第72回国連事務総会 2017.9.19

 2017-09-19
毎年この時期には、ニューヨークの国連本部で、総会が行われ、各国首脳が演説を行う。今年も、北朝鮮問題、イラン核問題、シリア問題、ロヒンギャ問題、地球温暖化による異常気象など、ますます議題は満載である。

もっとも注目は、トランプ大統領で、19日の総会初日に初演説の予定。ネタニヤフ首相も19日。アッバス議長は水曜となっている。

<ネタニヤフ首相の論点はイラン>

弾道ミサイルに水爆の実験までしている北朝鮮に対して、国際社会は効果的な対処をとることができていない。これで危機感を募らせているのがイスラエルである。

2001年の同時多発テロのときに、ブッシュ元大統領は、イランと北朝鮮は悪の枢軸と呼んだ。まさにその通りで、北朝鮮が行っている核開発は、そのままイランのものになるだろう。2015年に、イランが国際社会と合意した核開発保留の期限が過ぎれば、イランもすぐに核保有国になるだろう。

また、シリアで、ISISが領地を失うに連れて、そこにヒズボラや、シリア政府勢力が入り込み、そこにイランの革命軍が入ってくることへの懸念も訴えるとみられる。

ネタニヤフ首相は、演説でこれらの点を強調し、国際社会に、2015年のイランとの合意を破棄するよう訴えるものと思われる。

しかし、実際には、イスラエルとは同盟関係にあるアメリカ、イスラエル寄りと言われるトランプ大統領ですら、いったん締結されたこの合意から抜けることは、国際法に照らしても、不可能とみられる。

そこで、イスラエルが狙うとすれば、できるだけ、イランに関するアメリカの危機感をあおって、イランへの査察を強化するよう、IAEAに圧力をかけてもらうこと。また、中東で唯一民主主義のイスラエルの軍備を増強してもらうなどが、実質的な目標地点になるとも言われている。

<ネタニヤフ首相とトランプ大統領会談(今年3回目)>

演説に先立ち、ネタニヤフ首相は、トランプ大統領と18日、直接会談を行った。ネタニヤフ首相は、上記、イランの核問題に関する合意をアメリカには放棄してほしいということ、また、中東、特にシリアにおいてイランが勢力を拡大しており、イスラエルの北部国境が緊張していることへの懸念を伝えた。

パレスチナ問題の解決については、トランプ大統領と同様に、アラブ諸国との和平と同時進行になるとみていると伝えた。トランプ大統領は、後日、アッバス議長とも会談予定である。

ネタニヤフ首相は、のちにトランプ大統領との会談では、両国の結束を確認でき、満足できるものだったとツィートしている。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/235694
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どうする?アッバス議長:ハマスがガザ支配権を返還へ 2017.9.19

 2017-09-19
5ヶ月前、アッバス議長が、イスラエルへのガザ地区電気代を肩代わりの支払いをせず、イスラエルにガザへの送電を止めるよう要請してきた。これに、イスラエルが応じたため、ガザの住民は、電気を一々1-2時間しか受け取れない日々が続いた。

この時からアッバス議長は、ガザへの給料差し止めなど、経済的な圧力をかけて、ハマス切り捨て政策をすすめた。

しかし、その後、両者の仲介にエジプトが動き出した。エジプトは、ハマス指導者であるイシュマエル・ハニエとシンワルをカイロへ呼び、まず、7人のリーダーからなるガザ地区運営の事務委員会を設立させた。

この7人とエジプトで話し合い、やがて、なんらかの合意を引き出したのか、ガザ地区にはエジプトから燃料が搬入されて発電が再開され、今、電気は、1日6時間程度と、イスラエルが送電を削減する以前の状態にまで戻っているという。

さらに日曜、ハマスは、この委員会を解散し、ガザ地区の支配権を返上した上で、西岸地区、ガザ地区合同の総選挙を行うことで合意したと発表した。

現時点で、ハマスは、エジプトの言うとおりに動くしかないほど、疲弊しているようではあるが、この合意には、ハマスの武力も返上するかどうかは述べられておらず、実効性を疑う分析もある。

また、アッバス議長が望んでいたのは、単にハマスを失脚させることであったと思われることから、エジプトが出てきて、ガザ地区にハマス事務委員会を設立したり、今回のような発表に至るのは、不本意であったはずだとYネットの記事は述べている。

いずれにしても今、ボールはアッバス議長の中にある。議長がこれからどうするのか、注目される。なおアッバス議長の国連演説は水曜日の予定。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5017686,00.html

<エジプトのシシ大統領とネタニヤフ首相会談>

エジプトのシシ大統領は、現在、国連事務総会でニューヨークに来ているため、ネタニヤフ首相と会談した。イスラエルとエジプトの首脳の公の会談としては、今回が初めてになる。(非公開はこれまでに2度)

両首脳は、90分にわたって語り合い、ガザを安定させること、パレスチナ問題についても語り合ったとのこと。詳細は不明。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/235714
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のがれの町は今も健在か:パレスチナの部族制度:現地取材・走り書き 2017.9.19

 2017-09-19
聖書を読んでいると、部族の首領たちが集まって、様々なことを決めているが、そのシステムが、パレスチナ社会で今も生きていることが、ヘブロン南部の町、サイールでの取材でわかった。

パレスチナ人たちは、今はもう定着しているが、もとは放牧民で、ベドウィンたちもまだ数多くいる。そのため、パレスチナ社会には、家族、親族だけでなく、共通の利益で一つになった部族という社会システムが今も存在する。

個人は全くの個人なのではなく、家族、そして部族に所属する。もちろん、どこの部族に属するのかは自分で決められるものではなく、その群れにたまたま生まれ付くのである。

このシステムでは、個人でしたことの責任は部族全体が負うことになる。揉め事があると、関係者だけで解決ということはなく、部族全体にかかわる問題として取り扱われる。

特に部族間にまたがる揉め事は、部族間の争いに発展するため、族長どうしが相談し、ことを収めるのである。族長同士で決めたことは、必ず実行しなければならないという。

流れとしては、たとえば、もし部族間で、なんらかの揉め事があると、まず、加害者が、その公の前で罪を認める(アトワ)ということが行われる。そのあとは、その加害者と被害者の部族の長が、話し合い、補償金額を決めて、落着させる。金の引渡しは、必ず現金で公に行われる。

もし加害者とその家族が、補償金を準備できない場合は、部族全体が払う。たいがいは族長が払うことになるという。

パレスチナ人によると、アラブ社会では、罪人が刑務所へ入るというのは罰と認識されず、殺されるか、莫大な金を払わされるということだけが罰と認識されるのだという。どうりで、パレスチナ自治政府には、刑務所というものが、ほぼ存在せず、入ってもすぐ出てくるわけである。

非常に複雑で、わかりにくいが、パレスチナ社会には3つの法廷がある。まずはイスラム法シャリアで、主に結婚、離婚などを取り扱っている。次に上記のような族長による裁き、示談。大部分のもめごとは族長たちの間で収める。それから自治政府の法廷で、土地問題などを扱うという。

しかし、自治政府の法廷については、自治政府自体が設立された1994年以降にできたものにすぎず、結局族長の話し合いの方がはるかに効率がよく、権威もあるので、市民たちは、まずは族長に相談というのが普通である。

では自治政府の警察や法廷はどういう位置付けかだが、たとえば、犯罪のケースが警察、政府の法廷に来る前に、族長間で、すでに落着があった場合、罪はかなり軽くなるなどである。

パレスチナ人たちは、イスラエルが来るまでは、ヨルダンの法律の下にいた。そのヨルダンは、ベドウィンが多いため、結局はこの部族解決が優先している国で、いわゆる我々の考えるような法システムではなかった。

そこへ1967年、イスラエルがやってきてからは、イスラエルの”占領”下になり、まともな国の法廷が不在となった。このため、パレスチナ人たちは、揉め事を自ら解決しなければならなくなり、結局、こうした族長の示談というシステムが再び活発化したらしい。

しかし、こうした暗黙の部族法なるものでは、常に力の強い部族が、優位に立ってしまうのも自然なながれであろう。パレスチナ人たちの間では、この部族法に不満をもつ者もいるが、権威も実効力もあるのは、このシステムなので、しかたなしというところである。

<今もあるのがれの町>

聖書のヨシュア記には、あやまって人を殺した犯人についてはのがれの町が定められている。その中にシェケムがあるが、そのシェケム(ナブルス)は今ものがれの町としての機能が存在するようである。

族長間の話し合いで最も深刻なケースは殺人案件である。この場合、被害者の部族は、加害者の部族を全員殺すといった報復に出るという。これを防ぐために、まずは、加害者、時に部族全員を、”のがれの町”へ移し、それから、族長たちのが話し合いが行われる。

殺人であっても金に換算し、示談に持ち込む。自治政府がある現代では、一応、示談ののちに、殺人犯は警察が逮捕するが、金が支払われ、被害者との示談が成立していれば、たとえ殺人であっても、何年も刑務所に入るということはない。

これについて、パレスチナの族長たちは、「のがれの町へ逃がそうとしているのに、途中でイスラエルが検問しているので、間に合わないことがある。」と文句を言っていた。

イスラエルと、パレスチナでは、社会構造が、想像以上に全く別世界なので、あちこちでぶち当たるのもむりはない・・・とも思わされるところである。

さらに驚いたことに、サイールのパレスチナ人によると、殺人があった場合の報復というのは、すぐに発生するのではなく、30年も40年もたってから報復するのだとか。これもなんとも理解の域を超える価値観である・・・しかし、おそらく聖書時代は、これに近い感覚だったのではないだろうか。

ユダヤ文化だけでなく、パレスチナ文化もまた、聖書理解に有益なようである。
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9:11より16年:現状とこれから 2017.9.12

 2017-09-13
今日は9月11日。2001年にニューヨークで同時多発テロが発生してから16年。イスラエルには、アメリカ以外の国では、唯一となる9:11のメモリアル(犠牲者と消防士など殉職者の名前が刻まれている)があり、今年もフリードマン米大使を招いての記念式典が行われた

<9:11以後の現状(エルサレムポストより)> http://www.jpost.com/Middle-East/5840-days-later-Reflections-on-911-504723

2003年、テロとの戦いを宣戦布告したアメリカは、また世界はどうなったのか。エルサレムポストがまとめたところによると以下の通り。

アメリカでは、大統領が3人交代。死亡した米軍兵士は6928人。負傷した兵士は100万人。かかった費用は、トリリオン・ドル(兆の次の京、ものすごい額という意味)。同時多発テロ関連で逮捕された者たちのうち、41人が、今も拷問で問題になったグアンタナモ刑務所にいる。

2003年にアメリカの侵攻を受けたイラクは、以来、18万人が死亡。イラクで混乱が続く中、隣のイランが強くなった。

2003年、同じくアメリカの侵攻を受けたアフガニスタンは、さらに混乱がすすみ、オバマ前大統領は米軍を撤退させようとしたが、トランプ大統領は、駐留の延長を決めた。

2006年、ハマスがガザ地区を掌握。2011年には、エジプトから、中央政府に反旗をひるがえす”アラブの春”が中東、北アフリカへ広がり、特にリビアでは、カダフィ政権が転覆して国はカオスとなり、北アフリカ諸国に混乱が広がった。アフリカではボコ・ハラムという凶悪なテロ組織が台頭した。

こうした中、2014年、シリアで内戦が始まり、ISIS(スンニ派)が生まれた。これは中東で強くなってきたイラン(シーア派)の影響もあるといわれている。これにより、サウジアラビアなどのスンニ派諸国と、イランなどシーア派との対立が明確になり、中東情勢は、明らかに前より不安定になった。

結果的に、2001年に”テロとの戦い”が始まって以来、逆にテロは激増し、73000件のテロで、17万人が死亡。テロの現場は、9:11以前は、コロンビア、ペルー、北アイルランド、スペイン、インドであったが、以後は、イラク、インド、アフガニスタン、パキスタン、タイ、フィリピン、イスラエルとなった。

またISISの台頭以来、ベルギーを筆頭(ベルギーだけで5000人)に、ISISに加わる若者がヨーロッパから多数生み出され、それらが、ヨーロッパの中でテロを起こすようになってきた。

テロ現場は、いよいよヨーロッパ諸国へと広がり、今や世界のどこででもテロは発生しうるという時代になった。アメリカのテロに対抗する特殊部隊は、2001年には4万3000人だったものが、現在は7万人にふくれあがっているという。

9:11以来、テロは増加・拡大したといえる。しかし、国際テロは9:11から急に始まったのではない。1993年にアメリカの貿易センタービルが爆破されるなど、イスラム過激派のテロは以前からすでに脅威になりはじめていたのである。

結局のところ、9:11は、単にテロが拡大していく前触れにしか過ぎなかったと、エルサレムポストは締めくくっている。
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イスラエル最大の脅威はイラン:第17回国際テロサミットより 2017.9.12

 2017-09-13
イスラエル中部ヘルツェリアでは、9:11を記念して、毎年、国際対テロサミットが行われる。今年も第17回目となるカンファレンスが、9月11日より、4日間の予定で行われている。テロの現場から、どう対処するのか、専門家や政治家たちがそれぞれの意見を述べている。

<イスラエル最大の脅威はイラン>

第17回対テロカンファレンスにて、リーバーマン防衛相は、すべてのイスラム過激派の背後には、イラン政権があると指摘。イスラエルにとって最大の脅威はイランであると強調した。

「イランの支援なしに、ヒズビラ、ハマス、イスラム聖戦が今のような力を保てるはずがない。テロ組織支援に加え、イランは、核兵器開発、非核兵器を充足して革命軍をさらに強大化させ、サイバー攻撃をもってイスラエルの破滅をねらっている。」と指摘した。

右派ユダヤの家党のナフタリ・ベネット党首は、対テロサミットにて、「9:11事件のとき、ちょうどニューヨークにいて、ビルの炎上と逃げてくる人々の波を目撃した。あの時、人間の残虐性に限界はないと思った。もしビン・ラディンがあの時核兵器を持っていたらそれを使っていただろう。

イスラエルは、いかなる妥協もしない。イランは、ゴラン高原、またシリアから完全に撤退するべきだ。」と語った。

*イラン・シリアの動き

シリアでは、ISISが徐々に支配域を徐々に失いつつあり、その空いたところに、イランが入り込みつつあると伝えられている。特に、シリアとヨルダン国境付近、ゴラン高原の近くを、ロシアとアメリカが停戦域にしたことで、その空白へイランが入ってきているという情報があり、イスラエルは神経をとがらせている。

9月7日、シリアのハマ(ダマスカスから約200キロ北)にある科学研究所が空爆、破壊された。シリア政府の科学研究所で、化学兵器を開発しているとみられる。爆発の様子からミサイル施設もあったとみられている。

シリアのメクダド外相は、空爆はイスラエルの空軍機によるものだったと発表。「イスラエルは、(ISISと戦う)シリアを攻撃し、 ISISを支援するテロ国家だ。」と非難し、イスラエルはひどいツケを受けることになると脅迫した。

http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/235331

こうしたシリア軍施設への空爆は、過去に何度も発生しているが、今回も含め、イスラエルは、ノーコメントである。

しかし今回は、11日、リーバーマン国防相が、「シリアは、イスラエルを試すようなことはしないほうがよい。イスラエルが脅迫を軽く受けることはないからだ。」と脅迫しかえした。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5015343,00.html

*イランと北朝鮮問題:イスラエルへの影響

北朝鮮が、6回に及ぶ弾道ミサイル発射実験を行った後、9月3日、ICBM(大陸弾頭弾)に装着可能な水爆実験に成功したと発表。アメリカだけでなく、韓国、日本にとって大きな脅威となっている。

この問題はイスラエルにも無関係ではない。イランと北朝鮮が軍事、特に核開発において緊密な相互支援関係にあるからである。

INSS(イスラエル治安研究所)所長で、元イスラエル軍諜報部長官のアモス・ヤディン氏は、今、国際社会が北朝鮮に徹底した対処を行わない場合、次はイランが、2015年にイランと世界諸国が合意した核開発保留の期限切れ(2030年)とともに、一気に核保有国になると警告する。

これはイスラエルへの脅威になるだけでなく、中東での核競争の引き金となる。イランが核保有国になるとなるとサウジアラビアが核を保有しないわけにはいかないからである。サウジが核保有になれば、周辺諸国も競って核を保有しようとするだろう。

先週、北朝鮮の核実験を受けて、国連安保理は、北朝鮮への対処について協議を開始した。アメリカ、日本、韓国などが、最強の経済制裁を求めたのに対し、中国、ロシアがこれに同意せず、最終的には12日、最強とは言えない「制限」とも言える、新たな制裁が課される形で合意したと発表された。

言い換えればアメリカが折れたということである。ここから見てもわかるように、北朝鮮はすでに核保有国になってしまったため、武力行使するには危険すぎる状態になったのである。

ならば、戦争がないということか・・・?というわけにもいかない。キム・ジョンウンが、予測不能な独裁である以上、いつなんどき核兵器を使ってしまうかわからないという危険が、これからはつきまとうということである。

イランとの関係において、イスラエルが、これと同じ状況になることを受け入れることはできない。イランがすでにイスラエルを破壊し一掃すると公言しているからである。

イスラエルの防衛は、まだ国外にあるうちに、武器に関しては、まだ完成する前に、根こそぎその脅威を取り除くということが基本である。そのため、諜報活動を非常に緊密に行っており、全く予想外の時に、脅威となりうるものを完全に破壊する。

常に先手を打つことが最大の防衛であるということを、イスラエルは体験してきたのである。

この考え方で、イスラエルは、1981年、イラクの原子力施設を奇襲。完全に破壊した。これにより、イスラエルは、東側の脅威を大きく排除したといわれている。こうしてみると、北朝鮮に水爆まで作らせてしまった国際社会はすでに後手に回っていると言えるだろう。北朝鮮はすでに核保有国になってしまった。

しかし、こうした攻撃は、相手がまだイスラエルを攻撃する前にやることであるので、下手をすれば、国際法違反ということになり、国際的には窮地に立つというリスクも伴っている。イスラエル以外の通常の国がこれを実施することは困難だろう。

しかし、イスラエルは、たとえリスクを伴っても、国民を守るためには、常に先手を打つことが必要だと、これまでに痛いほど体験して学んだのである。

これから15年、20年先、ヤディン氏が警告したようにイランもまた核保有国になるのか、それまでにイスラエルがイランを攻撃して対処してしまうのか。イスラエルは、危険が明らかになれば、躊躇しないだろう。これから先、イスラエルがどう出るのか、注目されるところである。

*北朝鮮危機への対処:イスラエルの視点

イスラエルは、隣国からのミサイル攻撃には慣れている。北朝鮮の度重なる挑発的なミサイル実験について、イスラエルの視点ではどう見ているのだろうか。INSSのアモス・ヤディン氏は、北朝鮮の挑発を止めるためには、ミサイルの発射地を、だまって(奇襲)、事前に攻撃することが必要だと語る。

その際には、北朝鮮が現存するミサイルを一つも残さず、一気に全部壊滅させなければならないと警告する。一つでも残せば、それを使って韓国や日本、アメリカにまで核兵器を撃ち込んでくるからである。

しかし、今のアメリカが北朝鮮のすべてのミサイル発射地を把握しているとは考えられず、もしアメリカと北朝鮮が、本当に戦争になれば、最も被害を被るのは、韓国や日本だとヤディン氏は警告する。

しかし、この問題は、イスラエルとヒズボラの問題にも当てはまる。レバノン南部のヒズボラは、すでに15万発ものミサイルをイスラエルに向けて配備している。

ヒズボラとの戦争になれば、ヒズボラが危険なミサイルをイスラエルに撃ち込んでくる前に、できるだけ早く、南レバノンを一気に、一掃してしまわなければならない。その際、そこにレバノン市民がいるなどと考慮している暇はないだろう。

同様に、もし、今アメリカと北朝鮮が戦闘に入った場合、アメリカと韓国は、一気に北朝鮮を一掃してしまうような大攻撃を行わなければならないだろう。この際、日本はどうしているだろうか。

日本も核保有国になるのか、少なくとも、アメリカの核兵器を受け入れるようにするべきなのか。石破元防衛相が問題提起しているように、核の問題を、論議をしていかなければならない時代に来ているようである。

http://www.jpost.com/Israel-News/Ex-IDF-Intelligence-Chief-Trump-should-strike-preemptively-in-NKorea-504086
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