2016年初頭。トルコにあるハマスのオフィスから、マネーロンダリングのシステムでガザを経由してヘブロンに、これまでに20万ドル(2億円以上)が到達していたとみられる。

ヘブロンは、パレスチナ自治政府の中で、最もテロリストを排出している町である。

このルートに関わっていたパレスチナ人2人は、シャリート兵士と交換に釈放された1000人のパレスチナ人テロリストだった。

http://www.timesofisrael.com/israel-breaks-up-alleged-hamas-turkey-hebron-money-laundering-ring/

それにしても、ハマスの打倒イスラエルへの執念は終わることがないようである。実際、ハマスはそのためにだけ存在しているのであり、ガザの独立や市民生活の改善など、まったく興味はない。イスラエルは、この終わりなき憎しみにつきあわなければならない。

ガザのハマスとの間には無人地帯とフェンスを設置したが、すると、その下を掘って入ってくるので、次に地下にまでフェンスを増設しなければならなくなった。

さらに、シナイ半島からも、ハマスやISISが、地下に穴を掘って入ってくるので、シナイ半島との間の長い国境のフェンスにも地下フェンスを増設することを検討している。言うまでもなく、これには莫大な資金が必要になる。イスラエルにしてみれば、とほうもない迷惑である。

自国民を犠牲にしてまでイスラエルを憎み、殺すことを最優先する。そこまでのイスラエルへの憎しみのエネルギーは、いったいどこから出てくるのかとあきれるほどの超・執念である。
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神殿崩壊記念日:ユダヤ人1000人以上神殿の丘へ 2017.8.2

 2017-08-02
神殿の丘での紛争が、とりあえず一段落かと思われてからわずか5日後、エルサレムでは神殿崩壊記念日を迎えた。ユダヤ歴でアブの月の9日、テシャベアヴと呼ばれる日である。

この日は、ソロモンが建てた第一神殿、ヘロデが増改築した第二神殿が、それぞれバビロン、ローマ帝国に破壊された日と言い伝えられている。さらに、この日は、神殿崩壊以外にもスペインからの追放やホロコースト関連など、様々な悲劇がユダヤ人を襲った日と言われている。

敬虔なユダヤ教徒は、断食しながらこれらを思い出し、バビロン捕囚の時にエレミヤが書いた哀歌を読みつつ、神の前に出る。

しかし、嘆いてばかりではない。神の前にへりくだるとともに、ユダヤ人としての使命にあらためて目覚め、立ち上がる日でもある。そういうわけで、この日、勢いがつくのが、2度も破壊された神殿をもう一度再建する、すなわち、第三神殿への夢である。

<神殿の丘へユダヤ教徒1000人以上入場>

毎年この日には、第三神殿を立てようとする右派たちが神殿の丘へ上がろうとする。

2年前には、この一派たちの動きが活発となり、パレスチナ人に間で、「ユダヤ人が神殿の丘を取りに来る。」という噂が流れ、パレスチナ人らが、神殿の丘のアルアクサモスクにたてこもり、治安部隊と大きな衝突となった。

今年は、この2週間の神殿の丘騒動で、パレスチナ人が神殿の丘へ入ることを拒否し、一時神殿の丘がからっぽになったが、これを見た右派のユダヤ教徒たちが、この時とばかりに丘へあがり、祈りをささげたりした。

結局、イスラエルはイスラム側の要求を全部飲む形で収まったが、右派たちの間では、「神殿の丘は本来、ユダヤ人の聖地のはずなのにイスラムに譲歩している。」との不満が一段と高まったようである。

また、イスラム教徒の入り口では、金属探知ゲートは撤去されたが、ユダヤ人の入り口には、相変わらず金属探知ゲートがあることからも、不満を訴えている。*ただしこのゲートは、ユダヤ人以外の不特定多数、観光客も通るため、必要は理解していると思われる。

ユダヤ教ではその足が踏むところが所有になるという考え方もあり、一部の右派ラビたちからは、より多くのユダヤ人は神殿の丘へあがるよう呼びかけもあった。

そういうわけで、今年、8月1日(火)のティシャベアブの朝、神殿の丘へ上がったユダヤ人は、小さな子供達も含めて1263人。1000人を超えたのは、1967年の六日戦争以来だという。

神殿の丘へは、通常、聖書、祈祷書などの持ち込み、また構内での祈りやおじぎも禁止されている。今日1日の入場で、このルールに違反したユダヤ人数人が神殿の丘から連れ出され、また、アラブ人と喧嘩しそうになったユダヤ人とそのアラブ人も外へ連れ出された。

ムグラビゲートでは、中に入れてもらえないいかにも入植者風のユダヤ人たち数百人が、外に押しかけていた。

神殿の外では、右派グループと治安部隊(双方ユダヤ人)がぶつかり、右派らが逮捕される1幕もあった。それ以外はおおむね平和に終わっている。

http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4997312,00.html

*政府公認の正統派ユダヤ教は、ユダヤ人の神殿の丘への入場を禁止

イスラエル政府直轄のユダヤ教正統派チーフラビは、神殿再建推進派を認めていない。神殿は、人が建てるのではなく、神ご自身が建てるのであり、その時には、大きな問題は発生しないはずだと考えている。

また、現段階において、ユダヤ人は、神殿の丘へ入るべきでないと指導する。至聖所がどこにあったのかがまだ正確に特定できないため、一般人が、大祭司しか入れない場所にうっかり足を踏み入れて、その場を汚す可能性があるからである。

右派は増えてきてはいるものの、イスラエル全体としては、神殿推進派は、まだ少数派である。。。が、行動が派手なのでメディアが注目することになっている。

●CGNTVJapan オリーブ山便り「神殿の丘と第三神殿」*2015年8月作成。今と様子はほぼ同じなのでご参照ください。
http://japan.cgntv.net/detail.php?number=2751&category=1079 *#80をクリック 

<嘆きの壁は超満員>

神殿の丘での衝突があったばかりだが、それでもティシャベアブのはじまり、1日の日没後には、ユダヤ人たちの群衆が嘆きの壁を訪れた。イスラエルは、治安部隊を増強するとのことで、要所には必ず警察が立っていたが、目立つほどではなかった。

夜中12時ごろ、旧市街にいたが、小さい子連れも含めて、まだまだ入ってくる人が大勢いた。あまりの群衆で、西壁から出る道路は超渋滞。ほとんど動かない状態だったので歩いて街までいかざるをえなかった。テロなど誰一人恐れていない様子である。

嘆きの壁に面するエシュ・ハトーラーというユダヤ人組織の建物では、ディアスポラの若者たちが集会を行っていた。

ティシャベアブは、「ユダヤ人とは何か」をユダヤ人自身が考える時でもある。特にディアスポラの子供達は、自分がユダヤ人であるということをしっかり自覚することに問題がある。

集会では、どうみてもヒッピーの若い青年が、真ん中に立って、「自分はユダヤ人であるということが嫌で、無神論者になった。自分は自分が嫌だった。しかし、ある時に、不思議に神に触れられたと思うが、涙が止まらず、イスラエルに行かなければと思って今ここにいる。」と泣きながら体験を語っていた。

旧市街を眺望するプロムナード(遊歩道)でも、多くの市民たち(右派でない一般人たち)子供やユースグループ、高齢者たちなど老若男女が、地元シナゴーグのラビなどに導かれ、旧市街を眺めながら哀歌を朗読した。

そのプロムナードと旧市街の間には、谷があり、パレスチナ人の居住区が広がっている。ユダヤ人たちが、哀歌を静かに朗読していると、突然、「アラー・アクバル」と、イスラムの夜の祈りが、拡声器で、谷中に響き渡った。

怒りではなく穏やかなイスラムのしらべにのせた祈りである。例のごとく、イスラムの祈りは、5分もしないうちに終了し、なんの影響もなかった。結局のところ、暴力さえなければ、両者はけっこう共存しているのである。。。

この他、ティシャベアヴ開始の月曜夜には、”Women in Green”という右派グループが、今回23回目となるテスアベアヴのマーチ、つまりは、エルサレムはイスラエルのものであると主張するマーチを行った。さすがに今年は、ダマスカス門を通るルートは禁じられたが、終点は、ライオン門周辺だった。

参加した女性は、「今回の事件(神殿の丘問題)で、結局イスラエルには、まだエルサレムの主権は持っていないということが明らかになった。イスラエルの警察官2人、市民3人が虐殺され、神殿の丘にも入れない。まだまだやることはある。」と語った。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/233236
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神殿の丘問題:その後 2017.8.2

 2017-08-02
神殿の丘問題は一応の解決となったが、ヨルダンとの関係は続いてぎくしゃくしている。アンマンのイスラエル大使館で、イスラエル人警備員がヨルダン人2人を殺害した(正当防衛の可能性)ことがまだ解決していないからである。

現在、アンマンのイスラエル大使館は閉鎖されており、今のところ、大使がヨルダンに戻るみこみはたっていない。

1)ヨルダン人殺害のイスラエル人警備員:命の危険で逃亡か

ヨルダン政府は、この警備員がネタニヤフ首相にまるでヒーローであるかのごとく迎えらえたことに非常に立腹している。イスラエルに引渡したものの、公正な捜査と処罰がなされるよう、要請している。

ヨルダン市民はもっと立腹している。金曜には、1994年にイスラエルと交わした和平条約を解消せよと、激しい反イスラエルデモも発生した。

その後、ヨルダンの新聞社が、「ヨルダン人2人を殺したイスラエル人の警備員」として、警備員の本名と写真がついているIDをそのまま掲載し、イスラエルの犯罪といった内容の記事を公表するに至った。

警備員ジブ・モヤルさんとその家族は、命の危険から、自宅を出て、現在、どこかに身を隠しているという。

なお、イスラエルは、巻き添えで、死亡したヨルダン人の大家で医師でもある男性については、補償金を支払うことになっている。

http://www.timesofisrael.com/israeli-guard-in-amman-embassy-affair-named-as-ziv-moyal/

2)暴動を扇動容疑でパレスチナ人33人連行

神殿の丘問題では、各地で暴力的な衝突になり、警察官らも負傷している。イスラエルがそれをそのままにしておくはずがない。31日の報道によると、治安部隊は、東エルサレムのパレスチナ人居住区各地区に踏み込み、暴動を扇動した容疑のある33人を連行した。

その中には未成年(13−17歳)7人も含まれていた。

http://www.timesofisrael.com/police-arrest-33-suspected-of-instigating-temple-mount-riots/

3)神殿の丘で働くZAKA隊員は祭司

イスラエルでは、テロ事件などで血まみれになった遺体や現場を片付けるのは、聖なる祭司の仕事と位置づけられているため、ZAKAと呼ばれる超正統派のボランティア組織が担当することになっている。

しかし、今回のように、神殿の丘で遺体を、イスラエル側で処理するのはZAKAとしても初めてのことであった。先に述べたように、超正統派は、ユダヤ人が神殿の丘へ入ることを禁じている。

神殿の丘で死者が出た場合、本来なら、ワクフの連絡でパレスチナ人が片付けるのだが、今回は死者がイスラエルの警察であり、死亡したテロリストの遺体もイスラエルが一時保管することになっていたため、ZAKAが入らざるをえなかった。

このため、ZAKAは、とりあえず、特別にミクベで身をきよめた隊員一人だけを神殿の丘に派遣して、対処したという。

しかし、今後、こうした事件が神殿の丘でも起こりうるということをかんがみ、隊員が神殿の丘の入る際に特別な靴をはき、最小限の移動範囲でどう動くかなど、細かい定めと準備が検討されるという。

神殿の丘にはいる隊員をコハニム(家族名がコーヘンで祭司の家系に属する人)に限るとはいまのところ言われていない。

http://www.timesofisrael.com/priestly-squad-formed-to-deal-with-bodies-in-future-temple-mount-attacks/
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